JP2005120761A - 保水性舗装マット - Google Patents

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Abstract

【課題】 道路からの昼間における熱の放射と、蓄熱による夜間での放出に伴う、都市環境のヒートアイランド現象を防止する保水性舗装用マットを提供する。
【解決手段】端部にアンダーカット部を有する保水性基盤に、透水性を持つゴム層を、一体成形して固定した保水性舗装用マット、及び、不透水性容器に、保水性基盤を収容し、透水性を持つゴム層からなる蓋で密閉した、上記の舗装用マット。
【効果】 保水性機能に優れ、冷却効果が大きく、長期間の使用に耐え得る、新規保水性舗装用マットを提供できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、保水性機能を有する舗装用マットに関するものであり、更に詳しくは、保水性基盤と、透水性を持つゴム層とを、一体成形して固定した保水性舗装用マットに関するものである。
本発明は、都市環境を改善する道路舗装材の技術分野において、現在、都市の環境問題の一つとして、その解決が強く要請されている、ヒートアイランド現象を緩和することが可能な新規保水性舗装用マットを提供するものとして有用である。
本発明は、廃タイヤチップ材や、フライアッシュ等の資材及びシラスバルーン、泥炭等の材料の再資源化ないし有効利用技術を確立し、新産業を創出することを可能とする新しい技術を提供するものとして有用である。
ここ100年間で、地球上の平均温度は0.6℃上昇しているのに比べ、都市部では2℃から3℃と大幅に上昇している。また、都市部の夜の気温も下がらず、夏期における30℃を越す熱帯夜の日数も増え、都市部の気温は、確実に上昇しており、ヒートアイランド現象が生じている。このヒートアイランド現象は、居住空間の快適性を損なうばかりか、大気汚染の助長や局地的集中豪雨等、災害も招来する。ヒートアイランド現象の原因には、(1)自動車、工場からの廃熱、あるいはオフィースや住宅の冷暖房による排熱の増加、(2)建造物や舗装等地上の人工被覆に伴う、熱吸収能の増加と保水能の低下、(3)緑地面積率の低下や暗渠化による水分蒸散能の低下、等が挙げられる。そこで、このヒートアイランド現象に対する対策として、エネルギー消費機器の高効率化や太陽熱の積極的利用、建物の断熱、屋上緑化、植樹等様々な方法があり、実用化が進められている。それらの中でも、ヒートアイランド現象の緩和に効果の大きいのは、保水性舗装や保水マットを用いた舗装であり、水の蒸散に伴う冷却効果は大きく、道路表面温度を10℃下げるとの報告もある。特に、貯蔵雨水を利用すれば、維持経費を削減できるほかに、雨期の冠水等の災害を緩和することも可能である。
従来、ヒートアイランド現象を抑制するために、例えば、フライアッシュ、廃棄瓦やセラミック等を粉砕し、それを成形後、焼き固めた焼成タイルを敷き詰めた歩道や(特許文献1)、あるいは、その焼成タイルを、廃棄タイヤから作られたゴムマット内に埋め込んだマットを敷き詰めた歩道等が試用されている。これらの製品は、内部に存在する気孔率も大きく、保水量も優れている。しかしながら、表面が露出されているために、蒸散量が大きく、一時的な冷却効果は大きいが、持続性に欠けるという問題がある。したがって、夏期に、晴天が連続する場合は、毎日あるいは日に何度か水打ちをしないと効果が期待できない。また、産業廃棄物を利用すると雖も、保水機能タイルの成形のためには、焼成工程を必要とするので、成形コストが大幅に嵩む。道路舗装材は、他にも安価な材料が多種で豊富にあるために、コスト高は、この種の舗装の普及を阻害する大きな要因となっていた。
舗装用保水タイルは、重量物の載荷や衝撃に耐えるために、ある程度の強度を必要とし、焼成工程は、タイルに強度を付与するために必要とされるものである。したがって、焼成工程の代わりに、セメント等の粘結材を混入して固めた保水機能を有するタイル状のものも提案されている(特許文献2)。しかしながら、この種の方法では、セメントの混入によって気孔率が減少するため、保水量が劣る欠点を避けることができない、という問題があった。また、ゴムチップ等からなる弾性層を保水性基盤上に設け、水の蒸散を制御した舗装マットや(特許文献3)、基盤とゴムチップ層とを接着剤を用いて接着する方法等も提案されているが、この種の方法では、接着剤による接着では、経年変化によって剥がれる、という問題があった。また、この種の方法の最大の欠点は、接着を確実にするためには、多量の接着剤を用いることになるが、接着剤を多くすると、接着剤が基盤表面より気孔部分に流れ込み、基盤の目詰まりが生じ、雨水等のゴムチップ層よりしみ込んだ水が、ゴムチップ−基盤部の接着部で遮断されて、水の浸透が不可能となる、という点であった。したがって、保水性を目的とする舗装マットでは、接着剤によるゴムチップ層と基盤部の接着は不可である、と考えられる。
特開2002−380600号公報 特開2003−41509号公報 特開2001−317003号公報
このような状況の中で、本発明者らは、上記従来技術に鑑みて、前述のヒートアイランド現象を、緩和し得る新しい技術を開発することを目標として、鋭意研究を重ねた結果、保水性基盤に、透水性を持つゴム層を、一体成形して強固に固定した保水性舗装用マットを用いることにより所期の目的を達成し得ることを見出し、更に研究を重ねて本発明を完成するに至った。
本発明の目的は、耐ヒートアイランド用舗装マットを提供するものである。
また、本発明の目的は、
従来の焼成タイル品に比べ、焼成工程に要する製造コストが低い、低コストの保水性舗装用マットを提供することである。
また、本発明の目的は、 従来のセメントで固めたものに比べ、セメント量が大幅に節約できると同時に、保水量を格段に大きくできる保水性舗装用マットを提供することである。
また、本発明の目的は、透水性を持つゴム層を透過した雨水が、保水層基盤に吸収される保水生舗装用マットを提供することである。
また、本発明の目的は、透水性を持つゴム層が保水性基盤より剥れることがない保水性舗装用マットを提供することである。
また、本発明の目的は、マットからの蒸散量が制御でき、冷却効果が持続できる保水性舗装用マットを提供することである。
また、本発明の目的は、快適な歩行感覚を確保でき、バリアーフリー等にも対応できる保水性舗装用マットを提供することである。
上記課題を解決するための本発明は、以下の技術的手段から構成される。
(1)保水性機能を有する舗装用マットであって、端部にアンダーカット部を有する保水性基盤に、透水性を持つゴム層を、一体成形して固定したことを特徴とする舗装用マット。
(2) 不透水性容器に、保水性基盤を収容し、透水性を持つゴム層からなる蓋で密閉した、前記(1)に記載の舗装用マット。
(3)不透水性容器が、不透水性のゴムチップで作製した容器である、前記(2)に記載の舗装用マット。
(4)ゴム層の気孔率を調整することによって、保水性基盤の、水の蒸散を制御した、前記(1)又は(2)に記載の舗装用マット。
(5)保水性基盤に、数条の溝を設けることにより、ゴム層の横方向への移動を防止した、前記(1)又は(2)に記載の舗装用マット。
(6)保水性基盤が、フライアッシュ、シラスバルーン、泥炭、鋳物廃砂から選ばれた1種以上の保水性を有する骨材を含む、前記(1)又は(2)に記載の舗装用マット。
(7)保水性基盤が、粘結材を含む、前記(1)又は(2)に記載の舗装用マット。
(8)透水性を持つゴム層が、ゴムチップ材から構成される、前記(1)又は(2)に記載の舗装用マット。
(9)ゴムチップ材として、廃タイヤチップ材を用いる、前記(8)に記載の舗装用マット。
(10)透水性を持つゴム層の表面に、白色系チップ材を固定し、熱線の吸収を押さえた、前記(1)又は(2)に記載の舗装用マット。
次に、本発明について更に詳細に説明する。
本発明の保水性舗装用マットは、保水性を有する基盤と、透水性を制御できるゴム層と、ゴム層の表面の、白色系チップ材より成る。本発明では、このマットを平らに均された土盤あるいはアスファルト舗装された上に並べて、歩道を舗装する。
本発明の保水性舗装用マットの構造の一例を、図1に基づいて具体的に説明する。
本発明の保水性舗装用マット(以下、単に、舗装マットと称することがある。)は、保水性を有する基盤1、透水性を制御できる廃タイヤチップ材4等より作られた透水性ゴムチップ層2(透水性を持つゴム層)より成り、ゴムチップ層2の表面は、白色系チップ材5を有する。そして、基盤1の、ゴムチップ層2と一体化する面側には、逆テーパー部3(アンダーカット部)が設けられている。アンダーカット部は、例えば、図3に、詳細に示されているように、基盤1の端部に設けられた、4Rの曲面を持つ凹部構造からなる。アンダーカット部は、一般に、成形品を型から取り出すときにそのままの状態では離型できない凹凸であり、その形状、構造は、舗装マットの形状、構造、材質、用途等に応じ選定することができる。そして、基盤1のアンダーカット部3が、一旦、ゴムチップ層2と一体化された後には、基盤1とゴムチップ層2とは、アンダーカット部3において物理的に強固に結合されているから、長期間に亘って強固な結合を保つことができる。更に、基盤1の表面に、数条の浅い溝を設けることにより、ゴムチップ層2が、基板上で横方向に移動するのを防止できる。基盤1には、アンダーカット部3を介して透水性ゴムチップ層2が一体化され、ゴムチップ層2は、その表面に白色系のチップ材5を含有する。
こうした構造からなる本発明の舗装マットは、例えば、平らに均された土盤あるいはアスファルト舗装された上に並べられて、歩道等を舗装するために使用される。本発明の保水性舗装マットは、日中の気温上昇により、あるいは直射日光により舗装面が暖められると、舗装マット内部の基盤1の温度が上昇するので、その内部に保持された水分が蒸発する。このとき、舗装マットからの水分蒸発に伴い気化熱を奪うため、舗装マット内部の温度上昇を抑制することができる。こうして、本発明の舗装マットは、基盤1のみならずゴム層2についても、温度上昇の抑制効果を受けるので、舗装面の温度、ひいては舗装面に接する気温の上昇を防止して、都市環境でのヒートアイランド現象の緩和に寄与する。
次に、本発明の保水性舗装マットを構成する各要素の材料について説明する。
本発明の舗装マットの透水性を持つゴム層は、弾性骨材及び接着剤、所望に応じ硬質骨材等、を含有し、例えば、通常のゴムチップ材を用いることができる。この層により、歩行性、滑り抵抗性、排水性、耐衝撃性等を有する弾性舗装としての機能を確保することができる。ゴム層の厚さは、通常、5〜30mm、好ましくは10〜20mm程度であり、舗装マットの全厚の10〜20%程度とすることが、施工性や作業性の観点から好適である。
ゴム層に用いる弾性骨材は、例えば、粒状ゴム、ひじき状ゴム等のゴムチップ材を用いることができ、好適には粒径2〜5mm程度のものを用いる。また、ゴムチップ材は天然ゴム、合成ゴムのいずれでも良く、廃タイヤ等の加硫済みゴム製品を機械的に粉砕して形成した粒状ゴムが使用できる。
また、接着剤としては、湿気硬化型一液性ウレタン樹脂、熱硬化型一液性ウレタン樹脂、常温硬化型二液性ウレタン樹脂、熱硬化型二液性ウレタン樹脂、アクリル−ウレタン樹脂、弾性エポキシ樹脂、アスファルト、アスファルトエマルジョン等の通常用いられるものを使用することができ、好ましくは、湿気硬化型一液性ウレタン樹脂、二液性ウレタン樹脂、アクリルウレタン樹脂、弾性エポキシ樹脂である。使用する接着剤の量としては、4〜20%の範囲で混合するのが好ましい。バインダーの量が4%未満であると、接着力が十分ではなく、20%を超えると、保水性基盤の気孔が接着剤により 封鎖され、保水力が低下するため好ましくない。
また、弾性層の気孔率(透水性)を制御するには、粒状ゴムの粒度、その配合量、接着剤の種類、その配合量、及び成形圧力等を、例えば、粒径2〜5mm、接着剤ウレタン4〜20%、成形圧力10〜100kg/cmの範囲に設定することで、5〜20%の開気孔の気孔率が得られる。
保水性を有する基盤1は、本発明の保水性舗装用マットにおいて、路面温度の上昇抑制機能を担うものであり、保水性基盤に用いる材料は、保水性に優れた材料、例えば、フライアッシュ、シラスバルーン、泥炭、鋳物廃砂等を、50%〜70%の範囲内で使用できるが、産業廃棄物の一種であるフライアッシュは、保水性のみならず廃棄物の再利用の観点から見て好ましい材料である。また、必要に応じて、焼却汚泥灰、砕石汚泥、粘土等を添加してもよい。
粘結材としては、セメント等が使用でき、10%〜20%の範囲で添加する。例えば、セメントを粘結材とした一例では、約10重量%のセメント及びセメントの水和に必要な水が添加される。本発明の保水性舗装マットでは、透水性の弾性層が表面を覆い、舗装マット全体を補強しているため、保水性基盤自体の強度はあまり要求されない。したがって、セメント等の粘結材の使用量は少なくても良く、保水性の材料を多く使用することができるため、気孔率(保水能力)に優れている。
保水性基盤1の機能を十分発揮させるためには、その厚さは、通常、40mm〜80mm、好ましくは50〜60mm程度であり、舗装体の全厚の30〜80%程度、特に、40〜60%程度とする。好適には、保水性基盤1と弾性層2との厚さの比率が3:1〜10:1、特に、4:1〜6:1の範囲内である。
次に、本発明の保水性舗装マット(開放型保水マット)の製造方法について、その一例を簡単に説明する。
フライアッシュ、シラスバルーン、泥炭等保水性を有する材料を骨材とし、セメントを粘結材とし、水を添加して混練し、図1又は図3に示す構造の、アンダーカット部及び数条の溝を成形できる形状の型内に流し込み、保水性基盤を成形する。成形後の基盤は養生することによりセメントが硬化した基盤となる。アンダーカット部の成形は、公知の方法を応用することにより成形することができる。基盤は、上部のゴムチップ層によって補強されるので、基盤単独で使用するほどの強度は必要としないため、セメントの添加を最小限に抑えることができ、保水性を確保することができる。次いで、基盤を金型内に設置し、廃タイヤ等から作られたゴムチップ材を、ウレタン等の接着剤と混練して流し込み、アンダーカット部にも十分にゆきわたらせ、更に、その上に白色系チップ材を乗せて、荷重を加え成形する。廃タイヤチップ層は、適度な透水性を有するものとなる。
このように、本発明では、図1に示す如く、基盤の端部に、アンダーカット部を設け、このアンダーカット部を介してゴムチップ層と一体成形することよって、基盤にゴムチップ層を固定する。また、基盤には数条の溝を設け、ゴムチップ層の横方向の移動を防止する。ゴムチップ層は、用いるチップの大きさ、接着剤の添加量、及び成形圧力等の製造条件を制御することによって、気孔率を調整できる。この気孔はオープンポアーであるため、透水量を調整でき、気孔を細孔とし、その割合を下げることにより、基盤に吸着された水分の蒸散を長続きさせることができる。マット表面は、熱線の吸収を押さえるため、白色系チップで外装されているが、塗料による塗装でも良い。しかしながら、塗装は、摩耗によって剥げることもあるので、例えば、カラーチップを用いると耐久性が期待できる。
次に、図2に示される、本発明の保水性舗装用マット(閉鎖型保水マット)について説明する。
図2に示される保水性舗装マットは、保水基盤1に吸着された雨水が、土中へ浸透して、保水機能が損なわれる場合に好適に採用されるマットである。その構造は、図2に示すように、アンダーカット部を有する保水基盤1を、不透水性のゴムチップ層6で作られ、一面が解放された箱の中に収容し、更に、この上に、透水性のゴムチップ層2で蓋をし、一体化するものであり、それにより、保水機能を向上させることが可能となる。
本発明により、(1) 従来の焼成タイル品に比べ、焼成工程が無いので製造コストが低い、(2) 従来のセメントで固めたものに比べ、セメントの量が大幅に節約できると同時に、保水量が格段に大きくできる、(3)保水性基盤とゴム層の間は、アンダーカット部を介して一体に成形され、接着剤による接合でないので、ゴム層を透過した雨水が保水性基盤に吸収される、(4)保水性基盤とゴム層の間は、接着剤による接合でないので、ゴム層が基盤より剥離されることがない、(5)ゴム層の成形条件によって、気孔率を調整できるので、それにより、マットからの蒸散量が制御でき、冷却効果が持続できる、(6)表面がゴム層であるため、快適な歩行感覚を確保でき、また、バリアーフリー等にも対応可能である、という効果が奏される。
次に、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例によって何ら限定されるものではない。
本実施例では、アンダーカット部を有する保水性基盤と、透水性を持つゴム層とを、保水性基盤のアンダーカット部を介して一体成形して固定することにより、図1に示した保水性舗装マット(開放型保水マット)を製造した。
フライアッシュ60%を骨材とし、これに粘土30%、セメント10%と適度な水を加えて混練した。この混練物を、300×300mmの方形で、アンダーカット部を有する金型に入れ、100kgの荷重をかけて、厚さ40mmの保水性基盤を成形した。この成形された基盤について、約1ヶ月の養生を行った後、吸水性を調べた。その結果、約20wt%の水が吸収されることが確認された。
この養生した保水性基盤を再び金型の底に置き、その上に、粘結材としてウレタン6%を混練した、最大粒径3mmの廃タイヤゴムチップ材、及び白色系カラーチップを乗せ、成形温度130℃、成形圧力5kg/cmでゴムマットと保水性基盤との一体成形を行った。ゴムチップ層の厚さは10mmであった。基盤のアンダーカット部は、図3で示すような形状であった。この一体成形により、堅固にゴムチップ層が基盤に固定できること、及び実用上の剥がれの問題はないことを確認した。
本発明の保水性舗装用マットと、基盤単体との両者について、十分に水を吸収させた後、最高温度35℃の夏期炎天下において、水分蒸散量を調べたところ、基盤単体では、ほぼ1日で全量が蒸発したのに対し、本発明品では、蒸発量がほぼ1/4であり、蒸散量が制御できることが明らかとなった。
以上詳述したように、本発明は、アンダーカット部を有する保水性基盤に、透水性を持つゴム層を、一体成形して固定した保水性舗装用マットに係るものであり、本発明の保水性舗装用マットは、保水部が路上に露出していないため、強固な基盤を必要とせず、添加するセメント等粘結材の量も少量で済むため、フライアッシュ等の保水量を十分確保できる。また、基盤とゴム層の接合に接着剤を用いないため、ゴム層を通過した雨水が容易に基盤に吸着される。また、基盤表面が、ゴム層に覆われ、その気孔率、透水率が調整できるため、基盤の水分蒸発量を制御でき、水分蒸発による冷却効果が持続できる。
本発明は、これらの性質を利用して、都市環境におけるヒートアイランド現象を解決することを可能とする保水性舗装用マットを提供するものであり、本発明の保水性舗装用マットは、特に、夏季における舗装路面の温度上昇を効果的に抑制し、都市環境に関する問題点を解決する手段として有用である。
保水性基盤の下部を開放した、開放型保水マットを示す。 保水性基盤の下部を、水が漏れないように閉鎖した、閉鎖型保水マットを示す。 実施例のアンダーカット部の詳細構造を示す。
符号の説明
1:基盤
2:透水性ゴムチップ層
3:逆テーパー部
4:廃タイヤチップ材
5:白色系チップ材
6:不透水性ゴムチップ層

Claims (10)

  1. 保水性機能を有する舗装用マットであって、端部にアンダーカット部を有する保水性基盤に、透水性を持つゴム層を、一体成形して固定したことを特徴とする舗装用マット。
  2. 不透水性容器に、保水性基盤を収容し、透水性を持つゴム層からなる蓋で密閉した、請求項1に記載の舗装用マット。
  3. 不透水性容器が、不透水性のゴムチップで作製した容器である、請求項2に記載の舗装用マット。
  4. ゴム層の気孔率を調整することによって、保水性基盤の、水の蒸散を制御した、請求項1又は2に記載の舗装用マット。
  5. 保水性基盤に、数条の溝を設けることにより、ゴム層の横方向への移動を防止した、請求項1又は2に記載の舗装用マット。
  6. 保水性基盤が、フライアッシュ、シラスバルーン、泥炭、鋳物廃砂から選ばれた1種以上の保水性を有する骨材を含む、請求項1又は2に記載の舗装用マット。
  7. 保水性基盤が、粘結材を含む、請求項1又は2に記載の舗装用マット。
  8. 透水性を持つゴム層が、ゴムチップ材から構成される、請求項1又は2に記載の舗装用マット。
  9. ゴムチップ材として、廃タイヤチップ材を用いる、請求項8に記載の舗装用マット。
  10. 透水性を持つゴム層の表面に、白色系チップ材を固定し、熱線の吸収を押さえた、請求項1又は2に記載の舗装用マット。
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