JP2006241803A - 吸水性舗装及び吸水性舗装に使用する骨材 - Google Patents

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雅彦 菅
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和弘 大塚
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Abstract

【課題】安価に多量生産できる多孔質焼結粒を使用して、多量の水分を吸水して効果的に冷却し、さらに充分な強度として歩道や車道に有効に利用する。
【解決手段】吸水性舗装は、骨材1を結合材2で結合している舗装体であって、骨材1の一部あるいは全体が、石炭灰と製紙スラッジを含む原料を成形した成形体を焼成して多孔質な状態に焼結してなる多孔質焼結粒で、この多孔質焼結粒が吸水するようにしている。
【選択図】図1

Description

本発明は、道路、公園、庭園等に施工されて、雨水や散水を吸水して、吸水した水の気化熱で冷却して涼しくできる吸水性舗装及び吸水性舗装に使用する骨材に関する。
水の気化熱は、約470カロリー/gと極めて大きい。このため、水の気化熱を利用して地面を効果的に冷却できる。このことを実現する舗装として、吸水性舗装が開発されている(特許文献1ないし3参照)。
特開2004−76482号公報 特開2004−3158号公報 特開平8−100403号公報
吸水性舗装は、保水できる水分量でトータルの冷却熱量が決定される。少量の水を吸水する吸水性舗装は、気化できる水分量が少ないので、トータルの冷却熱量も小さくなる。このことから、吸水性舗装がいかに多量の水分を吸水できるかが大切である。吸水性舗装は、骨材に微細な空隙を設けて吸水性を向上できる。この吸水性舗装は、骨材の空隙率が全体の吸水量を特定する。したがって、吸水性舗装に使用される骨材には、以下の(1)〜(3)の全ての特性が要求される。
(1) 多孔質で多量の水分を含有できること
(2) 上面に作用する荷重で破壊されない強度を有すること
(3) 安価であること
吸水性舗装は、その施工面積が極めて広いので、いかに優れた特性があっても、安価で経済的に涼しくできないと実用化されない。また、舗装は、歩道では上を人が歩き、車道では車が走行するので、上面に作用する荷重で破壊されない強度が要求される。
本発明は、この特性を満足することを目的に開発されたものである。本発明の重要な目的は、安価に多量生産できる多孔質焼結粒を使用して、多量の水分を吸水して効果的に冷却でき、さらに充分な強度があって歩道や車道に有効に利用できる吸水性舗装及び吸水性舗装に使用する骨材を提供することにある。
本発明の請求項1の吸水性舗装は、骨材1を結合材2で結合している舗装体であって、骨材1の一部あるいは全体が、石炭灰と製紙スラッジを含む原料を成形した成形体を焼成して多孔質な状態に焼結してなる多孔質焼結粒で、この多孔質焼結粒が吸水するようにしている。
本発明の請求項2の吸水性舗装は、骨材1を結合材2で結合している舗装体であって、骨材1の一部あるいは全体が、石炭灰と植物性残渣を含む原料を成形した成形体を焼成して多孔質な状態に焼結してなる多孔質焼結粒で、この多孔質焼結粒が吸水するようにしている。
本発明の請求項3の吸水性舗装は、骨材1を結合材2で結合している舗装体であって、骨材1の一部あるいは全体が、未燃カーボンを含む石炭灰を含む原料を成形した成形体を焼成して多孔質な状態に焼結した多孔質焼結粒で、この多孔質焼結粒が吸水するようにしている。
本発明の請求項4の吸水性舗装は、骨材1を結合材2で結合している舗装体であって、骨材1の一部あるいは全体が、製紙スラッジを含む原料を成形した成形体を焼成して多孔質な状態に焼結してなる多孔質焼結粒で、この多孔質焼結粒が吸水するようにしている。
本発明の請求項5の吸水性舗装は、骨材1の間に吸水骨材3を充填している舗装体であって、吸水骨材3が、石炭灰と製紙スラッジを含む原料を成形した成形体を焼成して多孔質な状態に焼結してなる多孔質焼結粒を含み、多孔質焼結粒が吸水するようにしている。
本発明の請求項6の吸水性舗装は、骨材1の間に吸水骨材3を充填している舗装体であって、吸水骨材3が、石炭灰と植物性残渣を含む原料を成形した成形体を焼成して多孔質な状態に焼結してなる多孔質焼結粒を含み、多孔質焼結粒が吸水するようにしている。
本発明の請求項7の吸水性舗装は、骨材1の間に吸水骨材3を充填している舗装体であって、吸水骨材3が、未燃カーボンを含む石炭灰を含む原料を成形した成形体を焼成して多孔質な状態に焼結した多孔質焼結粒を含み、多孔質焼結粒が吸水するようにしている。
本発明の請求項8の吸水性舗装は、骨材1の間に吸水骨材3を充填している舗装体であって、吸水骨材3が、製紙スラッジを含む原料を成形した成形体を焼成して多孔質な状態に焼結してなる多孔質焼結粒を含み、多孔質焼結粒が吸水するようにしている。
本発明の吸水性舗装は、表層4の骨材1に多孔質焼結粒を使用することができる。
本発明の吸水性舗装は、表層4の骨材1の間に、多孔質焼結粒を含む吸水骨材3を充填することができる。
本発明の吸水性舗装は、透水性を有する表層4の下に路盤5を配設すると共に、路盤5は骨材1の一部又は全体を多孔質焼結粒とし、表層4を透過した水を路盤5の多孔質焼結粒に吸水させることができる。
本発明の吸水性舗装は、透水性を有する表層4の下に路盤5を配設すると共に、路盤5は骨材1の間に多孔質焼結粒を含む吸水骨材3を充填し、表層4を透過した水を路盤5の多孔質焼結粒に吸水させることができる。
本発明の請求項13の吸水性舗装に使用する骨材は、石炭灰と製紙スラッジを含む原料を成形した成形体を焼成して多孔質な状態に焼結して吸水性のある多孔質焼結粒としている。
本発明の請求項14の吸水性舗装に使用する骨材は、石炭灰と植物性残渣を含む原料を成形した成形体を焼成して多孔質な状態に焼結して吸水性のある多孔質焼結粒としている。
本発明の請求項15の吸水性舗装に使用する骨材は、未燃カーボンを含む石炭灰を含む原料を成形した成形体を焼成して多孔質な状態に焼結して吸水性のある多孔質焼結粒としている。
本発明の請求項16の吸水性舗装に使用する骨材は、製紙スラッジを含む原料を成形した成形体を焼成して多孔質な状態に焼結して吸水性のある多孔質焼結粒としている。
本発明の吸水性舗装は、安価に多量生産できる多孔質焼結粒を使用して、多量の水分を吸水して効果的に冷却でき、さらに充分な強度があって歩道や車道に有効に利用できる特長がある。それは、本発明の吸水性舗装が、吸水性舗装の骨材の一部あるいは全体に多孔質焼結粒を使用し、あるいは、吸水性舗装の骨材の間に吸水骨材として多孔質焼結粒を充填しており、この多孔質焼結粒で吸水するようにしているからである。とくに、本発明の吸水性舗装は、骨材あるいは吸水骨材として使用する多孔質焼結粒に、石炭灰と製紙スラッジを含む原料、あるいは石炭灰と植物性残渣を含む原料、あるいは未燃カーボンを含む石炭灰を含む原料、あるいはまた製紙スラッジを含む原料を成形した成形体を焼成して多孔質な状態に焼結してなる多孔質焼結粒を使用する。したがって、多孔質焼結粒を安価に多量生産しながら、内部に無数の空隙を設けて、この空隙への水の出入りをスムーズにして優れた保水性を実現しながら、優れた強度も実現できる。このように、優れた保水性と強度とを有する多孔質焼結粒を吸水性舗装の骨材や吸水骨材として使用する構造は、保水する多量の水の気化熱で、長い時間にわたって歩道や車道の路面を効果的に涼しくできる特長がある。
さらに、本発明の請求項9と請求項10の吸水性舗装は、表層の骨材の一部あるいは全体を多孔質焼結粒とし、あるいは、表層の骨材の間に多孔質焼結粒を含む吸水骨材を充填しているので、表層を優れた吸水性として、保水する多量の水の気化熱で表層を効果的に涼しくできる特長がある。
さらに、本発明の請求項11と請求項12の吸水性舗装は、透水性を有する表層の下に路盤を配設して、路盤の骨材の一部あるいは全体を多孔質焼結粒とし、あるいは、路盤の骨材の間に多孔質焼結粒を含む吸水骨材を充填しているので、内部の路盤に多量の水を保水できる。このため、雨水を有効に路盤に吸水して、保水する多量の水の気化熱で、表層を効果的に涼しくできる。とくに、路盤の骨材や吸水骨材に要求される強度が低いので、ここに充填する骨材や吸水骨材に、空隙率と吸水率の高い多孔質焼結粒を使用して、路盤に多量の水を吸水して保水し、長期間にわたって、表層を効果的に涼しく冷却できる特長がある。
さらに、本発明の骨材は、石炭灰と製紙スラッジを含む原料、あるいは石炭灰と植物性残渣を含む原料、あるいは未燃カーボンを含む石炭灰を含む原料、あるいはまた製紙スラッジを含む原料を成形した成形体を焼成して多孔質な状態に焼結して吸水性のある多孔質焼結粒としているので、多孔質焼結粒を安価に多量生産しながら、内部に無数の空隙を設けて、この空隙への水の出入りをスムーズにして優れた保水性を実現できると共に、優れた強度を実現できる。したがって、吸水性舗装に使用する骨材として、真に理想的な骨材を実現できる。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するための吸水性舗装及び吸水性舗装に使用する骨材を例示するものであって、本発明は吸水性舗装及び骨材を以下のものに特定しない。
さらに、この明細書は、特許請求の範囲を理解しやすいように、実施例に示される部材に対応する番号を、「特許請求の範囲」および「課題を解決するための手段の欄」に示される部材に付記している。ただ、特許請求の範囲に示される部材を、実施例の部材に特定するものでは決してない。
吸水性舗装は、図1の断面図に示すように、骨材1を結合材2で結合している。骨材1は、吸水性のある多孔質焼結粒である。ただ、骨材は、吸水性のある多孔質焼結粒に、従来の舗装に使用している、天然石等の一般骨材を混合して使用することができる。一般骨材は、従来の舗装に使用している全ての骨材とすることができる。この一般骨材には、天然石、コンクリート廃材を破砕した骨材等を使用することができる。多孔質焼結粒と一般骨材を比較すると、一般骨材は強度に優れ、多孔質焼結粒は吸水性に優れている。とくに、多孔質焼結粒は、空隙率を高くして吸水性を高くすると、強度が低下する特性がある。このため、空隙率が高くて吸水性の高い多孔質焼結粒は、優れた強度の一般骨材と混合して使用して、吸水性舗装の強度を向上できる。また、空隙率と吸水率の小さい多孔質焼結粒は強度が大きいので、一般骨材を混合することなく、全ての骨材を多孔質焼結粒として、充分な強度の吸水性舗装にできる。
一般骨材と多孔質焼結粒とを混合する骨材1は、吸水性舗装に要求される吸水性と、多孔質焼結粒の吸水率と、舗装に要求される強度と、用途を考慮して、一般骨材と多孔質焼結粒の混合率を設定する。たとえば、歩道のように大きな強度が要求されない吸水性舗装においては、多孔質焼結粒の混合率を高く、また、空隙率が高くて吸水率の高い多孔質焼結粒を使用し、反対に車道のように強度が要求される吸水性舗装においては、多孔質焼結粒に対する一般骨材の混合率を高くし、また多孔質焼結粒の空隙率と吸水率を小さくして強靭なものを使用する。
多孔質焼結粒や一般骨材からなる骨材1は、平均粒子径を5〜30mm、好ましくは、5〜20mmとする。
この吸水性舗装は、骨材1と結合材2とを混練りして地面に敷設して施工され、あるいは骨材1を一定の厚さに敷設した状態で、結合材2を散布して施工される。本発明の吸水性舗装は、舗装に使用する骨材に独得のものを使用し、あるいは以下に示すように、骨材の隙間に独得の吸水骨材を充填することを特徴とする。ただ、骨材の一部あるいは全体を多孔質焼結粒とし、あるいは骨材の隙間に多孔質焼結粒を充填して施工される。
結合材2には、無機粒を結合できる全てのもの、たとえば、セメント、アスファルト、合成樹脂、あるいはこれ等を複数種混合したものを使用する。結合材2が、多孔質焼結粒の表面全体を非通水膜で被覆すると、多孔質焼結粒の吸水性が失われる。したがって、結合材2は、多孔質焼結粒を吸水性のある状態で結合する。このことを実現するには、結合材2に通水性のあるものを使用し、あるいは結合材2が骨材1の接点を結合して、骨材1の間に空隙ができる状態とする。通水性のある結合材2には、たとえば水分量の少ないモルタルを使用する。また、骨材1の接点を結合して、骨材1間に空隙を設けるには、骨材1に対する結合材2の混合率を少なく、たとえば、100重量部の骨材1に対して、20〜100重量部の結合材2を混合する。結合材2を少なくするほど、結合材2は骨材1の接点のみを結合して、骨材1の隙間を大きくする。
通水性があり、また骨材間に隙間があって、ここに水を透過させる吸水性舗装は、骨材1を厚く敷設して、内部の骨材1にまで雨水等を速やかに保水できる。水が骨材1の間を透過して、下部の骨材1に吸水されるからである。
図2に示す吸水性舗装は、骨材1の間に吸水骨材3を充填している。吸水骨材3は吸水性のある多孔質焼結粒である。ここに充填される吸水骨材3は、骨材1の隙間に充填されるように、骨材1よりも平均粒子径を小さくしている。吸水骨材3の平均粒子径は、骨材1の平均粒子径の1/2以下とし、たとえば、0.5〜3mm、好ましくは0.5〜2mmとする。この構造の吸水性舗装は、骨材1の間に吸水骨材3を充填して、吸水骨材3に雨水等を保水させる。この吸水性舗装は、骨材1を従来のものと変更しないで、吸水性を実現する。したがって、従来の舗装に匹敵する強度を保持しながら、吸水率を高くして涼しくできる。
以上の吸水性舗装は、表層4の骨材1に多孔質焼結粒を使用し、あるいは表層4の骨材間に多孔質焼結粒を含む吸水骨材3を充填して、表層4の多孔質焼結粒に雨水を吸水させる。吸水性舗装は、図3と図4に示すように、表層4の下に路盤5を配設して、この路盤5に吸水する構造とすることもできる。この吸水性舗装は、路盤5の骨材1の一部あるいは全体を多孔質焼結粒とし、あるいは路盤5の骨材1の間に、多孔質焼結粒を含む吸水骨材3を充填する。路盤5に吸水させる吸水性舗装は、表層4が透水性を有する。表層4を透過した水を路盤5に吸水させるからである。この吸水性舗装は、太陽熱で表層4が加温されると、表層4の熱で路盤5に吸水される水が気化する。気化した水は大きな気化熱で表層4を冷却する。
路盤5に多孔質焼結粒を使用する吸水性舗装は、表層4を従来の舗装と同じ構造にできる。このため、表層4を強靭な構造としながら、内部の路盤5に吸水できる。この吸水性舗装は、路盤5を厚くし、または路盤5の骨材1に、空隙率と吸水率の高い多孔質焼結粒を多量に使用し、あるいは、骨材1の間に充填する吸水骨材3に、空隙率と吸水率の高い多孔質焼結粒を使用して、路盤5の吸水率を大きくできる。したがって、この構造の吸水性舗装は、表面の表層4を強靭な構造としながら、内部の路盤5には多量の水を保水できる。このため、雨水を有効に路盤5に吸水して多量の雨水を保水し、保水する多量の水の気化熱で、表層4を長い時間にわたって、効果的に涼しくできる。すなわち、吸水性舗装に降った雨を外部に排水することなく路盤5に吸水して保水し、保水する水の気化熱でもって、表層4を数日以上もの長い間、涼しくできる特徴がある。とくに、路盤5の骨材1や吸水骨材3に要求される強度が低いので、ここに充填する骨材1や吸水骨材3に、空隙率と吸水率の高い多孔質焼結粒を使用できる。多孔質焼結粒は、強度と空隙率とが相反する特性で、強度を低くすると空隙率を大きくして、吸水率を大きくできる。このため、路盤5に多量の水を吸水して保水し、長期間にわたって、表層4を効果的に涼しく冷却できる特徴がある。
さらに、本発明の吸水性舗装は、図示しないが、表層と路盤の両方の骨材や吸水骨材に多孔質焼結粒を使用して、さらに吸水率を高くすることもできる。この吸水性舗装は、表層の骨材や吸水骨材の一部あるいは全体を多孔質焼結粒とし、さらに、路盤の骨材や吸水骨材の一部あるいは全体を多孔質焼結粒とする。
骨材1や吸水骨材3に使用される多孔質焼結粒は、吸水率を高くして、吸水性舗装の保水量を多くできる。多孔質焼結粒の吸水率は、たとえば、25%以上、好ましくは35%以上、さらに好ましくは40%以上とする。
さらに、骨材1や吸水骨材3に使用される多孔質焼結粒は、破壊強度を強くして、上面に作用する荷重で破壊されるのを有効に防止できる。多孔質焼結粒の破壊強度は、たとえば、100N以上、好ましくは150N以上、さらに好ましくは200N以上、より好ましくは250N以上とする。ただし、この破壊強度は、球形に焼結された多孔質焼結粒を、変形しない平行な金属面で挟着して、破壊されるときの荷重を圧縮強度としている。
骨材1や吸水骨材3に使用される多孔質焼結粒は、無機質材を多孔質な状態に焼結したもので、以下のようにして製造する。
[未燃カーボンで多孔質とする石炭灰からなる多孔質焼結粒の製造方法]
(1) 造粒工程
この工程は、10重量%以上の未燃カーボンを含むフライアッシュに、実質的に無機結合材を添加することなく、バインダーに水を添加して造粒して未焼結粒子とする。フライアッシュには、5重量%以上、好ましくは10重量%以上、さらに好ましくは20重量%以上の未燃カーボンを含むものを使用する。フライアッシュに、未燃カーボンの含有量の多いものを使用して、焼結された多孔質焼結粒の空隙率をより高く、すなわち吸水率を高くできる。とくに、未燃カーボンによる空隙は、極めて微細な空隙となり、水を長時間にわたって保水する効果がある。ただ、フライアッシュの未燃カーボンが多すぎると、多孔質焼結粒の強度が低下するので、未燃カーボンの含有率は40重量%以下、好ましくは30重量%以下とする。
フライアッシュを結合して造粒するバインダーには水を使用するが、焼成工程で焼失する合成樹脂製のバインダー、たとえば酢酸ビニル樹脂やPVA等の合成樹脂バインダーを添加して使用することもできる。バインダーである水の添加量は、フライアッシュを結合して造粒できる量、たとえば10重量%とする。ただし、バインダーの添加量は、5重量%〜20重量%として造粒することもできる。造粒工程は、フライアッシュに水を噴霧しながら、皿の上で転動させながら造粒する。ただ、フライアッシュに10重量%の水を添加して混練りし、これを成形型に入れてプレス成形して造粒することもできる。造粒工程において、平均粒子径を2〜30mm、好ましくは3〜20mm、さらに好ましくは5〜15mmとする未焼結粒子に造粒する。
(2) 焼成工程
未焼結粒子を乾燥した後、この工程で表面層と核粒子とを焼結する。焼成温度は、1050℃〜1200℃とする。焼成温度が低いと、充分に焼結できずに強度が低下する。反対に高すぎると空隙が少なくなって、吸水性と保水性が低下する。焼成工程において、未焼結粒子は含有される未燃カーボンが焼失して多孔質な状態となる。未燃カーボンは、多孔質焼結粒の全体に、極めて微細な空隙を形成して多孔質な状態とする。図5は、多孔質焼結粒の内部が焼結されて多孔質な状態となる状態を示す電子顕微鏡写真である。この図に示すように、多孔質焼結粒の内部には、極めて微細な多くの空隙ができ、ここに吸水した水を保水する。この状態で内部の微細な空隙に保水する多孔質焼結粒は、極めて優れた保水性を実現して、長い時間にわたって保水する。
以下の工程で多孔質焼結粒を製造する。
(1) 造粒工程
30重量%の未燃カーボンを含むフライアッシュに、バインダーとして水を噴霧し、皿の上で転動させて球形の未焼結粒子を造粒する。水の添加量は10重量%とする。造粒する核粒子の平均粒子径は約10mmとする。
(2) 焼成工程
未焼結粒子を乾燥した後、焼成炉に搬入し、焼成温度を1160℃として1時間焼成する。焼成炉は、200℃/時間の温度勾配で炉内の温度を上昇し、1160℃に1時間保持した後、自然冷却して、焼成炉から多孔質焼結粒を取り出す。
以上の工程で製造される多孔質焼結粒は、吸水率が約60重量%と極めて高くなる。吸水率が60重量%である多孔質焼結粒は、100gの多孔質焼結粒に60gの水を保水する。多孔質焼結粒の真比重は2.6とすれば、この多孔質焼結粒の空隙率は約61%と極めて高くなる。さらに、この多孔質焼結粒は極めて微細な空隙に吸水するので、極めて優れた保水性を実現する。図6はこの方法で製作される多孔質焼結粒に含まれる水分が時間と共に減少する状態を示す。ただし、この試験は温度40℃、湿度80%に置かれた多孔質焼結粒から水分が減少する状態を示している。この図から、この実施例で製作する多孔質焼結粒は、400時間(16.7日)経過後も40%の水分を保水するという、極めて優れた保水性を実現する。
図7は、この実施例で得られた多孔質焼結粒の空隙分布を示すグラフである。このグラフにより、この実施例の多孔質焼結粒の空隙は、5〜15μmと極めて微細な空隙がほとんどを占めることが判る。ただし、このグラフはHg注入法で測定した空隙の細孔径を示している。
さらに、この実施例で製造された多孔質焼結粒は、コンクリートや地面に敷設して、上を歩行しても全く破壊されない強度となる。したがって、この多孔質焼結粒を骨材とする歩道の吸水性舗装は、上を歩いても骨材が破壊されない強度を有する。とくに多孔質焼結粒が、上を歩行して破壊されない強度を有するので、歩道の吸水性舗装は、骨材の全てをこの実施例の多孔質焼結粒とすることができる。多孔質焼結粒は、局部的に加圧して約226Nの圧力で加圧するまで破壊されない破壊強度を有する。この破壊試験は、球形に焼結された多孔質焼結粒を、変形しない平行な金属面で挟着して、破壊される圧力である。この破壊試験によると、多孔質焼結粒は極めて狭い領域で局部的に押圧される。現実に吸水性舗装の骨材として使用される状態では、歩道にあっては靴等で広い面積で踏みつけられ、車道にあってはタイヤを介して広い面積で押圧される。すなわち、吸水性舗装の骨材に使用される多孔質焼結粒は、局部に集中して直接に力が作用することはない。歩道や車道である吸水性舗装は、表面に表出する骨材である多孔質焼結粒に、靴底やタイヤ等のゴム状弾性体等を介して力が作用する。このため、多孔質焼結粒の破壊強度は、局部的に押圧する状態に比較して極めて大きくなる。このため、この実施例で製作される多孔質焼結粒は、吸水性舗装の表面に表出する骨材として歩道と車道に使用されて破壊されない強度を有する。したがって、この実施例で製作される多孔質焼結粒は、車道や歩道となる吸水性舗装の骨材として使用できる。また、平均粒子径を小さくして、車道や歩道となる吸水性舗装の骨材の間に吸水骨材として充填できる。すなわち、歩道や車道の表層の骨材として使用できる。したがって、路盤の骨材、さらに路盤の骨材間の吸水骨材としても使用できる。
焼成工程における焼成温度を1160℃から1180℃にする以外、実施例1と同様にして多孔質焼結粒を製造する。この実施例で製造される多孔質焼結粒は、吸水率が約53重量%と極めて高くなる。吸水率が53重量%である多孔質焼結粒は、100gの多孔質焼結粒に53gの水を保水する。この多孔質焼結粒も極めて微細な空隙に吸水するので、実施例1の多孔質焼結粒と同じように、極めて優れた保水性を実現し、400時間(16.7日)経過後も約40%の水分を保水する。
さらに、製造された多孔質焼結粒をコンクリートや地面に敷設して、上を歩行しても全く破壊されない強度となった。球形に焼結された多孔質焼結粒を、変形しない平行な金属面で挟着して、局部的に加圧して破壊強度を測定すると約248Nの圧力で加圧するまで破壊されず、実施例1の多孔質焼結粒よりも更に強靭なものとなる。このため、歩道や車道の表層と路盤の骨材に使用でき、また骨材の間に充填する吸水骨材にも使用できる強度を有する。
造粒工程において、フライアッシュに12重量%の未燃カーボンを含有するものを使用し、焼成工程における焼成温度を1100℃とする以外、実施例1と同様にして多孔質焼結粒を製作する。
この実施例で製造される多孔質焼結粒は、吸水率が約45重量%と極めて高くなる。吸水率が45重量%である多孔質焼結粒は、100gの多孔質焼結粒に45gの水を保水する。この多孔質焼結粒も極めて微細な空隙に吸水するので、実施例1の多孔質焼結粒と同じように、極めて優れた保水性を実現し、400時間(16.7日)経過後も約40%の水分を保水する。
さらに、製造された多孔質焼結粒をコンクリートや地面に敷設して、上を歩行しても全く破壊されない強度となった。球形に焼結された多孔質焼結粒を、変形しない平行な金属面で挟着して、局部的に加圧して破壊強度を測定すると約187Nの圧力で加圧するまで破壊されない。このため、歩道や車道の表層と路盤の骨材に使用でき、また骨材の間に充填する吸水骨材にも使用できる強度を有する。
以上の方法で製造される多孔質焼結粒は、表面を無機粉末でコーティングすることができる。この多孔質焼結粒は以下のようにして製造される。
(1) 造粒工程
この工程は、前述の(1)の造粒工程と同じようにして、核粒子を製造する。
(2) コーティング工程
造粒工程で得られる核粒子の表面を無機粉末でコーティングして未焼結粒子とする。コーティングに使用する無機粉末は、核粒子を構成するフライアッシュよりも未燃カーボンの含有量を少なくして、酸化鉄含有量の多いフライアッシュ、または岩石の微粉末を使用する。また、無機粉末には、フライアッシュと岩石の微粉末の混合物も使用できる。岩石の混合物である無機粉末には、骨材を破砕して骨材を製造する工程で発生する砕石の微粉末屑を有効に使用できる。この岩石には、流紋岩の微粉末や砂岩を破砕したものが使用できる。核粒子をコーティングする無機粉末は、核粒子のフライアッシュよりも多量の酸化鉄を含有する。酸化鉄を含有する無機粉末は、還元雰囲気で焼成されて、茶色から赤色に変色して、多孔質焼結粒の外観を美しい色に着色する。
コーティング工程において、未焼結粒子の平均粒子径を2mm〜30mmとする。無機粉末をコーティングして核粒子に積層される表面層の厚さは、核粒子の平均粒子径は一定でないが、たとえば0.5〜3mm、好ましくは1〜2mmとする。表面層を薄くして、多孔質焼結粒の吸水率を高くできる。ただ、表面層を薄くすると圧縮強度が低下する。反対に表面層を厚くして多孔質焼結粒の圧縮強度を向上できる。したがって、表面層の厚さは、多孔質焼結粒の用途により最適値とする。敷設した上を頻繁に歩行する場所に敷設される多孔質焼結粒は、表面層を厚くして圧縮強度を強くする。反対に、敷設された上を歩く頻度が少ない場所、たとえば建物の屋上等に使用される多孔質焼結粒は、表面層を薄くして吸水性と保水性を向上して軽くする。コーティング工程において、無機粉末でコーティングする場合も、無機粉末に水や合成樹脂等のバインダーを添加する。ただ、無機粉末を核粒子の表面に薄くコーティングする場合、バインダーを添加することなく、核粒子に含まれる水分で核粒子の表面に結合することもできる。
(3) 焼成工程
未焼結粒子を乾燥した後、この工程で表面層と核粒子とを焼結する。焼成温度は、1000℃〜1200℃、好ましくは1050℃〜1200℃とする。焼成温度が低いと、表面層を充分に焼結できずに強度が低下する。反対に高すぎると空隙が少なくなって、吸水性と保水性が低下する。表面層は、内部の核粒子よりも強固に焼結される。焼成工程は、未焼結粒子を焼成して、コーティングされた表面層と、内部の核粒子を焼結する。焼成された核粒子と表面層は、両方が多孔質な状態となる。内部の核粒子は、含有される未燃カーボンが焼失して多孔質な状態となる。表面層は、無機粉末が焼結されるが、焼結される無機粉末の間に隙間ができて多孔質な状態となる。核粒子は、含有される未燃カーボンによって極めて微細な空隙ができる。さらに、フライアッシュに含まれる未燃カーボンが焼失することにより、核粒子は表面層よりも微細な空隙が多くなって、表面層よりも多孔質な状態となる。さらに、表面層は核粒子よりも高い温度に加熱されることで、フライアッシュよりも焼結されやすい無機粉末が含まれているため、より強い強度に焼結される。
以下の工程で、表面を無機粉末でコーティングしている多孔質焼結粒が製造される。
(1) 造粒工程
30重量%の未燃カーボンを含むフライアッシュに、バインダーとして水を噴霧し、皿の上で転動させて球形の核粒子を造粒する。水の添加量は、100重量部のフライアッシュに対して10重量部とする。造粒する核粒子の平均粒子径は約10mmとする。
(2) コーティング工程
造粒工程で製造される核粒子の表面を無機粉末でコーティングして未焼結粒子とする。無機粉末には、未燃カーボンが約12重量%のフライアッシュを使用する。コーティングする表面層の厚さを1mmとして、未燃カーボンの平均粒子径を12mmとする。コーティングは造粒工程と同じように、皿の上で核粒子を転動させて、水を噴霧しながらフライアッシュを供給して、核粒子の表面を未燃カーボンの少ないフライアッシュでコーティングする。
(3) 焼成工程
未焼結粒子を乾燥した後、焼成炉に搬入し、焼成温度を1140℃として1時間焼成する。焼成炉は、200℃/時間の温度勾配で炉内の温度を上昇し、1140℃に1時間保持した後、自然冷却して、焼成炉から多孔質焼結粒を取り出す。
以上の工程で製造される多孔質焼結粒は、吸水率が約50重量%と極めて高くなる。吸水率が50重量%である多孔質焼結粒は、100gの多孔質焼結粒に50gの水を保水する。多孔質焼結粒の真比重を2.6とすれば、この多孔質焼結粒の空隙率は約57%と極めて高くなる。さらに、この多孔質焼結粒は極めて微細な空隙に吸水するので、極めて優れた保水性を実現する。図8はこの実施例で製作される多孔質焼結粒が長時間に渡って保水する特性を示す。ただし、この試験は温度40℃、湿度80%の室内で水分が減少する状態を示している。この図から、この実施例で製作する多孔質焼結粒は、400時間(16.7日)経過後も約30%の水分を保水するという、極めて優れた保水性を実現する。
さらに、製造された多孔質焼結粒をコンクリートや地面の上に敷設して、上を歩行しても全く破壊されない強度となる。破壊強度を測定するために、球形に焼結された多孔質焼結粒を、変形しない平行な金属面で挟着して、局部的に加圧しても約125Nの圧力で加圧するまで破壊されない破壊強度を有する。このため、歩道や車道の表層と路盤の骨材に使用でき、また骨材の間に充填する吸水骨材にも使用できる強度を有する。
焼成工程における焼成温度を1140℃から1180℃にする以外、実施例4と同様にして多孔質焼結粒を製造する。この実施例で製造される多孔質焼結粒は、吸水率が約42重量%と極めて高くなる。吸水率が42重量%である多孔質焼結粒は、100gの多孔質焼結粒に42gの水を保水する。この多孔質焼結粒も極めて微細な空隙に吸水するので、実施例4の多孔質焼結粒と同じように、極めて優れた保水性を実現し、400時間(16.7日)経過後も約30%の水分を保水する。
さらに、製造された多孔質焼結粒をコンクリートや地面の上に敷設して、上を歩行しても全く破壊されない強度となる。球形に焼結された多孔質焼結粒を、変形しない平行な金属面で挟着して、局部的に加圧して破壊強度を測定すると約163Nの圧力で加圧するまで破壊されず、実施例4の多孔質焼結粒よりも更に強靭なものとなる。このため、歩道や車道の表層と路盤の骨材に使用でき、また骨材の間に充填する吸水骨材にも使用できる強度を有する。
コーティング工程において、コーティングする無機粉末を、フライアッシュに代わって砂岩の砕石屑を使用し、焼成工程における焼成温度を1060℃とする以外、実施例4と同様にして多孔質焼結粒を製作する。
この実施例で製造される多孔質焼結粒は、吸水率が約36重量%と極めて高くなる。吸水率が36重量%である多孔質焼結粒は、100gの多孔質焼結粒に36gの水を保水する。この多孔質焼結粒も極めて微細な空隙に吸水するので、実施例4の多孔質焼結粒と同じように、極めて優れた保水性を実現し、400時間(16.7日)経過後も約30%の水分を保水する。
さらに、製造された多孔質焼結粒をコンクリートや地面に敷設して、上を歩行しても全く破壊されない強度となった。球形に焼結された多孔質焼結粒を、変形しない平行な金属面で挟着して、局部的に加圧して破壊強度を測定すると約220Nの圧力で加圧するまで破壊されず、実施例4及び5の多孔質焼結粒よりも更に強靭なものとなる。このため、歩道や車道の表層と路盤の骨材に使用でき、また骨材の間に充填する吸水骨材にも使用できる強度を有する。
コーティング工程において、コーティングする無機粉末を、フライアッシュに代わって、流紋岩を微粉砕したものを使用し、焼成工程における焼成温度を1100℃とする以外、実施例4と同様にして多孔質焼結粒を製作する。
この実施例で製造される多孔質焼結粒は、吸水率が約41重量%と極めて高くなる。吸水率が41重量%である多孔質焼結粒は、100gの多孔質焼結粒に41gの水を保水する。この多孔質焼結粒も極めて微細な空隙に吸水するので、実施例4の多孔質焼結粒と同じように、極めて優れた保水性を実現し、400時間(16.7日)経過後も約30%の水分を保水する。
さらに、製造された多孔質焼結粒をコンクリートや地面に敷設して、上を歩行しても全く破壊されない強度となった。球形に焼結された多孔質焼結粒を、変形しない平行な金属面で挟着して、局部的に加圧して破壊強度を測定すると約115Nの圧力で加圧するまで破壊されない。このため、歩道や車道の表層と路盤の骨材に使用でき、また骨材の間に充填する吸水骨材にも使用できる強度を有する。
焼成工程における焼成温度を1100℃から1140℃とする以外、実施例7と同様にして多孔質焼結粒を製作する。
この実施例で製造される多孔質焼結粒は、吸水率が約30重量%と極めて高くなる。吸水率が30重量%である多孔質焼結粒は、100gの多孔質焼結粒に30gの水を保水する。この多孔質焼結粒も極めて微細な空隙に吸水するので、実施例4の多孔質焼結粒と同じように、極めて優れた保水性を実現し、400時間(16.7日)経過後も約30%の水分を保水する。
さらに、製造された多孔質焼結粒をコンクリートや地面に敷設して、上を歩行しても全く破壊されない強度となった。球形に焼結された多孔質焼結粒を、変形しない平行な金属面で挟着して、局部的に加圧して破壊強度を測定すると約189Nの圧力で加圧するまで破壊されない。このため、歩道や車道の表層と路盤の骨材に使用でき、また骨材の間に充填する吸水骨材にも使用できる強度を有する。
さらに、骨材1や吸水骨材3に使用される多孔質焼結粒は、以下のようにして製造することもできる。
[製紙スラッジで多孔質とする石炭灰からなる多孔質焼結粒の製造方法]
(1) 造粒工程
この工程は、フライアッシュに焼成しない製紙スラッジを混合し、あるいは焼成しない未乾燥の製紙スラッジを、含有水をバインダーに使用して造粒して未焼結粒子とする。製紙スラッジは、10重量%以上、好ましくは15重量%以上、さらに好ましくは20重量%以上の繊維等の有機成分を含むものを使用する。さらに、製紙スラッジは、フィルタープレス等で脱水されたものであって、乾燥されず、また焼成されないものを使用する。この製紙スラッジは、40重量%〜70重量%の水分を含有する。この含有水分をバインダーに使用して、フライアッシュと製紙スラッジとの混合体を造粒し、あるいは製紙スラッジを造粒する。この製紙スラッジは、微細な短繊維と無機成分に水を含有する。この製造方法は、製紙スラッジの焼成灰をフライアッシュに混合して造粒するのではない。この製造方法は、脱水された製紙スラッジを乾燥することなく、また焼成することなく造粒して焼成するので、処理コストを著しく安くして理想的な物性の多孔質焼結粒にできる。
また、製紙スラッジに含まれる繊維は非常に細くて短い。この繊維を焼失して、多孔質焼結粒の内部に微細な無数の空隙を設ける。したがって、原料の製紙スラッジに、繊維等の有機成分の含有量の多いものを使用して、焼結された多孔質焼結粒の空隙率をより高く、すなわち吸水率を高くできる。とくに、繊維等の有機成分による空隙は、未燃カーボンのように独立気泡な状態ではなく、連続気泡の状態となって互いに連続する微細な無数の空隙となる。この構造の空隙は、多量の水をスムーズに出入りしやすい状態で保水する。
製紙スラッジに含まれる繊維等の有機成分が多すぎると、これを焼結した多孔質焼結粒は、空隙率が高くなって全体の強度が低下する。したがって、繊維等の有機成分の含有率の多すぎる製紙スラッジは、フライアッシュを混合して空隙率を調整する。さらに、フライアッシュに未燃カーボンを含有するものを使用して、フライアッシュの未燃カーボンと、製紙スラッジの繊維等の有機成分とで、多孔質焼結粒の空隙率をコントロールすることもできる。
さらに、フライアッシュと製紙スラッジには、いずれか又は両方に酸化鉄を含有するものを使用する。酸化鉄は顔料となって、多孔質焼結粒の表面を美しい天然色に着色する。
製紙スラッジやフライアッシュを結合して造粒するバインダーには水を使用するが、焼成工程で焼失する合成樹脂製のバインダー、たとえば酢酸ビニル樹脂やPVA等の合成樹脂バインダーを水に添加して使用することもできる。造粒工程において、フライアッシュと製紙スラッジは十分に混練りされて、製紙スラッジに含まれる繊維等の有機成分を均一に分散させる。水分を含有するフィルターや製紙スラッジは成型室に充填され、成型室が閉塞されて未焼結粒子に造粒される。製紙スラッジに対するフライアッシュ量を多くして、造粒に必要な水分量が少なくなる場合は、水分含有量が40重量%〜70重量%となるように水を添加して、繊維等の有機成分を均一に分散させるまで混練りする。
ただ、この製造方法は、フライアッシュと製紙スラッジを造粒する方法を、成型室に充填する方法には特定しない。たとえば、フライアッシュや製紙スラッジを円柱状又は角柱状に押し出し、これを所定の長さに切断して短い円柱状や角柱状とし、さらにこれを2枚のプレートで挟んで転動させて球形ないしは球形に近似する形状に成型し造粒することもできる。未焼結粒子は、好ましくは球形に造粒する。ただし、完全な球形には成型せずに、球形に近い形状とし、多面体ないしは角を丸くしている多面体等の形状に成型する。また、自然の砂利に近いように種々の形状が混在する形状に造粒することもできる。造粒工程においては、平均粒子径を2〜30mm、好ましくは3〜20mm、さらに好ましくは5〜15mmとする未焼結粒子に造粒する。
(2) 焼成工程
未焼結粒子を乾燥した後、焼結して製紙スラッジに含まれる繊維等の有機成分を焼失して、連続気泡状態の多孔状態に焼結する。焼成温度は、1000℃〜1300℃、好ましくは1000〜1200℃、さらに好ましくは1050℃〜1200℃とし、設定された焼成温度における焼成時間は1〜5時間とする。焼成温度が低く、あるいは焼成時間が短いと、充分に焼結できずに強度が低下する。反対に高すぎると無機成分が溶融されて空隙が少なくなって、吸水性と保水性が低下する。焼成工程において、未焼結粒子は含有される繊維等の有機成分が焼失されて多孔質な状態となる。また、未燃カーボンを含むフライアッシュに製紙スラッジを混合している未焼結粒子は、フライアッシュの未燃カーボンも焼失して微細な空隙ができる。この多孔質焼結粒は、繊維等の有機成分による連続気泡状態の空隙と、未燃カーボンによる独立気泡状態の空隙が互いに連通される状態で設けられて、多量の水分を含有する多孔質焼結粒となる。
図9は、多孔質焼結粒の内部が焼結されて多孔質な状態となる状態を示す電子顕微鏡写真である。この図に示すように、多孔質焼結粒の内部には、極めて微細な多くの連続する空隙ができ、ここに吸水した水を保水する。この状態で内部の微細な空隙に保水する多孔質焼結粒は、極めて優れた保水性を実現して、長期間にわたって保水する。
以下の工程で多孔質焼結粒を製造する。
(1) 造粒工程
100重量部のフライアッシュと、100重量部の製紙スラッジを十分に混合して、製紙スラッジの繊維等の有機成分を均一に分散させる状態とした原料を造粒する。フライアッシュは、30重量%の未燃カーボンを含有する。製紙スラッジは、30重量%の繊維等の有機成分を含有する。製紙スラッジは水分を含有するが、フライアッシュはほとんど水分を含まないので、全体の水分含有量が50重量%となるように水を添加して、水をバインダーとして造粒する。この製紙スラッジは、フィルタープレスで脱水されたものを、乾燥も焼成もしない状態で使用する。製紙スラッジは50重量%の水分を含む。造粒される未焼結粒子の平均粒子径は約10mmとする。
(2) 焼成工程
未焼結粒子を乾燥した後、焼成炉に搬入し、焼成温度を1200℃として2時間焼成する。焼成炉は、200℃/時間の温度勾配で炉内の温度を上昇し、1200℃に2時間保持した後、自然冷却して、焼成炉から多孔質焼結粒を取り出す。
以上の工程で製造される多孔質焼結粒は、吸水率が約61重量%と極めて高くなる。吸水率が61重量%である多孔質焼結粒は、100gの多孔質焼結粒に61gの水を保水する。この多孔質焼結粒は極めて微細な空隙に吸水するので、極めて優れた保水性を実現する。とくに、この多孔質焼結粒は、未燃カーボンによる独立気泡状態の空隙と、繊維等の有機成分による連続気泡状態の空隙とが、互いに連通する状態で設けられる。したがって、この実施例で製作される多孔質焼結粒は、多量の水をスムーズに出し入れできる状態で長時間にわたって保水する。たとえば、温度40℃、湿度80%の室内で水分が減少する状態を測定すると、この実施例の多孔質焼結粒は、400時間(16.7日)経過後も38重量%の水分を保水する極めて優れた保水性を示す。
この実施例で得られた多孔質焼結粒の空隙分布を水銀注入法で測定すると、2〜20μmと極めて微細な空隙がほとんどを占める。
さらに、製造された多孔質焼結粒をコンクリートや地面に敷設して、上を歩行しても全く破壊されない強度となった。破壊強度を測定するために、球形に焼結された多孔質焼結粒を、変形しない平行な金属面で挟着して、局部的に加圧しても約150Nの圧力で加圧するまで破壊されない破壊強度を有する。このため、歩道や車道の表層と路盤の骨材に使用でき、また骨材の間に充填する吸水骨材にも使用できる強度を有する。
焼成工程における焼成温度を1200℃から1150℃にする以外、実施例9と同様にして多孔質焼結粒を製造する。この実施例で製造される多孔質焼結粒は、吸水率が約63重量%となる。吸水率が63重量%である多孔質焼結粒は、100gの多孔質焼結粒に63gの水を保水する。この多孔質焼結粒も極めて微細な空隙に吸水するので、実施例9の多孔質焼結粒と同じように、極めて優れた保水性を実現し、400時間(16.7日)経過後も約40%の水分を保水する。
さらに、製造された多孔質焼結粒をコンクリートや地面に敷設して、上を歩行しても全く破壊されない強度となった。球形に焼結された多孔質焼結粒を、変形しない平行な金属面で挟着して、局部的に加圧して破壊強度を測定すると約130Nの圧力で加圧するまで破壊されない。このため、歩道や車道の表層と路盤の骨材に使用でき、また骨材の間に充填する吸水骨材にも使用できる強度を有する。
造粒工程において、原料に使用するフライアッシュに含有される未燃カーボンを5重量%とし、さらに、焼成工程における焼成温度を1200℃から1170℃にする以外、実施例9と同様にして多孔質焼結粒を製造する。この実施例で製造される多孔質焼結粒は、吸水率が約38重量%となる。吸水率が53重量%である多孔質焼結粒は、100gの多孔質焼結粒に38gの水を保水する。この多孔質焼結粒も極めて微細な空隙に吸水するので、実施例9の多孔質焼結粒と同じように、極めて優れた保水性を実現し、400時間(16.7日)経過後も約30%の水分を保水する。
さらに、製造された多孔質焼結粒をコンクリートや地面に敷設して、上を歩行しても全く破壊されない強度となった。球形に焼結された多孔質焼結粒を、変形しない平行な金属面で挟着して、局部的に加圧して破壊強度を測定すると約298Nの圧力で加圧するまで破壊されない。このため、歩道や車道の表層と路盤の骨材に使用でき、また骨材の間に充填する吸水骨材にも使用できる強度を有する。
造粒工程において、造粒される未焼結粒子の平均粒子径を12mmとし、さらに、焼成工程における焼成温度を1100℃にする以外、実施例11と同様にして多孔質焼結粒を製造する。この実施例で製造される多孔質焼結粒は、吸水率が約53重量%となる。吸水率が53重量%である多孔質焼結粒は、100gの多孔質焼結粒に53gの水を保水する。この多孔質焼結粒も極めて微細な空隙に吸水するので、実施例9の多孔質焼結粒と同じように、極めて優れた保水性を実現し、400時間(16.7日)経過後も約30%の水分を保水する。
さらに、製造された多孔質焼結粒をコンクリートや地面に敷設して、上を歩行しても全く破壊されない強度となった。球形に焼結された多孔質焼結粒を、変形しない平行な金属面で挟着して、局部的に加圧して破壊強度を測定すると約179Nの圧力で加圧するまで破壊されない。このため、歩道や車道の表層と路盤の骨材に使用でき、また骨材の間に充填する吸水骨材にも使用できる強度を有する。
造粒工程において、使用する原料を、5重量%の未燃カーボンを含有するフライアッシュを100重量部と、製紙スラッジを300重量部とし、造粒される未焼結粒子の平均粒子径を約11mmとし、さらに、焼成工程における焼成温度を1200℃から1170℃にする以外、実施例9と同様にして多孔質焼結粒を製造する。この実施例で製造される多孔質焼結粒は、吸水率が約42重量%となる。吸水率が42重量%である多孔質焼結粒は、100gの多孔質焼結粒に42gの水を保水する。この多孔質焼結粒も極めて微細な空隙に吸水するので、実施例9の多孔質焼結粒と同じように、極めて優れた保水性を実現し、400時間(16.7日)経過後も約30%の水分を保水する。
さらに、製造された多孔質焼結粒をコンクリートや地面に敷設して、上を歩行しても全く破壊されない強度となった。球形に焼結された多孔質焼結粒を、変形しない平行な金属面で挟着して、局部的に加圧して破壊強度を測定すると約282Nの圧力で加圧するまで破壊されない。このため、歩道や車道の表層と路盤の骨材に使用でき、また骨材の間に充填する吸水骨材にも使用できる強度を有する。
造粒工程において使用する焼失材混合無機材を、30重量%の繊維等の有機成分を含有する製紙スラッジのみとする以外、実施例9と同様にして、多孔質な多孔質焼結粒を製造する。この実施例で製造される多孔質焼結粒は、吸水率が約51重量%となる。吸水率が51重量%である多孔質焼結粒は、100gの多孔質焼結粒に51gの水を保水する。この多孔質焼結粒も極めて微細な空隙に吸水するので、実施例9の多孔質焼結粒と同じように、極めて優れた保水性を実現し、400時間(16.7日)経過後も約30%の水分を保水する。
さらに、製造された多孔質焼結粒をコンクリートや地面に敷設して、上を歩行しても全く破壊されない強度となった。球形に焼結された多孔質焼結粒を、変形しない平行な金属面で挟着して、局部的に加圧して破壊強度を測定すると約118Nの圧力で加圧するまで破壊されない。このため、歩道や車道の表層と路盤の骨材に使用でき、また骨材の間に充填する吸水骨材にも使用できる強度を有する。
焼成工程において、焼成温度を1200℃から1060℃にとする以外、実施例14と同様にして、多孔質な多孔質焼結粒を製造する。この実施例で製造される多孔質焼結粒は、吸水率が約60重量%となる。この多孔質焼結粒も極めて微細な空隙に吸水するので、実施例9の多孔質焼結粒と同じように、極めて優れた保水性を実現し、400時間(16.7日)経過後も約35%の水分を保水する。
さらに、製造された多孔質焼結粒をコンクリートや地面に敷設して、上を歩行しても全く破壊されない強度となった。球形に焼結された多孔質焼結粒を、変形しない平行な金属面で挟着して、局部的に加圧して破壊強度を測定すると約110Nの圧力で加圧するまで破壊されない。このため、歩道や車道の表層と路盤の骨材に使用でき、また骨材の間に充填する吸水骨材にも使用できる強度を有する。
以上の多孔質焼結粒は、未燃カーボンで多孔質とする多孔質焼結粒と同じようにして、表面を無機粉末でコーティングすることができる。また、製紙スラッジに代わって、植物性残渣を使用して石炭灰を多孔質に焼結することもできる。
以上のように、本発明の吸水性舗装は、骨材に多孔質焼結粒を使用し、あるいは骨材の間に充填する吸水骨材に多孔質焼結粒を使用して、吸水性舗装の吸水率を高くできる。したがって、本発明の吸水性舗装は、骨材と吸水骨材の両方に多孔質焼結粒を使用して、吸水率をさらに高くできる。また、本発明の吸水性舗装は、骨材の一部を多孔質焼結粒として、吸水率と強度を調整することができる。
本発明の一実施例にかかる吸水性舗装の断面図である。 本発明の他の実施例にかかる吸水性舗装の断面図である。 本発明の他の実施例にかかる吸水性舗装の断面図である。 本発明の他の実施例にかかる吸水性舗装の断面図である。 多孔質焼結粒を示す電子顕微鏡写真である。 多孔質焼結粒の保水性を示すグラフである。 多孔質焼結粒の空隙分布を示すグラフである。 他の多孔質焼結粒の保水性を示すグラフである。 他の多孔質焼結粒を示す電子顕微鏡写真である。
符号の説明
1…骨材
2…結合材
3…吸水骨材
4…表層
5…路盤

Claims (16)

  1. 骨材(1)を結合材(2)で結合している舗装体であって、骨材(1)の一部あるいは全体が、石炭灰と製紙スラッジを含む原料を成形した成形体を焼成して多孔質な状態に焼結してなる多孔質焼結粒で、この多孔質焼結粒が吸水するようにしてなることを特徴とする吸水性舗装。
  2. 骨材(1)を結合材(2)で結合している舗装体であって、骨材(1)の一部あるいは全体が、石炭灰と植物性残渣を含む原料を成形した成形体を焼成して多孔質な状態に焼結してなる多孔質焼結粒で、この多孔質焼結粒が吸水するようにしてなることを特徴とする吸水性舗装。
  3. 骨材(1)を結合材(2)で結合している舗装体であって、骨材(1)の一部あるいは全体が、未燃カーボンを含む石炭灰を含む原料を成形した成形体を焼成して多孔質な状態に焼結した多孔質焼結粒で、この多孔質焼結粒が吸水するようにしてなることを特徴とする吸水性舗装。
  4. 骨材(1)を結合材(2)で結合している舗装体であって、骨材(1)の一部あるいは全体が、製紙スラッジを含む原料を成形した成形体を焼成して多孔質な状態に焼結してなる多孔質焼結粒で、この多孔質焼結粒が吸水するようにしてなることを特徴とする吸水性舗装。
  5. 骨材(1)の間に吸水骨材(3)を充填している舗装体であって、吸水骨材(3)が、石炭灰と製紙スラッジを含む原料を成形した成形体を焼成して多孔質な状態に焼結してなる多孔質焼結粒を含み、多孔質焼結粒が吸水するようにしてなることを特徴とする吸水性舗装。
  6. 骨材(1)の間に吸水骨材(3)を充填している舗装体であって、吸水骨材(3)が、石炭灰と植物性残渣を含む原料を成形した成形体を焼成して多孔質な状態に焼結してなる多孔質焼結粒を含み、多孔質焼結粒が吸水するようにしてなることを特徴とする吸水性舗装。
  7. 骨材(1)の間に吸水骨材(3)を充填している舗装体であって、吸水骨材(3)が、未燃カーボンを含む石炭灰を含む原料を成形した成形体を焼成して多孔質な状態に焼結した多孔質焼結粒を含み、多孔質焼結粒が吸水するようにしてなることを特徴とする吸水性舗装。
  8. 骨材(1)の間に吸水骨材(3)を充填している舗装体であって、吸水骨材(3)が、製紙スラッジを含む原料を成形した成形体を焼成して多孔質な状態に焼結してなる多孔質焼結粒を含み、多孔質焼結粒が吸水するようにしてなることを特徴とする吸水性舗装。
  9. 表層(4)の骨材(1)に多孔質焼結粒を使用する請求項1ないし4のいずれかに記載される吸水性舗装。
  10. 表層(4)の骨材(1)の間に、多孔質焼結粒を含む吸水骨材(3)を充填している請求項5ないし8のいずれかに記載される吸水性舗装。
  11. 表層(4)の下に路盤(5)を配設しており、表層(4)が透水性を有し、路盤(5)は骨材(1)の一部又は全体を多孔質焼結粒とし、表層(4)を透過した水を路盤(5)の多孔質焼結粒に吸水させる請求項1ないし8のいずれかに記載される吸水性舗装。
  12. 表層(4)の下に路盤(5)を配設しており、表層(4)が透水性を有し、路盤(5)は骨材(1)の間に多孔質焼結粒を含む吸水骨材(3)を充填しており、表層(4)を透過した水を路盤(5)の多孔質焼結粒に吸水させる請求項1ないし8のいずれかに記載される吸水性舗装。
  13. 石炭灰と製紙スラッジを含む原料を成形した成形体を焼成して多孔質な状態に焼結して吸水性のある多孔質焼結粒としてなる吸水性舗装に使用する骨材。
  14. 石炭灰と植物性残渣を含む原料を成形した成形体を焼成して多孔質な状態に焼結して吸水性のある多孔質焼結粒としてなる吸水性舗装に使用する骨材。
  15. 未燃カーボンを含む石炭灰を含む原料を成形した成形体を焼成して多孔質な状態に焼結して吸水性のある多孔質焼結粒としてなる吸水性舗装に使用する骨材。
  16. 製紙スラッジを含む原料を成形した成形体を焼成して多孔質な状態に焼結して吸水性のある多孔質焼結粒としてなる吸水性舗装に使用する骨材。
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