JP2003135093A - メタロ−β−ラクタマーゼ産生菌の薬剤感受性試験方法 - Google Patents

メタロ−β−ラクタマーゼ産生菌の薬剤感受性試験方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は院内感染の原因菌として問題になって
いるメタロ−β−ラクタマーゼ産生菌の薬剤感受性試験
方法を提供する。 【解決手段】β−ラクタム薬を含有する液体培地と、β
−ラクタム薬/メタロ−β−ラクタマーゼ阻害剤として
ジカルボン酸誘導体を含有する液体培地との組合せを用
いることを特徴とするメタロ−β−ラクタマーゼ産生菌
の薬剤感受性試験方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、β−ラクタム薬を
含有する液体培地とβ−ラクタム薬およびメタロ−β−
ラクタマーゼ阻害剤としてジカルボン酸誘導体を含有す
る液体培地との組合せを用いたメタロ−β−ラクタマー
ゼ産生菌の薬剤感受性試験方法に関する。
【0002】本発明では次の略語を使用することがあ
る。
【略語表】
MBL:メタロ−β−ラクタマーゼ (Metallo-Beta-Lac
tamase) ESBL:基質拡張型β−ラクタマーゼ (Extended Spe
ctrum Beta-Lactamase) SMA:メルカプト酢酸ナトリウム (Mercaptoacetic A
cid Sodium salt) MPA:2−メルカプトプロピオン酸 (2-Mercaptoprop
ionic Acid) SMP:2−メルカプトプロピオン酸ナトリウム (2-Me
rcaptopropionic Acid Sodium salt) DPA:ジピコリン酸(2,6-pyridinedicarboxylic aci
d) CAZ:セフタジジム IPM:イミペネム NCCLS:米国臨床検査標準委員会 (National Commi
tee for Clinical Laboratory Standards) MIC:最小発育阻止濃度 (Minimum Inhibitory Conce
ntration) MHA:ミューラー・ヒントン寒天培地 (Mueller Hint
on Agar) MHB:ミューラー・ヒントン液体培地 (Mueller Hint
on Broth) CAMHA:陽イオン調整ミューラー・ヒントン寒天培
地 (Cation Adjusted Mueller Hinton Agar) CAMHB:陽イオン調整ミューラー・ヒントン液体培
地 (Cation Adjusted Mueller Hinton Broth)
【0003】
【従来の技術】β−ラクタム薬(β−ラクタム系抗菌
薬)は、その分子構造母核中にβ−ラクタム環を持つ抗
菌薬の総称でペニシリンの発見以来、多くのβ−ラクタ
ム薬が開発されている。このβ−ラクタム薬の開発に伴
い、その分子構造中のβ−ラクタム環を加水分解して、
その抗菌作用を無効化する酵素β−ラクタマーゼを産生
する耐性菌(β−ラクタマーゼ産生菌)が出現した。β
−ラクタマーゼはクラスA〜D型に分類される。このう
ちクラスB型酵素はその活性中心に亜鉛などの金属イオ
ンを有しているので、メタロ−β−ラクタマーゼ(MB
L)と呼ばれている。MBLの阻害剤としてはチオール
化合物やEDTAなどが知られている(特開2000−
224998号公報)。
【0004】MBL産生菌は、MBLを産生することに
より、ペニシリン系からセフェム系、セファマイシン
系、カルバペネム系抗菌薬に至るまでの幅広い範囲のβ
−ラクタム薬に耐性を獲得した。近年になって、これら
のβ−ラクタム薬に耐性を示す緑膿菌やセラチア菌など
のグラム陰性桿菌(MBL産生菌)が各地の医療施設か
ら分離され問題となっている。MBLをプラスミド性に
産生する菌は、これまでわが国でのみ分離されてきた
が、最近、外国においても分離され、海外の専門家の間
でも関心が高まりつつある(Lancet.,352,546;1998)。
【0005】MBL産生菌は、セファロスポリナーゼ過
剰産生株などと類似の薬剤耐性パターンを示すが、後者
がカルバペネム薬に感受性を示すのに対し、MBL産生
菌は、当初カルバペネム薬に感受性を示している株も、
カルバペネム薬の存在下で酵素の産生が誘導され、やが
てカルバペネム薬に耐性を示すようになる。従って、有
効かつ適正な化学療法を実施する上で、両者を早期に識
別できる検査方法の確立が必要となっていた。
【0006】MBL産生菌は、第3世代セフェム系やセ
ファマイシン系に高度耐性を示し、カルバペネム系にも
低度〜高度耐性を示す。しかし、同様に第3世代セフェ
ム系に高度耐性を示すセファロスポリナーゼ過剰産生株
などとMBL産生菌とを病院の検査室において日常的に
実施されている薬剤感受性試験や酵素学的な検査方法に
より識別することはこれまでは不可能であった。このた
め、PCR法によるMBL遺伝子を検出する方法以外に
確実にMBLを判別する方法はなかった(臨床と微生
物.,26(2),153,1999)。
【0007】この現状に鑑み、国立感染症研究所の荒川
らはMBL産生菌を容易に判別することが可能なディス
ク拡散法を開発し、既にJ.Clin.Microbi
ol.に文献発表を行い(J.Clin.Microbiol.,38(1),40,
2000)、また特許出願も行っている(特願平11−268
97号)。この方法は合計3枚の濾紙ディスクを用いる
方法である。まず、直径6.35mmの濾紙ディスクに、
MBL阻害剤としてメルカプト酢酸(MAA)、メルカ
プトプロピオン酸(MPA)、メルカプトエタノール等
のチオール化合物を含浸させたMBL阻害剤ディスクを
作成する。次いで、CAZなどのβ−ラクタム薬を含有
する乾燥ディスク2枚を、被検菌を塗布した寒天平板上
に距離を置いて静置し、一方のCAZディスクに近接し
てMBL阻害剤ディスクを静置し、阻害剤の影響下で形
成される阻止円の形状と、阻害剤の影響のない通常の阻
止円の形状の違いを観察し、MBL産生菌であるかどう
かを判定するものである。この方法では、得られる阻止
円の形状・大きさがMBL阻害剤ディスクの有無で全く
異なるため、MBL産生菌であるかどうか容易に判定す
ることができる。
【0008】しかしながら、上記判定方法では、MBL
産生菌であるかどうかは定性的に判定できるが、定量的
な最小発育阻止濃度(MIC)を求めることはできな
い。また、使用したチオール化合物(MBL阻害剤)は
揮発性であるため、阻害剤ディスクは乾燥ができず、用
時調製で用いるしかなく、操作性にやや問題が残った。
【0009】また、本発明者らはMAA、MPA、SM
A等のチオール化合物(MBL阻害剤)とCAZ等のβ
−ラクタム薬を用いた微量液体希釈法によるMIC測定
も試みた。この方法は、96穴マイクロプレートを用
い、2倍の希釈系列でCAZ0.25−128μg/mlを
含有する液体培地の希釈系列と、一定量のMBL阻害剤
及びCAZ0.25−128μg/mlを含有する液体培地
希釈系列との組合せを用い、被検菌を培養し、MICを
測定する方法である。この方法でCAZ単独のMIC及
びCAZ/MPA合剤のMICが容易に測定でき、また
その差もMBL産生菌では明確であった。
【0010】しかしながら、使用したチオール化合物
(MBL阻害剤)は、揮発性であり、悪臭を発する。そ
のため、特に試薬の調製時にその悪臭が検査室全体に広
がり、このままルーチン検査として用いるには問題が多
いものであった。このため、本発明者らは、MBL阻害
剤としてチオール化有機酸を用い、この有機酸を適当な
アルカリ塩とすることにより、その不揮発化を図り、不
揮発化したMBL阻害剤が揮発性のチオール化有機酸と
同様なMBL阻害作用があることを見出し、この阻害剤
を用いたメタロ−β−ラクタマーゼ産生菌の薬剤感受性
試験方法を既に提案している(特願2000−1219
82号)。
【0011】
【発明が解決すべき課題】しかしながら、本発明者のそ
の後の研究によれば、使用したMBL阻害剤とβ−ラク
タム薬とを混合して乾燥を行うと、β−ラクタム薬の保
存安定性が悪く、短期間で力価の低下が認められた。特
にカルバペネム系抗菌薬では、乾燥直後に力価の低下が
顕著であった。そのため、96穴マイクロプレートを乾
燥してルーチン検査として用いるには未だ問題があっ
た。
【0012】従って本発明は、β−ラクタム薬の保存安
定性が良く、長期間に亘ってβ−ラクタム薬の力価を安
定時に維持できるので、ルーチン検査に有用でMIC測
定が可能なMBL産生菌の感受性試験方法及びそれに使
用する多穴容器を提供でき、さらにβラクタム薬および
MBL阻害剤の2薬を合剤として含有する乾燥した濾紙
ディスクを提供すること、さらに進めて、βラクタム薬
およびMBL阻害剤の2薬を合剤として含有する乾燥し
たMIC測定用の多穴容器を提供することを目的とす
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意研究した結果、メルカプト基を有さな
い、キレート作用の強いジカルボン酸誘導体をMBL阻
害剤として用いることにより、β−ラクタム系抗菌薬の
力価の低下をきたすことなく、チオール化有機酸と同様
のMBL阻害作用があることを見いだし、本発明を完成
した。
【0014】本発明は、β−ラクタム薬を含有する液体
培地と、β−ラクタム薬およびMBL阻害剤としてジカ
ルボン酸誘導体を含有する液体培地との組合せを用いる
MBL産生菌の薬剤感受性試験方法を提供する。
【0015】本発明に使用するMBL阻害剤であるジカ
ルボン酸誘導体は、β−ラクタム系抗菌薬の力価に影響
を及ぼすことなく、かつ細菌毒性の少ないジカルボン酸
誘導体である限り、公知のものの中から適宜選択するこ
とができる。そのようなジカルボン酸誘導体の中でも、
特にピリジン置換誘導体が好ましい。このピリジン置換
誘導体としては、例えば、2,3−ピリジンジカルボン
酸、2,4−ピリジンジカルボン酸、2,5−ピリジン
ジカルボン酸、2,6−ピリジンジカルボン酸、3,4
−ピリジンジカルボン酸、および3,5−ピリジンジカ
ルボン酸から成る群から選択される少なくとも1種が挙
げられるが、特に2,6−ピリジンジカルボン酸(DP
A:ジピコリン酸)が好ましい。
【0016】また、本発明で用いるβ−ラクタム薬は、
その分子構造母核中にβ−ラクタム環を持つ抗菌薬の中
から適宜選択すれば良い。その具体例としては、セフタ
ジジム、セフォタキシム、セフトリアキソン、セフポド
キシム、セフピロム、セフェピムなどの第三・第四世代
セフェム系抗菌薬、セフメタゾール、セフミノクスなど
の第二・第三世代セファマイシン系抗菌薬、イミペネ
ム、パニペネム、メロペネムなどのカルバペネム系抗菌
薬から成る群から選択される少なくとも1種が挙げられ
る。これらのβ−ラクタム薬の中でも、セフタジジム
(CAZ)やイミペネム(IPM)が好ましく用いられ
る。
【0017】本発明のMBL生産菌の薬剤感受性試験方
法をより具体的に説明すると、β−ラクタム薬0.25
−128μg/mlを含有する液体培地と、β−ラクタム薬
0.25−128μg/mlおよびMBL阻害剤としてジカ
ルボン酸誘導体100−1600μg/mlを含有する液体
培地との組合せを用いる。β−ラクタム薬の含有量が
0.25μg/ml未満になると、その抗菌作用が低下し、
逆に128μg/mlを超えると、抗菌薬が溶解し難くな
る。また、MBL阻害剤であるジカルボン酸の含有量が
100μg/ml未満になると、MBL阻害効果が得られ
ず、逆に1600μg/mlを超えると、菌の発育を阻害す
る。
【0018】本発明に用いる液体培地としては、微量液
体希釈法に用いられる一般的な液体培地であれば、特に
制限されない。その具体例としては、ミューラー・ヒン
トン液体培地、陽イオン調整ミューラー・ヒントン液体
培地、ブレインハートインフュージョン液体培地、トリ
プトソイ液体培地、ABCM液体培地、溶血液加ミュー
ラー・ヒントン液体培地、シェドラー液体培地、ブルセ
ラ液体培地、溶血液添加ブルセラ液体培地が挙げられ
る。これらの液体培地の中でも、特にミューラー・ヒン
トン液体培地(MHB)や陽イオン調整ミューラー・ヒ
ントン液体培地(CAMHB)が好ましく用いられる。
【0019】また、本発明は、上記で説明したMBL産
生菌の薬剤感受性試験に用いる多穴容器であって、多穴
容器の各穴にβ−ラクタム薬を含有する液体培地と、β
−ラクタム薬およびMBL阻害剤としてジカルボン酸誘
導体を含有する液体培地とを分注したMBL産生菌の薬
剤感受性試験に用いる多穴容器も提供する。多穴容器と
しては、この業界で通常使用されているものであれば、
特に限定されないが、一般的には96穴マイクロプレー
トが好ましく用いられる。この多穴容器は、生培地など
の液体培地を分注した容器として供給されても良いが、
保存安定性を考慮すると、使用時まで凍結保存した形態
で供給されることが好ましい。本発明においては、各穴
の薬剤のみを乾燥固定化した多穴容器として供給されて
も良いし、薬剤を含有する液体培地を乾燥固定化した多
穴容器として供給されても良い。乾燥固定化方法として
は、薬剤や培地成分が変質しない限り、特に制限され
ず、自然乾燥、送風乾燥、凍結乾燥といった一般的な乾
燥方法が挙げられる。
【0020】更に、本発明は、MBL阻害剤としてジカ
ルボン酸誘導体を含有するディスクをも提供する。本発
明のディスクは、円形である限りその直径は特に問わな
いが、一般的に使用されているKBディスクと同様の直
径6.35mmの濾紙ディスクに一定量のジカルボン酸誘
導体を添加・乾燥したものが好ましい。ジカルボン酸誘
導体の含浸量は、濾紙ディスク一枚当たり0.1−3mg
が適当である。
【0021】本発明に用いるジカルボン酸誘導体として
は、上述したように、公知のものの中から適宜選択する
ことができ、その中でも、特にピリジン置換誘導体が好
ましい。このピリジン置換誘導体としては、例えば、
2,3−ピリジンジカルボン酸、2,4−ピリジンジカ
ルボン酸、2,5−ピリジンジカルボン酸、2,6−ピ
リジンジカルボン酸、3,4−ピリジンジカルボン酸、
および3,5−ピリジンジカルボン酸から成る群から選
択される少なくとも1種が挙げられるが、特に2,6−
ピリジンジカルボン酸(DPA:ジピコリン酸)が好ま
しい。
【0022】本発明は、β−ラクタム薬を含有するディ
スクとβ−ラクタム薬およびMBL阻害剤を含有するデ
ィスクとの組合せを用いるMBL産生菌の薬剤感受性試
験方法でもあり得る。本発明においては、β−ラクタム
薬を含有するディスクと、β−ラクタム薬およびMBL
阻害剤を含有するディスクとを被検菌を接種した寒天平
板上に静置し、培養後の阻止円の直径の違いにより、M
BL産生菌かどうか容易に判定することができる。
【0023】
【発明の効果】本発明は、チオール基を有していないキ
レート作用を有するジカルボン酸誘導体をMBL阻害剤
として用いているので、β−ラクタム薬系抗菌剤の保存
安定性を向上させることができる。従って本発明によれ
ば、β−ラクタム薬系抗菌剤の力価に影響を及ぼすこと
なく、一般検査室でのMBL産生菌のMIC測定が可能
となると共に、一般病院や検査センターの細菌検査の自
動化・システム化にも対応が可能である。
【0024】また、本発明は、β−ラクタム薬およびM
BL阻害剤としてジカルボン酸を含有するディスクの製
造および供給が可能となる。従って本発明によれば、β
−ラクタム薬を含有するディスクとβ−ラクタム薬およ
びMBL阻害剤としてジカルボン酸を含有するディスク
との組合せを用いるMBL産生菌鑑別方法の開発が容易
となる。
【0025】MBL産生菌は、ESBL産生菌よりも臨
床上の薬剤耐性の問題は大きいが、未だ標準的な国際試
験法が確立されていないのが現状である。本発明によ
り、一般的な検査室で簡易にMBL産生菌の鑑別やMI
C測定が可能となるので、このような国際標準法の作製
が可能となる。
【0026】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づき更に詳細に説
明するが、本発明はこれによって限定されるものではな
い。
【0027】実施例1 薬剤感受性試験用マイクロプレ
ートの作成 NCCLS標準法の微量液体希釈法に準じてβ−ラクタ
ム薬としてCAZおよびIPM0.25−128μg/ml
を含有するCAMHBの2倍希釈系列を作成し、96穴
マイクロプレートに100μlずつ分注した。同様にそ
の希釈系列にMBL阻害剤25−3200μg/mlを添加
したCAMHB2倍希釈系列を96穴マイクロプレート
に100μlずつ分注した。
【0028】 (1)CAZ 0.25−128μg/ml (2)CAZ/MPA 0.25/200−128/200μg/ml (3)CAZ/SMP 0.25/200−128/200μg/ml (4)CAZ/SMA 0.25/25−128/25μg/ml (5)CAZ/SMA 0.25/50−128/50μg/ml (6)CAZ/SMA 0.25/100−128/100μg/ml (7)CAZ/SMA 0.25/200−128/200μg/ml (8)CAZ/SMA 0.25/400−128/400μg/ml (9)CAZ/SMA 0.25/800−128/800μg/ml (10)CAZ/SMA 0.25/1600−128/1600μg/ml (11)CAZ/SMA 0.25/3200−128/3200μg/ml (12)CAZ/DPA 0.25/25−128/25μg/ml (13)CAZ/DPA 0.25/50−128/50μg/ml (14)CAZ/DPA 0.25/100−128/100μg/ml (15)CAZ/DPA 0.25/200−128/200μg/ml (16)CAZ/DPA 0.25/400−128/400μg/ml (17)CAZ/DPA 0.25/800−128/800μg/ml (18)CAZ/DPA 0.25/1600−128/1600μg/ml (19)CAZ/DPA 0.25/3200−128/3200μg/ml (20)IPM 0.25−128μg/ml (21)IPM/MPA 0.25/200−128/200μg/ml (22)IPM/SMP 0.25/200−128/200μg/ml (23)IPM/SMA 0.25/25−128/25μg/ml (24)IPM/SMA 0.25/50−128/50μg/ml (25)IPM/SMA 0.25/100−128/100μg/ml (26)IPM/SMA 0.25/200−128/200μg/ml (27)IPM/SMA 0.25/400−128/400μg/ml (28)IPM/SMA 0.25/800−128/800μg/ml (29)IPM/SMA 0.25/1600−128/1600μg/ml (30)IPM/SMA 0.25/3200−128/3200μg/ml (31)IPM/DPA 0.25/25−128/25μg/ml (32)IPM/DPA 0.25/50−128/50μg/ml (33)IPM/DPA 0.25/100−128/100μg/ml (34)IPM/DPA 0.25/200−128/200μg/ml (35)IPM/DPA 0.25/400−128/400μg/ml (36)IPM/DPA 0.25/800−128/800μg/ml (37)IPM/DPA 0.25/1600−128/1600μg/ml (38)IPM/DPA 0.25/3200−128/3200μg/ml
【0029】上記(1)−(38)の希釈系列マイクロプレー
トにMBL産生菌(K.pneumoniae 4134)および非産生
菌(K.pneumoniae 4153)それぞれ1株を接種し、35
℃で1晩培養したところ、遊離のMBL阻害剤としてM
PAを含む(2),(21)は、強い悪臭がしたが、MBL産生
菌と非産生菌とでは、MIC値の顕著な(3管=8倍以
上)相違が認められた。同様に、MBL阻害剤100−
1600μg/mlを含むその他の系列ではMBL産生菌と
非産生菌とで明らかな発育の違いが見られた。これに対
し、MBL阻害剤25〜50μg/mlを含む(4),(5),(1
2),(13),(23),(24),(31),(32)ではMBL産生菌と非産
生菌ともに発育し、阻害剤を含まない(1),(20)と同様で
あり、産生菌と非産生菌との区別がつかなかった。ま
た、MBL阻害剤3200μg/mlを含む(11),(19),(3
0),(38)ではMBL産生菌と非産生菌とも発育せず、そ
れぞれの区別がつかなかった。なお、本プレートを−7
0℃で凍結保存したが、6ヶ月後でも使用可能であっ
た。
【0030】実施例2 微量液体希釈法(MIC法)に
よるMBL産生菌および非産生菌の確認 PCR法によりMBL産生菌であることが確認されてい
るKlebsiella pneumoniae 2株、Pseudomonas aerugino
sa 13株、Serratia marcescens 34株、および同様
にPCR法によりMBL非産生菌として確認されている
ESBL産生Klebsiella pneumoniae 2株、ペニシリナ
ーゼ(PCN)産生Klebsiella pneumoniae 2株、セフ
ァロスポリナーゼ(CPN)産生Klebsiella pneumonia
e 2株を試験菌として用い、実施例1で作製したマイク
ロプレートのCAZ0.25−128μg/mlを含有する
CAMHB液体培地(希釈系列)とCAZ/DPA0.
25/400−128/400μg/mlを含有するCAM
HB液体培地(希釈系列)との組合せ、及びIPM0.
25−128μg/mlを含有するCAMHB液体培地(希
釈系列)とIPM/DPA0.25/400−128/
400μg/mlを含有するCAMHB液体培地(希釈系
列)との組合せを用い、NCCLSガイドラインに従
い、微量液体希釈法で試験菌を培養し、MICを測定し
た。純培養した試験菌の集落を釣菌し、トリプトソイブ
イヨンに懸濁させMcFarland濁度が0.5にな
るまで培養したものを希釈し、培地1mlあたりの菌数が
約10個になるようにマイクロタイタープレートの各
穴に接種し、35℃で18時間好気培養したのち、それ
ぞれの最小発育阻止濃度(MIC)を測定した。β−ラ
クタム薬/MBL阻害剤合剤のMICがβ−ラクタム薬
単独のMICより3管(8倍)以上離れているものをM
BL産生菌と判定した。その結果を表1に示す。なお、
本実施例の判定基準はNCCLSのESBL産生菌判定
基準に準拠し、それと同一にした。
【0031】
【表1】 ──────────────────────────────── 菌名 type 薬剤名 ──────────────────────────────── CAZ IPM ──────────────────────────────── Klebsiella pneumoniae 4137 MBL MBL Klebsiella pneumoniae 4635 MBL MBL Klebsiella pneumoniae 4153 PCN Klebsiella pneumoniae 4154 PCN Klebsiella pneumoniae 4144 CPN Klebsiella pneumoniae 4145 CPN Klebsiella pneumoniae 4120 ESBL Klebsiella pneumoniae 4124 ESBL Pseudomonas aeruginosa 5103 MBL MBL MBL Pseudomonas aeruginosa 5106 MBL MBL MBL Pseudomonas aeruginosa 5109 MBL MBL MBL Pseudomonas aeruginosa 5110 MBL MBL MBL Pseudomonas aeruginosa 5112 MBL MBL MBL Pseudomonas aeruginosa 5101 MBL MBL MBL Pseudomonas aeruginosa 5100 MBL MBL MBL Pseudomonas aeruginosa 5107 MBL MBL MBL Pseudomonas aeruginosa 5108 MBL MBL MBL Pseudomonas aeruginosa 5111 MBL MBL MBL Pseudomonas aeruginosa 5104 MBL MBL MBL Pseudomonas aeruginosa 5105 MBL MBL Pseudomonas aeruginosa 5102 MBL MBL MBL Serratia marcescens 5118 MBL MBL MBL Serratia marcescens 5147 MBL MBL MBL Serratia marcescens 5113 MBL MBL MBL Serratia marcescens 5135 MBL MBL MBL Serratia marcescens 5131 MBL MBL MBL Serratia marcescens 5142 MBL MBL MBL Serratia marcescens 5146 MBL MBL MBL Serratia marcescens 5123 MBL MBL MBL Serratia marcescens 5143 MBL MBL MBL Serratia marcescens 5130 MBL MBL MBL Serratia marcescens 5141 MBL MBL MBL Serratia marcescens 5114 MBL MBL MBL Serratia marcescens 5116 MBL MBL MBL Serratia marcescens 5158 MBL MBL MBL Serratia marcescens 5134 MBL MBL MBL Serratia marcescens 5144 MBL MBL MBL Serratia marcescens 5145 MBL MBL MBL Serratia marcescens 5150 MBL MBL MBL Serratia marcescens 5138 MBL MBL MBL Serratia marcescens 5154 MBL MBL MBL Serratia marcescens 5161 MBL MBL MBL Serratia marcescens 5115 MBL MBL MBL Serratia marcescens 5125 MBL MBL MBL Serratia marcescens 5119 MBL MBL MBL Serratia marcescens 5140 MBL MBL MBL Serratia marcescens 5139 MBL MBL MBL Serratia marcescens 5132 MBL MBL Serratia marcescens 5159 MBL MBL MBL Serratia marcescens 5162 MBL MBL MBL Serratia marcescens 5133 MBL MBL Serratia marcescens 5122 MBL MBL MBL Serratia marcescens 5151 MBL MBL MBL Serratia marcescens 5149 MBL MBL MBL Serratia marcescens 5152 MBL MBL MBL ──────────────────────────────── 感度 96% 96% ──────────────────────────────── 特異性 100% 100% ──────────────────────────────── 一致率 96% 96% ────────────────────────────────
【0032】上記表1において、感度とは(MBL産生
菌と正しく判定された菌数)/(全MBL産生菌数)を
表し、特異性とは(非MBL産生菌と正しく判定された
菌数)/(全非MBL産生菌数)を表し、一致率とは
(MBL・非MBL産生菌と正しく判定された菌数)/
(全検体数)を表している。言い換えれば、感度はMB
L産生菌がMBL産生菌として正しく判定される確率を
いい、特異性はMBL産生菌でないものがMBL産生菌
でないと判定される確率をいい、一致率はそれぞれが正
しく判定される確率を表す。つまりCAZで言えば、感
度は47/49=96%となり、特異性は6/6=10
0%となり、一致率は53/55=96%となる。
【0033】表1の結果より、CAZでMBL産生菌と
判定された菌数は47株であるので、その感度は47/
49=96%であり、また特異性は100%であった。
MBLの一致率は96%と高く、本発明は一般の微生物
検査室でのMBL産生菌の簡易スクリーニング法として
有用性が高いと考えられる。さらにIPMと組み合わせ
れば、MBL産生菌は2株増えて49株と判定される。
つまり感度は49/49=100%、特異性は6/6=
100%、一致率は55/55=100%とさらに高率
となる。被検菌数をさらに増やして確認すれば、本方法
はMBL産生菌の確認試験として使用できる可能性があ
る。
【0034】実施例3 薬剤を固定化乾燥したプレート
の作成及びMICの測定 液体培地100μlを加えて溶解した時に下記の濃度と
なるようにCAZ及びCAZ/DPAの薬剤2倍希釈系
列溶液を調製し、96穴マイクロプレートに適量分注
し、45℃で60分間送風乾燥し、薬剤を固定化乾燥し
たプレートを作成した。 (1)CAZ 0.25−128μg/ml (2)CAZ/DPA 0.25/400−128/400μg/ml 薬剤を固定化乾燥したプレートの各穴にCAMHB10
0μlを分注し薬剤を溶解し、実施例2で使用したMB
L産生菌49株、MBL非産生菌6株を接種し、実施例
2と同様に操作し、MICを測定した。その結果、本薬
剤を固定化乾燥したプレートも、実施例2と同様の菌の
発育を示し、感度・特異性・一致率も同一成績であっ
た。MBL阻害剤は不揮発性の有機酸であるので、乾燥
プレートとして作製・保存してもそのMBL阻害作用は
保持されていた。
【0035】実施例4 MBL阻害剤を含有した乾燥デ
ィスクの作製及び保存安定性 遊離のチオール化有機酸、及びチオール化有機酸の塩を
含む乾燥ディスクと、チオール基を有していない有機酸
を含む乾燥ディスクとを作製し、ディスク拡散法を行い
阻止円直径を測定した。 (1)SMA(2.9mg/ディスク含有) (2)MPA(2.7mg/ディスク含有) (3)DPA(0.5mg/ディスク含有) 市販のSMA、MPAを精製水に溶解し、1.0モルの
水溶液を作製した。DPAは、0.05モルのEHEP
E緩衝液pH7.0に溶解し、最終濃度0.12モルの
DPA水溶液を作製した。KBディスク用の直径6.3
5mmの濾紙ディスクに上記の各調製溶液25μlを滴下
し、50℃で60分間乾燥し、SMAディスク、MPA
ディスク、DPAディスクを作製した。PCR法であら
かじめMBL産生菌であることが確認されている肺炎桿
菌(K.pneumoniae)1株、および霊菌(S.marcescens)
1株、緑膿菌(P.aeruginosa)2株を用いて、J.Clin.M
icrobiol.,38(1),40,2000に従った方法で操作し、その
阻止円の直径を測定した。NCCLSのディスク法(標
準法)に準じて、純培養した試験菌の集落を釣菌し、ト
リプトソイブイヨンに懸濁させ、McFarland濁
度が0.5になるまで培養したものを綿棒を用いてミュ
ーラーヒントン寒天培地(MHA)表面に均一に接種し
た。菌を接種した寒天平板培地表面上に2枚のKBディ
スクCAZ(栄研化学製)を3〜5cm離して接置し、ど
ちらか片方のKBディスクCAZからさらに1.5〜2
cm離してMBL阻害剤ディスク(SMAディスク、M
PAディスク、もしくはDPAディスク)を載せ、35
℃で18時間好気培養し、各CAZディスクの周囲に形
成された阻止円直径をシャーレの裏からmm単位で正確に
測定した。また上記作製の各MBL阻害剤を含有したデ
ィスクを37℃に保存して1週間毎に試験を行い、4週
目まで測定を行った。その結果を表2〜表6に示す。
【0036】
【表2】 MBL産生菌 ディスク作製当日測定成績 ──────────────────────────────── 菌名 薬剤名 (阻止円直径 mm) ──────────────────────────────── CAZ CAZ/SMA CAZ/MPA CAZ/DPA ──────────────────────────────── K.pneumoniae 4635 7 24 11 13 S.marcescens 4636 7 24 11 13 P.aeruginosa 4637 7 23 10 12 P.aeruginosa 4638 7 23 10 12 ────────────────────────────────
【0037】
【表3】 MBL産生菌 ディスク作製後37℃1週間保存の測定成績 ──────────────────────────────── 菌名 薬剤名 (阻止円直径 mm) ──────────────────────────────── CAZ CAZ/SMA CAZ/MPA CAZ/DPA ──────────────────────────────── K.pneumoniae 4635 7 24 0 13 S.marcescens 4636 7 24 0 13 P.aeruginosa 4637 7 23 0 12 P.aeruginosa 4638 7 23 0 12 ────────────────────────────────
【0038】
【表4】 MBL産生菌 ディスク作製後37℃2週間保存の測定成績 ──────────────────────────────── 菌名 薬剤名 (阻止円直径 mm) ──────────────────────────────── CAZ CAZ/SMA CAZ/MPA CAZ/DPA ──────────────────────────────── K.pneumoniae 4635 7 24 0 13 S.marcescens 4636 7 24 0 13 P.aeruginosa 4637 7 23 0 12 P.aeruginosa 4638 7 23 0 12 ────────────────────────────────
【0039】
【表5】 MBL産生菌 ディスク作製後37℃3週間保存の測定成績 ──────────────────────────────── 菌名 薬剤名 (阻止円直径 mm) ──────────────────────────────── CAZ CAZ/SMA CAZ/MPA CAZ/DPA ──────────────────────────────── K.pneumoniae 4635 7 24 0 13 S.marcescens 4636 7 24 0 13 P.aeruginosa 4637 7 23 0 12 P.aeruginosa 4638 7 23 0 12 ────────────────────────────────
【0040】
【表6】 MBL産生菌 ディスク作製後37℃4週間保存の測定成績 ──────────────────────────────── 菌名 薬剤名 (阻止円直径 mm) ──────────────────────────────── CAZ CAZ/SMA CAZ/MPA CAZ/DPA ──────────────────────────────── K.pneumoniae 4635 7 24 7 13 S.marcescens 4636 7 24 7 13 P.aeruginosa 4637 7 23 7 12 P.aeruginosa 4638 7 23 7 12 ────────────────────────────────
【0041】各菌の阻止円直径は表2−表6に示すとお
りであった。本実施例の判定基準はNCCLS法のES
BL産生菌確認試験と同様に、本発明におけるCAZデ
ィスクとCAZ/SMA(DPA)ディスクの阻止円直
径の差が5mm以上の時、試験菌をMBL産生菌と判定す
ることにした。表2において、各菌(MBL産生菌)は
CAZディスクとCAZ/SMAディスクの組合せで阻
止円径の差が5mm以上であるので、MBLと判定され
た。またCAZディスクとCAZ/DPAディスクに関
しても同様に全ての菌においてその阻止円径の差が5mm
以上であるので、MBLと判定された。しかし、CAZ
ディスクとCAZ/MPAディスクに関しては全ての菌
の阻止円径の差が5mm未満であるのでMBLとは判定さ
れなかった。これは、MPAディスク作製の乾燥時にM
PAが揮発し、ディスク中のMPA含有量が減少した影
響と考えられる。表3−表6においても同様な結果であ
り、CAZ/SMAディスクとCAZ/DPAのディス
クは37℃保存で少なくとも4週間安定してMBLを判
定することが可能であった。これは冷所保存であれば1
年間以上の保存安定性に相当する。
【0042】実施例5 同一ディスクにCAZ/DPA
を含有する乾燥ディスクの作成及び使用 栄研化学(株)製の直径6.35mmのKBディスクCA
Z(30μg含有)に0.12モルのDPA溶液25μl
を滴下し、50℃で60分間乾燥し、CAZ/DPAデ
ィスクを作製した。また、同様にKBディスク用の直径
6.35mmの濾紙ディスクにDPA溶液25μlを滴下
し、50℃で60分間乾燥し、DPAディスクを作製し
た。PCR法であらかじめMBL産生菌であることが確
認されている肺炎桿菌1株、霊菌1株、および緑膿菌2
株を用いて、NCCLSのディスク法に準じて純培養し
た試験菌の集落を釣菌し、トリプトソイブイヨンに懸濁
させMcFarland濁度が0.5になるまで培養し
たものを綿棒を用いてMHA表面に均一に接種した。そ
の上にKBディスクCAZを置き、それより3cm以上離
してCAZ/DPAディスクを置き、さらに3cm以上離
してDPAディスクを置き、35℃で18時間好気培養
し、CAZディスク、CAZ/DPAディスク、および
DPAディスクの阻止円直径を測定した。
【0043】
【表7】 MBL産生菌の測定成績 ──────────────────────────────── 菌名 薬剤名 (阻止円直径 mm) ──────────────────────────────── CAZ CAZ/DPA DPA ──────────────────────────────── K.pneumoniae 4635 7 13 0 S.marcescens 4636 7 13 0 P.aeruginosa 4637 7 12 0 P.aeruginosa 4638 7 12 0 ────────────────────────────────
【0044】各菌の阻止円直径は表7に示すとおりであ
った。表7に示すように、各菌(MBL産生菌)はCA
ZディスクとCAZ/DPAディスクとの組合せにおい
て、全ての菌の阻止円直径の差が5mm以上であるので、
MBLと判定された。また、DPAディスク単独での発
育阻止はCAZ/DPAディスクの発育阻止に比べて顕
著に小さく、故にDPA自身の抗菌力は、ほとんど無視
できると考えられ、CAZディスクとCAZ/DPAデ
ィスクとの組み合わせでMBLの判定が可能であった。
【0045】実施例6 MBL阻害剤を含有した寒天培
地平板の作製とその使用 DPAを含有するCAMHAとDPAを含有しないCA
MHAとを2分画シャーレに分注し、寒天平板を作成し
た。KBディスクCAZを静置し、その阻止円の形成を
観た。市販のDPAを0.05モルのEHEPE緩衝液
pH7.0に溶解し、8000μg/mlのDPA溶液を作
製した。あらかじめ121℃で15分間の高圧滅菌した
CAMHA培地を50℃に冷却し、CAMHA19mlに
対してDPA溶液1mlを加えて撹拌し均一な寒天培地溶
液にした。分画シャーレの一画にCAMHA10mlを分
注し、もう一画にDPAを含有したCAMHA10mlを
分注した。寒天培地が固化後、シャーレの蓋をずらして
寒天表面の凝水を乾燥させ、CAMHA平板を作製し
た。PCR法であらかじめMBL産生菌であることが確
認されている肺炎桿菌1株、霊菌1株、および緑膿菌2
株を用いて、NCCLSのディスク法に準じて純培養し
た試験菌の集落を釣菌し、トリプトソイブイヨンに懸濁
させてMcFarland濁度が0.5になるまで培養
したものを綿棒を用いてCAMHA表面とDPAを含有
したCAMHA表面とに均一に接種した。2分画シャー
レの各培地上にKBディスクCAZを1枚ずつおき、培
養後各CAZディスクの阻止円直径を測定した。
【0046】
【表8】 MBL産生菌の測定成績 ──────────────────────────────── 菌名 培地(CAZディスクの阻止円直径 mm) ──────────────────────────────── CAMHA DPA含有CAMHA ──────────────────────────────── K.pneumoniae 4635 7 24 S.marcescens 4636 7 24 P.aeruginosa 4637 7 23 P.aeruginosa 4638 7 23 ────────────────────────────────
【0047】各菌の阻止円直径は表8に示すとおりであ
った。表8に示すように、各菌(MBL産生菌)はCA
MHA上のCAZディスクとSMADPAを含有したC
AMHA上のCAZディスクとの組合せにおいて、全て
の菌の阻止円直径の差が5mm以上であるので、MBLと
判定された。
【0048】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池戸 正成 栃木県下都賀郡野木町野木143 栄研化学 株式会社生物化学研究所 Fターム(参考) 4B029 AA08 GA03 GB05 4B063 QA06 QQ05 QQ61 QQ98 QR41 QR68 QR74 QS39 QX01

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】β−ラクタム薬を含有する液体培地と、β
    −ラクタム薬およびメタロ−β−ラクタマーゼ阻害剤と
    してジカルボン酸誘導体を含有する液体培地との組合せ
    を用いることを特徴とするメタロ−β−ラクタマーゼ産
    生菌の薬剤感受性試験方法。
  2. 【請求項2】ジカルボン酸誘導体がピリジン置換誘導体
    である請求項1記載のメタロ−β−ラクタマーゼ産生菌
    の薬剤感受性試験方法。
  3. 【請求項3】ピリジン置換誘導体が2,3−ピリジンジ
    カルボン酸、2,4−ピリジンジカルボン酸、2,5−
    ピリジンジカルボン酸、2,6−ピリジンジカルボン
    酸、3,4−ピリジンジカルボン酸、および3,5−ピ
    リジンジカルボン酸から成る群から選択される少なくと
    も1種である請求項2記載のメタロ−β−ラクタマーゼ
    産生菌の薬剤感受性試験方法。
  4. 【請求項4】β−ラクタム薬がセフタジジム、セフォタ
    キシム、セフトリアキソン、セフポドキシム、セフピロ
    ム、セフェピム、セフメタゾール、セフミノクス、イミ
    ペネム、パニペネム、およびメロペネムから成る群から
    選択される少なくとも1種である請求項1記載のメタロ
    −β−ラクタマーゼ産生菌の薬剤感受性試験方法。
  5. 【請求項5】β−ラクタム薬0.25−128μg/mlを
    含有する液体培地と、β−ラクタム薬0.25−128
    μg/mlおよびメタロ−β−ラクタマーゼ阻害剤としてジ
    カルボン酸誘導体100−1600μg/mlを含有する液
    体培地との組合せを用いる請求項1乃至4記載のメタロ
    −β−ラクタマーゼ産生菌の薬剤感受性試験方法。
  6. 【請求項6】液体培地がミューラー・ヒントン液体培
    地、陽イオン調整ミューラー・ヒントン液体培地、ブレ
    インハートインフュージョン液体培地、トリプトソイ液
    体培地、ABCM液体培地、溶血液加ミューラー・ヒン
    トン液体培地、シェドラー液体培地、ブルセラ液体培
    地、および溶血液添加ブルセラ液体培地から成る群から
    選択される請求項1記載のメタロ−β−ラクタマーゼ産
    生菌の薬剤感受性試験方法。
  7. 【請求項7】請求項1乃至6記載の薬剤感受性試験に用
    いる多穴容器であって、該多穴容器の各穴にβ−ラクタ
    ム薬を含有する液体培地と、β−ラクタム薬およびメタ
    ロ−β−ラクタマーゼ阻害剤としてジカルボン酸誘導体
    を含有する液体培地とを分注したことを特徴とするメタ
    ロ−β−ラクタマーゼ産生菌の薬剤感受性試験に用いる
    多穴容器。
  8. 【請求項8】使用時まで凍結保存されている請求項7記
    載の多穴容器。
  9. 【請求項9】請求項1乃至6記載の薬剤感受性試験に用
    いる多穴容器であって、該多穴容器の各穴にβ−ラクタ
    ム薬と、β−ラクタム薬およびメタロ−β−ラクタマー
    ゼ阻害剤としてジカルボン酸誘導体とを分注し、各穴の
    薬剤を乾燥固定化したことを特徴とするメタロ−β−ラ
    クタマーゼ産生菌の薬剤感受性試験に用いる多穴容器。
  10. 【請求項10】請求項1乃至6記載の薬剤感受性試験に
    用いる多穴容器であって、該多穴容器の各穴にβ−ラク
    タム薬を含有する液体培地と、β−ラクタム薬およびメ
    タロ−β−ラクタマーゼ阻害剤としてジカルボン酸誘導
    体を含有する液体培地とを分注し、各穴の薬剤を含有す
    る液体培地を乾燥固定化したことを特徴とするメタロ−
    β−ラクタマーゼ産生菌の薬剤感受性試験に用いる多穴
    容器。
  11. 【請求項11】メタロ−β−ラクタマーゼ阻害剤として
    ジカルボン酸誘導体を含有することを特徴とするディス
    ク。
  12. 【請求項12】ジカルボン酸誘導体がピリジン置換誘導
    体である請求項11記載のディスク。
  13. 【請求項13】ピリジン置換誘導体が2,3−ピリジン
    ジカルボン酸、2,4−ピリジンジカルボン酸、2,5
    −ピリジンジカルボン酸、2,6−ピリジンジカルボン
    酸、3,4−ピリジンジカルボン酸、および3,5−ピ
    リジンジカルボン酸から成る群から選択される少なくと
    も1種である請求項12記載のディスク。
  14. 【請求項14】β−ラクタム薬を含有するディスクとβ
    −ラクタム薬およびメタロ−β−ラクタマーゼ阻害剤と
    してジカルボン酸誘導体を含有するディスクとの組合せ
    を用いることを特徴とするメタロ−β−ラクタマーゼ産
    生菌の薬剤感受性試験方法。
  15. 【請求項15】β−ラクタム薬を含有するディスクとメ
    タロ−β−ラクタマーゼ阻害剤としてジカルボン酸誘導
    体を含有する寒天平板培地とを用いることを特徴とする
    メタロ−β−ラクタマーゼ産生菌の薬剤感受性試験方
    法。
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