JP2003140422A - 電子写真用ローラ及び該電子写真用ローラを備える画像形成装置 - Google Patents

電子写真用ローラ及び該電子写真用ローラを備える画像形成装置

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JP2003140422A JP2001336425A JP2001336425A JP2003140422A JP 2003140422 A JP2003140422 A JP 2003140422A JP 2001336425 A JP2001336425 A JP 2001336425A JP 2001336425 A JP2001336425 A JP 2001336425A JP 2003140422 A JP2003140422 A JP 2003140422A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡易かつ低コストで、帯電音及び像担持体の
エッチング現象を低減することが可能である電子写真用
ローラ及び該電子写真用ローラを備える画像形成装置を
提供することを目的とする。また、抵抗均一性及び表面
平滑性が良好である電子写真用ローラ及び該電子写真用
ローラを備える画像形成装置を提供することを他の目的
とする。 【解決手段】 外層と、該外層の内周面全体に内接する
ように設けられた導電性層と、からなる変形可能な円筒
形基体と、前記円筒形基体を回転支持するシャフトと、
前記円筒形基体の内部容積を満たさない程度に封入され
る導電性粉体と、を備えてなることを特徴とする電子写
真用ローラ、及び該電子写真用ローラを備える画像形成
装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリンタ
ー、ファクシミリ等の電子写真プロセスを利用した電子
写真装置に利用し得る電子写真用ローラ及び該電子写真
用ローラを備える画像形成装置に関する。ここで、本発
明における電子写真用ローラとは、例えば、帯電ロー
ラ、転写ローラ、中間転写方式に用いられる1次転写ロ
ーラ及び2次転写ローラ等の導電性乃至半導電性ローラ
であって、像担持体としての感光体又は中間転写体に接
触し、ニップを形成するものである。
【0002】
【従来の技術】電子写真プロセスとしては、特公昭42
−23910号公報等に記載されているように多数の方
法が知られている。一般的には、光導電性物質を利用し
た感光体(潜像保持体)表面に、種々の手段により電気
的に潜像を形成し、形成された潜像を、トナーを用いて
現像しトナー画像を形成した後、感光体表面のトナー画
像を、中間転写体を介して若しくは介さずに、用紙等の
転写材表面に転写し、この転写画像を加熱、加圧若しく
は加熱加圧あるいは溶剤蒸気等により定着する、という
複数の工程を経て、定着画像が形成される。感光体表面
に残ったトナーは、必要に応じて種々の方法によりクリ
ーニングされ、再び上記の複数の工程に供される。
【0003】上記電子写真プロセスにより画像を形成す
る画像形成装置には、典型的に、オゾンの発生が非常に
少ない接触帯電方式及び接触転写方式が採用されてい
る。かかる接触帯電方式及び接触転写方式においては、
耐磨耗性や転写部における転写材の搬送性に優れたロー
ラ状の部材が好適に使用されている。
【0004】上記のローラ状の部材としては、一般的
に、ステンレス(SUS)や鉄等の芯金上に、カーボ
ン、イオン導電性剤等により、その表面抵抗値を1×1
5〜1×1012の範囲で調節した半導電性の弾性層を
設けた電子写真用ローラ(半導電性ローラ)が用いられ
る。かかる電子写真用ローラは、弾性層を有するため、
像担持体である感光体や中間転写体に対して確実にニッ
プを形成することができる。
【0005】上記電子写真用ローラは、弾性層を形成す
るゴム内には、ベースポリマーを合成する際に投入する
反応開始剤の残留物やその際に生成する副生成物、ベー
スポリマーの低分子成分、ゴムローラ成型時に添加する
加硫剤や軟化剤、可塑剤等の成分が含まれる。これらの
成分は、感光体や中間転写体と反応しやすいものが多
く、長時間、電子写真用ローラと、感光体又は中間転写
体と、を圧接した状態で放置すると、上記の成分が弾性
層より滲出して感光体や中間転写体に付着し、反応して
感光体や中間転写体の表面物性を改質してしまうという
問題がある。
【0006】この問題を解決するために、電子写真用ロ
ーラの弾性層の表面に、弾性層に含有する成分が滲出す
るのを防止するためにバリア層となり得る物質をコーテ
ィングすることが考えられるが、これにより電子写真用
ローラは複数層構造となるため、材料費が増加すること
や製造工程が複雑になるためにコストが高くなるという
問題を有していた。
【0007】また、電子写真用ローラの弾性層は、ゴム
材料にカーボンや金属酸化物、あるいはイオン導電剤を
機械的に混合分散して抵抗を調整する。従って、電気抵
抗値にムラを生じ易かったり、イオン導電剤を用いる場
合においては高温高湿環境下でイオン導電剤が表面に析
出する現象、所謂、ブリードが発生し、感光体や中間転
写体を汚染してしまうという問題を生じる場合もあっ
た。
【0008】一方、近年、電子写真プロセスを用いた画
像形成装置においては、静粛性が求められるようになっ
てきている。特に、電子写真用ローラの1種である帯電
ローラに直流バイアスに高周波の交流バイアスを重畳印
加した場合に、該帯電ローラから生じる、所謂、帯電音
は不快な耳触りの音であり、かかる帯電音の低減が大き
な技術課題となっている。
【0009】この帯電音を低減させるための一つの方法
として、帯電ローラと接触する感光体の内部に重りをい
れ、帯電ローラからの高周波の振動伝達を防止する方法
が提案されているが、重りとなる部材と、それを感光体
の内部に固定する、例えば、接着工程が新たに必要とな
り、コストアップは免れない。また、帯電音を低減する
ための他の方法として帯電ローラに発泡層を設け、振動
を吸収する手法も採用されているが、発泡層を形成する
材料はゴム材料であるため、上述したように、接触する
感光体に悪影響を及ぼす問題から逃れることはできなか
った。
【0010】更に、プリントやコピーなどの印刷物の単
価の低減(所謂、ランニングコスト低減)のために、感
光体の長寿命化が求められている。しかし、上述したよ
うに、帯電ローラに直流バイアスに高周波の交流バイア
スを重畳印加する場合には、感光体と帯電ローラ間の微
少ギャップで生じる放電により、感光体表面が削られ
る、所謂、エッチング現象が発生し易いという問題を有
していた。
【0011】帯電音及び感光体のエッチング現象を低減
する方法として、帯電ローラに直流バイアスのみを印加
する、所謂、DC帯電が提案されている。かかるDC帯
電によって帯電ローラを均一に帯電させるには、今まで
以上に帯電ローラの抵抗均一性や表面平滑性が求められ
る。しかし、上述したように、帯電ローラは、その表面
に汚れが付着することにより抵抗の均一性が保てなくな
り易いという問題を有しているため、根本的な問題の解
決にはならなかった。
【0012】また、帯電音及び感光体のエッチング現象
を低減する他の方法として、注入帯電なる新たな像担持
体表面の帯電技術が提案され、一部の商品に採用されて
いる。かかる技術は、印加した直流バイアス値がそのま
ま感光体表面の電位とすることが可能であるため、交流
バイアスの印加は理論的には必要ない。
【0013】しかしながら、前記注入帯電技術は、金属
スリーブ内部の磁石により金属スリーブ外周に磁性体粉
末を保持する、所謂、磁気ブラシ帯電部材と、電荷注入
層を備えた感光体と、の組み合わせを必要とする技術で
あって、磁気ブラシ及び電荷注入層を備えた感光体は何
れも高価であるという短所を有していた。
【0014】また、前記注入帯電技術では、磁気ブラシ
を、電荷注入層を備えた感光体よりも高速で回転させ、
電荷注入の機会を増加させる必要がある。このため、磁
気ブラシと感光体の両者の間には、ギヤやベルト等の駆
動伝達機構が新たに必要とされている。更には、磁性体
としての金属粉末で、感光体表面を摺擦し続けるため、
感光体表面のエッチング現象が発生することは勿論であ
るが、時には、電荷注入層を貫通するほどの傷をつけて
しまう可能性も潜んでいる。
【0015】更に、金属スリーブ外周の磁性体粉末にト
ナーや紙粉が付着し、電気抵抗値が変化することに伴
い、電荷注入能力が低下する問題や、金属スリーブ外周
の磁性体粉末が脱落し電荷注入密度が低下したり、脱落
した磁性体が画像上(用紙上)にまで到達し、画像不良
を起こす問題も発生する場合がある。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、上
述の従来における諸問題を解決し、以下の目的を達成す
ることを課題とする。即ち、本発明の目的は、簡易かつ
低コストで、帯電音及び像担持体のエッチング現象を低
減することが可能である電子写真用ローラ及び該電子写
真用ローラを備える画像形成装置を提供することであ
る。また、本発明の他の目的は、抵抗均一性及び表面平
滑性が良好である電子写真用ローラ及び該電子写真用ロ
ーラを備える画像形成装置を提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上述した
電子写真用ローラの抱える問題を根本から解決すること
の可能な電子写真用ローラの構造を見出し、本発明に至
った。上記目的は、以下の本発明により達成される。す
なわち本発明は、
【0018】<1> 外層と、該外層の内周面全体に内
接するように設けられた導電性層と、からなる変形可能
な円筒形基体と、前記円筒形基体を回転支持するシャフ
トと、前記円筒形基体の内部容積を満たさない程度に封
入される導電性粉体と、を備えてなることを特徴とする
電子写真用ローラである。
【0019】<2> 前記導電性層の電気抵抗値が、1
7Ωcm以下であることを特徴とする<1>に記載の
電子写真用ローラである。
【0020】<3> 前記導電性層のヤング率が、50
N/mm2以上であることを特徴とする<1>又は<2
>に記載の電子写真用ローラである。
【0021】<4> 前記導電性層の厚みが、10〜5
00μmの範囲にあることを特徴とする<1>〜<3>
のいずれかに記載の電子写真用ローラである。
【0022】<5> 前記導電性層が、シームレスチュ
ーブ又はフィルムから形成されていることを特徴とする
<1>〜<4>のいずれかに記載の電子写真用ローラで
ある。
【0023】<6> 前記導電性粉体全体の電気抵抗値
が、10-8〜108Ωcmの範囲にあることを特徴とす
る<1>〜<5>のいずれかに記載の電子写真用ローラ
である。
【0024】<7> 前記導電性粉体が複数の種類の粉
体からなる混合物であり、各種類毎の粉体の電気抵抗値
が10-8〜1017Ωcmの範囲にあることを特徴とする
<1>〜<6>のいずれかに記載の電子写真用ローラで
ある。
【0025】<8> 前記導電性粉体の数平均粒子径
が、10-5μm〜1mmの範囲にあることを特徴とする
<1>〜<7>のいずれかに記載の電子写真用ローラで
ある。
【0026】<9> 像担持体と、該像担持体に接触し
その表面を帯電する帯電手段と、を備える画像形成装置
であって、前記帯電手段が<1>〜<8>のいずれかに
記載の電子写真用ローラであることを特徴とする画像形
成装置である。
【0027】<10> 前記帯電手段は、直流電圧に交
流電圧を重畳してなるバイアス、又は、直流電圧による
バイアスを印加する手段であることを特徴とする<9>
に記載の画像形成装置である。
【0028】<11> 前記像担持体と、<1>〜<8
>のいずれかに記載の電子写真用ローラと、の間に周速
差があることを特徴とする<9>又は<10>に記載の
画像形成装置である。
【0029】<12> 像担持体と、該像担持体に接触
しその表面のトナー像を転写材に転写する転写手段と、
を備える画像形成装置であって、前記転写手段が<1>
〜<8>のいずれかに記載の電子写真用ローラであるこ
とを特徴とする画像形成装置である。
【0030】<13> 前記像担持体と、<1>〜<8
>のいずれかに記載の電子写真用ローラと、の間に周速
差があることを特徴とする<12>に記載の画像形成装
置である。
【0031】<14> 像担持体と、該像担持体の表面
のトナー像を中間転写体に転写する1次転写手段と、前
記中間転写体上のトナー像を転写材に転写する2次転写
手段と、を備える画像形成装置であって、前記1次転写
手段及び/又は前記2次転写手段が、<1>〜<8>の
いずれかに記載の電子写真用ローラであることを特徴と
する画像形成装置である。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照し、本発明の電
子写真用ローラ及び該電子写真用ローラを備える画像形
成装置について説明する。
【0033】<電子写真用ローラ>図1及び図2を参照
して、以下、本発明の電子写真用ローラについて詳細に
説明する。ここで、図1は、本発明の電子写真用ローラ
100の構造を説明するための側面断面図である。図2
は、図1に示す本発明の電子写真用ローラ100のA−
A断面図である。
【0034】図1に示すように、電子写真用ローラ10
0は、金属製シャフト110と、外層122及び導電性
層124からなる円筒形基体120と、導電性粉体13
0と、フランジ部140と、を備える。
【0035】金属製シャフト110は、例えば、SU
S、SUM等からなり、円筒形基体120を貫くように
配され、後述のフランジ部140を介して円筒形基体1
20を回転自在に支持する。従って、金属製シャフト1
10は、電子写真用ローラ100の回転軸として機能す
る。また、金属製シャフト110には、図示されない外
部電源が接続され、所望のバイアスが印加される。
【0036】円筒形基体120は、外層122と導電性
層124とからなり、封入される導電性粉体130の自
重や移動に応じて、自由に変形可能なものである。
【0037】外層122は、封入される導電性粉体13
0の自重や移動に応じて、自由に変形可能なものが用い
られる。外層122を構成するバインダー材料として
は、例えば、ブリード防止の表面処理を施した天然ゴ
ム、イソプレンゴム(IR)、クロロプレンゴム(C
R)、エチレンプロピレンゴム(EPDM)、エピクロ
ルヒドリンゴム(EPM)、スチレンブタジエンゴム
(SBR)、イソブチレン・イソプレンゴム(II
R)、フッ素ゴム等のゴム類;ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ポリスチレン、ポリエステル、ポリウレタン、
ポリアミド、ポリイミド、ナイロン、エチレン酢酸ビニ
ル、エチレンエチルアクリレート、エチレンアクリル酸
メチル、スチレンブタジエン、ポリアリレート、ポリカ
ーボネート、テフロン(R)、シリコン等の樹脂材料;
スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトル
エン共重合体、スチレンビニルナフタリン共重合体、ス
チレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリ
ル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重
合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレ
ン−アクリル酸ジメチルアミノエチル共重合体、スチレ
ン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリ
ル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共
重合体、スチレン−メタクリル酸ジメチルアミノエチル
共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、
スチレン−ビニルエチルエーテル共重合体、スチレン−
ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共
重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−マ
レイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重
合体等を挙げることができる。更に、ポリメタクリレー
ト、ポリブチルメタクリレート、ポリ酢酸ビニル、ポリ
エチレン、ポリプロピレン、ポリビニルブチラール、ポ
リアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹
脂、フェノール樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、
芳香族系石油樹脂、パラフィンワックス、カルナバワッ
クス等が用いられるが、特にこれらに限定されない。
【0038】上記バインダー材料は、単体で用いてもよ
いし、2種以上を混合して用いてもよく、更に、共重合
体又は変性体を用いてもよい。上記バインダー材料とし
ては、像担持体及び中間転写体に対して汚染等の悪影響
を与えないためにも、低分子量成分や可塑剤等が表面に
析出、所謂ブリードするような成分を含まないもの、又
は、ブリード防止の処理を施されたもの、から選択され
ることが好ましい。
【0039】外層122は、上記バインダー材料を用
い、押し出し成形法や共押し出し成形法、射出成形法
や、プレス形成法、インジェクションブロー、真空成形
法等によって作製される。また、市販のシームレスチュ
ーブを用いてもよい。
【0040】また、外層122は、上記各種バインダー
材料に、導電性材料を混入することで表面抵抗値が所定
の範囲、例えば、104〜1010Ω/□に調整される。
外層122は、積層構造を有してもよく、各層が同じ材
料で形成されていてもよいし、それぞれ異なった材料で
形成されていてもよい。その際にも、電気抵抗を上記所
定の範囲とすることが好ましい。外層122の厚みは、
上記バインダー材料からなる層の硬度により任意に調整
されるものであり、その硬度は特に制限されるものでは
ない。
【0041】また、外層122は、上記各種バインダー
材料に、磁性体を混入することで磁性を有するように形
成されてもよい。用いられる磁性体としては、例えば、
ストロンチウム、バリウム、希土類等の所謂ハードフェ
ライト;マグネタイト、銅、亜鉛、ニッケル及びマンガ
ン等のフェライト、又はこれらの表面を必要に応じ導電
処理したもの;等が好ましく、上記各種の磁性体を単体
で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0042】導電性層124は、前記外層122の内周
面全体に内接するように設けられており、外層122の
変形に追従可能なものが用いられる。
【0043】導電性層124の電気抵抗値は、107Ω
cm以下であることが好ましく、104Ωcm以下であ
ることがより好ましい。電気抵抗値が前記上限値よりも
大きいと、導電性層124としての働きが小さい、つま
り、該導電性層124内で電圧降下を起こすため、外層
122へと通電する電流量が不足する場合がある。ここ
で、本発明において、導電性層124の電気抵抗値は、
三菱油化社製ハイレスターUP(型番:MCP−HT4
50)により測定した、体積抵抗値である。
【0044】導電性層124のヤング率は、50N/m
2以上であることが好ましく、100N/mm2以上で
あることがより好ましい。このように導電性層124の
ヤング率が上記の50N/mm2以上である場合、導電
性粉体130の移動により発生する振動が効率よく円筒
形基体120に伝達するので、電子写真用ローラの表面
に付着するトナーや外添剤、紙粉等のゴミを振るい落と
す効果をもたらすことができる。一方、ヤング率が50
N/mm2より小さい場合には、導電性粉体130の移
動により発生する振動が導電性層124に吸収されてし
まい、ゴミを振るい落とす効果を発現することが困難と
なる場合がある。一方、上限値としては、導電性層12
4が外層122の変形に追従可能な程度、つまり、50
000N/mm2以下であることが好ましい。
【0045】導電性層124の厚みは、10〜500μ
mの範囲であることが好ましく、50〜200μmの範
囲であることがより好ましい。導電性層124の厚みが
10μmより小さいと、導電性粉体130の移動により
発生する振動が外層122に効率よく伝わりにくい場合
がある。一方、導電性層124の厚みが500μmより
大きいと、外層122の硬度に影響を及ぼし、円筒形基
体120全体としての硬度が高くなってしまう場合があ
る。
【0046】導電性層124としては、例えば、アルミ
ニウム、銅、銀、チタン、鉄等の金属箔や、導電性樹脂
フィルム及び導電性樹脂チューブ、導電性ゴムフィルム
及び導電性ゴムチューブなどを挙げることができるが、
これらは、単体で用いてもよいし、2種以上を積層して
用いてもよい。また、導電性層124は、バインダー材
料と導電性材料から構成されてもよい。バインダー材料
としては、例えば、上記の外層122に用いたものと同
様のバインダー材料を用いることができる。また、導電
性材料としては、例えば、カーボン、鉄、錫、銅、銀等
の粉体を用いることができる。
【0047】導電性層124は、図3(a)に示される
ように、シームレスチューブ124aから形成されてい
てもよいし、図3(b)に示されるように、フィルム1
24bから形成されていてもよい。更には、共押し出し
成形機を用いて、多層押し出しや、多層インジェクショ
ンなどの手段を用いることにより、外層122と導電性
層124とを1度に成形してもよい。ここで、図3は導
電性層124の外層122への取り付け方法の一例を示
した概略斜視図である。
【0048】図3(a)に示されるように、導電性層1
24がシームレスチューブ124aから形成される場合
には、円筒形基体120の内周部との間に隙間ができな
いように、円筒形基体120の内径に応じた外径を有す
るシームレスチューブ124aを作製又は選択し、その
シームレスチューブ124aを円筒形基体120に挿入
することで、取り付けが完了する。シームレスチューブ
124aは、上記の材料を、押し出し成形法、射出成形
法、プレス成形法、インジェクションブロー、真空形成
法等を用いることにより作製される。また、市販のもの
を用いてもよい。
【0049】図3(b)に示されるように、導電性層1
24がフィルム124bから形成される場合には、少な
くとも、円筒形基体120の内周部を覆う程度の面積を
有するフィルム124bを作製又は選択し、そのフィル
ム124bを筒状に巻いて円筒形基体120に挿入する
ことで、フィルム124bの復元力により円筒形基体1
20の内周部との間に隙間ができないような外径に拡径
して、取り付けが完了する。フィルム124bは、上記
の材料を、押し出し成形法、射出成形法、塗布法、カレ
ンダーロール法等を用いることにより作製される。ま
た、市販のものを用いてもよい。
【0050】また、導電性層124は、蒸着法、塗布
法、内部スプレー法、内部ディッピング法などの方法で
取りつけられてもよい。
【0051】導電性層124は、積層構造を有してもよ
く、各層が同じ材料で形成されていてもよいし、それぞ
れ異なった材料で形成されていてもよい。
【0052】導電性層124は、後述する導電性粉体1
30が外層122の内周面に吸着して形成される層であ
ってもよい。導電性粉体130が吸着されてなる層は、
導電性粉体130が微少粒子であり、外層122を構成
する材料が多少の粘着性を有しているような条件の場合
に形成される。この場合、上述したような導電性層12
4a及び124bを設けることを省くことができる。但
し、外層122を構成する材料が粘着性を有する場合に
は、処理剤やコーティングを用いることにより、外層1
22の外周面側の粘着性を抑える処理を施しておくこと
は言うまでもない。
【0053】導電性粉体130は、図2に示すように、
円筒形基体120の内部容積を完全に満たさない程度に
封入される。導電性粉体130の充填率としては、50
〜95%の範囲であることが好ましく、70〜90%の
範囲であることがより好ましい。充填率が50%より少
ない場合、導電性粉体130が金属製シャフト110に
接触しないためにバイアスが導電性粉体へと流れ込むこ
とができない場合があるという問題や、環境変化に伴っ
て収縮及び膨張を起こす空気層が多いために円筒形基体
120の形状に影響を及ぼしてしまう場合があるという
問題を有している。一方、充填率が95%より多い場
合、導電性粉体130の流動性が低下するために、ニッ
プ形成の自由度が低下するという問題を有している。
【0054】ここで、本発明における充填率とは、予
め、金属製シャフト110の容積分を除いた容積に対す
る充填率100%の導電性粉体130の質量を測定し、
その質量を基に算出する。充填率100%の場合の導電
性粉体130の質量は、実際に使用される金属製シャフ
ト110の容積分を除いた円筒形基体120と同じ容積
である容器に、導電性粉体130を完全に充填して、そ
の質量の増加量を測定することで求められる。従って、
例えば、充填率100%の場合の導電性粉体130の質
量が10gである場合、円筒形基体120に封入された
導電性粉体130が8gであれば、充填率は80%とな
る。
【0055】導電性粉体130は、少なくともその自重
によって円筒形基体120の形状を変形させることがで
きる。導電性粉体130は、その自重によって円筒形基
体120の下方に集まることから、円筒形基体120は
変形する。従って、かかる変形を利用することで、電子
写真用ローラ100を、例えば、像担持体に接触させる
と、該像担持体の形状に沿って円筒形基体120が変形
し、ニップを形成することができる。また、電子写真用
ローラ100の回転と共に、封入された導電性粉体13
0が移動し、常に一定の荷重により像担持体に接触する
ことから、均一のニップを長期間に渡り保持することが
できる。また、導電性粉体130の充填率や電子写真用
ローラ100の押し当て量等の条件を変化させることに
よって、所望のニップ幅、ニップ圧を調整することがで
きる。
【0056】導電性粉体130全体としての電気抵抗値
は、10-8〜108Ωcmの範囲であることが好まし
く、10-5〜106Ωcmの範囲であることがより好ま
しく、更に、10-3〜104Ωcmの範囲であることが
特に好ましい。電気抵抗値が前記下限値よりも小さい場
合、電子写真用ローラ100としての表面抵抗値が得ら
れない場合がある。一方、電気抵抗値が前記上限値より
も大きい場合は、金属製シャフト110と円筒形基体1
20とを十分に導通させることが困難となる。
【0057】導電性粉体130は、1種の粉体から構成
されていてもよいし、2種以上の粉体から構成される混
合物であってもよい。導電性粉体130が混合物である
場合に、その混合物を構成する粉体の各種類毎の電気抵
抗値は1×10-8〜1×10 17の範囲のものを使用する
ことができる。その際、上述のように、導電性粉体13
0全体としての電気抵抗値が上記範囲に調整されている
ことがより好ましい。
【0058】導電性粉体130に使用し得る粉体として
は、例えば、磁性粉、すず、鉄、銅等の金属粉体や樹脂
との混合物;金属繊維;酸化亜鉛、酸化すず、酸化チタ
ン等の金属酸化物;硫化銅、硫化亜鉛等の金属硫化物;
カーボンブラック、グラファイト等の炭素粉;ストロン
チウム、バリウム、希土類等の所謂ハードフェライト;
マグネタイト、銅、亜鉛、ニッケル及びマンガン等のフ
ェライト、又はこれらの表面を必要に応じ導電処理した
もの;銅、鉄、マンガン、ニッケル、亜鉛、コバルト、
バリウム、アルミニウム、錫、リチウム、マグネシウ
ム、シリコン等の異なる金属元素を含んだ酸化物、水酸
化物、炭酸塩又は金属化合物;高温中で焼成して得られ
る金属酸化物の固溶体、所謂、複合金属酸化物;等の導
電性粉体が挙げられる。また、セラミック粒子、ガラス
ビーズ、ラテックス粒子、天然石、粉砕石、砂等の絶縁
性粉体を用いてもよい。これらの粉体は、好ましくは、
上述のように導電性粉体130全体としての電気抵抗値
の条件を満たすように、単独で用いてもよいし、2種以
上を混合して用いても構わない。
【0059】本発明において、導電性粉体130を構成
する粉体の電気抵抗値は、以下のようにして測定する。
天面と底面が金属製で、胴部が絶縁体により構成される
円筒形状ホルダー(天面及び底面が共に10mmφ、高
さ10mm)に、測定試料としての粉体を充填し、98
kPa(10kg/cm2)の圧力で圧縮しつつ、10
0Vの電圧を印加し、その際に流れる電流値を測定し、
電気抵抗値を算出した。また、導電性粉体130が1種
類の粉体から構成されているならば、導電性粉体130
全体としての電気抵抗値は、その1種の粉体単独の電気
抵抗値がそのまま導電性粉体130全体としての電気抵
抗値となる。一方、導電性粉体130が複数の種類の粉
体から構成されているならば、導電性粉体130全体と
しての電気抵抗値は、それら粉体の混合物を十分に攪拌
した後に、上記と同様の測定法で求められたものが、導
電性粉体130全体としての電気抵抗値となる。
【0060】また、導電性粉体130の数平均粒子径は
10-5μm〜1mmの範囲であることが好ましく、5〜
300μmの範囲であることがより好ましく、更に、4
0〜70μmの範囲であることが特に好ましい。数平均
粒子径が前記下限値よりも小さい場合、粉体の流動性が
悪くなり場合があり、数平均粒子径が前記上限値よりも
大きい場合は、粒子間の接点が少なくなり、導通回路が
不足するため、電子写真用ローラ100表面の導電性に
斑が発生してしまう場合がある。
【0061】更に、導電性粉体130には、磁性粉が含
有されていてもよい。磁性粉が含有されている場合、粉
体の磁性を利用することで電子写真用ローラ100の配
置を様々に設定することができる。例えば、磁性を利用
して、電子写真用ローラ100を像担持体に対して下
(反重力方向)から接触させてニップを形成してもよ
い。
【0062】より詳細には、磁性を利用してニップを形
成する場合、像担持体の内周部に、球状マグネット等の
磁力発生部材(磁界形成手段)を配し、導電性粉体を引
き寄せる磁界を形成し、かつ、導電性粉体130に磁性
粉が含有されていれば、導電性粉体130は磁界発生部
材に引き寄せられて、重力方向とは無関係に移動し、円
筒形基体120を変形させて、像担持体との間にニップ
を形成することができる。この際、上述のように、円筒
形基体120自身も磁性を有していれば、その表面の磁
性は一定に保たれ、電子写真用ローラ100の回転に伴
う導電性粉体130の移動もより均一になり、その結
果、本発明の電子写真用ローラ100と像担持体との間
に形成されるニップが長期間、均一に保持される。
【0063】前記磁界形成手段としては、像担持体の内
周部の電子写真用ローラ100に対向する位置に配され
たマグネット等の磁力発生部材から構成されてもよい
し、像担持体の内周面全体に張り巡らされた磁性を有す
るフィルム等から構成されてもよい。また、像担持体の
基体そのものが鉄などの磁性を有する材料で形成され
て、磁界形成手段として機能してもよい。
【0064】フランジ部140は、円筒形基体120の
両端に設けられ、封入された導電性粉体130が外部に
漏れないように封止する部材である。フランジ部140
を形成する材料としては、特に限定はされないが、円筒
形基体120の変形に応じて変形するような弾性体であ
ることが好ましい。前記弾性体としては、スポンジ、ゴ
ム、熱可塑性エラストマー等を用いることができるが、
この中でもスキン層を有するスポンジが好適に用いられ
る。
【0065】フランジ部140としてスキン層を有する
スポンジを使用する場合には、スキン層を導電性粉体1
30と接触するように円筒形基体120の内部に向けて
設置することで、導電性粉体130の漏洩を完全に防止
することができる。
【0066】このように、本発明の電子写真用ローラ1
00は、導電性粉体130が電子写真用ローラ100表
面への通電量を支配し、その環境変動を起こすことがな
いため、定電流制御や環境制御を必要とせず、画像形成
装置を製造する際のコスト低減に大きく貢献することが
できる。特に、電子写真用ローラ100は、円筒形基体
120が外層122の内周部に導電性層124を設けて
なる構造を有するため、金属製シャフト110に印加さ
れたバイアスが導電性粉体130を介して円筒形基体1
20に通電する際に、その通電量が位置を問わず均一化
され、接触してニップを形成する像担持体に対し均一な
バイアスの供給を行うことができる。また、本発明の電
子写真用ローラ100の外周面は、通電量が位置を問わ
ず均一化されているため、像担持体に対して円筒形基体
120をどのような方向から押し当てても、像担持体に
対し均一なバイアスの供給を行うことができる。
【0067】また、本発明の電子写真用ローラ100
は、ニップを形成するために感光体に対して印加される
圧力を低減することができるため、従来の電子写真用ロ
ーラに求められてきた形状安定性やたわみを防ぐための
剛性を必要としない。従って、シャフトの小径化及びそ
れに伴う電子写真用ローラ100自体の小型化を達成す
ることができる。
【0068】更に、本発明の電子写真用ローラ100
は、導電性粉体130を変形可能な円筒形基体120
に、内部容積を満たさない程度に導電性粉体130が封
入される構造を有するため、導電性粉体130は円筒形
基体120の回転と共に移動し、円筒形基体120の内
壁に衝突することから、円筒形基体120の表面に付着
したトナーや紙粉などの汚れを振るい落とすことがで
き、良好な表面平滑性を維持することが可能となる。
【0069】以上説明してきた本発明の電子写真用ロー
ラは、それぞれ求められる電気特性や表面特性等を適宜
調整することで、帯電ローラ、転写ローラ(後述する1
次、2次の双方も含む)等に好適に用いることができ
る。
【0070】上述したように、本発明の電子写真用ロー
ラは、構造が複雑ではないため、従来の帯電ローラや転
写ローラなどよりもより簡便に製造することができる。
従って、本発明の電子写真用ローラは、大きなコスト低
減を可能とし、該電子写真用ローラを有する画像形成装
置のコスト低減をも達成することができる。
【0071】<画像形成装置>以下、本発明の電子写真
用ローラを備える画像形成装置(本発明の画像形成装
置)の一例を示すが、本発明はこれに限定されるわけで
はない。なお、図に示す主要部のみを説明し、その他は
その説明を省略する。
【0072】図4は、本発明の画像形成装置の一例を示
す概略構成図である。図4に示す画像形成装置は、矢印
B方向に回転する感光体(像担持体)51と、その周囲
に配される、感光体51表面を所定の電位に帯電させる
帯電ローラ(帯電手段)52、帯電された感光体51表
面を画像信号に基づくレーザ光線53よって露光して静
電潜像を形成する露光装置(露光手段)56、帯電され
たトナー(現像剤)を供給して前記静電潜像を現像する
現像装置(現像手段)54、現像されたトナー像を記録
紙(転写材)P上に転写する転写ローラ(転写手段)5
5、及び、転写後の感光体51表面に残留するトナーを
除去するクリーニングユニット57が順に配設されてい
る。ここで、図4に示す画像形成装置には、帯電ローラ
52として、上述の本発明の電子写真用ローラが用いら
れており、該電子写真用ローラの各構成要素は、図2と
同一の符号が付されている。
【0073】まず、感光体51はその表面を帯電ローラ
52によって−600V〜−800V程度の電位に帯電
される。感光体51は、導電性の基体上に感光層を積層
して形成されている。この感光層は、通常は高抵抗であ
るが、露光装置56からレーザ光線53が照射される
と、レーザ光線53が照射された部分の比抵抗が変化す
る性質を持っている。そこで、帯電した感光体51の表
面に、図示しない制御部から送られてくる画像データに
従って、露光装置56を介してレーザ光線53を出力す
る。レーザ光線53は、感光体51の表面の感光層に照
射され、それにより、印字パターンの静電潜像が感光体
51の表面に形成される。
【0074】このようにして感光体51表面に形成され
た静電潜像は、感光体51の矢印B方向への回転により
所定の現像位置まで回転される。そして、この現像位置
で、感光体51上の静電潜像が、現像装置54によって
可視像(トナー像)化される。
【0075】感光体51の表面が現像装置54を通過す
ることにより、感光体51表面の除電された潜像部にの
みトナーが静電的に付着し、潜像がトナーによって現像
される。感光体51は、引続き矢印B方向に回転し、感
光体51表面に現像されたトナー像が所定の転写位置へ
搬送される。
【0076】感光体51表面のトナー像が転写位置へ搬
送されると、転写ローラ55に所定の転写バイアスが印
加され、感光体51から転写ローラ55に向う静電気力
がトナー像に作用し、感光体51表面のトナー像が記録
紙P上へ転写される。また、感光体51表面の残留トナ
ーは、クリーニングユニット57により除去される。
【0077】図4に示す画像形成装置によれば、帯電ロ
ーラ52として本発明の電子写真用ローラを用いている
ため、直流バイアスに高周波の交流バイアスを重畳した
バイアスが印加されても、内部に封入された導電性粉体
130がその粉体としての特性により振動の伝達を防止
することから、帯電音を小さくすることができる。
【0078】また、上述のように、本発明の電子写真用
ローラは、円筒形基体120の表面に付着したトナーや
紙粉などの汚れを振るい落とすことができるため、表面
平滑性が高く、更に、抵抗均一性が優れている。そのた
め、帯電ローラ52として本発明の電子写真用ローラを
用いることにより、直流バイアスのみを印加するDC帯
電を可能とし、感光体表面に発生するエッチング現象を
大幅に低減することができる。その結果、ランニングコ
ストの低減をも図ることができる。
【0079】次に、本発明の画像形成装置の他の一例を
示す。図5は、4連タンデム方式のフルカラー画像形成
装置(本発明の画像形成装置)を示す概略構成図であ
る。図5に示す画像形成装置は、色分解された画像デー
タに基づくイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン
(C)、ブラック(K)の各色の画像を出力する電子写
真方式の第1〜第4の画像形成ステーション10Y、1
0M、10C、10K(画像形成手段)を備えている。
これらの画像形成ステーション(以下、単にステーショ
ンと称する)10Y、10M、10C、10Kは、略水
平方向に互いに所定距離離間して並設されている。
【0080】各ステーション10Y、10M、10C、
10Kの上方には、各ステーションを通して中間転写体
としての中間転写ベルト20が延設されている。中間転
写ベルト20は、横方向に互いに離間して配置された駆
動ローラ22及び支持ローラ24に巻回されて張架さ
れ、第1ステーション10Yから第4ステーション10
Kに向う方向に無端走行されるようになっている。な
お、支持ローラ24は、図示しないいバネ等により駆動
ローラ22から離れる方向に付勢されており、両者の間
に張架された中間転写ベルト20に所定のテンションが
与えられている。また、中間転写ベルト20の像担持側
面には、駆動ローラ22と対向して中間転写体クリーニ
ング装置30が備えられている。
【0081】上述した第1〜第4ステーション10Y、
10M、10C、10Kは、略同一の構成を有している
ため、ここでは中間転写ベルト走行方向上流側に配設さ
れたイエロー画像を形成する第1ステーション10Yに
ついて代表して説明する。なお、第1ステーション10
Yと同一の機能を有する部材に、イエロー(Y)の代わ
りに、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)
を付した同一参照符号を付すことにより、第2〜第4ス
テーション10M、10C、10Kの説明を省略する。
【0082】第1ステーション10Yは、像担持体とし
て作用する感光体1Yを有している。感光体1Yの周囲
には、感光体1Yの回転方向に順に、感光体1Yの表面
を所定の電位に帯電させる帯電ローラ(帯電手段)2
Y、帯電された表面を色分解された画像信号に基づくレ
ーザ光線3Yよって露光して静電潜像を形成する露光装
置3、帯電したトナー(現像剤)を供給して前記静電潜
像を現像する現像装置4Y、現像したトナー像を中間転
写ベルト20上に転写する1次転写ローラ(1次転写手
段)5Y、及び、1次転写後に感光体1Yの表面に残存
するトナーを除去する感光体クリーニング装置6Yが配
設されている。なお、1次転写ローラ5Yは、中間転写
ベルト20の内側に配置され、感光体1Yに対向した位
置に設けられている。更に、各1次転写ローラ5Y、5
M、5C、5Kには、1次転写バイアスを印加するバイ
アス電源(図示せず)がそれぞれ接続されている。各バ
イアス電源は、図示しない制御部(制御手段)による制
御によって、各1次転写ローラに印加する転写バイアス
を可変する。
【0083】以下、第1ステーション10Yにおいてイ
エロー画像を形成する動作について説明する。まず、動
作に先立って、帯電ローラ2Yによって感光体1Yの表
面が−600V〜−800V程度の電位に帯電される。
感光体1Yは、導電性の基体上に感光層を積層して形成
されている。この感光層は、通常は高抵抗であるが、レ
ーザ光線3Yが照射されると、レーザ光線が照射された
部分の比抵抗が変化する性質を持っている。そこで、帯
電した感光体1Yの表面に、図示しない制御部から送ら
れてくるイエロー用の画像データに従って、露光装置3
によりレーザ光線3Yが出力される。レーザ光線3Y
は、感光体1Yの表面の感光層に照射され、それによ
り、イエロー印字パターンの静電潜像が感光体1Yの表
面に形成される。
【0084】静電潜像とは、帯電によって感光体1Yの
表面に形成される像であり、レーザ光線3Yによって、
感光層の被照射部分の比抵抗が低下し、感光体1Yの表
面の帯電した電荷が流れ、一方、レーザ光線3Yが照射
されなかった部分の電荷が残留することによって形成さ
れる、いわゆるネガ潜像である。
【0085】このようにして感光体1Y上に形成された
静電潜像は、感光体1Yの回転により所定の現像位置ま
で回転される。そして、この現像位置で、感光体1Y上
の静電潜像が、現像装置4Yによって可視像(トナー
像)化される。
【0086】現像装置4Y内には、例えば、少なくとも
イエロー着色剤とワックスと結着樹脂と脂肪族炭化水素
−炭素数9以上の芳香族炭化水素共重合石油樹脂にて形
成された体積平均粒子径が7μmのイエロートナーが収
容されている。イエロートナーは、現像装置4Yの内部
で攪拌されることで摩擦帯電し、感光体1Y表面の帯電
荷と同極性(−)の電荷を有している。感光体1Yの表
面が現像装置4Yを通過していくことにより、感光体1
Y表面の除電された潜像部にのみイエロートナーが静電
的に付着し、潜像がイエロートナーによって現像され
る。感光体1Yは、引続き回転し、感光体1Y表面に現
像されたトナー像が所定の1次転写位置へ搬送される。
【0087】感光体1Y表面のイエロートナー像が1次
転写位置へ搬送されると、1次転写ローラ5Yに所定の
1次転写バイアスが印加され、感光体1Yから1次転写
ローラ5Yに向う静電気力がトナー像に作用し、感光体
1Y表面のトナー像が中間転写ベルト20表面に転写さ
れる。このとき印加される転写バイアスは、トナーの極
性(−)と逆極性の(+)極性であり、例えば第1ステ
ーション10Yでは制御部(図示せず)によって+10
μA程度に定電流制御されている。
【0088】また、第2ステーション10M以降の1次
転写ローラ5M、5C、5Kに印加される1次転写バイ
アスも同様に制御されている。こうして、第1ステーシ
ョン10Yにてイエロートナー像の転写された中間転写
ベルト20は、第2〜第4ステーション10M、10
C、10Kを通して順次搬送され、各色のトナー像が同
様に重ねられて多重転写される。
【0089】第1〜第4ステーションを通して全ての色
のトナー像が多重転写された中間転写ベルト20は、矢
印C方向に周動搬送され、中間転写ベルト20内面に接
する支持ローラ24と中間転写ベルト20の像担持面側
に配置される2次転写ローラ(2次転写手段)26とか
ら構成された2次転写部へと至る。一方、記録紙(転写
材)Pが、供給機構を介して2次転写ローラ26と中間
転写ベルト20との間に所定のタイミングで給紙され、
所定の2次転写バイアスが支持ローラ24に印加され
る。このとき印加される転写バイアスは、トナーの極性
(−)と同極性(−)であり、中間転写ベルト20から
記録紙Pに向う静電気力がトナー像に作用し、中間転写
ベルト20表面のトナー像が記録紙P表面に転写され
る。なお、この際の2次転写バイアスは2次転写部の抵
抗を検出する抵抗検出手段(図示せず)により検出され
た抵抗に応じて決定されるものであり、定電圧で制御さ
れている。
【0090】その後、記録紙Pは定着装置28へと送り
込まれトナー像が加熱・加圧され、色重ねされたトナー
像が溶融されて、記録紙P表面へ永久定着される。カラ
ー画像の定着が完了した記録紙Pは、排出部へ向けて矢
印D方向に搬出され、一連のカラー画像形成動作が終了
される。
【0091】図5に示す画像形成装置において、図4に
示す画像形成装置と同様に、帯電ローラ2Y、2M、2
C、2Kとして、上述した本発明の電子写真用ローラを
好適に用いることもできるが、一次転写ローラ5Y、5
M、5C、5K、及び/又は、2次転写ローラ26とし
ても本発明の電子写真用ローラを用いることができる。
なお、転写ローラ26として使用する場合には、その構
造上、導電性粉体130の自重によるニップの形成が困
難であるため、磁性粉を導電性粉体130に含有させ、
かつ、支持ローラ24の内部には磁界形成手段を設け、
磁性の特性を用いてニップを形成させることが好まし
い。
【0092】以上、本発明の好ましい実施の形態を説明
したが、本発明はその要旨の範囲内で様々な変形や変更
が可能である。例えば、本発明の電子写真用ローラは、
静電記録プロセスや磁気記録プロセス等を有する画像形
成装置に用いることもできる。
【0093】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明するが、本
発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0094】[実施例1] (電子写真用ローラR−1の作製)外層を形成するシー
ムレスチューブとして、スチレン・エチレンブチレン・
オレフィン結晶ブッロクコポリマー(SEBC)(製品
名:DYNARON 4600P、日本合成ゴム社製)
100質量部に、導電性カーボン(製品名:ケッチェン
ブラックEC、ケッチェン・ブラック・インターナショ
ナル社製)13質量部と、導電性酸化チタン(製品名:
ET−500W、石原産業社製)20質量部と、充填剤
5質量部と、分散助剤1質量部と、表面改質剤0.5質
量部とを添加し、ドライブレンドした後、加圧ニーダー
を用いて200℃で10分間、十分に混練した。
【0095】加圧ニーダーより取り出した混練物を粉砕
したのち、2軸押し出し成形機を用いてペレット化し
た。得られたペレットを、クロスヘッドを備えた単軸押
し出し成形機を用い外径14mmφで肉厚300μmの
シームレスチューブを作製した。得られたシームレスチ
ューブの体積抵抗値は2×106Ωcmであり、その外
周面の表面平滑性は十点平均粗さRzにおいて0.8μ
mであった。
【0096】そして、得られたシームレスチューブを長
さ230mmに切断し、その内周に、縦220mm、横
84mm、厚さ25μmの導電性ポリエチレンフィルム
を2重巻きにして挿入し、厚み50μmの導電性層を形
成した。使用した導電性ポリエチレンフィルムは、体積
抵抗値5×102Ωcm、ヤング率120N/mm2であ
った。
【0097】次いで、導電性ポリエチレンフィルムを内
接したシームレスチューブの一端に、孔径6mmφの穴
が中心に空いたフランジ部材を接着剤を用いて固定し、
その中心の穴に6mmφ、長さ340mmの金属シャフ
トを通し接着剤を用いて固定した。
【0098】そして、導電性ポリエチレンフィルムを内
接したシームレスチューブの固定されていない方向か
ら、導電性粒子として磁性粉と樹脂との球状複合体粒子
(MRC、戸田工業社製)をシームレスチューブの容積
の2/3に相当する量だけ(充填率67%)充填し、先
ほどとは逆のシームレスチューブの開口している端部
を、前記と同様に中心に穴の空いたフランジ部材を接着
剤を用いて固定し電子写真用ローラR−1を作製した。
なお、上記MRCとは、Magnetic Parti
cle & Resin Composite Car
rierの略称であり、その電気抵抗値は1×105Ω
cmであり、数平均粒子径は60μmのものをここでは
用いている。
【0099】(評価) (1)帯電音の評価 得られた電子写真用ローラR−1をカラーレーザープリ
ンタ(富士ゼロックス社製Docu Print C6
20)の帯電部材として取り付け、筒状の像担持体表面
にセットし無響室(35db以下)で帯電音の測定を行
った。ここでの印加バイアスは直流電圧−700Vに交
流電圧2000Vppを重畳印加し、交流電圧の周波数
を500〜2000Hzまで変化させた。なお、かかる
実験では、カラーレーザープリンタの帯電部材のみを稼
動させて行った。
【0100】その結果、いずれの周波数の場合でも帯電
音は50dB以下であった。通常、画像形成装置の稼動
音は52〜55dBであるため、本発明の電子写真用ロ
ーラから発生する帯電音は実用上の問題にはならなかっ
た。
【0101】(2)表面汚れ性及び像担持体のエッチン
グ現象の評価 得られた電子写真用ローラR−1を、カラーレーザープ
リンタ(富士ゼロックス社製Docu Print C
620)の帯電部材として取り付け、下記に示す各環境
下で100000枚の画出しテストに供した。なお、こ
こでの印加バイアスは直流電圧−1300Vを用いた。
【0102】その結果、高温/高湿環境(温度28℃、
湿度85%RH)、低温/低湿環境(温度10℃、湿度
15%RH)、標準環境(温度22℃、湿度55%R
H)の何れの環境下においても、初期と100000枚
目の画像には全く問題が無く、帯電部材の表面に傷やピ
ンホール等の異常は全く観察されなかった。また、電子
写真用ローラR−1の外周面への汚れ(トナー、紙粉
等)の付着も殆ど認められなかった。テスト中、シーム
レスチューブとその中に挿入した導電性ポリエチレンフ
ィルムとの密着性にも、何ら問題は無かった。更に、本
テストにおいて、感光体の電荷輸送層の削れ量は、低温
/低湿環境(温度10℃、湿度15%RH)の下で平均
3μmであった。
【0103】(3)帯電性の評価 得られた電子写真用ローラR−1を、カラーレーザープ
リンタ(富士ゼロックス社製Docu Print C
620)の帯電部材として取り付け、電子写真用ローラ
R−1によって帯電された感光体の表面電位を長手方向
に20mmの間隔で測定した。測定結果による感光体の
表面電位の均一性を、帯電性の評価指標とした。なお、
ここでの印加バイアスは直流電圧−1300Vを用い
た。その結果を表1に示す。
【0104】
【表1】
【0105】表1に示されるように、感光体の表面電位
が最大差で10Vであるため、本発明の電子写真用ロー
ラR−1は、感光体の表面電位の均一性を良好にすると
いう効果を有していた。
【0106】[実施例2] (電子写真用ローラR−2の作製)軟化剤及び可塑剤を
低減させ、かつ、エポキシ系処理剤にてブリード防止の
処理を施したエピクロルヒドリンチューブ(外径14m
mφ、肉厚500μm)を、長さ230mmに切断し、
その内周に、導電性ナイロン11樹脂に導電性カーボン
を混練した後、押し出し成形機を用いて作製した外径1
3mmφ、長さ230mmの導電性ナイロンチューブを
挿入し、導電性層を形成した。作製した導電性ナイロン
チューブは、体積抵抗値7×102Ωcm、厚み50μ
m、ヤング率600N/mm2であった。
【0107】その後、実施例1と同様にして、シームレ
スチューブの一端に、孔径6mmφの穴が中心に空いた
フランジ部材を接着剤を用いて固定し、その中心の穴に
6mmφ、長さ340mmの金属シャフトを通し接着剤
を用いて固定した。
【0108】そして、シームレスチューブの固定されて
いない方向から、フェライト系キャリア/DFC(同和
鉄粉工業社製)をシームレスチューブの容積の3/4に
相当する量だけ(充填率75%)充填し、電子写真用ロ
ーラR−2を作製した。なお、前述のフェライト系キャ
リア/DFCの電気抵抗値は1×106Ωcmであり、
数平均粒子径は45μmのものをここでは用いている。
【0109】(評価) (1)帯電音の評価 得られた電子写真用ローラR−2について実施例1と同
様の方法及び条件で帯電音の測定を行った。その結果、
いずれの周波数の場合でも帯電音は50dB以下であ
り、帯電音としては実用上の問題にはならない程度であ
った。
【0110】(2)表面汚れ性及び像担持体のエッチン
グ現象の評価 得られた電子写真用ローラR−2を、カラーレーザープ
リンタ(富士ゼロックス社製Docu Print C
620)の帯電部材として取り付け、更に、電子写真用
ローラR−2の回転軸に5°の傾斜がつくように前記カ
ラーレーザープリンタを傾け、下記に示す各環境下で1
00000枚の画出しテストに供した。なお、ここでの
印加バイアスは直流電圧−1300Vを用いた。
【0111】その結果、高温/高湿環境(温度28℃、
湿度85%RH)、低温/低湿環境(温度10℃、湿度
15%RH)、標準環境(温度22℃、湿度55%R
H)のいずれの環境下においても初期と100000枚
目の画像には全く問題が無く、帯電部材の表面に傷やピ
ンホール等の異常は全く観察されなかった。また、電子
写真用ローラR−2の外周面への汚れ(トナー、紙粉
等)の付着も殆ど認められなかった。ここで、テスト
中、シームレスチューブとその中に挿入した導電性ポリ
エチレンフィルムとの密着性にも、何ら問題は無かっ
た。更に、本テストにおいて、感光体の感光層の削れ量
は、低温/低湿環境(温度10℃、湿度15%RH)の
下で平均1μmであった。
【0112】(3)帯電性の評価 得られた電子写真用ローラR−1を、カラーレーザープ
リンタ(富士ゼロックス社製Docu Print C
620)の帯電部材として取り付け、電子写真用ローラ
R−1によって帯電された感光体の表面電位を長手方向
に20mmの間隔で測定した。測定結果による感光体の
表面電位の均一性を、帯電性の評価指標とした。なお、
ここでの印加バイアスは直流電圧−1300Vを用い
た。その結果を上記表1に併記する。表1に示されるよ
うに、感光体の表面電位が最大差で8Vであるため、本
発明の電子写真用ローラR−2は、感光体の表面電位の
均一性を良好にするという効果を有していた。
【0113】[比較例1]実施例1において、導電性層
を設けなかった他は、実施例1と同様にして電子写真用
ローラR−3を作製し、その評価を行った。その結果、
高温/高湿環境(温度28℃、湿度85%RH)、低温
/低湿環境(温度10℃、湿度15%RH)、標準環境
(温度22℃、湿度55%RH)のいずれの環境下にお
いても初期と100000枚目の画像には全く問題が無
く、帯電部材の表面に傷やピンホール等の異常は全く観
察されなかった。また、電子写真用ローラR−3の外周
面への汚れ(トナー、紙粉等)の付着は殆ど認められな
かった。更に、帯電性の評価においては、上記表1に示
されるように、感光体の表面電位が最大差で59Vであ
り、電位差が大きいために、画像上の濃度差、濃度ムラ
が目立つ場合があった。
【0114】[比較例2]実施例2において、導電性層
を設けなかった他は、実施例2と同様にして電子写真用
ローラR−4を作製し、その評価を行った。その結果、
高温/高湿環境(温度28℃、湿度85%RH)、低温
/低湿環境(温度10℃、湿度15%RH)、標準環境
(温度22℃、湿度55%RH)のいずれの環境下にお
いても初期と100000枚目の画像には全く問題が無
く、帯電部材の表面に傷やピンホール等の異常は全く観
察されなかった。また、電子写真用ローラR−3の外周
面への汚れ(トナー、紙粉等)の付着は殆ど認められな
かった。更に、帯電性の評価においては、上記表1に示
されるように、感光体の表面電位が最大差で51Vであ
り、電位差が大きいために、画像上の濃度差、濃度ムラ
が目立つ場合があった。
【0115】
【発明の効果】本発明によれば、簡易かつ低コストで、
帯電音及び像担持体のエッチング現象を低減することが
可能である電子写真用ローラ及び該電子写真用ローラを
備える画像形成装置を提供することができる。また、抵
抗均一性及び表面平滑性が良好である電子写真用ローラ
及び該電子写真用ローラを備える画像形成装置を提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の電子写真用ローラの構造を説明する
ための側面断面図である。
【図2】 図1に示す本発明の電子写真用ローラのA−
A断面図である。
【図3】 導電性層の外層への取り付け方法の一例を示
した概略斜視図である。
【図4】 本発明の画像形成装置の一例を示す概略構成
図である。
【図5】 4連タンデム方式のフルカラー画像形成装置
(本発明の画像形成装置)を示す概略構成図である。
【符号の説明】
1Y、1M、1C、1K 、51 感光体(像担持体) 2Y、2M、2C、2K 、52 帯電ローラ(帯電手
段) 3Y、3M、3C、3K 、53 レーザ光線 3、56 露光装置 4Y、4M、4C、4K 、54 現像装置 5Y、5M、5C、5K 1次転写ローラ(1次転写手
段) 6Y、6M、6C、6K 、57 感光体クリーニング
装置 10Y、10M、10C、10K ステーション 20 中間転写ベルト(中間転写体) 22 駆動ローラ 24 支持ローラ 26 2次転写ローラ(2次転写手段) 28 定着装置 30 中間転写体クリーニング装置 55 転写ローラ(転写手段) 100 電子写真用ローラ 110 金属製シャフト 120 円筒形基体 122 外層 124 導電性層 130 導電性粉体 140 フランジ部 160 外部電源 P 記録紙(転写材)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H071 BA35 BA43 CA02 DA06 DA09 2H200 FA09 FA10 GA23 GA47 GA66 HA02 HA28 HA29 HB12 HB17 HB22 HB43 HB45 HB46 HB47 HB48 JA23 JA25 JA26 JA27 JA28 JC04 LA12 MA03 MB06 MC01 MC03 MC15 NA02 NA06 PA02 PA11

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外層と、該外層の内周面全体に内接する
    ように設けられた導電性層と、からなる変形可能な円筒
    形基体と、 前記円筒形基体を回転支持するシャフトと、 前記円筒形基体の内部容積を満たさない程度に封入され
    る導電性粉体と、を備えてなることを特徴とする電子写
    真用ローラ。
  2. 【請求項2】 前記導電性層の電気抵抗値が、107Ω
    cm以下であることを特徴とする請求項1に記載の電子
    写真用ローラ。
  3. 【請求項3】 前記導電性層のヤング率が、50N/m
    2以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載
    の電子写真用ローラ。
  4. 【請求項4】 前記導電性層の厚みが、10〜500μ
    mの範囲にあることを特徴とする請求項1〜3のいずれ
    かに記載の電子写真用ローラ。
  5. 【請求項5】 前記導電性層が、シームレスチューブ又
    はフィルムから形成されていることを特徴とする請求項
    1〜4のいずれかに記載の電子写真用ローラ。
  6. 【請求項6】 前記導電性粉体全体の電気抵抗値が、1
    -8〜108Ωcmの範囲にあることを特徴とする請求
    項1〜5のいずれかに記載の電子写真用ローラ。
  7. 【請求項7】 前記導電性粉体が複数の種類の粉体から
    なる混合物であり、各種類毎の粉体の電気抵抗値が10
    -8〜1017Ωcmの範囲にあることを特徴とする請求項
    1〜6のいずれかに記載の電子写真用ローラ。
  8. 【請求項8】 前記導電性粉体の数平均粒子径が、10
    -5μm〜1mmの範囲にあることを特徴とする請求項1
    〜7のいずれかに記載の電子写真用ローラ。
  9. 【請求項9】 像担持体と、該像担持体に接触しその表
    面を帯電する帯電手段と、を備える画像形成装置であっ
    て、 前記帯電手段が請求項1〜8のいずれかに記載の電子写
    真用ローラであることを特徴とする画像形成装置。
  10. 【請求項10】 前記帯電手段は、直流電圧に交流電圧
    を重畳してなるバイアス、又は、直流電圧によるバイア
    スを印加する手段であることを特徴とする請求項9に記
    載の画像形成装置。
  11. 【請求項11】 前記像担持体と、請求項1〜8のいず
    れかに記載の電子写真用ローラと、の間に周速差がある
    ことを特徴とする請求項9又は10に記載の画像形成装
    置。
  12. 【請求項12】 像担持体と、該像担持体に接触しその
    表面のトナー像を転写材に転写する転写手段と、を備え
    る画像形成装置であって、前記転写手段が請求項1〜8
    のいずれかに記載の電子写真用ローラであることを特徴
    とする画像形成装置。
  13. 【請求項13】 前記像担持体と、請求項1〜8のいず
    れかに記載の電子写真用ローラと、の間に周速差がある
    ことを特徴とする請求項12に記載の画像形成装置。
  14. 【請求項14】 像担持体と、該像担持体の表面のトナ
    ー像を中間転写体に転写する1次転写手段と、前記中間
    転写体上のトナー像を転写材に転写する2次転写手段
    と、を備える画像形成装置であって、 前記1次転写手段及び/又は前記2次転写手段が、請求
    項1〜8のいずれかに記載の電子写真用ローラであるこ
    とを特徴とする画像形成装置。
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