JP2001299388A - メタロ−β−ラクタマーゼ産生菌の薬剤感受性試験方法 - Google Patents
メタロ−β−ラクタマーゼ産生菌の薬剤感受性試験方法Info
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Abstract
いるメタロ−β−ラクタマーゼ産生菌の薬剤感受性試験
方法を提供する。 【解決手段】本発明の課題は、β−ラクタム薬含有液体
培地とβ−ラクタム薬/メタロ−β−ラクタマーゼ阻害
剤含有液体培地の組合せを用いた微量液体希釈法(MI
C測定)によるメタロ−β−ラクタマーゼ産生菌の薬剤
感受性試験方法により達成された。
Description
有液体培地とβ−ラクタム薬/メタロ−β−ラクタマー
ゼ阻害剤含有液体培地の組合せを用いた微量液体希釈法
によるメタロ−β−ラクタマーゼ産生菌の薬剤感受性試
験方法に関する。
がある。
o-Beta-Lactamase) ESBL:基質拡張型β−ラクタマーゼ (Extended Spe
ctrum Beta-Lactamase) MAA:メルカプト酢酸 (Mercaptoacetic Acid) SMA:メルカプト酢酸ナトリウム (Mercaptoacetic A
cid Sodium salt) MPA:2−メルカプトプロピオン酸 (2-Mercaptoprop
ionic Acid) SMP:2−メルカプトプロピオン酸ナトリウム (2-Me
rcaptopropionic Acid Sodium salt) CAZ:セフタジジム IPM:イミペネム NCCLS:米国臨床検査標準委員会 (National Commi
tee for Clinical Laboratory Standards) MIC:最小発育阻止濃度 (Minimum Inhibitory Conce
ntration) MHA:ミューラー・ヒントン寒天培地 (Mueller Hint
on Agar) MHB:ミューラー・ヒントン液体培地 (Mueller Hint
on Broth) CAMHA:陽イオン調整ミューラー・ヒントン寒天培
地 (Cation Adjusted Mueller Hinton Agar) CAMHB:陽イオン調整ミューラー・ヒントン液体培
地 (Cation Adjusted Mueller Hinton Broth)
ム薬(β−ラクタム系抗菌薬)はその分子構造母核中に
β−ラクタム環を持つ抗菌薬の総称でペニシリンの発見
以来、多くのβ−ラクタム薬が開発されている。このβ
−ラクタム薬の開発に伴い、その分子構造中のβ−ラク
タム環を加水分解して、その抗菌作用を無効化する酵素
β−ラクタマーゼを産生する耐性菌(β−ラクタマーゼ
産生菌)が出現した。β−ラクタマーゼはクラスA〜D
型に分類される。このうちクラスB型酵素はその活性中
心に亜鉛などの金属イオンを有しているので、メタロ−
β−ラクタマーゼ(MBL)と呼ばれる。MBLの阻害
剤としてはチオール化合物やEDTAなどが知られてい
る。[1][2][3][4][5][6]。
を産生することにより、ペニシリン系からセフェム系、
セファマイシン系、カルバペネム系抗菌薬に至るまでの
幅広い範囲のβ−ラクタム薬に耐性を獲得した。近年に
なって、これらのβ−ラクタム薬に耐性を示す緑膿菌や
セラチア菌などのグラム陰性桿菌(MBL産生菌)が各
地の医療施設から分離され問題となっている。メタロ−
β−ラクタマーゼをプラスミド性に産生する菌は、これ
までわが国でのみ分離されてきたが、最近、外国におい
ても分離され、海外の専門家の間でも関心が高まりつつ
ある。[7]。
剰産生株などと類似の薬剤耐性パターンを示すが、後者
がカルバペネム薬に感受性を示すのに対し、MBL産生
菌は、当初カルバペネム薬に感受性を示している株も、
カルバペネム薬の存在下で酵素の産生が誘導され、やが
てカルバペネム薬に耐性を示すようになる。従って、有
効かつ適正な化学療法を実施する上で、両者を早期に識
別できる検査方法の確立が必要となっていた。
ファマイシン系に高度耐性を示し、カルバペネム系にも
低度〜高度耐性を示す。しかし、同様に第3世代セフェ
ム系に高度耐性を示すセファロスポリナーゼ過剰産生株
などとMBL産生菌とを病院の検査室において日常的に
実施されている薬剤感受性試験や酵素学的な検査方法に
より識別することはこれまでは不可能であった。PCR
法によるメタロ−β−ラクタマーゼ遺伝子を検出する方
法以外に確実にメタロ−β−ラクタマーゼ産生菌を判別
する方法はなかった。[8]。
を容易に判別することが可能なディスク拡散法を開発
し、すでにJ.Clin.Microbiol.に文献
発表を行い、また特許出願も行っている。[9][10]。
る方法である。まず、直径6.35mmの濾紙ディスク
に、MBL阻害剤としてメルカプト酢酸(MAA)、メ
ルカプトプロピオン酸(MPA)、メルカプトエタノー
ル等のチオール化合物を含浸させたMBL阻害剤ディス
クを作成する。次いでCAZなどのβ−ラクタム薬を含
有する乾燥ディスク2枚を、被検菌を塗布した寒天平板
上に距離を置いて静置し、一方のCAZディスクに近接
してMBL阻害剤ディスクを静置し、阻害剤の影響下で
形成される阻止円の形状と、阻害剤の影響のない通常の
阻止円の形状の違いを観察し、MBL産生菌であるかど
うかを判定するものである。この方法では、得られる阻
止円の形状・大きさがMBL阻害剤ディスクの有無で全
く異なるため、容易にMBL産生菌であるかどうか判定
できる。しかしながら、上記判定方法では、MBL産生
菌であるかどうかは定性的に判定できるが、定量的な最
小発育阻止濃度(MIC)を求めることはできない。ま
た使用したチオール化合物(MBL阻害剤)は揮発性で
あるため、阻害剤ディスクは乾燥ができず、用時調製で
用いるしかなく、操作性にやや問題が残った。
MPA等のチオール化合物(MBL阻害剤)とCAZ等
のβ−ラクタム薬を用いた微量液体希釈法によるMIC
測定も試みた。この方法は、本発明の実施例と一部重複
するが、96穴マイクロプレートを用い、2倍希釈でC
AZを0.25−128μg/ml含有する液体培地の希釈
系列と、一定量のMBL阻害剤及びCAZ0.25−1
28μg/mlを含有する液体培地希釈系列との組合せを用
い、被検菌を培養し、MICを測定する方法である。こ
の方法でCAZ単独のMIC及びCAZ/MPA合剤の
MICが容易に測定でき、またその差もMBL産生菌で
は明確であった。しかしながら、使用したチオール化合
物(MBL阻害剤)は揮発性であり、悪臭を発する。そ
のため、特に試薬の調製時にその悪臭が、検査室全体に
広がり、このままルーチン検査として用いるには問題が
多いものであった。
有用でMIC測定が可能な微量液体希釈法によるMBL
産生菌の感受性試験方法及びそのための容器を提供する
こと、さらに乾燥したMBL阻害剤の濾紙ディスクを提
供すること、さらに進めて、βラクタム薬/MBL阻害
剤の2薬を合剤として含有する乾燥濾紙ディスクを提供
することにある。
明者らは鋭意努力の結果、MBL阻害剤としてチオール
化有機酸を用い、それを適当なアルカリ塩とすることに
より、その不揮発化を計り、不揮発化したMBL阻害剤
が、揮発性のフリーのチオール化有機酸と同様のMBL
阻害作用があることを見いだし、本発明を完成した。
培地とβ−ラクタム薬/MBL阻害剤含有液体培地との
組合せを用いた微量液体希釈法によるMBL産生菌の薬
剤感受性試験方法である。 (2)MBL阻害剤としては不揮発性のチオール化有機
酸の塩、 (3)特に、メルカプト酢酸またはメルカプトプロピオ
ン酸の塩が好ましく、 (4)またその塩は、ナトリウム塩、カリウム塩、カル
シウム塩、バリウム塩、第4級アンモニウム塩より選ば
れる。これらのチオール化有機酸の塩は市販品をそのま
ま用いても良いし、遊離のチオール化有機酸溶液に当量
のアルカリ溶液を加えて中和することによっても求めら
れる。たとえば、MPAのナトリウム塩であれば、MP
A溶液に当量の水酸化ナトリウム溶液を加えることによ
り調製され、MAAの第4級アンモニウム塩であれば、
MAA溶液に当量の水酸化テトラブチルアンモニウム(T
etra-butyl ammonium hydroxide)を加えることにより調
製される。要は、不揮発性でかつ水溶性のチオール化有
機酸塩をMBL阻害剤として用いることが本発明にとっ
て、重要なのである。 (5)さらに、本発明で用いるβ−ラクタム薬としては
セフタジジム、セフォタキシム、セフトリアキソン、セ
フポドキシム、セフピロム、セフェピム等の第三・第四
世代セフェム系抗菌薬、セフメタゾール、セフミノクス
等の第二・第三世代セファマイシン系抗菌薬、イミペネ
ム、パニペネム、メロペネム等のカルバペネム系抗菌薬
より選ばれる。その中でもセフタジジム(CAZ)、イ
ミペネム(IPM)が本発明には適している。 (6)本発明に用いる液体培地としてはミューラー・ヒ
ントン液体培地、陽イオン調整ミューラー・ヒントン液
体培地、ブレインハートインフュージョン液体培地、ト
リプトソイ液体培地、ABCM液体培地、溶血液加ミュ
ーラー・ヒントン液体培地、シェドラー液体培地等の微
量液体希釈法に用いられる一般的な液体培地が挙げられ
る。その中でもミューラー・ヒントン液体培地(MH
B)、陽イオン調整ミューラー・ヒントン液体培地(C
AMHB)が本発明には適している。 (7)より具体的に本発明は、β−ラクタム薬を0.2
5−128μg/ml含有する液体培地と、β−ラクタム薬
0.25−128μg/ml/MBL阻害剤100−160
0μg/mlを含有する液体培地との組合せを用いる(1)
−(6)記載の微量液体希釈法によるMBL産生菌の薬
剤感受性試験方法である。MBL阻害剤として用いるチ
オール化有機酸塩は、被検菌によっては3200μg/ml
以上のMICを示すので、その濃度は100−1600
μg/mlが適当である。50μg/ml以下ではMBL阻害作
用が弱くなりすぎ、不適当である。
記載の薬剤感受性試験に用いる容器であって、多穴容器
の各穴にβ−ラクタム薬を含有する液体培地、及びβ−
ラクタム薬/MBL阻害剤を含有する液体培地を分注し
た、微量液体希釈法によるMBL産生菌の薬剤感受性試
験に用いる容器でもある。 (9)本発明の多穴容器は使用時まで凍結保存されるこ
とにより、保存性が向上する。つまり生培地を分注した
容器としてとして供給されても良いし、保存性を考えて
凍結状態で保存・供給されても良い。
(7)記載の薬剤感受性試験に用いる容器であって、多
穴容器の各穴にβ−ラクタム薬、及びβ−ラクタム薬/
MBL阻害剤を分注し、各穴の薬剤を乾燥固定化したこ
とを特徴とする、微量液体希釈法によるMBL産生菌の
薬剤感受性試験に用いる容器でもある。 (11)さらに本発明は上記(1)−(7)記載の薬剤
感受性試験に用いる容器であって、多穴容器の各穴にβ
−ラクタム薬を含有する液体培地、及びβ−ラクタム薬
/MBL阻害剤を含有する液体培地を分注し、各穴の薬
剤含有液体培地を乾燥固定化したことを特徴とする、微
量液体希釈法によるMBL産生菌の薬剤感受性試験に用
いる容器でもある。つまり、薬剤のみを乾燥固着化した
多穴容器として供給されても良いし、薬剤含有液体培地
を乾燥固着化した容器として供給されても良い。乾燥方
法も薬剤や培地成分が変質しない方法であれば、自然乾
燥、送風乾燥、凍結乾燥といった一般的な乾燥方法で良
い。
てチオール化有機酸の塩を含有するディスクでもある。 (13)チオール化有機酸の塩としてはメルカプト酢酸
またはメルカプトプロピオン酸の塩が挙げられ、 (14)特に、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム
塩、バリウム塩、第4級アンモニウム塩を含有させた乾
燥濾紙ディスクである。具体的には、KBディスクと同
様の直径6.35mmの濾紙ディスクに一定量のチオール
化有機酸塩を添加・乾燥したディスクである。その含浸
量は濾紙ディスク一枚当たり1−6mgが適当である。チ
オール化有機酸は塩となったことで不揮発化され、また
水溶性の塩であるので寒天平板上で容易に拡散し、MB
L阻害作用を示す。KBディスクCAZ等のβ−ラクタ
ム薬含有ディスクと共に用いられる。 (15)さらに本発明は、β−ラクタム薬含有ディスク
とβ−ラクタム薬/MBL阻害剤含有ディスクとの組合
せ、を用いるMBL産生菌の薬剤感受性試験方法でもあ
る。 (16)また本発明は、β−ラクタム薬及びメルカプト
酢酸またはメルカプトプロピオン酸のナトリウム塩、カ
リウム塩、カルシウム塩、バリウム塩、第4級アンモニ
ウム塩より選ばれるチオール化有機酸の塩を含有するデ
ィスクでもある。その含浸量はSMAに換算して濾紙デ
ィスク一枚当たり1−6mgが適当である。β−ラクタム
薬含有ディスクと、β−ラクタム薬/MBL阻害剤含有
ディスクとを被検菌を接種した寒天平板上に静置し、培
養後の阻止円の直径の違いにより、MBL産生菌かどう
かの判定が容易にできる。
含有ディスクとメタロ−β−ラクタマーゼ阻害剤含有寒
天平板培地とを用いるメタロ−β−ラクタマーゼ産生菌
の薬剤感受性試験方法でもある。 (18)また本発明は、メルカプト酢酸またはメルカプ
トプロピオン酸のナトリウム塩、カリウム塩、カルシウ
ム塩、バリウム塩、第4級アンモニウム塩より選ばれる
チオール化有機酸の塩を含有する寒天培地でもある。こ
の方法はMBL阻害剤含有寒天培地平板と、阻害剤を含
有しない寒天培地平板に被検菌を接種し、その上にβ−
ラクタム薬含有ディスク(CAZ等)を静置し、培養後
それぞれの培地上で形成された阻止円の直径の違いによ
り、MBL産生菌かどうかを判定する。寒天培地のMB
L阻害剤の濃度は100−1600μg/mlが適当であ
る。
PAやMAAが有効であることが知られていた。また、
それらをそのままディスクに含有させ、MBL阻害剤と
して用いたMBL産生菌判別方法をすでに本発明者は発
表した[9][10]。また未発表であるが、MPA等を用い
た微量液体希釈法によりMIC測定が可能であることも
見いだした。しかしながら、MPA等の遊離のチオール
化有機酸は低分子であるので揮発性が高く、その含浸デ
ィスクを乾燥すると、乾燥工程中にMPAが揮散してし
まい、乾燥ディスクとしての供給ができなかった。微量
液体希釈法に用いると、液体培地中の遊離のチオール化
有機酸が培養中に揮発し、微生物培養装置のみならず、
検査室までその強い悪臭で汚染されてしまう欠点があっ
た。本発明者は、チオール化有機酸を塩として用いると
その揮発性はなくなるが、MBL阻害作用には変化がな
いことを見いだし、本発明を完成した。チオール化有機
酸塩はまず、不揮発性であることが重要である。不揮発
性であることにより、悪臭の発生や、乾燥による揮散・
無効化が防止された。次いで、水溶性であることが重要
である。水溶性であることで、乾燥ディスクから寒天平
板内に容易にチオール化有機酸塩が拡散する。また微量
液体希釈法では、容易に溶解し、透明な液体培地とな
る。もし、MPAの銅塩といった不溶性の塩を用いる
と、ディスク法では拡散が起こらず、液体希釈法では沈
殿が生じ、MBL阻害剤としての作用を示さなくなる。
PCR法がある。PCR法は最も確実な方法であるが、
特殊な手技や機器が必要であり、操作性・コストなどに
問題があり、一般病院の臨床微生物検査室ではまだ普及
していない。本発明者の開発したディスク確認法[9][1
0]が簡便かつ低コストで、どこの微生物検査室でも手軽
に検査することが可能と思われた。しかし遊離のMPA
等を用いるため、試薬が用時調製となり試薬調製に手間
がかかり、また、乾燥ディスクとして作製・保存できな
いので、一定品質のディスクの供給に問題があった。一
方、細菌の薬剤感受性検査は定性的なディスク法から定
量的な微量液体希釈法にシフトしつつある。そこで遊離
MPAを用いた微量液体希釈法(未発表)を開発した
が、機器や検査室の悪臭汚染が発生し、実用性に問題が
あった。本発明は、MPA等のチオール化有機酸をアル
カリ塩として用いると、そのMBL阻害作用には影響な
しにそれが不揮発化することを見いだし、その揮発性に
伴う問題を解決した。チオール化有機酸塩をMBL阻害
剤として用いた微量液体希釈法は、悪臭汚染なしにMI
C測定が可能であった。さらに96穴プレート等の多穴
容器に各薬剤を分注した形態でも、MBL阻害剤の喪失
が無いので、一定品質の製品の供給も可能となった。さ
らに薬剤を乾燥固着した乾燥状態の多穴容器も供給可能
となり、これは一般検査室でのMBL産生菌のMIC測
定に有用である。またこれは、一般病院や検査センター
の細菌検査の自動化・システム化にも対応可能である。
またディスク法においても、一定品質のMBL阻害剤含
有の乾燥ディスクの供給が可能となり、これは検査室で
のMBL産生菌の判定に有用である。さらに本発明によ
り、β−ラクタム薬/MBL阻害剤含有ディスクの製造
及び供給が可能となった。これにより、β−ラクタム薬
含有ディスクとβ−ラクタム薬/MBL阻害剤含有ディ
スクとの組合せを用いるMBL産生菌鑑別方法の開発が
容易となった。
基質拡張型β−ラクタマーゼ(ESBL)産生菌の鑑別
はディスク法及び希釈法による国際標準法が実施されて
いる(2000年1月発行、NCCLSドキュメント、
M100−S10(M2)及びM100−S10(M
7))。MBL産生菌は、ESBL産生菌よりも臨床上
の薬剤耐性の問題は大きいが、未だ標準的な国際試験法
が確立されていない。本発明により一般的な検査室で簡
易にMBL産生菌の鑑別・MIC測定が可能となったの
で、このような国際標準法の作製に拍車がかかるものと
思われる。
に説明する。なお、下記実施例は単に説明のためのもの
であり、本発明を何ら限定するものではない。
ートの作成 NCCLS標準法の微量液体希釈法に準じてβ−ラクタ
ム薬としてCAZ、IPMを0.25−128μg/ml含
有するCAMHBの2倍希釈系列を作成し、96穴マイ
クロプレートに100μlずつ分注した。同様にその希
釈系列にMBL阻害剤50−3200μg/mlを添加した
CAMHB2倍希釈系列を96穴マイクロプレートに1
00μlずつ分注した。 (1)CAZ 0.25−128μg/ml (2)CAZ/MPA 0.25/200−128/200μg/ml (3)CAZ/SMP 0.25/200−128/200μg/ml (4)CAZ/SMA 0.25/25−128/25μg/ml (5)CAZ/SMA 0.25/50−128/50μg/ml (6)CAZ/SMA 0.25/100−128/100μg/ml (7)CAZ/SMA 0.25/200−128/200μg/ml (8)CAZ/SMA 0.25/400−128/400μg/ml (9)CAZ/SMA 0.25/800−128/800μg/ml (10)CAZ/SMA 0.25/1600−128/1600μg/ml (11)CAZ/SMA 0.25/3200−128/3200μg/ml (12)IPM 0.25−128μg/ml (13)IPM/MPA 0.25/200−128/200μg/ml (14)IPM/SMP 0.25/200−128/200μg/ml (15)IPM/SMA 0.25/25−128/25μg/ml (16)IPM/SMA 0.25/50−128/50μg/ml (17)IPM/SMA 0.25/100−128/100μg/ml (18)IPM/SMA 0.25/200−128/200μg/ml (19)IPM/SMA 0.25/400−128/400μg/ml (20)IPM/SMA 0.25/800−128/800μg/ml (21)IPM/SMA 0.25/1600−128/1600μg/ml (22)IPM/SMA 0.25/3200−128/3200μg/ml 上記(1)−(22)の希釈系列マイクロプレートにMBL産
生菌(K.pneumoniae 4134)及び非産生菌(K.pneumonia
e 4153)それぞれ1株を接種し、35℃で1晩培養した
ところ、遊離のMBL阻害剤を含む(2)(13)は、強い悪
臭がしたが、MBL産生菌、非産生菌で明らかな発育の
違いが見られた。MBL阻害剤25〜50μg/mlを含む
(4)(5)(15)(16)ではMBL産生菌、非産生菌とも発育
し、阻害剤を含まない(1)(9)と同様であり、産生菌非産
生菌の区別がつかなかった。MBL阻害剤3200μg/
mlを含む(11)(22)ではMBL産生菌、非産生菌とも発育
せず、その区別がつかなかった。MBL阻害剤を100
−1600μg/mlを含むその他の系列ではMBL産生
菌、非産生菌で明らかな発育の違いが見られた。なお、
本プレートを、−70℃で凍結保存したが、6ヶ月後で
も使用可能であった。
よるMBL産生菌および非産生菌の確認 PCR法によりMBL産生菌であることが確認されてい
るKlebsiella pneumoniae 2株、Pseudomonas aerugino
sa 13株、Serratia marcescens 34株、およびMB
L非産生菌としてESBL産生Klebsiella pneumoniae
2株、ペニシリナーゼ(PCN)産生Klebsiella pneum
oniae 2株、セファロスポリナーゼ(CPN)産生Kleb
siella pneumoniae 2株を試験菌として用い、実施例1
で作製したマイクロプレートのCAZ 0.25−12
8μg/mlを含有するCAMHB液体培地(希釈系列)と
CAZ/SMA 0.25/400−128/400μ
g/mlを含有するCAMHB液体培地(希釈系列)との組
合せ、及びIPM 0.25−128μg/mlを含有する
CAMHB液体培地(希釈系列)とIPM/SMA0.
25/400−128/400μg/mlを含有するCAM
HB液体培地(希釈系列)との組合せを用い、NCCL
Sガイドラインに従い、微量液体希釈法で試験菌を培養
し、MICを測定した。純培養した試験菌の集落を釣菌
し、トリプトソイブイヨンに懸濁させMcFarlan
d濁度が0.5になるまで培養したものを希釈し、培地
1mlあたりの菌数が約104個になるようにマイクロタ
イタープレートの各穴に接種し、35℃で18時間好気
培養したのち、それぞれの最小発育阻止濃度(MIC)
を測定した。β−ラクタム薬/MBL阻害剤合剤のMI
Cがβ−ラクタム薬単独のMICより3管(8倍)以上
離れているものをMBL産生菌と判定した。結果を表1
に示す。なお、本実施例の判定基準はNCCLSのES
BL産生菌判定基準に準拠し、それと同一にした。
正しく判定された菌数)/(全MBL産生菌数)を表
し、特異性とは(非MBL産生菌と正しく判定された菌
数)/(全非MBL産生菌数)を表し、一致率とは(M
BL・非MBL産生菌と正しく判定された菌数)/(全
検体数)を表している。言い換えれば、感度はMBL産
生菌がMBL産生菌として正しく判定される確率をい
い、特異性はMBL産生菌でないものがMBL産生菌で
ないと判定される確率をいい、一致率はそれぞれが正し
く判定される確率を表す。つまりCAZで言えば、感度
は44/49=90%となり、特異性は6/6=100
%となり、一致率は50/55=91%となる。
判定された菌数は44株であるので、その感度は44/
49=90%であり、また特異性は100%であった。
MBLの一致率は91%と高く、本発明は一般の微生物
検査室でのMBL産生菌の簡易スクリーニング法として
有用性が高いと考えられる。さらにIPMと組み合わせ
れば、MBL産生菌は2株増えて46株と判定される。
つまり感度は46/49=94%、特異性は6/6=1
00%、一致率は52/55=95%とさらに高率とな
る。被検菌数をさらに増やして確認すれば、本方法はM
BL産生菌の確認試験として使用できる可能性がある。
及びMIC測定 液体培地100μlを加えて溶解した時に下記の濃度と
なるCAZ及びCAZ/SMAの薬剤2倍希釈系列溶液
を調製し、96穴マイクロプレートに適量分注し、45
℃で送風乾燥し、薬剤固定化乾燥プレートを作成した。 (1)CAZ 0.25−128μg/ml (2)CAZ/SMA 0.25/400−128/400μg/ml 薬剤固定化乾燥プレートの各穴にCAMHB100μl
を分注し薬剤を溶解し、実施例2で使用したMBL産生
菌49株、非MBL産生菌6株を接種し、実施例2と同
様に操作し、MICを測定した。その結果、本薬剤固定
化乾燥プレートも、実施例2と同様の菌の発育を示し、
感度・特異性・一致率も同一成績であった。MBL阻害
剤は不揮発性のナトリウム塩であるので、乾燥プレート
として作製・保存してもそのMBL阻害作用は保持され
ていた。
の作製及び保存安定性 遊離のチオール化有機酸、及びチオール化有機酸の塩を
含む乾燥ディスクを作製し、ディスク拡散法を行い阻止
円直径を測定した。 (1)SMA(2.9mg/ディスク含有) (2)MPA(2.7mg/ディスク含有) (3)SMP(3.2mg/ディスク含有) 市販のSMA、MPAを精製水に溶解し、1.0モルの
水溶液を作製した。SMPは、MPA水溶液に当量の水
酸化ナトリウム溶液を加えて中和し、最終濃度1.0モ
ルのSMP水溶液を作製した。KBディスク用の直径
6.35mmの濾紙ディスクに上記の各調製溶液25μl
を滴下し、50℃で60分間乾燥し、SMAディスク、
MPAディスク、SMPディスクを作製した。PCR法
であらかじめMBL産生菌であることが確認されている
肺炎桿菌(K.pneumoniae)1株、および霊菌(S.marces
cens)1株、緑膿菌(P.aeruginosa)2株を用いて、
[9]J.Clin.Microbiol.、38(1)、40、2000と
同様に操作し、その阻止円の直径を測定した。NCCL
Sのディスク法(標準法)に準じて、純培養した試験菌
の集落を釣菌し、トリプトソイブイヨンに懸濁させ、M
cFarland濁度が0.5になるまで培養したもの
を綿棒を用いてミューラーヒントン寒天培地(MHA)
表面に均一に接種した。その上にKBディスクCAZ
(栄研化学製)と3cm以上離してもう一枚のKBディス
クCAZを置き、このKBディスクCAZより1.5cm
間隔に隣接してSMAディスク、MPAディスク、もし
くはSMPディスクを載せ、35℃で18時間好気培養
し、各CAZディスクの周囲に形成された阻止円直径を
シャーレの裏からmm単位で正確に測定した。また上記作
製の各MBL阻害剤含有ディスクを37℃に保存して1
週間毎に試験を行い、4週目まで測定を行った。結果を
表1〜表5に示す。
りであった。本実施例の判定基準はNCCLS法のES
BL産生菌確認試験と同様に、本発明におけるCAZデ
ィスクとCAZ/SMA(SMP)ディスクの阻止円直
径の差が5mm以上の時、試験菌をMBL産生菌と判定す
ることにした。表2において、各菌(MBL産生菌)は
CAZディスクとCAZ/SMAディスクの組合せにお
いては、K.pneumoniae 4635株および S.marcescens 4
636株、P.aeruginosa 4637株、P.aeruginosa 4638株
の阻止円径の差が5mm以上であるので、MBLと判定さ
れた。またCAZディスクとCAZ/SMPディスクに
関しても同様に全ての菌においてその阻止円径の差が5
mm以上であるので、MBLと判定された。しかしCAZ
ディスクとCAZ/MPAディスクに関しては全ての菌
の阻止円径の差が5mm未満であるのでMBLとは判定さ
れなかった。これは、MPAディスク作製の乾燥時にM
PAが揮発し、ディスク中のMPA含有量が減少した影
響と考えられる。表3−表6においても同様な結果であ
り、CAZ/SMAディスクとCAZ/SMPのディス
クは37℃保存で少なくとも4週間安定してMBLを判
定することが可能であった。これは冷所保存であれば1
年間以上の保存安定性に相当する。
を含有する乾燥ディスクの作成及び使用 栄研化学(株)製直径6.35mmのKBディスクCAZ
(30μg含有)に1.0モルSMA溶液25μlを滴下
し、50℃で60分間乾燥し、CAZ/SMAディスク
を作製した。また、同様にKBディスク用の直径6.3
5mmの濾紙ディスクにSMA溶液25μlを滴下し、5
0℃で60分間乾燥し、SMAディスクを作製し、実施
例4と同様に操作し、その阻止円直径を測定した。PC
R法であらかじめMBL産生菌であることが確認されて
いる肺炎桿菌1株、および霊菌1株、緑膿菌2株を用い
て、NCCLSのディスク法に準じて純培養した試験菌
の集落を釣菌し、トリプトソイブイヨンに懸濁させMc
Farland濁度が0.5になるまで培養したものを
綿棒を用いてMHA表面に均一に接種した。その上にK
BディスクCAZをおき、それより3cm以上離してCA
Z/SMAディスクを置き、さらに3cm以上離してSM
Aディスクを置き、35℃で18時間好気培養し、CA
ZディスクとCAZ/SMAディスク、SMAディスク
の阻止円直径を測定した。
った。表7において、各菌(MBL産生菌)はCAZデ
ィスクとCAZ/SMAディスクの組合せにおいて、全
ての菌の阻止円直径の差が5mm以上であるので、MBL
と判定された。またSMAディスク単独での発育阻止は
CAZ/SMAディスクの発育阻止に比べて顕著に小さ
く、故にSMA自身の抗菌力は、ほとんど無視できると
考えられ、CAZディスクとCAZ/SMAディスクの
組み合わせでMBLの判定が可能であった。
の作製とその使用 SMAを含有するCAMHAとSMAを含有しないCA
MHAを2分画シャーレに分注し、寒天平板を作成し
た。KBディスクCAZを静置し、その阻止円の形成を
観た。市販のSMAを精製水に溶解し、8000μg/ml
のSMA溶液を作製した。あらかじめ121℃15分間
の高圧滅菌したCAMHA培地を50℃に冷却し、CA
MHA19mlに対してSMA溶液1mlを加えて撹拌し均
一な寒天培地溶液にした。分画シャーレの一画にCAM
HAを10ml分注し、もう一画にSMAを含有したCA
MHAを10ml分注した。寒天培地が固化後、シャーレ
の蓋をずらして寒天表面の凝水を乾燥させ、CAMHA
平板を作製した。PCR法であらかじめMBL産生菌で
あることが確認されている肺炎桿菌1株、および霊菌1
株、緑膿菌2株を用いて、NCCLSのディスク法に準
じて純培養した試験菌の集落を釣菌し、トリプトソイブ
イヨンに懸濁させMcFarland濁度が0.5にな
るまで培養したものを綿棒を用いてCAMHA表面とS
MA含有のCAMHAに均一に接種した。2分画シャー
レの各培地上にKBディスクCAZを1枚ずつおき、培
養後各CAZディスクの阻止円直径を測定した。
った。表8において、各菌(MBL産生菌)はCAMH
A上のCAZディスクとSMA含有のCAMHA上のC
AZディスクとの組合せにおいて、全ての菌の阻止円直
径の差が5mm以上であるので、MBLと判定された。
(1)、135、1997 [5]Biol. Pharm. Bull.、20(11)、1136、1
997 [6]Arch. Biochem. Biophys.、368(1)、1、19
99 [7]Lancet、352、546、1998 [8]臨床と微生物、26(2)、153、1999 [9]J.Clin.Microbiol.、38(1)、40、2000 [10]特願平11−26897号
Claims (18)
- 【請求項1】β−ラクタム薬含有液体培地とβ−ラクタ
ム薬/メタロ−β−ラクタマーゼ阻害剤含有液体培地と
の組合せを用いた微量液体希釈法によるメタロ−β−ラ
クタマーゼ産生菌の薬剤感受性試験方法 - 【請求項2】メタロ−β−ラクタマーゼ阻害剤がチオー
ル化有機酸の塩である請求項1記載のメタロ−β−ラク
タマーゼ産生菌の薬剤感受性試験方法 - 【請求項3】チオール化有機酸の塩が、メルカプト酢酸
またはメルカプトプロピオン酸の塩である請求項2記載
のメタロ−β−ラクタマーゼ産生菌の薬剤感受性試験方
法 - 【請求項4】チオール化有機酸の塩が、ナトリウム塩、
カリウム塩、カルシウム塩、バリウム塩、第4級アンモ
ニウム塩より選ばれる請求項2記載のメタロ−β−ラク
タマーゼ産生菌の薬剤感受性試験方法 - 【請求項5】β−ラクタム薬がセフタジジム、セフォタ
キシム、セフトリアキソン、セフポドキシム、セフピロ
ム、セフェピム、セフメタゾール、セフミノクス、イミ
ペネム、パニペネム、メロペネムより選ばれる請求項1
−4記載のメタロ−β−ラクタマーゼ産生菌の薬剤感受
性試験方法 - 【請求項6】液体培地がミューラー・ヒントン液体培
地、陽イオン調整ミューラー・ヒントン液体培地、ブレ
インハートインフュージョン液体培地、トリプトソイ液
体培地、ABCM液体培地、溶血液加ミューラー・ヒン
トン液体培地、シェドラー液体培地より選ばれる請求項
1−5記載のメタロ−β−ラクタマーゼ産生菌の薬剤感
受性試験方法 - 【請求項7】β−ラクタム薬を0.25−128μg/ml
含有する液体培地と、β−ラクタム薬0.25−128
μg/ml/メタロ−β−ラクタマーゼ阻害剤100−16
00μg/mlを含有する液体培地との組合せを用いる請求
項1−6記載の微量液体希釈法によるメタロ−β−ラク
タマーゼ産生菌の薬剤感受性試験方法 - 【請求項8】請求項1−7記載の薬剤感受性試験に用い
る容器であって、多穴容器の各穴にβ−ラクタム薬を含
有する液体培地、及びβ−ラクタム薬/メタロ−β−ラ
クタマーゼ阻害剤を含有する液体培地を分注した、微量
液体希釈法によるメタロ−β−ラクタマーゼ産生菌の薬
剤感受性試験に用いる容器 - 【請求項9】使用時まで凍結保存されることを特徴とす
る請求項8記載の多穴容器。 - 【請求項10】請求項1−7記載の薬剤感受性試験に用
いる容器であって、多穴容器の各穴にβ−ラクタム薬、
及びβ−ラクタム薬/メタロ−β−ラクタマーゼ阻害剤
を分注し、各穴の薬剤を乾燥固定化したことを特徴とす
る、微量液体希釈法によるメタロ−β−ラクタマーゼ産
生菌の薬剤感受性試験に用いる容器 - 【請求項11】請求項1−7記載の薬剤感受性試験に用
いる容器であって、多穴容器の各穴にβ−ラクタム薬を
含有する液体培地、及びβ−ラクタム薬/メタロ−β−
ラクタマーゼ阻害剤を含有する液体培地を分注し、各穴
の薬剤含有液体培地を乾燥固定化したことを特徴とす
る、微量液体希釈法によるメタロ−β−ラクタマーゼ産
生菌の薬剤感受性試験に用いる容器 - 【請求項12】メタロ−β−ラクタマーゼ阻害剤として
チオール化有機酸の塩を含有するディスク - 【請求項13】チオール化有機酸の塩がメルカプト酢酸
またはメルカプトプロピオン酸の塩である請求項12記
載のディスク - 【請求項14】チオール化有機酸の塩が、ナトリウム
塩、カリウム塩、カルシウム塩、バリウム塩、第4級ア
ンモニウム塩より選ばれる請求項12記載のディスク - 【請求項15】β−ラクタム薬含有ディスクとβ−ラク
タム薬/メタロ−β−ラクタマーゼ阻害剤含有ディスク
との組合せ、を用いるメタロ−β−ラクタマーゼ産生菌
の薬剤感受性試験方法 - 【請求項16】β−ラクタム薬及びメルカプト酢酸また
はメルカプトプロピオン酸のナトリウム塩、カリウム
塩、カルシウム塩、バリウム塩、第4級アンモニウム塩
より選ばれるチオール化有機酸の塩を含有するディスク - 【請求項17】β−ラクタム薬含有ディスクとメタロ−
β−ラクタマーゼ阻害剤含有寒天平板培地とを用いるメ
タロ−β−ラクタマーゼ産生菌の薬剤感受性試験方法 - 【請求項18】メルカプト酢酸またはメルカプトプロピ
オン酸のナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、バ
リウム塩、第4級アンモニウム塩より選ばれるチオール
化有機酸の塩を含有する寒天培地
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