JPH05227992A - 細菌培養用培地 - Google Patents
細菌培養用培地Info
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- JPH05227992A JPH05227992A JP4085145A JP8514592A JPH05227992A JP H05227992 A JPH05227992 A JP H05227992A JP 4085145 A JP4085145 A JP 4085145A JP 8514592 A JP8514592 A JP 8514592A JP H05227992 A JPH05227992 A JP H05227992A
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- medium
- staphylococcus aureus
- bacterial culture
- methicillin
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Abstract
(57)【要約】
〔構成〕例えば普通寒天培地等の細菌培養用基礎培地、
食塩、黄色ブドウ球菌によって分解され酸を生成する例
えばマンニトール等の糖類、pH指示薬、例えばセフチ
ゾキシム等のβ−ラクタム系抗生物質を含む細菌培養用
培地。糖類及びβ−ラクタム系抗生物質は1種以上を組
み合わせて使用してもよい。 〔効果〕本培地で成育可能な細菌はメチシリン耐性黄色
ブドウ球菌以外を含む数種類の細菌に限られ、かつメチ
シリン耐性黄色ブドウ球菌のコロニーの周囲には変色帯
ができるので、多段階の培養操作や生化学試験等を必要
とせずに正確かつ簡便にメチシリン耐性黄色ブドウ球菌
を同定できる。
食塩、黄色ブドウ球菌によって分解され酸を生成する例
えばマンニトール等の糖類、pH指示薬、例えばセフチ
ゾキシム等のβ−ラクタム系抗生物質を含む細菌培養用
培地。糖類及びβ−ラクタム系抗生物質は1種以上を組
み合わせて使用してもよい。 〔効果〕本培地で成育可能な細菌はメチシリン耐性黄色
ブドウ球菌以外を含む数種類の細菌に限られ、かつメチ
シリン耐性黄色ブドウ球菌のコロニーの周囲には変色帯
ができるので、多段階の培養操作や生化学試験等を必要
とせずに正確かつ簡便にメチシリン耐性黄色ブドウ球菌
を同定できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は細菌培養用培地に関し、
黄色ブドウ球菌特にはメチシリン耐性黄色ブドウ球菌の
同定に有用な細菌培養用培地に関する。さらに詳しく
は、細菌感染症が疑われる患者から採取した臨床材料又
は細菌感染が疑われる環境から採取した試料(以下これ
らを単に試料と略記する)を直接塗布して培養した場合
に、簡易かつ正確に黄色ブドウ球菌、特にはメチシリン
耐性黄色ブドウ球菌を同定することができる細菌培養用
培地に関する。
黄色ブドウ球菌特にはメチシリン耐性黄色ブドウ球菌の
同定に有用な細菌培養用培地に関する。さらに詳しく
は、細菌感染症が疑われる患者から採取した臨床材料又
は細菌感染が疑われる環境から採取した試料(以下これ
らを単に試料と略記する)を直接塗布して培養した場合
に、簡易かつ正確に黄色ブドウ球菌、特にはメチシリン
耐性黄色ブドウ球菌を同定することができる細菌培養用
培地に関する。
【0002】
【従来の技術】β−ラクタム系抗生物質は、細胞壁合酵
素であるペニシリン結合蛋白(Penicillin
Binding Protein:PBP)と結合して
細胞壁合成を阻害することにより抗菌力を示す。近年、
β−ラクタム系抗生物質であるメチシリンに耐性の黄色
ブドウ球菌(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌:Meth
icillin Resistant Staphyl
ococcus aureus,MRSA)が高頻度で
分離されるようになった。メチシリン耐性黄色ブドウ球
菌は、β−ラクタム系抗生物質の作用を受けないPBP
2’を産生する能力を獲得した結果、β−ラクタム系抗
生物質に対する耐性を獲得した細菌である。メチシリン
耐性黄色ブドウ球菌は、β−ラクタム系抗生物質のみな
らず、他の系列の抗生物質に対しても耐性を示すいわゆ
る多剤耐性であることが多いので、感染症の治療は極め
て困難である。このため、メチシリン耐性黄色ブドウ球
菌による感染症の治療には、起因菌を迅速に同定したう
えで、早期に適切な治療を行うことが重要である。
素であるペニシリン結合蛋白(Penicillin
Binding Protein:PBP)と結合して
細胞壁合成を阻害することにより抗菌力を示す。近年、
β−ラクタム系抗生物質であるメチシリンに耐性の黄色
ブドウ球菌(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌:Meth
icillin Resistant Staphyl
ococcus aureus,MRSA)が高頻度で
分離されるようになった。メチシリン耐性黄色ブドウ球
菌は、β−ラクタム系抗生物質の作用を受けないPBP
2’を産生する能力を獲得した結果、β−ラクタム系抗
生物質に対する耐性を獲得した細菌である。メチシリン
耐性黄色ブドウ球菌は、β−ラクタム系抗生物質のみな
らず、他の系列の抗生物質に対しても耐性を示すいわゆ
る多剤耐性であることが多いので、感染症の治療は極め
て困難である。このため、メチシリン耐性黄色ブドウ球
菌による感染症の治療には、起因菌を迅速に同定したう
えで、早期に適切な治療を行うことが重要である。
【0003】一般に、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌
は、メチシリンに対する最小発育阻止濃度(MIC)が
12.5μg/ml以上、あるいはオキサシリンに対す
る最小発育阻止濃度が6.25μg/ml以上の黄色ブ
ドウ球菌と定義される。感染症の起因菌がメチシリン耐
性黄色ブドウ球菌であるか否かを判定するには、通常、
患者又は環境から採取した試料から起因菌を分離し純培
養または増菌培養した後、マンニット食塩培地等の選択
培地による培養を行うか、又はコアグラーゼテスト等の
生化学試験によって分離菌が黄色ブドウ球菌であること
を確認し、その後、薬剤感受性試験又はオキサシリン添
加培地(MRSAスクリーン培地:ベクトン社製)によ
る確認培養を行う。しかし、この方法では多段階の培養
操作が必要であり、迅速な判定が困難であった。また、
電気泳動によってPBP2’を検出する方法や、PCR
法によりmec−A遺伝子を検出してメチシリン耐性黄
色ブドウ球菌を同定する方法も提案されている。しかし
これらの方法では特殊な機器や熟練者を必要とするの
で、一般検査室で日常的に行うには問題があった。
は、メチシリンに対する最小発育阻止濃度(MIC)が
12.5μg/ml以上、あるいはオキサシリンに対す
る最小発育阻止濃度が6.25μg/ml以上の黄色ブ
ドウ球菌と定義される。感染症の起因菌がメチシリン耐
性黄色ブドウ球菌であるか否かを判定するには、通常、
患者又は環境から採取した試料から起因菌を分離し純培
養または増菌培養した後、マンニット食塩培地等の選択
培地による培養を行うか、又はコアグラーゼテスト等の
生化学試験によって分離菌が黄色ブドウ球菌であること
を確認し、その後、薬剤感受性試験又はオキサシリン添
加培地(MRSAスクリーン培地:ベクトン社製)によ
る確認培養を行う。しかし、この方法では多段階の培養
操作が必要であり、迅速な判定が困難であった。また、
電気泳動によってPBP2’を検出する方法や、PCR
法によりmec−A遺伝子を検出してメチシリン耐性黄
色ブドウ球菌を同定する方法も提案されている。しかし
これらの方法では特殊な機器や熟練者を必要とするの
で、一般検査室で日常的に行うには問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明は、多段
階の培養操作や生化学試験等を必要とせず、一回の培養
操作で正確かつ簡便に黄色ブドウ球菌、特にはメチシリ
ン耐性黄色ブドウ球菌を同定できる細菌培養用培地を提
供することを目的とする。
階の培養操作や生化学試験等を必要とせず、一回の培養
操作で正確かつ簡便に黄色ブドウ球菌、特にはメチシリ
ン耐性黄色ブドウ球菌を同定できる細菌培養用培地を提
供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の課題
を解決すべく鋭意努力した結果、細菌培養用として公知
の基礎培地に対して食塩、特定の糖類、pH指示薬、及
びβ−ラクタム系抗生物質を添加した培地には、メチシ
リン耐性黄色ブドウ球菌糖のほか数種類の細菌のみが成
育すること、及びメチシリン耐性黄色ブドウ球菌によっ
て形成されたコロニーの周囲には変色帯が形成されるの
で、菌の同定が簡便に行えることを見出し、本発明を完
成するに至った。すなわち本発明は、細菌培養用基礎培
地、食塩、黄色ブドウ球菌によって分解され酸を生成す
る1種以上の糖類、pH指示薬、及び1種以上のβ−ラ
クタム系抗生物質を含む細菌培養用培地を提供するもの
である。本発明の細菌培養用培地は、黄色ブドウ球菌、
特にはメチシリン耐性黄色ブドウ球菌の同定用として有
用である。
を解決すべく鋭意努力した結果、細菌培養用として公知
の基礎培地に対して食塩、特定の糖類、pH指示薬、及
びβ−ラクタム系抗生物質を添加した培地には、メチシ
リン耐性黄色ブドウ球菌糖のほか数種類の細菌のみが成
育すること、及びメチシリン耐性黄色ブドウ球菌によっ
て形成されたコロニーの周囲には変色帯が形成されるの
で、菌の同定が簡便に行えることを見出し、本発明を完
成するに至った。すなわち本発明は、細菌培養用基礎培
地、食塩、黄色ブドウ球菌によって分解され酸を生成す
る1種以上の糖類、pH指示薬、及び1種以上のβ−ラ
クタム系抗生物質を含む細菌培養用培地を提供するもの
である。本発明の細菌培養用培地は、黄色ブドウ球菌、
特にはメチシリン耐性黄色ブドウ球菌の同定用として有
用である。
【0005】本発明の細菌培養用培地は、細菌の培養に
汎用される公知の細菌培養用基礎培地に、食塩、黄色ブ
ドウ球菌によって分解され酸を生成する1種以上の糖
類、pH指示薬、及び1種以上のβ−ラクタム系抗生物
質を配合した細菌培養用培地である。細菌培養用基礎培
地としては、細菌培養用として汎用される公知のいかな
る培地を使用してもよく、例えば、普通寒天培地、トリ
プトソーヤ培地、ミューラーヒントン培地、ハートイン
フュージョン培地、ブレインハートインフュージョン培
地等を使用すればよい。これらの細菌培養用基礎培地
は、必要により添加される成分として当業者に周知のい
かなる成分を含有してもよい。このような成分として
は、例えば卵黄、酵母エキス又はビタミン類等を挙げる
ことができる。これらの成分は、単独又は配合して一般
に細菌培養用基礎培地の全重量に対して10重量%以下
で配合される。
汎用される公知の細菌培養用基礎培地に、食塩、黄色ブ
ドウ球菌によって分解され酸を生成する1種以上の糖
類、pH指示薬、及び1種以上のβ−ラクタム系抗生物
質を配合した細菌培養用培地である。細菌培養用基礎培
地としては、細菌培養用として汎用される公知のいかな
る培地を使用してもよく、例えば、普通寒天培地、トリ
プトソーヤ培地、ミューラーヒントン培地、ハートイン
フュージョン培地、ブレインハートインフュージョン培
地等を使用すればよい。これらの細菌培養用基礎培地
は、必要により添加される成分として当業者に周知のい
かなる成分を含有してもよい。このような成分として
は、例えば卵黄、酵母エキス又はビタミン類等を挙げる
ことができる。これらの成分は、単独又は配合して一般
に細菌培養用基礎培地の全重量に対して10重量%以下
で配合される。
【0006】本発明の細菌培養用培地に含有される食塩
は、非耐塩性の菌の増殖を抑制し、メチシリン耐性黄色
ブドウ球菌におけるPBP2’の産生を誘導する作用を
有している。その配合量は、一般には、培地全重量に対
して1ないし10重量%、好ましくは2ないし7.5重
量%、特に好ましくは3ないし5重量%とすればよい。
また、本発明の細菌培養用培地に含有される糖は、黄色
ブドウ球菌によって分解された結果として酸を生成する
糖であり、好ましくは、黄色ブドウ球菌によって分解さ
れて酸を生成する糖であって、黄色ブドウ球菌以外のほ
とんどの細菌によっては分解されない糖である。この様
な糖として、例えば、マンニトール、トレハロース、マ
ンノース、サリシン等を挙げることができるが、これら
の糖は単独で又は組み合わせて使用してもよい。糖類の
配合割合は、一般には、培地全重量に対して0.5ない
し5重量%、好ましくは1ないし3重量%、特に好まし
くは1重量%である。
は、非耐塩性の菌の増殖を抑制し、メチシリン耐性黄色
ブドウ球菌におけるPBP2’の産生を誘導する作用を
有している。その配合量は、一般には、培地全重量に対
して1ないし10重量%、好ましくは2ないし7.5重
量%、特に好ましくは3ないし5重量%とすればよい。
また、本発明の細菌培養用培地に含有される糖は、黄色
ブドウ球菌によって分解された結果として酸を生成する
糖であり、好ましくは、黄色ブドウ球菌によって分解さ
れて酸を生成する糖であって、黄色ブドウ球菌以外のほ
とんどの細菌によっては分解されない糖である。この様
な糖として、例えば、マンニトール、トレハロース、マ
ンノース、サリシン等を挙げることができるが、これら
の糖は単独で又は組み合わせて使用してもよい。糖類の
配合割合は、一般には、培地全重量に対して0.5ない
し5重量%、好ましくは1ないし3重量%、特に好まし
くは1重量%である。
【0007】本発明の培地に含有されるpH指示薬は、
黄色ブドウ球菌によって分解された糖から生成した酸に
よるコロニー周辺のpHの変化を、色調の変化として示
すために使用される。本発明の培地は通常pH7ないし
8程度に調製されるので、このpH域における色調と、
さらに酸性化し培地のpHが例えば5ないし6になった
場合の色調が明確に異なるpH指示薬ならばいかなるも
のを使用してもよい。例えば、pH5ないしpH9の間
に変色域があるpH指示薬が好ましい。この様なpH指
示薬としては、例えばクレゾールレッド、フェノールレ
ッド、ブロムフェノールレッド、ブロムクレゾールパー
プル、ブロムチモールブルー、及びニュートラルレッド
等を挙げることができる。これらのpH指示薬は上記の
糖の重量に対して1重量%以下で使用すればよい。
黄色ブドウ球菌によって分解された糖から生成した酸に
よるコロニー周辺のpHの変化を、色調の変化として示
すために使用される。本発明の培地は通常pH7ないし
8程度に調製されるので、このpH域における色調と、
さらに酸性化し培地のpHが例えば5ないし6になった
場合の色調が明確に異なるpH指示薬ならばいかなるも
のを使用してもよい。例えば、pH5ないしpH9の間
に変色域があるpH指示薬が好ましい。この様なpH指
示薬としては、例えばクレゾールレッド、フェノールレ
ッド、ブロムフェノールレッド、ブロムクレゾールパー
プル、ブロムチモールブルー、及びニュートラルレッド
等を挙げることができる。これらのpH指示薬は上記の
糖の重量に対して1重量%以下で使用すればよい。
【0008】本発明の培地に含有されるβ−ラクタム系
抗生物質は、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌が耐性を示
すβ−ラクタム系抗生物質ならば、いかなるものを使用
してもよい。具体的には、メチシリン耐性黄色ブドウ球
菌と最小発育阻止濃度との関係が明らかになっているβ
−ラクタム系抗生物質を使用することが好ましい。この
様なβ−ラクタム系抗生物質の例として、メチシリン、
オキサシリン、クロキサシリン、セフチゾキシム、セフ
ァゾリン等を挙げることができる。これらのβ−ラクタ
ム系抗生物質の1種または2種以上を組み合わせて使用
してもよい。2種以上のβ−ラクタム系抗生物質を組み
合わせて使用することにより、多剤耐性の黄色ブドウ球
菌を選択することができる。
抗生物質は、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌が耐性を示
すβ−ラクタム系抗生物質ならば、いかなるものを使用
してもよい。具体的には、メチシリン耐性黄色ブドウ球
菌と最小発育阻止濃度との関係が明らかになっているβ
−ラクタム系抗生物質を使用することが好ましい。この
様なβ−ラクタム系抗生物質の例として、メチシリン、
オキサシリン、クロキサシリン、セフチゾキシム、セフ
ァゾリン等を挙げることができる。これらのβ−ラクタ
ム系抗生物質の1種または2種以上を組み合わせて使用
してもよい。2種以上のβ−ラクタム系抗生物質を組み
合わせて使用することにより、多剤耐性の黄色ブドウ球
菌を選択することができる。
【0009】β−ラクタム系抗生物質は、メチシリン耐
性黄色ブドウ球菌の増殖を完全には阻止しない濃度であ
って、かつメチシリン感受性黄色ブドウ球菌(MSS
A)やその他の細菌の増殖を完全に阻害するか、または
部分的に阻害する濃度で配合すればよい。メチシリン耐
性黄色ブドウ球菌同定用培地として使用する場合には、
メチシリン耐性黄色ブドウ球菌の増殖に実質的に影響を
与えず、かつメチシリン感受性黄色ブドウ球菌の増殖を
十分に阻害する濃度とすることが好ましい。上記の配合
量は、使用するβ−ラクタム系抗生物質の種類により種
々変化するので、適宜増減することが好ましい。具体的
には、使用するβ−ラクタム系抗生物質のメチシリン耐
性黄色ブドウ球菌に対する最小発育阻止濃度を測定して
決定すればよい。例えば、セフチゾキシムを使用する場
合には25μg/ml程度の濃度で配合し、オキサシリ
ンを使用する場合には6μg/ml程度で配合すればよ
い。両者を組み合わせて使用する場合には、セフチゾキ
シム及びオキサシリンをそれぞれ上記の濃度で配合すれ
ばよい。
性黄色ブドウ球菌の増殖を完全には阻止しない濃度であ
って、かつメチシリン感受性黄色ブドウ球菌(MSS
A)やその他の細菌の増殖を完全に阻害するか、または
部分的に阻害する濃度で配合すればよい。メチシリン耐
性黄色ブドウ球菌同定用培地として使用する場合には、
メチシリン耐性黄色ブドウ球菌の増殖に実質的に影響を
与えず、かつメチシリン感受性黄色ブドウ球菌の増殖を
十分に阻害する濃度とすることが好ましい。上記の配合
量は、使用するβ−ラクタム系抗生物質の種類により種
々変化するので、適宜増減することが好ましい。具体的
には、使用するβ−ラクタム系抗生物質のメチシリン耐
性黄色ブドウ球菌に対する最小発育阻止濃度を測定して
決定すればよい。例えば、セフチゾキシムを使用する場
合には25μg/ml程度の濃度で配合し、オキサシリ
ンを使用する場合には6μg/ml程度で配合すればよ
い。両者を組み合わせて使用する場合には、セフチゾキ
シム及びオキサシリンをそれぞれ上記の濃度で配合すれ
ばよい。
【0010】本発明の細菌培養用培地は、一般には寒天
を加えた寒天平板培地として製造される。例えば、β−
ラクタム系抗生物質を除く上記の各成分及び培地の全重
量に対して1〜2重量%の寒天を蒸留水に加えて高圧蒸
気滅菌を行い、50ないし60℃程度に冷却した後に、
β−ラクタム系抗生物質を無菌的に添加し、得られた培
地組成物を滅菌したペトリ皿に分注し、冷却して固化さ
せることにより製造することができる。また、本発明の
細菌培養用培地は、寒天を添加せずに製造して溶液状態
の培地としてもよい。この場合には、滅菌されたアンプ
ルまたはボトルに製造した培地組成物を分注すればよ
い。寒天の配合量を調節することにより半流動の培地と
することもできる。また、各成分が予め含有された乾燥
粉末培地として製造しておき、用事に調製してもよい。
を加えた寒天平板培地として製造される。例えば、β−
ラクタム系抗生物質を除く上記の各成分及び培地の全重
量に対して1〜2重量%の寒天を蒸留水に加えて高圧蒸
気滅菌を行い、50ないし60℃程度に冷却した後に、
β−ラクタム系抗生物質を無菌的に添加し、得られた培
地組成物を滅菌したペトリ皿に分注し、冷却して固化さ
せることにより製造することができる。また、本発明の
細菌培養用培地は、寒天を添加せずに製造して溶液状態
の培地としてもよい。この場合には、滅菌されたアンプ
ルまたはボトルに製造した培地組成物を分注すればよ
い。寒天の配合量を調節することにより半流動の培地と
することもできる。また、各成分が予め含有された乾燥
粉末培地として製造しておき、用事に調製してもよい。
【0011】本発明の細菌培養用培地を使用する方法と
しては、患者又は環境から採取した試料を直接本発明の
細菌培養用培地に常法により塗抹し、約35℃で18な
いし48時間程度培養する方法を例示することができ
る。溶液状の培地として調製した場合には、検体を滴下
あるいは投入した後に、上記の条件で培養すればよい。
培養後に菌の増殖及び培地の色調の変化を観察すること
により、黄色ブドウ球菌またはメチシリン耐性黄色ブド
ウ球菌を同定することができる。例えば、pH指示薬と
してブロムクレゾールパープルを使用した場合には、本
発明の培地は青紫色の色調を有するが、黄色ブドウ球菌
またはメチシリン耐性黄色ブドウ球菌によるコロニーの
周囲の色調は黄色に変化する。
しては、患者又は環境から採取した試料を直接本発明の
細菌培養用培地に常法により塗抹し、約35℃で18な
いし48時間程度培養する方法を例示することができ
る。溶液状の培地として調製した場合には、検体を滴下
あるいは投入した後に、上記の条件で培養すればよい。
培養後に菌の増殖及び培地の色調の変化を観察すること
により、黄色ブドウ球菌またはメチシリン耐性黄色ブド
ウ球菌を同定することができる。例えば、pH指示薬と
してブロムクレゾールパープルを使用した場合には、本
発明の培地は青紫色の色調を有するが、黄色ブドウ球菌
またはメチシリン耐性黄色ブドウ球菌によるコロニーの
周囲の色調は黄色に変化する。
【0012】本発明の細菌培養用培地で成育可能な細菌
としては、例えばメチシリン耐性表皮ブドウ球菌(S.
epidermidis)、緑濃菌等を挙げることがで
きるが、これらの細菌は本発明の培地に含有される糖を
分解して酸を生成することができず、形成されたコロニ
ーの周囲の色調には変化がない。例えばマンニトールを
配合して本発明の培地を製造した場合、エンテロコッカ
ス属の細菌がコロニーを形成すると培地の色調が変化す
る可能性があるが、エンテロコッカス属の細菌によるコ
ロニーは黄色ブドウ球菌のコロニーから容易に識別する
ことができるので、黄色ブドウ球菌またはメチシリン耐
性黄色ブドウ球菌は容易に同定される。しかし、特にエ
ンテロコッカス属の細菌と黄色ブドウ球菌の区別を必要
とする場合には、あらかじめエンテロコッカス属が感受
性のβ−ラクタム系抗生物質を本発明の培地に配合して
おくことが好ましい。このようなβ−ラクタム系抗生物
質としてはアンピシリンを挙げることができる。さらに
必要ならば、エンテロコッカス属と黄色ブドウ球菌はカ
タラーゼ反応によりさらに明確に区別することができ
る。
としては、例えばメチシリン耐性表皮ブドウ球菌(S.
epidermidis)、緑濃菌等を挙げることがで
きるが、これらの細菌は本発明の培地に含有される糖を
分解して酸を生成することができず、形成されたコロニ
ーの周囲の色調には変化がない。例えばマンニトールを
配合して本発明の培地を製造した場合、エンテロコッカ
ス属の細菌がコロニーを形成すると培地の色調が変化す
る可能性があるが、エンテロコッカス属の細菌によるコ
ロニーは黄色ブドウ球菌のコロニーから容易に識別する
ことができるので、黄色ブドウ球菌またはメチシリン耐
性黄色ブドウ球菌は容易に同定される。しかし、特にエ
ンテロコッカス属の細菌と黄色ブドウ球菌の区別を必要
とする場合には、あらかじめエンテロコッカス属が感受
性のβ−ラクタム系抗生物質を本発明の培地に配合して
おくことが好ましい。このようなβ−ラクタム系抗生物
質としてはアンピシリンを挙げることができる。さらに
必要ならば、エンテロコッカス属と黄色ブドウ球菌はカ
タラーゼ反応によりさらに明確に区別することができ
る。
【0013】
【発明の効果】本発明の細菌培養用培地は、多段階の培
養操作や生化学試験等を必要とせず、一回の培養操作
で、正確かつ簡便に黄色ブドウ球菌やメチシリン耐性黄
色ブドウ球菌を同定できるので有用である。
養操作や生化学試験等を必要とせず、一回の培養操作
で、正確かつ簡便に黄色ブドウ球菌やメチシリン耐性黄
色ブドウ球菌を同定できるので有用である。
【実施例】以下に、本発明を実施例によりさらに具体的
に説明するが、本発明の細菌培養用培地はこれらの実施
例に限定されることはない。
に説明するが、本発明の細菌培養用培地はこれらの実施
例に限定されることはない。
【0014】実施例1 基礎培地として1リットル中に肉エキス5g及びペプト
ン10gを含む培地を用い、食塩30g(3重量%)、
糖としてマンニトール10g(1重量%)、pH指示薬
としてブロムクレゾールパープル40mg(マンニトー
ルの重量に対して0.4重量%)、寒天15g(1.5
重量%)、及びセフチゾキシム25mg(25μg/m
l)を含む本発明の細菌培養用培地を製造した。セフチ
ゾキシムを除く上記の成分に精製水950mlを加えた
後、121℃で15分間にわたり高圧蒸気滅菌した。滅
菌終了後、培地組成物を約55℃に冷却し、セフチゾキ
シム溶液(500μg/ml)50mlを濾過滅菌して
加えた。この培地組成物を直径90mmの滅菌ペトリ皿
に20mlずつ分注し、水平に固めて平板培地を製造し
た。
ン10gを含む培地を用い、食塩30g(3重量%)、
糖としてマンニトール10g(1重量%)、pH指示薬
としてブロムクレゾールパープル40mg(マンニトー
ルの重量に対して0.4重量%)、寒天15g(1.5
重量%)、及びセフチゾキシム25mg(25μg/m
l)を含む本発明の細菌培養用培地を製造した。セフチ
ゾキシムを除く上記の成分に精製水950mlを加えた
後、121℃で15分間にわたり高圧蒸気滅菌した。滅
菌終了後、培地組成物を約55℃に冷却し、セフチゾキ
シム溶液(500μg/ml)50mlを濾過滅菌して
加えた。この培地組成物を直径90mmの滅菌ペトリ皿
に20mlずつ分注し、水平に固めて平板培地を製造し
た。
【0015】実施例2 基礎培地として1リットル中に肉エキス5g及びペプト
ン10gを含む培地を用い、食塩30g(3重量%)、
糖としてトレハロース10g(1重量%)、pH指示薬
としてフェノールレッド40mg(トレハロースの重量
に対して0.4重量%)、寒天15g(1.5重量
%)、及びオキサシリン6.25mg(6.25μg/
ml)を含む本発明の細菌培養用培地を製造した。オキ
サシリンを除く上記の成分に精製水950mlを加えた
後、121℃で15分間にわたり高圧蒸気滅菌した。滅
菌終了後、培地組成物を約55℃に冷却し、オキサシリ
ン溶液(125μg/ml)50mlを濾過滅菌して加
えた。この培地組成物を直径90mmの滅菌ペトリ皿に
20mlずつ分注し、水平に固めて平板培地を製造し
た。
ン10gを含む培地を用い、食塩30g(3重量%)、
糖としてトレハロース10g(1重量%)、pH指示薬
としてフェノールレッド40mg(トレハロースの重量
に対して0.4重量%)、寒天15g(1.5重量
%)、及びオキサシリン6.25mg(6.25μg/
ml)を含む本発明の細菌培養用培地を製造した。オキ
サシリンを除く上記の成分に精製水950mlを加えた
後、121℃で15分間にわたり高圧蒸気滅菌した。滅
菌終了後、培地組成物を約55℃に冷却し、オキサシリ
ン溶液(125μg/ml)50mlを濾過滅菌して加
えた。この培地組成物を直径90mmの滅菌ペトリ皿に
20mlずつ分注し、水平に固めて平板培地を製造し
た。
【0016】実施例3 基礎培地として1リットル中にダイズペプトン5g及び
ペプトン15gを含む培地を用い、食塩30g(3重量
%)、糖としてサリシン10g(1重量%)、pH指示
薬としてブロムチモールブルー40mg(サリシン重量
に対して0.4重量%)、寒天15g(1.5重量
%)、及びセフチゾキシム25mg(25μg/ml)
を含む本発明の細菌培養用培地を製造した。セフチゾキ
シムを除く上記の成分に精製水950mlを加えた後、
121℃で15分間にわたり高圧蒸気滅菌した。滅菌終
了後、培地組成物を約55℃に冷却し、セフチゾキシム
溶液(500μg/ml)50mlを濾過滅菌して加え
た。この培地組成物を直径90mmの滅菌ペトリ皿に2
0mlずつ分注し、水平に固めて平板培地を製造した。
ペプトン15gを含む培地を用い、食塩30g(3重量
%)、糖としてサリシン10g(1重量%)、pH指示
薬としてブロムチモールブルー40mg(サリシン重量
に対して0.4重量%)、寒天15g(1.5重量
%)、及びセフチゾキシム25mg(25μg/ml)
を含む本発明の細菌培養用培地を製造した。セフチゾキ
シムを除く上記の成分に精製水950mlを加えた後、
121℃で15分間にわたり高圧蒸気滅菌した。滅菌終
了後、培地組成物を約55℃に冷却し、セフチゾキシム
溶液(500μg/ml)50mlを濾過滅菌して加え
た。この培地組成物を直径90mmの滅菌ペトリ皿に2
0mlずつ分注し、水平に固めて平板培地を製造した。
【0017】各種の臨床分離株を実施例1で製造した細
菌培養用培地に接種して培養した結果を以下の表に示
す。
菌培養用培地に接種して培養した結果を以下の表に示
す。
【表1】
【0018】試験したメチシリン耐性黄色ブドウ球菌は
すべて増殖し、コロニー周辺に変色が観察された。表皮
ブドウ球菌(S.epidermidis)の一部と緑
膿菌(P.aeruginosa)は増殖したが、コロ
ニーの周囲に変色が観察されなかった。メチシリン感受
性黄色ブドウ球菌(MSSA)を含むその他の菌は増殖
しなかった。この結果、本発明の細菌培養用培地がメチ
シリン耐性黄色ブドウ球菌の同定に有用であることが示
された。
すべて増殖し、コロニー周辺に変色が観察された。表皮
ブドウ球菌(S.epidermidis)の一部と緑
膿菌(P.aeruginosa)は増殖したが、コロ
ニーの周囲に変色が観察されなかった。メチシリン感受
性黄色ブドウ球菌(MSSA)を含むその他の菌は増殖
しなかった。この結果、本発明の細菌培養用培地がメチ
シリン耐性黄色ブドウ球菌の同定に有用であることが示
された。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12R 1:44)
Claims (3)
- 【請求項1】 細菌培養用基礎培地、食塩、黄色ブドウ
球菌によって分解され酸を生成する1種以上の糖類、p
H指示薬、及び1種以上のβ−ラクタム系抗生物質を含
む細菌培養用培地。 - 【請求項2】 黄色ブドウ球菌の同定に使用する請求項
1記載の細菌培養用培地。 - 【請求項3】 メチシリン耐性黄色ブドウ球菌の同定に
使用する請求項1記載の細菌培養用培地。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4085145A JPH05227992A (ja) | 1992-02-21 | 1992-02-21 | 細菌培養用培地 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4085145A JPH05227992A (ja) | 1992-02-21 | 1992-02-21 | 細菌培養用培地 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05227992A true JPH05227992A (ja) | 1993-09-07 |
Family
ID=13850496
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4085145A Pending JPH05227992A (ja) | 1992-02-21 | 1992-02-21 | 細菌培養用培地 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05227992A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07181A (ja) * | 1992-06-18 | 1995-01-06 | Kyokuto Seiyaku Kogyo Kk | 多剤耐性ブドウ球菌を選択的に培養するための培地 |
JPH08126495A (ja) * | 1994-10-31 | 1996-05-21 | Intetsu Kobayashi | 微生物輸送用培地 |
JP2009112305A (ja) * | 2007-10-16 | 2009-05-28 | Sapporo Breweries Ltd | 固体培地 |
JP2016174610A (ja) * | 2002-09-23 | 2016-10-06 | ランバック、アラン | メチシリン耐性微生物の検出方法 |
JP2018113963A (ja) * | 2017-01-19 | 2018-07-26 | 株式会社フコク | メチシリン耐性ブドウ球菌属(mrs)検査用マイクロデバイスおよびmrsの検査方法 |
-
1992
- 1992-02-21 JP JP4085145A patent/JPH05227992A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07181A (ja) * | 1992-06-18 | 1995-01-06 | Kyokuto Seiyaku Kogyo Kk | 多剤耐性ブドウ球菌を選択的に培養するための培地 |
JPH08126495A (ja) * | 1994-10-31 | 1996-05-21 | Intetsu Kobayashi | 微生物輸送用培地 |
JP2016174610A (ja) * | 2002-09-23 | 2016-10-06 | ランバック、アラン | メチシリン耐性微生物の検出方法 |
JP2019088314A (ja) * | 2002-09-23 | 2019-06-13 | ランバック、アラン | メチシリン耐性微生物の検出方法 |
JP2009112305A (ja) * | 2007-10-16 | 2009-05-28 | Sapporo Breweries Ltd | 固体培地 |
JP2018113963A (ja) * | 2017-01-19 | 2018-07-26 | 株式会社フコク | メチシリン耐性ブドウ球菌属(mrs)検査用マイクロデバイスおよびmrsの検査方法 |
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