JP2003139647A - 車両衝突試験装置 - Google Patents

車両衝突試験装置

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JP2003139647A JP2001333953A JP2001333953A JP2003139647A JP 2003139647 A JP2003139647 A JP 2003139647A JP 2001333953 A JP2001333953 A JP 2001333953A JP 2001333953 A JP2001333953 A JP 2001333953A JP 2003139647 A JP2003139647 A JP 2003139647A
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 試験車11を牽引装置15を用いてバリ
ア13の近傍まで牽引し、バリア13から所定距離手前
の位置で試験車11を牽引装置15からアーム傾倒用バ
ー36で切り離し、この牽引手段15を制動装置16で
停止させるようにした車両衝突試験装置10において、
制動装置16にアーム傾倒用バー36を一体的に取付け
るとともに、これらの制動装置16及びアーム傾倒用バ
ー36を、牽引装置15をバリア13に導くガイドレー
ル14に移動可能に取付けた。 【効果】 制動装置及びアーム傾倒用バーを所望の位置
に容易に且つ迅速に設置することができ、種々の衝突試
験条件に対応させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、牽引装置を停止さ
せる制動装置と、試験車を牽引装置から切り離す連結解
除機構とを所望の位置に容易に且つ迅速に設置すること
が可能な車両衝突試験装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両の衝突安全性を評価するために、車
両をバリア(barrier:固定壁)に衝突させる車
両衝突試験が広く行われる。このような車両衝突試験と
しては、図9に示すもの、特開平8−145839
号公報「車両衝突試験装置における連結ワイヤーの外れ
止め装置」に記載されたものが知られている。まず、上
記について説明する。
【0003】図9(a),(b)は従来の車両衝突試験
装置を説明する説明図である。(a)は試験前の状態、
(b)は車両衝突時の状態を示す。(a)において、車
両衝突試験装置100は、試験車101を衝突させるた
めのバリア102と、このバリア102側に試験車10
1を牽引する牽引装置103と、この牽引装置103を
停止させる制動装置104と、牽引装置103から試験
車牽引用のワイヤ105を外れやすくする連結解除部材
106と、牽引装置103をバリア102側へ誘導する
ケーブル107とからなる。なお、108は試験車10
1が走行する走行路である。
【0004】(b)において、試験車101が衝突する
直前では、連結解除部材106が牽引装置103に当た
ることで牽引装置103のワイヤ連結部材103aが車
両後方側へ倒れ、ワイヤ連結部材103aからワイヤ1
05((a)参照)が外れ、その後に試験車101がバ
リア102に衝突する。このとき、牽引装置103は制
動装置104に衝突して停止する。
【0005】次に、上記について説明する。上記に
示された車両衝突試験装置は、同公報の図1に示される
ように、牽引用ワイヤロープWa(符号については、同
公報に記載されているものを使用した。)の駆動力を、
スケーター26のクランパーC、連結ベルト34、スケ
ーターS及び連結ワイヤー8を経てテスト車両Vに伝達
することで、スケーター26及びスケーターSをガイド
レール2に沿って移動させ、テスト車両Vを走行させ
て、衝突バリア11の手前に設けたストライカー35で
スケーター26及びスケーターSを停止させるとともに
牽引用ワイヤロープWaからスケーター26を解放し、
更に、同公報の図3に示されるように、スケーターSに
衝突部19aを設け、この衝突部19aをストライカー
35に設けた第2ロッド部38に当てることで、スケー
ターSから連結ワイヤー8を解放し、テスト車両Vをバ
リア11に衝突させるようにしたものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記の制動装置10
4および連結解除部材106は、それぞれ走行路108
にボルト111,112で固定されているため、例え
ば、衝突試験の条件によって、牽引装置103からワイ
ヤ105を外す位置を変更したい場合や、牽引装置10
3を停止させる位置を変更したい場合には、走行路10
8から制動装置104又は連結解除部材106を取外し
て別な位置に再度取付けなければならず、作業が煩雑に
なって作業に手間取る。
【0007】そこで、上記に示すように、制動装置と
してのストライカー35に連結解除部材としての第2ロ
ッド部38を一体的に取付け、ストライカー35をガイ
ドレール2の終端部に固定した構造とすることで、ガイ
ドレール2にストライカー35及び第2ロッド部38を
固定するための固定具(ボルト等)を減らすことができ
るが、ストライカー35の移動は容易にできない。
【0008】本発明の目的は、車両衝突試験装置を改良
することで、牽引装置を停止させる制動装置と、試験車
を牽引装置から切り離す連結解除機構とを所望の位置に
容易に且つ迅速に設置できるようにすることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1は、試験車を牽引手段を用いてバリアの近傍
まで牽引し、バリアから所定距離手前の位置で試験車を
牽引手段から連結解除手段で切り離し、この牽引手段を
制動手段で停止させるようにした車両衝突試験装置にお
いて、制動手段に連結解除手段を一体的に取付けるとと
もに、これらの制動手段及び連結解除手段を、牽引手段
をバリアに導くガイドレールに移動可能に取付けたこと
を特徴とする。
【0010】制動手段及び連結解除手段をガイドレール
に移動可能に取付けたことで、制動手段及び連結解除手
段を所望の位置に容易に且つ迅速に設置することがで
き、種々の衝突試験条件に対応させることができる。
【0011】請求項2は、牽引手段に、試験車側からバ
リア側の方向へ送るようにしたケーブルに牽引手段を連
結するケーブル連結手段と、このケーブル連結手段によ
る牽引手段のケーブルへの連結の解除を行わせるための
ケーブル連結解除手段とを設け、このケーブル連結解除
手段の作動を制動手段に設けた連結解除手段で行わせる
ことで、ケーブル連結解除手段によってケーブルから牽
引手段の連結を解除し、牽引手段を停止させた後に、制
動手段及び牽引手段を一体の状態で移動可能にしたこと
を特徴とする。
【0012】ケーブルから牽引手段の連結を解除して牽
引手段を停止させれば、制動手段及び牽引手段を一体に
移動させることができ、これら制動手段及び牽引手段の
所望する位置への移動作業の簡素化を図ることができ
る。
【0013】請求項3は、連結解除手段を、制動手段か
ら牽引手段側に突出させて片持ばり状に形成するととも
に、このような連結解除手段に対して重量バランスを取
るウエイトを制動手段のバリア側に取付けたことを特徴
とする。連結解除手段で試験車を牽引手段から切り離し
たり、ケーブル連結解除手段の作動を行わせたりする際
に、片持ばり状の連結解除手段が外力で振れたり、がた
ついたりするのをウエイトで防止することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を添付図に基
づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見る
ものとする。図1は本発明に係る車両衝突試験装置の側
面図であり、車両衝突試験装置10は、試験車11が走
行する走行路面12と、試験車11を衝突させるために
走行路12の端に設けたバリア13と、このバリア13
側へ試験車11をガイドレール14に沿って牽引するた
めに試験車11の前方下方に配置した牽引手段としての
牽引装置15と、この牽引装置15を停止させるために
バリア13の近傍の走行路面12の下方に設けた制動手
段としての制動装置16と、上記の牽引装置15に切り
離し可能に連結するとともに図示せぬドラムで巻き取る
ことでバリア13側に送るようにしたケーブル17とか
らなる。なお、21はバリア13の後壁であり、22は
試験車11と牽引装置15とを連結する牽引ワイヤであ
り、23は上記のガイドレール14、牽引装置15、制
動装置16、ケーブル17を収納するために走行路面1
2下に設けた凹部である。
【0015】図2は本発明に係る車両衝突試験装置の要
部を説明する斜視図であり、牽引装置15及び制動装置
16を示す。牽引装置15は、装置本体31にワイヤ連
結部材32を取付け、このワイヤ連結部材32に牽引ワ
イヤ22を連結した装置であり、側面にガイドレール1
4,14に沿って転がるローラ33・・・(・・・は複数個を
示す。以下同様。)を備える。なお、34,34は装置
本体31の上部に平行に設けた起立板であり、ワイヤ連
結部材32に掛けた牽引ワイヤ22が外れないようにす
る部材である。
【0016】制動装置16は、ガイドレール14,14
の上部にボルト35,35で挟み込んで移動可能に取付
けたものであり、容易に設置場所を変更することができ
るものである。36は牽引装置15と牽引ワイヤ22と
の連結を解除するための解除アーム37を倒すアーム傾
倒用バーである。なお、38は制動装置16で牽引装置
15を停止させるときに衝突の衝撃を緩和するクッショ
ン部材である。
【0017】図3は本発明に係る牽引装置を説明する側
面図であり、牽引装置15は、装置本体31と、この装
置本体31にスイング可能に取付けたワイヤ連結部材3
2と、装置本体31の側面に取付けたローラ33・・・
と、装置本体31の上面に取付けた起立板34,34
(奥側の起立板34は不図示)と、牽引装置15をケー
ブル17に連結するために装置本体31の下部に設けた
ケーブル連結部41とからなる。
【0018】ワイヤ連結部材32は、牽引ワイヤ22
(図2参照)を掛けるために2本のバー43,43を取
付けたアーム部材である。また、ワイヤ連結部材32を
スイングさせるためのスイング駆動部44は、ワイヤ連
結部材32に取付けるとともに装置本体31に回転可能
に取付けた支軸45と、この支軸45の下部に取付けた
解除アーム37と、ワイヤ連結部材32を一方の起立板
34に押し付けておくためのねじりコイルばね46とか
らなる。
【0019】前述のアーム傾倒用バー36(図2参照)
は、上記のスイング駆動部44の解除アーム37を倒す
ことにより、ワイヤ連結部材32をスイングさせること
でワイヤ連結部材32と牽引ワイヤ22との連結を解除
し、牽引装置15から試験車11を切り離す連結解除手
段である。
【0020】ケーブル連結部41は、牽引装置15が試
験車11を牽引するときには牽引装置15をケーブル1
7に連結させ、牽引装置15が制動装置16(図2参
照)に衝突する際には、制動装置16に取付けたアーム
傾倒用バー36(図2参照)をケーブル連結解除機構
(詳細は後述する。)に当てることで、牽引装置15を
ケーブル17から切り離す部分である。
【0021】図4は図3の4−4線断面図であり、凹部
23内に底板51を設け、この底板51にボルト52,
52及びナット53,53でガイドレール14,14を
取付け、これらのガイドレール14,14にローラ33
・・・を介して牽引装置15を吊り下げた状態を示す。な
お、55,55は走行路面12から凹部23上へせり出
すように走行路面12にボルト56・・・で取付けたカバ
ー部材である。
【0022】図5は図2の5−5線断面図であり、制動
装置16は、ガイドレール14,14の上部を挟み込む
上部部材61及び下部部材62と、これらの上部部材6
1及び下部部材62を締結するボルト35,35(一方
のボルト35は不図示)と、下部部材62の側部に取付
けた前述のアーム傾倒用バー36とからなる。
【0023】ここで、65,65はガイドレール14,
14と上部部材61との間に介在させたスペーサ、6
6,66はガイドレール14,14と下部部材62との
間に介在させたスペーサ、67は皿ばね、68は下部部
材62にアーム傾倒用バー36を取付けるためのボルト
である。69はアーム傾倒用バーであり、例えば、図4
において、解除アーム37を牽引装置15の反対の側
(図の左側)から突出させる場合に、この解除アーム3
7を倒すために取付けるものである。要はアーム傾倒用
バー36,69は牽引装置15の解除アーム37の位置
に合わせて設置する。71はアーム傾倒用バー69を下
部部材62に止めるボルトである。
【0024】制動装置16はこのような構造であるか
ら、ボルト35,35を弛めてガイドレール14,14
に沿って制動装置16を移動させ、再度、ボルト35,
35を締めることで制動装置16を所望の位置に設置す
ることができる。
【0025】図2に戻って、制動装置16は、下部部材
62の下部にバリア13(図1参照)側に延ばした支持
板72を取付け、この支持板72にボルト73でウエイ
ト74を取付けたものである。
【0026】アーム傾倒用バー36(又はアーム傾倒用
バー69)は、牽引装置15側に片持ちばり状に延ばし
た部材であるから、このアーム傾倒用バー36と重量バ
ランスを取るために、制動装置16に対してアーム傾倒
用バー36を延ばした牽引装置15側とは反対のバリア
側にウエイト74を設ける。
【0027】これにより、例えば、アーム傾倒用バー3
6に解除アーム37、解除アーム78(後で詳述す
る。)が当たったときにアーム傾倒用バー36の先端が
下方に振れたり、がたついたりするのをウエイト74で
防止することができる。
【0028】図6(a)〜(c)は本発明に係るケーブ
ル連結機構及びケーブル解除機構を説明する説明図であ
り、(a)は斜視図、(b)は図3の6−6線断面図、
(c)は作用を説明する断面図である。(a)におい
て、ケーブル17(図4参照)に牽引装置15(図4参
照)を連結する又はこの連結を解除するためのケーブル
脱着機構75は、ケーブル17を押え付けるためのケー
ブル連結手段としてのケーブル押え部材76と、このケ
ーブル押え部材76に取付けた支軸77と、この支軸7
7に取付けた解除アーム78とからなる。
【0029】上記の支軸77及び解除アーム78は、ケ
ーブル17と牽引装置15との連結を解除するケーブル
連結解除手段としてのケーブル連結解除機構81を構成
する部材である。
【0030】(b)において、ケーブル押え部材76
は、矩形の角を丸くした部材であり、支軸77の中心か
ら鋸歯状にした第1辺76aまでの距離をd1、支軸7
7の中心から第2辺76bまでの距離をd2とした部材
であり、d1>d2である。83は、ケーブル17を通
すためにケーブル連結部41(図4参照)に開けたケー
ブル挿通穴であり、図では、ケーブル押え部材76の第
1辺76aでケーブル17をケーブル挿通穴83の内面
に押え付け、ケーブル17と牽引装置15(図4参照)
とを一体的に結合した状態を示す。ケーブル17を矢印
の向きに引けば、鋸歯状の第1辺76aはよりケーブ
ル17に食い付き、連結が強固になる。
【0031】この状態から解除アーム78(図(a)参
照)を倒して矢印の向きにケーブル押え部材76を9
0°回転させると、(c)に示す状態となる。即ち、ケ
ーブル押え部材76の第2辺76bがケーブル17に面
する。上記したように、d1>d2であるから、ケーブ
ル押え部材76の第2辺76bとケーブル17との間に
は隙間が生じ、ケーブル17はケーブル挿通穴83の内
面から離れる。従って、ケーブル17と牽引装置15
(図4参照)との結合は解除した状態になる。
【0032】以上に述べた車両衝突試験装置10の作用
を次に説明する。図7は本発明に係る車両衝突試験装置
の作用を説明する第1作用図である。試験車11を想像
線の位置から牽引装置15で牽引し、バリア13に衝突
させる。牽引装置15は試験車11の衝突直前で試験車
11を切り離す。このときの作用を次に詳細に説明す
る。
【0033】図8は本発明に係る車両衝突試験装置の作
用を説明する第2作用図であり、牽引装置15から試験
車11(図7参照)を切り離すときの作用を説明する。
制動装置16に牽引装置15が衝突する直前で、制動装
置16のアーム傾倒用バー36に牽引装置15の解除ア
ーム37が当たると、ワイヤ連結部材32は支軸45を
中心にして矢印の向きに回転し、起立板34,34のそ
れぞれのバー挿入穴34a,34aに挿入していたバー
43,43を各バー挿入穴34a,34aから抜く。
【0034】これにより、牽引ワイヤ22がバー43,
43から外れる。この結果、試験車11が牽引装置15
から切り離される。更に、試験車11が進行すると、ア
ーム傾倒用バー36に解除アーム78が当たり、解除ア
ーム78が後方へ倒れるため、ケーブル17(図7参
照)からの牽引装置15の連結が解除され、この後に、
牽引装置15は、制動装置16のクッション部材38に
より衝突の衝撃が緩和されながら停止する。
【0035】以上の図5〜図7で説明したように、本発
明第1に、試験車11を牽引装置15を用いてバリア1
3の近傍まで牽引し、バリア13から所定距離手前の位
置で試験車11を牽引装置15からアーム傾倒用バー3
6で切り離し、この牽引手段15を制動装置16で停止
させるようにした車両衝突試験装置10において、制動
装置16にアーム傾倒用バー36を一体的に取付けると
ともに、これらの制動装置16及びアーム傾倒用バー3
6を、牽引装置15をバリア13に導くガイドレール1
4,14に移動可能に取付けたことを特徴とする。
【0036】制動装置16及びアーム傾倒用バー36を
ガイドレール14,14に移動可能に取付けたことで、
制動装置16及びアーム傾倒用バー36を所望の位置に
容易に且つ迅速に設置することができ、制動装置16及
びアーム傾倒用バー36の設置位置が異なる種々の衝突
試験条件に対応することができる。また、ぞれぞれの試
験条件によって制動手段や連結解除手段の設置位置が異
なるとともにこれらの制動手段及び連結解除手段の移動
ができない試験設備を使用する場合に比較して、試験に
要するコストを低減することができる。
【0037】本発明は第2に、図1及び図6において、
牽引装置15に、試験車11側からバリア13側の方向
へ送るようにしたケーブル17に牽引装置15を連結す
るケーブル押え部材76と、ケーブル押え部材76によ
る牽引装置15のケーブル17への連結の解除を行わせ
るためのケーブル連結解除機構81を設け、このケーブ
ル連結解除機構81の作動を制動装置16に設けたアー
ム傾倒用バー36で行わせることで、ケーブル連結解除
機構81によってケーブル17から牽引装置15の連結
を解除し、牽引装置15を停止させた後に、制動装置1
6及び牽引装置15を一体の状態で移動可能にしたこと
を特徴とする。
【0038】ケーブル17から牽引装置15の連結を解
除して牽引装置15を停止させれば、制動装置16及び
牽引装置15を一体に移動させることができ、これら制
動装置16及び牽引装置15の所望する位置への移動作
業の簡素化を図ることができる。
【0039】本発明は第3に、図1及び図2において、
アーム傾倒用バー36を、制動装置16から牽引装置1
5側に突出させた片持ばり状に形成するとともに、この
ようなアーム傾倒用バー36に対して重量バランスを取
るウエイト74を制動装置16のバリア13側に取付け
たことを特徴とする。
【0040】アーム傾倒用バー36で試験車11を牽引
装置15から切り離したり、ケーブル連結解除機構81
の作動を行わせたりする際に、片持ばり状のアーム傾倒
用バー36が外力で振れたり、がたついたりするのをウ
エイト74で防止することができる。
【0041】尚、本実施の形態では、図5において、制
動装置16の下部部材62にボルト68でアーム傾倒用
バー36を取付けたが、下部部材62の一部を延ばし、
下部部材62に一体にアーム傾倒用バーとなる部分を設
けてもよい。
【0042】
【発明の効果】本発明は上記構成により次の効果を発揮
する。請求項1の車両衝突試験装置は、制動手段に連結
解除手段を一体的に取付けるとともに、これらの制動手
段及び連結解除手段をガイドレールに移動可能に取付け
たので、制動手段及び連結解除手段を所望の位置に容易
に且つ迅速に設置することができ、種々の衝突試験条件
に対応させることができる。
【0043】請求項2の車両衝突試験装置は、牽引手段
に、試験車側からバリア側の方向へ送るようにしたケー
ブルに牽引手段を連結するケーブル連結手段と、このケ
ーブル連結手段による牽引手段のケーブルへの連結の解
除を行わせるためのケーブル連結解除手段とを設け、こ
のケーブル連結解除手段の作動を制動手段に設けた連結
解除手段で行わせることで、ケーブル連結解除手段によ
ってケーブルから牽引手段の連結を解除し、牽引手段を
停止させた後に、制動手段及び牽引手段を一体の状態で
移動可能にしたので、ケーブルから牽引手段の連結を解
除して牽引手段を停止させれば、制動手段及び牽引手段
を一体に移動させることができ、これら制動手段及び牽
引手段の所望する位置への移動作業の簡素化を図ること
ができる。
【0044】請求項3の車両衝突試験装置は、連結解除
手段を制動手段から牽引手段側に突出させて片持ばり状
に形成するとともに、このような連結解除手段に対して
重量バランスを取るウエイトを制動手段のバリア側に取
付けたので、連結解除手段で試験車を牽引手段から切り
離したり、ケーブル連結解除手段の作動を行わせたりす
る際に、片持ばり状の連結解除手段が外力で振れたり、
がたついたりするのをウエイトで防止することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車両衝突試験装置の側面図
【図2】本発明に係る車両衝突試験装置の要部を説明す
る斜視図
【図3】本発明に係る牽引装置を説明する側面図
【図4】図3の4−4線断面図
【図5】図2の5−5線断面図
【図6】本発明に係るケーブル連結機構及びケーブル解
除機構を説明する説明図
【図7】本発明に係る車両衝突試験装置の作用を説明す
る第1作用図
【図8】本発明に係る車両衝突試験装置の作用を説明す
る第2作用図
【図9】従来の車両衝突試験装置を説明する説明図
【符号の説明】
10…車両衝突試験装置、11…試験車、13…バリ
ア、14…ガイドレール、15…牽引手段(牽引装
置)、16…制動手段(制動装置)、36…連結解除手
段(アーム傾倒用バー)、74…ウエイト、76…ケー
ブル連結手段(ケーブル押え部材)、81…ケーブル連
結解除手段(ケーブル連結解除機構)。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試験車を牽引手段を用いてバリアの近傍
    まで牽引し、バリアから所定距離手前の位置で前記試験
    車を牽引手段から連結解除手段で切り離し、この牽引手
    段を制動手段で停止させるようにした車両衝突試験装置
    において、 前記制動手段に前記連結解除手段を一体的に取付けると
    ともに、これらの制動手段及び連結解除手段を、前記牽
    引手段を前記バリアに導くガイドレールに移動可能に取
    付けたことを特徴とする車両衝突試験装置。
  2. 【請求項2】 前記牽引手段に、前記試験車側から前記
    バリア側の方向へ送るようにしたケーブルに前記牽引手
    段を連結するケーブル連結手段と、このケーブル連結手
    段による牽引手段のケーブルへの連結の解除を行わせる
    ためのケーブル連結解除手段とを設け、このケーブル連
    結解除手段の作動を前記制動手段に設けた前記連結解除
    手段で行わせることで、ケーブル連結解除手段によって
    ケーブルから牽引手段の連結を解除し、前記牽引手段を
    停止させた後に、制動手段及び牽引手段を一体の状態で
    移動可能にしたことを特徴とする請求項1記載の車両衝
    突試験装置。
  3. 【請求項3】 前記連結解除手段を、前記制動手段から
    前記牽引手段側に突出させた片持ばり状に形成するとと
    もに、このような連結解除手段に対して重量バランスを
    取るウエイトを制動手段の前記バリア側に取付けたこと
    を特徴とする請求項1又は請求項2記載の車両衝突試験
    装置。
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