JP2003133542A - 金属層を有する量子構造を備えたSi系半導体デバイスおよびその製造方法 - Google Patents

金属層を有する量子構造を備えたSi系半導体デバイスおよびその製造方法

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JP2003133542A JP2001330804A JP2001330804A JP2003133542A JP 2003133542 A JP2003133542 A JP 2003133542A JP 2001330804 A JP2001330804 A JP 2001330804A JP 2001330804 A JP2001330804 A JP 2001330804A JP 2003133542 A JP2003133542 A JP 2003133542A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属井戸層を有する量子井戸構造を備えたS
i系半導体デバイスを得ることができる技術を提供す
る。 【解決手段】 Si系基板110の上にSi系絶縁層1
20を形成し、さらにその上に、厚みが10nm以下の
薄い金属層130を形成する。そして、この金属層13
0の上に、Si系半導体の単結晶で形成された薄板21
0を重ね合わせ、600℃未満の比較的低温で熱処理す
る。この結果、半導体薄板210が基板に強固に接合さ
れ、また、薄板210と金属層130との間には薄いS
iO2 層210が形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、量子構造を有す
るSi系半導体デバイスの技術に関する。
【0002】
【従来の技術】量子構造を有する半導体デバイスとして
は、GaAs系半導体を用いた発光素子が実現されてい
る。量子構造は、発光素子に限らず、種々の用途のため
の量子デバイスとしても注目されている。特に、金属層
を有する量子構造は、共鳴トンネル効果が顕著に現れる
傾向にあるので、その共鳴トンネル効果を用いた量子デ
バイスとして利用できる可能性がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来は、金属
層を有する量子構造を備えたSi系半導体デバイスを形
成する技術は知られていなかった。
【0004】本発明は、上述した従来の課題を解決する
ためになされたものであり、金属層を有する量子構造を
備えたSi系半導体デバイスを得ることができる技術を
提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】上
記目的を達成するために、本発明では、まず、Si系基
板を準備し、前記Si系基板の上に、Si系絶縁層を形
成する。次に、前記Si系絶縁層の上に、厚みが10n
m以下の金属層を形成する。そして、前記金属層の上
に、Si系半導体の単結晶で形成された半導体薄板を重
ね合わせることによって、重ね合わせ基板を作成する。
さらに、前記重ね合わせ基板を熱処理することによっ
て、前記金属層と前記半導体薄板とを接合するととも
に、前記金属層と前記半導体薄板との境界にSiO2
を形成する。
【0006】本発明によれば、重ね合わせ基板の熱処理
によって、金属層と半導体薄板とが強固に接合される。
この接合のメカニズムは、以下のように推定される。す
なわち、Si系絶縁層の上に薄い金属層が形成される
と、Si系絶縁層中のSi原子が、薄い金属層を通って
Si系半導体の薄板側に移動してゆく。そして、熱処理
の際に、このSi原子がSi系半導体薄板中のSi原子
と結合し、これによって重ね合わせ基板が強固に接合さ
れる。また、熱処理の結果、金属層とSi系半導体薄板
との境界にSiO2 層が形成される。この結果、本発明
の方法では、金属層を量子閉じ込め層とし、Si系絶縁
層とSiO2 層とを障壁層とする量子構造を備えたSi
系半導体デバイスが得られる。また、Si系半導体層
は、Si系半導体の単結晶で形成されているので、この
Si系半導体層を用いて、さらに種々のデバイスを構成
することが可能である。
【0007】なお、本発明は、種々の形態で実現するこ
とが可能であり、例えば、量子構造を有するSi系半導
体デバイスやその製造方法等の形態で実現することがで
きる。
【0008】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態および
実施例を以下の順序で説明する。 A.第1の実施形態: B.第2の実施形態: C.第3の実施形態: D.第4の実施形態:
【0009】A.第1の実施形態:図1は、本発明の第
1の実施形態におけるSi系半導体デバイスの製造工程
を示すフローチャートである。また、図2は、各工程に
おける基板の断面を示す説明図である。
【0010】ステップS11では、Si系基板110を
準備する(図2(a))。このSi系基板110として
は、例えば、単結晶シリコンや、多結晶シリコン、アモ
ルファスシリコン、SiGeなどの種々のSi系材料で
形成された基板を利用することができる。ここで、Si
Geとは、任意の組成のシリコン・ゲルマニウム固溶体
(「シリコン・ゲルマニウム混晶」あるいは単に「シリ
コン・ゲルマニウム」とも呼ぶ)を意味している。すな
わち、Si系基板110としては、シリコンを含む半導
体(「Si系半導体」と呼ぶ)で形成された種々の基板
を利用することができる。後述する他の層は比較的薄い
ので、最終的な基板の厚みは、このSi系基板110の
厚みとほぼ等しくなる。従って、Si系基板110の厚
みは、取り扱いに適した任意の厚みに設定される。例え
ば、0.5mm程度のウェハがSi系基板110として
使用される。なお、図2における各層の厚みの比率は、
図示の便宜上、実際の寸法による比率とは大幅に異なっ
ている。
【0011】ステップS12では、Si系基板110の
上にSi系絶縁層120を形成する(図2(b))。S
i系絶縁層120の材料としては、例えばSi02 やS
34を用いることができる。Si34製の絶縁層12
0を形成する方法としては、例えばスパッタリングが利
用される。Si02 製の絶縁層120は、熱酸化や、C
VD、スパッタリングなどによって形成可能である。あ
るいは、Si系基板110の表面に形成される自然酸化
膜を、そのまま絶縁層120として利用することも可能
である。このSi系絶縁層120は、量子井戸構造の障
壁層となるものである。Si系絶縁層120の厚みは、
障壁層として十分な厚みであればよく、例えば2nm〜
10nmの範囲に設定される。
【0012】ステップS13では、Si系絶縁層120
の上に、薄い金属層130を蒸着する(図2(c))。
金属層130の材料としてはAuが好ましいが、その他
に、Pt、Al、Ag、Cu、Pd、Ni、Tiなどの
他の金属も使用することができる。金属層130は量子
井戸構造の井戸層(「量子閉じ込め層」とも呼ぶ)とな
るものあり、その厚みは10nm以下に設定される。な
お、後述する熱処理で基板を接合させるためには、金属
層130の厚みは3〜4原子層以上が必要であり、金属
層130が過度に薄いときには強固に接合できない場合
がある。従って、金属層130の厚みとしては、5nm
〜10nmの範囲が好ましく、7nm〜10nmの範囲
が特に好ましい。
【0013】ステップS14において、金属層130の
上に、Si系半導体製の単結晶薄板210が載置される
(図2(d))。この薄板210としては、例えば、S
iGeやSiなどのSi系半導体材料の単結晶で構成さ
れた薄板を用いることができる。なお、以下ではこの薄
板210を「半導体層210」とも呼ぶ。半導体層21
0は、半導体デバイスの活性層(能動デバイスが形成さ
れる層)として利用可能である。SiGeは電子の移動
度がSiよりも高いので、半導体層210をSiGeで
形成すれば、高速な半導体デバイスを得ることが可能で
ある。半導体層210の厚みは、半導体層210の取り
扱いが困難とならない程度の任意の厚みでよく、例え
ば、100μm程度の薄板が半導体層210として使用
される。
【0014】なお、半導体層210を金属層130の上
に重ね合わせる前に、半導体層210の表面(金属層1
30と接触する表面)を、フッ酸を用いて洗浄すること
によって、水素終端処理を行うことが好ましい。この水
素終端処理は、表面のSi原子同士の結合手を切断して
Si−H結合を形成する処理である。水素終端処理を行
うことによって、以下に説明する熱処理時の接合がより
強固になる。
【0015】こうして得られた重ね合わせ基板300
は、ステップS15において熱処理され、これによって
金属層130とSi系半導体層210とが互いに接合す
る。この熱処理は、不活性雰囲気中において、通常は6
00℃未満の温度で行われる。但し、熱処理温度として
は、約350℃〜約450℃の範囲が好ましく、約40
0℃が最も好ましい。金属層130を金(Au)で形成
した場合には、熱処理温度が600℃を越えたり、約3
50℃を下回ったりすると、接合ができない可能性があ
る。但し、熱処理温度の上限値は金属層130を構成す
る金属の種類に依存しており、金以外の金属種を用いる
ときには、600℃以上の熱処理温度を許容できる場合
がある。熱処理の時間は、例えば約1時間程度の長さに
適宜設定される。
【0016】この熱処理による基板の接合のメカニズム
は、以下のようなものであると推定される。Si系絶縁
層120の上に特定の金属で形成された薄い金属層13
0が形成されると、室温程度の低い温度において、Si
系絶縁層120中のSiの結合が切断される。こうして
結合が切断されたSi原子は、薄い金属層130中を移
動して、金属層130の表面側に達する。このSi原子
は、結合手が余っており反応性が高い。このため、10
00℃未満の比較的低い温度で熱処理を行うと、このS
i原子がSi系半導体層210中のSi原子と強固な結
合を作ると考えられる。このSi原子の結合によって、
重ね合わせ基板300が強固に接合される。
【0017】なお、上述のメカニズムにおいて、Si原
子の結合が切断されて薄い金属層中を移動する現象は、
低温固相反応として知られている。低温固相反応は、例
えば、「半導体/金属・接合界面の構造と形成過程−主
として金属薄膜/Si単結晶の系について−」、平木昭
夫、日本金属物理学会会報、第24巻第2号(1985
年)、144〜150頁に説明されている。この会報で
は、Si単結晶の上に約100nmのAu膜を形成した
ときに、約200℃(470K)程度の低い温度で熱処
理すると、その表面にSi02 が容易に形成されること
が報告されている。Au膜の無い状態で熱酸化によって
Si02 を形成する場合には、約1000℃以上の熱処
理が必要である。従って、Au膜は、Si02 を形成す
るのに必要な熱処理温度を大幅に低減していることが理
解できる。上述したステップS15の熱処理による基板
の接合では、上記の会報で説明されたメカニズムと類似
のメカニズムが働いているものと推定される。
【0018】上記の会報の115頁には、Auの他に、
Ptや、Al、Ag、Cu、Pd、Ni、Tiなどの他
の金属の薄膜によっても低温固相反応が起こることが記
載されている。従って、これらの金属によって薄い金属
層130を形成すれば、1000℃未満の比較的低い温
度の熱処理によって、重ね合わせ基板300を強固に接
合することが可能である。
【0019】なお、この熱処理の結果、図2(e)に示
すように、金属層130とSi系半導体層210との境
界にSi02 層220が形成される。このSi02 層2
20は、完全な不活性ガス雰囲気中で熱処理を行って
も、2〜4nm程度の厚みに形成される。この理由は、
重ね合わせ時に金属層130と半導体層210の境界に
閉じこめられた酸素がSi原子と反応するからであると
推定される。このSi0 2 層220の厚みは、不活性ガ
スに微量の酸素ガスを混ぜることによって調整可能であ
る。このSi02 層220の厚みは、量子井戸構造の障
壁層として十分な値であればよく、例えば2nm〜10
nmの範囲に設定される。
【0020】以上説明したように、本実施形態では、薄
い金属層130を利用して、1000℃未満の低い熱処
理温度で基板の接合を行うことによって、量子井戸構造
を有するSi系半導体デバイス用基板を得ることが可能
である。
【0021】基板の接合時の熱処理温度が低いことは、
以下のようないくつかの利点を有している。第1の利点
は、SiGeを半導体層210の材料として使用できる
点である。純粋なGeは、700℃程度で分解してしま
うことが知られている。また、SiGeが分解する温度
はGe成分が減少するほど高くなるが、1000℃では
かなりのSiGeが分解してしまう。すなわち、上記実
施形態では、貼り合わせ時の熱処理が1000℃未満な
ので、SiGeを半導体層210として採用することが
でき、この基板を用いてSiGe層を含む半導体デバイ
スを作成することが可能である。第2の利点は、熱処理
装置の構成が簡単になり、また、熱処理に要するエネル
ギや時間が少なくて済む点である。この結果、基板のコ
ストをかなり低減することが可能である。この利点は、
半導体層210としてSiを利用する場合に特に重要で
ある。第3の利点は、Si系半導体層210のドーピン
グ分布が、熱処理によって大きく変化しない点である。
すなわち、1000℃以上の高温で熱処理を行った場合
には、ドーピング分布が大きく代わってしまう可能性が
ある。本実施形態において、特に600℃以下で熱処理
を行えば、ドーピング分布に大きな影響を与えなくて済
むという利点がある。
【0022】第1実施形態によるSi系半導体デバイス
は、具体的には、例えば以下のようにして作成される。
まず、Si系基板110として、Si単結晶ウェハを準
備する。このウェハ110の表面に、Si系絶縁層12
0として、2nmの厚みのSi02 層をCVDで蒸着す
る。そして、このSi02 層120の上に、金属層13
0として、7nmの厚みのAu層を蒸着する。Si系半
導体薄板210としては、Si単結晶薄板を準備し、そ
の表面をフッ酸で水素終端した後にAu層130の上に
載置する。そして、Ar雰囲気中で400℃で2時間の
熱処理を行う。この熱処理の結果、Au層130とSi
系単結晶薄板210とが強固に接合するとともに、その
境界に2nmの厚みのSi02 層220が形成される。
【0023】図3は、こうして得られた半導体デバイス
の量子井戸構造の共鳴トンネル効果を説明する説明図で
ある。2つのSi02 層は障壁層として機能し、Au層
は井戸層として機能する。図3(a)のSi層にはフェ
ルミ準位Efが点線示されており、また、Au層には量
子化された電子準位(「量子準位」とも呼ぶ)が示され
ている。ここでは、Si層のフェルミ準位EfがAu層
130の空いている電子準位よりもやや低くなるよう
に、Au層130の厚みやSi単結晶層210のドーピ
ング量が予め設定されている。図3(b)〜(d)は、
基板に電圧を印加していったときのエネルギレベルの変
化を示している。図3(c)のように、Au層の電子準
位が左側のSi層のフェルミ準位Efとほぼ一致する状
態になると、共鳴トンネル効果によって、この量子井戸
構造にトンネル電流が流れる。図3(e)は、このとき
の電流−電圧特性の例を示したものである。本実施形態
によって、このような共鳴トンネル効果を使用した半導
体デバイスを容易に作成することが可能である。
【0024】B.第2の実施形態:図4は、第2の実施
形態におけるSi系半導体デバイスの製造工程を示すフ
ローチャートである。この製造工程は、図1に示した製
造工程のステップS13とステップS14の間にステッ
プS21を追加したものであり、その他は図1のものと
同じである。
【0025】ステップS21では、リソグラフィによっ
て金属層130のパターニングが行われる。図5(a)
〜(d)は、電子線リソグラフィによるパターニング処
理の例を示している。図5(a)はパターニング前の状
態を示しており、これは、図2(c)に示したものと同
じである。
【0026】パターニング処理では、まず、金属層13
0の上にレジスト400が塗布され(図5(b))、レ
ジスト400が電子ビーム露光によってパターニングさ
れる(図5(c))。そして、エッチング(例えばドラ
イエッチング)を行い、パターニングされたレジスト4
00aで遮蔽されていない部分の金属層130を除去す
る。なお、エッチングによってパターニングを行う場合
には、金属層130を金(Au)以外の金属で形成する
ことが好ましい。こうしてパターニングされた金属層1
30aは、例えば細線状や粒子状の種々の形状を得るこ
とができる。金属層130の厚みは10nm以下なの
で、線幅が10nm以下の細線状の形状になるようにパ
ターニングを行えば、量子細線を得ることができる。ま
た、直径が10nm以下のほぼ円形の粒子や、一辺が1
0nm以下のほぼ矩形状の粒子になるようにパターニン
グを行えば、量子ドット(「量子箱」とも呼ぶ)を得る
ことができる。
【0027】こうして金属層がパターニングされると、
第1実施形態と同様に、ステップS14,S15におい
てSi系半導体薄板210の載置と熱処理とが実行され
る。図5(e)は、第2実施形態で得られる基板の断面
を示している。第2実施形態で得られる構造は、第1実
施形態の一様な金属層130(図2(e))が、パター
ニングされた金属層130aに置き換えられたものであ
る。なお、図5(e)の例では、パターニングされた金
属層130aの間には隙間410が生じているが、この
隙間に絶縁層を埋め込むことも可能である。
【0028】このように、第2実施形態では、金属層1
30のパターニングを行ったので、単なる一様な金属層
130では無く、細線状や粒子状などの種々の特定の形
状を有するパターン化された金属層130aを得ること
が可能である。この金属層130aは、量子細線や量子
ドットなどの量子閉じ込め層として利用することができ
る。
【0029】なお、パターニング後の金属層の形状とし
ては、ドーナツ形状を採用することも可能である。ドー
ナツ形状の金属層を用いると、いわゆるAB(アハロノ
フ−ボーム)効果が得られるので、例えば磁気センサと
して利用することが可能である。
【0030】C.第3実施形態:図6は、第3の実施形
態におけるSi系半導体デバイスの製造工程における基
板の断面を示す説明図である。第3の実施形態は、金属
層のパターニングの仕方が第2の実施形態と異なる。
【0031】第3の実施形態では、まず、Si系基板1
10の上にSi系絶縁層120を形成し(図6
(a))、このSi系絶縁層120の上にレジスト40
0を塗布する。そして、このレジスト400を電子ビー
ム露光によってパターニングすることによって、Si系
絶縁層120の表面の一部を露出させる(図6
(c))。この状態で、露出したSi系絶縁層120の
表面の上に、金属層130bを形成する(図6
(d))。この際、レジスト400bが予めパターニン
グされているので、絶縁層120上の金属層130bも
パターニングされた形状を有することになる。その後、
レジスト400bを除去し、Si系半導体薄板210を
載置して熱処理を実行すると、図6(e)に示す構造が
得られる。これは、図5(e)に示した構造と実質的に
同じである。
【0032】D.第4実施形態:図7は、第4の実施形
態におけるSi系半導体デバイスの製造工程における基
板の断面を示す説明図である。第4の実施形態も、金属
層のパターニングの仕方が第2や第3の実施形態と異な
る。
【0033】第4の実施形態では、Si系基板110の
上にレジスタ400を塗布し(図7(a))、このレジ
スト400をパターニングする(図7(b))。次に、
パターニングされたレジスト400cをマスクとしてS
i系基板110をエッチングし、レジスト400cを除
去すると、表面に凹凸のあるパターニングされたSi系
基板110cが得られる(図7(c))。そして、この
Si系基板110cの凹凸面上にSi系絶縁層120c
を形成し(図7(d))、さらに、Si系絶縁層120
cの表面の上に金属層130cを形成する(図7
(e))。その後、Si系半導体薄板210を載置して
熱処理を実行すると、図7(f)に示す構造が得られ
る。この構造は、表面に凹凸のあるSi系基板110c
上に、多数の絶縁層120c/金属層130c/Si0
2 層220の量子構造が形成されたものとなっている。
【0034】なお、上述した第2ないし第4の実施形態
で説明したパターニング方法は単なる例示であり、金属
層のパターニング方法としては、これら以外の種々の方
法を採用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態におけるSi系半導体デバイス
の製造工程を示すフローチャート。
【図2】第1実施形態の各工程における基板の断面を示
す説明図。
【図3】量子井戸構造の共鳴トンネル効果を説明する説
明図。
【図4】第2の実施形態におけるSi系半導体デバイス
の製造工程を示すフローチャート。
【図5】第2実施形態の各工程における基板の断面を示
す説明図。
【図6】第3実施形態の各工程における基板の断面を示
す説明図。
【図7】第4実施形態の各工程における基板の断面を示
す説明図。
【符号の説明】
110…Si系基板 120…Si系絶縁層 130…金属層 210…Si系半導体層 220…SiO2
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 29/66 H01L 29/66 T

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 量子構造を備えたSi系半導体デバイス
    の製造方法であって、(a)Si系基板を準備する工程
    と、(b)前記Si系基板の上に、Si系絶縁層を形成
    する工程と、(c)前記Si系絶縁層の上に、厚みが1
    0nm以下の金属層を形成する工程と、(d)前記金属
    層の上に、Si系半導体の単結晶で形成された半導体薄
    板を重ね合わせることによって、重ね合わせ基板を作成
    する工程と、(e)前記重ね合わせ基板を熱処理するこ
    とによって、前記金属層と前記半導体薄板とを接合する
    とともに、前記金属層と前記半導体薄板との境界にSi
    2 層を形成する工程と、を備えることを特徴とするS
    i系半導体デバイスの製造方法の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の方法であって、 前記熱処理の温度は600℃未満である、方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の方法であって、 前記Si系基板は、SiまたはSiGeで形成されてい
    る、方法。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかに記載の方
    法であって、 前記Si系絶縁層は、SiO2 またはSi34で形成さ
    れている、方法。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかに記載の方
    法であって、 前記Si系半導体は、SiまたはSiGeである、方
    法。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれかに記載の方
    法であって、 前記金属層は、Auと、Ptと、Alと、Agと、Cu
    と、Pdと、Niと、Tiとで構成されたグループの中
    から選択された金属で形成されている、方法。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6のいずれかに記載の方
    法であって、さらに、 前記工程(d)は、前記重ね合わせの前に前記半導体薄
    板の表面をフッ酸で洗浄する工程を含む、方法。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし7のいずれかに記載の方
    法であって、 前記工程(c)は、前記金属層が量子細線または量子ド
    ットを構成するように前記金属層をパターニングする工
    程を含む、方法。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし7のいずれかに記載の方
    法であって、 前記工程(c)は、前記金属層がドーナツ形状を有する
    ように前記金属層をパターニングする工程を含む、方
    法。
  10. 【請求項10】 量子構造を備えたSi系半導体デバイ
    スであって、 Si系基板と、 前記Si系基板の上に設けられたSi系絶縁層と、 前記Si系絶縁層の上に設けられた厚みが10nm以下
    の金属層と、 前記金属層の上に設けられたSiO2 層と、 前記SiO2 層の上に設けられ、Si系半導体の単結晶
    で形成された半導体層と、を備えることを特徴とするS
    i系半導体デバイス。
  11. 【請求項11】 請求項10記載のSi系半導体デバイ
    スであって、 前記Si系基板は、SiまたはSiGeで形成されてい
    る、Si系半導体デバイス。
  12. 【請求項12】 請求項10または11記載のSi系半
    導体デバイスであって、 前記Si系絶縁層は、SiO2 またはSi34で形成さ
    れている、Si系半導体デバイス。
  13. 【請求項13】 請求項10ないし12のいずれかに記
    載のSi系半導体デバイスであって、 前記Si系半導体は、SiまたはSiGeである、Si
    系半導体デバイス。
  14. 【請求項14】 請求項10ないし13のいずれかに記
    載のSi系半導体デバイスであって、 前記金属層は、Auと、Ptと、Alと、Agと、Cu
    と、Pdと、Niと、Tiとで構成されたグループの中
    から選択された金属で形成されている、Si系半導体デ
    バイス。
  15. 【請求項15】 請求項10ないし14のいずれかに記
    載のSi系半導体デバイスであって、 前記金属層は量子細線または量子ドットを構成する、S
    i系半導体デバイス。
  16. 【請求項16】 請求項10ないし14のいずれかに記
    載のSi系半導体デバイスであって、 前記金属層はドーナツ形状を有する、Si系半導体デバ
    イス。
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