JP2003126904A - 多段クラスタ圧延機の板形状修正方法及び制御装置 - Google Patents

多段クラスタ圧延機の板形状修正方法及び制御装置

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JP2003126904A
JP2003126904A JP2001324527A JP2001324527A JP2003126904A JP 2003126904 A JP2003126904 A JP 2003126904A JP 2001324527 A JP2001324527 A JP 2001324527A JP 2001324527 A JP2001324527 A JP 2001324527A JP 2003126904 A JP2003126904 A JP 2003126904A
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plate shape
vector
actuator
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rolling mill
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JP2001324527A
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Kazuhiko Tanioka
和彦 谷岡
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】従来の板形状修正方法は、板幅方向各ゾーンで
検出した伸率値を関数で表現し演算処理していたので、
関数の近似精度に伴い圧延機の形状制御能力を有効利用
できず高精度の板形状制御が困難であった。本発明はこ
の不具合を解消する板形状修正方法の提供を課題とす
る。 【解決手段】 本発明の板形状修正方法は、圧延材板形
状の検出工程、板形状検出信号を板幅方向各ゾーンの伸
率値を要素とする多次元ベクトルにする工程、多次元ベ
クトルで目標板形状、実板形状及び各形状制御アクチュ
エータ影響係数をデータベクトルにする工程、目標板形
状データベクトル、実板形状データベクトルから板形状
偏差ベクトルを算出する工程、板形状偏差ベクトルの大
きさが最小値になる最適操作量を求める工程、最適操作
量でアクチュエータを制御し板形状修正を行なう工程か
らなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は多段クラスタ圧延機
における板形状の修正方法及び制御装置に係り、特に板
形状制御の応答性能を高め、しかも高い圧延材の板形状
制御精度を達成できるようにした多段クラスタ圧延機の
板形状修正方法及びその方法を実施するための制御装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】熱間圧延された鋼板(ストリップ)を均
一な所定厚さにする冷間圧延においては、ハウジング内
に、上下一対のワークロール、このワークロールをサポ
ートする中間ロール、及びこの中間ロールをサポートす
る板幅方向に分割されたバックアップロールを設けた多
段クラスタ圧延機が使用されている。図4は、このよう
な冷間圧延に使用される多段クラスタ圧延機の概略側面
を示す図である。
【0003】図において、1は圧延を行う圧延材、2は
圧延機のハウジング、21はワークロール、22は中間
ロール、23はバックアップロール、3は圧下レベリン
グ機能を有する圧下装置、4はバックアップロール23
のクラウン調整装置、5はワークロールベンダー装置、
6は中間ロールベンダー装置、7は板形状検出器であ
る。
【0004】このような多段クラスタ圧延機では、ワー
クロール21に押圧され走行する圧延材1の板幅方向の
各ゾーンにおける伸率値を板形状検出器7で検出し、検
出した伸率値に応じてワークロールベンダー装置5、中
間ロールベンダー装置6、圧下装置3及びクラウン調整
装置4を制御することにより、ワーク側及びドライブ側
ロールギャップと、クラウンの調整を行うようにしてい
る。このようにして行われる従来の圧延材1の板形状の
修正では、圧延材1の板幅方向に分割された各ゾーンに
おいて検出された伸率値を板幅方向の検出位置に対応さ
せて示すようにした入力値の関数によって表現し、この
関数を使って演算することにより、目標板形状と実板形
状の差をなくすようにした種々の方法が考案されてい
る。
【0005】ところが、従来の方法では、目標板形状、
実板形状、及び各形状制御アクチュエータの能力を表す
アクチュエータ影響係数を、板幅方向の検出位置に対応
させて示すようにした入力値の関数によって表現するよ
うにしていたため、目標板形状と実板形状の差を評価す
る方法は、これらの関数を用いたものでしかできなかっ
た。
【0006】このため、アクチュエータ操作量を算出す
るロジックが統計数学等を用いた複雑なものとなり、こ
れに起因して、板形状制御装置内における演算処理が複
雑となり、処理時間が長くなるため、板形状制御の応答
速度が遅くなってしまう不具合、または関数の近似精度
の問題に起因して、多段クラスタ圧延機が持つ形状制御
能力を最大限に有効利用できず、高精度の板形状制御が
できないという不具合が生じていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した従
来の方法による目標板形状と実板形状の差をなくするた
めアクチュエータ操作において生じる不具合を解消する
ために、統計数学等を用いることなくアクチュエータ操
作量を算出できるようにして、板形状制御装置内におけ
る演算処理を簡素化して処理時間を短くし、板形状制御
の応答性能を高め、且つ、どのような板形状制御用アク
チュエータが装備された多段クラスタ圧延機において
も、その圧延機の有する形状制御能力を最大限に有効利
用でき、高い板形状制御精度を達成することができる板
形状修正方法及びその制御装置を提供することを課題と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】このため、第1番目の本
発明の多段クラスタ圧延機の板形状修正方法は、次の手
段を採用した。
【0009】(1)圧延材の板形状を圧延機出側の板幅
方向に設けた板形状検出器により検出する工程と、検出
された板形状検出信号を板幅方向に分割された各ゾーン
における伸率値を要素とする多次元ベクトルにする工程
と、目標板形状、実板形状及び予め計算又は実測により
求めた各形状制御アクチュエータの能力を表すアクチュ
エータ影響係数を多次元ベクトルを用いて目標板形状デ
ータベクトル、実板形状データベクトル、及びアクチュ
エータ影響係数データベクトルにする工程と、目標板形
状データベクトルと実板形状データベクトルとから板形
状偏差ベクトルを算出する工程と、アクチュエータ影響
係数データベクトルを各形状制御アクチュエータ操作量
で操作し、板形状偏差ベクトルが最小値になるときの各
形状制御アクチュエータの最適操作量を求める工程と、
最適操作量により各形状制御アクチュエータを制御し板
形状修正を行なう工程とからなるものとした。
【0010】また、第2番目の本発明の多段クラスタ圧
延機の板形状修正方法は、上述(1)に加え、次の手段
を採用した。
【0011】(2)板形状制御用アクチュエータを圧延
機内にx個、圧延機出側にy個の分割ゾーンより構成さ
れる板形状検出器を配置し、各アクチュエータ影響係数
データベクトルをAij(aij;i=1〜x,j=1
〜y)、実板形状データベクトルをBj(bj;j=1
〜y)、目標板形状データベクトルをCj(cj;j=
1〜y)、各形状制御アクチュエータの操作量をΔKi
(i=1〜x)、板形状偏差ベクトルをDjとしたと
き、各形状制御アクチュエータの最適操作量を求める工
程が、各ベクトルの関係が数1を満たすようΔKi(i
=1〜x)だけ操作し、各アクチュエータ操作後の操作
量D′jとAlj〜Axjが数2に示すようになり、
D′jの大きさが最小になるときにBjがCjに最も近
づいていると判定する工程であり、板形状修正を行なう
工程が、各ベクトルの関係が数1を満たすΔKiである
最適操作量を圧延中に常時求めて板形状の閉ループ制御
を行う工程とした。
【0012】
【数1】
【0013】
【数2】 また、第1番目の本発明の多段クラスタ圧延機の板形状
制御装置は、次の手段とした。
【0014】(3)圧延機出側に設けられた板形状検出
器によって検出された圧延材の板形状を、板幅方向の伸
率値を要素とした多次元ベクトルで表す機能を有する手
段と、目標板形状、実板形状及び予め計算又は実測によ
って求めた各形状制御アクチュエータの能力を表すアク
チュエータ影響係数を、多次元ベクトルを用いてそれぞ
れ目標板形状データベクトル、実板形状データベクト
ル、及びアクチュエータ影響係数データベクトルで表す
機能を有する手段と、これらの多次元ベクトルに対し
て、和、差、積、外積、内積等の種々のベクトル計算を
行ない、アクチュエータ影響係数データベクトルを各形
状制御アクチュエータ操作量で操作し、目標板形状デー
タベクトルと実板形状データベクトルとの差である、板
形状偏差ベクトルの大きさが最小値になるときの各形状
制御アクチュエータの操作量である最適操作量を求める
機能を有する手段と、前記最適操作量により前記各形状
制御アクチュエータを制御し、板形状修正を行なう機能
を有するものとした。
【0015】また、第2番目の本発明の多段クラスタ圧
延機の板形状制御装置は、上述(3)に加え、次の手段
とした。
【0016】(4)請求項3の多段クラスタ圧延機の板
形状制御装置において、前記請求項2に記載の多段クラ
スタ圧延機の板形状修正方法を実施する機能を有する手
段を備えていることを特徴とする多段クラスタ圧延機の
板形状制御装置。
【0017】上述した構成により、本発明の多段クラス
タ圧延機の板形状修正方法及びこの方法を実施する板形
状制御装置では、実板形状を目標板形状に最も近づける
ための各形状制御アクチュエータの最適操作量が、従来
から行われている板幅方向の各ゾーンにおいて検出され
た伸率値を検出位置に対応して示すようにした、入力値
の関数に依って表現することなくできるようになり、板
形状制御装置内で行われる演算処理が簡素化され処理時
間を短くでき、板形状制御の応答性が高められ圧延作業
を迅速化することができるとともに、圧延機の有する板
形状制御能力を最大限に有効利用でき、高い板形状制御
精度を達成できるようになる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の多段クラスタ圧延
機の板形状修正方法およびその方法に使用する制御装置
の実施の一形態を図面に基づき説明する。
【0019】図1は本発明の多段クラスタ圧延機の板形
状修正方法およびその方法に使用する制御装置を説明す
るための、修正を行う板形状のベクトル空間の概念説明
図、図2は本発明の多段クラスタ圧延機の板形状制御装
置の実施の第1形態を示すブロック構成図、図3は本発
明の多段クラスタ圧延機の板形状修正方法の実施の第1
形態を示すフロー図である。
【0020】図1においてAijは、図4で示した圧下
装置3、ロールのクラウン調整装置4、ワークロールベ
ンダー装置5、中間ロールベンダー装置6等、各アクチ
ュエータの板幅方向の板形状に対する有限個(i=1〜
x個)の影響係数データベクトルである。Bjは板形状
検出ゾーンに設置された板形状検出器7が検出する板幅
方向に有限個(j=1〜y個)の要素からなる実板形状
データベクトル、Cjは板形状検出ゾーンに対応する板
幅方向に有限個(j=1〜y個)の要素からなる目標板
形状データベクトル、Djは目標板データベクトルCj
と目標板形状データベクトルの差(Cj−Bj)である
板形状偏差ベクトルである。
【0021】板形状偏差ベクトルDj=(Cj−Bj)
は、アクチュエータ影響係数データベクトルAij(A
1j〜Axj)に従属し、図1に示すようにアクチュエ
ータ影響係数データベクトルAijの方向に対して傾斜
方向に生じるものとして表わすことができる。
【0022】一方、アクチュエータ影響係数データベク
トルAijは、アクチュエータ操作量ΔKi(i=1〜
x)を使ってΔKi×Aijとして表わすことができ、
アクチュエータ操作量ΔKiを変えることで操作し、調
整することができ、この操作により、板形状偏差ベクト
ルDj=(Cj−Bj)をアクチュエータ影響係数デー
タベクトルAij(A1j〜Axj)と1次従属の関係
にない、即ち板形状偏差ベクトルDjをアクチュエータ
影響係数データベクトルA1j〜Axjと直交する位置
に変動させることができる。
【0023】この操作位置では、図1から明らかなよう
に板形状偏差ベクトルDjの大きさが最小値となること
から、実板形状データベクトルBjは、目標板形状デー
タベクトルCjに最も近づけたものにすることができ
る。そして、板形状偏差ベクトルDj=(Cj−Bj)
を、この操作位置へ移動させるためには、アクチュエー
タ操作量ΔKi(i=1〜x)が、数3を満たすように
計算されて得られる操作量ΔKiで、各アクチュエータ
を操作することによって達成することができる。
【0024】
【数3】 本実施の形態の図2に示す多段クラスタ圧延機の板形状
制御装置では、この操作量ΔKiを板形状の最適操作量
信号として使用するようにしている。
【0025】図2において、8は板形状制御装置であ
り、この板形状制御装置8は、入力部9と、演算部10
と、出力部11で構成されている。入力部9には、図4
に示す多段クラスタ圧延機の出側に設けられた板形状検
出器7から検出された実板形状信号Fが入力され、更に
外部の上位計算機12と、操作盤13から目標形状設定
信号Eが入力される。
【0026】演算部10では、入力部9から入力された
実板形状信号F、目標形状設定信号Eにより数1を満足
する最適操作量信号ΔKi(i=1〜x)が計算され、
この計算値が入力された出力部11から操作量信号A、
B、C、Dが、圧下装置3、クラウン調整装置4、ワー
クロールベンダー装置5及び中間ロールベンダー装置6
の各板形状制御アクチュエータへ出力され、これらの操
作量信号により、実板形状を上位計算機に操作盤13か
ら入力された目標形状に近づける各装置3、4、5、6
に設けられている各板形状制御アクチュエータの制御が
行われる。
【0027】上述した図2に示す多段クラスタ圧延機の
板形状修正制御装置を使用して行う板形状制御は、図3
に示す制御方法のフローで行われる。
【0028】ステップS1で、多段クラスタ圧延機の出
側の板幅方向に設けられた板形状検出器7により、ワー
クロールに押圧され走行して来る圧延材1を検出するこ
とにより、有限個の要素からなる板形状を検出し、ステ
ップS2で、板形状検出器7より出力された板形状検出
信号を板幅方向に分割された各ゾーンの伸率値を要素と
した多次元ベクトルにし、ステップS3で、ステップS
2から出力された多次元ベクトルを用い目標板形状デー
タベクトルCj、実板形状データベクトルBj、及び各
アクチュエータの影響係数データベクトルAijを計算
する。
【0029】次いで、ステップS4で、ステップS3か
ら出力された目標板形状データベクトルCjと実板形状
データベクトルBjとから板形状偏差ベクトルDjを求
め、ステップS5で、アクチュエータ操作量ΔKiを変
化させることにより、各アクチュエータの影響係数Ai
jを調整しながら数3の左辺の演算を行うことにより、
数3の条件を満している板形状偏差ベクトルDjの大き
さが最小値となる最適アクチュエータ操作量ΔKiを計
算し、ステップS6で、この最適アクチュエータ操作量
ΔKi値により圧下装置3、クラウン調整装置4、ワー
クロールベンダー装置5及び中間ロールベンダー装置6
を制御する各形状制御用アクチュエータの制御を行い、
板形状検出器7で検出される圧延材1の実板形状が、上
位計算機12と操作盤13から入力された目標形状にな
るようにする。
【0030】このような多段クラスタ圧延機の板形状修
正方法及びこの修正方法に使用する修正制御装置を用い
て、圧延材1の冷間圧延をするようにしたことにより、
従来の冷間圧延において、圧延材1の板幅方向の各ゾー
ンにおける伸率値に応じて行われるワーク側及びドライ
ブ側ロールギャップ調整とクラウンの調整に必要な圧下
装置3、クラウン調整装置4、ワークロールベンダー装
置5及び中間ロールベンダー装置6の各板形状制御アク
チュエータの制御に必要としていた板形状装置内におい
て行う、複雑な関数近似演算や統計数学処理等を実施す
る必要がなくなり、演算処理時間を短縮することができ
る。
【0031】また、これによって制御上の無駄時間が少
なくなり、板形状制御の応答性能が向上する。更には、
圧延材1の板幅方向に分割された各ゾーンにおいて検出
された伸率値を、板幅方向の検出位置に対応させて示す
ようにした入力値の関数によって表現し、この関数を使
って演算するようにした、従来の演算において必要とし
ていた関数の近似等の処理を必要としないため、近似精
度不良に起因する問題も解消し、圧延機が持つ形状制御
能力を最大限有効に利用できる板形状制御が可能とな
る。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の多段クラ
スタ圧延機の板形状修正方法は、圧延材板形状を板形状
検出器で検出する工程、板形状検出信号を板幅方向の各
ゾーンの伸率値を要素とする多次元ベクトルにする工
程、目標板形状、実板形状及び予め計算又は実測により
求めた各形状制御アクチュエータの影響係数を多次元ベ
クトルを用い目標板形状データベクトル、実板形状デー
タベクトル、及びアクチュエータ影響係数データベクト
ルにする工程、目標板形状データベクトルと実板形状デ
ータベクトルから板形状偏差ベクトルを算出する工程、
アクチュエータ影響係数データベクトルを各形状制御ア
クチュエータ操作量で操作し、板形状偏差ベクトルの大
きさが最小値になる各形状制御アクチュエータの最適操
作量を求める工程、最適操作量より各形状制御アクチュ
エータを制御し板形状修正を行なう工程からなるものと
した。
【0033】また、本発明の多段クラスタ圧延機の板形
状修正方法は、板形状制御用アクチュエータを圧延機内
にx個、圧延機出側にy個の分割ゾーンより構成される
板形状検出器を配置し、各アクチュエータ影響係数デー
タベクトルをAij、実板形状データベクトルをBj、
目標板形状データベクトルをCj、各形状制御アクチュ
エータの操作量ベクトルをΔKi、板形状偏差ベクトル
をDjとしたとき、各形状制御アクチュエータの最適操
作量を求める工程が、各ベクトルの関係が数1を満たす
ΔKiだけ操作し、各アクチュエータ操作後のD′jと
Ali〜Axjが数2に示すようになり、D′jの大き
さが最小になるときにBjがCjに最も近づいていると
判定する工程であり、板形状修正を行なう工程が、各ベ
クトルの関係が数1を満たすΔKiである最適操作量を
圧延中に常時求めて板形状の閉ループ制御を行う工程か
らなるものとした。
【0034】また、多段クラスタ圧延機の板形状制御装
置は、圧延機出側の板形状検出器で検出された圧延材の
板形状を板幅方向の伸率値を要素とした多次元ベクトル
で表す機能を有する手段、目標板形状、実板形状及び予
め計算又は実測により求めた各形状制御アクチュエータ
能力を示すアクチュエータ影響係数を、多次元ベクトル
を用い目標板形状データベクトル、実板形状データベク
トル、及びアクチュエータ影響係数データベクトルとし
て表す機能を有する手段、多次元ベクトルに対して、種
々のベクトル計算を行ないアクチュエータ影響係数デー
タベクトルを各形状制御アクチュエータの操作量で操作
し、目標板形状データベクトルと実板形状データベクト
ルの差、板形状偏差ベクトルが最小値になる各形状制御
アクチュエータの最適操作量を求める機能を有する手
段、最適操作量により各形状制御アクチュエータを制御
し板形状修正を行なう機能を有する手段を有するものと
した。
【0035】また、本発明の多段クラスタ圧延機の板形
状制御装置は、多段クラスタ圧延機の板形状制御装置
が、前記板形状修正方法を実施する機能を有する手段を
備えているものとした。
【0036】これにより、実板形状を目標板形状に最も
近づけるための各形状制御アクチュエータの最適操作量
が、板幅方向の各ゾーンにおいて検出された伸率値を検
出位置に対応して示す入力値の関数で表現することなく
でき、板形状制御装置内で行われる演算処理が簡素化さ
れ処理時間を短くでき、板形状制御の応答性が高められ
圧延作業を迅速化できるとともに、圧延機の有する板形
状制御能力を最大限に有効利用でき、高い板形状制御精
度を達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多段クラスタ圧延機の板形状修正方法
およびその方法に使用する制御装置の実施の形態を説明
するためのベクトル空間の概念の説明図、
【図2】本発明の多段クラスタ圧延機の板形状制御装置
の実施の第1形態を示すブロック構成図、
【図3】本発明の多段クラスタ圧延機の板形状修正方法
の実施の第1形態を示すフロー図、
【図4】冷間圧延に使用される多段クラスタ圧延機の概
略側面を示す図である。
【符号の説明】
1 圧延材 2 ハウジング 21 ワークロール 22 中間ロール 23 バックアップロール 3 圧下装置 4 クラウン調整装置 5 ワークロールベンダー装置 6 中間ロールベンダー装置 7 板形状検出器 8 板形状制御装置 9 入力部 10 演算部 11 出力部 12 上位計算機 13 操作盤 Aij 各アクチュエータ影響係数データベク
トル Bj 実板形状データベクトル Cj 目標板形状データベクトル Dj 板形状偏差ベクトル ΔKi 各形状制御アクチュエータ操作量 F 実板形状信号 E 目標形状設定信号 A,B,C,D 操作量信号

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧延材の板形状を圧延機出側の板幅方向
    に設けた板形状検出器により検出する工程と、検出され
    た板形状検出信号を板幅方向に分割された各ゾーンにお
    ける伸率値を要素とする多次元ベクトルにする工程と、
    目標板形状、実板形状及び予め計算又は実測により求め
    た各形状制御アクチュエータの能力を表すアクチュエー
    タ影響係数を、前記多次元ベクトルを用いて目標板形状
    データベクトル、実板形状データベクトル、及びアクチ
    ュエータ影響係数データベクトルにする工程と、前記目
    標板形状データベクトルと実板形状データベクトルとか
    ら板形状偏差ベクトルを算出する工程と、前記アクチュ
    エータ影響係数データベクトルを各形状制御アクチュエ
    ータ操作量で操作し、前記板形状偏差データベクトルの
    大きさが最小値になるときの前記各形状制御アクチュエ
    ータ操作量である最適操作量を求める工程と、前記最適
    操作量により前記各形状制御アクチュエータを制御し板
    形状修正を行なう工程とからなることを特徴とする多段
    クラスタ圧延機の板形状修正方法。
  2. 【請求項2】 請求項1の多段クラスタ圧延機の板形状
    修正方法において、前記板形状制御用アクチュエータを
    圧延機内にx個、圧延機出側にy個の分割ゾーンより構
    成される前記板形状検出器を配置し、前記各アクチュエ
    ータ影響係数データベクトルをAij(aij;i=1
    〜x,j=1〜y)、前記実板形状データベクトルをB
    j(bj;j=1〜y)、前記目標板形状データベクト
    ルをCj(cj;j=1〜y)、前記各形状制御アクチ
    ュエータ操作量をΔKi(i=1〜x)、前記板形状偏
    差ベクトルをDjとしたとき、前記最適操作量を求める
    工程が、各ベクトルが数1の関係を満たすようΔKi
    (i=1〜x)だけ操作し、各アクチュエータ操作後の
    DjであるD′jとAlj〜Axjが数2に示すように
    なり、前記D′jの大きさが最小になるときに前記Bj
    が前記Cjに最も近づいていると判定を行う工程からな
    り、前記板形状修正を行なう工程が、前記各ベクトルの
    関係が数1の関係を満たすΔKiを圧延中に常時求めて
    板形状の閉ループ制御を行う工程からなることを特徴と
    する多段クラスタ圧延機の板形状修正方法。 【数1】 【数2】
  3. 【請求項3】 圧延機出側に設けられた板形状検出器に
    よって検出された圧延材の板形状を、板幅方向の伸率値
    を要素とする多次元ベクトルで表す機能を有する手段
    と、目標板形状、実板形状及び予め計算若しくは実測に
    よって求めた各形状制御アクチュエータの能力を表すア
    クチュエータ影響係数を、前記多次元ベクトルを用いて
    それぞれ目標板形状データベクトル、実板形状データベ
    クトル、及びアクチュエータ影響係数データベクトルで
    表す機能を有する手段と、これらの多次元ベクトルに対
    して、和、差、積、外積、内積等の種々のベクトル計算
    を行ない、前記アクチュエータ影響係数データベクトル
    を各形状制御アクチュエータ操作量で操作し、前記目標
    板形状データベクトルと実板形状データベクトルとの差
    である板形状偏差ベクトルの大きさが最小値になるとき
    の各形状制御アクチュエータ操作量である最適操作量を
    求める機能を有する手段と、前記最適操作量により前記
    各形状制御アクチュエータを制御し、板形状修正を行な
    う機能を有する手段とを備えていることを特徴とする多
    段クラスタ圧延機の板形状制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項3の多段クラスタ圧延機の板形状
    制御装置において、前記請求項2に記載の多段クラスタ
    圧延機の板形状修正方法を実施する機能を有する手段を
    備えていることを特徴とする多段クラスタ圧延機の板形
    状制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012206170A (ja) * 2011-03-28 2012-10-25 Abb Res Ltd 帯板の平坦度を制御する方法と、そのための制御システム

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