JP2003127240A - チョップドストランドマット - Google Patents

チョップドストランドマット

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JP2003127240A
JP2003127240A JP2001328215A JP2001328215A JP2003127240A JP 2003127240 A JP2003127240 A JP 2003127240A JP 2001328215 A JP2001328215 A JP 2001328215A JP 2001328215 A JP2001328215 A JP 2001328215A JP 2003127240 A JP2003127240 A JP 2003127240A
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Japan
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unsaturated polyester
chopped strand
strand mat
chopped
frp
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JP2001328215A
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Hiroichi Takeda
博一 竹田
Mineichi Kohama
峯一 小濱
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Central Glass Co Ltd
Original Assignee
Central Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】作業環境保護のため、ハンドレイアップ法によ
るFRP成形時に、従来よりもスチレンの濃度が低い液
状の不飽和ポリエステル樹脂が使用可能なチョップドス
トランドマットを得る。 【解決手段】グリコールの両末端のOH基にプロピレン
オキサイドを付加させたグリコール類を原料とし用いて
なる粉状の不飽和ポリエステルをチョップドストランド
に、得られるチョップドストランドマットの重量に対
し、付着量1wt%以上、10wt%以下に付着させた
状態で、不飽和ポリエステルを軟化点以上に加熱した
後、冷却、プレスして不飽和ポリエステルをバインダー
としてチョップドストランドが厚み2mm以下のマット
状に成形されてなることを特徴とするチョップドストラ
ンドマット。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、不飽和ポリエステ
ル樹脂とともにFRP(ファイバー・レインフォースド
・プラスチック)の材料に用いられる、ガラス繊維フィ
ラメントを集束剤を用いて集束させてストランドとした
後、カットマシーンにより5cm程にカットしてなるチ
ョップドストランドを不飽和ポリエステルをバインダー
として用い接着した後、プレスしてマット状に成形した
チョップドストランドマットおよびその使用方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】FRPは、通常、ガラス繊維に液状の不
飽和ポリエステル樹脂を浸み込ませて架橋させて硬化さ
せたものである。
【0003】FRP成形用材料として、チョップドスト
ランドマットがありハンドレイアップ法(手積法)によ
って、液状の不飽和ポリエステル樹脂を含浸させて、カ
ヌー、ボート、ヨット、モーターボートなどの小型船舶
の船体、一般家屋におけるバスタブ、浄化槽、およびF
RP厚板などに成形される。
【0004】即ち、チョップドストランドマットは、液
状の不飽和ポリエステル樹脂を含浸させやすいように、
不飽和ポリエステルをバインダーとして、予めガラス繊
維をマット状に成形したものである。
【0005】始めに、チョップドストランドマットの製
造工程について順を追って説明する。
【0006】一般に、ガラス繊維は、溶融ガラスを白金
製ブッシングの底部に設けられた多数のノズルから引き
出すことによって形成され、引き出されたガラス繊維フ
ィラメントの表面に、集束剤が塗布された後、数百〜数
千本束ねられて集束し、一本のストランドとしてから巻
き取られ、巻き取られた糸巻き状のものをケーキと呼ん
でいる。当該ケーキをカットマシーンにかけて、前記ス
トランドを5cm程の長さに切断したものをチョップド
ストランドと呼んでいる。
【0007】チョップドストランドマットは、前記チョ
ップドストランドを、無方向に均一に分散させた状態
で、吸湿装置により表面を濡らした後、バインダーとし
ての粉状の不飽和ポリエステルを供給し、チョップドス
トランドに付着させた後、キュアー炉にて不飽和ポリエ
ステルの軟化点以上に加熱し、不飽和ポリエステルを軟
化させた状態で、プレスにて冷却且つ圧着して、通常、
1mm以下の厚さで連続して帯状マットとして得られ、
反物状に巻かれ製品とされている。
【0008】尚、バインダーとしての前記不飽和ポリエ
ステルは、グリコール類例えば、エチレングリコール、
プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエ
チレングリコール、1,3−ブチレングリコール、2,
3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール
またはビスフェノールAなどのグリコール、またはその
エチレンオキサイド付加物と、無水マレイン酸やフマル
酸などの不飽和二塩基酸および無水フタル酸のなどの飽
和二塩基酸とを重縮合させた化合物である。バインダー
としての前記不飽和ポリエステルは市販されており、通
常、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物をグ
リコール類として、不飽和二塩基酸を用い、酸価、12
〜20、スチレン換算の数平均分子量約5000、軟化
点110〜122℃、粒径500μm以下に調整され出
荷される。
【0009】次いで、チョップドストランドマットを用
いハンドレイアップ法によって、FRPからなるカヌ
ー、ボート、ヨット、モーターボートなどの小型船舶の
船体、一般家屋におけるバスタブ、浄化槽などを成形す
る工程について説明する。
【0010】ハンドレイアップ法は、カヌー、ボート、
ヨット、モーターボートなどの小型船舶の船体、一般家
屋におけるバスタブ、浄化槽などの型に、硬化触媒を添
加した液状の不飽和ポリエステル樹脂のみを塗布した
後、チョップドストランドマットを型に合わせて裁断し
型に貼り付けるようにして積層させつつ、硬化触媒を添
加した液状の不飽和ポリエステル樹脂をローラ、刷毛な
どで塗布し、チョップドストランドマットに浸み込ませ
る様に含浸させつつ、常温にて、または加温して液状の
不飽和ポリエステル樹脂を架橋硬化させるFRPの成形
法であり、ハンドレイアップ法によって、FRPからな
るカヌー、ボート、ヨット、モーターボートなどの小型
船舶の船体、一般家屋におけるバスタブ、浄化槽などを
製造する。
【0011】尚、ハンドレイアップ法で用いる前記液状
の不飽和ポリエステル樹脂は、無水マレイン酸やフマル
酸などの不飽和二塩基酸および無水フタル酸のなどの飽
和二塩基酸と、ビスフェノールA、エチレングリコー
ル、プロピレングリコールなどのグリコール類とを重縮
合させた不飽和ポリエステルを、スチレンなどの重合性
モノマーに溶解させたものであり、FRP成形時には過
酸化物などの硬化触媒を添加して、架橋硬化させて不飽
和ポリエステル樹脂となす。
【0012】チョップドストランドマットは、強度的に
方向性がなく、FRP成形時の含浸、脱泡、型馴染み製
が良好で、FRP成形用材料として広く用いられてい
る。
【0013】また、FRPの成形時において、重合性モ
ノマーであるスチレンは、不飽和ポリエステル樹脂の原
料、且つ液状の不飽和ポリエステル樹脂の溶剤として必
要かくべからざるものであるが、特定化学物質として作
業環境中の管理濃度が50ppm以下に規制されてい
る。人体に有害なスチレンの使用量を抑え、作業環境中
への発散を抑える試みが行われており、従来は、液状の
不飽和ポリエステル樹脂中のスチレンの濃度は、40〜
55wt%であったが、近年では、スチレンの濃度を減
らして、25〜30wt%とした液状の不飽和ポリエス
テル樹脂が不飽和ポリエステル樹脂メーカーにより開発
されている。
【0014】特に、チョップドストランドマットおよび
液状の不飽和ポリエステル樹脂を用いFRPを成形する
際のハンドレイアップ法は、手積法と呼ばれ、前述のよ
うに人手による作業なので、作業環境保護のためスチレ
ンの使用量を極力抑えることが急務である。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、チョッ
プドストランドマットを用いハンドレイアップ法により
FRPを成形する際に、チョップドストランドマットの
構成物である不飽和ポリエステルからなるバインダーを
膨潤または溶解させる液状の不飽和ポリエステル樹脂中
のスチレンの量を減らした場合、型に積層させたチョッ
プドストランドマットに、液状の不飽和ポリエステル樹
脂をローラまたは刷毛で塗布して浸み込ませ辛くなり、
即ち、含浸させ辛くなるとともに、スチレンの濃度の低
い液状の不飽和ポリエステル樹脂は粘度が高いので、塗
布自体がし辛くなり、作業し辛くなるに加え、作業でき
たとしても作業時間が甚だ長くなるという問題があっ
た。
【0016】一方、チョップドストランドマットを用い
ハンドレイアップ法によりFRPを成形する際に、不飽
和ポリエステルからなるバインダーのスチレンへの膨潤
または溶解時間を短くするために、チョップドストラン
ドマットの構成物である不飽和ポリエステルからなるバ
インダーの量を減らすと、接合部であるバインダー部が
切れ易くなりチョップドストランドマットの引っ張り強
さが低下し、FRPとする以前にマット形状が保てなく
なるという問題があった。
【0017】前記問題のために、チョップドストランド
マットを用いたハンドレイアップ法において、スチレン
の濃度が低い液状の不飽和ポリエステル樹脂を使用する
ことが急務であるに関わらず、現状では、普及していな
い。
【0018】
【課題を解決するための手段】かかる問題に鑑み、本発
明者らは、チョップドストランドマットのバインダーと
して用いる二塩基酸とグリコール類を重縮合させてなる
不飽和ポリエステルに着目し鋭意研究を重ねた結果、通
常、用いられるエチレングリコール、プロピレングリコ
ール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、1,3−ブチレングリコール、2,3−ブチレング
リコール、1,4−ブチレングリコールまたはビスフェ
ノールAなどのグリコール、およびこれらグリコールの
エチレンオキサイド付加物の替わりに、これらグリコー
ルの両末端のOH基にプロピレンオキサイドを付加させ
たグリコール類を用いることで、チョップドストランド
マットのバインダーとして用いる不飽和ポリエステルの
スチレンへの膨潤性および溶解性が高くなることが判っ
た。
【0019】液状の不飽和ポリエステル樹脂に対する溶
解性が高いグリコールの両末端のOH基にプロピレンオ
キサイドを付加させたグリコール類と二塩基酸とを重縮
合させた不飽和ポリエステルをバインダーとし、チョッ
プドストランドを接着してなる本発明のチョップドスト
ランドマットは、ハンドレイアップ法におけるFRPの
成形作業において、FRPの成形型に積層させつつロー
ラまたは刷毛などで液状の不飽和ポリエステル樹脂を塗
布しつつ浸み込ませ、含浸させる際に用いる液状の不飽
和ポリエステルのスチレン濃度が低いとしても、バイン
ダーである不飽和ポリエステルが当該スチレン濃度の低
い液状の不飽和ポリエステル樹脂に容易に膨潤溶解する
ので、FRPの成形が可能となった。
【0020】また、二塩基酸とグリコールの両末端のO
H基にプロピレンオキサイドを付加させたグリコール類
とを重縮合させた不飽和ポリエステルは軟化点が低く、
チョップドストランドに水分を与えて粉状の当該不飽和
ポリエステルを付着させた後、次いで、該不飽和ポリエ
ステルの軟化点以上に加熱し軟化させ、その後冷却プレ
スしてチョップドストランドが当該不飽和ポリエステル
に接着されてなるマット状のチョップドストランドマッ
トは優れた引っ張り強さを示すものであった。
【0021】本発明は、ガラス繊維フィラメントを集束
させたストランドをカットしたチョップドストランド
を、二塩基酸とグリコール類を重縮合させてなる不飽和
ポリエステルにて接着してなるチョップドストランドマ
ットであって、グリコールの両末端のOH基にプロピレ
ンオキサイドを付加させたグリコール類を原料としてな
る粉状の不飽和ポリエステルをチョップドストランド
に、チョップドストランドマットの重量に対し、付着量
1wt%以上、10wt%以下で付着させた状態で、該
不飽和ポリエステルの軟化点以上に加熱した後、冷却、
プレスして該不飽和ポリエステルをバインダーとしてチ
ョップドストランドが厚み2mm以下のマット状に成形
されてなることを特徴とするチョップドストランドマッ
トである。
【0022】更に、本発明は、前記グリコール類がビス
フェノールAの両末端のOH基にプロピレンオキサイド
を付加させた化合物であることを特徴とする上記のチョ
ップドストランドマットである。
【0023】更に、本発明は、前記ガラス繊維フィラメ
ントの繊維径が10μm以上、13μm以下であり、8
0本以上、120本以下の予め集束剤を塗布した該フィ
ラメントを集束させてなるストランドを用いたことを特
徴とする請求項1または請求項2に記載のチョップドス
トランドマットである。
【0024】更に、本発明は、スチレンの濃度が20w
t%以上、35wt%以下である液状の不飽和ポリエス
テル樹脂に硬化剤を加え上記のチョップドストランドマ
ットに含浸させてFRPを成形することを特徴とする上
記のチョップドストランドマットの使用方法である。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明のチョップドマットストラ
ンドには、白金ブッシングから紡糸された繊維径10μ
m以上、13μm以下のガラス繊維フィラメントを用い
ることが好ましい。繊維径が10μmより小さいと得ら
れるチョップドマットストランドの引っ張り強さなどの
耐久性がなくなる、また、繊維径が13ミクロンより大
きいとチョップドストランドマットを使用し、FRPを
形成する際の型馴染み性が低下する。
【0026】該ガラス繊維フィラメントには、白金ブッ
シングからの紡糸後、集束剤を塗布することが好まし
い。ガラス繊維フィラメントに集束剤を塗布すると、F
RPとした際に、ガラス繊維表面と、不飽和ポリエステ
ル樹脂などからなるマトリックスとの界面の馴染みをよ
くする効果があり、該界面においての接着強度を増大さ
せて、FRP成形品の機械的強度および耐熱水性を向上
させる効果がある。集束剤は、熱可塑性樹脂の乳化物
と、有機シラン化合物などからなるシランカップリング
剤とを、水に分散させた物である。
【0027】前記繊維径10μm以上、13μm以下の
集束剤を塗布したガラス繊維フィラメントを、フィラメ
ント本数、80本以上、120本以下で、集束させてス
トランドとすることが好ましく、FRPに成形した際
に、FRPに充分な機械的強度を与える。
【0028】前記繊維径10μm以上、13μm以下の
集束剤を塗布したガラス繊維フィラメントを、フィラメ
ント本数、80本以上、120本以下に集束させてスト
ランドを製造することは、ストランド製造における一般
的な製造条件であり、本発明のチョップドストランドマ
ットには、ストランドを糸巻き状に巻き取ってなる一般
的なケーキを使用することが可能であり、経済性の点か
らも該ケーキを使用することが好ましい。
【0029】前記ケーキからストランドを引っ張りつ
つ、カッターにて切断し、1cm〜10cmの長さ、好
ましくは約5cmに裁断しチョップドストランドとす
る。1cmより短いと最終的に得られる、FRPの強度
が低下し、10cmより長いとFRP成形時に成形型に
対するチョップドストランドマットの追従性、即ち、型
馴染み性が低下する。よって、約5cmにカットしたチ
ョップドストランドを本発明のチョップドストランドマ
ットに使用することが好ましい。
【0030】本発明のチョップドストランドマットの製
造において、吸湿装置により湿気を与え、前記チョップ
ドストランドを濡らし、粉状の不飽和ポリエステルを付
着させた後、キュアー炉にて、不飽和ポリエステルの軟
化点以上に加熱した後、冷却、プレスして、不飽和ポリ
エステルをバインダーとしてチョップドストランドマッ
トを接着し、厚み2mm以下のチョップドストランドマ
ットとする。厚みが2mmより厚いと、本発明のチョッ
プドストランドマットを用いて、ハンドレイアップ法に
よりFRPを製造する際に、チョップドストランドマッ
トが変形して、成形型の形状に追従し難くなる、即ち、
型馴染み性に劣るので、本発明のチョップドストランド
マットの厚みは2mm以下であることが好ましい。
【0031】バインダーとして用いる前記不飽和ポリエ
ステル樹脂は、無水マレイン酸やフマル酸などの不飽和
二塩基酸、および無水フタル酸などの飽和二塩基酸と、
グリコール類を重縮合させた化合物であり、本発明のチ
ョップドストランドマットに用いるグリコール類として
は、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエ
チレングリコール、トリエチレングリコール、1,3−
ブチレングリコール、2,3−ブチレングリコール、
1,4−ブチレングリコールまたはビスフェノールAな
どのグリコールの両末端のOH基にプロピレンオキサイ
ドを付加させたグリコール類を用いることが好ましく、
これらグリコール類を用いることで、チョップドストラ
ンドマットのバインダーとして用いる不飽和ポリエステ
ルのスチレンへの膨潤性および溶解性が高くなる。
【0032】グリコールの両末端のOH基にプロピレン
オキサイドを付加させたグリコール類を用いたスチレン
への膨潤および溶解性が高い不飽和ポリエステルをバイ
ンダーとした本発明のチョップドストランドマットを用
いて、FRPをハンドレイアップ法により製造する際
に、チョップドストランドマットにローラ、刷毛を用い
て塗布し浸み込ませるように含浸させる液状の不飽和ポ
リエステル樹脂の、重合モノマー且つ溶剤であるスチレ
ンの濃度が低いとしても、該液状の不飽和ポリエステル
樹脂の含浸を可能且つ容易とし、成形作業が簡便にな
る。
【0033】本発明のチョップドストランドマットのバ
インダーとしての不飽和ポリエステルには、ビスフェノ
ールAのプロピレンオキサイド付加物をフマル酸と重縮
合させてなる、スチレンへの溶解性および膨潤性に優れ
た不飽和ポリエステルを用いることが好ましい。
【0034】該不飽和ポリエステルとしては、例えば、
化1に示すビスフェノールAのプロピレンオキサイド付
加物がフマル酸と重縮合されることによって得られた化
1に示す化学構造を有するものなどが挙げられる。
【0035】化1に、ビスフェノールAのプロピレンオ
キサイド付加物とフマル酸を重縮合させて、不飽和ポリ
エステルを得る反応の化学反応式を示す。
【0036】
【化1】
【0037】また、本発明のチョップドストランドマッ
トをハンドレイアップ法よりFRPにする際に用いる液
状の不飽和ポリエステル樹脂の溶質である不飽和ポリエ
ステルにも、グリコールの両末端のOH基にプロピレン
オキサイドを付加させたグリコール類と二塩基酸とを重
縮合させた不飽和ポリエステルを用いることが好まし
い。
【0038】本発明のチョップドストランドマットの製
造において、チョップドストランドに付着させる前記不
飽和ポリエステルの付着量は、チョップドストランドの
重量と不飽和ポリエステルを合わせた重量、即ち、得ら
れるチョップドストランドマットの重量に対し、1wt
%以上、10wt%以下であることが好ましい。
【0039】チョップドストランドマットのバインダー
である不飽和ポリエステルの付着量が1wt%より少な
いと、得られたチョップドストランドマットの引っ張り
強度が小さくなり、FRP成形作業時に、チョップドス
トランドマットが形状を保てない。また、不飽和ポリエ
ステルの付着量が10wt%より大きいと、スチレンへ
の膨潤性および溶解性が高い前記不飽和ポリエステルを
用いたとしても、FRP成形作業時に、チョップドスト
ランドマットに液状の不飽和ポリエステル樹脂が含浸し
辛くなる。より好ましくは2wt%以上、8wt%以下
である。
【0040】尚、市販されているエチレングリコール、
プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエ
チレングリコール、1,3−ブチレングリコール、2,
3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール
またはビスフェノールAなどのグリコール、あるいはエ
チレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレン
グリコール、トリエチレングリコール、1,3−ブチレ
ングリコール、2,3−ブチレングリコール、1,4−
ブチレングリコールまたはビスフェノールAなどのグリ
コールの両末端のOH基にエチレンオキサイドを付加さ
せたグリコール類と二塩基酸を重縮合させた従来の不飽
和ポリエステルは、スチレンに対する膨潤性および溶解
性に乏しいために、これらの不飽和ポリエステルをバイ
ンダーとした従来のチョップドストランドマットおよび
スチレン濃度の低い液状の不飽和ポリエステルを用い
て、ハンドレイアップ法によりFRPを成形する場合、
得られるチョップドストランドマットの重量に対する該
不飽和ポリエステルの付着量を1wt%以上、10wt
%以下に調整しても、チョップドストランドマットへの
液状の不飽和ポリエステルをローラ、または刷毛などで
塗布した際に、チョップドストランドマットへ液状の該
不飽和ポリエステルの含浸性が悪く作業が甚だ困難であ
る。
【0041】本発明のチョップドストランドマットのF
RP成形時の使用方法は、FRP型へ積層させつつ、液
状の不飽和ポリエステル樹脂に、例えば、メチルエチル
ケトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイ
ド、過酸化ベンゾイル、ジ第3級ブチルパーオキサイド
などの過酸化物を硬化のための架橋反応を開始させるた
めの硬化剤として加え、必要に応じ、硬化時間、硬化温
度などの硬化条件を調整するための、ナフテン酸コバル
ト、ジメチルアニリンなどの硬化促進剤、不飽和ポリエ
ステルとスチレンとの架橋反応を抑制するためのハイド
ロキノン、キノンおよびp−t−ブチルカテコールなど
の硬化抑制剤、ベンゾフェノン誘導体などの紫外線吸収
剤を加えて、ローラ、刷毛など用いて、FRP型に貼り
付けた本発明のチョップドストランドマットに塗布し
て、FRP型に追従させて硬化させる。
【0042】本発明のチョップドストランドマットを用
いたFRPの成形において使用する液状の不飽和ポリエ
ステルのスチレン濃度は20wt%以上、35wt%以
下である。液状の不飽和ポリステル樹脂のスチレン濃度
が20wt%より小さいと粘度が高くなり、本発明のチ
ョップドストランドマットにローラまたは刷毛などを用
いて塗布し辛くなるとともに、該チョップドストランド
マットに液状の不飽和ポリエステルが含浸し辛くハンド
レイアップ法などによるFRPの成形が困難となる。ま
た、スチレン濃度が35wt%より大きい液状の不飽和
ポリステル樹脂は、従来のチョップドストランドマット
を使用して成形可能であり、FRP成形時の作業環境保
護のため、スチレン濃度の低い液状の不飽和ポリエステ
ル樹脂を使用することを目的とする本発明の課題より外
れる。
【0043】本発明を以下の実施例によって説明する
が、本発明は以下の実施例によって限定されるものでは
ない。
【0044】
【実施例】(チョップドストランドマットの製造工程)
白金ブッシングから紡糸された繊維径11μmのガラス
繊維フィラメントに対し、集束剤をアプリケーターを用
いて、ガラス繊維の重量に対し0.5wt%となるよう
に塗布した後、80本を束ねてストランドとした後、巻
き取って糸巻き状のケーキとした。
【0045】この際の集束剤には、分散液とした際に、
酢酸ビニルホモポリマーエマルションの固形分が3wt
%、潤滑剤としてのテトラエチレンペンタミン縮合物、
0.4wt%、およびシランカップリング剤としてのγ
−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(日本ユ
ニカー(株)製、型番、A−174)、0.3wt%と
なるように計量した後で、水を加えて分散させたものを
用いた。
【0046】前記ケーキをストランドにほぐしつつ、カ
ッターを用いて約5cmの長さに切断しチョップドスト
ランドを得た。
【0047】得られたチョップドストランドを、水をス
プレーにて噴霧するなどの構造の吸湿装置を用いて濡ら
した後、不飽和ポリエステルの粉末と混合させて、バイ
ンダーとしての各種不飽和ポリエステルの粉末を、チョ
ップドストランド表面に付着させた後、加熱炉にて20
0℃に加熱し、不飽和ポリエステルの粉末を軟化点以上
に加熱した後、冷却、プレスして、厚み1mm、重量4
50g/m2のチョップドストランドマットを得た。 (チョップドストランドマットの性能評価)各種不飽和
ポリエステルを用いたチョップドストランドマットの評
価結果を表1に示す。
【0048】
【表1】
【0049】評価項目は、溶解性、引っ張り強度、FR
P製造時のハンドリング性および型馴染み性である。
【0050】溶解性は、スチレン濃度25%に調整した
液状の不飽和ポリエステル樹脂を、液温、30℃に維持
したビーカー内に、得られた各種チョップドストランド
マットをサイズ、50mm×100mmの短冊状に切っ
て、長辺方向の片側を担持して吊し、マットが形状を失
うまでの時間を測定した。測定時間の短い方が、ハンド
レイアップ法によりFRP成形型へ、チョップドストラ
ンドマットを積層させつつ、スチレン濃度25%の液状
の不飽和ポリエステル樹脂を塗布した際に、該液状の不
飽和ポリエステル樹脂の含浸が速く作業時間が短縮でき
るので良い。
【0051】引っ張り強度は、得られた各種チョップド
ストランドマットをサイズ300mm角に裁断した後、
対向する2辺を固定して引っ張り、チョップドストラン
ドマットが破断した際の荷重で示し、大きい方が、FR
P成形型へハンドレイアップ法によりチョップドストラ
ンドマットを積層させつつ液状の不飽和ポリエステル樹
脂を塗布する際に、チョップドストランドが変形するこ
となく作業性が良い。
【0052】ハンドリング性は、各種チョップドストラ
ンドマットをFRPに張り付ける際の作業持に、チョッ
プドストランドより脱落し作業環境へ発塵するチョップ
ドストランドの量を示す物で、少ない方がチョップドス
トランドマットが目減りすることなくハンドレイアップ
法によるFRP成形に有利であり、作業環境を正常に保
てる。表1において、FRP成形作業時、チョップドス
トランドマットよりのストランドの脱落がほとんどない
物を○、ストランドの脱落が若干見受けられる物を△、
ストランドが容易に脱落し作業環境に多数のストランド
が見受けられるものを×とした。
【0053】型馴染み性は、各種チョップドストランド
マットをサイズ、100mm×200mmの短冊状に裁
断し、スチレンの濃度が25%である液状の不飽和ポリ
エステル樹脂を含浸させた後、半径、10mmのFRP
成形型の角部に10秒間押圧して形状追従させた後、押
圧を解き目視により密着状況を確認した。密着している
部分の面積が大きい物ほどハンドレイアップ法によりF
RPを成形する際のFRP成形型に対する型馴染み性が
よい。密着している部分が短冊状チョップドストランド
マット全体の1/2以上である場合を○、1/2未満を
×とした。 実施例1 前記のチョップドストランドマットの製造工程におい
て、ビスフェノールAにプロピレンオキサイドを付加さ
せたグリコール類とフマル酸を重縮合させてなる不飽和
ポリエステルを、得られるチョップドストランドマット
の重量に対し付着量6.0wt%となるようにチョップ
ドストランドに付着させて、評価結果を表1の実施例1
に示すチョップドストランドマットを得た。用いた不飽
和ポリエステルは、軟化点、95℃、スチレン換算の数
平均分子量、約4000、最大粒径、350μm、平均
粒径、約200μmの淡黄白色粉末である。
【0054】表1の実施例1が当該チョップドストラン
ドマットの評価結果である。
【0055】スチレン濃度25%の液状の不飽和ポリエ
ステル樹脂に対する溶解性の測定値が12minであ
り、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物を
バインダーである不飽和ポリエステルに用いたことで、
チョップドストランドマットは溶解性に優れる。一方、
チョップドストランドマットの引っ張り強度の測定値が
24kgで、20kg以上であり十分な引っ張り強さを
示した。
【0056】また、当該実施例1のチョップドストラン
ドマットとスチレン濃度25%の液状の不飽和ポリエス
テル樹脂とを用いて、FRPを製造する際のチョップド
ストランドマットのハンドリング性および型馴染み性を
評価したところ、ハンドリング性および型馴染み性とも
に良好であった。
【0057】更に、当該実施例1のチョップドストラン
ドマットは、スチレン濃度25%の液状の不飽和ポリエ
ステル樹脂をローラまたは刷毛で塗布し浸み込ませる際
の含浸性に優れ、作業性も充分満足いくものであった。 実施例2 前記のチョップドストランドマットの製造工程におい
て、ビスフェノールAにプロピレンオキサイドを付加さ
せたグリコール類とフマル酸を重縮合させてなる実施例
1で用いた物と同じ不飽和ポリエステルを、得られるチ
ョップドストランドマットの重量に対し付着量3.5w
t%となるようにチョップドストランドに付着させて、
評価結果を表1の実施例2に示すチョップドストランド
マットを得た。
【0058】スチレン濃度25%の液状の不飽和ポリエ
ステル樹脂に対する溶解性の測定値が10minであ
り、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物を
バインダーである不飽和ポリエステルに用いたことで、
チョップドストランドマットは溶解性に優れる。一方、
チョップドストランドマットの引っ張り強度の測定値が
20kgであり十分な引っ張り強さを示した。
【0059】また、当該実施例2のチョップドストラン
ドマットとスチレン濃度25%の液状の不飽和ポリエス
テル樹脂とを用いて、FRPを製造する際のチョップド
ストランドマットのハンドリング性および型馴染み性を
評価したところ、ハンドリング性において、チョップド
ストランドマットからのチョップドストランドの離脱は
あるが、型馴染み性は、良好であった。
【0060】更に、当該実施例2のチョップドストラン
ドマットは、スチレン濃度25%の液状の不飽和ポリエ
ステル樹脂をローラまたは刷毛で塗布し浸み込ませる際
の含浸性に優れ、作業性も満足いくものであった。 比較例1 前記のチョップドストランドマットの製造工程におい
て、不飽和ポリエステルとして、グリコールにエチレン
オキサイドを付加させた化合物と二塩基酸を重縮合させ
てなる市販の不飽和ポリエステル(三洋化成(株)製、
商品名、ケミエチレンPEB−13)を、得られるチョ
ップドストランドの重量に対し3.5wt%となるよう
にチョップドストランドに付着させて、チョップドスト
ランドマットを得た。
【0061】用いた不飽和ポリエステルは、軟化点、1
14℃、スチレン換算の数平均分子量、約5000、最
大粒径、350μm、平均粒径、約200μmの淡黄白
色粉末である。
【0062】表1の比較例1が当該チョップドストラン
ドマットの評価結果である。
【0063】スチレン濃度25%の液状の不飽和ポリエ
ステル樹脂に対する溶解性の測定値が25minであ
り、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物を
バインダーである不飽和ポリエステルに用いた実施例1
および実施例2におけるチョップドストランドマットに
比較し、当該比較例1のチョップドストランドマットは
溶解性に甚だ劣っていた。一方、チョップドストランド
マットの引っ張り強度の測定値は、26kgで、十分な
引っ張り強さを示した。
【0064】また、当該比較例1のチョップドストラン
ドマットとスチレン濃度25%の液状の不飽和ポリエス
テル樹脂とを用いて、FRPを製造する際の当該チョッ
プドストランドマットのハンドリング性および型馴染み
性を評価したところ、ハンドリング性に優れるものの、
FRPの成形型に対する型馴染み性に劣っていた。
【0065】また、当該比較例1のチョップドストラン
ドマットは、スチレン濃度25%の液状の不飽和ポリエ
ステル樹脂をローラまたは刷毛で塗布し浸み込ませる際
の含浸性が悪く、FRPの成形が困難であった。 比較例2 前記のチョップドストランドマットの製造工程におい
て、不飽和ポリエステルとして、比較例1で使用したの
と同じ市販の不飽和ポリエステル(三洋化成(株)製、
商品名、ケミエチレンPEB−13)を、得られるチョ
ップドストランドマットの重量に対し1.5wt%とな
るように、チョップドストランドマット付着させて、チ
ョップドストランドマットを得た。
【0066】表1の比較例2が当該チョップドストラン
ドマットの評価結果である。
【0067】スチレン濃度25%の液状の不飽和ポリエ
ステル樹脂に対する溶解性の測定値が20minであ
り、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物を
バインダーである不飽和ポリエステルに用いた実施例1
および実施例2におけるチョップドストランドマットに
比較し、当該比較例2のチョップドストランドマットは
溶解性に甚だ劣っていた。一方、チョップドストランド
マットの引っ張り強度の測定値は、20kgで、十分な
引っ張り強さを示した。
【0068】また、当該比較例2のチョップドストラン
ドマットとスチレン濃度25%の液状の不飽和ポリエス
テル樹脂とを用いて、FRPを製造する際の当該チョッ
プドストランドマットのハンドリング性および型馴染み
性を評価したところ、ハンドリング性および型馴染み性
ともに劣っていた。
【0069】また、当該比較例2のチョップドストラン
ドマットは、スチレン濃度25%の液状の不飽和ポリエ
ステル樹脂をローラまたは刷毛で塗布し浸み込ませる際
の含浸性が悪く、FRPの成形が困難であった。 比較例3 前記のチョップドストランドマットの製造工程におい
て、不飽和ポリエステルとして、グリコールにエチレン
オキサイドを付加させた化合物と二塩基酸を重縮合させ
てなる市販の不飽和ポリエステル(花王(株)製、商品
名、ニュウトラック514)を、得られるチョップドス
トランド重マットの量に対し3.5wt%となるよう
に、チョップドストランドに付着させて、チョップドス
トランドマットを得た。
【0070】尚、用いた不飽和ポリエステル(花王
(株)製、商品名、ニュートラック514)は、軟化
点、121℃、スチレン換算の数平均分子量、約500
0、最大粒径、350μm、平均粒径、180μmの淡
黄白色粉末である。
【0071】表1の比較例3が当該チョップドストラン
ドマットの評価結果である。
【0072】スチレン濃度25%の液状の不飽和ポリエ
ステル樹脂に対する溶解性の測定値が25minであ
り、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物を
バインダーである不飽和ポリエステルに用いた実施例1
および実施例2におけるチョップドストランドマットに
比較し、当該比較例3のチョップドストランドマットは
溶解性に甚だ劣っていた。一方、チョップドストランド
マットの引っ張り強度の測定値は、27kgで、十分な
引っ張り強さを示した。
【0073】また、当該比較例3のチョップドストラン
ドマットとスチレン濃度25%の液状の不飽和ポリエス
テル樹脂とを用いて、FRPを製造する際の当該チョッ
プドストランドマットのハンドリング性および型馴染み
性を評価したところ、ハンドリング性に優れるものの、
FRPの成形型に対する型馴染み性に劣っていた。
【0074】また、当該比較例3のチョップドストラン
ドマットは、スチレン濃度25%の液状の不飽和ポリエ
ステル樹脂をローラまたは刷毛で塗布し浸み込ませる際
の含浸性が悪く、FRPの成形が困難であった。
【0075】
【発明の効果】グリコールの両末端のOH基にプロピレ
ンオキサイドを付加させたグリコール類と二塩基酸とを
重縮合させた不飽和ポリエステルをバインダーとした本
発明のチョップドストランドマットは、ハンドレイアッ
プ法におけるFRPの成形作業に必要かつ十分な引っ張
り強さを示し、FRPの成形型に積層させつつローラま
たは刷毛などで液状の不飽和ポリエステル樹脂を塗布し
つつ浸み込ませ含浸させる際に用いる液状の不飽和ポリ
エステル樹脂のスチレン濃度が低いとしても、バインダ
ーである不飽和ポリエステルが当該スチレン濃度の低い
液状の不飽和ポリエステル樹脂に容易に膨潤または溶解
するので、FRPの成形が可能となった。
【0076】本発明のチョップドストランドマットとス
チレン濃度の低い不飽和ポリエステルを使用しハンドレ
イアップ法によりFRPを成形することで、人体に対し
て有害なスチレンの使用量が少なくなり、FRPのハン
ドレイアップアップ法による成形作業環境を改善するこ
とが可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F072 AA02 AB09 AB15 AC13 AD38 AG03 AH21 AJ22 AK03 AK13 AL04 AL06 AL07 4F205 AA41 AB25 AD04 AG01 HA03 HA23 HA44 HB01 HC06 HC16 HG01 HM02 HM05 HT13 HT24

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス繊維フィラメントを集束させたス
    トランドをカットしたチョップドストランドを、二塩基
    酸とグリコール類を重縮合させてなる不飽和ポリエステ
    ルにて接着してなるチョップドストランドマットであっ
    て、グリコールの両末端のOH基にプロピレンオキサイ
    ドを付加させたグリコール類を原料としてなる粉状の不
    飽和ポリエステルをチョップドストランドに、チョップ
    ドストランドマットの重量に対し、付着量1wt%以
    上、10wt%以下で付着させた状態で、該不飽和ポリ
    エステルの軟化点以上に加熱した後、冷却、プレスして
    該不飽和ポリエステルをバインダーとしてチョップドス
    トランドが厚み2mm以下のマット状に成形されてなる
    ことを特徴とするチョップドストランドマット。
  2. 【請求項2】 前記グリコール類がビスフェノールAの
    両末端のOH基にプロピレンオキサイドを付加させた化
    合物であることを特徴とする請求項1に記載のチョップ
    ドストランドマット。
  3. 【請求項3】 前記ガラス繊維フィラメントの繊維径が
    10μm以上、13μm以下であり、80本以上、12
    0本以下の予め集束剤を塗布した該フィラメントを集束
    させてなるストランドを用いたことを特徴とする請求項
    1または請求項2に記載のチョップドストランドマッ
    ト。
  4. 【請求項4】 スチレンの濃度が20wt%以上、35
    wt%以下である液状の不飽和ポリエステル樹脂に硬化
    剤を加え請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のチョ
    ップドストランドマットに含浸させてFRPを成形する
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記
    載のチョップドストランドマットの使用方法。
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