JPH07115055B2 - 多段圧延機の形状制御方法及び多段圧延機及び多段圧延機の形状制御装置及び多段圧延機の圧延方法 - Google Patents

多段圧延機の形状制御方法及び多段圧延機及び多段圧延機の形状制御装置及び多段圧延機の圧延方法

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JPH07115055B2
JPH07115055B2 JP2228137A JP22813790A JPH07115055B2 JP H07115055 B2 JPH07115055 B2 JP H07115055B2 JP 2228137 A JP2228137 A JP 2228137A JP 22813790 A JP22813790 A JP 22813790A JP H07115055 B2 JPH07115055 B2 JP H07115055B2
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    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21BROLLING OF METAL
    • B21B37/00Control devices or methods specially adapted for metal-rolling mills or the work produced thereby
    • B21B37/28Control of flatness or profile during rolling of strip, sheets or plates
    • B21B37/42Control of flatness or profile during rolling of strip, sheets or plates using a combination of roll bending and axial shifting of the rolls

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  • Control Of Metal Rolling (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は形状制御能力に優れた多段圧延機の形状制御方
法,多段圧延機,多段圧延機の形状制御装置及び多段圧
延機の圧延方法に関する。
〔従来の技術〕
従来より、圧延機によつて圧延される板材形状(平坦
度)の向上を図るべく種々の圧延機自動形状制御方法が
提案されている。これらはいずれも圧延直後に検出され
た圧延材の形状を目標とする形状に近づけ、あるいはそ
れに保持すべく、圧延機の有する形状修正手段の調節を
行なうものである。
この自動形状制御の性能を大きく左右するものの一つに
圧延材の形状の認識方法、あるいは表現方法がある。又
もう一つの要因として圧延機の形状修正能力がある。
まず、圧延機の形状の認識方法あるいは表現方法として
は、圧延材板幅全体の形状を一つの数式で近似する方法
が用いられている。しかもこのとき板の形状、具体的に
は圧延材長手方向長さの板幅方向分布は、通常単純な凸
状あるいは凹状のみでなく、W状あるいはM状の分布
や、さらに非対象の分布もあるので、これらの分布形状
を表現するための数式は少なくとも4次以上の高次項を
含む高次式となる必要があるとされてきた。例えば、特
開昭55−42165号公報では、圧延材の形状Yを板幅中心
より無次元化した幅方向座標xを用いて次の4次式で表
わしている。
Y=λ1x+λ2x2+λ3x3+λ4x4 …(1) また特開昭61−132213号公報ではさらに圧延材の形状を
正確に表現せんとして次の6次式を用いている。
Y=λ1x+λ2x2+λ3x3+λ4x4+λ5x5+λ6x6
(2) これらの従来の板形状を表わす近似式は、大型の計算機
を駆使すればいくらでも高速,高精度に数値計算するこ
とができ、確かに複雑な板形状が表現できる。
しかし他方、これらの高次式、特に3次以上の高次項を
含む多項式は、一般にその数式から直接板形状の実体を
判断することは困難で、従つて逆に、はたして計算中の
数式が刻々変化する板形状を正しく表現しているかどう
かを判定することはその数式や前記(1),(2)式に
おける係数λをみていてもかなり困難である。
さらにこれらの従来の多項式は、なまじ複雑な板形状分
布を表現する能力があるため、元々検出精度の出にくい
形状検出器よりの誤差の多い真にはありえないような形
状信号をそのまま忠実に表現してしまい、その後の圧延
機の自動制御を精度をかえつて悪くしたものにしてしま
うという問題がある。
またこれら従来の多項式のさらに大きな問題点は、圧延
機が有する形状修正手段、例えばロールベンダーの特性
や、板形状を変動させる外乱の特性とは全く無関係にこ
れらの数式が導入されている点である。すなわちこれら
の数式は、色々の板形状をよりよく把握,表現すること
を優先考慮して導入されているため、圧延機が有する形
状制御手段の特性との関連は全く考慮されておらず、よ
つて制御手段による圧延材の形状への影響は複雑な計算
プロセス、例えば行列式等で表わさざるをえず、はたし
て形状制御手段が正しく適用されているかは数式上から
は全く判定できない。
また、板の形状を圧延中刻々と変化させる外乱として、
作業ロール表面のサーマルクラウン,圧延素材の板クラ
ウン、さらには板幅方向硬度分布などの変動があるが、
これらは板幅の大小にかかわらず板幅端部よりある一定
幅域内で変動する特性を持つている。従つてこのような
変動特性に対しては、板幅中央を原点として板幅全体を
1つの数式で表現しようとする従来方法には無理があ
り、板幅が変化してもこれらの外乱をより適切に表現で
きる方法については考慮されていなかつた。
次に圧延機の形状修正能力についてみると、近年の圧延
材の広幅化,薄物化,硬質材化に加えて強圧下圧延を目
指して圧延機の作業ロール径の小径化が進み、圧延機の
形状制御性能の一層の向上が必要となつている。かかる
状況下で、発明者は特開昭56−66307号公報にて形状制
御性の優れた中間ロールシフト式6段圧延機を提案し
た。この6段圧延機は、上下各々2本の作業ロール,中
間ロール,補強ロールを有する6段圧延機で、作業ロー
ルベンデイング力と中間ロール軸方向移動に加えてさら
に中間ロールベンデイング力との3つの制御手段を有
し、これによつて作業ロールの径小化を可能とし、板幅
全体の板形状あるいは板クラウンを中間ロールベンデイ
ング力の調節で制御し、板端部のそれらを作業ロールベ
ンデイング力の調節で制御して、結果的には板幅中央部
と板幅端部との板形状や板クラウンを独立して別々に制
御できるという全く新しい機能をもつた圧延機である。
さてこの中間ロールシフト式6段圧延機の能力を自動形
状制御の中で最大限に発揮するにはこの圧延機が作り出
しうる板形状の特性を最も適切に表現し、かつ該圧延機
が有する二つの特性の異なるロールベンデイング力やロ
ール移動が、板形状をいかに変更するかを明確に関連づ
ける表現式を用いることが望ましいが、従来提案された
板形状の表現式は4次あるいは6次の高次多項式であ
り、これらの表現式の形では、前述した6段圧延機が作
り出す板形状や、そのロールベンデイング力により板形
状の変更特性は全く関連性を持たすことができず、従つ
て、適切な制御手段の選定や、その具体的変更量を適切
に決定することが困難となつている。
〔発明が解決しようとする課題〕
以上、従来の圧延材の形状制御に用いられている形状認
識あるいは表現方法の数式は、形状そのものを分り易く
表現していないばかりか、圧延機の形状制御特性や、修
正手段との関連も不明確で、さらに形状を乱す外乱が主
として板幅端部に存在することを配慮していず、従つて
いたずらに形状制御を複雑にして効果的な制御結果を得
るには至つていないきらいがある。
本発明の目的は、形状の認識あるいは表現方法に存在す
るこれらの問題を解決すべく、簡易でかつ適切な新規の
形状表現方法を利用して、効果的に形状制御を実現する
多段圧延機の形状制御方法,多段圧延機,多段圧延機の
形状制御装置及び多段圧延機の圧延方法を提供すること
にある。
〔手段〕
本発明は圧延材を圧延する上,下作業ロールと、この作
業ロールを支持する上,下補強ロールとを有し、前記作
業ロールにロールベンデイング力を作用せしめる作業ロ
ールベンデイング装置と、該作業ロールをロール軸方向
に移動せしめるロール移動装置、或は該作業ロールと補
強ロールとの間に配設される中間ロールにロールベンデ
イング力を作用せしめる中間ロールベンデイング装置と
を備えた多段圧延機において、圧延材の形状である圧延
材長手方向長さの板幅方向分布を評価する近似式とし
て、前記圧延材の板幅中央と板幅端との間に存在する所
定の位置を境界とし、該境界より板幅中央側の中央領域
の該圧延材の形状を2次式で近似すると共に、該境界よ
り板幅端側の端部領域の該圧延材の形状も異なる2次式
で近似し、これらの近似式を用いて前記中央領域の該形
状を該作業ロール移動量の操作或は中間ロールベンデイ
ング力の操作により調節し、前記端部領域の該形状を該
作業ロールベンデイング力の操作により調節して前記圧
延材の形状を制御するように構成した多段圧延機の形状
制御方法及び多段圧延機にある。
〔作用〕
本発明では、圧延材の形状である圧延材長手方向長さの
板幅方向分布を評価する近似式として、前記圧延材の板
幅中央と板幅端との間に存在する所定の位置を境界と
し、この境界より板幅中央側の中央領域の該圧延材の形
状を2次式で近似すると共に、該境界より板幅端側の端
部領域の該圧延材の形状も異なる2次式で近似して前記
圧延材の形状を表現することによつて圧延材形状の表現
が簡易となるばかりでなく多段圧延機の有する作業ロー
ル移動と作業ロールベンデイングとによる形状制御、或
は中間ロールと作業ロールの両ロールベンデイングによ
る形状制御特性と夫々対応する圧延材の形状の表現を得
ることが出来、よつて圧延材の形状修正に必要な前記ロ
ール移動量或はロールベンデイング力を適格に求めるこ
とが可能となるので前記した発明の目的を達成すること
が出来るものである。
〔実施例〕
第1図に本発明の形状表現式を適用して形状制御を行う
中間ロールシフト式の6段圧延機の実施例を示す。1及
び2は圧延材3を圧延する上下作業ロールで、その軸端
部には作業ロールベンデイング力Fwが作用する作業ロー
ルベンダ15を備えている。4,5は上下中間ロールで、そ
れらの軸端には中間ロールベンデイング力FIが作用する
中間ロールベンダ14を備えているとともに軸方向に移動
可能とする中間ロールシフト装置13を備えている。圧延
材3の板幅端部と中間ロール胴端部との水平距離をUCδ
とする。さらに6,7は上下補強ロールでその軸端に圧延
荷重Pが作用する。下補強ロール7の下部には、圧延荷
重を付加する油圧圧下装置8が設置され、上補強ロール
6の上部には圧延荷重を計測するロードセル10を設置し
てある。又、圧延機出側には、圧延材3の長手方向長さ
の板幅方向分布である形状を計測する形状検出器9を設
置している。形状制御演算装置12は、形状検出器9から
の形状信号を取り込み、油圧圧下装置8,作業ロールベン
ダー15,中間ロールベンダー14,中間ロールシフト13を操
作する操作信号を出力してフイードバツク制御を行なう
ものである。
ここで、簡単に本発明の実施例の6段圧延機の形状制御
方法を第1図並びに第13図に示すフローチヤートをもと
に説明する。
図において、圧延開始前に、圧延条件をプリセツトデー
タ17から形状制御演算装置12に入力し、これによつて、
中間ロールシフト装置13,中間ロールベンデイング装置1
4,作業ロールベンデイング装置15、及び、油圧圧下装置
8のプリセツト値を決定して圧延機による圧延を開始す
る。圧延を開始すると、圧延機出側に配された形状検出
器9で検出された圧延材3の形状信号tが出力される。
又、この時負荷される圧延荷重は、ロードセル10より出
力されモニターされる。前記圧延材の形状信号を、形状
制御装置12にとり込む。尚、11は板形状のモニター装置
である。形状制御演算装置12にとり込んだ形状信号は該
演算装置12内にあるレベリング量決定ロジツク12aによ
りΔY1=axで示される非対称成分を決定し、油圧圧下演
算器16へレベリングの為の操作信号ΔPを出力し、油圧
圧下装置8を駆動操作してフイードバツク制御される。
尚、第10図を用いてこの作用については詳細を後述す
る。次に中間ロールベンダー決定ロジツク12cにより、
中間ロールベンダー演算器14aへ操作信号ΔFiを出力
し、中間ロールベンデイング装置14を駆動してフイード
バツク制御される。この作用についても同様に第7図を
用いて後述する。更に作業ロールベンダー決定ロジツク
12bにより、作業ロールベンダー演算器15aへ操作信号Δ
Fwを出力し作業ロールベンデイング装置15を駆動操作し
てフイードバツク制御される。以上のフイードバツク制
御により、圧延材料3の形状は、目標形状へ容易に且つ
精度良く修正されるものである。
ここで、簡易にかつ適格に形状制御を実施する為に、考
慮すべき項目を以下に述べる。
(1)圧延機による圧延材の形状制御には、板の形状の
表現と、圧延機の制御特性の表現との二つが必要であ
る。そしてこの二つは同一形式の表現にする方が、制御
を簡単にし、また実際の現象との関連もつかみ易くな
る。
(2)特に形状制御性に優れた中間ロールシフト式6段
圧延機では、中間ロールベンデイング力によつて板幅全
体の板クラウンを2次式的に変更することができる一方
で、作業ロールベンデイング力で板幅端部付近の板クラ
ウンを高次式的に変更することができるという制御特性
を有している。
(3)このとき注目すべきことは、第2図に示すよう
に、作業ロールベンデイング力による効果は圧延材3の
板幅が狭い場合(a)と広い場合(b)において、板幅
中心の中央X=0を起点とする座標系でみると、板端部
付近のカーブは別々の次数をもつ数式で表現せざるを得
ないが、もし板端部付近x0を基準とする座標系X′でみ
ると、板端部のカーブは、第2図のようにほぼ同じ次数
のカーブとなっている。第2図の横軸は、板幅中心を原
点とし板端までの距離を示し、第2図(a)及び(b)
の横軸の座標は、板幅がB1,B2と変化しても、常に板幅
中心を0,板端を1.0になるように、正規化している。従
って、板端部付近x0を基準とすれば、板幅が異なっても
同じ数式で表現できることがわかる。
(4)同様に第3図に示す作業ロールを生ずるサーマル
クラウンC1(x)や、第4図に示す圧延材の板幅方向の
硬度分布δ(x)など、形状を変動させる要因も、板端
部に原点をおいた座標系でみると板幅の大小にかかわら
ず同じ次数の数式で表現することが可能である。
(5)上記(3),(4)で考えた板幅部の形状に関る
要因を表現する数式は、充分な近似精度が得られる限り
高次項を採用せず、極力把握,計算の容易な2次項で表
現すべきである。
(6)また中央部分は上記板幅部とは別の2次項の数式
を考慮すべきものである。
以上の考察の下に本発明では中間ロールシフト式6段圧
延機を用いて行う形状制御に最適な形状認識方法、ある
いは制御式を与えるものである。
次に本発明の一実施例である第1図に示す構成の6段圧
延機の形状制御特性を次の式で表現する。
YM=αFix2+βFw(x−x0 …(3) ここで、α,β:係数 Fi:中間ロールベンデイング力 Fw:作業ロールベンデイング力 x0:板端領域の起点 とし、0≦x≦x0では上記の第1項のみを用いx0≦x≦
1では上式全体を用いることとする。
一方、板形状の表現も上記の考察より(3)式と同様の
形式として下記とする。
YS=S1x2+S2(x−x0 …(4) ここで、S1,S2:係数 このようにすれば、前記6段圧延機の両ロールベンダー
の値の決定は ここで k:影響係数 と極めて簡易に制御条件を求めることができる。
なおここで二つのことに触れておく。その第一は高次式
は原点を移動した2次式で充分近似できるということで
ある。
ここで、高次式を下記(6)式に、本発明の実施例にて
提案せる式を下記(7)式にて表わす。
Y1=xn …(6) Y2=α(x−x0 …(7) また、第5図に、n=6すなわち、6次の高次式を
(7)式で表わした例を示す。この時、x0について、試
行錯誤的な演算を行い、その結果、誤差が少なくなるよ
うにx0を求めると、x0=0.6であり、この時の誤差は、
0.047であり、充分小さい。又、n=4〜12の範囲で
(6)式を、(7)式にて近似した場合の誤差を表1に
示す。
表1は、第5図に示すように、例えば、次数nを6とし
てx0=0.6の場合、実線で示すY1=x6の曲線と点線で示
すY2=α(x−0.6)の曲線との違い、すなわち、誤
差|Y1−Y2|をそれぞれ3個所で計算したものである。
3個所とは、x=x0,x=(1+x0)/2,x=1である。
次数nを6としてx0=0.6の場合、誤差は、x=x0=0.6
のとき0.047,x=(1+x0)/2=0.8のとき0,x=1のと
き0.047である。この3個所での最大誤差は、0.047であ
るが、十分小さい。
同様に、n=4,8,10,12についても実施したが、表1に
示すように誤差|Y1−Y2|は、0〜0.059であり、本制御
の板形状分布では問題とならない程、十分小さいことが
分かる。
したがって、(7)式は、(6)式を十分近似できるこ
とが分かる。
次に第6図(A),(B)は夫々(4)式で与えられる
YSのカーブの例を示すもので、(A)と(B)は境界値
x0がx0=0.7及びx0=0.5の場合を夫々示す。図より、従
来の1つの式では4次あるいは6次の高次式でしか示せ
なかつたW型あるいはM型の板形状カーブも2次式の組
合せで充分表現できることが分かる。
以上より本実施例による圧延材の形状表現式は、従来の
4次あるいは6次式のみならず、さらに高次を必要とし
たような形状についても、2次式の組合せて充分近似で
きることが分かる。
次に、第7図には第1図に示す構成の中間ロールシフト
式6段圧延機の作業ロールベンデイング力Fwを変更した
場合の圧延材の形状変化量を板クラウンの変化量ΔYMFW
として示す。
第7図における圧延条件は次の通りである。
作業ロール径 DW=135mm 中間ロール径 DI=300mm 補強ロール径 DB=630mm ロール面長 L=800mm 板幅 B=350及び700mm 作業ロールベンデイング力 Fw=−4〜4ton/2 チヨツク 出口板厚 h=0.3mm 圧延荷重 P=150及び300ton 図中、黒丸は板クラウンの詳細計算結果であり、これは
第1図に示す形状検出器9の出力信号のシミユレーシヨ
ン値である。
また、白丸はこの黒丸を近似するための式 ΔYMFW=βΔFW(x−x0 …(8) を示す。この結果より、β及びx0の値を、試行錯誤的な
演算を行って、その結果、誤差が少なくなる様、適切に
選べば、(8)式で板クラウンを充分近似できることが
分かる。また第8図は本発明の実施例の圧延機による板
幅Bとx0の関係を求めたもので、この例では、 x0≒B/2−1.38DW …(9) となっている。さらに、x0と中間ロールシフトUCδとの
関係をみたものが第9図で、図より x0∝0.3UCδ …(10) となつていることが分かる。
次に中間ロールベンデイング力FIによる板クラウン変化
量ΔYMFIを第10図に示す。図より ΔYMFI=α・ΔFIx2 …(11) でよく近似できることが分かる。
以上をまとめると、本発明の一実施例の6段圧延機によ
る板クラウン(すなわち形状)制御特性は、 ΔYM=ΔYMFI+ΔYMFW …(12) または ΔYM=α・ΔFIx2+β・ΔFW(x−x0 …(13) と表現することができ、さらに各係数の値として α=0.82×10-5 β=0.90×10-4 x0=B/2−1.38・DW+0.3・UCδ と選定することができる。
次に以上で求められた実施例の6段圧延機による形状制
御式及びその数値を用いて、フイードバツクを用いた自
動形状制御シミユレーシヨンを行つた結果を第11図及び
第12図に示す。ここではまず、任意に設定した初期条
件、作業ロールベンデイング力、中間ロールベンデイン
グ力FW,FI及び中間ロールシフト量UCδの下で求まる板
クラウンΔySを ΔYS=ΔS1x2+ΔS2(x−x0 …(14) 但し、x0=B/2−1.38・DW+0.3・UCδ で近似し係数ΔS1とΔS2を求める。次に ΔFI=−ΔS1/α ΔFW=−ΔS2/β により第2回目の両ロールベンデイング力FI,FWの値を
補正してこの条件化でのΔYSを求めてこれを繰返すこと
によつて、目標板クラウンに近づけていつたものであ
る。本実施例の場合は、ほぼ平坦な板クラウンが第2回
の補正後に早くも得られ、第3回の補正で収束状況にあ
ることが分る。本シユミレーシヨンから本発明の実施例
による形状制御が非常に効果的であることが証明でき
た。
以上、説明した本発明の一実施例である中間ロールシフ
ト式の6段圧機に適用される板形状の表現法を用いれ
ば、形状制御性に優れた中間ロールシフト式6段圧延機
により得られる板形状の特性を圧延機の制御特性と直接
関連づけることができ、従つて目標とする形状へ修正す
るためのベンダー力、シフト位置などの設定変更値も簡
易にしかも精度よく求まり、効果的な形状制御を実現す
ることができる。また、圧延材の板形状の外乱であるロ
ールのサーマルクラウンや板クラウンあるいは板幅方向
の硬度分布などの変動も容易に把握,表現でき、これら
の外乱にも充分対応した形状制御を実現できる。
次に本発明に係わる形状表現式を適用して圧延材の形状
制御を行う作業ロールシフト式の4段圧延機の実施例を
第14図を用いて説明する。
図において、1及び2は圧延材3を圧延する上下作業ロ
ールであり、そのロール端には作業ロールベンデイング
力Fwが作用する作業ロールベンダ15を備えている。この
作業ロール1,2にはロールの軸方向に作業ロールを移動
可能とする作業ロールシフト装置13aも備えられてい
る。6,7は上下補強ロールでその軸端に圧延荷重Pが作
用するようになつている。下補強ロール7の下部には圧
延荷重を付加する油圧圧下装置8が設置してある。
形状制御演算装置12Aは形状検出器9からの形状信号を
取り込み、油圧圧下装置8,作業ロールベンダ15,作業ロ
ールシフト装置13aを操作する操作信号を出力してフイ
ードバツク制御を行うものである。そして圧延条件はプ
リセツトデータ17から形状制御演算装置12Aに入力さ
れ、これによつて作業ロールベンダ15,作業ロールシフ
ト装置13a,油圧圧下装置8のプリセツト値を決定して圧
延機による圧延が開始される。
圧延中に形状制御演算装置12Aにとり込まれた圧延材の
形状信号は前述の6段圧延機の実施例と同様にレベリン
グ量決定ロジツク12aによりΔY1=axで示される非対称
成分を決定し、油圧圧下演算器16へレベリングの為の操
作信号ΔPを出力し、油圧圧下装置8を駆動してフイー
ドバツク制御する。次に作業ロールベンダ決定ロジツク
12bにより作業ロールベンダ演算器15aへ操作信号ΔFw
出力し作業ロールベンダ15を駆動操作して作業ロール1,
2にロール曲げ力FWを与えフイードバツク制御する。ま
た、作業ロールシフト決定ロジツク12c′により作業ロ
ールシフト装置13aへ操作信号HCδを出力して作業ロー
ルシフト装置13aを駆動操作して作業ロール1,2のシフト
量HCδを調節しフイードバツク制御する。以上のフイー
ドバツク制御によつて圧延材の形状は目標形状へ容易に
精度良く修正制御されるものとなる。
つまり、本作業ロールシフト式の4段圧延機の形状制御
特性である作業ロールベンデイング力FWを単位量変化さ
せた場合の圧延材の形状YMFWと作業ロールシフト位置UC
δを単位量変化させた場合の圧延材の形状YMUCδは、
次の式で表すことができる。
YMFW=βFWXn …(15) YMUCδ=γ・(UCδ)・x2 …(16) ここで、β,γ:係数 FW:作業ロールベンデイング力 HCδ:作業ロールシフト位置 n:次数(n≧2) ここで、(15)式の高次式は、本発明にて提案せる、下
記式にて近似可能である。
YMFW=βFWXn≒βFW(x−x0 …(17) また、x0∝0.3HCδであり、 x0=B/2−1.38・DW+0.3・HCδである。
従つて、本実施例においては、6段圧延機の場合の形状
制御特性式(3)式と同様に次の式で表現することがで
きる。
YM=γ(HCδ)x2+βFW(x−x0 …(18) 一方板形状の表現も6段圧延機の場合における(4)式
と同様の形式として同じ次数を持つ数式である次式で表
現することができる。
YS=S3x2+S4(x−x0 …(19) ここで、S3,S4:係数 このようにすれば、前記作業ロールシフト式4段圧延機
の作業ロールベンダー及び、作業ロールシフト位置の決
定は ここでk:影響係数 と極めて簡易に制御条件を求めることができる。
又、作業ロールにイニシヤルクラウンが付与されている
場合についても、形状制御特性式(18)式は同様に表現
可能である。
以上より、本実施例においても、6段圧延機に適用した
場合と同様に、板形状の特性を圧延機の制御特性と直接
関連づけることができ、従つて、目標とする形状へ修正
するための、作業ロールベンダー力、シフト位置などの
設定変更値も簡易にしかも、精度よく求まり、効果的な
形状制御を実現することができる。
次に、第15図を用いて本発明の形状表現式を適用して形
状制御を行なう中間ロールシフト式6段圧延機に用いら
れる中間ロールにS字形状のロールイニシヤルクラウン
を設けた場合の実施例を説明する。
図において、圧延機並びに形状制御装置の構成は第1図
に示した先の実施例と基本的に同一であるので構成説明
は省略する。
ところで、本実施例の6段圧延機の形状制御特性は一般
的に次の式で表わされる。
YMFW=βFWxn …(21) YMFI=αFix2 …(22) ここで α,β:係数 FW:作業ロールベンデイング力 Fi:中間ロールベンデイング力 n:次数(n≧2) ここで、(21)式の高次式は、本発明にて提案せる、下
記式にて近似可能である。
YMFW=βFWxn≒βFW(x−x0 …(23) 従つて本実施例の6段圧延機においても、形状制御特性
式は次の式で表現できる。
YM=αFIx2+βFW(x−x0 …(24) (24)式は前述した先の実施例における6段圧延機の場
合の(3)式とまつたく、同形であることから、中間ロ
ールのS字形ロールイニシヤルクラウンの有無には関係
なく本発明に係わる形状制御特性式を通用可能であり、
第1図の実施例と同様の効果を得ることが出来る。
次に第16図を用いて本発明に係わる形状表現式を適用し
て圧延機の形状制御を行う12段クラスタ形圧延機の実施
例を説明する。図において、1及び2は圧延材3を圧延
する上下作業ロールであり、そのロール端には作業ロー
ルベンデイング力Fwが作用する作業ロールベンダ15を備
えている。これら作業ロール1,2には各一対の中間ロー
ル4及び5が備えられており、各中間ロール4,5のロー
ル端には中間ロールベンデイング力Fiが作用する中間ロ
ールベンダ14が備えられている。これら中間ロール4及
び5は夫々補強ロール20及び一対のAS−Uロール21及び
22にて支持されている。前記AS−Uロール21,22は夫々
ロール軸方向に複数個分割して配置された偏心ローラで
あり、個々の分割配置のAS−Uロールの偏心量を調節す
ることによつて作業ロール1,2の軸たわみを軸方向に沿
つて分割して調節することが可能となるものである。圧
延荷重は分割ハウジング23を介して油圧圧下装置8によ
つて付加される構成となつている。形状制御演算装置12
Bは形状検出器9からの形状信号を取り込み、油圧圧下
装置8,作業ロールベンダ15,中間ロールベンダ14,AS−U
ロール21,22を操作する操作信号を出力してフイードバ
ツク制御を行うものである。そして圧延条件はプリセツ
トデータ17から形状制御装置12Bに入力され、これによ
つて作業ロールベンダ15,中間ロールベンダ14,AS−Uロ
ール21,22、油圧圧下装置8のプリセツト値を決定して
圧延機による圧延が開始される。
圧延中に形状制御演算装置12Bにとり込まれた圧延材の
形状信号は前述の6段圧延機の実施例と同様にレベリン
グ量決定ロジツク12aによりΔy1=axで示される非対称
成分を決定し、油圧圧下演算器16へレベリングの為の操
作信号ΔPを出力し、油圧圧下装置8を駆動してフイー
ドバツク制御する。次に作業ロールベンダをロジツク12
bにより作業ロールベンダ演算器15aへ操作信号ΔFwを出
力し作業ロールベンダ15を駆動操作して作業ロール1,2
にロール曲げ力Fwを与え、フイードバツク制御する。ま
た、中間ロールベンダロジツク12dにより中間ロールベ
ンダ演算器14aへ操作信号ΔFiを出力し中間ロールベン
ダ14を駆動操作して中間ロール4,5にロール曲げ力Fi
与えフイードバツク制御する。またAS−Uロール決定ロ
ジツク12eによりAS−Uロール演算器19aへ操作信号Δδ
を出力しAS−Uロール21,22を駆動操作して各AS−Uロ
ール21,22の分割偏心ローラに所望の偏心量δを与えフ
イードバツク制御する。
以上のフイードバツク制御によつて圧延材の形状は目標
形状へ容易に精度良く修正制御されるものとなる。
つまり、本実施例の12段クラスタ形圧延機の形状制御特
性は一般的に次の式で表わされる。
YMFW=βFWxn …(25) YMFI=αFixn2 …(26) ここで、α,β:係数 FW:作業ロールベンデイング力 Fi:中間ロールベンデイング力 n1,n2:次数(n1>n2≧2) ここで、(25)(26)式の高次式を本発明で提案せる式
にて表現する下記の如くなる。
YMFW=βFWxn≒βFW(x−x0 …(27) YMFI=αFixn2≒αFW(x−x1 …(28) ここでx0,x1は、板幅途中の点を表わし、0≦x1≦x0
1である。
従つて本実施例の12段クラスタ圧延機の形状制御特性式
を次式にて表わすことができる。
YM=αFI(x−x1+βFW(x−x0 …(29) (29)式では、x1≦x≦x0の範囲では上記第1項のみを
用い、x0≦x≦1では、上式全体を用いることとする。
又、(29)式では、0≦x≦x1の範囲の制御が不可能で
あるが、これは、任意位置の形状修正が可能な公知のAS
−Uロール位置δの値を修正することにより、形状修正
を行なうものである。
以上より、12段クラスタ圧延機においても、複雑な高次
式を用いず、簡易に、しかも、精度よく、目標形状へ修
正するためのベンダー力の設定変更値を求めることがで
きる。
尚、詳細な説明は省略するが、一般に形状はx=0に対
して非対称成分も存在するから、本発明の表現方法に非
対称項(例えばxの一次項)や場合によつては定数項を
追加しても、本発明の範囲外とならないことは自明であ
る。
また本発明の上記実施例では、数学的に最も取扱いやす
い2次式を用いて説明したが、本発明により明らかにし
た新規な考え肩を表現する他の表現法も本発明の範囲内
である。
さらに板幅方向座標が有次元,無次元にかかわらず本発
明が成立することも自明である。
〔発明の効果〕
本発明によれば、簡易でかつ適切な新規の形状表現方法
を利用して、効果的な形状制御を実現する多段圧延機の
形状制御方法,多段圧延機,多段圧延機の形状制御装置
及び多段圧延機の圧延方法を実現することが出来るとい
う効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例である6段圧延機の形状制御
装置を示す全体図、第2図は本発明の手法を適用した作
成ロールベンダーによる板クラウン変化を示す説明図、
第3図はサーマルクラウンの時間的変化を示す説明図、
第4図は圧延材幅方向硬度分布を示す説明図、第5図は
高次式と本発明に係わる2次式にて板形状を示した比較
例を示す説明図、第6図(A),(B)は本発明の一実
施例である2次式を用いて板形状を示した説明図、第7
図乃至第10図は夫々本発明の一実施例の多段圧延機によ
る形状表現の為の係数を求めた各具体例の説明図、第11
図及び第12図は本発明の実施例である多段圧延機による
形状フイードバツク制御のシミユレーシヨン例を示す説
明図、第13図は、本発明の実施例である多段圧延機にお
ける形状制御を示すフローチヤート、第14図は本発明の
他の実施例である作業ロールシフト式4段圧延機の形状
制御装置を示す全体図、第15図は本発明の他の実施例で
ある中間ロールに特殊なイニシヤルクラウンを付与した
6段圧延機の形状制御装置を示す全体図、第16図は本発
明の更に他の実施例であるクラスタ形圧延機の形状制御
装置を示す全体図である。 1,2……上下作業ロール、3……圧延材、4,5……中間ロ
ール、6,7……補強ロール、X……幅中央よりの座標、
Y……形状、Fw……作業ロールベンデイング力、Fi……
中間ロールベンデイング力、UCδ……中間ロール位置、
HCδ……作業ロール位置、δ……AS−Uロール偏心量、
Dw……作業ロール直径、8……油圧圧下装置、9……形
状検出器、10……ロードセル、11……形状表示器、12,1
2A,12B……制御演算装置、13a……中間ロールシフト演
算器、13a′……作業ロールシフト演算器、14a……中間
ロールベンダー演算器、15a……作業ロールベンダー演
算器、16a……油圧圧下演算器、17……プリセツトデー
タ、19a……AS−Uロール演算器、21,22……AS−Uロー
ル。

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ロールベンデイング装置或はロール移動装
    置或はこれらの組合せからなる複数の形状制御手段を有
    する多段圧延機の形状制御方法において、 圧延材の形状である圧延材長手方向長さの板幅方向分布
    を評価する近似式として、前記圧延材の板幅中央と板幅
    端との間に存在し、形状制御手段の特性によって決定さ
    れる所定の位置を境界とし、 該境界より板幅中央側の領域の該圧延材の形状を2次式
    で近似し、更に該境界より板幅端側の領域の該圧延材の
    形状を別の2次式で近似し、これらの近似式を夫々用い
    て、前記形状制御手段の各操作量を夫々調節して各領域
    での前記圧延材の形状を制御することを特徴とする多段
    圧延機の形状制御方法。
  2. 【請求項2】圧延材を圧延する上,下作業ロールと、こ
    の作業ロールを支持する上,下補強ロールとを有し、前
    記作業ロールにロールベンデイング力を作用せしめる作
    業ロールベンデイング装置と、前記作業ロールをロール
    軸方向に移動せしめるロール移動装置を備えた多段圧延
    機の形状制御方法において、 圧延材の形状である圧延材長手方向長さの板幅方向分布
    を評価する近似式として、前記圧延材の板幅中央と板幅
    端との間に存在する所定の位置を境界とし、該境界より
    板幅中央側の中央領域の該圧延材の形状を2次式で近似
    すると共に、該境界より板幅端側の端部領域の該圧延材
    の形状も異なる2次式で近似し、これらの近似式を用い
    て前記中央領域の該形状を該作業ロールの移動操作によ
    り調節し、 前記端部領域の該形状を該作業ロールベンデイング力の
    操作により調節して前記圧延材の形状を制御することを
    特徴とする多段圧延機の形状制御方法。
  3. 【請求項3】圧延材を圧延する上,下作業ロールと、こ
    の作業ロールを支持する上,下中間ロールと、この中間
    ロールを支持する上,下補強ロールとを有し、前記作業
    ロールにロールベンデイング力を作用せしめる作業ロー
    ルベンデイング装置と、前記中間ロールにロールベンデ
    イング力を作用せしめる中間ロールベンデイング装置
    と、該中間ロールをロール軸方向に移動せしめるロール
    移動装置を備えた多段圧延機の形状制御方法において、 圧延材の形状である圧延材長手方向長さの板幅方向分布
    を評価する近似式として、前記圧延材の板幅中央と板幅
    端との間に存在する所定の位置を境界として、該境界よ
    りり板幅中央側の中央領域の該圧延材の形状を2次式で
    近似すると共に、該境界より板幅端側の端部領域の該圧
    延材の形状も異なる2次式で近似し、これらの近似式を
    用いて前記中央領域の該形状を該中間ロールベンデイン
    グ力の操作により調節し、 前記端部領域の該形状を該作業ロールベンデイング力の
    操作により調節して前記圧延材の形状を制御することを
    特徴とする多段圧延機の形状制御方法。
  4. 【請求項4】上下一対の作業ロールと、該作業ロールを
    支持する上下一対の中間ロールと、該中間ロールを支持
    し、ロール軸方向に移動可能に構成した上下一対の補強
    ロールと、前記作業ロールに設けられた作業ロールベン
    デイング装置と、前記中間ロールに設けられた中間ロー
    ルベンデイング装置とを備えた多段圧延機の形状制御方
    法において、 圧延材の形状である圧延材長手方向長さの板幅方向分布
    を近似するに際して、圧延材の板幅領域を半幅中央側の
    中央領域と板幅端側の板端領域とに区分し、これら両領
    域にある圧延材の該形状を夫々異なる2次式で近似し、
    これらの近似式を用いて該中央領域の前記形状を中間ロ
    ールベンデイング力の調節により制御し、該板端領域の
    前記形状を作業ロールベンデイング力の調節により制御
    することを特徴とする多段圧延機の形状制御方法。
  5. 【請求項5】作業ロールベンデイング力が作用する作用
    ロールと、該作業ロールを支持し、中間ロールベンデイ
    ング力が作用すると共に、ロール軸方向に移動可能に構
    成された中間ロールと、該中間ロールを支持する補強ロ
    ールとを備えた多段圧延機の形状制御方法において、 圧延材の板幅中央から板幅端に向う横座標をxとし、板
    幅中央(x=0)と板幅端(x=1)との間の所定の位
    置x0を境界として板幅の各範囲での圧延材の形状である
    圧延材長手方向長さの板幅方向分布の評価関数を、 0≦x≦x0の範囲では=S1x2 x0≦x≦1の範囲では=S1x2+S2(x−x0のよう
    にxに関する異なる2次式で夫々表わし、前記各評価関
    数を用いて 0≦x≦x0の範囲の前記形状の制御を中間ロールベンデ
    イング力の調節で行い、 x0≦x≦1の範囲の前記形状の制御を作業ロールベンデ
    イング力の調節で行うことを特徴とする多段圧延機の形
    状制御方法。
  6. 【請求項6】作業ロールベンデイング力が作用すると共
    に、ロール軸方向に移動可能に構成された作業ロール
    と、該作業ロールを支持する補強ロールとを備えた多段
    圧延機の形状制御方法において、 圧延材の板幅中央(x=0)と板幅端(x=1)との間
    の所定の位置x0を境界として板幅の各範囲での圧延材の
    形状である圧延材長手方向長さの板幅方向分布の評価関
    を、 0≦x≦x0の範囲では=S3x2 x0≦x≦1の範囲では=S3x2+S2(x−x0のよう
    にxに関する異なる2次式で夫々表わし、前記各評価関
    数を用いて 0≦x≦x0の範囲の前記形状の制御を作業ロールの移動
    量の調節で行い、 x0≦x≦1の範囲の前記形状の制御を作業ロールベンデ
    イング力の調節で行うことを特徴とする多段圧延機の形
    状制御方法。
  7. 【請求項7】請求項5において、 前記中間ロールベンデイング力を前記2次式のS1の値に
    基づいて付与し、前記作業ロールベンデイング力を前記
    2次式のS2の値に基づいて付与することを特徴とする多
    段圧延機の形状制御方法。
  8. 【請求項8】請求項5において、 前記板幅中央と板幅端との間に存在する境界となる位置
    x0を前記圧延機の作業ロール径と中間ロールの軸方向移
    動量とに基づいて設定することを特徴とする多段圧延機
    の形状制御方法。
  9. 【請求項9】請求項6において、 前記作業ロール移動量を前記2次式のS3の値に基づいて
    付与し、前記作業ロールベンデイング力を前記2次式の
    S2の値に基づいて付与することを特徴とする多段圧延機
    の形状制御方法。
  10. 【請求項10】請求項6において、 前記板幅中央と板幅端との間に存在する境界となる位置
    x0を前記圧延機の作業ロール径と作業ロールの軸方向移
    動量とに基づいて設定することを特徴とする多段圧延機
    の形状制御方法。
  11. 【請求項11】上下作業ロールと、該作業ロールを支持
    する上下補強ロールとを有し、圧延材の形状である板長
    手方向長さの板幅方向分布のうち板幅中央領域の該形状
    を2次式で近似したものを用いて前記作業ロールの移動
    量を制御する作業ロール移動装置と、板幅端領域の該形
    状を他の2次式で近似したものを用いて前記作業ロール
    に作用させるベンデイング力を制御するロールベンデイ
    ング装置とを備えたことを特徴とする多段圧延機。
  12. 【請求項12】上下作業ロールと、該作業ロールを支持
    する上下中間ロールと、該中間ロールを支持する上下補
    強ロールとを有し、圧延材の形状である板長手方向長さ
    の板幅方向分布のうち板幅中央領域の該形状を2次式で
    近似したものを用いて前記中間ロールに作用させるベン
    デイング力を制御する中間ロールベンデイング装置と、
    板幅端領域の該形状を他の2次式で近似したものを用い
    て前記作業ロールに作用させるベンデイング力を制御す
    る作業ロールベンデイング装置とを備えたことを特徴と
    する多段圧延機。
  13. 【請求項13】上下作業ロールと、この作業ロールを支
    持する上下補強ロールと、該作業ロールにベンデイング
    力を作用させる作業ロールベンデイング装置と、この作
    業ロールを軸方向に移動する作業ロール移動装置とを備
    えた多段圧延機と、前記多段圧延機の出側に配設され、
    圧延された圧延材の板長手方向長さの板幅方向分布を検
    出する形状検出器と、この形状検出器からの形状信号を
    圧延材の板幅方向に沿って板幅中央領域の形状信号と板
    幅端部領域の形状信号とに区分すると共に、これら区分
    した各領域の形状を異なる2次式で近似する各演算器を
    有する形状制御演算装置と、前記板幅中央領域の形状を
    近似する該演算器の出力に基づいて前記作業ロール移動
    装置による作業ロールの移動量を設定する作業ロール移
    動量演算器と、前記板幅端部領域の形状を近似する該演
    算器の出力に基づいて前記作業ロールベンデイング装置
    のベンダ力を設定する作業ロールベンデイング演算器と
    を備えてなることを特徴とする多段圧延機の形状制御装
    置。
  14. 【請求項14】上下作業ロールと、この作業ロールを支
    持する上下中間ロールと、この中間ロールを支持する上
    下補強ロールと、該作業ロールにベンデイング力を作用
    させる作業ロールベンデイング装置と、該中間ロールに
    ベンデイング力を作用させる中間ロールベンデイング装
    置とを備えた多段圧延機と、前記多段圧延機の出側に配
    設され、圧延された圧延材の板長手方向長さの板幅方向
    分布を検出する形状検出器と、この形状検出器からの形
    状信号を圧延材の板幅方向に沿って板幅中央領域の形状
    信号と板幅端部領域の形状信号とに区分すると共に、こ
    れら区分した各領域の形状信号を異なる2次式で近似す
    る各演算器を有する形状制御演算装置と、前記板幅中央
    領域の形状を近似する該演算器の出力に基づいて前記中
    間ロールベンデイング装置のベンダ力を設定する中間ロ
    ールベンデイング演算器と、 前記板幅端部領域の形状を近似する該演算器の出力に基
    づいて前記作業ロールベンデイング装置のベンダ力を設
    定する作業ロールベンデイング演算器とを備えてなるこ
    とを特徴とする多段圧延機の形状制御装置。
  15. 【請求項15】上下作業ロールと、該作業ロールを支持
    する上下補強ロールと、該作業ロールにベンデイング力
    を作用させる作業ロールベンデイング装置と、該作業ロ
    ールをロール軸方向に移動する作業ロール移動装置とを
    有する多段圧延機の圧延方法において、 圧延材の形状を板幅方向に沿って板幅中央領域の該形状
    と板幅端部領域の該形状とに区分してこれら両領域の前
    記形状を異なる2次式で近似し、前記作業ロール移動装
    置を該板幅中央領域の該形状を近似した一方の2次式に
    基づいて制御し、前記作業ロールベンデイング装置を該
    板幅端部領域の該形状を近似した他方の2次式に基づい
    て制御することによって圧延材を圧延することを特徴と
    する多段圧延機の圧延方法。
  16. 【請求項16】上下作業ロールと、該作業ロールを支持
    する上下中間ロールと、該中間ロールを支持する上下補
    強ロールと、該作業ロールにベンデイング力を作用させ
    る作業ロールベンデイング装置と、該中間ロールにベン
    デイング力を作用させる中間ロールベンデイング装置と
    を有する多段圧延機の圧延方法において、 圧延材の形状を板幅方向に沿って板幅中央領域の該形状
    と板幅端部領域の形状とに区分してこれら両領域の前記
    形状を異なる2次式で近似し、前記中間ロールベンデイ
    ング装置を該板幅中央領域の該形状を近似した一方の2
    次式に基づいて制御し、前記作業ロールベンデイング装
    置を該板幅端部領域の該形状を近似した他方の2次式に
    基づいて制御することによって圧延材を圧延することを
    特徴とする多段圧延機の圧延方法。
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