JP2003126935A - 自動車用ホイールディスクの製造方法 - Google Patents

自動車用ホイールディスクの製造方法

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JP2003126935A JP2001322764A JP2001322764A JP2003126935A JP 2003126935 A JP2003126935 A JP 2003126935A JP 2001322764 A JP2001322764 A JP 2001322764A JP 2001322764 A JP2001322764 A JP 2001322764A JP 2003126935 A JP2003126935 A JP 2003126935A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱放射孔の孔開け加工を容易に行い得ると共
に、製造工程を合理化でき得る自動車用ホイールディス
クの製造方法を提案する。 【解決手段】 本発明のホイールディスク5の製造方法
は、肩部前成形工程、穿孔工程、湾曲工程を順次実行す
る一連の工程を備えるものであるから、熱放射孔9の加
工をプレス機器の垂直方向にできるため、熱放射孔開け
用金型の構造が簡単になり、金型に関する製造費用や、
設備維持費用等を低減することができると共に、穿孔工
程の後に湾曲工程を行うことにより、熱放射孔9が変形
等が生じることもないから、別途修正加工をするような
工程を設ける必要もない。而して、ホイールディスク5
の製造工程を一層効率的に合理化することが可能とな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車用ホイール
ディスクの製造方法に係り、詳しくは、ホイールディス
クの熱放射孔の孔開け加工に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車用ホイールは、リムの内周面に形
成されたドロップ部又はビードシート部に、ホイールデ
ィスクのフランジ部を溶接して構成される、いわゆる2
ピースタイプのものが主流となっており、リムとホイー
ルディスクとをそれぞれ成形した後、相互を溶接するこ
とにより製造されることが一般的である。この2ピース
タイプの自動車用ホイールのホイールディスクは、中央
にハブ孔が形成されたハブ取り付け部と、ハブ取り付け
部の周縁に形成された、外方向へ隆起するハット部と、
該ハット部の外側へホイール軸方向に対し傾斜して連成
され、周方向に複数の熱放射孔(飾り孔)が形成され
た、凸形状を成す湾曲肩部と、該湾曲肩部の外側にホイ
ール軸方向とほぼ平行に形成された、リムと嵌合するフ
ランジ部とから成る。ここで、熱放射孔とは、自動車用
ホイールの湾曲肩部に形成されて、ブレーキ等により発
せられた熱をディスク外部に逃がす役割を有するもので
あると共に、ホイールの表面(以下、意匠面)形状を成
すものであるから、ホイールの意匠性に対する大きな要
素となっている。
【0003】このホイールディスクの製造方法として
は、略正方形の平板状材料を、その四角部を円弧状に切
り落としてなる周端縁を有する板状基材を用いて成形す
る。まず、この板状基材をプレス機器等を用いて所定の
金型により絞り加工して、ハブ取り付け部、ハット部、
湾曲肩部等の形状を形成すると共に、ハブ孔、及びボル
ト孔を孔開け加工する。この絞り加工は、それら形状を
精度良く形成するため、複数工程に分けている場合が多
い。そして、リストライク工程により湾曲肩部の外側部
分を折り曲げてフランジ部を形成する。その後、湾曲肩
部に熱放射孔を孔開け加工することにより、所望のホイ
ールディスクを得ていることが一般的であった。
【0004】このようなホイールディスク製造方法にあ
って、熱放射孔を孔開け加工する際には、既にホイール
ディスクは所定の完成形状となっているから、熱放射孔
を加工する湾曲肩部は、ホイール軸方向に対し傾斜して
いる。このような湾曲肩部にホイール軸方向から熱放射
孔開け加工すると、孔開けパンチが湾曲肩部に接する際
に滑る等して、バリが発生したり、孔開けパンチやダイ
スが欠ける等を生じ易くなるから、適正な精度で加工す
ることが難しい。また、その加工面が人間の視線方向
(ホイールに対し斜め上方)からはっきりと見ることが
できるため、ホイールの意匠性が低下することになり得
る。そのため、この湾曲肩部に孔開け加工するには、傾
斜した湾曲肩部に対しほぼ垂直に孔開け用パンチ及びダ
イスを作用させることにより、適正な形状に加工してい
た。例えば、図7のように、孔開けパンチa及びダイス
dを、湾曲肩部7に対しほぼ垂直になるように、ホイー
ル軸方向に対し所定の角度で傾斜させて熱放射孔開け用
金型に組み込むと共に、この孔開けパンチaを該傾斜角
度に沿って作動をさせるため、プレス機器cの垂直方向
作動を該傾斜角方向作動に変換するカムbを設けた金
型、いわゆるカム式孔開け用金型を用いて熱放射孔9の
孔開け加工を行うようにしていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このカム式
孔開け用金型は金型構造が複雑であるため、所望の精度
を満足するには、その制作に多大な費用が必要となって
いた。また、プレス機の垂直方向(ホイール軸方向)の
動きをカムにより傾斜角度の動きに変換することによっ
て、孔開け用パンチとダイスとが相互に干渉することに
より損傷し易く、それら部品の寿命が短くなるため、金
型のメンテナンスに多くの時間と費用とが必要となる等
の問題が生じていた。さらには、熱放射孔開け加工工程
は、このように特殊な金型を用いるため、ホイールディ
スクを成形する他の加工工程と同時に行うことが困難で
あり、製造工程の合理化を妨げる要因ともなっていた。
【0006】そのため、この熱放射孔開け加工を垂直方
向に沿って加工する、いわゆる垂直式孔開け成形方法が
従来より検討されてきた。例えば、特開2000−22
5432公報に開示されているように、ホイールディス
ク成形工程にあって、板状基材から、ハブ取り付け部及
びハット部を成形した後、湾曲肩部が成形される前の平
面形状の所定部に、熱放射孔開け加工を実施する方法が
提案されている。ところが、この方法では、熱放射孔を
形成した後に所定の湾曲肩部を形成する絞り加工を行う
ため、その絞り加工により熱放射孔に部分的に応力集中
が働き、孔形状が変形することとなりえ、ホイールの意
匠性の低下等が考えられた。そのため、変形した熱放射
孔を修正する新たな工程が必要となるから、ホイールデ
ィスク製造工程の合理化に限界が生じることとなってい
た。
【0007】本発明は、かかる問題を解決し得る熱放射
孔の孔開け加工工程を備えた自動車用ホイールディスク
の製造方法を提案することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めの本発明としては、自動車用ホイールディスクの製造
方法にあって、前記湾曲肩部の凸頂点における接平面が
ホイール軸方向に対してほぼ直角となるように、湾曲肩
部を形成する肩部前形成工程と、この凸頂点部位にホイ
ール軸方向とほぼ平行に孔開け加工することにより所望
の熱放射孔を形成する穿孔工程と、ハット部と湾曲肩部
間を、湾曲肩部がハット部に対して所定完成角度となる
ように湾曲する湾曲工程とを順次実行する一連の工程を
備えることを特徴とするものである。
【0009】かかる製造方法にあっては、肩部前形成工
程において、湾曲肩部の凸頂点における接平面がホイー
ル軸方向に対してほぼ直角となるように湾曲肩部を形成
することにより、凸頂点部位に施す熱放射孔の孔開け加
工を、ホイール軸方向とほぼ平行に行うことが可能とな
る。そのため、孔開け加工用のパンチの作動方向を、プ
レス機器の垂直方向(ホイール軸方向)とする、いわゆ
る垂直式孔開け成形方法を行うことが可能となるから、
熱放射孔開け用金型の構造を、従来のカム式孔成形用金
型に比して簡単にすることができる。これにより、この
熱放射孔開け用金型は、ホイールディスクの形状を形成
する絞り加工用金型と合体型にすることが可能となるか
ら、この熱放射孔の孔開け加工を行う穿孔工程を、ホイ
ールディスク形状を形成する加工工程と同時に行うこと
ができるようになるため、ホイールディスクの製造工程
を合理化することができ得る。尚、湾曲肩部の凸頂点に
おける接平面とホイール軸方向とによりほぼ直角に形成
される角度は、90±10度の範囲を好ましく用い得
る。
【0010】このような本発明にかかる製造方法にあっ
ては、湾曲肩部を所望の凸形状に形成する肩部前形成工
程の後に、穿孔工程によって熱放射孔を形成し、その
後、湾曲工程によってこの湾曲肩部を所定完成角度とな
る傾斜面とするものである。そのため、熱放射孔を形成
した後に湾曲肩部の形状を変形させることがないから、
穿孔工程で形成した熱放射孔が他の加工工程により変形
することがない。従って、穿孔工程で熱放射孔を精度良
く形成すれば、別途修正加工をするような工程を設ける
必要もなく、意匠性に優れ、かつ、所望の熱放熱性を有
するホイールディスクを得ることができ、上述した垂直
式孔開け成形によって得られる製造工程の合理化を一層
進めることができるという優れた利点を有する。
【0011】また、このような垂直式孔開け成形する垂
直式孔成形用金型は、カム式孔成形用金型のように孔開
け用パンチ及びダイスの作動方向を変換するような機構
を必要としないから、孔開け用パンチ及びダイスを精度
良く作動させることができるため、これら部品の疲労寿
命を向上させることができ得る。さらに、金型の構造が
比較的簡単なものとなるから、金型の製造費用を低減で
きると共に、メンテナンス性も向上する。このように、
金型に関する製造費用や、設備維持費用等を低減するこ
とができるという優れた効果もある。
【0012】本発明の製造方法では、肩部前形成工程の
後に穿孔工程を行うから、様々な湾曲形状を有する湾曲
肩部に対しても、適正な熱放射孔を形成することが可能
である。また、穿孔工程後に湾曲工程を行うことによ
り、湾曲肩部がホイール軸方向に対してどのような完成
角度を有するホイールディスクに対しても適用すること
ができ得る。
【0013】ここで、上記の肩部前形成工程と穿孔工程
とを、ホイールディスクのハブ取り付け部及びハット部
等を形成する絞り加工工程で行うようにしたことが提案
される。一般的にハブ取り付け面、ハット部、湾曲肩部
等の形状は、所定の金型を用いて絞り加工することによ
り形成される。尚、この絞り加工を複数回に分けて行う
ことにより、ホイールディスク形状の寸法精度を向上さ
せている。ここで、熱放射孔開け加工に使用する垂直式
孔成形金型は、上述したようにその構造が簡単であるか
ら、他の工程に用いられる金型と合体型を形成すること
が比較的容易にできる。而るに、肩部成形工程を実行す
るための金型と、垂直式孔成形金型とを、絞り加工工程
のいずれか加工工程の金型と夫々合体型とし、肩部前形
成工程と穿孔工程とを絞り加工工程で同時に行うことに
より、ホイールディスクの製造工程を大幅に削減するこ
とができる。さらには、合体型の金型を使用することに
より、金型のメンテナンス等にかかる設備維持費用を低
減できるという効果も生じる。
【0014】さらに、湾曲工程を、フランジ部をホイー
ル軸方向に対してほぼ平行となるように折曲げ加工する
リストライク工程で行うことも提案される。ここで、リ
ストライク工程にあって、ホイールディスクを保持する
ための冶具に、ハット部と湾曲肩部間を所定完成角度と
なるように湾曲加工させるための金型を用いるようにす
れば、湾曲工程をリストライク工程と同時に行うことが
できる。これにより、ホイールディスクの製造工程を一
層削減できる。また、湾曲工程用の金型と、リストライ
ク工程用の金型とを合体型とすることにより、金型のメ
ンテナンス等にかかる設備維持費用を低減でき得る。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の実施例を添付図面に従っ
て説明する。図1は自動車用スチールホイールAの縦断
面図である。この自動車用スチールホイールAは、リム
1と、ハブ孔3をその中央に具備するホイールディスク
5とからなる。かかる自動車用スチールホイールAは、
リム1のドロップ部2の内周面に、ホイールディスク5
のディスクフランジ部11を内嵌させて、一体化され
る。さらに嵌合されたリム1とホイールディスク5は、
隅肉溶接又はスポット溶接により接合される。尚、隅肉
溶接には、アーク溶接、レーザー溶接等の公知技術を用
いることができる。
【0016】図2は、自動車用スチールホイールAのホ
イールディスク5の斜視図である。このホイールディス
ク5には、その周端縁にハブ孔フランジ部4が形成され
たハブ孔3を中央に有し、その半径方向外側に位置し周
方向に互いに均等間隔で五個のボルト孔6が形成された
ハブ取り付け部10と、ハブ取り付け部10の周縁に外
方向に隆起したハット部8と、このハット部8の外側へ
ホイール軸方向に対し傾斜して連成され、周方向に16
個の熱放射孔9が形成された、凸形状を成す湾曲肩部7
と、この湾曲肩部7の外側にホイール軸方向とほぼ平行
に形成されたフランジ部11とが備えられている。この
ハット部8及び熱放射孔9は、意匠性の向上、剛性の向
上、軽量化、放熱性の向上等の役割を果たしている。
尚、このボルト孔6及び飾り孔9は、自動車の種類によ
って、その個数が異なる場合もある。
【0017】次に本発明の要部にかかるホイールディス
ク5の成形工程について、図3〜図6に従って説明す
る。ホイールディスク5は、所定の略正方形状とした平
板の合金鋼の四つの角部を、外側方向に凸形状となる円
弧状に形成した板状基材Bを加工することにより成形さ
れる。板状基材Bを、プレス機器によって絞り加工によ
りホイールディスク5の形状を成形した後リストライク
工程を行って、所望のホイールディスク5を得る。ここ
で、絞り加工は三回の工程に分けて実行される。尚、プ
レス機器による絞り加工を行う圧力負荷方向(垂直方
向)は、ホイール軸方向とほぼ平行となるようにしてい
る。以下各工程を詳細に説明する。
【0018】第一の絞り加工工程について説明する。図
3(a)のように、上面が平面である環状の絞りダイス
30の上に板状基材Bを置き、板状基材Bの上部側か
ら、環状の皺押さえブロック32を押し当て、絞りダイ
ス30と共に板状基材Bを挟圧する。そして、図3
(b)のように絞りパンチ31を板状基材Bに押し圧す
ることにより、板状基材Bを受け皿状品Cに成形する。
同時に、次からの工程での材料の位置基準とする四角形
のハブ基孔13が、板状基材Bを変形を支持する座面ブ
ロック33の中央に設けられた孔開けパンチ34により
形成される。尚、絞りパンチ31の中央部分には、孔開
けパンチ34のダイスとなる、中心に四角形の穴が設け
られた孔開けダイス35が配設されている。
【0019】次に第二絞り加工工程について説明する。
図4(a)のように、上記第一絞り工程で成形した受け
皿状品Cを、ハブ基孔13が下ディスク型41に設けら
れたロケーションピン42に挿入されて配置される。そ
の後、図4(b)のように、上ディスク型40を、ロケ
ーションピン42をガイドとして、受け皿基材Cを押し
圧成形し、所望の形状のディスク状品Dを形成する。こ
の第二絞り工程では、ハブ取り付け部10及びハット部
8を形成すると共に、湾曲肩部7の凸頂点部位12にお
ける接平面がホイール軸方向に対してほぼ直角となるよ
うに湾曲肩部7を形成する。すなわち、第二絞り加工工
程で、肩部前形成工程が実行される。これにより、湾曲
肩部7の凸頂点部位12に熱放射孔9を形成するための
孔開け加工を、ホイール軸方向(垂直方向)で行うこと
ができるようになった。ここで、湾曲肩部7の凸頂点部
位12における接平面とホイール軸方向とが形成する角
度は、ホイール裏面方向から83度〜90度の範囲を好
適として用いている。
【0020】次に第三絞り加工工程について説明する。
図5(a)のように、上記第二絞り加工工程で成形した
ディスク状品Dを、上型であるパンチホルダー50と、
下型であるダイスホルダー51により絞り加工すること
により、ホイールディスク5の形状の寸法精度を整え
る。このパンチホルダー50には、熱放射孔9を孔開け
加工する熱放射孔抜きパンチ52と、ハブ孔3を孔開け
加工するハブ孔抜きパンチ53と、ボルト孔6を孔開け
加工するボルト孔抜きパンチ54とが垂直方向、すなわ
ちホイール軸方向とほぼ平行に設けられている。また、
ダイスホルダー51には、前記各孔抜きパンチと共に、
所定の孔開け加工を行うと共に、スクラップ(孔材)を
排出する熱放射孔抜きダイス55と、ハブ孔抜きダイス
56と、ボルト孔抜きダイス57とが垂直方向に配設さ
れている。そして、図5(b)のように、ディスク状品
Dをパンチホルダー50とダイスホルダー51で挟圧し
た状態で、各孔抜きパンチで孔開け加工を行い、所定の
熱放射孔9、ハブ孔3、ボルト孔6を形成する。このよ
うに第三絞り加工工程により、ホイールディスク5の寸
法精度を整えると共に、ハブ孔3、ボルト孔6、及び熱
放射孔9と形成する。すなわち、第三絞り工程で、穿孔
工程が実行される。このように、熱放射孔抜きパンチ5
2を垂直方向に作動させることにより、熱放射孔9の孔
開け加工をするから、バリや割れ等の不具合が生じない
適正な熱放射孔9を得ることができ得る。
【0021】次に、リストライク工程について説明す
る。図6(a)のように、上述のような三回の各絞り工
程で形成したホイールディスク5を、上方からフロート
ダイ60と、下方から絞りパンチ61とに押し圧加工す
ることにより、ハット部と湾曲肩部間を、湾曲肩部がハ
ット部に対して所定完成角度となるように湾曲させる。
その後、図6(b)のように、フロートダイ60と絞り
パンチ61とで挟圧した状態で、フランジ絞りリング6
2により、ホイールディスク5の周縁部を折り曲げ加工
して、ホイール軸方向とほぼ平行となるディスクフラン
ジ部11を形成すると共に、ハブ孔絞りパンチ63によ
りハブ孔周端縁をホイール軸方向とほぼ平行となるよう
に折り曲げ加工して、ハブ孔フランジ部4を形成する。
このようにリストライク工程によって、ハット部と湾曲
肩部間が所定完成角度となるように成形すると共に、デ
ィスクフランジ部11及びハブ孔フランジ部4を形成す
る。すなわち、リストライク工程で、湾曲工程が実行さ
れる。ここで、湾曲工程では、湾曲肩部7の形状を変形
させることがないため、第三絞り加工工程で形成した熱
放射孔9が形状変化することはない。
【0022】その後、意匠面等に表面仕上げ加工を施
す。こうして、所望のホイールディスク5を得る。この
ような一連の成形工程により、自動車用ホイールディス
クが製造される。
【0023】このように、湾曲肩部7に熱放射孔9を形
成する孔開け加工を、熱放射孔抜きパンチ52と熱放射
孔抜きダイス55とを垂直方向(ホイール軸方向とほぼ
平行)に作動させることにより行い得るから、この孔開
け加工工程を、絞り成形加工と同時に実行できるため、
ホイールディスク5の製造工程を削減することでき得
る。また、このような製造工程に要する垂直式孔成形用
金型は、従来のカム式孔成形用金型のように、加工に要
する力の方向を変化させる必要がないため、その構造が
比較的簡単なものとなる。そのため、高い精度を有する
金型を製造することが容易であり、かつ、その精度を比
較的容易に維持することができるから、金型の製造費用
と、メンテナンス等の設備維持管理費用とを低減するこ
とができるという優れた利点がある。さらに、高精度の
金型を使用することにより、孔開け不良等の不具合が発
生することを防止することができるという効果もある。
【0024】
【発明の効果】上述した本発明の自動車用ホイールディ
スクの製造方法は、湾曲肩部の凸頂点における接平面が
ホイール軸方向に対してほぼ直角となるように、湾曲肩
部を形成する肩部前形成工程の後に、この凸頂点部位に
熱放射孔をホイール軸方向に対してほぼ平行に孔開け加
工する穿孔工程を行うようにしたから、孔開け加工用の
パンチの作動方向がプレス機器の垂直方向(ホイール軸
方向)となるため、熱放射孔開け用金型の構造を簡単に
でき、絞り加工用金型と合体型にすることが可能とな
る。これにより、この熱放射孔の孔開け加工を、ホイー
ルディスク形状を形成する加工工程と同時に行うことが
でき得るため、ホイールディスクの製造工程を合理化す
ることができるという優れた効果が生じる。さらには、
熱放射孔を形成する穿孔工程の後に、湾曲工程によって
湾曲肩部を所定完成角度となる傾斜面とするから、穿孔
工程で形成した熱放射孔が他の加工工程により変形する
ことがないため、別途修正加工をするような工程を設け
る必要もない。而して、ホイールディスクの製造工程を
一層効率的に合理化することができるという優れた利点
を生じる。
【0025】また、このような熱放射孔開け用金型の構
造が簡単になることにより、孔開け用パンチやダイス等
の部品の疲労寿命を向上させることができ得ると共に、
金型に関する製造費用や、設備維持費用等を低減するこ
とができるという優れた効果もある。
【0026】肩部前形成工程と穿孔工程とを、ホイール
ディスクのハブ取り付け部及びハット部等を形成する絞
り加工工程で行うことにより、ホイールディスクの製造
工程を削減することができる。また、肩部成形工程を実
行するための金型と、垂直式孔成形金型とを、絞り加工
工程のいずれかの金型と夫々合体型とすることにより、
金型のメンテナンス等にかかる設備維持費用を低減する
ことができる。
【0027】さらに、湾曲工程を、フランジ部をホイー
ル軸方向に対してほぼ平行となるように折曲げ加工する
リストライク工程で行うことにより、ホイールディスク
の製造工程を一層削減できる。また、湾曲工程用の金型
と、リストライク工程用の金型とを合体型とすることに
より、金型のメンテナンス等にかかる設備維持費用を低
減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動車用スチールホイールAの縦断面図であ
る。
【図2】ディスク5の斜視図である。
【図3】第一絞り加工工程を示す工程図である。
【図4】第二絞り加工工程を示す工程図である。
【図5】第三絞り加工工程を示す工程図である。
【図6】リストライク工程を示す工程図である。
【図7】従来の熱放射孔9の加工を表す成形図である。
【符号の説明】
A 自動車用スチールホイール B 板状基材 1 リム 5 ホイールディスク 7 湾曲肩部 8 ハット部 9 熱放射孔 12 凸頂点部位 52 熱放射孔抜きパンチ 55 熱放射孔抜きダイス

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】中央にハブ孔が形成されたハブ取り付け部
    と、ハブ取り付け部の周縁に形成された、外方向へ隆起
    するハット部と、該ハット部の外側へホイール軸方向に
    対し傾斜して連成され、周方向に複数の熱放射孔が形成
    された、凸形状を成す湾曲肩部と、該湾曲肩部の外側に
    ホイール軸方向とほぼ平行に形成された、リムと嵌合す
    るフランジ部とを備えた自動車用ホイールディスクの製
    造方法において、 前記湾曲肩部の凸頂点における接平面がホイール軸方向
    に対してほぼ直角となるように、湾曲肩部を形成する肩
    部前形成工程と、この凸頂点部位にホイール軸方向とほ
    ぼ平行に孔開け加工することにより所望の熱放射孔を形
    成する穿孔工程と、ハット部と湾曲肩部間を、湾曲肩部
    がハット部に対して所定完成角度となるように湾曲する
    湾曲工程とを順次実行する一連の工程を備えることを特
    徴とする自動車用ホイールディスクの製造方法。
  2. 【請求項2】肩部前形成工程と、穿孔工程とを、ホイー
    ルディスクのハブ取り付け部及びハット部を形成する絞
    り加工工程で行うようにしたことを特徴とする請求項1
    に記載の自動車用ホイールディスクの製造方法。
  3. 【請求項3】湾曲工程を、フランジ部をホイール軸方向
    に対してほぼ平行となるように折曲げ加工するリストラ
    イク工程で行うようにしたことを特徴とする請求項1又
    は請求項2に記載の自動車用ホイールディスクの製造方
    法。
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