JP5304135B2 - 導電性のロール、プロセスカートリッジおよび画像形成装置 - Google Patents
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Description
導電性を有する円筒状の支持体と、
前記支持体の周囲に設けられ、配向性をもって設けられた気泡を有する弾性層と、
前記支持体の軸方向から見て、前記気泡の長手方向の一方を前記支持体の周方向の0°方向と定義したときに、少なくとも−20°〜20°および160°〜200°の方向における前記弾性層の気泡の壁面に設けられ、導電剤を含有した第1の樹脂組成物により形成される第1の膜、並びに、少なくとも70°〜110°および250°〜290°の方向における前記弾性層の気泡の壁面に設けられ、導電剤を含有した第2の樹脂組成物により形成されると共に、前記第1の膜よりも導電率が高い第2の膜と、を備えることを特徴とする導電性のロールである。
前記第1の樹脂組成物と前記第2の樹脂組成物とが、導電率が等しい導電剤を含有し、且つ前記第1の樹脂組成物における導電剤の含有率が、前記第2の樹脂組成物における導電剤の含有率よりも少ないことを特徴とする請求項1に記載の導電性のロールである。
前記第1の樹脂組成物と前記第2の樹脂組成物とが、導電率が異なる導電剤を含有することを特徴とする請求項1に記載の導電性のロールである。
前記第1の樹脂組成物と前記第2の樹脂組成物とが、導電率が等しい導電剤を等しい含有率で含有すると共に、前記第1の膜の膜厚が、前記第2の膜の膜厚よりも薄いことを特徴とする請求項1に記載の導電性のロールである。
前記弾性層が、ウレタンスラブフォームであることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の導電性のロールである。
請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の導電性のロールを備えることを特徴とするプロセスカートリッジである。
請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の導電性のロールを備えることを特徴とする画像形成装置である。
ここで、上記好適な実施形態に係る導電性のロールは、導電性を有する円筒状の支持体(本明細書においては、単に「導電性支持体」と称す場合がある)と、前記支持体の周囲に設けられ、配向性をもって設けられた気泡を有する弾性層(以下において、単に「発泡弾性層」と称す場合がある)と、前記支持体の軸方向から見て、前記気泡の長手方向の一方を前記支持体の周方向の0°方向と定義したときに、少なくとも−20°〜20°および160°〜200°の方向における前記弾性層の気泡の壁面に設けられ、導電剤を含有した第1の樹脂組成物により形成される第1の膜、並びに、少なくとも70°〜110°および250°〜290°の方向における前記弾性層の気泡の壁面に設けられ、導電剤を含有した第2の樹脂組成物により形成されると共に、前記第1の膜よりも導電率が高い第2の膜と、を備えることを特徴とする。
例えば、異方性(配向性)をもって設けられた発泡セル(気泡)を有するウレタンスラブフォームを円筒形状に加工し、こえを発泡弾性層としてその中心孔に支持体を挿入して導電性ロール(バイアスロール)を作製した場合、発泡セルの配向性により発泡弾性層の周方向に、相対的に抵抗が高い高抵抗部と相対的に抵抗が低い低抵抗部とが形成される。この高抵抗部と低抵抗部とでは、0.1logΩ以上0.8logΩ以下程度の範囲で比較的大きな面内抵抗ムラが生じ易い。そして、この導電性ロールを画像形成装置の転写ロールとして使用し続けると、導電性ロール(発泡弾性層)の高抵抗部と低抵抗部が異なる割合で抵抗が上昇し、高抵抗部と低抵抗部の抵抗差が1.0logΩ以上まで大きくなる。このように導電性ロールの周方向における抵抗差が増大した結果、画像の濃度ムラが生じる。
これに対し、本発明者は、発泡弾性層に含まれる気泡の配向性に起因する導電率の差に応じ、発泡弾性層の低抵抗部と高抵抗部に分けて、気泡の壁面に導電率の異なる樹脂組成物の膜を形成することにより、ロール全体としての抵抗(導電率)のムラが抑制され、画像の濃度ムラの発生が効果的に抑制されることを見出した。
また、画像形成装置において用いられる導電性ロールに限らず、配向性をもって設けられた気泡を有する発泡弾性層を備えた導電性ロールにおいては、発泡弾性層の低抵抗部と高抵抗部に分けて、気泡の壁面に導電率の異なる樹脂組成物の膜を形成することにより、ロール全体としての抵抗(導電率)のムラが抑制されることを見出した。
前記表面抵抗率の測定は、シート状の測定サンプルに対し、測定治具円形電極(三菱油化(株)製ハイレスターIPの「URプローブ」)と高抵抗測定器(R8340Aデジタル高抵抗/微小電流計:アドバンテスト社製)とを用い、例えば100Vを印加したときの30秒後の電流値より、下記式(1)を用いて算出される。尚、前記シート状の測定サンプルは、前記発泡弾性層の気泡の壁面に形成される前記第1の膜(または前記第2の膜)の形成と同条件で、絶縁性(ここで、絶縁性とは体積抵抗率が1015Ωcm以上を意味する)の樹脂板上に第1の膜(または第2の膜)用の樹脂組成物を塗布し、加熱乾燥させて水分を除去し、導電性樹脂膜を形成することによって準備する。
式(1) 表面抵抗率ρs(Ω/□)=π×(D+d)/(D−d)×(V/I)
導電性支持体12は、導電性ロール10の電極および支持部材として機能するものであり、円筒状(中実であるものおよび中空であるものを含む)の部材であって、外径が3mm以上20mm以下の範囲のものが好適に使用される。この導電性支持体12は、強度および電気的特性の点から、例えば、アルミニウム、銅合金、ステンレス鋼等の金属または合金;クロム、ニッケル等で鍍金処理を施した鉄;導電性樹脂;などの導電性(好ましくは体積抵抗率が104Ωcm以下)の材質により構成される。
発泡弾性層14は、多数の気泡(セル)18が配向性を持った状態で形成されている。例えば、弾性材料を発泡させてセル骨格を形成することによって発泡弾性層14とすることができる。なお、発泡弾性層14の気泡構造は、独立気泡構造でもよいし、連続気泡構造でもよいが、後述の方法により気泡18の壁面に第1の膜および第2の膜を形成する観点からは、連続気泡構造であることがより好ましい。
例えば、本実施形態の導電性ロール10を転写ロールとして使用する場合には、発泡弾性層14は、100Paの外力印加により変形しても、もとの形状に復元することができ、像保持体(感光体)、中間転写体等の他の部材との接触位置において適度な接触面積を形成するものが好ましい。
ポリウレタンとしては、特に限定するものではなく、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリエステルやアクリルポリールなどのポリオールと、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネートや4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートなどのイソシアネートの反応を伴っていればよく、1,4−ブタンジオール、トリメチロールプロパンなど鎖延長剤が混合されていることが好ましい。
例えば、ポリウレタンに発泡剤等を添加してスラブ成型法で発泡させると、ウレタンフォームが垂直方向に膨張するときに気泡(発泡セル)18も垂直方向に延びて略楕円形の断面を有する形状となり、セル(気泡)18に配向性が生じる。
本実施形態に係る導電性ロール10では、気泡18の配向性に起因する発泡弾性層14の導電率の差を抑制するように、発泡弾性層14における気泡18の壁面に、高抵抗部と低抵抗部とに分けて、導電率の異なる樹脂組成物の膜が形成される。
図2に示されるように、発泡弾性層14は、導電性ロール10の軸方向から見て気泡
18が配向している。このように発泡弾性層14における気泡18が配向性を有する場合、通常は90°間隔で高抵抗部と低抵抗部が現れる。具体的には、気泡18の長手方向の一方(図2におけるL方向)を該導電性ロール10の周方向の0°位置と定義したときに、通常は、−45°〜45°の領域および135°〜225°の領域を低抵抗部、45°〜135°の領域および225°〜315°(−45°)の領域を高抵抗部に分けることができる。
(1)第1の膜および第2の膜に導電率が等しい導電剤を含有する樹脂組成物を使用する場合、第1の膜に用いられる第1の樹脂組成物に含まれる導電剤の含有率を、第2の膜に用いられる第2の樹脂組成物に含まれる導電剤の含有率よりも少なくすることで、第2の膜の導電率が第1の膜の導電率より高く制御される。
電子導電剤の例としては、ファーネスブラック、サーマルブラック、チャンネルブラック、ケッチェンブラック、アセチレンブラック、カラーブラック等のカーボンブラック;熱分解カーボン;グラファイト;アルミニウム、銅、ニッケル、ステンレス鋼等の各種金属または合金;酸化スズ、酸化インジウム、酸化チタン、酸化スズ−酸化アンチモン固溶体、酸化スズ−酸化インジウム固溶体等の各種金属酸化物;絶縁物質の表面を導電化処理したもの;などの粉末を挙げることができる。また、イオン導電剤の例としては、テトラエチルアンモニウム、ラウリルトリメチルアンモニウム等の過塩素酸塩、塩素酸塩等;リチウム、マグネシウム等のアルカリ金属、アルカリ土類金属の過塩素酸塩、塩素酸塩等;を挙げることができる。これらの導電剤は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本実施形態に係る導電性ロール10では、導電性支持体12と発泡弾性層14が、接着層16を介して接着している。
接着剤としては導電性を有するものが好ましく用いられ、イオン導電性接着剤および電子導電性接着剤が挙げられる。
本実施形態に係る導電性ロール10を製造する方法は特に限定されないが、例えば以下の方法によって好適に製造される。
まず、ポリウレタンに発泡剤を添加して板状のウレタンフォームを作製する。このとき、ウレタンフォームが発泡しながら垂直方向に膨張するとともに、気泡18も垂直方向に延びてセル(気泡)18の配向性が生じる(スラブ成型法)。このウレタンフォームから例えば円筒状の発泡弾性体を所望の大きさで切り出して中心孔を形成する。
まず、水、ラテックス、導電剤等を含む第1の膜形成用塗布液を準備し、低抵抗部(少なくとも−20°〜20°および160°〜200°の範囲)にスプレー塗布またはインクジェット法にて塗布する。これにより該塗布液がウレタンフォームの気泡18内に含浸する。次いで、これを加熱乾燥させる。加熱温度および時間は、用いる樹脂や導電剤等によっても異なるが、70℃以上160℃以下の温度で、15分以上120分以下行うことが好ましい。これにより、低抵抗部の発泡弾性層14に含まれる気泡18の壁面(セル骨格の表面)に導電剤を含有した樹脂組成物による第1の膜が形成される。
次いで、水、ラテックス、導電剤等を含み、導電率が前記第1の膜形成用塗布液よりも高い第2の膜形成用塗布液を準備し、高抵抗部(少なくとも70°〜110°および250°〜290°の範囲)にスプレー塗布またはインクジェット法にて塗布する。これにより該塗布液がウレタンフォームの気泡18内に含浸する。次いで、これを加熱乾燥させる。尚、加熱温度および時間は、上記第1の膜の形成時における温度および時間と同じ範囲が好ましい。これにより、高抵抗部の発泡弾性層14に含まれる気泡18の壁面(セル骨格の表面)に導電剤を含有した樹脂組成物による第2の膜が形成される。
また、例えば、第2の膜に用いられる第2の樹脂組成物に含まれる導電剤として、第1の膜に用いられる第1の樹脂組成物に含まれる導電剤よりも、導電率の高い導電剤を用いることによっても、第2の膜の導電率が第1の膜の導電率より高く制御される。
更に、例えば、第1の膜および第2の膜に導電率が等しい導電剤を含有する樹脂組成物を使用すると共に、第1の膜用の樹脂組成物(第1の樹脂組成物)と第2の膜用の樹脂組成物(第2の樹脂組成物)とにおける前記導電剤の含有率が等しい場合、前記第1の膜の膜厚を、前記第2の膜の膜厚よりも薄くすることで、第2の膜の導電率が第1の膜の導電率より高く制御される。
まず、水、ラテックス、導電剤等を含む膜形成用塗布液を準備し、これにウレタンフォームを浸漬塗布する。これにより該塗布液がウレタンフォーム全体の気泡18内に含浸する。次いで、これをロール間に通して水分等を除去した後、加熱乾燥させる。尚、加熱温度および時間は、上記第1の膜の形成時における温度および時間と同じ範囲が好ましい。これにより、発泡弾性層14全体における気泡18の壁面(セル骨格の表面)に導電剤を含有した樹脂組成物による膜が形成される。
次いで、高抵抗部(少なくとも70°〜110°および250°〜290°の範囲)のみにさらに膜形成用塗布液をスプレー塗布またはインクジェット法にて塗布する。これにより該塗布液がウレタンフォームの気泡18内に含浸する。次いで、これを加熱乾燥させる。尚、加熱温度および時間は、上記第1の膜の形成時における温度および時間と同じ範囲が好ましい。これにより、高抵抗部の発泡弾性層14に含まれる気泡18の壁面(セル骨格の表面)に、更に、導電剤を含有した樹脂組成物による膜が形成され、高抵抗部と低抵抗部とで導電率の異なる第1の膜および第2の膜が形成される。
一方、芯金(支持体)12の周囲に接着剤16を塗布する。芯金12の周囲に接着剤16を設ける方法は特に限定されず、例えば、スプレー塗布、フローコート法、Dip塗布法などの方法を採用することができる。
次いで、接着剤が塗布された支持体12を前記ウレタンフォームの中心孔に挿入し、支持体12とウレタンフォームとを接着する。
接着後、外周を円筒研磨法、センタレス研磨法等によって研磨することによりロール形状に加工する。これにより図1および図2に示した本実施形態に係る導電性ロール10が得られる。なお、ウレタンフォームから切り出した発泡弾性体の表面を研磨等によりロール形状に成形した後、支持体12を挿入して接着させてもよい。
導電性ロール10の用途に応じて所望の導電率を有するように導電剤を含むことが好ましく、例えば、本実施形態に係る導電性ロール10を画像形成装置における転写ロールとして使用する場合、発泡弾性層14の導電剤の含有量は、電子導電剤を用いる場合は、前記ラテックス100質量部に対して、5質量部以上100質量部以下の範囲とすることができ、10質量部以上80質量部以下の範囲であることがより望ましい。
本実施形態に係る導電性ロール10の用途は特に限定されないが、例えば、画像形成装置、或いはそのプロセスカートリッジにおける転写ロールとして好適に使用される。図4〜図7は、それぞれ本実施形態に係る導電性ロール10を備えたプロセスカートリッジまたは画像形成装置の構成を示す概略図である。
転写ロール40は中間転写体50を介して電子写真感光体1に対向する位置に配置されており、中間転写体50はその一部が電子写真感光体1に接触可能に配置されている。なお、転写ロール40および中間転写体50をプロセスカートリッジ20に含ませることもできる。
なお、本実施形態に係る導電性ロールを用いた画像形成装置において使用するトナーは特に限定されず、公知のトナーであればいずれも使用される。
トナーは、例えば、平均形状係数(ML2/A×π/4×100、ここでMLはトナー粒子の最大長を表し、Aはトナー粒子の投影面積を表し、πは円周率を表す)が100以上150以下であることが望ましく、100以上140以下であることがより望ましい。さらに、トナーは、体積平均粒子径が2μm以上12μm以下であることが望ましく、3μm以上12μm以下であることがより望ましく、3μm以上9μm以下であることがさらに望ましい。
湿式製法でトナーを製造する場合、水に溶解しにくい素材を使用することが望ましい。また、トナーとしては、磁性材料を内包する磁性トナーおよび磁性材料を含有しない非磁性トナーのいずれであってもよい。
クリーニング装置27は、繊維状部材(ロール形状)27aと、クリーニングブレード(ブレード部材)27bとを備える。
クリーニング装置27は、繊維状部材27aおよびクリーニングブレード27bが設けられているが、どちらか一方を備えるものでもよい。繊維状部材27aとしては、ロール形状の他に歯ブラシ状(平ブラシ状)としてもよい。また、繊維状部材27aは、クリーニング装置本体に固定してもよく、回転可能に支持されていてもよく、さらに感光体軸方向にオシレーション可能に支持されていてもよい。繊維状部材27aとしては、ポリエステル、ナイロン、アクリル等や、トレシー(登録商標/東レ社製)等の極細繊維からなる布状のもの、ナイロン、アクリル、ポリオレフィン、ポリエステル等の樹脂繊維を基材状または絨毯状に植毛したブラシ状のもの等が挙げられる。また、繊維状部材27aとしては、上述したものに、導電性粉末やイオン導電剤を配合して導電性を付与したり、繊維一本一本の内部または外部に導電層が形成されたもの等を用いてもよい。導電性を付与した場合、その抵抗値としては繊維単体で102Ω以上109Ω以下のものが望ましい。また、繊維状部材27aの繊維の太さは、望ましくは30d(デニール)以下、より望ましくは20d以下であり、繊維の密度は望ましくは2万本/inch2以上、より望ましくは3万本/inch2以上である。
例えば、繊維状部材27aとしてロール状のものを用いる場合、金属石鹸、ワックス等の潤滑性物質と接触させ、電子写真感光体表面に潤滑成分を供給することが望ましい。
露光装置30としては、帯電した電子写真感光体1を露光して静電潜像を形成させるものであればよい。また、露光装置30の光源としては、マルチビーム方式の面発光レーザを用いることが望ましい。
中間転写体50としては、半導電性(ここで、半導電性とは体積抵抗率が107Ωcm以上1013Ωcm以下を意味する。)を付与したポリイミド、ポリアミドイミド、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエステル、ゴム等のベルト状のもの(中間転写ベルト)が使用される。また、中間転写体50の形態としては、ベルト状以外にドラム状のものが用いられる。なお、この中間転写体を備えていない直接転写方式の画像形成装置としてもよい。
本実施形態においては、上記構成の画像形成装の転写ロール40として、前述の本実施形態に係る転写ロールが用いられる。
本実施形態においては、上記構成の画像形成装の転写ロール40として、前述の本実施形態に係る転写ロールが用いられる。
<発泡弾性ロールの作製>
軟質スラブフォーム(株式会社イノアックコーポレーション製、商品名「EP70」)から、縦300mm以上400mm以下、横350mm以上500mm以下、高さ25mmの直方体を切り出した。前記の直方体のフォームから断面20mm角、長さ300mmの角柱体を切り出し、断面中心部に、その軸方向の全長さに渡って芯金を挿通するための直径6mmの貫通孔を設けた。その後、表面に接着層を形成した上記の芯金を、上記の貫通孔に挿入して接着した。次いで、その表面を常法によって研磨し外径12mmの発泡弾性ロールを得た。
導電性含浸液として、カーボンブラックを分散させたウレタン系コーティング剤(商品名:Emralon345E、日本アチソン製)を用いた。
前記発泡弾性ロールを回転させながら、セルの密部(=低抵抗部)とセルの疎部(=高抵抗部)で前記導電性含浸液の付着量が異なるように吐出量を変化させてスプレー塗布した。具体的には、10°ピッチ毎に軸方向にスプレーガンを1スキャンさせる方法によりスプレー塗布を行った。
具体的には、まずセルの密部において1スキャン当たりの塗布量が0.2gとなるように前記導電性含浸液を塗布した(以下、「条件A」と称す)。次いで、この発泡弾性ロールを120℃に設定されたキュア炉中で20分間加熱して乾燥し、水分を除去するとともにウレタン樹脂を架橋させた。架橋により硬化したウレタン樹脂によってフォームの気泡壁および骨格にカーボンブラックを固着させた。その後、ウレタン樹脂の架橋が進み、カーボンブラックは気泡壁等により強固に固着され、第1の導電性膜を形成した。
次いで、セルの疎部において1スキャン当たりの塗布量が0.4gとなるように前記導電性含浸液を塗布した(以下、「条件B」と称す)。次いで、この発泡弾性ロールを120℃に設定されたキュア炉中で20分間加熱して乾燥し、水分を除去するとともにウレタン樹脂を架橋させた。架橋により硬化したウレタン樹脂によってフォームの気泡壁および骨格にカーボンブラックを固着させた。その後、ウレタン樹脂の架橋が進み、カーボンブラックは気泡壁等により強固に固着され、第2の導電性膜を形成した。こうして導電性の発泡弾性ロールAを得た。
前記導電性含浸液を前記の条件Aおよび条件Bで、絶縁性樹脂板上にスプレー塗布した後、加熱乾燥させ水分を除去し導電性樹脂膜を形成したところ、導電性樹脂膜の厚さはそれぞれ(条件A/第1の導電性膜)15μm、(条件B/第2の導電性膜)30μmであった。これらの導電性樹脂膜を22℃55%RHの環境下で、50V印加したときの30秒後の表面抵抗率を測定したところ、それぞれの表面抵抗率は(第1の導電性膜)5.0×103(Ω/□)、(第2の導電性膜)1.6×103(Ω/□)であった。
−濃度ムラ発生に対する耐久性の評価−
上記の導電性の発泡弾性ロールを、4サイクル型の画像形成装置(富士ゼロックス(株)製、製品名:Docu PrintC3050)の1次転写ロールとして用い、画像の濃度ムラが発生するまでのプリント枚数を測定すると共に、画像の濃度ムラの発生に対する耐久性を評価した。
尚、評価基準は以下の通りである。
◎ :濃度ムラが発生までのプリント枚数が1.0×106枚以上
○ :濃度ムラが発生までのプリント枚数が5.0×105枚以上
△ :濃度ムラが発生までのプリント枚数が2.5×105枚以上
× :濃度ムラが発生までのプリント枚数が2.5×105枚未満
××:濃度ムラが発生までのプリント枚数が1.0×105枚以下
また、Advantest社製R8320を用い初期(実機評価前)と3×105枚プリント後(実機評価後)の導電性の発泡弾性ロールの抵抗面内ムラを評価した。その結果、初期抵抗面内ムラはΔ=0.20logΩ、プリント後の抵抗面内ムラはΔ=0.28logΩであった。詳細な評価結果を下記表1に示す。
実施例1で用いたものと同じ材質および形状を有する芯金および導電性ウレタンフォームで、ウレタンフォームの抵抗ムラが実施例1より大きなフォーム(初期抵抗面内ムラが下記表1に記載のフォーム)を用い、実施例1に記載の方法により導電性の発泡弾性ロールを作製した。
その結果、実機評価前後の抵抗面内ムラの変動幅が実施例1よりも大きくなった。実施例1に記載の方法により行った評価結果を下記表1に示す。
軟質スラブフォーム(株式会社イノアックコーポレーション製、商品名「EP70」)から、縦300mm以上400mm以下、横350mm以上500mm以下、高さ25mmの直方体を切り出した。このフォームを、カーボンブラックが40質量%含有され、かつ分散された水分散体と、アクリル系エマルジョン(日本ゼオン株式会社製、商品名「Nipol LX852」)とを1:1に混合した導電処理液に20℃で15分間浸漬した。
実施例1に記載の方法により行った評価結果を下記表1に示す。
実施例1において、セルの密部とセルの疎部で前記導電性含浸液の付着量を変えず、ロール全体に等しい付着量となるよう塗布し、得られた導電性発泡ロールの周方向の初期抵抗面内ムラが、それぞれ0.80logΩ、0.97logΩとなる導電性発泡ロールを作製した。
実施例1に記載の方法により行った評価結果を下記表1に示す。
10 導電性ロール
12 導電性支持体(芯金)
14 発泡弾性層(発泡弾性体)
16 接着層
18 気泡
20 プロセスカートリッジ
21 帯電ロール
22 帯電装置
25 現像装置
30 静電潜像形成装置(露光装置)
40 転写ロール
42 転写ロール
44 定着装置
50 中間転写体
55 バックアップロール
60 給紙装置
100,110,120,130 画像形成装置
Claims (7)
- 導電性を有する円筒状の支持体と、
前記支持体の周囲に設けられ、配向性をもって設けられた気泡を有する弾性層と、
前記支持体の軸方向から見て、前記気泡の長手方向の一方を前記支持体の周方向の0°方向と定義したときに、少なくとも−20°〜20°および160°〜200°の方向における前記弾性層の気泡の壁面に設けられ、導電剤を含有した第1の樹脂組成物により形成される第1の膜、並びに、少なくとも70°〜110°および250°〜290°の方向における前記弾性層の気泡の壁面に設けられ、導電剤を含有した第2の樹脂組成物により形成されると共に、前記第1の膜よりも導電率が高い第2の膜と、を備えることを特徴とする導電性のロール。 - 前記第1の樹脂組成物と前記第2の樹脂組成物とが、導電率が等しい導電剤を含有し、且つ前記第1の樹脂組成物における導電剤の含有率が、前記第2の樹脂組成物における導電剤の含有率よりも少ないことを特徴とする請求項1に記載の導電性のロール。
- 前記第1の樹脂組成物と前記第2の樹脂組成物とが、導電率が異なる導電剤を含有することを特徴とする請求項1に記載の導電性のロール。
- 前記第1の樹脂組成物と前記第2の樹脂組成物とが、導電率が等しい導電剤を等しい含有率で含有すると共に、前記第1の膜の膜厚が、前記第2の膜の膜厚よりも薄いことを特徴とする請求項1に記載の導電性のロール。
- 前記弾性層が、ウレタンスラブフォームであることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の導電性のロール。
- 請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の導電性のロールを備えることを特徴とするプロセスカートリッジ。
- 請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の導電性のロールを備えることを特徴とする画像形成装置。
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