JP2008280447A - ポリウレタン発泡体及びそれを用いた導電性ローラ - Google Patents

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Abstract

【課題】機械撹拌発泡によりポリウレタン発泡体を得る場合に、このポリウレタン発泡体の硬度と圧縮永久歪みとを共に低減化し、従来は困難であった低硬度で、かつ圧縮歪みが小さく、電子写真装置用導電性ローラの弾性層として好適に用いられるポリウレタン発泡体を提供することを目的とする
【解決手段】ポリオール成分とイソシアネート成分とを含むポリウレタン原料から機械撹拌発泡により得られるポリウレタン発泡体において、
上記ポリオール成分として、水酸基価80〜360mgKOHで平均官能基数2.5〜6のひまし油変性ポリオールを含有し、また上記イソシアネート成分として、NCO含有率1〜15%の変性TDI、変性MDI及び変性HDIの少なくとも1種を含有することを特徴するポリウレタン発泡体を提供する。
【選択図】なし

Description

本発明は、電子写真装置に用いられる導電性ローラの構成材料として好適に用いられるポリウレタン発泡体及びそれを弾性層とした用いた導電性ローラに関する。
従来から、電子写真装置に用いられる現像ローラ、トナー搬送ローラ、帯電ローラなどの導電性ローラに、ポリウレタン発泡体を弾性層として用いることが行われている。この場合、比較的微細な気泡を有する発泡体が得られることから機械撹拌発泡(メカニカルフロス法)により得られたポリウレタン発泡体が好ましく用いられ、特に現像ローラとする場合には、通常、このポリウレタン発泡体からなる弾性層上にローラ表面を構成する表面樹脂層を塗工形成して、ローラの表面状態を調整することが行われる(特許文献1等)。
ここで、近年の電子写真システムのカラー化、高速化、高画質化、省エネルギー化に伴って、カラーレーザープランタや複写機などの電子写真機器に低融点のトナーを使用するケースが多くなっている。この場合、低融点トナーが圧縮や摩擦によりダメージを受けやすいため、現像ローラやトナー搬送ローラなどの導電性ローラにもより低硬度なローラが求められる。
その一方で、現像ローラやトナー搬送ローラ、帯電ローラなどの電子写真機器用の導電性ローラは、感光ドラムや各種ブレード、或いは他のローラと常に圧接した状態で使用され、その圧接痕が発生し易い環境にある。この場合、例えば現像ローラに圧接痕が生じたままの状態で現像作業が行われると、この圧接痕が横スジとして画像に現れ、画像不良が発生することとなる。このため、電子写真装置用の導電性ローラの弾性層には、このような圧接痕を生じさせないために圧縮永久歪みが小さいものであることが望まれる。
しかしながら、機械撹拌発泡により得られるウレタン発泡体は、硬度を低くすると圧縮永久歪みが大きくなり、逆に圧縮永久歪みを小さくすると硬度が高くなってしまい、低硬度化と低圧縮歪み化はポリウレタン発泡体にとって二律背反的な課題であり、従来、低硬度で低圧縮歪みのポリウレタン発泡体を機械撹拌発泡により得ることは困難であった。
特開平7−119733号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、機械撹拌発泡によりポリウレタン発泡体を得る場合に、このポリウレタン発泡体の硬度と圧縮永久歪みとを共に低減化し、従来は困難であった低硬度で、かつ圧縮歪みが小さく、電子写真装置用導電性ローラの弾性層として好適に用いられるポリウレタン発泡体、及び該ポリウレタン発泡体を弾性層として用いた導電性ローラを提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、ポリオール成分とイソシアネート成分とを含むポリウレタン原料から機械撹拌発泡によりポリウレタン発泡体を得る場合に、上記ポリオール成分として、水酸基価80〜360mgKOHで平均官能基数2.5〜6のひまし油変性ポリオールを用い、また上記イソシアネート成分として、NCO含有率1〜15%の変性TDI、変性MDI及び変性HDIの少なくとも1種をもちいることにより、ポリウレタン発泡体の低硬度化と圧縮永久歪みの低減化という二律背反的な課題を解決し得、例えばアスカーC硬度が40〜70度で、かつ圧縮永久歪み(JIS K6262、25%圧縮、70℃、22時間)が8%以下の低硬度、低圧縮歪みのポリウレタン発泡体が得られることを見出し、本発明を完成したものである。
従って、本発明は、ポリオール成分とイソシアネート成分とを含むポリウレタン原料から機械撹拌発泡により得られるポリウレタン発泡体において、上記ポリオール成分として、水酸基価80〜360mgKOHで平均官能基数2.5〜6のひまし油変性ポリオールを含有し、また上記イソシアネート成分として、NCO含有率1〜15%の変性TDI、変性MDI及び変性HDIの少なくとも1種を含有することを特徴するポリウレタン発泡体を提供するものである。
また、本発明は、発泡弾性体からなる弾性層上に表面樹脂層を形成してなる導電性ローラにおいて、弾性層を上記本発明のポリウレタン発泡体で形成したことを特徴とする導電性ローラを提供する。
本発明のポリウレタン発泡体は、ポリウレタン発泡体の硬度と圧縮永久歪みとを共に低減化し、従来は困難であった低硬度で、かつ圧縮歪みが小さいものであり、この発泡体を弾性層として用いた導電性ローラは、圧接痕の発生を可及的に防止して、圧接痕による画像不良の発生を効果的に防止して良好な画像が確実に得られるものである。
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明のポリウレタン発泡体は、上述のように、ポリオール成分とイソシアネート成分とを含むポリウレタン原料から機械撹拌発泡により得られるものである。
この場合、上記ポリオール成分としては、ひまし油変性ポリオールが用いられる。本発明で用いられるひまし油変性ポリオールは、水酸基価が80〜360mgKOH、好ましくは150〜210mgKOH、平均官能基数2.5〜6、好ましくは2.5〜4のものである。ひまし油変性ポリオールの水酸基価が80mgKOH未満であると、反応点が減り硬度不良や圧縮永久歪みの悪化を生じることになり、また水酸基価が360mgKOHを超えると、ポリウレタン硬度が非常に硬くなり、目的の低硬度化を達成できなくなり、いずれの場合も本発明の目的を達成し得ない。また、ひまし油変性ポリオールの平均官能基数が2.5未満であると、反応点が少なくなって硬化不良や圧縮永久歪みの悪化が生じる場合があり、6を超えるとポリウレタン発泡体が非常に硬くなって、低硬度化を達成することが困難になり、この場合も本発明の目的を達成し得ない。
このようなひまし油変性ポリオールとしては、伊藤製油社製の「URIC H−368」(水酸基価195mgKOH、官能基数2.5)、「URIC H−854」(水酸基価215mgKOH、官能基数3)、「URIC H−57」(115mgKOH、官能基数3)などが例示される。
なお、ポリオール成分としては、上記水酸基価及び平均官能基数を有するひまし油変性ポリオールを含んでいればよく、これらと他のポリオール成分とを併用することもできる。この場合、他のポリオール成分としては、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートジオールなどが例示され、これらの1種又は2種以上を上記ひまし油変性ポリオールと併用することができる。この場合、特に制限されるものではないが、ポリエーテルポリオールが特に好ましく用いられ、上記ひまし油変性ポリオールとポリエーテルポリオールとを併用することにより、ポリオール成分と整泡剤成分の相溶性を向上させ、セル形状が均一なウレタンフォームを形成することが可能となり、より効果的に発泡体の低硬度化、圧縮永久歪みの低減化を図ることができる。また、併用するポリエーテルポリオールは、特に制限されるものではないが、水酸基価30〜50mgKOH、官能基数3〜4であることが好ましい。
このように、ポリオール成分として、上記ひまし油変性ポリオールとポリエーテルポリオールなどの他のポリオールとを併用する場合は、特に制限されるものではないが、ひまし油変性ポリオールの割合がポリオール成分の30〜70質量%、特に40〜60質量%となるように配合することが好ましく、ひまし油変性ポリオールの割合が30質量%未満であると、十分な低硬度化、及び圧縮永久歪みの低減化を達成することができない場合があり、逆に70質量%を超えると相対的に他のポリオールの量が少なくなって、十分な併用効果が得られなくなる場合がある。
次に、上記イソシアネート成分としては、変性トリレンジイソシアネート(TDI)、変性ジフェニルメタンジイソアネート(MDI)、変性ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)から選ばれる1種又は2種以上が用いられる。この場合、変性体の種類は、特に制限されるものではなく、ポリオール変性体、ヌレート変性体、カルボジイミド変性体などが例示されるが、特にポリオール変性体が好ましく、ポリオール変性TDI、ポリオール変性MDI及びポリオール変性HDIから選ばれた1種又は2種以上のイソシアネートが好ましく用いられる。
ここで、本発明では、上記イソシアネート成分として用いられる変性TDI、変性MDI、変性HDIは、いずれもNCO含有率が1〜15%、好ましくは4〜10%のものが用いられる。この場合、NCO含有率が1%未満であると反応点が少なくなって圧縮永久歪みの悪化や硬化不良が生じる場合があり、一方15%を超えると反応が非常に速くなり、メカニカルフロス法で成型することが困難になる場合がある。
この本発明のポリウレタン発泡体には、上記ポリオール成分及びイソシアネート成分の他に、必要に応じて、整泡剤、導電剤、架橋剤、界面活性剤、触媒等の公知の添加剤を適量添加することができる。
上記整泡剤としては、ポリジメチルシロキサン−ポリエチレンオキサイド共重合体、ポリジメチルシロキサン−ポリプロピレンオキサイド共重合体、ポリジメチルシロキサン−ポリエチレンアジペート共重合体などが例示される。
上記導電剤としては、公知のイオン導電剤又は電子導電剤を用いることができる。イオン導電剤としては、テトラエチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、ドデシルトリメチルアンモニウム(例えば、ラウリルトリメチルアンモニウム)、ヘキサデシルトリメチルアンモニウム、オクタデシルトリメチルアンモニウム(例えば、ステアリルトリメチルアンモニウム)、ベンジルトリメチルアンモニウム、変性脂肪酸ジメチルエチルアンモニウムなどの過塩素酸塩、塩素酸塩、塩酸塩、臭素酸塩、ヨウ素酸塩、ホウフッ化水素酸塩、硫酸塩、エチル硫酸塩、カルボン酸塩、スルホン酸塩などのアンモニウム塩、リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどのアルカリ金属やアルカリ土類金属の過塩素酸塩、塩素酸塩、塩酸塩、臭素酸塩、ヨウ素酸塩、ホウフッ化水素酸塩、トリフルオロメチル硫酸塩、スルホン酸塩などが例示される。
また、電子導電剤としては、ケッチェンブラック、アセチレンブラック等の導電性カーボン;SAF、ISAF、HAF、FEF、GPF、SRF、FT、MT等のゴム用カーボン;酸化処理を施したインク用カーボン、熱分解カーボン、天然グラファイト、人造グラファイト;酸化スズ、酸化チタン、酸化亜鉛等の導電性金属酸化物;ニッケル、銅、銀、ゲルマニウム等の金属などが例示される。
上記触媒としては、例えば、有機金属触媒のジブチルチンジラウレート、ジブチルチンジアセテート、スタナスオクトエート、ジブチルチンマーカプチド、ジブチルチンチオカルボキシレート、ジブチルチンジマレニート、ジオクチルチンマーカプチド、ジオクチルチンチオカルボキシレート、フェニル水銀、プロピオン酸銀、オクテン酸錫、アミン触媒のトリエチルアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、トリエチレンジアミン、N−メチルモルホリン、ジメチルアミノエタノール、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)−ウンデセン−7等が好ましく用いられる。これらの触媒は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明のポリウレタン発泡体は、上記イソシアネート成分、ポリオール成分、及び必要に応じて添加される上記添加剤を混合し、機械撹拌発泡させて金型内に注型し、所望の形態に発泡成形することにより得られるものである。この場合、上記各成分の混合は、特に制限されるものではないが、上記触媒、整泡剤及びイオン導電剤はポリオール成分に予め混合した後、この混合液をイソシアネート成分と混合することが好ましく、またカーボンブラックを用いる場合には、カーボンブラックをイソシアネート成分に予め混合した後、この混合液をポリオール成分と混合することが好ましい。また、発泡成形の諸条件は、用いられる各成分の種類や得ようとする発泡体の密度や用途、形態などに応じて適宜通常の条件を採用すればよい。
本発明のポリウレタン発泡体は、上述のように、特定のポリオール成分とイソシアネート成分とを含むポリウレタン原料を機械撹拌発泡(メカニカルフロス法)させたものであり、それによりJIS K6262に規定の圧縮永久歪み(25%圧縮、70℃、22時間)が8%以下、特に1〜6%で、アスカーC硬度が40〜70度、特に40〜55度の低硬度及び低圧縮永久歪みが達成される。これにより、現像ローラやトナー搬送ローラ、帯電ローラなどの電子写真装置用導電性ローラの弾性層として用いることにより、トナーにダメージを与えることなく、かつ圧接痕による画像不良の発生を可及的に防止し得る高性能な導電性ローラを得ることができるものである。
なお、このポリウレタン発泡体のフォーム密度は、用途等に応じて適宜設定され、特に制限されるものではないが、特に現像ローラ、トナー搬送ローラ、帯電ローラなどの電子写真装置用導電性ローラの弾性層として用いる場合には、0.5〜0.8g/cm3とすることが好ましく、これにより上記トナーダメージや圧接痕の発生を効果的に防止し得る上記硬度及びアスカーC硬度をより確実に達成することができる。また、本発明のポリウレタン発泡体は、特に制限されるものではないが、独立気泡を有するものであることが好ましい。
本発明のポリウレタン発泡体は、上記のように、電子写真装置に用いられる現像ローラ、トナー搬送ローラ、帯電ローラなどの導電性ローラに弾性層として好適に用いられるものである。この場合、本発明ポリウレタン発泡体は、芯金の周囲に弾性層として形成され、通常はその上に表面樹脂層が形成されて導電性ローラが構成される。
ここで、上記表面樹脂層としては、ローラの用途等に応じて選択される公知の樹脂を用いて形成することができ、例えばウレタン樹脂、アクリル樹脂、アクリルウレタン樹脂、フッ素樹脂、シリコーン樹脂などが例示される。
この表面樹脂層には、ローラの用途等に応じて適宜な添加剤を配合することができ、例えば上記弾性層で例示したものと同様の導電剤や樹脂の硬化剤などを必要に応じて適量添加することができる。
また、この表面樹脂層には、ローラの表面粗さを調製するため樹脂粒子などを配合分散させることもできる。この場合、樹脂粒子は、表面樹脂層を形成する樹脂の種類や表面樹脂層の厚さなどに応じて適宜選定することができる。具体的には、例えばウレタン樹脂粒子、アクリル樹脂粒子、シリコーン樹脂粒子、シリカ粒子、ポリアミド樹脂粒子、ナイロン樹脂粒子などが例示され、これらの1種又は2種以上を用いることができる。また、粒子の形状や大きさ、粒度分布なども適宜選定され、特に制限されるものではないが、通常は球形、角型、針型の粒子が好ましく用いられ、また粒径はD50=1〜50μm、特にD50=5〜20であることが好ましい。
この表面樹脂層は、上記各成分を有機溶剤に配合分散した塗料をローラの上記弾性層上に塗工することにより形成されるが、この場合塗料の溶剤としては、メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン、トルエン、酢酸エチル、メチルシクロヘキサンなど、用いる樹脂の種類等に応じて適宜な有機溶剤を用いることができるが、特にMEKを溶剤とした塗料とすることが好ましい。
この表面樹脂層は、単層でも複数層構造であってもよい。また通常は、表面樹脂層を塗工形成する場合に、弾性層表面の気泡穴を埋める目止め層や塗料による膨潤(所謂溶剤ヤラレ)から弾性層を保護するための溶剤遮蔽層を弾性層表面に形成し、その上に表面樹脂層を塗工形成することが行われるが、本発明の弾性層は、表面に現れる気泡穴が比較的小さく、また少ない上、耐溶剤性にも優れるので、これら目止め層や溶剤遮蔽層を省略して表面樹脂層を弾性層上に直接塗工形成することができる。
以下、実施例,比較例を示し、本発明をより具体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるものではない。
[実施例1〜4及び比較例1〜7]
下記表1〜3に示した配合組成のポリウレタンフォームを発泡成形し、芯金(6mmφ)の外周に独立気泡を有するポリウレタンフォームからなる弾性層(厚さ3mm)を形成した。この際、ポリオール、整泡剤、イオン導電剤、触媒を混合したA液と、イソシアネート及びカーボンブラックを混合したB液とを予め調製し、これらA液とB液とを機械撹拌して混合すると共に発泡させ、芯金をセットした金型内に注型して芯金の外周に密度0.64g/cm3のポリウレタンフォーム弾性層を形成した。また、同様の組成及び条件で直径29mm、厚さ12.7mmのコイン形の試験片を作成し、下記圧縮永久歪み試験に供した。表1〜3中の配合部数は全て質量部であり、また各表中の水酸基価の単位は(mgKOH)である。また、表1〜3中のイソシアネート成分及びポリオール成分の詳細は下記の通りである。
ポリオール変性トリレンジイソシアネート(1)
旭硝子ウレタン株式会社製 試作品「BS008」

ジフェニルメタンジイソシアネート(2)
BASF INOACポリウレタン製 「MP102」

ひまし油変性ポリオール(3)
伊藤製油株式会社 「URIC H−57」

ひまし油変性ポリオール(4)
伊藤製油株式会社 「URIC H−30」

ひまし油変性ポリオール(5)
伊藤製油株式会社 「POLYCASTOR#30」

ひまし油変性ポリオール(6)
伊藤製油株式会社 「URIC H−368」

ひまし油変性ポリオール(7)
伊藤製油株式会社 「URIC AC−006」

ひまし油変性ポリオール(8)
伊藤製油株式会社 「URIC Y−403」

ポリエーテルポリオール(9)
三洋化成工業株式会社 「サンニックス−FA−951」

ポリテトラメチレングリコールエーテル(10)
旭化成株式会社製 「PTXG1000」

ポリエーテルポリオール(11)
旭硝子ウレタン株式会社製 試作品「エクセノール 420」

ポリエーテルポリオール(12)
旭硝子ウレタン株式会社製 試作品「エクセノール 828」

ポリマーポリオール(13)
三井化学ポリウレタン社製 「アクトコール POP−34/28」

ポリエーテルポリオール(14)
旭硝子ウレタン株式会社 「エクセノール 430」
得られた、上記試験片を用い、JIS K6262に規定に従って、下記条件で圧縮永久歪み試験を行い、圧縮永久歪みを測定した。また、ローラ弾性層表面のアスカーC硬度を測定した。これらの結果を表1〜3に示す。
圧縮永久歪み試験の条件
試験温度:700℃
試験時間:22時間
圧縮割合:25%
次いで、この弾性層上に下記組成の塗料を塗布して、厚さ10μmの表面樹脂層を形成し、導電性ローラを得た。
塗料組成
ウレタン樹脂(日本ポリウレタン社製「N5196」) 100質量部
カーボンブラック 35質量部
ウレタン粒子(大日本インキ社製「バーノック」、球状、D50=10μm) 10質量部
メチルエチルケトン 350質量部
イソシアネート硬化剤(日本ポリウレタン社製「コロネートHX」) 20質量部
得られた各ローラを現像ローラとしてプリンタカートリッジに装着し、32.5℃、湿度85%の環境下に1週間放置した後、このカートリッジをヒューレット・パッカード社製のレーザービームプリンタ「Laser Jet4050」にセットして黒ベタ画像を印刷し、画像不良(特に横スジ)の有無及びその程度を、○、△、×の3段階で評価した。結果を表1〜3に示す。
Figure 2008280447
Figure 2008280447
Figure 2008280447
表1に示されているように、特定のイソシアネートとて特定のひまし油変性ポリオールを含むポリオール成分とを反応させて得られた本願発明にかかる実施例1〜4のポリウレタン発泡体は、低硬度(アスカーC硬度46〜57)である上に、圧縮永久歪みも小さく(1.5〜5.8%)、これを弾性層して用いた導電性ローラ(現像ローラ)は、他部材と圧接した状態で高温/高湿環境下に長時間放置させた後でも、画像に圧接痕による横スジを生じることがなく、良好な画像が得られるものであることが確認された。
これに対し、表2,3に示されているように、本発明の規定を逸脱するポリオールやイソシアネートを用いた比較例1〜7のポリウレタン発泡体は、圧縮永久歪みが大きかったり(11〜29%、比較例1〜4,6,7)、硬度が高かったり(アスカーC硬度68)して、圧縮永久歪みと硬度とを共に低減化することができず、これを弾性層して用いた導電性ローラ(現像ローラ)は、高温/高湿下での保存により圧接痕が生じ、この圧接痕による画像不良(横スジ)が発生して良好な画像を得ることができないものであった。

Claims (10)

  1. ポリオール成分とイソシアネート成分とを含むポリウレタン原料から機械撹拌発泡により得られるポリウレタン発泡体において、
    上記ポリオール成分として、水酸基価80〜360mgKOHで平均官能基数2.5〜6のひまし油変性ポリオールを含有し、また上記イソシアネート成分として、NCO含有率1〜15%の変性TDI、変性MDI及び変性HDIの少なくとも1種を含有することを特徴するポリウレタン発泡体。
  2. 上記イソシアネート成分が、ポリオール変性TDI、ポリオール変性MDI及びポリオール変性HDIの少なくとも1種を含むものである請求項1記載のポリウレタン発泡体。
  3. 上記ポリオール成分が、ひまし油変性ポリオールとポリエーテルポリオールとを含む請求項1記載のポリウレタン発泡体。
  4. JIS K6262に規定の圧縮永久歪み(25%圧縮、70℃、22時間)が8%以下で、アスカーC硬度が40〜70度である請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリウレタン発泡体。
  5. フォーム密度が0.5〜0.8g/cm3である請求項1〜4のいずれか1項に記載のポリウレタン発泡体。
  6. 上記ポリオール成分に触媒、整泡剤、イオン導電剤を混合し、その混合液とイソシアネート成分とを反応させて得られた請求項1〜5のいずれか1項に記載のポリウレタン発泡体。
  7. 上記イソシアネート成分に導電材としてカーボンブラックを混合して、該混合液とポリオール成分とを反応させて得られた請求項1〜6のいずれか1項に記載のポリウレタン発泡体。
  8. 独立気泡からなる発泡体である請求項1〜7のいずれか1項に記載のポリウレタン発泡体。
  9. 発泡弾性体からなる弾性層上に表面樹脂層を形成してなる導電性ローラにおいて、上記弾性層を請求項1〜7のいずれか1項に記載のポリウレタン発泡体で形成したことを特徴とする導電性ローラ。
  10. 上記弾性層上に直接溶剤系塗料を塗工して表面樹脂層を形成した請求項9記載の導電性ローラ。
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