JP2003127121A - 無機質板の製造方法 - Google Patents

無機質板の製造方法

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JP2003127121A JP2001325611A JP2001325611A JP2003127121A JP 2003127121 A JP2003127121 A JP 2003127121A JP 2001325611 A JP2001325611 A JP 2001325611A JP 2001325611 A JP2001325611 A JP 2001325611A JP 2003127121 A JP2003127121 A JP 2003127121A
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back surface
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efflorescence
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Hidetaka Honda
英隆 本田
Yukio Shimada
幸雄 嶋田
Seishi Okayama
誠史 岡山
Tomoo Shindo
知男 進藤
Mitsuteru Tokuda
光輝 徳田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形後や養生時に基板同士が付着するこ
とを防ぐことができ、かつ、無機質板裏面の防水性を高
め、エフロレッセンスの発生を長期にわたり防ぐことが
できる無機質板の製造方法を提供する。 【解決手段】 少なくともセメントを固形分成分として
含有する原料スラリーを抄造、押出しまたは注型し、成
形して得られる基板の表面に塗装を施し、養生する無機
質板の製造方法において、基板裏面に、ガラス転移温度
が30℃以下の熱硬化性樹脂を樹脂成分として含有する
エマルジョン塗料を塗布した後、オートクレーブ養生す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この出願の発明は、無機質板
の製造方法に関するものである。さらに、詳しくは、こ
の出願の発明は、オートクレーブ養生時またはオートク
レーブ養生後の基板同士が付着することを防ぎ、オート
クレーブ養生後や長期使用中のエフロレッセンスの発生
をも防ぐことのできる無機質板の製造方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術とその課題】セメント系の無機質板は、外
壁材、屋根材等の外装材として広く用いられており、表
面に柄、目地等の凹凸模様、着色、塗装等の施された多
種多様の意匠を有するものが提供されている。
【0003】従来の無機質板の製造方法では、無機質板
は、通常、少なくともセメントを固形分成分として含有
する原料スラリーを抄造、押出しまたは注型し、得られ
る基板をプレス機によって成形して模様付けし、次いで
成形された基板を積載して室温にて養生し、さらにオー
トクレーブ中で高温高圧下にて養生、硬化することによ
って得られている。また、得られた基板には、上塗り塗
装を施して表面化粧仕上げを行い、化粧被膜が形成され
ている。
【0004】無機質板は、その用途上、乾湿、熱、紫外
線、あるいは寒冷地での凍結融解など、環境変化による
ストレスを受けるものである。そのため、経年によっ
て、化粧被膜と基板の密着性の低下や、退色といった問
題が発生しやすい。
【0005】そこで、無機質板の製造においては、これ
まで、エマルジョン塗料を養生後の基板に塗布して樹脂
被膜を形成し、その後、上塗り塗装を施して化粧被膜を
形成していた。これにより、基板と化粧被膜の密着性が
強固なものとなり、基板への水分の浸透や基板の退色を
効果的に防止できると期待されていた。
【0006】ところが、上記のごとく提案された無機質
板の製造方法においては、新たな問題が発生した。つま
り、無機質板の防水性が不十分なため、オートクレーブ
養生中や、長期使用中においてエフロレッセンスの発生
が見られたのである。
【0007】エフロレッセンスは、セメント中の石灰成
分が水に溶け出し、空気中の二酸化炭素と結合して無機
質板表面に固体として蓄積される白華現象であり、固体
として蓄積された炭酸カルシウムが無機質板表面を汚染
し、意匠性を低下させるだけでなく、発生箇所の付近で
は「浮き」が生じ、無機質板の劣化を引き起こす恐れが
ある。このようなエフロレッセンスは、表面防水性の不
十分な無機質板が降雨等に曝され、基板に水が浸透した
場合だけでなく、無機質板の製造工程において基板に残
存する水によっても発生するものである。また、発生し
たエフロレッセンスは、強アルカリ性のため、オートク
レーブ養生時に発生すれば、基板への上塗り塗装の密着
性を低下させ、得られる化粧被膜の劣化や剥離の原因と
なる。さらに、無機質板の使用中に発生すれば、化粧被
膜の劣化、剥離、退色、変色だけでなく、無機質板その
ものの劣化、剥離、あるいは退色をも生じさせる。
【0008】したがって、エフロレッセンスの抑制は、
無機質板の製造方法において、重要な課題のひとつであ
るといえる。
【0009】そこで、これまで、オートクレーブ養生前
の基板表面に、塗装を施し、樹脂被膜を形成してオート
クレーブ養生時に石灰成分が水に溶け出し、無機質板表
面に析出することを防止する方法がとられてきた。これ
により、化粧被膜の密着性の低下や無機質板の長期使用
における無機質板表面へのエフロレッセンスの発生が効
果的に抑制されてきた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のごと
く提案された無機質板の製造方法においても、新たな問
題が発生した。つまり、無機質板裏面の防水性が不十分
なため、オートクレーブ養生中に無機質板裏面にエフロ
レッセンスが発生したのである。さらに、長期使用中に
降雨等による水が無機質板裏面に伝播した場合にも、無
機質板裏面から浸透した水分により無機質板裏面にエフ
ロレッセンスが発生する場合があった。
【0011】このような無機質板裏面のエフロレッセン
スは、化粧被膜の密着性や無機質板の意匠性には何ら影
響しないものの、無機質板そのものの劣化を生じさせ、
強度の低下や経年による退色の原因となる。また、長期
使用中に発生した場合には、発見が遅れるため、対応が
遅れ、無機質板の剥離や破損という大きな問題に発展す
る場合があったのが実情である。
【0012】そこで、オートクレーブ養生前の基板裏面
にワックスやエマルジョン塗料を塗布し、防水性塗膜を
形成することにより無機質板裏面に防水性を付与する方
法が提案された。しかし、これらの方法は、無機質板裏
面に防水性を付与する上では十分に効果的であったもの
の、基板の積載時に基板同士が付着してしまい、良好な
基板が得られないという新たな問題を引き起こした。ま
た、オートクレーブ養生時に高温下におかれると、防水
性塗膜が再軟化され、ワックスや塗料樹脂が溶出した
り、積載された基板同士が強固に密着してしまったりし
て、十分な防水性が維持されなくなるという問題が発生
したのである。
【0013】この出願の発明は、以上のとおりの事情に
鑑みてなされたものであり、従来技術の問題点を解消
し、成形後や養生時に基板同士が付着することを防ぐこ
とができ、かつ、無機質板裏面の防水性を高め、エフロ
レッセンスの発生を長期にわたり防ぐことができる無機
質板の製造方法を提供することを課題としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】この出願の発明は、上記
の課題を解決するものとして、まず第1には、少なくと
もセメントを固形分成分として含有する原料スラリーを
抄造、押出しまたは注型し、成形して得られる基板の表
面に塗装を施し、養生する無機質板の製造方法におい
て、基板裏面に、ガラス転移温度が30℃以下の熱硬化
性樹脂を樹脂成分として含有するエマルジョン塗料を塗
布した後、オートクレーブ養生することを特徴とする無
機質板の製造方法を提供する。
【0015】この出願の発明は、第2には、エマルジョ
ン塗料が粒径20〜100μmの骨材を含有する前記の
無機質板の製造方法を、また、第3には、エマルジョン
塗料において、含有される骨材の量がエマルジョン塗料
中の固形分量に対して5〜30重量%である前記いずれ
かの無機質板の製造方法を提供する。
【0016】そして、第4には、この出願の発明は、オ
ートクレーブ養生後に再度エマルジョン塗料を塗布する
前記いずれかの無機質板の製造方法をも提供する。
【0017】
【発明の実施の形態】この出願の発明の無機質板の製造
方法は、少なくともセメントを固形分成分として含有す
る原料スラリーを抄造、押出しまたは注型し、成形して
得られる基板の裏面に、ガラス転移温度が30℃以下の
熱硬化性樹脂を樹脂成分として含有するエマルジョン塗
料を塗布し、防水性塗膜を形成した後、養生するもので
ある。
【0018】このとき、原料スラリーの組成、抄造、押
出しまたは注型の条件、成形条件等はとくに限定されな
い。無機質板の製造において通常用いられる条件を適用
すればよい。
【0019】この出願の発明の無機質板の製造方法にお
いて使用されるエマルジョン塗料は、ガラス転移温度
(Tg)が30℃以下の熱硬化性樹脂が溶媒中に分散し
たものであればよく、その樹脂の種類はとくに限定され
ない。具体的には、Tgが30℃以下のアクリル系、メ
タクリル系、ウレタン系、フッ素系等の熱硬化性樹脂が
水やアルコール等の親水性の有機溶媒中に分散したエマ
ルジョン塗料が例示される。
【0020】Tgが30℃より高い樹脂を含有するエマ
ルジョン塗料では、エマルジョン塗料を基板裏面に塗布
した際に、熱硬化性樹脂成分の基板へのアンカリングが
不十分となりやすく、防水性塗膜の密着性が低下する恐
れがある。一方、Tgが30℃以下の場合には、エマル
ジョン塗料中の熱硬化性樹脂成分が基板裏面に浸透し、
形成される防水性塗膜がアンカリングされ、密着性の高
い防水性塗膜となる。また、エマルジョン塗料における
熱硬化性樹脂の溶媒は、熱硬化性樹脂成分を溶解できる
ものであればよく、とくに限定されない。
【0021】以上のとおりに基板裏面に浸透したエマル
ジョン塗料中の熱硬化性樹脂成分は、加熱されることに
より架橋、硬化し、強固な防水性塗膜を形成する。この
ように形成された防水性塗膜は、オートクレーブ養生等
の工程において再度加熱されても軟化しないため、オー
トクレーブ養生時や積載時に基板同士の付着が起こらな
い。したがって、無機質板裏面に防水性が付与されるだ
けでなく、ブロッキング防止効果も付与される。このよ
うな熱硬化性樹脂成分は、焼き付け等の加熱を伴う製造
・加工工程により硬化するものであればよいが、硬化反
応を進行させるために、エマルジョン塗料中には、硬化
触媒(架橋剤)が含有されていてもよい。このとき、硬
化触媒の種類や含有量は、エマルジョン塗料中の熱硬化
性樹脂成分の種類に応じて適宜選択でき、とくに限定さ
れない。
【0022】以上のとおりのエマルジョン塗料は、樹脂
成分のほかに、粒径20〜100μmの骨材を含有して
いることが好ましい。骨材は、無機質板裏面に形成され
る防水性塗膜上に微細な凹凸を付与するため、無機質板
の積載時に裏面の接触面積が減少し、ブロッキング防止
効果がより増大する。骨材は、その粒径が20〜100
μmであればよく、種類はとくに限定されない。具体的
には、砂、砕石、スラグ、パーライト、珪砂、珪藻土、
シリカ等が例示される。エマルジョン塗料中に混合され
る骨材の粒径が20μm未満の場合には、得られる防水
性塗膜に十分な凹凸が形成されず、骨材混合の効果が小
さくなり、オートクレーブ養生中や積載時に無機質板の
ブロッキングが生じやすくなるため、好ましくない。一
方、骨材の粒径が100μmより大きい場合には、エマ
ルジョン塗料中の樹脂成分との均一分散性が低下するだ
けでなく、樹脂成分と骨材の間に空隙ができるため、無
機質板裏面の防水性が低下し、好ましくない。
【0023】さらに、この出願の発明の無機質板の製造
方法において、エマルジョン塗料における骨材の添加量
はとくに限定されないが、好ましくは、エマルジョン塗
料中の固形分量に対して5〜30重量%とする。5重量
%未満の場合には、十分に骨材添加の効果が得られず、
30重量%よりも多い場合には、骨材の凝集が起こりや
すくなり、エマルジョン塗料中に均一に骨材が分散され
ない場合がある。そのため、オートクレーブ養生時に部
分的にブロッキングしやすい箇所ができたり、得られる
無機質板の防水性が部分的に低下したりしやすい。
【0024】以上のとおりのこの出願の発明の無機質板
の製造方法では、基板裏面に塗布されるエマルジョン塗
料は、Tgが30℃以下の熱硬化性樹脂成分、硬化触
媒、あるいは骨材以外にも、各種の添加剤や顔料を含有
していてもよい。これらの添加剤や顔料の含有量は、と
くに限定されないが、例えば顔料では、顔料重量濃度
(PWC:Pigment Weight Concentration)0〜95重
量%の範囲とすることができる。顔料としては、例え
ば、酸化チタン、亜鉛華、酸化鉄、黄鉛等の着色無機顔
料、フタロシアニンブルー、ベンジンイエロー等の着色
有機顔料、石英粉、酸化アルミナ、沈降性硫酸バリウム
等の体質顔料、ステンレス粉、亜鉛粉、アルミニウム
粉、ブロンズ粉、雲母粉等の金属粉等が好ましく例示さ
れる。
【0025】このような無機質板の製造方法では、以上
のとおりのエマルジョン塗料の塗装方法はとくに限定さ
れない。刷毛、ローラー、スプレー等の一般的な方法で
基板裏面に塗布することができるが、塗布後に、前記の
とおり、焼き付け等の加熱処理を行い、樹脂成分を硬化
させて強固な防水性塗膜を形成すればよい。また、エマ
ルジョン塗料の塗布量も限定されないが、あまり薄い塗
膜では十分な防水性が得られず、あまり厚塗りをすれば
コストが高くなるため、30〜200g/m2wet程度と
することが好ましい。
【0026】以上のとおりの方法で製造される無機質板
では、裏面に形成される防水性塗膜は、一度硬化すれ
ば、オートクレーブ養生等の工程で加熱されても軟化せ
ず、また、骨材が無機質板同士の接触面積を低下させる
ため、養生や積載時にも、基板同士が付着することがな
く、ブロッキング防止効果が高い。また、このような無
機質板では、エマルジョン塗料塗布時には樹脂成分が基
板裏面に浸透し、その後硬化するため、形成される防水
性塗膜は基板裏面に強固にアンカリングされたものとな
る。さらに、この出願の発明の無機質板の製造方法で
は、オートクレーブ養生後に再度上記のエマルジョン塗
料を塗布し、2層目の防水性塗膜を形成してもよい。こ
れにより無機質板裏面の防水性、とくに長期使用におけ
る防水性をより高め、耐エフロレッセンス性を高めるこ
ともできる。
【0027】以上のとおりの防水性塗膜は、オートクレ
ーブ養生中に基板裏面を覆い、防水性を付与するため、
オートクレーブ養生における基板裏面からのエフロレッ
センスの発生を防ぐことができる。また、無機質板の使
用時においては、降雨などにより水分が無機質板裏面に
伝播しても、無機質板への水の浸透が防止されるため、
長期使用時においてもエフロレッセンスの発生を防止で
きる。したがって、これまで、発見が遅れ、大きな問題
に発展することの多かった裏面でのエフロレッセンスの
発生や無機質板の劣化を防止でき、長期にわたり防水効
果、退色防止効果、および意匠性が持続される。
【0028】以下、実施例を示し、さらにこの出願の発
明の無機質板の製造方法について説明する。もちろん、
この出願の発明は以下の実施例に限定されるものではな
く、細部については、様々な態様が可能であることは言
うまでもない。
【0029】
【実施例】<実施例1〜2>普通ポルトランドセメント
55重量%、珪石粉40重量%、パルプ5重量%を固形
分とする原料スラリーを抄造し、脱水プレスして基板を
得た。
【0030】得られた基板裏面に、骨材として粒径20
〜100μmのシリカを5〜30重量%含有するアクリ
ル系エマルジョン塗料(水谷ペイント(株)製、CPウ
ェットコート)(樹脂Tg≦30℃)を約30〜200
g/m2wet塗布し、150〜250℃で10〜60秒間
焼き付けを行った。さらに、積載してオートクレーブ中
170℃で5時間養生し、無機質板を得た。 (a)得られた無機質板におけるブロッキングポイント
を数えた(耐ブロッキング性評価) (b)得られた無機質板の裏面におけるエフロレッセン
スの発生範囲を確認した(耐エフロレッセンス性評
価)。 (c)ロート法により無機質板の透水性を測定した(防
水性評価)。 (d)無機質板裏面の防水性塗膜に接着性をもつシート
を付着させ、剥離試験を実施し、剥離度により塗膜密着
性を評価した(塗膜密着性試験)。
【0031】結果を表1に示した。 <比較例1>骨材の粒径を10μmとして、実施例1と
同様の方法で無機質板を作成し、耐ブロッキング性評
価、耐エフロレッセンス性評価、防水性評価、および塗
膜密着性試験を行った。
【0032】結果を表1に示した。 <比較例2>骨材の粒径を300μmとして、実施例1
と同様の方法で無機質板を作成し、耐ブロッキング性評
価、耐エフロレッセンス性評価、防水性評価、および塗
膜密着性試験を行った。
【0033】結果を表1に示した。 <比較例3>骨材を含有しないエマルジョン塗料を用い
て、実施例1と同様の方法で無機質板を作成し、耐ブロ
ッキング性評価、耐エフロレッセンス性評価、防水性評
価、および塗膜密着性試験を行った。
【0034】結果を表1に示した。 <比較例4>骨材の含有量を50重量%として、実施例
2と同様の方法で無機質板を作成し、耐ブロッキング性
評価、耐エフロレッセンス性評価、防水性評価、および
塗膜密着性試験を行った。
【0035】結果を表1に示した。 <比較例5>エマルジョン塗料として、アクロナール
(BASF社製)(Tg=60℃)を用いて実施例2と
同様の方法で無機質板を作成した。耐ブロッキング性評
価、耐エフロレッセンス性評価、防水性評価、および塗
膜密着性試験を行い、結果を表1に示した。 <比較例6>実施例1と同様の基板の裏面にワックスを
塗布した後、オートクレーブ養生し、得られた無機質板
について耐ブロッキング性評価、耐エフロレッセンス性
評価、防水性評価、および塗膜密着性試験を行い、結果
を表1に示した。
【0036】
【表1】
【0037】Tg≦30℃の熱硬化性樹脂を含有するア
クリル系塗料に粒径20〜100μmの骨材を5〜30
重量%添加し、基板裏面に塗布して得た無機質板では、
高い耐ブロッキング性が得られた。また、エフロレッセ
ンスの発生もなく、高い防水性が確認された。さらに、
防水性塗膜は無機質板裏面にアンカリングされ、高い密
着性を有することが確認された。(実施例1および2)
一方、エマルジョン塗料中に添加される骨材の粒径が2
0μm未満の場合(比較例1)には、防水性や塗膜密着
性は十分に得られたものの、部分的なブロッキングが見
られ、裏面におけるエフロレッセンスの発生も若干見ら
れた。これは、骨材の添加による効果が十分に発揮され
なかったためと考えられる。また、粒径が100μmよ
りも大きな骨材を添加した場合(比較例2)には、耐ブ
ロッキング性は高かったものの、防水性が得られず、オ
ートクレーブ養生後に多数のエフロレッセンスの発生が
確認された。さらに、骨材を添加しないエマルジョン塗
料を塗布した場合(比較例3)では、防水性や耐エフロ
レッセンス性は十分であったものの、部分的なブロッキ
ングが見られた。
【0038】骨材の添加量を30重量%よりも多くした
エマルジョン塗料を塗布した無機質板(比較例4)で
は、耐ブロッキング性は高かったものの、部分的に骨材
の凝集が見られ、防水性の悪い箇所があった。したがっ
て、エフロレッセンスの発生や塗膜剥離が若干見られ
た。一方、エマルジョン塗料中の樹脂成分をTg=60
℃のものとし、塗布した無機質板(比較例5)では、耐
ブロッキング性は高かったものの、防水性や耐エフロレ
ッセンス性も十分とは言いがたかった。また、塗膜密着
性が低かったことから、長期使用時の耐エフロレッセン
ス性が問題となることが示唆された。
【0039】エマルジョン塗料を塗布せずに、ワックス
を基板裏面に塗布した無機質板(比較例6)では、ブロ
ッキングが著しく、耐エフロレッセンス性、防水性、お
よび塗膜密着性の評価が不可能であった。
【0040】これより、この出願の発明の方法により製
造された無機質板は、従来法に比較して、オートクレー
ブ養生後のエフロレッセンスの発生やブロッキングを効
果的に防止できることが確認された。さらに、防水性お
よび防水性塗膜の密着性が高いことから、耐エフロレッ
センス性が長期にわたり持続されることが示唆された。
【0041】
【発明の効果】この出願の発明により、成形後や養生時
に基板同士が付着することを防ぐことができ、かつ、無
機質板裏面の防水性を高め、エフロレッセンスの発生を
長期にわたり防ぐことができる無機質板の製造方法が提
供される。この発明の方法で製造された無機質板では、
裏面に施された防水性塗膜がオートクレーブ養生時にも
再軟化しないため、ブロッキングが起こらない。また、
防水性塗膜は基板裏面に強固にアンカリングされている
ため、防水性や耐エフロレッセンス性が長期にわたり維
持される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C04B 14:04 C04B 14:04 C 16:02 Z 16:02 24:26 D 24:26) 111:21 111:21 (72)発明者 岡山 誠史 大阪府門真市大字門真1048番地 松下電工 株式会社内 (72)発明者 進藤 知男 福岡県北九州市若松区響町1−1−2 北 九州松下電工株式会社響工場内 (72)発明者 徳田 光輝 福岡県北九州市若松区響町1−1−2 北 九州松下電工株式会社響工場内 Fターム(参考) 4G012 PA03 PA04 PA22 PB31 PC13 PE02 PE06 RA03 RA05 RB01 RB02 4G028 CA01 CB04 CC01 4G055 AA01 AB03 AB05 BA36 BA38

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともセメントを固形分成分として
    含有する原料スラリーを抄造、押出しまたは注型し、成
    形して得られる基板の表面に塗装を施し、養生する無機
    質板の製造方法において、基板裏面に、ガラス転移温度
    が30℃以下の熱硬化性樹脂を樹脂成分として含有する
    エマルジョン塗料を塗布した後、オートクレーブ養生す
    ることを特徴とする無機質板の製造方法。
  2. 【請求項2】 エマルジョン塗料は、粒径20〜100
    μmの骨材を含有する請求項1の無機質板の製造方法。
  3. 【請求項3】 エマルジョン塗料において、含有される
    骨材の量は、エマルジョン塗料中の固形分量に対して5
    〜30重量%である請求項1または2のいずれかの無機
    質板の製造方法。
  4. 【請求項4】 オートクレーブ養生後に再度エマルジョ
    ン塗料を塗布する請求項1ないし3のいずれかの無機質
    板の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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