JP2003138080A - フィルム、合成紙およびラベル - Google Patents
フィルム、合成紙およびラベルInfo
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Abstract
さらに外観、印刷性、耐吸湿性に優れた合成紙、ラベル
を得ること。 【解決手段】(イ)スチレン系樹脂50〜95重量%お
よび(ロ)プロピレン系樹脂5〜50重量%からなり、
前記(イ)および(ロ)の合計100重量部に対し、
(ハ)分子中にビニル芳香族化合物からなる重合体ブロ
ックAを2個以上有し、かつ、共役ジエン化合物からな
る重合体ブロックBを1個以上有するブロック共重合体
を水素添加して得られる水添ブロック共重合体5〜30
重量部を含有する組成物から得られる厚みが15〜20
0μmの熱可塑性樹脂フィルム、前記フィルムからなる
合成紙およびラベル。
Description
脂とポリプロピレン系樹脂を含有する熱可塑性樹脂フィ
ルム、および該フイルムを用いた合成紙およびラベルに
関する。
脂、無機フィラー類などを混合して得られるフィルムは
合成紙として知られている(特公昭54−17789号
公報)。
ン系樹脂とプロピレン系樹脂の組成物を、フィルム成形
する場合、膜割れや厚み斑などの問題を抱えている。ま
た、無機フィラー類を添加することにより湿度の影響を
受け、印刷性などが不安定であるなどの制約があり、さ
らに、スタンプ印を押しても擦れて消えてしまうという
欠点があった。
するために創案されたものであり、膜割れや厚み班のな
い、しかも印刷性に優れたフィルム、とくに該フィルム
からなる合成紙、ラベルを提供することを目的とする。
目的は、(イ)スチレン系樹脂50〜95重量%および
(ロ)プロピレン系樹脂5〜50重量%からなり、前記
(イ)および(ロ)の合計100重量部に対し、(ハ)
分子中にビニル芳香族化合物からなる重合体ブロックA
を2個以上有し、かつ、共役ジエン化合物からなる重合
体ブロックBを1個以上有するブロック共重合体を水素
添加して得られる水添ブロック共重合体5〜30重量部
を含有する組成物から得られる厚みが15〜200μm
の熱可塑性樹脂フィルムを提供することによって達成さ
れる。
ルムにおいて、前記(ハ)水添ブロック共重合体のビニ
ル芳香族化合物からなる重合体ブロックAの含有量が5
0〜90重量%である熱可塑性樹脂フィルムを提供する
ことによってより好適に達成される。また、上記目的
は、上記フィルムからなる合成紙を提供することによっ
て達成される。また、上記目的は、上記フィルムの少な
くとも片面に粘着層を有し、その上に剥離フィルムを積
層したラベルを提供することによって達成される。
用いるスチレン系樹脂(イ)としては、通常GPPSと
いわれるポリスチレンホモポリマー、あるいは通常HI
PSといわれるゴム補強ポリスチレンなど公知のものを
特に制限無く用いることができる。スチレン系樹脂
(イ)の含有量はスチレン系樹脂(イ)とプロピレン系
樹脂(ロ)の合計重量に対し50〜95重量%であり、
好ましくは55〜80重量%である。ここでスチレン系
樹脂(イ)の含有量が50重量%よりも少ないと、優れ
た印刷性が失われる場合があり、また、95重量%より
も多いと得られるフィルムに膜割れ、厚みムラが生じ
る。
いるプロピレン系樹脂(ロ)としては、プロピレンのホ
モポリマー、αオレフィンとのランダムポリマー、ゴム
成分とのブロックポリマーなど公知のものを特に制限無
く用いることができる。プロピレン系樹脂(ロ)の含有
量はスチレン系樹脂(イ)とプロピレン系樹脂(ロ)の
合計重量に対し5〜50重量%であり、好ましくは20
〜45重量%である。
添ブロック共重合体(ハ)は、分子中にビニル芳香族化
合物からなる重合体ブロックAを2個以上有し、かつ、
共役ジエン化合物からなる重合体ブロックBを1個以上
有するブロック共重合体を水素添加して得られる水添ロ
ック共重合体であり、例えば(A−B)n−A(nは1
〜10の整数を表す)、(A−B)m−X (Xはカップ
リング剤残基を表し、mは2〜15の整数を表す)等の
構造を有するビニル芳香族化合物−共役ジエン化合物ブ
ロック共重合体を水素添加して得られる水添ブロック共
重合体などが挙げられる。
得られるフィルムの膜割れや厚みムラの発生防止、力学
強度の観点から、ビニル芳香族化合物からなる重合体ブ
ロックAの含有率は50〜90重量%の範囲が好まし
い。この割合が50%より小さいとフィルム成形性が不
十分となる場合があり、逆に90%を超えると粘度が著
しく高くなる場合がある。また、水添ブロック共重合体
(ハ)の数平均分子量は特に制限しないが、一般には5
0000〜1000000の範囲である。さらには、5
0000〜500000の範囲が好ましい。
スチレン系樹脂(イ)とプロピレン系樹脂(ロ)の合計
100重量部に対して5〜30重量部であり、好ましく
は8〜20重量部である。水添ブロック共重合体(ハ)
の添加量が5重量部より少ない場合には、フィルム成形
時に膜割れなどの不良現象を生じる。一方、水添ブロッ
ク共重合体(ハ)の添加量が30重量部を超えると、膜
割れ、厚みムラ等の発生はみられないが、合成紙として
使用する場合は、フィルムが柔軟になりすぎるため腰が
悪くなり合成紙としての特性が低下する。
ニル芳香族化合物としては、例えば、スチレン、α−メ
チルスチレン、o-,m-またはp-メチルスチレン、1,
3−ジメチルスチレン、ビニルナフタレン、ビニルアン
トラセン等が挙げられる。これらの中でも、スチレンお
よびα−メチルスチレンが好ましい。ビニル芳香族化合
物は、単独で使用してもよいし、二種類以上を併用して
もよい。また、水添ブロック共重合体(ハ)を構成する
共役ジエン化合物としては、例えば、ブタジエン、イソ
プレン、もしくはイソプレンとブタジエンの混合物が好
ましく、イソプレンとブタジエンの混合物を用いる場合
の形態としてはランダム、ブロック、テーパードのいず
れでも良い。さらに、2種以上の水添ブロック共重合体
を混合して用いても良い。
は、例えば、次のような公知のアニオン重合法を採用す
ることができる。すなわち、アルキルリチウム化合物等
を開始剤として不活性有機溶媒中で、ビニル芳香族化合
物、共役ジエン化合物を逐次重合させてブロック共重合
体を形成する。次いで、得られたブロック共重合体を、
公知の方法にしたがって不活性有機溶媒中で水素添加触
媒の存在下に水素添加して、水添ブロック共重合体
(ハ)を合成することが出来る。この際、耐熱性、耐候
性の観点から、水添前のブロック共重合体における共役
ジエン化合物に由来する不飽和二重結合の70%以上を
水素添加することが好ましい。水添ブロック共重合体
(ハ)における重合体ブロックB中の不飽和二重結合量
は、ヨウ素価測定、赤外分光光度計、核磁気共鳴装置等
により求められる。また、数平均分子量は液体クロマト
グラフィー測定などにより求めることができる。
本発明の趣旨を損なわない限り、分子鎖中に、または分
子末端に、カルボキシル基、水酸基、酸無水物、アミノ
基、エポキシ基などの官能基を含有してもよい。官能基
を含有させる方法としては例えば無水マレイン酸を押出
機中でラジカル付加反応させる方法や、重合後、活性末
端のリチウムにエチレンオキサイドを付加させる方法が
代表的である。
(イ)、プロピレン系樹脂(ロ)、水添ブロック共重合
体(ハ)の他に、必要に応じポリエチレンなどのオレフ
ィン樹脂、非芳香族系の鉱物油または非芳香族系の液状
もしくは低分子量の合成軟化剤であるゴム用軟化剤のパ
ラフィン系、ナフテン系プロセスオイルを添加すること
ができる。
で、必要に応じて充填剤を添加することもできる。かか
る充填剤としては、例えば、炭酸カルシウム、タルク、
酸化チタン、シリカ、クレー、硫酸バリウム、炭酸マグ
ネシウム、ガラス繊維、カーボン繊維等が挙げられる。
で、必要に応じ、ポリエチレンテレフタレート、ポリブ
チレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、ナイロ
ン−6、ナイロン−66、ナイロン−12等のポリアミ
ド系樹脂などの熱可塑性樹脂、熱安定剤、酸化防止剤、
光安定剤、滑剤、抗菌剤、難燃剤、粘着付与剤、帯電防
止剤、発泡剤等の添加も可能である。
は、たとえば次のような方法が用いられる。まず、均質
な組成物を得るためには、スチレン系樹脂(イ)、プロ
ピレン系樹脂(ロ)、水添ブロック共重合体(ハ)、お
よび必要に応じ、その他の添加剤、たとえばオレフィン
樹脂、可塑剤などを一軸押出機、二軸押出機、バンバリ
ーミキサー、ブラベンダー、オープンロール、ニーダー
等の混練機を用いて各構成成分を加熱溶融状態で混練す
ることが好ましい。次に得られた混合物を従来公知の方
法、例えば、Tダイ法、インフレーシヨン法等を用い
て、製膜し、つぎに無延伸または延伸し、さらに必要に
応じ熱処理してフィルムを製造することができる。押出
温度は180〜220℃が好適である。
15〜200μmであることが重要であり、好適には3
0〜150μmである。厚みが15μm未満ではフィル
ムの強度が十分でなく、厚みが200μmを越えると剛
性が増すために紙としての質感が失われる。
れ、さらに印刷性に優れるという特長を有していること
から、合成紙、例えば、看板、パンフレットなどの合成
紙としてとくに有用である。また、本発明のフィルムの
少なくとも片面に粘着層を有し、その上に剥離フィルム
を積層することにより、外観、耐吸湿性に優れ、さらに
印刷性に優れるという特性を十分活用したラベルを得る
ことができる。また、本発明のフィルムは、他樹脂との
複層成形体としても使用することができる。
るが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
FR=6(230℃、荷重2160g) (ロ)プロピレン系樹脂:ランダムポリプロピレン、M
FR=9(230℃、荷重2160g) (ハ)水添ブロック共重合体(SEBS):スチレンか
らなる重合体ブロックA2個、その含有量65重量%、
ブタジエンからなる重合体ブロックB1個、その含有量
35重量%、水添率=98%以上、数平均分子量7万。 上記(イ)、(ロ)および(ハ)をそれぞれ表1に示す
配合に従い、二軸押出機を用いて、200℃で溶融混練
し、ペレット化した。得られたペレットを200℃でT
ダイ法により押出成形し、それぞれ1050mm巾、厚さ
110μmのフィルムを得た。
ム成形の状況を評価した。結果を表1に示す。 ○:膜割れなく、厚みムラも(10%以内)で、長時間
運転で安定性良いことを確認 △:時折、厚薄ムラにより膜割れが発生するも、作業可
能 ×:厚みムラ激しく、巻く割れも頻繁に発生、連続作業
は無理
ィルムを紙の代替、つまり合成紙として評価した。評価
は以下に示す外観、印刷性、吸湿性の3点で実施した。
結果を表2に示す。ここでは対照としてコピー用紙(国
産紙)、リサイクルコピー用紙、プロピレン系樹脂(P
P)製合成紙を用いた。
による模様がある
乾いた布で擦ることにより評価した。およびスタンプ印
(シャチハタネーム9:シャチハタ工業製)でも同様の
評価を行なった。 ○:文字または印がかすれずに残る △:一部かすれるが、識別できる ×:拭き取られてしまい、認識できない
し、重量の増減を測定した。 ○:±1%以内、吸湿による変化殆どなし。吸湿性が小
さいこと、すなわち耐吸湿性に優れていることは、表面
が湿度の影響を殆ど受けないため、印刷ムラが少なく、
印刷が安定していることを示している。 ×:±1%以上、吸湿による変化を受ける。
剥離紙を積層した。この剥離紙を剥がした後、荷送り用
ダンボール箱に貼り付けた。ラベルを剥離紙から剥がす
際に、フィルムの腰が要求されるが、非常に簡単に剥が
すことができた。フィルム表面に油性ボールペンで送付
先を書き込み発送したところ、問題なく送付先に着荷し
た。また、文字のかすれ等もないことを確認した。
従来市販の合成紙の長所を兼ね備えたフィルムを得られ
ることが明らかである。さらに、実施例2より本発明の
フィルムをラベルとして用いることが可能であることが
わかる。それに対し、比較例2〜3では膜割れ、厚みム
ラが発生し、また比較例1〜3では、外観、印刷性、耐
吸湿性のいずれかに問題があることがわかる。
れ、さらに外観、印刷性、耐吸湿性に優れた合成紙、ラ
ベルが得られる。
Claims (4)
- 【請求項1】 (イ)スチレン系樹脂50〜95重量%
および(ロ)プロピレン系樹脂5〜50重量%からな
り、前記(イ)および(ロ)の合計100重量部に対
し、(ハ)分子中にビニル芳香族化合物からなる重合体
ブロックAを2個以上有し、かつ、共役ジエン化合物か
らなる重合体ブロックBを1個以上有するブロック共重
合体を水素添加して得られる水添ブロック共重合体5〜
30重量部を含有する組成物から得られる厚みが15〜
200μmの熱可塑性樹脂フィルム。 - 【請求項2】 請求項1記載の熱可塑性樹脂フィルムに
おいて、前記(ハ)水添ブロック共重合体のビニル芳香
族化合物からなる重合体ブロックAの含有量が50〜9
0重量%である熱可塑性樹脂フィルム。 - 【請求項3】 請求項1または2記載のフィルムからな
る合成紙。 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載のフィル
ムの少なくとも片面に粘着層を有し、その上に剥離フィ
ルムを積層したラベル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001336218A JP2003138080A (ja) | 2001-11-01 | 2001-11-01 | フィルム、合成紙およびラベル |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2001336218A JP2003138080A (ja) | 2001-11-01 | 2001-11-01 | フィルム、合成紙およびラベル |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003138080A true JP2003138080A (ja) | 2003-05-14 |
JP2003138080A5 JP2003138080A5 (ja) | 2005-04-07 |
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ID=19151078
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001336218A Pending JP2003138080A (ja) | 2001-11-01 | 2001-11-01 | フィルム、合成紙およびラベル |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2003138080A (ja) |
-
2001
- 2001-11-01 JP JP2001336218A patent/JP2003138080A/ja active Pending
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