JP2003129102A - 高表面積および低塩素含有量の白金および白金合金の粉末ならびにこれらの粉末を調製するプロセス - Google Patents
高表面積および低塩素含有量の白金および白金合金の粉末ならびにこれらの粉末を調製するプロセスInfo
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Abstract
面積および低塩素含量を有する金属粉末を生成する白金
または白金合金の粉末を調製するためのプロセス、なら
びにこのプロセスによって調製される白金または白金合
金の粉末の提供。 【解決手段】 アルカリ金属硝酸塩、塩素を含まない白
金化合物および塩素を含まない合金化元素の化合物の低
融点混合物を含む溶融物を形成する工程;この溶融物
を、この白金化合物および合金化元素の化合物が熱分解
して酸化物を与える反応温度まで加熱する工程;溶融物
を冷却する工程;溶融物を水に溶解する工程であって、
形成される酸化物または混合酸化物が、引き続く還元に
よって白金または白金合金の粉末に転換される工程、を
包含するプロセス。40m2/gより大きなBET比表
面積を有し、100ppm未満の塩素含有量を有する粉
末を含む、白金または白金合金の粉末。
Description
金合金粉末、好ましくは、白金/ルテニウム合金粉末、
およびこれらを調製するためのプロセスを提供する。金
属粉末は、ほとんど塩素を含まず、大きな表面積を有
し、そして好ましくは、化学反応(例えば、水素化)お
よび燃料電池における触媒として使用される。
のアノード触媒として有用であることが当該分野で知ら
れている。これらの触媒は、一酸化炭素により害される
傾向が小さい。これらはまた、メタノールの酸化に有用
であることが証明されており、従って、直接メタノール
燃料電池(DMFC=Direct Methanol
Fuel Cell)に適切である。これらは、しばし
ば、いわゆるAdams−Shrinerプロセスによ
って調製される。
白金(IV)の調製を記載する(J.Am.Chem.
Soc.45,2171(1923))。二元酸化物
(例えば、Pt/Ru酸化物)の調製および触媒効果
は、P.N.Rylanderら(Engelhard
Industries,Tech.Bull 8,9
3(1967))により記載される。このプロセスによ
って調製される酸化物は、還元剤(例えば、水素、ホル
ムアルデヒドまたはヒドラジン)によって、対応する貴
金属ブラックに還元され得る。金属ブラックは、大きな
比表面積を有する細かく粉砕された金属粉末であること
が理解される。
って、ヘキサクロロ白金(IV)酸および過剰の硝酸ナ
トリウムからなる塩混合物を、石英るつぼ中で融解し、
そして500℃まで加熱する。この溶融物を、所定の時
間、この温度に維持し、次いで冷却する。固化した溶融
物を、水に溶解し、そして酸化白金の残渣が残る。これ
を濾去し、そして洗浄する。次いで、残渣を懸濁し、そ
して適切な還元剤(例えば、ヒドラジン)を用いる還元
により、白金ブラックに還元する。
えば、ヘキサクロロ白金(IV)酸および塩化ルテニウ
ム(III))を使用することによって、所望の比のP
GM酸化物の混合物を調製し、次いで金属に還元し得
る。
多数の特有の処理の欠点を有する:このプロセスは、初
めに、塩素含有貴金属化合物と硝酸ナトリウムとを反応
させて、対応する貴金属硝酸塩を得、これを次いで、高
温で分解して貴金属酸化物を得る工程に基づく。この分
解プロセスの間に、多量の窒素酸化物が生成する。従っ
て、このプロセスは環境を汚染し、そして人の健康に害
がある。融解プロセスの間の気体の激しい発生に起因し
て、この溶融物は発泡する傾向があり、そして絶え間な
く制御下で維持する必要がある。まだ反応していないヘ
キサクロロ白金(IV)酸は、排気中に放出される。こ
れは、ヘキサクロロ白金(IV)酸のアレルギー作用に
起因して、プロセス全体にわたるかなりの安全措置の使
用を必要とする。
された程度のみまで増加され得る。AdamsおよびS
hrinerは、4.2gのヘキサクロロ白金(IV)
酸および40gの硝酸ナトリウムの混合物(これは、例
えば、500℃の所望の最終温度まで、数分以内に加熱
され得る)を用いる試行を記載する。バッチが大きくな
るにつれて、均一な融解を達成するために実質的により
長い時間が必要となる。この場合では、塩混合物のいく
つかの領域はすでに、長時間、設定点温度にあり、一
方、他の領域は、まだ融解していない。この温度および
この温度における滞留時間の両方は、形成される酸化物
の粒子サイズおよび表面積に対して影響を有するため、
時折、酸化物粒子のかなりの成長がすでに起こってい
る。従って、これらの酸化物を金属に還元した後、粒子
サイズの広い分布および対応して小さい表面積を有する
不均質な粗粒度の粉末が得られる。
へたたき出すかまたは溶解する必要があり、これはかな
りの労力を必要とする。
生成物は、かなりの濃度の塩素を有したままであり、こ
のことは、産業的適用のために、特に燃料電池触媒とし
て望ましくない。この場合、高い塩素含有量は、腐食の
問題を生じ、そして燃料電池系の可使時間を短縮する。
一な微細に分割された粒子サイズ、大きな表面積および
低い塩素含量を有する金属粉末を生成する、白金または
白金合金の粉末を調製するためのプロセスの必要性が、
当該分野に存在する。さらに、このプロセスは、酸化窒
素の放出を減少することによってより環境に優しく、そ
して塩素含有白金化合物に関するアレルギーを誘発する
危険性を最小化することを意図する。このプロセスによ
って調製される、低い塩素含量を有する白金または白金
合金の粉末の必要性もまた、当該分野に存在する。
ッチが大きくても、均一な微細に分割された粒子サイ
ズ、大きな表面積および低い塩素含量を有する金属粉末
を生成する、白金または白金合金の粉末を調製するため
のプロセス、ならびにこのプロセスによって調製され
る、低い塩素含量を有する白金または白金合金の粉末を
提供することを目的とする。
発明は、燃料電池または化学反応における触媒として使
用するための、白金または白金合金の粉末を提供し、こ
の粉末は、40m2/gより大きなBET比表面積を有
し、100ppm未満の塩素含有量を有する粉末を含
む。
金粉末は、白金族由来の貴金属および/または合金化元
素としての卑金属を含み得る。
金または白金合金の粉末を調製するためのプロセスを提
供し、このプロセスは、以下の工程を包含する:出発物
質として、アルカリ金属硝酸塩、塩素を含まない白金化
合物および塩素を含まない合金化元素の化合物の低融点
混合物を含む溶融物を形成する工程;該溶融物を、該白
金化合物および該合金化元素の化合物が熱分解して酸化
物を与える反応温度まで加熱する工程;該溶融物を冷却
する工程;該溶融物を水に溶解する工程であって、ここ
で、形成される該酸化物または混合酸化物が、引き続く
還元によって白金または白金合金の粉末に転換される、
工程。
は、LiNO3−KNO3−NaNO3系からの二成分
または三成分の共融混合物を含み得る。
において、白金粉末を形成するために、塩素を含まない
白金化合物としてヘキサヒドロキソ白金(IV)酸が使
用され得る。
セスにおいて、白金/ルテニウム合金の粉末を形成する
ために、塩素を含まない白金化合物としてヘキサヒドロ
キソ白金(IV)酸が使用され、そしてルテニウム化合
物として酸化ルテニウム(IV)水和物が使用され得
る。
ロセスにおいて、白金/ルテニウム合金粉末を形成する
ために、塩素を含まない白金化合物としてヘキサヒドロ
キソ白金(IV)酸が使用され、そしてルテニウム化合
物としてトリニトラトニトロシル−ルテニウム(II)
が使用され得る。
は、全ての上記出発物質の均質混合物を、その融点より
高くまで加熱することによって形成され得る。
の水が、上記溶融プロセスの前に前記出発物質の均質混
合物に添加され得る。
セスにおいて、上記溶融物は、最初にアルカリ金属硝酸
塩の混合物のみをその融点より高くまで加熱し、次いで
上記塩素を含まない白金化合物および上記塩素を含まな
い合金化元素の化合物をこの溶融物に導入することによ
って形成され得る。
セスにおいて、上記白金化合物および必要に応じて上記
合金化元素の化合物は、150℃と170℃との間の温
度で上記溶融物に添加され得る。
セスにおいて、上記反応温度は、400℃と600℃と
の間の値に設定され、そして上記溶融物はこの温度で1
0分〜2時間の期間にわたって維持され得る。
溶解するための上記水は、この溶融物に、この溶融物が
冷却する間に200℃と150℃との間の温度間隔で添
加され得る。
の水が、上記溶融プロセスの前に上記アルカリ金属硝酸
塩の混合物に添加され得る。
白金または白金合金の粉末をアノードおよび/またはカ
ソード触媒として含む、燃料電池のための膜電極ユニッ
トを提供する。
金または白金合金の粉末を、燃料電池のための触媒とし
て使用する方法を提供する。
記白金または白金合金の粉末を、化学反応のための触媒
として使用する方法を提供する。
およびこれらを調製するためのプロセスを提供する。従
って、本発明は、燃料電池または化学反応における触媒
として使用するための、白金粉末または白金合金粉末を
提供し、これらの粉末は、40m2/gを越えるBET
比表面積を有し、そして100ppm未満の塩素含量を
有する粉末を含む。
点および実施形態と共により良く理解するために、実施
例と共に以下の記載が参照され、本発明の範囲は、添付
の特許請求の範囲に記載される。
に記載される。これらの実施形態は、本発明の理解を助
けるために示され、そしていずれの様式でも本発明を制
限するようには意図されず、制限するとみなされるべき
ではない。この開示を読むと当業者に明らかになり得る
全ての代替、変更および等価物は、本発明の精神および
範囲内に含まれる。
調製するためのプロセスの説明書ではなく、当業者に公
知の基礎的な概念は、詳細に記載されていない。
て、アルカリ金属硝酸塩、塩素を含まない白金化合物お
よび必要に応じて合金化元素の塩素を含まない化合物の
低融点混合物を含む、溶融物を形成し、次いで、この金
属を、この白金化合物および合金化元素の化合物が熱分
解する反応温度まで加熱して、酸化物を得、次いで、こ
の溶融物を冷却し、そして水に溶解し、そして形成され
た酸化物または混合酸化物を、引き続く還元によって白
金粉末または白金合金粉末に変換することによって、達
成される。
い化合物」または「低い塩素含量化合物」とは、実質的
に塩素を含まないか、ほんの微量の塩素(すなわち、約
500ppm未満の塩素濃度である)を含む化合物を意
味する。
s−Shrinerプロセスと実質的に異なる。Ada
ms−Shrinerプロセスの間、塩素含有貴金属化
合物は、初めに、硝酸ナトリウムとの反応によってそれ
らの硝酸塩に変換されるが、本発明に従うアルカリ金属
硝酸塩の低融点混合物は、反応媒体としてのみ使用さ
れ、そして実質的に変化しないままである。白金の塩素
を含まない化合物および合金化元素の化合物は、溶融物
の温度の上昇の結果として、熱分解する。この溶融物
は、形成されている酸化物粒子を安定化し、そしてそれ
らが小さい表面積を有する大きな粒子に凝集するのを防
止する。対照的に、白金化合物および合金化元素の化合
物の直接熱分解は、成功しない。十分に大きな表面積を
有さない粗く分割された酸化物粉末が形成される。代表
的には、わずか40m2/gまでのBET表面積を有す
る生成物は、従来のAdams−Shrinerプロセ
スを使用して得られ得る。
ととは別に、本発明の本質的な特徴は、本発明を用い
て、非常に大きな表面積(代表的に、40〜100m2
/gの範囲のBET値)を有する、微細に分割された白
金粉末および白金合金粉末が調製され得るという事実で
ある。これらの生成物は、化学反応または燃料電池にお
ける触媒として使用した場合の非常に高い活性および性
能により特徴付けられる。
トリウムの二成分または三成分混合物は、アルカリ硝酸
塩の低融点混合物として使用される。好ましくは、特に
低い融点を有するLiNO3−KNO3−NaNO3系
の二成分および三成分共融混合物が使用される。硝酸ナ
トリウムは、306℃より上でしか融解しないが、硝酸
リチウムおよび硝酸カリウムの共融混合物の融点は、1
32℃である。硝酸リチウム、硝酸カリウムおよび硝酸
ナトリウムの三成分系は、120℃の融点を有する。
物および合金化元素の塩素を含有しない化合物は、本発
明のプロセスにおいて使用され、ここで、この合金化元
素は、好ましくは、白金族金属のルテニウム、ロジウ
ム、パラジウム、オスミウムおよびイリジウムのメンバ
ーである。しかし、卑金属(例えば、バナジウム、タン
グステン、モリブデンなど)もまた使用され得る。
セスに使用され得る。しかし、この場合、窒素酸化物が
これらの化合物の熱分解の間に放出されることを考慮し
なければならない。これは、上記のように溶融物の発泡
を導き、この窒素酸化物は、排気精製ユニットにおいて
無害にされなければならない。それにもかかわらず、硝
酸塩の使用は、Adams−Shrinerプロセスと
比較して、本発明に従うプロセスにかなりの利点を提供
する。なぜなら、貴金属化合物およびアルカリ金属硝酸
塩の物質混合物は、この混合物の低い融点に起因して均
一に非常に迅速に加熱されるからである。この事実は、
均一な粒子サイズ分布および高い比表面領域を有する貴
金属粉末の調製のために必須な条件として本発明者らに
よって認識された。このプロセスのアレルギーの可能性
はまた、ヘキサクロロ白金酸の使用を避けることによっ
て最小化される。
硝酸塩を含まない貴金属化合物が使用される。このと
き、全く酸化窒素の放出がないプロセスを操作すること
が可能になる。なぜなら、使用されるアルカリ金属硝酸
塩が、このプロセスに使用される高くて600℃までの
温度での熱分解に供されないからである。
は、Wickboldt分解(disintegrat
ion)プロセスによって検出され、次いで、イオンク
ロマトグラフィー(IC)によって水溶液中で決定され
る。化合物の総塩素含有量は、この方法で決定され、こ
れは、遊離塩素および結合塩素の合計からなる。適切な
出発化合物の総塩素含有量は、500ppm未満である
べきである。
ク)の総塩素含有量は、代表的には、100ppm未
満、好ましくは、50ppm未満である。より高い塩素
含有量は、腐食現象を導き、燃料電池の作動寿命の減少
を導き得る。
しくは、塩素を含まず硝酸塩を含まない白金化合物とし
て使用される。塩溶融物中のヘキサヒドロキソ白金(I
V)酸の熱分解は、非常に広い表面積を有する酸化白金
を導き、これは、還元後、対応する広い表面積を有する
白金ブラックを生成する。合金化元素の適切な化合物が
添加される場合、酸化物を混合し、これらの酸化物の引
き続く還元の後に、広い表面積(40〜100m2/g
の範囲のBET表面積)を有する白金合金粉末がまた調
製され得る。酸化ルテニウム(IV)水和物は、好まし
くは、白金/ルテニウムブラックを生成するために塩素
を含まないルテニウム化合物として使用される。
るための2つのプロセスの変形を提供する。第1の変形
に従って、出発物質(アルカリ金属硝酸塩、白金化合物
および合金化元素の任意の化合物である)は、一緒に混
合され、そして均一にされ、次いで、これらが融解する
まで一緒に加熱される。しかし、アルカリ金属硝酸塩の
混合物のみが最初にその融点より上に加熱される場合、
塩素を含まない白金化合物および塩素を含まない合金化
元素の任意の化合物が溶融物に導入されることがより有
利である。これは、貴金属化合物を添加するときに、溶
融物全体が既に均一な温度とみなされ、その結果、異な
る時間の間、高温に供される結果として互いに大きく異
なる粒子サイズが生成され得ないという利点を有する。
しかし、第1のプロセスの変形でさえ、Adams−S
hrinerプロセスよりもかなり良い結果を提供す
る。なぜなら、アルカリ金属硝酸塩の共融混合物が、わ
ずか132℃で融解し、その結果、迅速な温度平衡が、
関連する比較的低い温度で出発物質の均一な混合物を生
じるからである。
白金化合物および必要に応じて合金化元素の化合物が溶
融物の融点よりわずか20〜40℃高い温度(150℃
と170℃との間の温度である)で加えられることが推
奨される。
との間の反応温度で、分解して対応する酸化物を与え
る。従って、これらの化合物の溶融物への導入の後に、
これは、上記範囲内の温度に加熱され、次いで、分解が
完了するまでこの温度で保持される。分解は、選択され
た温度に依存して、約10分〜2時間の期間の後に通常
完了する。
ams−Shrinerプロセスとは対照的に、溶融物
の完全な凝固を待つ必要がない。むしろ、水が安全に2
00℃と150℃との間の範囲の温度の依然として液体
の溶融物に、これがかなりの量の水蒸気の生成を導くこ
となく、加えられ得る。なぜなら、吸熱プロセスが関係
するからである。水の添加の間、溶融物は、連続的に、
アルカリ金属硝酸塩の水溶液に変換され、ここに、細か
く分割された酸化物が懸濁され、それらから濾過により
分離され得る。Adams−Shrinerプロセスに
おけるような、坩堝から凝固した溶融物の時間のかかる
分離は、必要でない。
濃縮されてそして酸化物粒子を濾別したのちに再び使用
され得る。
ソーダ溶液の添加とともに)懸濁させ、次いで、還元剤
を添加することによって、金属性白金または白金合金粉
末に広範囲に還元する。適切な還元剤は、ヒドラジン、
ホルムアルデヒドまたは水素化ホウ素ナトリウムであ
り、これらは、水溶液として懸濁液に添加される。貴金
属粉末を濾過によって懸濁液から分離し、次いで好まし
くは、100℃までの高温下で減圧下で乾燥し、そして
最後に篩分ける。
製する場合、それらの比表面積に対する温度の効果は全
く検出されないかまたは非常に小さい効果のみが検出さ
れる。従って、調製のスケールを変更することは容易で
ある。数%(例えば、1〜5重量%)の量で水を加える
ことによって、共融混合物の融点は、100℃より下の
温度に下げられ得る。融点を下げることは、両方のプロ
セス変形において可能である。これは、固体形態で調製
され得ないかまたは調製が非常に困難な化合物の使用を
可能にする。従って、例えば、ルテニウムは、15重量
%のルテニウム含有量を有するトリニトラトニトロシル
ルテニウム(II)の水溶液の形態で使用され得る。溶
融物を加熱するとき、水は、幅広い温度範囲にわたって
安全に放出される。トリニトラトニトロシルルテニウム
(II)は、最初に、溶融物中に溶解され、そしてさら
なる加熱の間に、酸化物の形成を伴う所望の様式で分解
する。
トニトロシルルテニウム(II)の熱分解の間に放出さ
れる。この場合、2つの合金化成分の1つのみが関係す
るので、窒素酸化物放出は、Adams−Shrine
rプロセスにおけるよりもなおずっと低い。
下の実施例を参照して本発明がより容易に理解され得
る。この実施例は、例示の目的であり、明白に述べない
限り、本発明を限定することを意図しない。
学反応のための、白金または白金合金の粉末を提供す
る。この粉末は、高表面積であり、同時に低い塩素含有
量であることによって特徴付けられる。これらの粉末
は、出発物質として、アルカリ金属硝酸塩、塩素を含ま
ない白金化合物および必要に応じて塩素を含まない合金
化元素の化合物の低融点混合物を含む溶融物を形成し、
次いでこの溶融物を、この白金化合物および合金化元素
の化合物が熱分解して酸化物を与える反応温度まで加熱
し、次いでこの溶融物を冷却し、水に溶解し、そして形
成されるこの酸化物または混合酸化物を、引き続く還元
によって白金または白金合金の粉末へと転換することに
よって調製される。LiNO3−KNO3−NaNO3
系からの二成分または三成分共融混合物は、アルカリ金
属の硝酸塩の低融点混合物として適切である。ヘキサヒ
ドロキソ白金(IV)酸は、塩素を含まない白金化合物
として好ましく使用される。
説明される。
からX線回折によって決定される。
Brunauer、EmmettおよびTeller
(BET)方法を使用して窒素吸着によって決定する。
35%の硝酸リチウムの混合物1kgを、適切な坩堝で
融解し、そして150℃に加熱する。100gのヘキサ
ヒドロキソ白金(IV)酸をこの溶融物に導入し、温度
を450℃の反応温度に上げる。この温度で90分の期
間の後に、酸化白金の形成が完了する。次いで、溶融物
を冷却し、150℃と170℃との間の温度で水で希釈
し、次いで、さらに室温に冷却する。この溶液を濾過
し、残渣を洗浄する。濾過ケークを、1500mlの3
%強度のカセイソーダ溶液に懸濁し、そして800ml
の6%強度のヒドラジン溶液で還元する。次いで、固体
を濾別し、減圧下65℃で乾燥し、そして篩分ける。
として使用し、非常に高い水素化活性を実証する。
35%の硝酸リチウムの混合物1kgを、適切な坩堝で
融解し、そして150℃に加熱する。100gのヘキサ
ヒドロキソ白金(IV)酸をこの溶融物に導入し、温度
を500℃の反応温度に上げる。この温度で30分の期
間の後に、酸化白金の形成が完了する。次いで、溶融物
を冷却し、150℃と170℃との間の温度で水で希釈
し、次いで、さらに室温に冷却する。この溶液を濾過
し、残渣を洗浄する。濾過ケークを、1500mlの3
%強度のカセイソーダ溶液に懸濁し、そして800ml
の6%強度のヒドラジン溶液で還元する。次いで、固体
を濾別し、減圧下65℃で乾燥し、そして篩分ける。
燃料電池における触媒(アノードおよびカソードのた
め)として使用し、長期にわたって安定な非常に良好な
性能値を作り出す。さらに、この材料はまた、DMFC
燃料電池におけるカソード触媒として使用される場合、
非常に良好な性能値を示す。
金属化合物の分解の反応温度によって少しの程度のみ影
響することを示す。
35%の硝酸リチウムの混合物1kgを、適切な坩堝中
で融解し、そして150℃まで加熱する。51.5gの
ヘキサヒドロキソ白金(IV)酸および28.5gの酸
化ルテニウム(IV)水和物をこの溶融物に導入し、そ
して温度を500℃まで上げる。この温度で30分後、
この溶融物を冷却し、150℃と170℃との間の温度
で水で希釈し、次いで室温までさらに冷却する。この溶
液を濾過し、そしてこの残渣を洗浄する。この濾過ケー
クを、3%強度のカセイソーダ溶液1500mlに懸濁
し、そして6%強度のヒドラジン溶液800mlで還元
する。次いで、固体を濾別し、減圧下で65℃で乾燥
し、そして篩分ける。
MFC)のためのアノード触媒として使用し、そしてこ
れはメタノール/空気で作動する場合に非常に優れた性
能値を示す。低い塩素含有量に起因して、このDMFC
は高い長期安定性を示す。
ナトリウムを、80gのヘキサクロロ白金(IV)酸
(40重量%のPt)および43gの塩化ルテニウム
(III)(39重量%のRu)を均質に混合し、適切
な坩堝中に入れ、そして融解する。温度をゆっくりと5
00℃まで上げる。この温度で30分後、この溶融物を
室温まで冷却する。固化した溶融物を、脱塩水で溶解し
て坩堝の外へ取り出し、この溶液を濾過し、そして残渣
を洗浄する。この濾過ケークを3%強度のカセイソーダ
溶液1500mlに懸濁し、そして6%強度のヒドラジ
ン溶液800mlで還元する。次いで、この固体を濾別
し、減圧下で65℃で乾燥させ、そして篩分ける。
35%の硝酸リチウムの混合物1kgに50mlの水を
添加し、そしてこの混合物を120℃まで加熱する。5
1.5gのヘキサヒドロキソ白金(IV)酸、および1
5%のルテニウム含有量のトリニトラトニトロシルルテ
ニウム(II)の水溶液114gを導入し、そして温度
を500℃まで上げる。この温度で30分後、この溶融
物を冷却し、150℃と170℃との間の温度で水で希
釈し、次いで室温までさらに冷却する。この溶液を濾過
し、そして残渣を洗浄する。この濾過ケークを、3%強
度のカセイソーダ溶液1500mlに懸濁し、そして6
%強度のヒドラジン溶液800mlで還元する。次い
で、この固体を濾別し、減圧下で65℃で乾燥させ、そ
して篩分ける。この材料を、DMFC燃料電池における
アノード触媒として使用し、これは良好な長期安定性を
示す。
記載されてきたが、さらなる改変が可能であり、そして
本発明は、一般に本発明の原理に従う本発明の任意の変
化、使用または適用を網羅するように意図され、そして
本発明が属する分野で公知であるかまたは慣習的に実施
され、本明細書中上記に記載の本質的な特性に適用され
得、そして添付の特許請求の範囲に従うような、本開示
からの逸脱を含むことが理解される。
一な微細に分割された粒子サイズ、大きな表面積および
低い塩素含量を有する金属粉末を生成する、白金または
白金合金の粉末を調製するためのプロセス、ならびにこ
のプロセスによって調製される、低い塩素含量を有する
白金または白金合金の粉末が提供される。
Claims (17)
- 【請求項1】 燃料電池または化学反応における触媒と
して使用するための、白金または白金合金の粉末であっ
て、40m2/gより大きなBET比表面積を有し、1
00ppm未満の塩素含有量を有する粉末を含む、白金
または白金合金の粉末。 - 【請求項2】 請求項1に記載の白金合金粉末であっ
て、ここで、前記白金合金粉末は、白金族由来の貴金属
および/または合金化元素としての卑金属を含む、白金
合金粉末。 - 【請求項3】 請求項1に記載の白金または白金合金の
粉末を調製するためのプロセスであって、該プロセス
は、 出発物質として、アルカリ金属硝酸塩、塩素を含まない
白金化合物および塩素を含まない合金化元素の化合物の
低融点混合物を含む溶融物を形成する工程;該溶融物
を、該白金化合物および該合金化元素の化合物が熱分解
して酸化物を与える反応温度まで加熱する工程;該溶融
物を冷却する工程;該溶融物を水に溶解する工程であっ
て、ここで、形成される該酸化物または混合酸化物が、
引き続く還元によって白金または白金合金の粉末に転換
される、工程、を包含する、プロセス。 - 【請求項4】 請求項3に記載のプロセスであって、こ
こで、前記低融点混合物が、LiNO3−KNO3−N
aNO3系からの二成分または三成分の共融混合物を含
む、プロセス。 - 【請求項5】 請求項4に記載のプロセスであって、こ
こで、白金粉末を形成するために、塩素を含まない白金
化合物としてヘキサヒドロキソ白金(IV)酸が使用さ
れる、プロセス。 - 【請求項6】 請求項4に記載のプロセスであって、こ
こで、白金/ルテニウム合金の粉末を形成するために、
塩素を含まない白金化合物としてヘキサヒドロキソ白金
(IV)酸が使用され、そしてルテニウム化合物として
酸化ルテニウム(IV)水和物が使用される、プロセ
ス。 - 【請求項7】 請求項4に記載のプロセスであって、白
金/ルテニウム合金粉末を形成するために、塩素を含ま
ない白金化合物としてヘキサヒドロキソ白金(IV)酸
が使用され、そしてルテニウム化合物としてトリニトラ
トニトロシル−ルテニウム(II)が使用される、プロ
セス。 - 【請求項8】 前記溶融物が、全ての前記出発物質の均
質混合物を、その融点より高くまで加熱することによっ
て形成される、請求項3に記載のプロセス。 - 【請求項9】 1〜5重量%の水が、前記溶融プロセス
の前に前記出発物質の均質混合物に添加される、請求項
8に記載のプロセス。 - 【請求項10】 請求項3に記載のプロセスであって、
ここで、前記溶融物が、最初にアルカリ金属硝酸塩の混
合物のみをその融点より高くまで加熱し、次いで前記塩
素を含まない白金化合物および前記塩素を含まない合金
化元素の化合物を該溶融物に導入することによって形成
される、プロセス。 - 【請求項11】 請求項10に記載のプロセスであっ
て、ここで、前記白金化合物および必要に応じて前記合
金化元素の化合物が、150℃と170℃との間の温度
で前記溶融物に添加される、プロセス。 - 【請求項12】 請求項11に記載のプロセスであっ
て、ここで、前記反応温度が、400℃と600℃との
間の値に設定され、そして前記溶融物がこの温度で10
分〜2時間の期間にわたって維持される、プロセス。 - 【請求項13】 前記溶融物を溶解するための前記水
が、該溶融物に、該溶融物が冷却する間に200℃と1
50℃との間の温度間隔で添加される、請求項12に記
載のプロセス。 - 【請求項14】 1〜5重量%の水が、前記溶融プロセ
スの前に前記アルカリ金属硝酸塩の混合物に添加され
る、請求項10に記載のプロセス。 - 【請求項15】 請求項1に記載の白金または白金合金
の粉末をアノードおよび/またはカソード触媒として含
む、燃料電池のための膜電極ユニット。 - 【請求項16】 請求項1に記載の白金または白金合金
の粉末を、燃料電池のための触媒として使用する方法。 - 【請求項17】 請求項1に記載の白金または白金合金
の粉末を、化学反応のための触媒として使用する方法。
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