JP4247344B2 - 保水性を有するゴムマット及びその製造方法 - Google Patents

保水性を有するゴムマット及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4247344B2
JP4247344B2 JP2003358592A JP2003358592A JP4247344B2 JP 4247344 B2 JP4247344 B2 JP 4247344B2 JP 2003358592 A JP2003358592 A JP 2003358592A JP 2003358592 A JP2003358592 A JP 2003358592A JP 4247344 B2 JP4247344 B2 JP 4247344B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rubber
water
base
water retention
retaining
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2003358592A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005120762A (ja
Inventor
和夫 安江
伊藤  剛
英雄 小川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Original Assignee
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST filed Critical National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Priority to JP2003358592A priority Critical patent/JP4247344B2/ja
Publication of JP2005120762A publication Critical patent/JP2005120762A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4247344B2 publication Critical patent/JP4247344B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A30/00Adapting or protecting infrastructure or their operation
    • Y02A30/60Planning or developing urban green infrastructure

Description

本発明は、道路、歩道、駐車場等に適用することのできる保水性弾性舗装体(「保水性ゴムマット」と称する)、及びその製造方法に関するものであり、更に詳しくは、ヒートアイランド現象に対応できる、新規舗装用ゴムマット及びその製造方法に関するものである。
本発明は、都市環境を改善する舗装材の技術分野において、現在、都市の環境問題の一つであり、その解決が強く要請されている、ヒートアイランド現象を緩和することが可能な新技術を提供するものであり、吸水、排水機能を備えることにより、特に夏季における舗装路面の温度上昇を効果的に抑制することのできる新規舗装体を提供するものとして有用である。
本発明は、廃タイヤチップ材や、フライアッシュ等の資材の再資源化技術を確立し、新産業を創出することを可能とする新しい技術を提供するものとして有用である。
ここ100年間で、地球上の平均温度は0.6℃上昇しているのに比べ、都市部では2から3℃と大幅に上昇している。また、都市部の夜の気温も下がらず、夏期における30℃を越す熱帯夜の日数も増え、都市部の気温は、確実に上昇しており、ヒートアイランド現象と呼ばれている。このヒートアイランド現象は、居住空間の快適性を損なうばかりか、大気汚染の助長や、局地的集中豪雨等、災害も招来する原因となる。
ヒートアイランド現象の原因には、(1)自動車、工場からの廃熱、あるいはオフィースや住宅の冷暖房による排熱の増加、(2)建造物や舗装等地上の人工被覆に伴う、熱吸収能の増加と保水能の低下、(3)緑地面積率の低下や、暗渠化による開放水面の減少に伴う、水分蒸散能の低下、等が挙げられている。そこで、ヒートアイランド現象対策として、エネルギー消費機器の高効率化や太陽熱の積極的利用、建物の断熱、屋上緑化、植樹等様々な方法が提案され、実行されてきている。
ところで、道路は都市面積の2〜3割を占め、道路からの昼間における熱の放射と、蓄熱による夜間での放出は、ヒートアイランド現象を加速度的に助長するものであるが、その防止策として提案された中で効果の大きいものは、保水性舗装や保水マットを用いた舗装であり、水の蒸散に伴う冷却効果は大きく、道路表面温度を10℃下げるとの報告もある。特に貯蔵雨水を利用すれば、維持経費が削減出来るほかに、雨期の冠水等の災害を緩和することも可能である。
近年、水の蒸散作用による冷却を目的として、保水性、透水性を持つ舗装が一部で試用されつつあるが、材料費や工事費が高く、普及への大きな障害となっている。また、効率的な蒸散効果を得るには、一度降った雨を、大量に貯め込むことができると同時に、一度に蒸発しないで、持続的効果が得られるのが好ましい。しかしながら、これまでの保水舗装は、保水量が決して多くなく、舗装面も覆われていない自由面であるので、日中の蒸発を制御できず、持続効果も短い。また、乾燥した強い風が吹く場合は、更に、その効果は短くなる、という問題があった。
そこで、これらの問題点を解決するために、コンクリート等から作られた基盤材の上にゴム層を接着剤等により接着した保水性ゴムマット類が提案されている(特許文献1、2、3参照)。この種の保水性マットには、コンクリート層とゴム層との接着が弱かったり、また、経年変化によって両層間の接着力が低下して剥がれることがある、という問題があった。そこで、本発明者らは、従来の保水性マットのコンクリート層とゴム層との接着力を強くするために、ゴム層に10パーセント以上の接着剤を使用して、コンクリート層の空孔に接着剤を十分しみ込ませることにより接着を強化しようと試みたが、接着剤は気孔を塞ぐため、接着部で雨水の浸透が不可となることが実験によって明らかになった。本発明者らは、保水を目的とするマット類では、ゴムチップ層と基盤とを直接接着剤で接着するには技術的な困難が伴うことを見出した。
特開2001−317003号公報 特開2003−138510号公報 特開2000−248503号公報
このような状況の中で、本発明者らは、上記従来技術に鑑みて、簡単な構成により、保水性弾性舗装材(保水性を有するゴムマット)における、上記コンクリート基盤とゴム層との接着に関する問題点が解決できる、新しい技術を開発することを目標として鋭意研究を重ねた結果、コンクリート基盤上へのゴムチップ層の接合は、これまでの接着剤による直接接着では、信頼性に乏しく、経年変化によって、剥がれる恐れのあるものであったが、塊状ゴム粒子を基盤中に埋没させるアンカー効果により接合強度を改善する効果を有することを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、大量の保水機能を持ち、且つ、その蒸散効果が持続できる、保水性弾性舗装材(保水性を有するゴムマット)を作製し、それを、歩道や公園等に敷設して、ヒートアイランド現象を緩和すること、併せて、歩道や公園の歩行における足への負担を軽減し、歩行の快適性を確保すること、また、歩道等のカラー化によって、爽快な景観を作り出すこと、を目的とするものである。
また、本発明は、気孔率が高く保水機能に優れたフライアッシュ及びセメントを原料として保水性基盤を作製し、この基盤上に、廃タイヤから作られたゴムチップ層(弾性層)を積層した保水性弾性舗装材を提供することを目的とするものである。
また、本発明は、ゴムチップ層の気孔率を制御することが容易であり、日中の蒸散量を制御できる保水性弾性舗装材を提供すること目的とするものである。
更に、本発明は、石炭火力発電所より排出されるフライアッシュ及び廃タイヤ等の産業廃棄物を原料とする保水性弾性舗装材に係るものであって、産業廃棄物の処理問題を解決することを可能とする新技術を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するための本発明は、以下の技術的手段から構成される。
(1)塊状ゴム保水性基盤材の中に埋設され塊状ゴムの一部が基盤表面より露出された状態の保水性基盤を有し、当該基盤表面に弾性骨材のゴムチップ及び接着剤を含む弾性層のゴムチップ層を有し、その塊状ゴムとゴムチップ接着剤により接合さることによって、ゴムチップ層と保水性基盤とが堅固に固定されていることを特徴とする保水性ゴムマット。
(2)保水性基盤材が、フライアッシュを骨材としたものである、前記(1)に記載の保水性ゴムマット。
(3)保水性基盤が、フライアッシュと、焼却汚泥灰、砕石汚泥、粘土から選択される1種以上と、セメント、及び水を加えて混練したものである、前記(1)に記載の保水性ゴムマット。
(4)ゴムチップの粒度、加える接着剤の量、成形荷重を調整することによって、保水性ゴムマットの弾性層の空隙率制御されている、前記(1)に記載の保水性ゴムマット。
(5)保水性ゴムマットを製造する方法であって、
1)所定の枠内に、並べた塊状ゴムの上に、保水性基盤材を詰める、
2)この基盤材を背面より加圧して成形し、成形体とする、
3)成形体を枠より取り出し、表面の基盤材を除き、塊状ゴムの一部を露出させる、
4)これを完全に固化させ、基盤を得る、
5)上記基盤の上にゴムチップを接着剤と混練して流し込み、荷重をかけて成形する、
ことを特徴とする保水性ゴムマットの製造方法。
(6)ダイプレート上に、枠を置き、この枠内に、塊状ゴムをまばらに並べる、前記(5)に記載の方法。
(7)塊状ゴムの粒径が、10〜30mm程度である、前記(5)に記載の方法。
(8)ゴムチップとして、廃タイヤチップを使用する、前記(5)に記載の方法。
(9)保水性基盤材が、骨材としてのフライアッシュと、焼却汚泥灰、砕石汚泥、粘土から選択される1種以上と、セメント、及び水を混練したものである、前記(5)に記載の方法。
(10)基盤の気孔率が、20〜30%である、前記(5)に記載の方法。
次に、本発明について更に詳細に説明する。
本発明の保水性弾性舗装体は、図5に示すように、保水性基盤と、該保水性基盤上に積層され、弾性骨材(ゴムチップ)及び接着剤を含む弾性層(ゴムチップ層)とを有する保水性弾性舗装体であって、保水性基盤と弾性層とが、両者の間に介在する塊状ゴム粒子によって強固に固定されている保水性弾性舗装体である。
本発明の保水性弾性舗装体は、日中の気温上昇により、あるいは直射日光により舗装面が暖められると、舗装体内部の保水性基盤の温度も上昇し、その内部に保持された水分が蒸発する。このとき、舗装体からの水分蒸発に伴い気化熱を奪うために、舗装体内部の温度上昇を抑制することができる。これにより、保水性基盤のみならず弾性層についても、温度上昇の抑制効果を受けるので、舗装面の温度、ひいては舗装面に接する気温の上昇を防止して、都市部で問題となっているヒートアイランド現象の緩和に寄与することができる。
次に、本発明の保水性弾性舗装体を構成する各要素について説明する。
本発明の舗装体の表層部となる弾性層としては、弾性骨材及び接着剤、所望に応じ硬質骨材、とを含有してなる通常のゴムチップ舗装材を用いることができ、これにより、歩行性、滑り抵抗性、排水性、耐衝撃性等を有する弾性舗装の機能を確保することができる。弾性層の厚さは、通常、5〜30mm、好ましくは10〜20mm程度であり、舗装体の全厚の5〜30%程度とすることが、施工性や作業性の観点から好適である。
弾性層に用いる弾性骨材としては、例えば、通常用いられる、粒状ゴム、ひじき状ゴム等のゴムチップ材を用いることができ、好適には粒径2〜5mm程度のものを用いる。また、ゴムチップ材は天然ゴム、合成ゴムのいずれでも良く、廃タイヤ等の加硫済みゴム製品を機械的に粉砕して形成した粒状ゴムを使用することができる。
また、バインダーとしては、湿気硬化型一液性ウレタン樹脂、熱硬化型一液性ウレタン樹脂、常温硬化型二液性ウレタン樹脂、熱硬化型二液性ウレタン樹脂、アクリル−ウレタン樹脂、弾性エポキシ樹脂、アスファルト、アスファルトエマルジョン等の通常用いられるものを使用することができ、好ましくは、湿気硬化型一液性ウレタン樹脂、二液性ウレタン樹脂、アクリルウレタン樹脂、弾性エポキシ樹脂である。使用するバインダー量としては、4〜20wt%の範囲で混合するのが好ましい。バインダーの量が4%未満であると、保水性基盤と弾性層との接着力が十分ではなく、20%を超えると、保水性基盤の気孔が接着剤により封鎖されるため保水力が低下するため好ましくない。
保水性基盤は、本発明の舗装体において路面温度の上昇抑制機能を担うものであり、保水性基盤材は保水性に優れた材料、例えば、フライアッシュ、鋳物廃砂等を骨材とするが、必要に応じて、焼却汚泥灰、砕石汚泥、粘土等を10%〜30%添加してもよい。結合材として・セメント等が使用でき、10%〜30%の範囲で添加する。例えば、セメントを結合材とすると、約10〜20重量%のセメント及びセメントの水和に必要な水が添加される。
保水性基盤の機能を十分発揮させるためには、保水性基盤の厚さは、通常、30mm〜80mm、好ましくは40〜60mm程度であり、舗装体の全厚の30〜80%程度、特に、40〜60%程度とする。好適には、保水性基盤と弾性層との厚さの比率が3:1〜10:1、特に、4:1〜6:1の範囲内である。
塊状ゴム粒子は、10mm〜30mmの粒径の範囲を有する塊状のゴムが使用される。塊状ゴム粒子と保水性基盤との接合は、主にアンカー効果に伴う接合力によるので、塊状ゴム粒子の外形は、微細及び大きな凹凸を多数設けておき、保水層から脱離することのないようにする必要がある。
塊状ゴム粒子と弾性層との接合は、接着剤の接合力によることから、接着剤と塊状ゴム粒子との親和性の良い組み合わせが選択される。そして、塊状ゴム粒子と弾性層との接着力は、通常強固なものであるから、塊状ゴム粒子が、保水性性基盤表面から露出する面積は少なくても接着力は十分確保できるので、塊状ゴム粒子の大部分は保水性層内に埋設されているのが良い。塊状ゴム粒子の全体積のうち4〜70%は保水性基盤中に埋設されているのが望ましい。また、水性基盤と弾性層との接着力は、両層間に介在する塊状ゴム粒子の量にも関連するから、塊状ゴム粒子の全投影面積は、両層の接触面積の40〜70%を占めるのが望ましい。
次に、本発明の、保水性弾性舗装体の製造方法について説明する。
本発明の製造方法は、塊状ゴム粒子が保水性基盤中に埋設され、塊状ゴム粒子の一部が基盤表面より露出された状態の保水性基盤を形成した後、基盤表面に弾性骨材及び接着剤を含む弾性層を形成することにより、塊状ゴム粒子を介して基盤と弾性層とが強固に固定されている保水性弾性舗装体を製造するものである。
その製造方法は、図1〜図4の工程に示される。
まず、ダイプレート上に設置した枠内に塊状ゴム粒子を一列に配置し、その上からフライアッシュ等の保水材、セメント等の結合材、適量の水等を配合した基盤材を投入し(図1)、次いで、基盤材上方から約50〜250kg/cmの圧力で加圧することによって全体を一体化し、盤状体に成形する。この成形体は硬化前の状態にあるので、その表面強度は小さいため、ブロワー等によって表面の基盤材を吹き飛ばすか、又は、刷毛等で表面を掃くことによって、基盤材に埋設された塊状ゴム粒子の一部分を表面に露出させることができる。次に、得た盤状体の結合材を硬化させる。例えば、結合材としてセメントを使用したときには、4〜5週間養生することによって完全に硬化し、強固で保水性のある基盤が生成する(図3)。硬化した保水性基盤を枠内に再度設置し、弾性体(ゴムチップ)と接着剤との混合物を枠内に投入し、約10〜100kg/cmの圧力で加圧し、次いで、バインダーを硬化させることにより本発明の保水性弾性舗装体が得られる。
本発明により、(1)保水性基盤と、該保水性基盤上に積層され、弾性骨材及びバインダーを含む弾性層とを有する保水性弾性舗装体であって、保水性基盤と弾性層とが、両層間に介在する塊状ゴム粒子によって強固に固定されている保水性弾性舗装体が得られる、(2)塊状ゴム粒子が保水性基盤に埋め込まれた、所謂アンカーの役割を果たしているため、接合は強固であり、基盤から塊状ゴム粒子が剥離することはない、(3)また、弾性層(ゴムチップ層)と塊状ゴム粒子との間は接着剤で強固に接合されており、両層が剥がれることはなく、塊状ゴム間の基盤材部分では、基盤材にしみ込むほどの接着剤を添加していないので、接着部の透水性も十分確保できる、(4)従来の保水性マットの問題点を解決し、都市環境、特にヒートアイランド減少の解決に多大な貢献をすることができる、という効果を奏する。
次に、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例によって何ら限定されるものではない。
本発明の保水性を有するゴムマットの製造工程の詳細を図によって説明する。まず、図1に示すように、ダイプレート上に、枠を置き粒径が10から30mm程度の、塊状ゴムをまばらに並べた。この上に、基盤材を詰めた。この基盤材は、保水性に優れたフライアッシュを骨材とし、これに成形性を良好にするために、焼却汚泥灰、砕石汚泥、粘土等から選ばれた一種を十数パーセント加え、更に、結合材としてセメントを10〜20パーセント及び適度の水を加え混練した。次に、この基盤材を背面より加圧して成形した。加圧力は、300×300mmの大きさを持つ保水性マットで、100〜200kg/cmであった。成形体を枠より取り出し、反転し、反転後直ちに、塊状ゴムが埋め込まれている面を、ブロワー等によって、表面の基盤材を吹き飛ばし、塊状ゴムの一部を露出させた(図3)。ここで、ブロワーで吹き飛ばす代わりに、刷毛等で表面を掃いても、塊状ゴムを露出できる。こうして得られた成形体を、4〜5週間放置して養生することにより、完全に固化し、堅固な基盤を得ることができた。この基盤は、用いる材料の粒度等に応じて、20〜30パーセントの気孔率を有しており、また、その気孔のほとんどはオープンポアーであるので、水分を吸収して貯留できると同時に放出も可能である。養生の済んだ基盤を、図4に示すように、再びダイプレート上の枠内にセットした。この上に、廃タイヤ等のゴム屑より作られたチップを接着剤と混連して流し込み、荷重をかけ成形した。
ここで、用いるチップの粒度、加える接着剤の量、成形荷重を制御することによって、ゴムチップ層の空隙率が調整できた。降雨時に、マット表面に貯まることがなく、雨水が透水していく空隙率は、5%から10%程度あれば良い。即ち、ゴムチップ層の成形条件としては、3から5mmの粒径のゴムチップを用い、接着剤としてウレタンを3%から8%用いる。また、成形圧力を、300×300mmの場合、3から10kg/cmとすることにより、空隙率がほぼ5%のゴム層が得られた。
以上詳述したように、本発明は、保水性基盤と、保水性基盤上に積層され、弾性骨材及びバインダーを含む弾性層を有する保水性弾性舗装体であって、保水性基盤と弾性層とが、両者の間に介在する塊状ゴム粒子によって強固に固定されている保水性弾性舗装体及びその製造方法に係るものであり、本発明により、大量の保水機能を持ち、且つ、その蒸散効果が持続できる保水性を有するマットを作製し、それを、歩道や公園等に敷設ことによって、ヒートアイランド現象を緩和することができ、併せて、歩道や公園の歩行における足への負担を軽減し、歩行の快適性を確保し、また、歩道等のカラー化によって、爽快な景観を作り出すことができる。更に、本発明では、気孔率が高く保水機能に優れたフライアッシュを原料として保水基盤を作製し、この基盤上に、廃タイヤから作られたゴムチップ層を積層した保水性ゴムマットを提供することができ、産業廃棄物の利用としても有用である。
このように、本発明は、日中の蒸散量を制御できる保水性弾性舗装体を提供するものであって、都市環境を改善し、産業廃棄物の処理問題を解決することができるので、産業上の利用価値がきわめて高い。
保水性基盤の成形材料を成形枠に充填した状態を示す。 保水性基盤用の成形材料を加圧し、成形体とする工程を示す。 成形が終了し、塊状ゴム粒子を表面から露出した保水性基盤を示す。 保水性基盤上に弾性層を形成する工程を示す。 完成した本発明の保水性弾性舗装体を示す。

Claims (10)

  1. 塊状ゴム保水性基盤材の中に埋設され塊状ゴムの一部が基盤表面より露出された状態の保水性基盤を有し、当該基盤表面に弾性骨材のゴムチップ及び接着剤を含む弾性層のゴムチップ層を有し、その塊状ゴムとゴムチップ接着剤により接合さることによって、ゴムチップ層と保水性基盤とが堅固に固定されていることを特徴とする保水性ゴムマット。
  2. 保水性基盤材が、フライアッシュを骨材としたものである、請求項1に記載の保水性ゴムマット。
  3. 保水性基盤が、フライアッシュと、焼却汚泥灰、砕石汚泥、粘土から選択される1種以上と、セメント、及び水を加えて混練したものである、請求項1に記載の保水性ゴムマット。
  4. ゴムチップの粒度、加える接着剤の量、成形荷重を調整することによって、保水性ゴムマットの弾性層の空隙率制御されている、請求項1に記載の保水性ゴムマット。
  5. 保水性ゴムマットを製造する方法であって、
    (1)所定の枠内に、並べた塊状ゴムの上に、保水性基盤材を詰める、
    (2)この基盤材を背面より加圧して成形し、成形体とする、
    (3)成形体を枠より取り出し、表面の基盤材を除き、塊状ゴムの一部を露出させる、
    (4)これを完全に固化させ、基盤を得る、
    (5)上記基盤の上にゴムチップを接着剤と混練して流し込み、荷重をかけて成形する、
    ことを特徴とする保水性ゴムマットの製造方法。
  6. ダイプレート上に、枠を置き、この枠内に、塊状ゴムを並べる、請求項5に記載の方法。
  7. 塊状ゴムの粒径が、10〜30mm程度である、請求項5に記載の方法。
  8. ゴムチップとして、廃タイヤチップを使用する、請求項5に記載の方法。
  9. 保水性基盤材が、骨材としてのフライアッシュと、焼却汚泥灰、砕石汚泥、粘土から選択される1種以上と、セメント、及び水を混練したものである、請求項5に記載の方法。
  10. 基盤の気孔率が、20〜30%である、請求項5に記載の方法。
JP2003358592A 2003-10-17 2003-10-17 保水性を有するゴムマット及びその製造方法 Expired - Lifetime JP4247344B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003358592A JP4247344B2 (ja) 2003-10-17 2003-10-17 保水性を有するゴムマット及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003358592A JP4247344B2 (ja) 2003-10-17 2003-10-17 保水性を有するゴムマット及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005120762A JP2005120762A (ja) 2005-05-12
JP4247344B2 true JP4247344B2 (ja) 2009-04-02

Family

ID=34615068

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003358592A Expired - Lifetime JP4247344B2 (ja) 2003-10-17 2003-10-17 保水性を有するゴムマット及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4247344B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007161503A (ja) * 2005-12-09 2007-06-28 National Institute Of Advanced Industrial & Technology 保水性ブロック及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005120762A (ja) 2005-05-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN206143577U (zh) 一种生态园林景观透水道路
CN103553471B (zh) 一种废弃混凝土制透水砖的方法及该透水砖的铺设方法
KR101211629B1 (ko) 폴리머 콘크리트 조성물 및 이를 이용한 투수블록
JP2008156944A (ja) 道路舗装構造
CN206189222U (zh) 一种适用于特重交通的相变降温柔性基层沥青路面结构
JP4247344B2 (ja) 保水性を有するゴムマット及びその製造方法
JP4250688B2 (ja) 保水性舗装マット
JP2006161335A (ja) 舗装用ブロック
CN102249616B (zh) 用工业副产物磷渣生产透水地砖的方法
CN206189221U (zh) 一种适用于重交通的相变降温沥青路面结构
JPH09195212A (ja) 舗装およびその施工法
JP3740559B2 (ja) 保水性コンクリートブロック及びその製造方法
JP2003138510A (ja) 保水性弾性舗装体、その施工方法および保水性弾性舗装ブロック
JP2544970B2 (ja) 硬化性土壌組成物及び土壌硬化工法
JP5349890B2 (ja) 緑化舗装工法および緑化舗装構造
JP3982794B2 (ja) 保水性弾性舗装体およびその施工方法
KR102624687B1 (ko) 상온형 아스팔트 혼합물, 그 제조방법 및 시공방법, 그리고 상온형 아스팔트 혼합물을 사용한 블록, 그 제조방법 및 시공방법
JP4065118B2 (ja) コンクリートブロック
JP2004052367A (ja) 歩道ブロック
JP2008025179A (ja) アスファルト舗装道路及びアスファルト舗装方法
JP3747222B2 (ja) 保水性舗装体および保水性舗装方法
JP2010229707A (ja) 透水性舗装構造体
JP4001587B2 (ja) 人工芝敷設構造
CN205839513U (zh) 一种适用于中等交通的保水降温沥青路面结构
CN205839515U (zh) 一种适用于轻交通的保水降温沥青路面结构

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061003

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20061003

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20061003

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061121

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080626

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080701

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080829

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20081209

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4247344

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

EXPY Cancellation because of completion of term