JP2003128122A - 打抜きシート及びこれを用いた成形容器 - Google Patents

打抜きシート及びこれを用いた成形容器

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JP2003128122A JP2001330159A JP2001330159A JP2003128122A JP 2003128122 A JP2003128122 A JP 2003128122A JP 2001330159 A JP2001330159 A JP 2001330159A JP 2001330159 A JP2001330159 A JP 2001330159A JP 2003128122 A JP2003128122 A JP 2003128122A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形容器の使用時における加熱に対する保形
性の優れた打抜きシート及びこれを用いた成形容器を提
供する。 【解決手段】 打抜きシート13は成形容器の内面側と
なる側に透明のOPPフィルムよりなる第1合成樹脂フ
ィルム15が配置され、第1合成樹脂フィルム15の下
面には、印刷模様を第1合成樹脂フィルム15を介して
視認させるための印刷インキ16が印刷されている。更
に、第1合成樹脂フィルム15の下面には印刷インキ1
6を覆うように接着剤17が塗布され、この接着剤17
を介してPETフィルムよりなる第2合成樹脂フィルム
18が貼り付けられている。第2合成樹脂フィルム18
は第1合成樹脂フィルム15に対して耐熱性に優れ、且
つ熱収縮率が小さなものである。従って、打抜きシート
13を加熱プレス成形すると成形容器の保形性及び積層
状態の成形容器相互の剥離性が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は打抜きシート及び
これを用いた成形容器に関し、特に合成樹脂フィルム同
士を貼り合わせてプレス成形して食品の収容に用いられ
る成形容器の打抜きシート及びこれを用いた成形容器に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、簡易なおかず入れ容器としてはア
ルミニュウム箔成形品が主流であったが、近年では電子
レンジの使用が一般化し、弁当などを温めることが多く
なりつつある。このため、金属であるアルミニュウム箔
成形品は電子スパークの問題が生じるため、このような
使い方には不向きになってきた。
【0003】又、弁当の生産業者等においてはその製造
工程で金属異物の混入防止のために、金属探知機を用い
て検査するが、この場合にはアルミニュウム箔成形品を
使用することができない。このようなアルミニュウム箔
成形品の諸問題の対応策として、紙又はプラスチックフ
ィルムの成形品が多く使われるようになってきた。
【0004】しかしながら、紙容器の場合は容器の耐水
性に問題があり、又、プラスチックフィルム容器の場合
は油調理食品の温め時の保形性(耐油、耐熱性)に問題
がある。
【0005】更に、プラスチックフィルムとしてニ軸延
伸ポリプロピレンフィルム(以下「OPPフィルム」と
いう)に印刷をした着色プラスチックフィルム容器で
は、印刷インキの耐熱性に問題があり、食品への色移り
があって食品衛生上好ましくない。
【0006】そこで、着色プラスチックフィルム容器の
食品への色移り対策としては、印刷着色部を二枚のOP
Pフィルムで挟み込む構造にして食品衛生法に適合した
ものがある。
【0007】図6はこのような食品収容用の成形容器の
外観形状を示した斜視図である。
【0008】図を参照して、成形容器21は円形形状の
底部45と底部45の外周縁から立ち上がる側壁部46
とから構成され、側壁部46には複数の壁47が形成さ
れている。
【0009】図7は図6で示された成形容器21をプレ
ス成形するために準備される打抜きシートの断面構造を
示した図である。
【0010】図を参照して、打抜きシート48は成形容
器21の形状に合わせて円盤形状を有している。そし
て、成形容器21の内面側となる側に透明のOPPフィ
ルムよりなる第1合成樹脂フィルム49が配置され、第
1合成樹脂フィルム49の下面には、印刷模様を第1合
成樹脂フィルム49を介して視認させるための印刷イン
キ16が印刷されている。更に第1合成樹脂フィルム4
9の下面には印刷インキ16を覆うように接着剤17が
塗布され、この接着剤17を介してOPPフィルムより
なる第2合成樹脂フィルム50が貼り付けられている。
【0011】このようにして形成された打抜きシート4
8をプレス成形することによって、図8に示すように第
1合成樹脂フィルム49を内面側とする図6のような成
形容器21が形成される。その結果、印刷インキ16は
成形容器21に収容された食品と接することなくその印
刷模様を視認できるので、衛生上及び美観上好ましいも
のとなる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の成
形容器では、成形容器21に加熱された食品を収容した
り、又はこれに収容した食品を容器ごと加熱する場合に
問題を生じる。なぜなら、第1合成樹脂フィルム49と
第2合成樹脂フィルム50とは同材料であるため、その
耐熱性、引張弾性率等の物性値は同じ値となる。そのた
め、容器自体が所定温度以上に加熱された状態になる
と、第1合成樹脂フィルム49と第2合成樹脂フィルム
50とは同様に変形してしまい、容器自体の保形性が損
なわれてしまう。
【0013】又、図6に示す成形容器は、実際の加工で
は図9で示すような積層成形容器としてプレス加工さ
れ、これを成形容器21ごとに1枚ずつ剥がして使用す
るものである。
【0014】図10はこの積層成形容器53のプレス加
工前に準備される積層シートの断面構成を示した図であ
り、図11はこれをプレス成形した積層成形容器53の
断面構造を示した図である。
【0015】これらの図を参照して、積層シート51は
図7で示した断面構成の打抜きシート48a〜48nを
複数枚積層した状態で準備される。この積層シート51
を凸形状の上金型と凹形状の下金型とからなるプレス成
形器にかけ、複数の打抜きシート48を加熱状態にて一
度にプレス成形するものである。すなわち、上金型は成
形容器の内面をプレスし、下金型は成形容器の外面をプ
レスする。
【0016】このようにプレス成形することによって、
打抜きシート48の各々は互いに積層された状態で図1
1に示すようにプレス成形される。このようにして図9
で示した積層成形容器53を得ることができる。
【0017】使用時には、上述のように積層成形容器5
3から成形容器21を1枚ずつ剥がして分離させる。し
かし、積層成形容器53は、同一材料の打抜きシート4
8を一体的に加熱状態でプレス成形するため、互いに強
固に密着した状態で形成されるので、容易に分離しな
い。
【0018】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたもので、成形容器の使用時における加熱に
対して保形性の優れた打抜きシート及びこれを用いた成
形容器を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1記載の発明は、加熱プレス成形によって
成形容器を形成するための打抜きシートであって、第1
合成樹脂フィルムと、第1合成樹脂フィルムに接着剤を
介して貼り合わされる第2合成樹脂フィルムとからな
り、第1合成樹脂フィルムの耐熱性と第2合成樹脂フィ
ルムの耐熱性とが異なるものである。
【0020】このように構成すると、成形容器に熱が加
わった場合の影響が、第1合成樹脂フィルムと第2合成
樹脂フィルムとでは異なるものである。
【0021】請求項2記載の発明は、加熱プレス成形に
よって成形容器を形成するための打抜きシートであっ
て、第1合成樹脂フィルムと、第1合成樹脂フィルムに
接着剤を介して貼り合わされる第2合成樹脂フィルムと
からなり、第1合成樹脂フィルムの熱収縮率と第2合成
樹脂フィルムの熱収縮率とが異なるものである。
【0022】このように構成すると、この打抜きシート
を複数積層してプレス加工すると、各シート同士の接触
面が加工前に比べてずれることになる。
【0023】請求項3記載の発明は、加熱プレス成形に
よって成形容器を形成するための打抜きシートであっ
て、第1合成樹脂フィルムと、第1合成樹脂フィルムに
接着剤を介して貼り合わされる第2合成樹脂フィルムと
からなり、第1合成樹脂フィルムの引張弾性率と第2合
成樹脂フィルムの引張弾性率とが異なるものである。
【0024】このように構成すると、成形容器における
同一引張力に対する第1合成樹脂と第2合成樹脂との伸
び率が異なるものである。
【0025】請求項4記載の発明は、請求項1から請求
項3のいずれかに記載の発明の構成において、第1合成
樹脂フィルム及び第2合成樹脂フィルムは透明性を有
し、接着剤は混合された印刷インキを含有するものであ
る。
【0026】請求項5記載の発明は、請求項1から請求
項3のいずれかに記載の発明の構成において、第1合成
樹脂フィルムの一方面には、印刷インキが印刷され、接
着剤は該印刷インキを覆うように第1合成樹脂フィルム
に塗布されるものである。
【0027】請求項6記載の発明は、請求項1から請求
項5に記載の発明の構成において、第1合成樹脂フィル
ムはニ軸延伸ポリプロピレンフィルムであり、第2合成
樹脂フィルムはポリエチレンテレフタレートフィルムで
ある。
【0028】請求項7記載の発明は、第1合成樹脂フィ
ルムと第2合成樹脂フィルムとを、容器内面が第1合成
樹脂フィルムとなるように接着剤を介して貼り合わせて
なる打抜きシートを加熱プレス成形によって形成する成
形容器において、第1合成樹脂フィルムの耐熱性より、
第2合成樹脂フィルムの耐熱性が優れたことを特徴とす
るものである。
【0029】このように構成すると、成形容器全体の耐
熱性が向上する。
【0030】請求項8記載の発明は、第1合成樹脂フィ
ルムと第2合成樹脂フィルムとを、容器内面が第1合成
樹脂フィルムとなるように接着剤を介して貼り合わせて
なる打抜きシートを複数枚重ねた積層シートを加熱プレ
ス成形によって一体的に形成する成形容器において、第
1合成樹脂フィルムの熱収縮率を第2合成樹脂フィルム
の熱収縮率より大きくしたことを特徴とするものであ
る。
【0031】このように構成すると、成形時の各シート
同士の接触面が加工前に比べてずれる。
【0032】請求項9記載の発明は、第1合成樹脂フィ
ルムと第2合成樹脂フィルムとを、容器内面が第1合成
樹脂フィルムとなるように接着剤を介して貼り合わせて
なる打抜きシートを加熱プレス成形によって形成する成
形容器において、第1合成樹脂フィルムの引張弾性率を
第2合成樹脂フィルムの引張弾性率より小さくしたこと
を特徴とするものである。
【0033】このように構成すると、容器外面を構成す
る第2合成樹脂フィルムの伸び率は、容器内面を構成す
る第1合成樹脂フィルムの伸び率より小さくなる。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明は、加えられた熱の影響が第1合成樹脂フィルムと第
2合成樹脂フィルムとでは異なるため、成形容器の保形
性が向上する。
【0035】請求項2記載の発明は、プレス加工によっ
て各シート同士の接触面が加工前に比べてずれるため、
積層された状態から形成された各成形容器の分離が容易
となり、使い勝手が向上する。
【0036】請求項3記載の発明は、成形容器における
第1合成樹脂フィルムと第2合成樹脂フィルムとの伸び
率が異なるため、成形容器の保形性が向上する。
【0037】請求項4記載の発明は、請求項1から請求
項3のいずれかに記載の発明の効果に加えて、印刷イン
キとは別に接着剤を塗布する必要がないため効率的な打
抜きシートとなる。
【0038】請求項5記載の発明は、請求項1から請求
項3のいずれかに記載の発明の効果に加えて、第1合成
樹脂フィルムと第2合成樹脂フィルムとの安定した貼り
合わせ状態が確保される。
【0039】請求項6記載の発明は、請求項1から請求
項5のいずれかに記載の発明の効果に加えて、成形容器
としての安全性が確保され、食品用容器として使用する
ことが可能となる。
【0040】請求項7記載の発明は、成形容器全体の耐
熱性が向上するため、加熱した食品を収容したような場
合の成形容器の保形性が向上する。
【0041】請求項8記載の発明は、成形時の各打ち抜
きシート同士の接触面がずれるため、積層された状態で
形成された積層成形容器から成形容器の各々の分離が容
易となり、使い勝手が向上する。
【0042】請求項9記載の発明は、容器外面を構成す
る第2合成樹脂フィルムの伸び率は容器内面を構成する
第1合成樹脂フィルムの伸び率より小さくなるため、成
形容器の保形性が向上する。
【0043】
【発明の実施の形態】図1はこの発明の第1の実施の形
態による成形容器をプレス成形するために準備される打
抜きシートの断面構造を示した図であり、図2は図1で
示した打ち抜きシートを加熱プレス加工して成形容器を
形成した状態の断面構造を示した図である。
【0044】これらの図を参照して、打抜きシート13
は成形容器21の形状に合わせて円盤形状を有してい
る。そして、成形容器21の内面側となる側に透明のO
PPフィルムよりなる第1合成樹脂フィルム15が配置
され、第1合成樹脂フィルム15の下面には印刷模様を
第1合成樹脂フィルム15を介して視認させるための印
刷インキ16が印刷されている。更に、第1合成樹脂フ
ィルム15下面には印刷インキ16を覆うように接着剤
17が塗布され、この接着剤17を介して透明のポリエ
チレンテレフタレートフィルム(以下「PETフィル
ム」という)が貼り付けられている。
【0045】尚、第1合成樹脂フィルム15の下面は、
接着性を向上させるためコロナ処理を行ったほうが好ま
しい。又、印刷インキ16及び接着剤17はウレタン系
のものが用いられており、第1合成樹脂フィルム15及
び第2合成樹脂フィルム18の各々との接着性に優れ、
且つ加熱プレス成形時の耐熱性及び対塑性変形性を有す
るものである。例えば、180℃で変色や熱収縮しない
ものが好ましい。又、印刷インキ16は接着力を付与し
たドライ接着によって印刷することがが好ましい。更
に、印刷インキ16と接着剤17とは、互いに相溶性を
有するものである。
【0046】尚、第1合成樹脂フィルム15を構成する
OPPフィルムと第2合成樹脂フィルム18を構成する
PETフィルムの代表的な物性値は以下の通りとなって
いる。
【0047】
【表1】 すなわち、PETフィルムはOPPフィルムに対して耐
熱性に優れている。そして、熱収縮率は縦方向及び横方
向いずれの方向においてもPETフィルムの方がOPP
フィルムに比べて小さくなっている。
【0048】ここで、縦方向及び横方向は、合成樹脂フ
ィルムの形成時の引出し方向を縦方向とし、それに直交
する方向を横方向としたものである。
【0049】尚、上述の打抜きシートとしては、OPP
フィルムはその厚さを15μm以上、PETフィルムは
その厚さを10μm以上とすることが好ましい。
【0050】図3はOPPフィルムとPETフィルムの
各々の引張弾性率の温度依存性を表した図表である。
【0051】図を参照して、横軸には温度がとられ、縦
軸には引張弾性率がとられている。この表においてはO
PPフィルムとしては20μm厚さのものが採用され、
PETフィルムとしては12μm厚さのものが採用され
ている。表から明らかなように、各温度における引張弾
性率はPETフィルムの方がOPPフィルムより大きな
値となっている。すなわち、これは同一の温度にあって
はPETフィルムの方がOPPフィルムに対して変形度
合いが小さいことを意味している。
【0052】図2に示されているように打抜きシート1
3がプレス成形されると、成形容器21の内面側に第1
合成樹脂フィルム15が面し、その外面側に第2合成樹
脂フィルム18が面することになる。上述のように第2
合成樹脂フィルム18の耐熱性は第1合成樹脂フィルム
15より優れているため、第1合成樹脂フィルム15の
使用可能なまでの温度上昇を前提とすると、第2合成樹
脂フィルム18に対するその温度影響は小さなものとな
る。従って、成形容器21全体の耐熱性が向上すること
になり、結果として成形容器21の保形性が向上する。
【0053】又、同様に第2合成樹脂フィルム18の引
張弾性率は第1合成樹脂フィルム15の引張弾性率より
大きな値となるため、同一温度における第2合成樹脂フ
ィルムの変形度合は小さくなり、成形容器21全体の保
形性を向上する。
【0054】成形容器21は加熱プレス成形によって形
成されるため、プレス成形時には第1合成樹脂フィルム
15及び第2合成樹脂フィルム18ともその温度が上昇
することになる。従ってこの場合の熱収縮率は第1合成
樹脂フィルム15が大きく第2合成樹脂フィルム18が
小さいため、成形容器21の側壁部分が外方に広がる変
形が防止され保形性が向上する。
【0055】又、従来例でも示したように、成形容器2
1をプレス成形する際には、実際には複数の打抜きシー
ト13を積層した状態でこれらを一度にプレス成形す
る。すなわち、図2で仮想線で示されているように、積
層成形容器として打抜きシート13a,打抜きシート1
3b等が積層された状態で成形されることになる。すな
わち、この状態では、打抜きシート13aの外面を構成
する第2合成樹脂フィルム18aと、打抜きシート13
bの内面を構成する第1合成樹脂フィルム15bとが接
した状態でプレス成形されることになる。
【0056】ところが、これらのフィルムは上述のよう
に熱収縮率が異なるものである。従って、プレス成形に
よって温度が上昇すると、第2合成樹脂フィルム18a
の収縮率と第1合成樹脂フィルム15bの収縮率とが異
なるため、これらの接する面にずれが生じることになり
密着性が低下する。従って積層成形容器から成形容器を
1枚ごと剥がして使用する際に、これらの面における剥
離が容易に行われることになる。このためスムーズに成
形容器を分離して取出すことができ使い勝手が向上す
る。
【0057】図4はこの発明の第2の実施の形態による
打抜きシートの断面構造を示した図である。
【0058】図を参照して、第1合成樹脂フィルム15
及び第2合成樹脂フィルム18は先の第1の実施の形態
によるものと同一であるが、第1合成樹脂フィルム15
の下面には印刷インキが形成されず、これらは接着剤2
3のみで貼り合わされている。接着剤23はウレタン系
の耐熱性を有するものであり、打抜きシート13のプレ
ス成形時における耐塑性変形性を有するものである。
【0059】尚、接着剤23に透明性のものを用いる
と、第1合成樹脂フィルム15及び第2合成樹脂フィル
ム18が透明性のものであるため、全体として透明な成
形容器を形成することが可能となる。
【0060】この実施の形態においても、先の第1の実
施の形態と同様に成形容器の保形性及び積層状態におけ
る良好な剥離性を発揮することが可能になる。
【0061】図5はこの発明の第3の実施の形態による
打抜きシートの断面構造を示した図である。
【0062】図を参照して、打抜きシート13を構成す
る第1合成樹脂フィルム15及び第2合成樹脂フィルム
18は先の第1の実施の形態によるものと同一である。
この実施の形態においては、印刷インキと接着剤とを混
合したインキ含有接着剤25によって第1合成樹脂フィ
ルム15及び第2合成樹脂フィルム18が貼り合わされ
ている。このように構成すると、インキ含有接着剤25
の塗布のみで第1の実施の形態によるものと同様の印刷
模様を表した成形容器を形成することが可能となるた
め、効率的な容器の製造となる。
【0063】尚、第2合成樹脂フィルム18の耐熱性は
上述のように第1合成樹脂フィルム15より優れている
ため、インキ含有接着剤25同士の間のスペース27が
残っていても、加熱による膨れが生じず容器の品質が向
上する。
【0064】この実施の形態においても、先の第1の実
施の形態と同様に成形容器の保形性及び積層状態におけ
る良好な剥離性を発揮することが可能となる。
【0065】尚、上記の各実施の形態では、第1合成樹
脂フィルムとしてOPPフィルムを用い、第2合成樹脂
フィルムとしてPETフィルムを用いているが、これら
以外の異なった物性(耐熱性、熱収縮率、引張弾性率)
を有する2種類の合成樹脂をそれぞれに用いても良い。
【0066】又、上記の各実施の形態では、OPPフィ
ルム及びPETフィルムを用いているが、OPPフィル
ム又はPETフィルムに代えてポリブチレンテレフタレ
ート(PBT)フィルムを用いても同様の効果を奏す
る。
【0067】更に、上記の各実施の形態では、容器内面
にOPPフィルム、容器外面にPETフィルムが面する
ように使用しているが、これは成形容器を食品容器とし
て用いて収容した食品を外方から加温する場合の容器の
側壁の広がりを防止するためである。したがって、成形
容器の用途によっては、容器内面にPETフィルム、容
器外面にOPPフィルムを用いても良い。この場合であ
っても、同様に容器自体の保形性を向上する。これは、
PBTフィルムを採用した場合にも同様のことが言え
る。
【0068】更に、上記の各実施の形態では、第1合成
樹脂フィルム及び第2合成樹脂フィルムとも透明フィル
ムとしているが、透明性については用途に応じて採用す
れば良い。すなわち、これらのフィルムのいずれか一
方、又は双方を不透明フィルムとしても良い。
【0069】更に、上記の各実施の形態では、成形容器
を特定形状のものとしているが、他の形状の成形容器に
も適用できることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態による打抜きシー
トの断面構造を示した図である。
【図2】図1で示した打抜きシートをプレス加工して形
成された成形容器の断面構造を示した図である。
【図3】第1の実施の形態で用いられたOPPフィルム
とPETフィルムの引張弾性率の差異を表した図表であ
る。
【図4】この発明の第2の実施の形態による打抜きシー
トの断面構造を示した図である。
【図5】この発明の第3の実施の形態による打抜きシー
トの断面構造を示した図である。
【図6】一般の食品収容用の成形容器の外観形状を示し
た斜視図である。
【図7】従来の打抜きシートの断面構造を示した図であ
る。
【図8】図7で示した打抜きシートをプレス加工して成
形した成形容器の断面構造を示した図である。
【図9】図7で示した打抜きシートを複数枚重ね合わせ
て、これをプレス成形して形成した積層成形容器の外観
形状を示した斜視図である。
【図10】図9の積層成形容器を形成するための打抜き
シートを複数枚重ね合わせた状態を示した断面図であ
る。
【図11】図10で示した積層された打抜きシートをプ
レス成形して形成された積層成形容器の断面構造を示し
た図である。
【符号の説明】
13…打抜きシート 15…第1合成樹脂フィルム 16…印刷インキ 17…接着剤 18…第2合成樹脂フィルム 21…成形容器 23…接着剤 25…インキ含有接着剤 尚、各図中同一符号は同一又は相当部分を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3E033 AA08 BA16 BA18 BB08 CA20 FA01 3E086 AB01 AD06 BA04 BA15 BA33 BB90 CA01 4F100 AK01A AK01B AK07A AK42B BA02 BA03 BA07 BA15 BA26 CB00 DA01 EH46 EJ17 EJ38A EJ42 GB16 GB23 HB31 JA03A JA03B JJ03A JJ03B JK07A JK07B JL04 JN01A JN01B

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱プレス成形によって成形容器を形成
    するための打抜きシートであって、 第1合成樹脂フィルムと、 前記第1合成樹脂フィルムに接着剤を介して貼り合わさ
    れる第2合成樹脂フィルムとからなり、 前記第1合成樹脂フィルムの耐熱性と前記第2合成樹脂
    フィルムの耐熱性とが異なる、打抜きシート。
  2. 【請求項2】 加熱プレス成形によって成形容器を形成
    するための打抜きシートであって、 第1合成樹脂フィルムと、 前記第1合成樹脂フィルムに接着剤を介して貼り合わさ
    れる第2合成樹脂フィルムとからなり、 前記第1合成樹脂フィルムの熱収縮率と前記第2合成樹
    脂フィルムの熱収縮率とが異なる、打抜きシート。
  3. 【請求項3】 加熱プレス成形によって成形容器を形成
    するための打抜きシートであって、 第1合成樹脂フィルムと、 前記第1合成樹脂フィルムに接着剤を介して貼り合わさ
    れる第2合成樹脂フィルムとからなり、 前記第1合成樹脂フィルムの引張弾性率と前記第2合成
    樹脂フィルムの引張弾性率とが異なる、打抜きシート。
  4. 【請求項4】 前記第1合成樹脂フィルム及び前記第2
    合成樹脂フィルムは透明性を有し、 前記接着剤は混合された印刷インキを含有する、請求項
    1から請求項3のいずれかに記載の打抜きシート。
  5. 【請求項5】 前記第1合成樹脂フィルムの一方面に
    は、印刷インキが印刷され、 前記接着剤は前記印刷インキを覆うように第1合成樹脂
    フィルムに塗布される、請求項1から請求項3のいずれ
    かに記載の打抜きシート。
  6. 【請求項6】 前記第1合成樹脂フィルムは、ニ軸延伸
    ポリプロピレンフィルムであり、 前記第2合成樹脂フィルムは、ポリエチレンテレフタレ
    ートフィルムである、請求項1から請求項5のいずれか
    に記載の打抜きシート。
  7. 【請求項7】 第1合成樹脂フィルムと第2合成樹脂フ
    ィルムとを、容器内面が前記第1合成樹脂フィルムとな
    るように接着剤を介して貼り合わせてなる打抜きシート
    を加熱プレス成形によって形成する成形容器において、 前記第1合成樹脂フィルムの耐熱性より、前記第2合成
    樹脂フィルムの耐熱性が優れたことを特徴とする、成形
    容器。
  8. 【請求項8】 第1合成樹脂フィルムと第2合成樹脂フ
    ィルムとを、容器内面が前記第1合成樹脂フィルムとな
    るように接着剤を介して貼り合わせてなる打抜きシート
    を複数枚重ねた積層シートを加熱プレス成形によって一
    体的に形成する成形容器において、 前記第1合成樹脂フィルムの熱収縮率を、前記第2合成
    樹脂フィルムの熱収縮率より大きくしたことを特徴とす
    る、成形容器。
  9. 【請求項9】 第1合成樹脂フィルムと第2合成樹脂フ
    ィルムとを、容器内面が前記第1合成樹脂フィルムとな
    るように接着剤を介して貼り合わせてなる打抜きシート
    を加熱プレス成形によって形成する成形容器において、 前記第1合成樹脂フィルムの引張弾性率を、前記第2合
    成樹脂フィルムの引張弾性率より小さくしたことを特徴
    とする、成形容器。
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