JP2020136109A - 電極触媒及びその製造方法、並びに、燃料電池用電極及び燃料電池 - Google Patents

電極触媒及びその製造方法、並びに、燃料電池用電極及び燃料電池 Download PDF

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Abstract

【課題】初期活性及び耐久性に優れた電極触媒及びその製造方法、並びに、これを用いた燃料電池用電極及び燃料電池を提供すること。【解決手段】電極触媒は、触媒粒子と、前記触媒粒子の表面を被覆する炭素膜とを備え、前記触媒粒子の単位表面積当たりの塩化物イオンの含有量が12.5μg/m2未満である。燃料電池用電極及び燃料電池は、このような電極触媒を用いたものからなる。このような電極触媒は、(a)触媒粒子表面が有機物に由来する被膜で被覆された電極触媒前駆体を作製し、(b)電極触媒前駆体を熱処理することにより前記有機被膜を炭化させ、前記触媒粒子の表面が炭素膜で被覆された電極触媒を作製し、(c)塩化物イオンの含有量が12.5μg/m2未満となるまで前記電極触媒を洗浄する、ことにより得られる。【選択図】図1

Description

本発明は、電極触媒及びその製造方法、並びに、燃料電池用電極及び燃料電池に関し、さらに詳しくは、触媒粒子の表面が炭素膜で被覆された電極触媒及びその製造方法、並びに、このような電極触媒を備えた燃料電池用電極及び燃料電池に関する。
固体高分子形燃料電池は、電解質膜の両面に触媒を含む電極が接合された膜電極接合体(Membrane Electrode Assembly,MEA)を備えている。MEAの両面には、さらに、ガス流路を備えた集電体(セパレータ)が配置される。固体高分子形燃料電池は、通常、このようなMEAと集電体からなる単セルが複数個積層された構造(燃料電池スタック)を備えている。
燃料電池用電極は、通常、電解質膜側に配置された触媒層と、ガス流路側に配置された拡散層との積層体からなる。触媒層は、一般に、担体表面に白金や白金合金などの触媒粒子が担持された電極触媒と、触媒層アイオノマとの混合物からなる。電極反応は、主として触媒粒子の表面で起こる。そのため、触媒粒子をできるだけ微細化し、電極の単位面積当たりの白金使用量を低減することが行われている。
しかしながら、電位変動を伴う燃料電池の作動環境下においては、触媒粒子が微細になるほど、触媒粒子の溶解、凝集による粗大化、及び/又は、担体からの脱離が起こりやすくなる。その結果、触媒層の活性が次第に低下するという問題がある。
そこでこの問題を解決するために、従来から種々の提案がなされている。
例えば、非特許文献1には、
(a)不規則fcc−PtFeナノ粒子をカーボン粒子表面に担持させ、
(b)これをドーパミン塩酸塩水溶液で処理することにより、ナノ粒子表面をポリドーパミンで被覆し、
(c)カーボンに担持され、かつ、ドーパミンで被覆されたfcc−PtFeナノ粒子(fcc−PtFe/C)を700℃で熱処理し、Nドープカーボンで被覆された規則fct−PtFeナノ粒子触媒(fct−Pt/Fe/C)を得る
PtFeナノ粒子触媒の製造方法が開示されている。
同文献には、
(A)ドーパミン被覆なしでPtFe/Cを熱処理すると、ナノ粒子のサイズが数十ナノメートルまで増大するのに対し、ドーパミンで被覆されたPtFe/Cを熱処理すると、ナノ粒子のサイズが熱処理前とほぼ同等の大きさ(6.5nm)に維持される点、
(B)Nドープカーボンシェルで被覆されたfct−PtFe/C触媒は、市販のPt/C触媒に比べて11.4倍高い質量活性と、10.5倍高い比活性を示す点、及び、
(C)Pt/CをNドープカーボンシェルで被覆しても、活性に及ぼす効果は無視できる程度である点
が記載されている。
合成したままのPtFe合金ナノ粒子は、不規則な面心立方(fcc)構造を持ち、触媒活性が低い。それを700℃で熱処理すると、規則的な面心正方(fct)構造に変わり、面積比活性が向上する。しかし、熱処理の工程でナノ粒子が粗大化するため、質量活性が著しく低下するという問題があった。
これに対し、非特許文献1には、PtFe合金ナノ粒子の表面をドーパミンで被覆し、700℃で熱処理すると、ナノ粒子の粒径の増大が抑制される点が記載されている。これは、ナノ粒子表面を覆う薄い炭素膜(ドーパミンの熱分解物)によって、熱処理工程で起きるナノ粒子の凝集が抑制されたためと説明されている。
しかしながら、ドーパミン修飾及び熱処理によって生成する炭素膜そのものが触媒の性能に及ぼす影響については、十分に明らかにされていない。実際、非特許文献1には、純Pt/C触媒をドーパミンで被覆し、700℃で熱処理を行っても、初期性能は向上しなかったと報告されている。
さらに、燃料電池用電極の活性低下は、このような触媒粒子の溶解、凝集及び/又は脱離だけでなく、触媒層アイオノマによる被毒によっても生ずる。しかしながら、触媒粒子の溶解等を抑制するだけでなく、触媒層アイオノマによる被毒も抑制可能な電極触媒が提案された例は、従来にはない。
D. Y. Chung, et al., J. Am. Chem. Soc., 2015, 137, 15478-15485
本発明が解決しようとする課題は、初期活性が高く、かつ、燃料電池環境下において使用した場合であっても触媒粒子の溶解、凝集、及び/又は、脱離を抑制することが可能な電極触媒及びその製造方法を提供することにある。
また、本発明が解決しようとする他の課題は、触媒層アイオノマによる被毒の少ない電極触媒及びその製造方法を提供することにある。
さらに、本発明が解決しようとする他の課題は、このような電極触媒を備えた燃料電池用電極及び燃料電池を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る電極触媒は、
触媒粒子と、
前記触媒粒子の表面を被覆する炭素膜と
を備え、
前記触媒粒子の単位表面積当たりの塩化物イオンの含有量が12.5μg/m2未満である。
本発明に係る燃料電池用電極は、本発明に係る電極触媒と、触媒層アイオノマとを含む触媒層を備えている。
本発明に係る燃料電池は、
固体高分子電解質からなる電解質膜と、
前記電解質膜の両面に接合された電極と
を備え、
前記電極の少なくとも一方は、本発明に係る燃料電池用電極からなる。
さらに、本発明に係る電極触媒の製造方法は、
触媒粒子表面を、有機物に由来する被膜で被覆し、電極触媒前駆体を得る被覆工程と、
前記電極触媒前駆体を熱処理することにより前記被膜を炭化させ、前記触媒粒子の表面が炭素膜で被覆された電極触媒を得る炭化工程と、
前記触媒粒子の単位表面積当たりの塩化物イオンの含有量が12.5μg/m2未満となるまで前記電極触媒を洗浄する洗浄工程と、
を備えている。
触媒粒子の表面を有機物に由来する被膜で被覆し、これを熱処理すると、触媒粒子表面が炭素膜で被覆された電極触媒が得られる。さらに、得られた電極触媒を洗浄すると、洗浄なしの電極触媒に比べて初期活性が向上する。これは、洗浄によって、触媒粒子表面に吸着している塩化物イオンが脱離したためと考えられる。
さらに、触媒粒子の表面を被覆する炭素膜は、
(a)熱処理時における触媒粒子の粒成長を抑制する効果、
(b)使用時における触媒粒子の溶解、凝集、及び/又は、脱離を抑制する効果、
(c)触媒粒子のアイオノマ被毒(アイオノマ中のスルホン酸基が触媒表面に吸着し、活性サイトを減らす現象)を抑制する効果
などがある。そのため、本発明に係る電極触媒は、高い初期性能と高い耐久性とを示す。
図1(A)は、Pt触媒の高湿度下(60℃/80%RH)、低電流密度域での初期発電性能に及ぼすドーパミン添加量及び水洗浄の影響を示す図である。図1(B)は、Pt触媒の高湿度下(60℃/80%RH)、高電流密度域での初期発電性能に及ぼすドーパミン添加量及び水洗浄の影響を示す図である。 図2(A)は、Pt触媒の低湿度下(83℃/30%RH)、低電流密度域での初期発電性能に及ぼすドーパミン添加量及び水洗浄の影響を示す図である。図2(B)は、Pt触媒の低湿度下(83℃/30%RH)、高電流密度域での初期発電性能に及ぼすドーパミン添加量及び水洗浄の影響を示す図である。
図3(A)は、Pt触媒の高湿度下(60℃/80%RH)、低電流密度域での耐久後発電性能に及ぼすドーパミン添加量及び水洗浄の影響を示す図である。図3(B)は、Pt触媒の高湿度下(60℃/80%RH)、高電流密度域での耐久後発電性能に及ぼすドーパミン添加量及び水洗浄の影響を示す図である。 図4(A)は、Pt触媒の低湿度下(83℃/30%RH)、低電流密度域での耐久後発電性能に及ぼすドーパミン添加量及び水洗浄の影響を示す図である。図4(B)は、Pt触媒の低湿度下(83℃/30%RH)、高電流密度域での耐久後発電性能に及ぼすドーパミン添加量及び水洗浄の影響を示す図である。
ドーパミン修飾後に熱処理した触媒(ドーパミン添加量:24wt%)のHRTEM像である。 図6(A)は、Pt3Ni合金触媒の高湿度下(60℃/80%RH)、低電流密度域での初期発電性能に及ぼすドーパミン添加量及び水洗浄の影響を示す図である。図6(B)は、Pt3Ni合金触媒の高湿度下(60℃/80%RH)、低電流密度域での耐久後発電性能に及ぼすドーパミン添加量及び水洗浄の影響を示す図である。
以下、本発明の一実施の形態について詳細に説明する。
[1. 電極触媒]
本発明に係る電極触媒は、
触媒粒子と、
前記触媒粒子の表面を被覆する炭素膜と
を備えている。
前記電極触媒は、前記触媒粒子を担持する担体をさらに備えていても良い。
[1.1. 触媒粒子]
[1.1.1. 組成]
本発明において、触媒粒子の材料は、特に限定されない。触媒粒子の材料としては、
(a)貴金属(Pt、Au、Ag、Pd、Rh、Ir、Ru、Os)、
(b)2種以上の貴金属元素を含む合金、
(c)1種又は2種以上の貴金属元素と、1種又は2種以上の卑金属元素(例えば、Fe、Co、Ni、Cr、V、Tiなど)とを含む合金、
などがある。
これらの中でも、触媒粒子は、Pt又はPt合金が好ましい。これは、燃料電池の電極反応に対して高い活性を有するためである。
Pt合金としては、例えば、Pt−Fe合金、Pt−Co合金、Pt−Ni合金、Pt−Pd合金、Pt−Cr合金、Pt−V合金、Pt−Ti合金、Pt−Ru合金、Pt−Ir合金などがある。
[1.1.2. 粒径]
触媒粒子の粒径は、特に限定されるものではなく、目的に応じて最適な粒径を選択することができる。一般に、触媒粒子の粒径が小さすぎると、触媒粒子が溶解しやすくなる。従って、触媒粒子の粒径は、1nm以上が好ましい。
一方、触媒粒子の粒径が大きくなりすぎると、質量活性が低下する。従って、触媒粒子の粒径は、20nm以下が好ましい。触媒粒子の粒径は、好ましくは、10nm以下、さらに好ましくは、5nm以下である。
[1.2. 担体]
[1.2.1. 材料]
触媒粒子は、そのままの状態で各種用途に用いても良く、あるいは、担体表面に担持された状態で用いても良い。触媒粒子を担体表面に担持させると、微細な触媒粒子を安定して分散させることができるので、触媒使用量を低減することができる。
担体としては、例えば、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン、活性炭、天然黒鉛、メソカーボンマイクロビーズ、ガラス状炭素粉末などがある。
[1.2.2. 触媒担持量]
触媒粒子が担体表面に担持されている場合、触媒担持量は、特に限定されるものではなく、目的に応じて最適な担持量を選択することができる。一般に、触媒担持量が少なすぎると、十分な活性が得られない。一方、触媒担持量を必要以上に多くしても、効果に差がなく、実益がない。
例えば、カーボン担体表面にPt又はPt合金からなる触媒粒子を担持させる場合、触媒担持量は、5wt%〜70wt%が好ましい。
[1.3. 炭素膜]
[1.3.1. 組成]
触媒粒子の表面は、炭素膜で被覆されている。炭素膜は、触媒粒子の表面を有機物に由来する被膜で被覆し、被膜を熱分解させることにより形成される。炭素膜は、炭素のみからなるものでもよく、あるいは、炭素以外の元素を含んでいても良い。他の元素としては、例えば、窒素、酸素、水素などがある。
但し、塩化物イオンは、触媒粒子を被毒し、活性を低下させる原因となる。そのため、塩化物イオンの含有量は少ないほど良い。塩化物イオンの含有量については、後述する。
[1.3.2. 厚さ]
炭素膜の厚さは、触媒粒子の安定性及び活性に影響を与える。炭素膜の厚さが薄すぎると、触媒粒子の溶解、凝集、及び/又は、脱離が起きやすくなる。また、このような電極触媒を燃料電池用電極に適用した場合において、炭素膜の厚さが薄すぎる時には、触媒粒子が触媒層アイオノマで被毒されやすくなる。従って、炭素膜の厚さは、0.2nm以上が好ましい。炭素膜の厚さは、好ましくは、0.5nm以上である。
一方、炭素膜の厚さが厚くなりすぎると、反応物質の輸送抵抗が大きくなり、活性が低下する。従って、炭素膜の厚さは、1.0nm以下が好ましい。
[1.4. 塩化物イオン含有量]
上述したように、炭素膜は、触媒粒子の表面を有機物に由来する被膜で被覆し、被膜を熱分解させることにより形成される。この時、使用する有機物の種類によっては、触媒粒子の表面に塩化物イオンが吸着する場合がある。塩化物イオンは、触媒粒子を被毒し、活性を低下させる原因となる。本発明においては、この問題を解決するために、被膜を熱分解させた後、洗浄により塩化物イオンを除去する。
高い活性を得るためには、電極触媒に含まれる塩化物イオンの含有量は、少ないほど良い。具体的には、塩化物イオンの含有量は、12.5μg/m2未満である必要がある。塩化物イオンの含有量は、好ましくは、10.0μg/m2以下、さらに好ましくは、8.0μg/m2以下、さらに好ましくは、6.0μg/m2以下である。
ここで、「塩化物イオンの含有量(μg/m2)」とは、触媒粒子の単位表面積当たりの塩化物イオンの含有量(吸着量)をいう。
[2. 燃料電池用電極]
本発明に係る燃料電池用電極は、本発明に係る電極触媒と、触媒層アイオノマとを含む触媒層を備えている。燃料電池用電極は、集電体側に配置された拡散層をさらに備えていても良い。
触媒層に含まれる触媒層アイオノマの含有量は、特に限定されるものではなく、目的に応じて最適な含有量を選択することができる。例えば、触媒粒子がカーボン担体に担持されている場合、カーボンの重量(C)に対する触媒層アイオノマの重量(I)の比(=I/C)は、0.3以上2.0以下が好ましい。
[3. 燃料電池]
本発明に係る燃料電池は、
固体高分子電解質からなる電解質膜と、
前記電解質膜の両面に接合された電極と
を備えている。
[3.1. 電解質膜]
電解質膜は、固体高分子電解質からなる。固体高分子電解質の組成は、特に限定されるものではなく、目的に応じて最適な材料を選択することができる。固体高分子電解質としては、例えば、ナフィオン(登録商標)、フレミオン(登録商標)、アシプレックス(登録商標)、アクイヴィオン(登録商標)などがある。
[3.2. 電極]
電極は、電解質膜の両面に接合される。本発明に係る燃料電池おいて、電極の少なくとも一方は、本発明に係る燃料電池用電極からなる。本発明に係る燃料電池用電極は、アノード側及びカソード側のいずれに用いても良い。
本発明に係る燃料電池用電極は、特に、カソードに用いるのが好ましい。これは、燃料電池の初期活性及び耐久性に及ぼす影響は、アノードよりカソードの方が大きいためである。
[4. 電極触媒の製造方法]
本発明に係る電極触媒の製造方法は、
触媒粒子表面を、有機物に由来する被膜で被覆し、電極触媒前駆体を得る被覆工程と、
前記電極触媒前駆体を熱処理することにより前記被膜を炭化させ、前記触媒粒子の表面が炭素膜で被覆された電極触媒を得る炭化工程と、
前記触媒粒子の単位表面積当たりの塩化物イオンの含有量が12.5μg/m2未満となるまで前記電極触媒を洗浄する洗浄工程と、
を備えている。
[4.1. 被覆工程]
まず、触媒粒子表面を有機物に由来する被膜で被覆し、電極触媒前駆体を得る(被覆工程)。
[4.1.1. 触媒粒子]
触媒粒子は、担体表面に担持されているものでも良く、あるいは、担体表面に担持されていないものでも良い。触媒粒子に関するその他の点については、上述した通りであるので、説明を省略する。
[4.1.2. 被膜]
被膜は、有機物が触媒粒子表面に単に付着しているものでも良く、あるいは、低分子量の有機物が触媒粒子表面で重合することにより得られる高分子化合物でも良い。
被膜を構成する有機物は、
(a)触媒粒子の表面を均一に被覆することができ、かつ、
(b)熱分解により炭素膜を生成させることが可能なもの
であれば良い。
このような有機物としては、例えば、ドーパミン、カテコール系高分子などがある。
これらの中でも、ドーパミンは、塩酸塩の状態において、塩基性条件下で様々な材料表面に容易に付着し、被膜を形成することができる。そのため、ドーパミンは、被膜を構成する有機物として好適である。
[4.1.3. 有機物の含有量]
電極触媒前駆体に含まれる有機物の含有量は、特に限定されるものではなく、目的に応じて最適な含有量を選択することができる。一般に、有機物の含有量が多くなるほど、炭素膜の厚さを厚くすることができる。
最適な含有量は、有機物の種類により異なる。例えば、有機物がドーパミンからなる場合において、ドーパミンの含有量が少なすぎると、炭素膜の厚さが過度に薄くなる。従って、ドーパミンの含有量は、5wt%以上が好ましい。ドーパミンの含有量は、好ましくは、10wt%以上、さらに好ましくは、15wt%以上である。
一方、ドーパミンの含有量が多すぎると、炭素膜の厚さが過度に厚くなる。従って、ドーパミンの含有量は、30wt%以下が好ましい。ドーパミンの含有量は、好ましくは、25wt%以下である。
[4.2. 炭化工程]
次に、前記電極触媒前駆体を熱処理することにより前記被膜を炭化させ、前記触媒粒子の表面が炭素膜で被覆された電極触媒を得る(炭化工程)。
熱処理条件は、被膜を炭化させることが可能なものである限りにおいて、特に限定されない。熱処理は、通常、不活性雰囲気下において、400℃〜1100℃で、0.5時間〜10時間加熱するのが好ましい。
[4.3. 洗浄工程]
次に、前記触媒粒子の単位表面積当たりの塩化物イオンの含有量が12.5μg/m2未満となるまで前記電極触媒を洗浄する(洗浄工程)。
洗浄工程は、前記塩化物イオンの含有量が10.0μg/m2以下となるまで前記電極触媒を洗浄するものが好ましい。塩化物イオンの含有量は、好ましくは、8.0μg/m2以下、さらに好ましくは、6.0μg/m2以下である。
洗浄用の溶媒は、塩化物イオンを除去することが可能なものであれば良い。洗浄用の溶媒としては、例えば、水、アルコールなどがある。
洗浄条件は、塩化物イオンの含有量を所定の値未満にすることが可能なものである限りにおいて、特に限定されない。例えば、洗浄用の溶媒として水を用いる場合、一般に、水温が高くなるほど、塩化物イオンの脱離が促進される。従って、水温は、40℃以上が好ましい。水温は、好ましくは、80℃以上である。
洗浄時間は、溶媒の温度に応じて最適な時間を選択するのが好ましい。一般に、溶媒の温度が高くなるほど、短時間で塩化物イオンを脱離させることができる。
[5. 作用]
触媒粒子の表面を有機物に由来する被膜で被覆し、これを熱処理すると、触媒粒子表面が炭素膜で被覆された電極触媒が得られる。さらに、得られた電極触媒を洗浄すると、洗浄なしの電極触媒に比べて初期活性が向上する。これは、洗浄によって、触媒粒子表面に吸着している塩化物イオンが脱離したためと考えられる。
さらに、触媒粒子の表面を被覆する炭素膜は、
(a)熱処理時における触媒粒子の粒成長を抑制する効果、
(b)使用時における触媒粒子の溶解、凝集、及び/又は、脱離を抑制する効果、
(c)触媒粒子のアイオノマ被毒(アイオノマ中のスルホン酸基が触媒表面に吸着し、活性サイトを減らす現象)を抑制する効果
などがある。そのため、本発明に係る電極触媒は、高い初期性能と高い耐久性とを示す。
(実施例1〜3、比較例1〜4)
[1. 試料の作製]
[1.1. 実施例1〜3(水洗浄有り)]
[1.1.1. 電極触媒の作製]
触媒には、30%Pt/Vulcan(田中貴金属工業(株)製、TEC10V30E)を用いた。これを高温(100℃)の超純水(Milli−Q(登録商標)水)で洗浄し、乾燥させた。この触媒を用いて、以下の手順でドーパミンを修飾した。
[工程1. 分散液の調整]
触媒、ドーパミン塩酸塩、及び、pH8.5に調整したトリス塩酸緩衝液をビーカーに入れ、超音波分散した。次いで、室温・大気中において、スターラーを用いて分散液を6時間撹拌した。ドーパミン塩酸塩の添加量は、触媒重量に対して、10wt%(実施例1)、20wt%(実施例2)、又は、30wt%(実施例3)とした。塩酸を除いたドーパミン重量は、それぞれ、8wt%、16wt%、及び、24wt%になるので、この値をドーパミン添加量とした。
[工程2. ろ過、洗浄、及び乾燥]
次に、分散液を吸引ろ過した。残った触媒を室温水で洗浄した後、乾燥させた。
[工程3. 熱処理]
次に、ドーパミンを炭化させるために、上記触媒を管状炉内でArを流しながら700℃で2時間熱処理した。
[工程4. 洗浄]
熱処理後の触媒を高温(100℃)の水で洗浄し、電極触媒を得た。
なお、工程2及び工程4での洗浄は、いずれも、工程1で混入した不純物の除去を目的としている。しかし、工程2の洗浄は触媒に付着したドーパミンが取れないように室温水で行ったのに対し、工程4の洗浄は炭化したドーパミンが取れることはないので高温水で行った。
[1.1.2. カソード触媒層の作製]
上記電極触媒(水洗浄有り)を、水・エタノール・ナフィオン(登録商標)を含むアイオノマ溶液(D−2020)に分散させ、触媒インクを作製した。インク中の水/アルコール重量比は、約1とした。このインクをポリテトラフルオロエチレンシート上に塗工して、カソード触媒層を作製した。カソード触媒層のPt目付量は0.1mg/cm2、アイオノマとカーボンの重量比(I/C)は1.0とした。
[1.1.3. アノード触媒層の作製]
触媒には、60wt%Pt/Ketjenを用いた。これを水・エタノール・ナフィオン(登録商標)を含むアイオノマ溶液(D−2020)に分散させ、触媒インクを作製した。このインクをポリテトラフルオロエチレンシート上に塗工して、アノード触媒層を作製した。アノード触媒層のPt目付量は0.2mg/cm2、アイオノマとカーボンの重量比(I/C)は1.0とした。
[1.1.4. MEAの作製]
上記触媒層をナフィオン(登録商標)膜(NR211)の両面に熱転写して、膜電極接合体(MEA)を作製した。熱転写条件は、120℃、50kgf/cm2(4.90MPa)、5minとした。電極面積は、1cm2とした。このMEAを撥水層付きペーパー拡散層(GDL)で挟んでセルを構成した。
[1.2. 比較例1〜4(水洗浄なし)]
ドーパミン塩酸塩の添加量を、触媒重量に対して、0wt%(比較例1)、10wt%(比較例2)、20wt%(比較例3)、又は、30wt%(比較例4)とした以外は、実施例1と同様にして分散液を調製した。以下、実施例1と同様にして、工程2及び工程3のみを行い、高温水による洗浄(工程4)を行わなかった電極触媒(水洗浄なし)を得た。
さらに、水洗浄なしの電極触媒をカソード側の触媒として用いた以外は、実施例1と同様にして、セルを作製した。
[2. 試験方法]
[2.1. 初期発電性能、及び耐久後発電性能]
上記セルを用いて、慣らし運転後の初期発電性能と、電位サイクル試験後の発電性能(耐久後発電性能)を調べた。発電性能の評価は、高湿度下(セル温度60℃/加湿度80%RH)、及び、低湿度下(セル温度83℃/加湿度30%RH)で行った。
また、電位サイクル試験は、セル温度60℃/加湿度80%RHの条件下において、0.6V(3s保持)と1.0V(3s保持)の電位変化の繰り返しを10,000サイクル与える方法で行った。
[2.2. 不純物量]
洗浄あり/洗浄なしの触媒の性能差の原因を調べるため、触媒層内の不純物量をキャピラリー電気泳動法で分析した。
[2.3. TEM観察]
ドーパミン修飾した触媒の熱処理後の状態を調べるため、高分解能透過電子顕微鏡(HRTEM)観察を行った。
[3. 結果]
[3.1. 初期発電性能、及び耐久後発電性能]
[3.1.1. 高湿度下での初期発電性能]
図1(A)に、Pt触媒の高湿度下(60℃/80%RH)、低電流密度域での初期発電性能に及ぼすドーパミン添加量及び水洗浄の影響を示す。図1(B)に、Pt触媒の高湿度下(60℃/80%RH)、高電流密度域での初期発電性能に及ぼすドーパミン添加量及び水洗浄の影響を示す。図1中、縦軸は、ドーパミン添加量が0wt%、電圧がY[V](0.84V、又は、0.60V)である時の電流密度(I0)に対する、ドーパミン添加量がXwt%、電圧がY[V]である時の電流密度(IX)の比(=IX/I0)(以下、単に「電流比」ともいう)を表す。
水洗浄なしの場合、低電流密度域性能(触媒活性)はドーパミン添加量によって変わらなかった。しかし、高電流密度域性能は添加量と共に低下した。一方、水洗浄有りの場合、低電流密度域性能はドーパミン添加量と共に上昇した。高電流密度域性能は添加量と共に低下したが、水洗浄なしの場合に比べて低下量は軽減された。
[3.1.2. 低湿度下での初期発電性能]
図2(A)に、Pt触媒の低湿度下(83℃/30%RH)、低電流密度域での初期性能に及ぼすドーパミン添加量及び水洗浄の影響を示す。図2(B)に、Pt触媒の低湿度下(83℃/30%RH)、高電流密度域での初期性能に及ぼすドーパミン添加量及び水洗浄の影響を示す。図2中、縦軸は、所定の電圧での電流比を表す。
低湿度下では、水洗浄なしの場合でも、低電流密度域性能(触媒活性)及び高電流密度域性能はドーパミン添加量と共に上昇した。一方、水洗浄ありの場合、両性能はさらに向上した。
[3.1.3. 耐久後発電性能]
図3(A)に、Pt触媒の高湿度下(60℃/80%RH)、低電流密度域での耐久後発電性能に及ぼすドーパミン添加量及び水洗浄の影響を示す。図3(B)に、Pt触媒の高湿度下(60℃/80%RH)、高電流密度域での耐久後発電性能に及ぼすドーパミン添加量及び水洗浄の影響を示す。
図4(A)に、Pt触媒の低湿度下(83℃/30%RH)、低電流密度域での耐久後発電性能に及ぼすドーパミン添加量及び水洗浄の影響を示す。図4(B)に、Pt触媒の低湿度下(83℃/30%RH)、高電流密度域での耐久後発電性能に及ぼすドーパミン添加量及び水洗浄の影響を示す。図3及び図4中、縦軸は、所定の電圧での電流比を表す。
いずれの湿度及び電流域においても、水洗浄の有無にかかわらず、耐久試験後の発電性能は、ドーパミン添加量と共に上昇した。
以上の結果から、ドーパミン修飾した触媒を熱処理後に水洗浄することで、初期発電性能と耐久後発電性能の双方を向上させることができることが分かった。
[3.2. 不純物量]
触媒層内の不純物を分析した結果、水洗浄あり/水洗浄なしで塩化物イオン含有量に差が見られた。ドーパミン添加量が24wt%である場合において、水洗浄ありの時には、触媒層内の塩化物イオン含有量は、4.1μg/m2(Pt)であった。一方、水洗浄なしの時には、同含有量は、12.5μg/m2(Pt)であった。
なお、「μg/m2(Pt)」は、Ptの単位表面積当たりの塩化物イオンの量を表す。
[3.3. TEM観察]
図5に、ドーパミン修飾後に熱処理した触媒(ドーパミン添加量:24wt%)のHRTEM像を示す。ドーパミン添加量が24wt%である場合、白金表面を覆う炭素膜の厚さは、薄い所で約0.6nm、厚い所で約1nmであった。炭素膜の厚さは、ドーパミン添加量に比例すると考えられるので、ドーパミン添加量が8wt%の場合、炭素膜の厚さは、薄い所で約0.2nm程度の厚さになると推測される。
ドーパミン添加量が8wt%の場合でも、ドーパミン修飾による性能向上効果が認められることから、炭素膜の厚さは、0.2nm以上が好ましいと考えられる。
他方、炭素膜の厚さの上限は明らかではない。しかし、それが厚すぎると酸素やプロトンなどの物質移動が阻害されて、性能が低下する可能性がある。ドーパミン添加量が24wt%の場合、炭素膜の厚さは厚い所で約1nmであることから、少なくともこの程度の厚さまでは物質移動への悪影響は小さいと考えられる。
(実施例4、比較例5)
[1. 試料の作製]
[1.1. 実施例4]
触媒粒子として、Pt/Cに代えて、Pt3Ni/Cを用いた以外は、実施例3と同様にして、MEAを作製した。
[1.2. 比較例5]
熱処理後の電極触媒の水洗浄を行わなかった以外は、実施例4と同様にしてMEAを作製した。
[2. 試験方法及び結果]
実施例1と同様にして、初期発電性能、及び耐久後発電性能を測定した。
図6(A)に、Pt3Ni合金触媒の高湿度下(60℃/80%RH)、低電流密度域での初期発電性能に及ぼすドーパミン添加量及び水洗浄の影響を示す。図6(B)に、Pt3Ni合金触媒の高湿度下(60℃/80%RH)、低電流密度域での耐久後発電性能に及ぼすドーパミン添加量及び水洗浄の影響を示す。図6中、縦軸は、所定の電圧での電流比を表す。
図6より、以下のことが分かる。
(a)水洗浄無しの電極触媒を用いたMEA(比較例5)は、炭素膜で被覆することにより初期発電性能が低下しているのに対し、水洗浄有りの電極触媒を用いたMEA(実施例4)は、炭素膜で被覆することにより初期発電性能が向上した。これは、Pt触媒の場合と同様に、炭素膜によって触媒粒子のアイオノマ被毒が抑制され、水洗浄によって触媒粒子に吸着した塩化物イオンの量が減少したためと考えられる。
(b)比較例5は、炭素膜で被覆することによる耐久後発電性能の向上は僅かであるのに対し、実施例4は、炭素膜で被覆することにより耐久後発電性能が著しく向上した。Pt3Ni触媒の場合、耐久後発電性能に対しても水洗浄の影響が顕著に見られる。その理由は明確ではないが、この触媒の場合、耐久試験後も触媒層内に塩化物イオンが残っている可能性がある。
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改変が可能である。
本発明に係る電極触媒は、固体高分子形燃料電池の触媒層に含まれる触媒として用いることができる。

Claims (11)

  1. 触媒粒子と、
    前記触媒粒子の表面を被覆する炭素膜と
    を備え、
    前記触媒粒子の単位表面積当たりの塩化物イオンの含有量が12.5μg/m2未満である電極触媒。
  2. 前記炭素膜の厚さは、0.2nm以上1.0nm以下である請求項1に記載の電極触媒。
  3. 前記触媒粒子を担持する担体をさらに備えている請求項1又は2に記載の電極触媒。
  4. 前記塩化物イオンの含有量が10.0μg/m2以下である請求項1から3までのいずれか1項に記載の電極触媒。
  5. 前記触媒粒子は、Pt又はPt合金である請求項1から4までのいずれか1項に記載の電極触媒。
  6. 請求項1から5までのいずれか1項に記載の電極触媒と、触媒層アイオノマとを含む触媒層を備えた燃料電池用電極。
  7. 固体高分子電解質からなる電解質膜と、
    前記電解質膜の両面に接合された電極と
    を備え、
    前記電極の少なくとも一方は、請求項6に記載の燃料電池用電極からなる燃料電池。
  8. 触媒粒子表面を、有機物に由来する被膜で被覆し、電極触媒前駆体を得る被覆工程と、
    前記電極触媒前駆体を熱処理することにより前記被膜を炭化させ、前記触媒粒子の表面が炭素膜で被覆された電極触媒を得る炭化工程と、
    前記触媒粒子の単位表面積当たりの塩化物イオンの含有量が12.5μg/m2未満となるまで前記電極触媒を洗浄する洗浄工程と、
    を備えた電極触媒の製造方法。
  9. 前記有機物は、ドーパミンからなる請求項8に記載の電極触媒の製造方法。
  10. 前記電極触媒前駆体は、前記有機物の含有量が5wt%以上30wt%以下である請求項8又は9に記載の電極触媒の製造方法。
  11. 前記洗浄工程は、前記塩化物イオンの含有量が10.0μg/m2以下となるまで前記電極触媒を洗浄するものからなる請求項8から10までのいずれか1項に記載の電極触媒の製造方法。
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