JP2013096539A - 導電性ロール - Google Patents

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Abstract

【課題】レーザープリンタ、普通紙ファックス、複写機等の電子写真複写機器に組み込まれる帯電ロール、現像ロール、転写ロール、トナー供給ロールなどに使用される導電性ロールについて、シャフトが酸化せず、かつシャフトの端部が摩耗しても繊維が飛散し難く、軽量化を可能にする。
【解決手段】シャフト11を、該シャフト11の長手方向Lに沿って長繊維の炭素繊維が複数配列してビニルエステル系エポキシ樹脂からなる樹脂バインダーで結合されたもので構成し、シャフト11の外周に導電性を有するゴムスポンジまたはポリウレタン発泡体からなる樹脂発泡体15を設けて導電性ロール10を構成した。
【選択図】図1

Description

本発明は、レーザープリンタ、普通紙ファックス、複写機等の電子写真複写機器に組み込まれる導電性ロール(導電性ローラとも称される)に関する。
従来、レーザープリンタ、普通紙ファックス、複写機等の電子写真複写機器に組み込まれる帯電ロール、現像ロール、転写ロール、トナー供給ロールなどには、金属シャフトの周囲に、導電性を有する樹脂発泡体を設けた導電性ロールが使用されている(特許文献1、2)。
しかしながら、金属シャフトを用いる導電性ロールは、金属シャフトと樹脂発泡体との間で生じる電位差により金属シャフトが酸化する問題がある。
さらに、樹脂発泡体がイオン導電性を有するゴムやイオン導電剤を配合した樹脂発泡体の場合、金属シャフトが酸化すると樹脂発泡体の表面と金属シャフト間の電気抵抗が大きくなって導電性能が劣るようになる。
また、ポリアミド樹脂をマトリクスとして短繊維の強化繊維を射出成形したロール用シャフトが開示されている(特許文献3)。
しかしながら、ポリアミド樹脂をマトリクスとして短繊維の強化繊維を射出成形したロール用シャフトは、電子写真複写機器に取り付けられて回転することによって両端の摺動部が摩耗すると、摩耗部分でシャフトの短繊維が露出して飛散するおそれがある。飛散した短繊維は、静電気により電子写真複写機器内の感光体等に付着して画像形成に悪影響を及ぼすことになる。
特開2011−180387号公報 特開2011−17935号公報 特開2006−206672号公報
本発明は前記の点に鑑みなされたものであって、シャフトが酸化せず、かつシャフトの端部が摩耗しても繊維が飛散し難く、しかも軽量な導電性ロールの提供を目的とする。
請求項1の発明は、シャフトの外周に、導電性を有する樹脂発泡体が設けられた導電性ロールにおいて、前記シャフトは、該シャフトの長手方向に沿って長繊維の炭素繊維が複数配列し、前記複数の炭素繊維が樹脂バインダーで結合されたものからなることを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1において、前記樹脂バインダーが、ビニルエステル系エポキシ樹脂であることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1または2において、前記樹脂発泡体はポリウレタン発泡体であって、前記ポリウレタン発泡体は、イオン導電材を含み、機械攪拌により発泡硬化してなることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1または2において、前記樹脂発泡体はゴムスポンジであって、前記ゴムスポンジには、エピクロルヒドリンゴムが含まれていることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、シャフトの長手方向に沿って長繊維の炭素繊維が複数配列しているので、シャフトの摺動によりシャフトの端部が磨耗しても短繊維となって飛散し難い。また、複数の炭素繊維がシャフトの長手方向に配列して樹脂バインダーで結合されたシャフトは、金属製シャフトあるいはガラス繊維を用いるシャフトと比べて軽量であり、導電性ロールを軽量にすることができる。
請求項2の発明によれば、複数の炭素繊維を結合する樹脂バインダーがビニルエステル系エポキシ樹脂からなるため、シャフトと樹脂発泡体との間で生じる電位差によるシャフトの酸化劣化をより確実に防止することができ、長時間の通電耐久を行った場合の抵抗値の変動が小さくなり、長期にわたって安定した導電性が得られる。
請求項3の発明によれば、イオン導電材を含み機械攪拌により発泡硬化してなるポリウレタン発泡体を、樹脂発泡体としているため、比較的高密度な発泡体が得られ、高密度であることから単位体積当たりのイオン導電剤の含有量が多くなる。そのため、荷電時に生じるローラ表層と内層間の分極に対して、中間領域におけるイオン導電剤の減少を低減し、通電による抵抗値の経時的な上昇を低く抑える効果が得られる。
請求項4の発明によれば、ゴムスポンジに、エピクロルヒドリンゴムが含まれていることから、荷電時に生じるローラ外層と内層間の分極が生じることなく、通電による抵抗値の経時的な上昇を低く抑える効果が得られる。
本発明の一実施形態に係る導電性ロールの正面図と断面図である。 シャフトの成形を示す図である。 抵抗の測定方法を示す図である。 通電耐久試験結果を示すグラフである。
以下に、本発明の一実施形態の導電性ロールについて説明する。図1に示す導電性ロール10は、レーザープリンタ、普通紙ファックス、複写機等の電子写真複写機器に組み込まれる帯電ロール、現像ロール、転写ロール、トナー供給ロールなどに使用されるものであり、シャフト11とその外周に設けられた導電性を有する樹脂発泡体15とよりなる。前記導電性ロール10は電子写真複写機器に取り付けられて前記樹脂発泡体15から突出したシャフト11の両端部分が摺動可能に保持され、駆動機構により回転駆動力が加えられる場合もある。
前記シャフト11は、前記導電性ロール10の中心軸を構成するものであり、前記樹脂発泡体15の中心に挿入されてシャフト11の両端が前記樹脂発泡体15から突出する。前記シャフト11は、該シャフト11の長手方向Lに沿って長繊維の炭素繊維が複数配列し、前記複数の炭素繊維が樹脂バインダーで結合したものからなる。
長繊維の炭素繊維は、アラミド繊維あるいはガラス繊維などに比べて強度が高く、引抜成形が容易である。樹脂バインダーとしては、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ビニルエステル系エポキシ樹脂等を挙げることができる。それらの中でも、成形時の粘度が低く取り扱いやすいうえに、耐酸性に優れ、低温での硬化性に優れることから、ビニルエステル系エポキシ樹脂が好ましい。
前記シャフト11の成形は、公知の引抜成形法で行うことができる。樹脂バインダーが含浸された長繊維の炭素繊維繊を、加熱された金型内に連続的に引き込み、金型内通過中に樹脂を所定の温度に付して硬化させると共に、金型出口から所定の時間で引き抜くものである。具体的には、図2に示すように、複数の繊維ボビン31から引き出した長繊維の炭素繊維Fを収束させて繊維束F1を形成し、前記繊維束F1を樹脂バインダーが収容された含浸槽等の含浸装置35に供給して繊維束F1に樹脂バインダーを含浸させ、前記樹脂バインダーが含浸付着した繊維束F1を繊維整列板41に通して炭素繊維を一方向に配向させ、その後加熱装置45によって樹脂バインダーを硬化させて炭素繊維同士を結合させ、さらに引き取り装置51で引き取ることにより繊維束に伸直性を持たせ、断面円形からなる炭素繊維成形体の連続成形品11Aを形成し、その後に所定長さに切断することにより前記シャフト11を得ることができる。
上記繊維整列板41は、炭素繊維が均一に配置したシャフトを得るために加熱金型の手前で、炭素繊維を整列させるために用いられる。炭素繊維を均一に割付けるために、平板に貫通孔を開けた治具を設置する。また、整列板の貫通孔に、炭素繊維を通過させることで、含浸された余分な樹脂を除去することができる。これにより、外径精度の高い、ねじれの少ないシャフトが得られる。
上記加熱装置45は、ヒータ等で加熱制御されている。樹脂バインダーを硬化させ、引抜成形品を得る。
前記導電性を有する樹脂発泡体15は、ゴムスポンジまたはポリウレタン発泡体からなり、中心にシャフト挿入用孔16を有する円筒形をしている。
ゴムスポンジは、イオン導電性ゴム材料から成形されたものである。イオン導電性ゴム材料としては、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、ニトリルゴム(NBR)、ヒドリンゴム(CO、ECO等)、シリコーンゴム、ウレタンゴム、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、クロロプレンゴム(CR)等を挙げることができる。好ましくは、エチレンプロピレンジエンゴム、ニトリルゴム、ヒドリンゴムである。これらは1種または2種以上併用することができる。イオン導電性ゴム材料は、ロールおよびロールが接触する相手面の電気抵抗分布をより均一にすることができる。さらに、イオン導電性ゴム材料としては、イオン導電性ポリマーを含有し、材料の組成が導電性を示すニトリルゴムとエピクロルヒドリンゴムの混合ゴムがより好ましい。
イオン導電性ゴム材料に適宜含まれるイオン導電剤としては、例えば第4級アンモニウム塩、カルボン酸の金属塩、カルボン酸無水物もしくはエステル類等のカルボン酸誘導体、芳香族系化合物の縮合体、有機金属錯体、金属塩、キレート化合物、モノアゾ金属錯体、アセチルアセトン金属錯体、ヒドロキシカルボン酸金属錯体、ポリカルボン酸金属錯体、ポリオール金属錯体等の帯電防止剤または電荷制御剤などとして使用されているものを用いることができる。
イオン導電剤の配合量は、イオン導電剤の種類によって適宜決定されるが、例えばゴム成分100質量部に対して0.1〜5質量部であることが好ましい。
また、イオン導電性ゴム材料には発泡剤が含まれる。イオン導電性ゴム材料に含まれる発泡剤は、有機発泡剤でも良いし、無機発泡剤(重炭酸ナトリウムなど)でも良い。より好ましくは、熱分解により容易に発泡させることができる点や分解物がマトリックスゴムとの相溶性に優れるなどの観点から、有機発泡剤である。有機発泡剤としては、具体的には、例えば、アゾジカルボンアミド(ADCA)、4、4’−オキシビス(ベンゼンスルホニル)ヒドラジド(OBSH)、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン(DPT)などを例示することができる。
ポリウレタン発泡体は、ポリオール成分とイソシアネート成分とを含むポリウレタン原料から得られるものである。
前記ポリオール成分としては、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートジオールなどいずれでもよい。ポリオールは、水酸基価が10〜100mgKOH/g、好ましくは15〜60mgKOH/g、平均官能基数2〜4のものである。イソシアネート成分としては、変性トリレンジイソシアネート(TDI)、変性ジフェニルメタンジイソアネート(MDI)、変性ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)等から選ばれる1種又は2種以上が用いられる。この場合、変性体の種類は、特に制限されるものではなく、ポリオール変性体、ヌレート変性体、カルボジイミド変性体などが例示される。
前記ポリウレタン発泡体には、前記ポリオール成分及びイソシアネート成分の他に、必要に応じて、整泡剤、導電剤、触媒、架橋剤、界面活性剤等の公知の添加剤を適量添加することができる。
整泡剤としては、ポリジメチルシロキサン−ポリエチレンオキサイド共重合体、ポリジメチルシロキサン−ポリプロピレンオキサイド共重合体、ポリジメチルシロキサン−ポリエチレンアジペート共重合体などを挙げることができる。
導電剤としては、公知のイオン導電剤を用いることができる。イオン導電剤としては、テトラエチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、ドデシルトリメチルアンモニウム(例えば、ラウリルトリメチルアンモニウム)、ヘキサデシルトリメチルアンモニウム、オクタデシルトリメチルアンモニウム(例えば、ステアリルトリメチルアンモニウム)、ベンジルトリメチルアンモニウム、変性脂肪酸ジメチルエチルアンモニウムなどの過塩素酸塩、塩素酸塩、塩酸塩、臭素酸塩、ヨウ素酸塩、ホウフッ化水素酸塩、硫酸塩、エチル硫酸塩、カルボン酸塩、スルホン酸塩などのアンモニウム塩、リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどのアルカリ金属やアルカリ土類金属の過塩素酸塩、塩素酸塩、塩酸塩、臭素酸塩、ヨウ素酸塩、ホウフッ化水素酸塩、トリフルオロメチル硫酸塩、スルホン酸塩などを挙げることができる。
触媒としては、例えば、有機金属触媒のジブチルチンジラウレート、ジブチルチンジアセテート、スタナスオクトエート、ジブチルチンマーカプチド、ジブチルチンチオカルボキシレート、ジブチルチンジマレニート、ジオクチルチンマーカプチド、ジオクチルチンチオカルボキシレート、アミン触媒のトリエチルアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、トリエチレンジアミン、N−メチルモルホリン、ジメチルアミノエタノール、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)−ウンデセン−7等が好ましく用いられる。これらの触媒は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ポリウレタン発泡体は、前記イソシアネート成分、ポリオール成分、及び必要に応じて添加される前記添加剤を混合し、機械撹拌させて金型内に注型し、所望の形状に発泡成形することにより得られる。この場合、前記各成分の混合は、特に制限されるものではないが、触媒、整泡剤及びイオン導電剤をポリオール成分に予め混合した後、この混合液をイソシアネート成分と混合することが好ましい。
前記ポリウレタン発泡体は、前記ポリウレタン原料を機械撹拌発泡(メカニカルフロス法)させたものが好ましい。ポリウレタン発泡体の密度は、用途等に応じて適宜設定され、特に制限されるものではないが、特に、電子写真複写機器用導電性ロールの樹脂発泡体15としては、0.15〜0.8g/cmが好ましい。
前記樹脂発泡体15が、中心にシャフト挿入用孔16を有する所定サイズの円筒形に成形された場合は、前記シャフト挿入用孔16にシャフト11を挿入することにより、前記導電性ロール10を得ることができる。一方、前記樹脂発泡体15が角柱形状等に形成された場合には、角柱形状等をした樹脂発泡体15の中心にシャフト挿入用孔16を貫通形成し、前記シャフト挿入用孔16に前記シャフト11を挿入した後、前記樹脂発泡体15の外周に研磨等の処理を施して樹脂発泡体15を所定サイズの円筒状にすることにより、前記導電性ロール10を得ることができる。
なお、前記シャフト11の外径は、前記シャフト11を挿入する前の前記樹脂発泡体11における前記シャフト挿入用孔16の孔径よりやや大径に形成しておく。すなわち、前記シャフト11を挿入する前の前記樹脂発泡体15における前記シャフト挿入用孔16の孔径を、前記シャフト11の外径よりやや小径に形成する。また、必要に応じて前記シャフト11の外周面に、あらかじめ接着剤やプライマーなどを塗布して接着層を形成してもよい。さらに、接着剤やプライマーなどには、導電性を付与しておいてもよい。
前記導電性ロール10は、用途に応じて求められる機能に合わせて前記樹脂発泡体15の表面に塗装が施される。例えば、前記導電性ロール10が帯電ロールの場合には、帯電性が要求され、一方、現像ロールの場合には、トナー帯電性やトナー離型性、残留電荷減衰性などの機能が要求されるため、要求機能に応じた組成物を調製し、前記樹脂発泡体15の表面に塗装する。
・シャフト
樹脂バインダーとしてビニルエステル樹脂、品名:リポキシ、昭和電工製、炭素繊維として、品名:トレカ(登録商標)(炭素繊維束)、東レ製を24万本用い、図2に示した引抜成形法で成形し、さらに長さ480mmに切断して外径4.9mm、長さ240mmの実施例のシャフトを19本製作した。このシャフトは、中空円筒形である。
19本の実施例シャフトについて、外径、振れ、円筒度を測定した。外径の測定方法は、レーザーマイクロメーター(ミツトヨ社製LSM6000)を用いて、計測時間1.76秒の間にローラを3回転させ、平均化された10ポイントの外径の平均値を外径とする方法を用いた。振れの測定方法は同じくレーザーマイクロメーター(ミツトヨ社製LSM6000)を用いて計測時間1.76秒中の間にローラを3回転させた内、ローラ表面の外部に存在する一基準点からローラ表面の距離を10ポイント測定し、その最大値から最小値を引いた差を振れの値とする方法を用いた。また、円筒度の測定方法は、前述の外径測定を、シャフト長手方向に3箇所行い、これら3箇所の測定値の最大値から最小値を引いた差を、円筒度とした。測定結果は表1に示す通りであり、シャフトの外径については3箇所における平均値が4.92mm、標準偏差0.005、振れについては3箇所における平均値が0.08mm、標準偏差0.058、円筒度については平均値が0.005、標準偏差0.002であった。また、シャフトの平均重量は5.6gであった。なお、同一外形寸法からなる中空円筒形状の金属シャフト(鉛製)の重量は36.5gであり、実施例のシャフトが金属製のシャフトよりも軽量であった。
Figure 2013096539
・実施例1
ニトリルゴム70重量部とエピクロルヒドリンゴム30重量部からなる混合ゴム100重郎部に、発泡剤としてアゾジカルボンアミド系発泡剤を5重量部、4,4’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド系発泡剤を1重量部を含むイオン導電性ゴム材料から、C硬度(500g定圧荷重)70度、外径12mm、内径4.5mm、長さ300mmからなる円筒形の樹脂発泡体を形成した。
前記樹脂発泡体内に空気を吹き込みながら前記実施例のシャフトを樹脂発泡体内に挿入し、その後に樹脂発泡体の外周に研磨加工を施して、外径9.5mmの導電性ロール(実施例1)を3本作成した。
・実施例2
ポリオール成分として水酸基価が56mgKOH/g、平均官能基数3のポリエーテルオール、品名:サンニックスGP−3000、三井武田ケミカル(株)製、100重量部、イソシアネート成分としてジフェニルメタンジイソシアネート、日本ポリウレタン工業(株)製、14重量部、整泡剤として、シリコーン系整泡剤、品名:Niax L5614、Momentive Performance Materials社製、3重量部、導電剤として第四級アンモニウム塩、品名:ニッサンカチオン、日油(株)製、1重量部、触媒としてアミン系触媒、品名:U−CAT SA−102、サンアプロ製、0.1重量部からポリウレタン原料を、機械撹拌発泡(メカニカルフロス法)により発泡させて密度0.54g/cmのポリウレタン発泡体からなる樹脂発泡体を形成した。この樹脂発泡体を17mm角、長さ270mmの直方体形状とし、その中心に孔開け加工により長さ方向に沿って径4mmのシャフト挿入用孔を形成した。
前記実施例のシャフトの表面にホットメルト接着剤を塗布した後、該シャフトを前記ポリウレタン発泡体からなる樹脂発泡体のシャフト挿入用孔に圧入し、加熱溶着によりシャフトと樹脂発泡体を接着した。その後、樹脂発泡体の外周をトラバース式の加工機により研磨加工して外径11.6mmの導電性ロール(実施例2)を3本作成した。
実施例1、2の導電性ロールに対して、外径、振れ、抵抗を測定した。外径の測定方法は(同上)である。振れの測定方法は(同上)である。また、抵抗の測定方法は、図3に示すように、温度23℃、相対湿度55%の雰囲気下で、試験用導電性ロール50を直径φ30mmの金属製円筒60上に当接配置し、電源65の+側に接続した内部抵抗r(10kΩ)の導線の先端を金属製円筒60の一端面に接続すると共に電源65の−(マイナス)側に接続した導線の先端をシャフト51の他端面に接続して通電を行った。シャフト51の両端部に500gずつの荷重Fをかけ、シャフト51と金属製円筒60間に1kVの電圧をかけて圧着し、抵抗値を測定した。各測定結果は表2、表3の通りである。
Figure 2013096539
Figure 2013096539
実施例1のシャフトに代えて金属シャフトを使用した比較例と、実施例1の導電性ロールとについて、通電耐久試験を行った。通電耐久試験方法は、上記抵抗の測定方法に用いた装置で、金属製円筒60とシャフト51とを、上記抵抗値測定と同様の条件で接続、荷電し、連続通電することで通電耐久性を評価した。試験結果は図4のグラフに示す通りであり、実施例1は80時間の通電を経て、抵抗値は7.9logΩであったのに対し、比較例では、80時間の通電で、抵抗値は8logΩであった。また、実施例1のシャフトの端部においてベアリングで擦られる摺動部をマイクロスコープで確認したところ、スリ傷の確認が可能であったが、周囲に炭素繊維の飛散が見られなかった。
このように、本発明の導電性ロールは、シャフトの長手方向に沿って長繊維の炭素繊維が複数配列しているので、シャフトの摺動によりシャフトの端部が磨耗しても炭素繊維が短繊維になって飛散し難く、しかも、金属製シャフトあるいはガラス繊維を用いるシャフトと比べて軽量にすることができる。また、この導電性ロールは、イオン導電性組成物が添加された樹脂発泡体からなるロールにおいて、長時間、通電しても抵抗値の変化が少なく、初期の性能を保持し、性能の劣化を抑制することができる。
10 導電性ロール
11 シャフト
15 樹脂発泡体

Claims (4)

  1. シャフトの外周に、導電性を有する樹脂発泡体が設けられた導電性ロールにおいて、
    前記シャフトは、該シャフトの長手方向に沿って長繊維の炭素繊維が複数配列し、前記複数の炭素繊維が樹脂バインダーで結合されたものからなることを特徴とする導電性ロール。
  2. 前記樹脂バインダーが、ビニルエステル系エポキシ樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の導電性ロール。
  3. 前記樹脂発泡体はポリウレタン発泡体であって、前記ポリウレタン発泡体は、イオン導電材を含み、機械攪拌により発泡硬化してなることを特徴とする請求項1または2に記載の導電性ロール。
  4. 前記樹脂発泡体はゴムスポンジであって、前記ゴムスポンジには、エピクロルヒドリンゴムが含まれていることを特徴とする請求項1または2に記載の導電性ロール。
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