JPH09195212A - 舗装およびその施工法 - Google Patents

舗装およびその施工法

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JPH09195212A
JPH09195212A JP2628396A JP2628396A JPH09195212A JP H09195212 A JPH09195212 A JP H09195212A JP 2628396 A JP2628396 A JP 2628396A JP 2628396 A JP2628396 A JP 2628396A JP H09195212 A JPH09195212 A JP H09195212A
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water
pavement
layer
permeable
retaining
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JP2628396A
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Kazuo Yamaguchi
和夫 山口
Tetsuji Ozaki
哲二 尾崎
Minoru Tanaka
稔 田中
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Aoki Corp
Original Assignee
Aoki Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車道、歩道への適用可能な強度を有すると共
に、日射による舗装面の温度上昇を抑制でき、かつ経済
的でもある低発熱性の舗装を提供する。 【解決手段】 切込み砕石層11および粒調砕石層12
からなる路盤と透水性アスファルト層16との間に、多
数の保水性セラミック骨材14を敷き均して形成された
保水層17を備えている。保水性セラミック骨材14は
多孔質で保水機能を有しており、舗装用の粗骨材として
要求されるすり減り減量、安定性、有害物含有量を満足
したものである。舗装面に対して定期的に散水する。散
水された水は透水性アスファルト層16を透過して保水
層17に至り、保水層17が保水状態となる。その後の
日射によって発熱した表層(透水性アスファルト層1
6)からの熱により、保水された水分が保水層17から
蒸発し、その結果表層での発熱が抑制される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、歩道,車道,公園
・広場の舗装,建物の外構等に用いる舗装およびその施
工法に係り、特に、保水性セラミック骨材を用いた低発
熱性の舗装およびその施工法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、特に都市部においては、コンクリ
ートのビルが建ち並び、舗装においてもアスファルトや
コンクリートの舗装がほとんどであり、夏には土の地面
や緑地に比べて日射の照り返しが強く、いわゆるヒート
アイランド現象により熱環境が悪化している。
【0003】ところで、昔から、各家庭では、縁側や玄
関先に打ち水をして暑さをしのぐ習慣があった。これは
土中に保水されている水の蒸発で気化熱が奪われ周囲を
涼しくする現象を利用したものである。しかしながら、
車の走行性や降雨によるぬかるみを考慮して、最近では
ほとんど土の地面は見られなくなり、代わりに耐水性の
良いアスファルトやコンクリート舗装がなされるように
なっている。
【0004】最近、ヒートアイランド現象を抑制する手
段として都市の緑化が行われている。これは主に植物の
温度調整機能による葉温の上昇の抑制作用を利用したも
のであるが、植物であるためにメンテナンスがかなりか
かることと、舗装には不向きであることから、ビルの屋
上、広場、壁面緑化など特定の場所に限定されている。
【0005】また、最近、地下水の涵養、生態系の改
善、雨水によるピーク流量のカットを目的として、透水
性舗装が行われている。この透水性舗装では、吸収した
雨水が若干蒸発することから表面温度の抑制効果が少し
あるが、材料の保水性が極めて小さいために短時間の日
射ですぐ乾燥状態となり、表面温度が上昇を始めること
になる。
【0006】こうした背景の中で、ごく最近、保水性の
セラミックのタイル、レンガやブロックが開発され、脚
光を浴びているが、舗装に適用するためにはコンクリー
ト二次製品に比べ材料コストが高いこと等の理由で、ご
く限られた場所での使用にとどまっている。都市部にお
いては舗装道路の面積が全体の10〜20%を占めてい
るので、都市レベルのヒートアイランド現象の抑制を考
えると、舗装、特に車道における何らかの対策が必要と
されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる問題点
に鑑みてなされたもので、その目的は、車道、歩道への
適用可能な強度を有すると共に、簡易な方法で日射によ
る表面温度上昇を抑制でき、かつ経済的でもある舗装お
よびその施工法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の舗装は、
路盤上に表層を形成してなるものにおいて、保水性セラ
ミックからなる多数の骨材(以下,保水性セラミック骨
材という)を表層材または路盤材として含み、骨材に対
しての定期的な給水により舗装面の発熱が抑制されるも
のである。
【0009】この舗装では、表層材あるいは路盤材とし
て含まれる保水性セラミック骨材に対して定期的に給水
することにより、保水性セラミック骨材が保水状態とな
る。そして、その後の日射により保水性セラミック骨材
に保水された水分が蒸発し、舗装面の発熱を抑制する。
【0010】請求項2記載の舗装は、砕石からなる路盤
上に多数の保水性セラミック骨材を敷き均して形成され
た保水層を備え、この保水層に対しての定期的な給水に
より舗装面の発熱が抑制されるものである。
【0011】この舗装(砕石舗装)では、表面に形成さ
れた保水層(保水性セラミック骨材)に対して定期的に
給水することにより保水層が保水状態となり、その後の
日射により保水された水分が蒸発し、舗装面の発熱を抑
制する。
【0012】請求項3記載の舗装は、路盤上に透水性ア
スファルト層を形成してなる透水性舗装において、透水
性アスファルト層の表面に多数の保水性セラミック骨材
を含み、これらの骨材に対しての定期的な給水により舗
装面の発熱が抑制されるものである。
【0013】また、請求項4記載の舗装は、路盤上に透
水性アスファルト層を形成してなる透水性舗装におい
て、路盤と透水性アスファルト層との間に、多数の保水
性セラミック骨材を敷き均して形成された保水層を備
え、この保水層に対しての定期的な給水により舗装面の
発熱が抑制されるものである。
【0014】更に、請求項5記載の舗装は、路盤上に表
層として透水性アスファルト層を形成してなる透水性舗
装において、透水性アスファルト層の表面に保水性セラ
ミックからなる多数の骨材を含むと共に、路盤と透水性
アスファルト層との間に、多数の保水性セラミック骨材
を敷き均して形成された保水層を備え、骨材および保水
層に対しての定期的な給水により舗装面の発熱が抑制さ
れるものである。
【0015】これら透水性舗装では、透水性機能に、保
水性セラミック骨材による舗装面の発熱抑制機能が付加
される。なお、「定期的な給水」とは、一定時間間隔で
の給水に限らず、その環境における日射状況等に応じて
適宜の時期に行う給水をも含むものとする。また、給水
方法としては、舗装面上からの散水や有孔管等を通じて
の舗装内部からの給水などが含まれる。
【0016】請求項6記載の舗装は、請求項1または2
に記載のものにおいて、内部に多数の骨材に対して水を
供給するための給水手段を備えたものである。
【0017】請求項7記載の透水性舗装は、請求項3な
いし5のいずれか1に記載のものにおいて、内部に多数
の骨材に対して水を供給するための給水手段を備えたも
のである。
【0018】請求項8記載の透水性舗装は、請求項7記
載のものにおいて、給水手段を路盤内部に設置されたポ
ーラスパイプまたは有孔管により構成したものである。
【0019】請求項9記載の舗装の施工法は、表層とし
て密粒アスファルトコンクリート層を形成するものであ
って、密粒アスファルトコンクリート層が硬化する前
に、密粒アスファルトコンクリート層の表面に多数の保
水性セラミック骨材を適宜の割合で散布し、次いで散布
した骨材を締め固めるものである。
【0020】また、請求項10記載の透水性舗装の施工
法は、表層として透水性アスファルト層が形成されるも
のであって、透水性アスファルト層の敷き均し時に、透
水性アスファルト層の表面に多数の保水性セラミック骨
材を適宜の割合で散布し、次いで散布した骨材を締め固
めるものである。
【0021】このような方法により、バインダとしての
アスファルトが保水性セラミック骨材の表面を覆うこと
がなくなる。すなわち、保水性セラミック骨材が舗装面
に露出した状態となり、舗装面上からの保水性セラミッ
ク骨材に対する給水が容易になる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。
【0023】図1は本発明の第1の実施の形態に係る舗
装(アスファルト舗装)100の断面構成を表すもので
ある。この舗装100は、路床10上に例えば厚さ15
0mm程度の切込み砕石層11および同じく厚さ150
mm程度の粒調砕石層12からなる路盤を形成し、この
路盤上に表層として、例えば厚さ50mm程度の密粒ア
スファルトコンクリート層13を形成したものである。
【0024】本実施の形態では、密粒アスファルトコン
クリート層13の表面に、表層材として多数の保水性セ
ラミック骨材14が適宜の割合(具体的には、例えば5
〜20kg/m2 )で散布され、締め固められた状態と
なっている。
【0025】保水性セラミック骨材14は、例えば、大
谷石20〜70%、スラグ0〜30%、粘土0〜25%
の重量構成を有する原材料を、1mm以下の微粉状に加
工し水分を適量(5〜15重量%)加え、1000〜1
200℃の高温で焼成し、焼き上がったものを約1.5
〜40mmの大きさに粉砕して作製したもので、かつ、
舗装用の粗骨材として要求されるすり減り減量、安定性
および有害物含有量を満足したものである。
【0026】この保水性セラミック骨材14は多孔質
で、そのサクションの働きを表すPF値が2〜3の間で
あり、良好な保水状態を有し、含水比が10〜30%の
間で変化する。
【0027】なお、原材料に含まれる大谷石の代替材料
としては、例えば下水の焼却灰、下水の溶融スラグ、コ
ンクリートのガラ、フライアッシュなどを使用すること
ができる。
【0028】また、大谷石等の原材料と水との混合物
を、例えばミキサーに投入すると、通常の造粒工程を経
て球状の保水性セラミック骨材14を得ることができ
る。あるいは、この混合物をプレス成型機等により煉瓦
状の固形物とし、乾燥工程および焼成工程を経たものを
破砕することにより、舗装材用の砕石と同等の保水性セ
ラミック骨材14を生産することができる。
【0029】このアスファルト舗装100の施工に際し
ては、路盤として切込み砕石層11および粒調砕石層1
2を形成したのち、この路盤上に表層として密粒アスフ
ァルトコンクリート層13を形成するが、この密粒アス
ファルトコンクリート層13が硬化する前に、密粒アス
ファルトコンクリート層13の表面に多数の保水性セラ
ミック骨材14を例えば5〜20kg/m2 の割合で散
布し、次いで散布した保水性セラミック骨材14をロー
ラー等により締め固める。
【0030】本実施の形態では、このようにして施工さ
れたアスファルト舗装100に対して定期的に給水を行
う。給水方法としては、散水車による定期的な散水、積
雪地方の融雪方法に見られるような配管を通して地下水
を汲み上げるシステムによる散水、あるいは地下水や水
道水を車が走行しない縁石や中央分離帯付近から舗装面
に向けて散水する方法等、周辺の状況に応じた方法を取
ることができる。
【0031】このような散水等による給水を十分行うこ
とにより、このアスファルト舗装100では、密粒アス
ファルトコンクリート層13の表面に散在する保水性セ
ラミック骨材14が保水状態となる。そして、その後の
日射により保水された水分が密粒アスファルトコンクリ
ート層13の表面(保水性セラミック骨材14)から蒸
発する。すなわち、太陽光による熱量が水の気化潜熱に
置換され、その結果舗装面の発熱が抑制される。従っ
て、このアスファルト舗装100を、特に、都市部の舗
装道路(車道,歩道)に用いることにより、特に夏期の
日射の照り返しによる,所謂ヒートアイランド現象が著
しく抑制され、都市環境(熱環境)が大きく改善され
る。
【0032】更に、保水性セラミック骨材14の色を白
色系とすれば、舗装面の発熱抑制効果がより向上する。
【0033】また、本実施の形態では、多数の保水性セ
ラミック骨材14を適宜の割合で散布し、散布した保水
性セラミック骨材14をローラー等により締め固めるよ
うにしているため、バインダとしてのアスファルトが保
水性セラミック骨材14の表面を覆うことがない。すな
わち、各保水性セラミック骨材が部分的に舗装面に露出
した状態となり、保水性セラミック骨材14に対する給
水(散水)が容易になる。
【0034】更に、本実施の形態では、保水体をアスフ
ァルト舗装の骨材(保水性セラミック骨材14)として
使用しているため、保水体としてタイル,煉瓦,ブロッ
クのような二次製品を使用する場合に比べて、コストを
大幅に低減することができると共に、車の走行により破
砕するなどの虞れがなくなり、耐久性においても問題は
ない。
【0035】図2は本発明の第2の実施形態に係る舗装
(砕石舗装)200の断面構成を表すものである。な
お、第1の実施の形態と同一構成部分については同一符
号を付してその説明は省略する。
【0036】この砕石舗装200は、路床10上に切込
み砕石層11および粒調砕石層12からなる路盤を形成
したのち、この路盤上に、多数の保水性セラミック骨材
14を敷き均して厚さが例えば50mm程度の保水層1
5を形成したものである。
【0037】本実施の形態による砕石舗装200におい
ても、第1の実施の形態と同様に、保水層15(すなわ
ち保水性セラミック骨材14)に対して給水を行うこと
により保水層15が保水状態となる。そして、その後の
日射により保水された水分が保水層15から蒸発し、表
面の発熱が抑制される。従って、この砕石舗装200に
よって、車道以外の場所の熱環境を改善することができ
る。
【0038】図3は本発明の第3の実施形態に係る舗装
(透水性舗装)300の断面構成を表すものである。な
お、第1の実施の形態と同一構成部分については同一符
号を付してその説明は省略する。
【0039】この透水性舗装300は、切込み砕石層1
1および粒調砕石層12からなる路盤上に、表層として
厚さが例えば50mm程度の透水性アスファルト層16
を形成したものである。そして、この透水性アスファル
ト層16の表面に、多数の保水性セラミック骨材14が
適宜の割合(具体的には5〜20kg/m2 )で散布さ
れ、締め固められた状態となっている。
【0040】この透水性舗装300を施工する際には、
透水性アスファルト層16の敷き均し時に、透水性アス
ファルト層16の表面に多数の保水性セラミック骨材1
4を例えば5〜20kg/m2 の割合で散布し、次いで
散布した骨材14をローラー等により締め固める。
【0041】本実施の形態による透水性舗装300にお
いても、第1の実施の形態と同様に、定期的な給水(散
水)により透水性アスファルト層16の表面に散在する
保水性セラミック骨材14が保水状態となる。そして、
その後の日射により保水性セラミック骨材14に保水さ
れた水分が透水性アスファルト層16の表面から蒸発
し、舗装面の発熱が抑制される。
【0042】この透水性舗装300では、車道以外の生
活道路、駐車場への適用が可能となり、かつ既存の透水
性舗装の付加価値を更に高めることができる。その他の
作用効果は第1の実施の形態と同様である。
【0043】次に、図4は本発明の第4の実施形態に係
る舗装(透水性舗装)400の断面構成を表すものであ
る。なお、第3の実施の形態と同一構成部分については
同一符号を付してその説明は省略する。
【0044】この透水性舗装400においては、切込み
砕石層11および粒調砕石層12からなる路盤と透水性
アスファルト層16との間に、多数の保水性セラミック
骨材14を敷き均して形成された保水層17を備え、舗
装面に対して定期的に給水することにより保水層17に
冷却機能を持たせて舗装面の発熱を抑制するものであ
る。
【0045】すなわち、散水車等により散水すると、こ
の水は透水性アスファルト層16を透過して保水層17
に至り、保水層17が保水状態となる。そして、その後
の日射により表層(透水性アスファルト層16)が発熱
すると、その熱により保水された水分が保水層17から
蒸発し、その結果表層の発熱が抑制される。その他の作
用効果は第3の実施の形態と同様である。
【0046】図5は本発明の第5の実施形態に係る舗装
(透水性舗装)500の断面構成を表すものである。な
お、第3および第4の実施の形態と同一構成部分につい
ては同一符号を付してその説明は省略する。
【0047】第5の実施形態に係る透水性舗装500
は、第3の実施の形態および第4の実施の形態を併用し
たものである。すなわち、切込み砕石層11および粒調
砕石層12からなる路盤と透水性アスファルト層16と
の間に、保水性セラミック骨材14を敷き均して形成さ
れた保水層17を備えると共に、透水性アスファルト層
16の表面に、保水性セラミック骨材14が適宜の割合
(具体的には、例えば5〜20kg/m2 )で散布さ
れ、締め固められた状態となっている。
【0048】この透水性舗装500では、第3,4の実
施の形態それぞれで説明したような、透水性アスファル
ト層16の表面における発熱抑制効果と、透水性アスフ
ァルト層16と路盤との間の保水層17による発熱抑制
効果とが相まって、都市の熱環境を大きく改善すること
ができる。
【0049】以上の実施の形態では、地上での散水によ
って保水性セラミック骨材14に対して給水する場合に
ついて説明したが、舗装内部からの給水も可能である。
【0050】図6は、このような舗装内部からの給水手
段を備えた本発明の第6の実施形態に係る舗装(透水性
舗装)600の断面構成を表すものである。この透水性
舗装600は、舗装内部の適当な深さの位置に、例えば
切込み砕石層11に有孔管20を埋設したものである。
この有孔管20は例えば塩化ビニール樹脂により形成さ
れており、その外周に沿って多数の孔20aが形成され
ている。その他の構成は、第3の実施の形態と同様であ
り、同一構成部分については同一符号を付してその説明
は省略する。
【0051】本実施の形態では、有孔管20に所定の圧
力で水を流すと多数の孔20aから図に矢印で示したよ
うに舗装内部に向けて水が供給され、透水性アスファル
ト層16の表面に散布された多数の保水性セラミック骨
材14に達し、保水性セラミック骨材14が保水状態と
なる。これによって前述の舗装面の発熱抑制効果を得る
ことができる。
【0052】なお、本実施の形態では、有孔管20以外
にも、例えば透水コンクリートにより形成されるポーラ
スパイプなどを用いることも可能である。
【0053】図7は、舗装内部からの給水手段を備えた
本発明の第7の実施形態に係る舗装(砕石舗装)700
の断面構成を表している。この砕石舗装700は、舗装
内部に給水手段としてペーパードレーン部21を設けた
ものである。ペーパードレーン部21は、図8に断面形
状を示したような例えば厚さ3〜5mm、幅100mm
の透水性の良い(例えば透水係数が10-4〜10-5cm
/sec程度)特殊加工紙(ペーパードレーン用紙21
a)からなるもので、特殊機械(ペーパードライビング
マシン)を用いた周知の方法により埋設される。本実施
の形態では、ペーパードレーン部21は、保水層15の
真下に水平方向に設けられると共に、粒調砕石層12お
よび切込み砕石層11を貫通して地下水位に達する位置
まで垂直方向に設けられている。その他の構成は、第2
の実施の形態と同様であり、同一構成部分については同
一符号を付してその説明は省略する。
【0054】本実施の形態では、地下水がペーパードレ
ーン部21に浸透し、このペーパードレーン部21に浸
透した水が、舗装表面の保水層15に脱水され保水性セ
ラミック骨材14に供給される。これにより保水性セラ
ミック骨材14が保水状態となり、前述の舗装面の発熱
抑制効果を得ることができる。
【0055】本実施の形態では、地下水位が低い場合や
施工条件等で垂直方向にペーパードレーン用紙21aを
埋設できない場合には、水平方向にのみペーパードレー
ン部21を設け、その端部から水を浸透させるようにす
ればよい。なお、このペーパードレーン部21による給
水手段は、保水層15として保水性セラミック骨材14
の代わりに保水性セラミック製のプレートを用いた場合
においても同様に適用可能である。
【0056】また、このペーパードレーン部21による
給水手段は、砕石舗装以外にも、第4および第5の実施
の形態で示した透水性舗装にも用いることが可能であ
る。
【0057】以上のように本実施の形態による舗装10
0〜700によれば、水の気化潜熱という自然エネルギ
ーだけで容易に道路,駐車場等の表面温度の上昇を抑制
することができる。従って、都市全体の舗装面にわたっ
て保水性セラミック骨材14を含ませるようにすれば、
都市の特に夏季において、日中の気温の上昇を抑制する
ことができ、環境(熱環境)の改善を図ることができ
る。
【0058】また、給水手段としては雨水も利用するこ
とができ、冷却のための人工エネルギーを利用すること
なく自然の循環系のみで都市表面温度の改善を図ること
ができるようになる。
【0059】
【実施例】更に、実施例を挙げて、本実施の形態の効果
を具体的に説明する。
【0060】図1に示した第1の実施の形態に係る舗装
(アスファルト舗装)100について、密粒アスファル
トコンクリート層13の硬化前に、密粒アスファルトコ
ンクリート層13の表面に多数の保水性セラミック骨材
14を20kg/m2 の割合で散布し、次いで散布した
骨材14をローラーで締め固めた。そして、真夏時にお
いて、散水し、舗装面の温度変化を測定した。同時に、
比較例として、従来の舗装(アスファルト舗装)につい
ての温度変化も測定した。その結果を図9に示す。
【0061】図9より明らかなように、本発明によるア
スファルト舗装100によれば、従来のアスファルト舗
装に比べて舗装面の温度を約20℃低減できる。また、
その耐久性においても十分な特性を示した。
【0062】
【発明の効果】以上説明したように本発明の舗装によれ
ば、保水性セラミックからなる多数の骨材を表層材また
は路盤材として含め、これら骨材に対して定期的に給水
するようにしたので、その後の日射により保水された水
分が保水性セラミック骨材から蒸発し、舗装面の発熱が
抑制される。従って、この舗装を、特に、都市部の舗装
道路(車道,歩道)に用いることにより、夏期の日射の
照り返しによるヒートアイランド現象が抑制され、都市
環境(熱環境)を大きく改善できるという効果を奏す
る。
【0063】また、本発明の舗装の施工法によれば、透
水性アスファルト等の表層を形成する際に、この表層の
表面に保水性セラミックからなる多数の骨材を適宜の割
合で散布し、次いで散布した骨材を締め固めるようにし
たので、各保水性セラミック骨材が舗装面に露出した状
態となり、舗装面上からの保水性セラミック骨材に対す
る給水(散水)が容易になり、より効率的に舗装面の発
熱を抑制することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る舗装(アスフ
ァルト舗装)の構成を表す断面図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態に係る舗装(砕石舗
装)の構成を表す断面図である。
【図3】本発明の第3の実施の形態に係る舗装(透水性
舗装)の構成を表す断面図である。
【図4】本発明の第4の実施の形態に係る舗装(透水性
舗装)の構成を表す断面図である。
【図5】本発明の第5の実施の形態に係る舗装(透水性
舗装)の構成を表す断面図である。
【図6】本発明の第6の実施の形態に係る舗装(透水性
舗装)の構成を表す断面図である。
【図7】本発明の第7の実施の形態に係る舗装(砕石舗
装)の構成を表す断面図である。
【図8】図7の舗装に用いるペーパードレーン用紙を表
す断面図である。
【図9】本発明による舗装による温度抑制効果を従来の
アスファルト舗装と比較して表す特性図である。
【符号の説明】
10 路床 11 切込み砕石層(路盤) 12 粒調砕石層(路盤) 13 密粒アスファルトコンクリート層(表層) 14 保水性セラミック骨材 15 保水層 16 透水性アスファルト層(表層) 17 保水層 20 有孔管 21 ペーパードレーン部 21a ペーパードレーン用紙 100 舗装(アスファルト舗装) 200 舗装(砕石舗装) 300 舗装(透水性舗装) 400 舗装(透水性舗装) 500 舗装(透水性舗装) 600 舗装(透水性舗装) 700 舗装(砕石舗装)

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 路盤上に表層を形成してなる舗装におい
    て、 保水性セラミックからなる多数の骨材を表層材または路
    盤材として含み、前記骨材に対しての定期的な給水によ
    り舗装面の発熱が抑制されることを特徴とする舗装。
  2. 【請求項2】 砕石からなる路盤上に保水性セラミック
    からなる多数の骨材を敷き均して形成された保水層を備
    え、前記保水層に対しての定期的な給水により舗装面の
    発熱が抑制されることを特徴とする舗装。
  3. 【請求項3】 路盤上に透水性アスファルト層を形成し
    てなる透水性舗装において、 前記透水性アスファルト層の表面に保水性セラミックか
    らなる多数の骨材を含み、前記骨材に対しての定期的な
    給水により舗装面の発熱が抑制されることを特徴とする
    舗装。
  4. 【請求項4】 路盤上に透水性アスファルト層を形成し
    てなる透水性舗装において、 前記路盤と透水性アスファルト層との間に、保水性セラ
    ミックからなる多数の骨材を敷き均して形成された保水
    層を備え、前記保水層に対しての定期的な給水により舗
    装面の発熱が抑制されることを特徴とする透水性舗装。
  5. 【請求項5】 路盤上に透水性アスファルト層を形成し
    てなる透水性舗装において、 前記透水性アスファルト層の表面に保水性セラミックか
    らなる多数の骨材を含むと共に、前記路盤と透水性アス
    ファルト層との間に、保水性セラミックからなる多数の
    骨材を敷き均して形成された保水層を備え、前記骨材お
    よび保水層に対しての定期的な給水により舗装面の発熱
    が抑制されることを特徴とする透水性舗装。
  6. 【請求項6】 内部に前記多数の骨材に対して水を供給
    するための給水手段を備えたことを特徴とする請求項1
    または2に記載の舗装。
  7. 【請求項7】 内部に前記多数の骨材に対して水を供給
    するための給水手段を備えたことを特徴とする請求項3
    ないし5のいずれか1に記載の透水性舗装。
  8. 【請求項8】 前記給水手段が、路盤内部に設置された
    有孔管またはポーラスパイプであることを特徴とする請
    求項7記載の透水性舗装。
  9. 【請求項9】 表層として密粒アスファルトコンクリー
    ト層が形成される舗装の施工法であって、 前記密粒アスファルトコンクリート層が硬化する前に、
    前記密粒アスファルトコンクリート層の表面に保水性セ
    ラミックからなる多数の骨材を適宜の割合で散布し、次
    いで散布した骨材を締め固めることを特徴とする舗装の
    施工法。
  10. 【請求項10】 表層として透水性アスファルト層が形
    成される透水性舗装の施工法であって、 前記透水性アスファルト層を敷き均す際に、前記透水性
    アスファルト層の表面に保水性セラミックからなる多数
    の骨材を適宜の割合で散布し、次いで散布した骨材を締
    め固めることを特徴とする透水性舗装の施工法。
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