JP2003138509A - 保水性弾性舗装体 - Google Patents

保水性弾性舗装体

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JP2003138509A
JP2003138509A JP2001333040A JP2001333040A JP2003138509A JP 2003138509 A JP2003138509 A JP 2003138509A JP 2001333040 A JP2001333040 A JP 2001333040A JP 2001333040 A JP2001333040 A JP 2001333040A JP 2003138509 A JP2003138509 A JP 2003138509A
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Kinji Masuda
欽司 増田
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Bridgestone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ゴムチップ等の弾性骨材を用いた弾性舗装に
おいて保水性を付与することにより、弾性舗装の持つ機
能を維持しつつ、特に都市部での夏季における舗装面温
度の上昇、ひいては気温の上昇を抑制して、ヒートアイ
ランド現象の緩和に寄与することのできる保水性弾性舗
装体およびその施工方法を提供する。 【解決手段】 保水層2と、該保水層2上に積層され、
弾性骨材およびバインダーを含む弾性層3との2層構造
からなる保水性弾性舗装体1であって、前記保水層2
が、主として吸水性樹脂と、吸水性樹脂用保持体とから
なる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、道路、歩道、駐車
場等に適用することのできる保水性弾性舗装体(以下、
単に「舗装体」とも称する)に関し、詳しくは、温度変
化に伴う吸、排水機能を備えることにより、特に夏季に
おける舗装路面の温度上昇を効果的に抑制することので
きる保水性弾性舗装体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の大都市部における夏場の気温上昇
は著しく、ヒートアイランド現象と呼ばれて、対応策に
注目が集まっている。このような都市部のヒートアイラ
ンド現象の発生要因としては、都市活動に伴って生ずる
人工排熱と並んで、乾燥した舗装面から排熱が行われな
いことによる舗装道路の高温化や夜間での蓄熱が最も大
きいと言われている。このため、舗装の改良の観点から
気温上昇を抑制する手段として、雨水を舗装内部に浸透
させる、いわゆる「透水性舗装」が、一時的に温度上昇
を抑えられるという点から注目されるようになった。
【0003】しかし、単に舗装内部に浸透させるだけで
は長時間にわたって水を保持することは困難であるた
め、最近では、舗装の透水能力を小さくして、細かい空
隙の持つ毛管力によって下部層から水分を補給すること
ができる建材が開発されている。これを利用した舗装
は、透水性舗装とは区別して、一般に「保水性舗装」と
呼ばれており、かかる保水性舗装に係る技術として、こ
れまでに、開粒度アスファルト舗装やポーラスコンクリ
ート舗装等に対し吸水性樹脂を適用して舗装を低温化す
る方法(特開2000−104214号公報)、シルト
系充填材またはシルト質等を含む加工された無機充填材
を連続空隙を備えた表層中に充填してなる保水性舗装体
(特許第3156151号公報、特開2000−109
699号公報)などが提案されている。
【0004】一方、アスファルトやコンクリート等を用
いた汎用舗装に対して、舗装材料としてゴムチップ等の
弾性骨材を用いた弾性舗装がある。かかる弾性舗装は、
歩行者やジョギング者の足や膝に負担をかけにくい舗装
として、公園やジョギングコース、幼稚園、ゴルフコー
ス、スポーツ施設等に広く採用されている。また、近年
では、歩き易い路面として注目され、都市部の歩道や公
園、建物の屋上等にも、現場施工タイプやプレス成型ブ
ロックタイプの弾性舗装が多く採用されるようになって
きている。
【0005】このような弾性舗装は、通常、コンクリー
ト舗装やアスファルト舗装、透水性アスファルト舗装な
どの上に施工される場合がほとんどであり、排水性機能
は有するものの、積極的な保水性機能は付与されていな
いのが一般的である。そのため、都市部の弾性舗装路面
では、夏場には表面温度が著しく上昇し、都市部におけ
る気温上昇の要因となり得るという点では汎用アスファ
ルト舗装並と考えられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、コンク
リート舗装やアスファルト舗装等の汎用舗装において
は、舗装内の空隙部を利用した保水性舗装や、毛細管作
用を利用した保水性舗装ブロック等が種々提案されてき
ており、車道や歩道に適用されている。しかしながら、
ゴムチップ弾性舗装体における保水性舗装についてはこ
れまで十分な検討がなされてきたとはいえず、かかる弾
性舗装の普及に伴い、ヒートアイランド現象の緩和の観
点から、これについても保水性能を備えた舗装が求めら
れているのが現状である。
【0007】そこで本発明の目的は、ゴムチップ等の弾
性骨材を用いた弾性舗装において保水性を付与すること
により、弾性舗装の持つ機能を維持しつつ、特に都市部
での夏季における舗装面温度の上昇、ひいては気温の上
昇を抑制して、ヒートアイランド現象の緩和に寄与する
ことのできる保水性弾性舗装体およびその施工方法を提
供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、保水性を有
する弾性舗装について鋭意検討を進めた結果、下記構成
とすることによって、弾性舗装体の表面性状を変化させ
ることなく、即ち弾性舗装の機能を損なわずに、かつ、
保水性機能をも備えた弾性舗装構造を実現することがで
き、高機能の保水性弾性舗装体が得られることを見出し
て、本発明を完成するに至った。即ち、上記課題を解決
するために、本発明は、以下の通りである。
【0009】(1)保水層と、該保水層上に積層され、
弾性骨材およびバインダーを含む弾性層との2層構造か
らなる保水性弾性舗装体であって、前記保水層が、主と
して吸水性樹脂と、吸水性樹脂用保持体とからなること
を特徴とする保水性弾性舗装体である。
【0010】(2)上記(1)の保水性弾性舗装体にお
いて、前記吸水性樹脂用保持体が不織布または織布であ
る保水性弾性舗装体である。
【0011】(3)上記(2)の保水性弾性舗装体にお
いて、前記吸水性樹脂用保持体が高吸湿繊維からなる保
水性弾性舗装体である。
【0012】(4)上記(1)の保水性弾性舗装体にお
いて、前記吸水性樹脂用保持体が親水性多孔質樹脂であ
る保水性弾性舗装体である。
【0013】(5)上記(1)〜(4)のいずれかの保
水性弾性舗装体において、前記吸水性樹脂が感温性吸放
水性樹脂である保水性弾性舗装体である。
【0014】(6)上記(1)〜(5)のいずれかの保
水性弾性舗装体において、前記保水層における前記吸水
性樹脂の含有量が10〜500g/m2の範囲内である
保水性弾性舗装体である。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的な実施の形
態について説明する。図1に示すように、本発明の保水
性弾性舗装体1は、保水層2と弾性層3とからなる二層
構造を有し、下地層4上に施工される。即ち、ゴムチッ
プ等の弾性骨材を主体とする弾性層3の下層に、吸水性
を有する保水層2を配することで、舗装体の表層部をな
す弾性層3の機能を確保しつつ、弾性層3を透過した雨
水や散水を保水層2にて保持して、この保持水分により
舗装面温度の上昇、さらには気温の上昇を防止する機能
をも備えた、弾性舗装と保水性舗装の利点を兼ね備えた
優れた舗装体を実現したものである。
【0016】本発明の舗装体における温度上昇防止の原
理としては、以下のようになる。即ち、日中の気温上昇
により舗装面が暖められると、舗装体内部にもその熱が
伝達されて内部温度が上昇するが、本発明の舗装体1に
おいては、保水層2の温度上昇により、内部に保持され
た水分が蒸発することになる。この際、舗装体から水分
蒸発に伴う気化熱を奪うために、舗装体内部の温度上昇
を抑制することができるのである。これにより、保水層
2のみならず弾性層3についても温度上昇の抑制効果を
受けることができ、舗装面の温度、ひいては気温の上昇
を防止して、都市部で問題となっているヒートアイラン
ド現象の緩和にも寄与することができる。また、二層構
造として、下層の保水層2にて保水機能を担わせている
ため、表層部の弾性層3への負担が少ない。
【0017】本発明の舗装体の表層部となる弾性層3と
しては、弾性骨材およびバインダーと、所望に応じ硬質
骨材とを含有してなる通常のゴムチップ舗装を用いるこ
とができ、これにより、歩行性、滑り抵抗性、排水性、
耐衝撃性等の弾性舗装の機能を確保することができる。
弾性層3の厚さは、通常5〜50mm、好ましくは7〜
20mm程度である。
【0018】弾性層3のゴムチップ舗装に用いる弾性骨
材としては、通常用いられる粒状ゴム、ひじき状ゴム等
のゴムチップ材を用いることができ、好適には粒径1〜
3mm程度のものを用いる。ゴムチップ材は天然ゴム、
合成ゴムのいずれでもよく、廃タイヤ等の加硫済みゴム
製品を機械的に粉砕して形成したものを使用することが
できる。
【0019】硬質骨材は所望に応じ用いることができ、
川砂利、川砂等の天然の骨材や砕石、スラグ、コンクリ
ート、ガラス、FRP等のリサイクル骨材などを使用す
ることができる。この骨材に使用する石材、砂等は、完
成した舗装の強度、耐摩耗性を確保し、表面に露出して
防滑作用を得るためのものである。石材は互いに噛み合
って荷重を分散させる機能を持つことが好ましく、この
ため、砕石のような尖った形状で硬いものが適当であ
る。また、粒径0.5〜30mmの粗粒骨材に対して、
粒径0.5mm以下の細粒骨材を5体積%以上混合する
ことが好ましい。粗粒骨材は、主として通水性を得るた
めに多孔質構造を形成するものであり、互いに噛み合っ
て隙間を形成するような、砕石のような尖った形状で硬
いものが適当である。一方、細粒骨材は、大型の粗粒骨
材の表面に付着してタイヤ等に対して防滑作用(サンド
ペーパーのような研磨効果)をもたらすこととなる。
【0020】また、バインダーとしては、湿気硬化型一
液性ウレタン樹脂、熱硬化型一液性ウレタン樹脂、常温
硬化型二液性ウレタン樹脂、熱硬化型二液性ウレタン樹
脂、アクリル−ウレタン樹脂、弾性エポキシ樹脂、アス
ファルト、アスファルトエマルジョン等の通常用いられ
るものを使用することができ、好ましくは、湿気硬化型
一液性ウレタン樹脂、二液性ウレタン樹脂、アクリルウ
レタン樹脂、弾性エポキシ樹脂である。使用するバイン
ダー量としては、熱硬化型一液性ウレタンおよび二液性
ウレタン樹脂バインダーの場合には、10〜30体積%
の範囲で混合することが好ましい。
【0021】尚、舗装に着色することが景観上等から求
められる場合には、バインダー中に無機粉体等からなる
着色剤(トナー)を混合することにより着色することが
でき、この場合、着色剤はバインダーの3〜10体積%
にて混合することが好ましい。また、弾性骨材として着
色したゴムチップ、例えばEPDMのカラーゴムチップ
を用いることで、舗装に着色することもできる。
【0022】保水層2は、本発明の舗装体1において路
面温度の上昇抑制機能を担うものであり、主として吸水
性樹脂と、吸水性樹脂用保持体(以下、単に「保持体」
とも称する)とからなる。図2に保水層2における吸水
性樹脂の保持状態の一例を示す。図示するように、吸水
性樹脂6は、保水層2内において保持体5により保持さ
れており、低温時には保持体5内部に浸入した水分を吸
水して保持するとともに、高温時には水分を排出する機
能を有する。
【0023】吸水性樹脂6としては、上記吸、排水機能
を備えているものであれば特に制限されず、いかなる樹
脂を用いてもよいが、好適には、感温性吸放水性樹脂を
用いる。かかる感温性吸放水性樹脂としては、例えば、
特開2000−189455号公報に記載されている、
N−置換アクリルアミド類およびアクリロイルピペリジ
ン、アクリロイルピロリジンの中から選ばれるアクリル
アミド誘導体を主成分モノマーとして、これに(メタ)
アクリル酸及びそのアルカリ金属塩、ジメチルアクリル
アミド、ダイアセトンアクリルアミド、ヒドロキシエチ
ル(メタ)アクリレート等の親水性モノマーを共重合し
架橋する事により得られるアクリル系樹脂(具体的に
は、(株)興人製、商品名サーモゲル)等を挙げること
ができる。この感温性吸放水性樹脂は、設定した感温点
以下では吸水性ポリマーとして作用し、水分を吸収して
膨潤する一方、設定された感温点にまで加温されること
により、吸収していた水を放出して収縮する。この感温
点、即ち、吸水と排水とが切り替わる温度は、モノマー
類の共重合比率の選択により容易にコントロールするこ
とができるため、舗装体の施工場所の気候条件等に応じ
てこの温度を適切に設定することが可能であり、舗装体
を適用する各地域に応じた保水機能を発揮させることが
できる。一般的な吸水性樹脂でも温度上昇抑制効果はあ
るが、特に、夏季の舗装体内の温度上昇を考慮した場合
には、かかる感温性吸放水性樹脂を用いることが好適で
ある。即ち、気温の上昇に伴い舗装面温度、次いで保水
層温度が上昇して、一定温度に達することで放湿を開始
させることができるため、より効果的な温度上昇の抑制
を図ることができるからである。
【0024】上記アクリル系樹脂の架橋方法としては、
ポリマーの重合時にメチレンビスアクリルアミド等の多
官能ビニルモノマーを共重合する方法、ポリマーの重合
時に反応性基を有するモノマーを共重合した後、化学反
応によって架橋する方法およびポリマーを電磁線で架橋
する方法等がある。
【0025】保水層2における吸水性樹脂6の含有量
は、用いる吸水性樹脂の吸水能にもよるが、例えば、吸
水量100〜150倍程度の吸水性樹脂の場合には、好
ましくは10〜500g/m2、より好ましくは50〜
300g/m2の範囲内である。この量が10g/m2
満であると十分な温度上昇抑制効果を得ることができ
ず、一方、500g/m2を超えてもそれ以上の効果は
望めず、却ってコスト高を招くため好ましくない。
【0026】吸水性樹脂用保持体5としては、吸水性樹
脂を脱落させずに担持することができ、かつ、水分を含
んで膨潤した状態の吸水性樹脂を保水層2内で安定に保
持できるだけの適度な内部空隙と通気性(排水性)とを
備えるものであれば特に制限はない。下地層4との関係
では、下地層4に対して密着しやすい構造のもの、即ち
柔らかいものであることが要求され、好ましくは、不織
布および織布、特には高吸湿繊維からなるもの、並び
に、親水性多孔質樹脂を使用する。具体的には、例え
ば、保持体5として不織布または織布を用いる場合に
は、これらの中に上述の吸水性樹脂を織り込んだり、ま
たは、これらに吸水性樹脂をサンドイッチ状に挟み込ん
で縫製やニードルパンチで複合布にするなどにより、保
持体5の空隙内に吸水性樹脂6を充填または固定して保
持させ、これを下地層4上に敷設することで、保水層2
を形成することができる。吸水性樹脂の担持方法として
は、他に、例えば、保持体5を吸水性樹脂の分散液でコ
ーティングする方法や、下地層4上に吸水性樹脂用保持
体5を敷設した後、吸水性樹脂を散布する手法を用いて
もよく、接着剤等により固定することもできる。
【0027】吸水性樹脂用保持体5として使用できる不
織布および織布の繊維径や構造は、吸水性樹脂を脱落さ
せずに担持できるものであれば特に制限されないが、例
えば、メッシュ形状や、絨緞状などに形成したものを用
いることができる。また、不織布としては、好適には、
目付量100〜3000g/m2のものを用いる。特
に、高吸湿繊維からなる保持体5を用いた場合には、保
持体5自体にも水分を保持させることができるため、よ
り好適である。また、親水性多孔質樹脂を用いる場合に
は、その多孔質構造内部に吸水性樹脂を担持させること
により、保持体として機能させることができる。親水性
多孔質樹脂の具体例としては、例えば、旭化成(株)製
の親水性多孔質プラスチック 商品名サンファインAQ
や、(株)興人製 商品名セルロースビーズ等が挙げら
れる。
【0028】本発明の舗装体1を適用する下地層4とし
ては、コンクリートやアスファルト舗装等の不透水性下
地や、ポーラスコンクリートやポーラスアスファルト等
の透水性下地等を用いることができ、特に制限されな
い。
【0029】下地層4上に保水層2および弾性層3を順
次形成するにあたっては、高耐久の舗装体を得るため
に、下地層4と保水層2との間、および、保水層2と弾
性層3との間の接着性を確保することが重要となる。こ
のための接着手段としては種々あるが、下地層4と保水
層2との間の場合には、例えば、湿気硬化型一液性ウレ
タン樹脂、二液硬化性ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポ
リエステル樹脂、アクリル樹脂等の汎用硬化型接着剤
や、改質アスファルトやホットメルト粘着剤に代表され
る熱溶融型接着剤(粘接着剤)などにより強固に接着す
ることが可能であり、また、保水層2と弾性層3との間
の場合には、例えば、一液性ポリウレタンプライマー、
二液性ポリウレタンプライマー等の各種ウレタン系プラ
イマーや、エポキシ系プライマー、ポリエステルプライ
マー、アクリル系プライマー、アクリル−ウレタンプラ
イマー等の低粘度プライマーなどを好適に挙げることが
できる。
【0030】
【実施例】以下、実施例を用いて本発明をより詳細に説
明する。比較例1 下地層としての密粒度アスファルト(13)下地を木枠
を用いて1m角で区切り、試験工区とした。この表面を
清掃した後、湿気硬化型ウレタン樹脂((株)ブリヂス
トン製、弾フレックスU−051)をゴムヘラにて約
0.75kg程度下地層上に塗布し、目付け量200g
/m2のポリエステル不織布を下面側、目付け量100
g/m2のポリエステル不織布(いずれも東レ(株)
製、スパンボンド)を上面側とし、中間に吸水性樹脂を
散布せずにニードルパンチングにより一体化された吸水
性樹脂無添加不織布を張り合わせて、24時間養生で接
着して、保水層を形成した。その後、この保水層の不織
布上面に湿気硬化型ウレタン樹脂の溶剤型プライマー
((株)ブリヂストン製、弾フレックスP022)をロ
ーラー刷毛で約200g/m2にて塗布し、接着強化処
理を実施した。
【0031】次に、100リットルパン型ミキサーに粒
状カラーゴム(グリーン)((株)ブリヂストン製、弾
フレックスECグリーン)を60kg投入した。一方、
湿気硬化型ウレタン樹脂バインダー((株)ブリヂスト
ン製、弾フレックスバインダーU−051)15kgに
対してグリーントナー((株)ブリヂストン製、弾フレ
ックストナー:グリーン)を3.0kg添加して、ハン
ドミキサーを用いて十分撹拌した。得られた撹拌混合バ
インダーをミキサー中のゴムチップに添加して、分散が
良好になるまで十分撹拌し、ゴムチップ合材を得た。
【0032】このゴムチップ合材9.5kgを木枠内に
投入し、レーキ等を用いて均一に敷き均して、左官ゴテ
や熱ゴテ、熱ローラー等を用いて、転圧と表面仕上げを
実施し、所定10mm厚さに仕上げ、弾性層(ゴムチッ
プ弾性層)を形成した。養生を経て、比較例1のカラー
ゴムチップ弾性舗装体を得た。
【0033】実施例1 下地層としての密粒度アスファルト(13)下地を木枠
を用いて1m角で区切り、試験工区とした。この表面を
清掃した後、湿気硬化型ウレタン樹脂((株)ブリヂス
トン製、弾フレックスU−051)をゴムヘラにて約
0.75kg程度下地層上に塗布し、目付け量200g
/m2のポリエステル不織布を下面側、目付け量100
g/m2のポリエステル不織布(いずれも東レ(株)
製、スパンボンド)を上面側とし、中間に吸水性樹脂
((株)興人製、サーモゲル200)を50g/m2
て均一散布した後にニードルパンチングにより一体化さ
れた吸水性樹脂添加不織布を張り合わせて、24時間養
生で接着して、保水層を形成した。それ以外は比較例1
と同様にして接着強化処理を行い、弾性層を形成して、
実施例1の舗装体を得た。
【0034】実施例2 不織布からなる保水層の中間に散布する吸水性樹脂の量
を100g/m2とした以外は実施例1と同様にして実
施例2の舗装体を得た。
【0035】実施例3 不織布からなる保水層の中間に散布する吸水性樹脂の量
を200g/m2とした以外は実施例1と同様にして実
施例3の舗装体を得た。
【0036】比較例1および実施例1〜3で得た舗装体
の弾性層および保水層の層構成の概要を下記の表2に示
す。また、各弾性層のゴム配合の詳細およびその一般物
性は下記の表1中に示した通りである。
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】
【0039】得られた各舗装体につき、外気温の変化に
伴う表面温度の推移を30分ごとに測定した。温度測定
は、表層のゴムチップ弾性層内の表面から2mm下の位
置に熱電対を埋め込んで表面温度を記録すると共に、工
区近傍の弾性層表面から1.2mの高さの位置に直射日
光を避けるために日除けを設けた上で熱電対をセットし
て、外気温を記録することにより行った。この結果を表
3および図3に示す。なお、測定開始から2時間後の1
0時には、散水を行った。
【0040】
【表3】
【0041】表3および図3から、散水後には全ての舗
装体の表面温度が一旦外気温以下にまで下がっているも
のの、比較例1の舗装体の温度が散水から1時間後には
散水前と同程度の50℃近い高温にまで上がっているの
に対し、実施例1〜3の舗装体の温度は40℃程度まで
しか上がらず、その後も40℃台の前半と50℃前後で
推移する比較例1の舗装体よりも3〜10℃程度低い温
度を維持し続けていることがわかる。即ち、実施例の舗
装体においては、保水層の吸水性樹脂の働きにより、舗
装面の温度上昇が良好に抑制されていることが確かめら
れた。
【0042】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、弾性舗装の持つ機能を維持しつつ、特に都市部での
夏季における舗装面温度の上昇、ひいては気温の上昇を
抑制して、ヒートアイランド現象の緩和に寄与し得る高
機能の保水性弾性舗装体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の舗装体の施工状態を示す模式的説明図
である。
【図2】保水層内部の状態を示す模式的説明図である。
【図3】実施例および比較例の舗装体の舗装面の時間変
化に伴う温度変化を示すグラフである。
【符号の説明】
1 保水性弾性舗装体 2 保水層 3 弾性層 4 下地層 5 吸水性樹脂用保持体 6 吸水性樹脂

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 保水層と、該保水層上に積層され、弾性
    骨材およびバインダーを含む弾性層との2層構造からな
    る保水性弾性舗装体であって、前記保水層が、主として
    吸水性樹脂と、吸水性樹脂用保持体とからなることを特
    徴とする保水性弾性舗装体。
  2. 【請求項2】 前記吸水性樹脂用保持体が不織布または
    織布である請求項1記載の保水性弾性舗装体。
  3. 【請求項3】 前記吸水性樹脂用保持体が高吸湿繊維か
    らなる請求項2記載の保水性弾性舗装体。
  4. 【請求項4】 前記吸水性樹脂用保持体が親水性多孔質
    樹脂である請求項1記載の保水性弾性舗装体。
  5. 【請求項5】 前記吸水性樹脂が感温性吸放水性樹脂で
    ある請求項1〜4のうちいずれか一項記載の保水性弾性
    舗装体。
  6. 【請求項6】 前記保水層における前記吸水性樹脂の含
    有量が10〜500g/m2の範囲内である請求項1〜
    5のうちいずれか一項記載の保水性弾性舗装体。
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