JP2000047495A - 中間転写部材及びそれを用いた画像形成装置 - Google Patents
中間転写部材及びそれを用いた画像形成装置Info
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Abstract
ー,感光体,二次転写部材,クリーニン部材などとの接
触による繰り返し変形挙動を改善し、耐久性を向上させ
た中間転写部材、及びこれを用いた画像形成装置を提供
すること。 【解決手段】 画像形成体表面に形成されるトナー像を
記録媒体に転写する機能を有し、かつ該部材表面のユニ
バーサル硬度を測定するに際し、部材表面の変形回復挙
動から求められる、式(I) Z=弾性エネルギー/〔弾性エネルギー+塑性エネルギー〕・・・(I) で示されるZの値が0.5以上である中間転写部材、及び
このものを装着してなる画像形成装置である。
Description
それを用いた画像形成装置に関する。さらに詳しくは、
本発明は、複写機,ファクシミリ,レーザープリンター
などの電子写真画像形成装置に使用され、かつトナー,
感光体,二次転写部材,クリーニング部材などとの接触
による繰り返し変形挙動を改善し、耐久性を向上させた
中間転写部材、及びこの中間転写部材を装着した画像形
成装置に関するものである。
ー等の電子写真画像形成装置においては、まず、感光体
(画像形成体)の表面を帯電ローラ等により一様に帯電
させ、この感光体に光学系から映像を投射して光の当た
った部分の帯電を消去することによって静電潜像を形成
し、次いで、この静電潜像に現像ローラ等によりトナー
を供給してトナーの静電付着によりトナー像を形成し、
これを紙等の記録媒体に転写ローラ等により転写し、さ
らに、これを定着ローラ等により加熱定着して、プリン
ト画像を得ている。この場合、カラープリンターやカラ
ー複写機においても、基本的には上記プロセスに従って
プリントが行われるが、カラー印刷の場合には、マゼン
タ,イエロー,シアン,ブラックの4色のトナーを用い
て色調を再現するもので、これらのトナーを所定割合で
重ね合わせて所望の色調を得るための工程が必要であ
り、この工程を行うためにいくつかの方式が提案されて
いる。まず、第1には、モノクロ印刷を行う場合と同様
に、感光体上にトナーを供給して静電潜像を可視化する
際に、上記マゼンタ,イエロー,シアン,ブラックの4
色のトナーを順次重ねていくことにより現像を行い、感
光体上にカラーのトナー像を形成する多重現像方式があ
る。この方式においては比較的コンパクトに装置を構成
することが可能であるが、階調の制御が非常に難しく、
高画質が得られないという問題点がある。
潜像をそれぞれのマゼンタ,イエロー,シアン,ブラッ
クのトナーで現像することにより、マゼンタによるトナ
ー像、イエローによるトナー像、シアンによるトナー像
及びブラックによるトナー像の4つのトナー像を形成
し、これらトナー像が形成された感光体を1列に並べて
各トナー像を紙等の記録媒体に順次転写して記録媒体上
に重ね合わせることにより、カラー画像再現するタンデ
ム方式がある。しかしながら、この方式は、良好な画像
が得られるものの、4つの感光体と、各感光体毎に設け
られた帯電機構及び現像機構が1列に並べられた状態と
なり、装置が大型化すると共に高価なものになるのを免
れない。第3に、紙等の記録媒体を転写ドラムに巻き付
けてこれを4回転させ、周回毎に感光体上のマゼンタ,
イエロー,シアン,ブラックを順次記録媒体に転写して
カラー画像を再現する転写ドラム方式もある。しかしな
がら、この方式によれば比較的高画質が得られるが、記
録媒体が葉書等の厚紙である場合には、これを上記転写
ドラムに巻き付けることが困難であり、記録媒体の種類
が制限されるという問題点がある。
び転写ドラム方式に対して、良好なが画質が得られ、か
つ装置が特に大型化するようなこともなく、しかも記録
媒体種が特に制限されるようなこともない方式として、
中間転写方式が提案されている。この中間転写方式は、
感光体上のトナー像を一旦転写保持するドラムやベルト
からなる中間転写部材を設け、感光体上の4色のトナー
像、すなわちマゼンタによるトナー像、イエローによる
トナー像、シアンによるトナー像及びブラックによるト
ナー像を中間転写部材上に順次転写することにより、こ
の中間転写部材にカラー画像を形成し、このカラー画像
を紙等の記録媒体上に転写するものである。したがっ
て、4色のトナー像を重ね合わせて階調を調整するもの
であるから、高画質を得ることが可能であり、かつタン
デム方式のように感光体を1列に並べる必要がないので
装置が特に大型化することもなく、しかも記録媒体をド
ラムに巻き付ける必要もないので記録媒体の種類が制限
されることもないものである。
おいては、中間転写部材が感光体,二次転写部材,クリ
ーニング部材などに接触するため、耐久性が問題となり
やすい。この耐久性に関しては、残留トナー,感光体,
二次転写部材,クリーニング部材などとの接触による微
小変形の影響が大きいことが知られている。すなわち、
感光体から一次転写され中間転写部材表面に保持された
トナーは、次のプロセスで、紙などの記録媒体へ二次転
写されるばずである。しかし、実際には二次転写不良、
更にはクリーニング不良により、中間転写部材上にトナ
ーが一部残留し、しだいに中間転写部材表面に埋め込ま
れて固着し、一度埋め込まれてしまうと、加速度的に堆
積しはじめ、画像にも不良点として現れ始める。本来、
転写効率,クリーニング効率を向上させ、トナーが中間
転写部材上に残留しないようにするのが根本的対策であ
るが、現状の技術では、残留トナーを100%排除する
のは困難である。
グ部材との接触により、中間転写部材の極く浅い表面が
繰り返し変形を受け、わずかではあるが表面形状が変化
し、局所的な画像のゆがみ、画像の縦横比の変動などが
発生する。中間転写部材と感光体,二次転写部材,クリ
ーニング部材との接触圧力を減らせば、それら部材との
接触による繰り返し変形を低減できるが、中間転写部材
の本来の機能である一次転写、二次転写の効率が低下し
てしまう。そこで、中間転写部材表面に残留トナーが固
着することを防止するために、また、感光体,二次転写
部材,クリーニング部材との摩擦を低減するために、防
汚性,滑り性に優れたフッ素系の材料を中間転写部材表
面にコーティングすることが試みられている。これは、
ある程度の効果はあるものの、必ずしも充分な耐久性が
得られていないのが現状である。
状況下で、複写機,ファクシミリ,レーザープリンター
などの画像形成装置に使用され、かつトナー,感光体,
二次転写部材,クリーニング部材などとの接触による繰
り返し変形挙動を改善し、耐久性を向上させた中間転写
部材、及びこの中間転写部材を装着した画像形成装置を
提供することを目的とするものである。
他の部材との接触による繰り返し変形挙動を改善し、耐
久性を向上させた中間転写部材を開発すべく鋭意研究を
重ねた。その過程で、まず、該部材表面のユニバーサル
硬度の測定においては、四角錐あるいは三角錐形状の圧
子を、所定の試験荷重をかけながら被測定物に押し込
み、その深さから圧子が被測定物と接触している表面積
を求め、求められた表面積と試験荷重からユニバーサル
硬度を求めるが、この場合圧子を被測定物に押し込んだ
後に、圧子の荷重を徐々に減少させることにより、測定
物表面の変形に関するエネルギーのうちの弾性エネルギ
ーと塑性エネルギーの値、及び、各々のエネルギー比率
を求めことができることに着目した。この着目に基づ
き、さらに研究を進めた結果、上記弾性エネルギーと塑
性エネルギーとの関係を制御することにより、トナーの
食い込み、あるいは感光体,二次転写部材,クリーニン
グ部材などとの接触変形に大きく影響する部材表面の極
く浅い領域での変形エネルギー挙動を適正化し、トナ
ー,感光体,二次転写部材,クリーニング部材などとの
繰り返し接触に伴う変形を効果的に防止することがで
き、良好な耐久性を有する中間転写部材が得られること
を見出した。
ものである。すなわち、本発明は、画像形成体と記録媒
体との間に配接され、画像形成体表面に形成されたトナ
ー像を、一旦その表面に転写記録保持し、これを記録媒
体に転写する中間転写部材において、該部材表面のユニ
バーサル硬度を測定するに際し、部材表面の変形回復挙
動から求められる、式(I) Z=弾性エネルギー/〔弾性エネルギー+塑性エネルギー〕・・・(I) で示されるZの値が0.5以上であることを特徴とする中
間転写部材を提供するものである。また、本発明は、上
記中間転写部材を装着してなる画像形成装置をも提供す
るものである。
成体と記録媒体との間に配接され、画像形成体表面に形
成されたトナー像を、一旦その表面に転写記録保持し、
これを記録媒体に転写する機能を有するものである。本
発明の中間転写部材においては、その表面のユニバーサ
ル硬度を測定する際に求められる弾性エネルギーと塑性
エネルギーとの関係が制御されるが、該ユニバーサル硬
度とは、圧子を荷重をかけながら測定対象物に押し込む
ことにより、式(II) ユニバーサル硬度=〔試験荷重〕/〔試験荷重下での圧子の測定対象物との接 触表面積〕 ・・・(II) として求められ、単位はN/mm2 で表される。このユ
ニバーサル硬度の測定は、市販の硬度測定装置を用いて
行うことができ、例えば、超微小硬度計H−100V
(フィッシャー社製)などを用いて測定することができ
る。この測定装置では、四角錐あるいは三角錐形状の圧
子を、試験荷重をかけながら被測定物に押し込み、所望
の深さに達した時点でその押し込み深さから圧子が被測
定物と接触している表面積を求め、上記式(II)より、
ユニバーサル硬度を算出するものである。
際に、所定の荷重まで徐々に圧子の押し込み荷重を増加
させて圧子を被測定物に押し込んだ後、圧子の荷重を減
少させることにより、被測定物表面の変形に関するエネ
ルギーのうちの弾性エネルギーと塑性エネルギーの値、
及び、各々のエネルギー比率を求めることができる。す
なわち、仮に被測定物が完全弾性体であれば、荷重を増
加させて圧子を被測定物表面に押し込んだ後、圧子の荷
重を減少させて取り除くと、被測定物表面は元の状態に
回復するので、圧子は元の位置、すなわち押し込み深さ
0の位置まで戻ることになり、逆に被測定物が完全塑性
体であれば、同様に圧子を押し込んだ後に荷重を取り除
いても、被測定物表面は圧子を押し込んだ状態のままと
なり、圧子は元の位置に戻ることはない。このことを利
用して被測定物の弾性エネルギーと塑性エネルギーの比
率を求めることができる。この方法によれば、従来の圧
縮永久歪みテストでは不可能であった部材表面の極く浅
い領域での変形エネルギー挙動を測定することができ
る。ここでいう極く浅い領域とは、1μmから500μ
m程度の押し込み深さにおける領域を意味するものとす
る。
弾性エネルギーと塑性エネルギーとの関係、すなわ、式
(I) Z=弾性エネルギー/〔弾性エネルギー+塑性エネルギー〕・・・(I) で示されるZの値が0.5以上であることが必要である。
この値が0.5未満ではトナー,感光体,二次転写部材,
クリーニング部材などとの繰り返し接触に伴う変形を効
果的に防止することができず、良好な耐久性を有する中
間転写部材が得られない。より耐久性の良好な中間転写
部材が得られる点から、該Zの値は0.6〜1の範囲が好
ましい。この場合、〔弾性エネルギー+塑性エネルギ
ー〕、すなわち全エネルギーは、圧子の押し込み荷重と
押し込み深さの積から、また、弾性エネルギーは押し込
み荷重を除去した際の回復過程での荷重と、もどり距離
(深さ)の積から、それぞれコンピュータなどにより算
出するこができる。
ギー〕及び弾性エネルギーを測定する際の条件について
は特に制限はなく、圧子の形状や測定装置に応じて適宜
設定することができる。例えば、上記超微小硬度計H−
100V(フィッシャー社製)を用いて測定を行う場合
には、下記条件を例示することができ、下記条件で圧子
を中間転写部材に押し込んでいき、所定の荷重を10秒
程度保持した後に荷重を除去し、コンピュータにより上
記〔弾性エネルギー+塑性エネルギー〕及び弾性エネル
ギーを算出することができる。測定条件例 圧子:対面角度136度の四角錐ダイヤモンド圧子 初期荷重:0.02mN 最大荷重:5〜400mN 初期荷重から最大荷重までの荷重増加時間:10〜60秒
弾性エネルギーと塑性エネルギーとの関係を満足するも
のであれよいが、トナー像を一旦その表面に転写記録保
持し、これを記録媒体に転写する静電気的作用上、部材
の体積固有抵抗値は103 〜1016Ω・cmの範囲が好
ましく、特に108 〜1016Ω・cmの範囲が好適であ
る。本発明の中間転写部材の形状としては、部材表面が
前記式(I)における所望のZ値を満たすものであれば
よく、特に制限はないが、例えばドラム形状及びベルト
形状を好ましく挙げることができる。図1及び図2は、
それぞれドラム形状及びベルト形状の本発明の中間転写
部材を用いたカラー画像形成装置の一例の概略図であ
る。各図において、1はドラム形状の感光体であって、
それぞれ矢印の方向に回転する。感光体1は、一次帯電
器2で帯電され、次いで、画像露光3により、第1の色
成分に対応した静電潜像が形成される。次に、現像器4
1により、第1色のマゼンタトナーMにより現像され
る。中間転写部材20a又は20bは、矢印の方向に感
光体1と同じ周速度で回転している。感光体1と中間転
写部材20a又は20bのニップ部で、中間転写部材2
0a又は20bに電源61から印加される一次転写バイ
アスにより感光体1上のトナー像は、中間転写部材20
a又は20bの外周面に転写される。転写後、感光体1
の表面は、クリーニング装置14により清掃される。現
像器42〜44を順次用い、以下同様な操作が繰り返さ
れ、第2色のシアントナー画像、第3色のイエロートナ
ー画像、第4色のブラックトナー画像が順次中間転写部
材20a又は20b上に重畳転写され、目的のカラー画
像に対応した合成カラートナー像が形成される。
写ローラ25が当接され、そのニップ部に、給紙カセッ
ト9から紙等の記録媒体24が給送される。同時に二次
転写バイアスが電源29から印加され、合成カラートナ
ー像が中間転写部材20a又は20bから記録媒体24
に転写される。記録媒体24は定着器15へ導入され加
熱定着され、最終画像となる。中間転写部材20a又は
20b上の転写残トナーはクリーニング装置35が当接
され清掃される。本発明の中間転写部材の構成として
は、前記式(I)における所望のZ値を満たすものであ
ればよく、特に制限はないが、該Zを所望の値に調整し
やすい点から、弾性層とのその上に設けられる被覆層と
から構成されるものが好ましく、また、必要に応じて金
属又はプラスチック製の芯金,補強糸,補強布などを用
いることができる。なお、被覆層は必要に応じて複数層
としてもよい。
材の一例の構成を示す図であって、ドラム形状中間転写
部材20aは円筒状の芯金200の周囲に弾性層201
が設けられ、さらにその上に被覆層202が設けられた
ドラム形状の構造を有している。図4は、ベルト形状の
本発明の中間転写部材の一例の構成を示す断面図であっ
て、ベルト形状中間転写部材20bは、弾性層201の
上に被覆層202が設けられたベルト形状の構造を有し
ている。ここで、上記弾性層及び被覆層に用いられる材
料としては特に制限はないが、前記式(I)におけるZ
を所望の値に制御するとともに、長期使用時においても
良好な接合性を確保するために、以下に示す材料の組み
合わせが好ましい。弾性層は、主成分がゴム材料からな
るものが好ましく、このゴム材料としては、ニトリルゴ
ム,エチレンプロピレンゴム,スチレンブタジエンゴ
ム,ブタジエンゴム,イソプレンゴム,天然ゴム,シリ
コーンゴム,ウレタンゴム,アクリルゴム,クロロプレ
ンゴム,ブチルゴム,エピクロルヒドリンゴム等が挙げ
られる。これらは単独で用いてもよく、二種以上を組み
合わせて用いもよい。これらのゴム材料の中で、特にエ
ピクロルヒドリンゴム,エチレンプロピレンゴム及びこ
れらと他のゴム材料との混合物が好適である。
ために、通常導電剤が添加される。この導電剤には、イ
オン導電剤及び電子導電剤がある。イオン導電剤の例と
しては、テトラエチルアンモニウム,テトラブチルアン
モニウム,ラウリルトリメチルアンモニウムなどのドデ
シルトリメチルアンモニウム,ステアリルトリメチルア
ンモニウムなどのオクタデシルトリメチルアンモニウ
ム,ヘキサデシルトリメチルアンモニウム,ベンジルト
リメチルアンモニウム,変性脂肪族ジメチルエチルアン
モニウムなどの過塩素酸塩,塩素酸塩,塩酸塩,臭素酸
塩,ヨウ素酸塩,ホウフッ化水素酸塩,硫酸塩,アルキ
ル硫酸塩,カルボン酸塩,スルホン酸塩などのアンモニ
ウム塩:リチウム,ナトリウム,カルシウム,マグネシ
ウムなどのアルカリ金属又はアルカリ土類金属の過塩素
酸塩,塩素酸塩,塩酸塩,臭素酸塩,ヨウ素酸塩,ホウ
フッ化水素酸塩,トリフルオロメチル硫酸塩,スルホン
酸塩などが挙げられる。
ンブラック,アセチレンブラック等の導電性カーボンブ
ラック:SAF,ISAF,HAF,FEF,GPF,
SRF,FT,MT等のゴム用カーボンブラック:酸化
処理を施したインク用カーボンブラック,熱分解カーボ
ンブラック,グラファイト;酸化スズ,酸化チタン,酸
化亜鉛等の導電性金属酸化物;ニッケル,銅等の金属等
が挙げられる。これらの導電剤は一種用いてもよく、二
種以上を組み合わせて用いてもよい。また、これらの導
電剤の添加量としては特に制限はなく、各種状況に応じ
て適宜選定されるが、イオン導電剤の場合には、ゴム材
料100重量部に対して、通常0.01〜5重量部、好ま
しくは0.05〜2重量部の範囲である。また、電子導電
剤の場合は、通常1〜50重量部、好ましくは5〜40
重量部の範囲である。これにより、導電性弾性層の体積
固有抵抗値を103 〜1010Ω・cm、特に10 4 〜1
08 Ω・cmに調整するのが好ましい。
の伸びに対する追随性がよい上、前記式(I)における
Zを所望の値に制御できるものがよく、例えばポリウレ
タン樹脂が好適である。このポリウレタン樹脂のポリオ
ール成分としては、従来ポリウレタン樹脂の原料として
使用されている公知のもの、例えばポリエーテル系ポリ
オール,ポリエステル系ポリオール,ポリオレフィン系
ポリオールなどが用いられるが、本発明においてはポリ
エステル系ポリオール及びポリオレフィン系ポリオール
が好適である。ポリエステル系ポリオールとしては、例
えばジカルボン酸とジオールやトリオールなどとの縮合
により得られる縮合系ポリエステルポリオール,ジオー
ルやトリオールの存在下にラクトンを開環重合して得ら
れるラクトン系ポリエステルポリオール,ポリエーテル
ポリオールの末端をラクトンでエステル変性したエステ
ル変性ポリオールなどが好ましく挙げられる。また、ポ
リオレフィン系ポリオールとしては、例えばポリイソプ
レンポリオール,ポリブタジエンポリオール,水素添加
ポリブタジエンポリオールなどが好ましく挙げられる。
これらのポリオール成分は一種用いてもよく、二種以上
を組み合わせて用いてもよい。
従来ポリウレタン樹脂の原料として用いられている公知
のポリイソシアネート化合物(一分子中に2個以上のイ
ソシアネート基を有するもの)、例えばトリレンジイソ
シアネート,ジフェニルメタンジイソシアネート,ナフ
タレンジイソシアネート,トリジンジイソシアネート,
ヘキサメチレンジイソシアネート,イソホロンジイソシ
アネート,フェニレンジイソシアネート,キシリレンジ
イソシアネート,テトラメチルキシリレンジイソシアネ
ート,シクロヘキサンジイソシアネート,リジンエステ
ルジイソシアネート,リジンエステルトリイソシアネー
ト,ウンデカントリイソシアネート,ヘキサメチレント
リイソシアネート,トリフェニルメタントリイソシアネ
ート、及びこれらのポリイソシアネート化合物の重合
体,誘導体,変性体,水素添加体などが挙げられる。
ネート化合物の中で、脂肪族ポリイソシアネート化合
物、脂環式ポリイソシアネート化合物及び水素添加芳香
族ポリイソシアネート化合物の中から選ばれた少なくと
も一種が、耐オゾン性のよいポリウレタン樹脂を与える
ことができ、好ましい。特に、変性ヘキサメチレンジイ
ソシアネート及び変性イソホロンジイソシアネートが好
ましく、さらにそれらの中でもヘキサメチレンジイソシ
アネート及びイソホロンジイソシアネートのイソシアヌ
レート変性体,ビュウレット変性体又はアダクト変性体
が耐熱性も良く好適である。この被覆層には、トナーの
付着を防止するために、摩擦や粘着性の低減を目的とし
て、あるいはトナーの静電気的挙動を制御するために、
帯電性,静電容量,抵抗などの調整を目的として、所望
により、例えばフッ素樹脂,シリコーン樹脂,ポリエス
テル樹脂,アクリル樹脂,アクリルウレタン樹脂,アク
リルシリコーン樹脂,エポキシ樹脂,フェノール樹脂,
メラミン樹脂などの他の樹脂、あるいはフッ素樹脂の微
粒子,シリコーン樹脂の微粒子、さらには荷電制御剤な
どを添加することができる。この被覆層の抵抗は弾性層
より高く設定することが好ましく、体積固有抵抗値で1
06 〜1016Ω・cm程度に設定するのが有利である。
この抵抗の調整に導電剤を用いる場合には、該導電剤と
して、前記弾性層の説明において例示したものを使用す
ることができる。また、本発明は前記中間転写部材を装
着した画像形成装置をも提供するものであり、この画像
形成装置の例としては、前記図1及び図2で示したもの
を挙げることができる。
明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定さ
れるものではない。 実施例1 マンドレル上に織布を巻き付け、その上に、エチレンプ
ロピレンゴムとニトリルゴムとの混合物にカーボンブラ
ックを添加して抵抗を調整したゴム材料からなる弾性層
を設け、加硫成形して、幅240mm、周長450m
m、厚さ1mmのゴムベルトを作製した。このゴムベル
トの体積固有抵抗値は3.2×106 Ω・cmであった。
一方、ポリエステル系ポリオール含有物「ニッポラン3
124」〔日本ポリウレタン社製、1液溶媒乾固型、固
形分濃度50重量%〕50重量部、トリレンジイソシア
ネート変性物「コロネートL」〔日本ポリウレタン社
製、固形分濃度75重量%)10.5重量部、ポリ四フッ
化エチレン粉末(平均粒径0.3μm)10重量部及びメ
チルエチルケトン100重量部を混合してウレタン樹脂
塗料を調製した。
塗料をスプレー塗布することにより、厚さ30μmのポ
リウレタン樹脂被覆層を形成したベルト形状の中間転写
部材(中間転写ベルト)を作製した。中間転写ベルトの
体積固有抵抗値は3.5×1013Ω・cmであった。部材
表面の式(I)におけるZ値を、超微小硬度計H−10
0V(フィッシャー社製)を用いて、圧子:対面角度1
36度の四角錐ダイヤモンド圧子、初期荷重:0.02m
N、最大荷重:100mN、初期荷重から最大荷重まで
の荷重増加時間:10秒、最大荷重での保持時間:10
秒、荷重除去の時間:10秒という条件設定で求めたと
ころ、Z値は0.71であった。上記中間転写ベルトを、
図2に例示したフルカラープリンターに装着して、シア
ン10%濃度での画像耐久試験を行った。結果は、20
000枚印刷時でも、何ら画像に異常は発生しなかっ
た。
ン3124」(前出)50重量部、ヘキサメチレンジイ
ソシアネート変性物「デュラネート22A−75PX
〔旭化成工業社製、固形分濃度75重量%〕10重量
部、ポリ四フッ化エチレン粉末(平均粒径0.3μm)1
0重量部及びメチルエチルケトン100重量部を含有す
るものを用いた以外は、実施例1と同様にしてベルト形
状の中間転写部材(中間転写ベルト)を作製した。中間
転写ベルトの体積固有抵抗値は4.3×1013Ω・cmで
あった。部材表面の式(I)におけるZ値を、超微小硬
度計H−100V(フィッシャー社製)を用いて、圧
子:対面角度136度の四角錐ダイヤモンド圧子、初期
荷重:0.02mN、最大荷重:100mN、初期荷重か
ら最大荷重までの荷重増加時間:10秒、最大荷重での
保持時間:10秒、荷重除去の時間:10秒という条件
設定で求めたところ、Z値は0.69であった。上記中間
転写ベルトを、図2に例示したフルカラープリンターに
装着して、シアン10%濃度での画像耐久試験を行っ
た。結果は、20000枚印刷時でも、何ら画像に異常
は発生しなかった。
重量部を添加し、溶融混練して、ペレット状の樹脂組成
物を調製した。次にこの樹脂組成物を、押し出し機によ
り、溶融チューブ状態で押し出し、冷却マンドレル上に
接して冷却固化させて、幅240mm、周長450m
m、厚さ155μmの中間転写ベルトを作製した。中間
転写ベルトの体積固有抵抗値は4.3×1012Ω・cmで
あった。部材表面の式(I)におけるZ値を、超微小硬
度計H−100V(フィッシャー社製)を用いて、圧
子:対面角度136度の四角錐ダイヤモンド圧子、初期
荷重:0.02mN、最大荷重:100mN、初期荷重か
ら最大荷重までの荷重増加時間:10秒、最大荷重での
保持時間:10秒、荷重除去の時間:10秒という条件
設定で求めたところ、Z値は0.48であった。上記中間
転写ベルトを、図2に例示したフルカラープリンターに
装着して、シアン10%濃度での画像耐久試験を行っ
た。結果は、7500枚印刷時より、画像の均一性が低
下し、濃度ムラが発生し始めた。中間転写ベルトを取り
出して観察すると、表面にくぼんでいる個所やトナーが
埋め込まれている箇所が多数見られた。
ボンブラック9重量部を添加し、溶融混練してペレット
状の樹脂組成物を調製した。次にこの樹脂組成物を、押
し出し機により、溶融チューブ状態で押し出し、冷却マ
ンドレル上に接して冷却固化させて、幅240mm、周
長450mm、厚さ175μmの中間転写ベルトを作製
した。中間転写ベルトの体積固有抵抗値は4.3×1012
Ω・cmであった。部材表面の式(I)におけるZ値
を、超微小硬度計H−100V(フィッシャー社製)を
用いて、圧子:対面角度136度の四角錐ダイヤモンド
圧子、初期荷重:0.02mN、最大荷重:100mN、
初期荷重から最大荷重までの荷重増加時間:10秒、最
大荷重での保持時間:10秒、荷重除去の時間:10秒
という条件設定で求めたところ、Z値は0.46であっ
た。上記中間転写ベルトを、図2に例示したフルカラー
プリンターに装着して、シアン10%濃度で画像耐久試
験を行った。結果は、6900枚印刷時より、画像の均
一性が低下し、濃度ムラが発生し始めた。また、文字パ
ターンを印刷したところ、局所的なゆがみが発生した。
中間転写ベルトを取り出して観察すると、表面にくぼん
でいる箇所やトナーが埋め込まれている箇所が多数見ら
れた。
硬度測定の際に求めれる部材表面の弾性エネルギーと塑
性エネルギーとの関係を制御することにより、トナーの
食い込み、あるいは感光体,二次転写部材,クリーニン
グ部材などとの接触変形に大きく影響する部材表面の極
く浅い領域での変形エネルギー挙動を適正化し、トナ
ー,感光体,二次転写部材,クリーニング部材などとの
繰り返し接触に伴う変形を効果的に防止することがき、
耐久性の向上したものが得られる。
ラー画像形成装置の一例の概略図である。
ラー画像形成装置の一例の概略図である。
成を示す断面図である。
成を示す断面図である。
Claims (9)
- 【請求項1】 画像形成体と記録媒体との間に配接さ
れ、画像形成体表面に形成されたトナー像を、一旦その
表面に転写記録保持し、これを記録媒体に転写する中間
転写部材において、該部材表面のユニバーサル硬度を測
定するに際し、部材表面の変形回復挙動から求められ
る、式(I) Z=弾性エネルギー/〔弾性エネルギー+塑性エネルギー〕・・・(I) で示されるZの値が0.5以上であることを特徴とする中
間転写部材。 - 【請求項2】 体積固有抵抗値が、103 〜1016Ω・
cmである請求項1記載の中間転写部材。 - 【請求項3】 弾性層とその表面に設けられた被覆層と
からなる請求項1又は2記載の中間転写部材。 - 【請求項4】 被覆層が、少なくともポリウレタン樹脂
を含有する請求項3記載の中間転写部材。 - 【請求項5】 ポリウレタン樹脂が、ポリオール成分と
して、ポリエステル系ポリオール及び/又はポリオレフ
ィン系ポリオールを用いたものである請求項4記載の中
間転写部材。 - 【請求項6】 ポリウレタン樹脂が、ポリイソシアネー
ト成分として、脂肪族ポリイソシアネート化合物,脂環
式ポリイソシアネート化合物及び水素添加芳香族ポリイ
ソシアネート化合物の中から選ばれた少なくとも一種を
用いたものである請求項4記載の中間転写部材。 - 【請求項7】 ポリイソシアネート成分が、変性ヘキサ
メチレンジイソシアネート又は変性イソホロンジイソシ
アネートである請求項6記載の中間転写部材。 - 【請求項8】 弾性層が、エチレンプロピレンゴム,エ
ピクロルヒドリンゴム又はこれらと他のゴム材料との混
合物を含む請求項3記載の中間転写部材。 - 【請求項9】 請求項1〜8のいずれかに記載の中間転
写部材を装着してなる画像形成装置。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21058398A JP2000047495A (ja) | 1998-07-27 | 1998-07-27 | 中間転写部材及びそれを用いた画像形成装置 |
US09/359,660 US6175712B1 (en) | 1998-07-27 | 1999-07-26 | Intermediate transfer member and image formation apparatus using same |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21058398A JP2000047495A (ja) | 1998-07-27 | 1998-07-27 | 中間転写部材及びそれを用いた画像形成装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000047495A true JP2000047495A (ja) | 2000-02-18 |
Family
ID=16591729
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21058398A Pending JP2000047495A (ja) | 1998-07-27 | 1998-07-27 | 中間転写部材及びそれを用いた画像形成装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000047495A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6512911B2 (en) | 2000-07-28 | 2003-01-28 | Bridgestone Corporation | Toner carrier having a particular Z value, a particular creep value, or a particular universal hardness |
US7352985B2 (en) | 2004-10-20 | 2008-04-01 | Canon Kabushiki Kaisha | Image forming apparatus capable of suppressing deterioration of image when toner image on image bearing member is transferred to intermediate transfer member |
-
1998
- 1998-07-27 JP JP21058398A patent/JP2000047495A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6512911B2 (en) | 2000-07-28 | 2003-01-28 | Bridgestone Corporation | Toner carrier having a particular Z value, a particular creep value, or a particular universal hardness |
US7352985B2 (en) | 2004-10-20 | 2008-04-01 | Canon Kabushiki Kaisha | Image forming apparatus capable of suppressing deterioration of image when toner image on image bearing member is transferred to intermediate transfer member |
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A911 | Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi) |
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