JP2003126154A - 車両用リフト装置 - Google Patents

車両用リフト装置

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JP2003126154A JP2001323980A JP2001323980A JP2003126154A JP 2003126154 A JP2003126154 A JP 2003126154A JP 2001323980 A JP2001323980 A JP 2001323980A JP 2001323980 A JP2001323980 A JP 2001323980A JP 2003126154 A JP2003126154 A JP 2003126154A
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Hisashi Tsujimoto
久 辻本
Shigeru Yasufuku
繁 安福
Seiji Suzuki
誠司 鈴木
Hidenori Yamauchi
秀範 山内
Toshiyuki Shirataka
俊之 白鷹
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 運転位置の調整機能を備えることで使用性に
優れる車両用リフト装置を提供することを目的とする。 【解決手段】 電動車両20に備えられた車両用リフト
装置は、第1スライド機構30、リンク機構50、第2
スライド機構60を備えており、これらによって、プラ
ットフォーム20は車外の乗降位置から車内の基準位置
への搬送行程に続き車内での調整行程を経て運転位置に
至る。従って、運転者にとって最適なドライビングポジ
ションを実現することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用リフト装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、身体障害者の移動手段として車
椅子があるが、車椅子では移動範囲に制限がされるた
め、身体障害者等が自ら車両に対し車椅子でそのまま乗
り込み運転することができるような簡易型車両が切望さ
れていた。この種の簡易型車両として、特開平10−5
9053号公報に開示されたものが知られている。この
ものは、車体のフロア面を構成する床板が電動アクチュ
エーターを駆動源とする平行リンク機構を介して主フレ
ームと接続されており、車椅子が乗り込み可能な地上面
の位置と車両の運転が可能な上昇位置との間で昇降自在
となっている。身障者等が車体に乗り込む際には、予
め、床板を地上面の位置に下降させておき車椅子ごと床
板に乗り込んだ後、床板を上昇位置まで変位させれば車
両の運転が出来るようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記構造によると、身
体障害者等が簡易型車両の運転席に自ら車椅子で乗り込
むことは出来るが、運転席内で前後位置の調整する機能
を有していないため使い勝手が悪く、時には窮屈な姿勢
で運転を行わざるをえない。本発明は上記のような事情
に基づいて完成されたものであって、運転位置の調整機
能を備えることで使用性に優れる車両用リフト装置を提
供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの手段として、請求項1の発明は、車椅子を載置可能
なプラットフォームを、車椅子が乗り込み可能な車外の
乗降位置から昇降動作に続くスライド動作を経て車室内
の運転位置へ変位させる間の行程が、前記昇降動作に連
続し車室内を前後に変位する一次のスライド動作を経て
前記プラットフォームを基準位置へ導く搬送行程と、前
記一次のスライド動作に続いて車室内を前後に変位する
二次のスライド動作を行うことで、前記プラットフォー
ムを前記運転位置へ調整する調整行程とからなるところ
に特徴を有する。
【0005】請求項2の発明は、請求項1に記載のもの
において、前記プラットフォームは、前記一次のスライ
ド動作時においては、前記搬送行程のための駆動機構と
中継部材を介して接続されることで、前記プラットフォ
ームと共に移動可能となっている一方、前記二次のスラ
イド動作の開始時には前記プラットフォームは前記中継
部材から切り離されて前記プラットフォーム単体で移動
可能となっているところに特徴を有する。
【0006】請求項3の発明は、請求項1または請求項
2に記載のものにおいて、前記搬送行程のための駆動機
構の一部が、車両のフロアから露出されている車両にお
いて、前記搬送行程のための駆動機構を被覆可能なシー
ト状の被覆カバーが配されるとともに、この被覆カバー
の一端側は、前記車両側または前記プラットフォームの
前縁のいずれか一方に設けられ、かつ、巻き取り方向に
付勢された回転軸に巻き取り可能に取付けられており、
他端側は前記被覆カバーの一端が取付けられていない他
方側に取付けられることにより、前記被覆カバーは前記
プラットフォームの前記移動動作に連動して展張及び巻
き取り可能となっているところに特徴を有する。
【0007】
【発明の作用及び効果】<請求項1の発明>請求項1の
発明によれば、プラットフォームを運転位置に至らしめ
る際に、搬送行程の後に調整行程を経るようにしたか
ら、運転者にとって最適なドライビングポジションを実
現することができる。
【0008】<請求項2の発明>請求項2の発明によれ
ば、二次のスライド動作の開始時にはプラットフォーム
は中継部材から切り離されることで二次のスライド動作
時にはプラットフォーム単体で移動できるため、軽量化
された状態で調整行程を経ることができる。したがっ
て、二次のスライド動作のための駆動機構の小型化を図
ることができる。
【0009】<請求項3の発明>請求項3の発明によれ
ば、プラットフォームの室外方向への移動動作と連動し
てシートが展張されて搬送工程のための駆動機構を覆う
ためゴミなどの進入を防止すること出来る。また、上記
機構が外部に露出することがなく外観にも優れる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の一実施形態を図1ないし
図21によって説明する。本実施形態は、本発明を身障
者等が車椅子1に座ったまま単独で乗車して運転するこ
とが出来る一人乗りの電動車両10に適用した例を示す
ものである。
【0011】まず、身障者等が電動車両10に乗り込む
際に使用する車椅子1について簡単に説明する。車椅子
1は身障者が着座する座席部2の左右両側に一対のサイ
ドフレーム3を設けており、両サイドフレーム3の間を
複数の連結フレーム4が架設されている。サイドフレー
ム3の前方の下部側には左右一対の足置き5が設けられ
ているとともに、その後方には転向自在な自在輪6が左
右一対設けられており、更にその後方には自在輪6より
大径に形成された後輪7が左右一対設けられている。
【0012】次に、電動車両10は車両下部に前後方向
に延びるフロアパネル11を設けるとともに(図7参
照)、車体前部に車体の前方を形成する前部ボディ12
を設けている。この前部ボディ12の後面側はハンドル
13を備えた操作部14となっている。また、電動車両
10は車体の左右両側部に車体の側方を形成する側部ボ
ディ15を設けている。側部ボディ15の後部側にはリ
ヤピラー16が立設されており車体の上部を覆うルーフ
パネル17を支持するようになっている。尚、側部ボデ
ィ15における一方の側面には非常用のドア(図示せ
ず)が開閉可能に設けられている。そして、電動車両1
0の後部にはボディが設けられておらず大きく開口され
た状態となっており、ここが後述するプラットフォーム
20が通過するための出入り口18(図7参照)となっ
ている。
【0013】詳細には後述するがプラットフォーム20
は身障者等が前記車椅子1ごと乗り込み可能な大きさに
形成されるとともに、車両用リフト装置(以下、単にリ
フト装置という)を介して車体側と接続されており、運
転位置(図6に示す位置であって、運転する際に身障者
等によって選択されるプラットフォーム20の位置で
る。)と乗降位置(図1に示す位置であって、プラット
フォーム20が車両外方に退出して車椅子1による乗降
を許容する位置)との間を移動可能となっており、その
移動動作が後述する移動機構によって行われるようにな
っている。
【0014】まず、プラットフォーム20は金属製であ
って、車椅子1が乗り込み可能な大きさに形成された長
方形状をなす基板部21を有し、その中央には後述する
スライド機構等30、60を格納する収容部22が突出
形成されている。また、収容部22を設けることでプラ
ットフォーム20の剛性が高くなっている。そして、収
容部22を挟んだ左右両側が車椅子1の車輪6、7の通
路となっている。また、基板部21の左右両縁には左右
側壁24が起立形成されているとともに、前縁にはL字
状をなすストッパ壁23(図19参照)が起立形成され
ている。
【0015】次に、フロアパネル11について説明する
と、フロアパネル11の縦幅及び横幅はプラットフォー
ム20の縦幅及び横幅より広く形成されており、フロア
パネル11上にプラットフォーム20を重ねて配置する
ことが出来る。具体的に図面を参照して説明すると、図
7は電動車両10の平面図を示すものであるが、図中の
一点鎖線は運転位置におけるプラットフォーム20の外
形を示すものであり、プラットフォーム20全体が電動
車両10のフロアパネル11上に収容されている。すな
わち、電動車両10の床面はプラットフォーム20との
干渉を回避して以下の様に構成されている。
【0016】一対のサイドメンバ28がフロアパネル1
1の横幅より広い幅寸法を持って配されており、その前
後端同士を一対のクロスメンバ25、26によって架設
している。通常であれば、サイドメンバ28内には、前
後方向に一対のインナメンバ27が後端のクロスメンバ
26に至るまで延設されるが、本実施形態ではプラット
フォーム20との干渉を避けるために途中で切断されて
いる。
【0017】次に移動機構について説明する。本実施形
態において移動機構はスライド機構及びリンク機構50
により構成されており、更にスライド機構は一次のスラ
イド動作を行う第1スライド機構30と二次のスライド
動作を行う第2スライド機構60とから構成されてい
る。まず、第1スライド機構は図7に示すように、フロ
アパネル11上における幅方向の中央部に電動車両10
の前後方向に沿う一対の固定レール31が平行に配され
ている。この両固定レール31は断面がコの字状をなし
て夫々が外向きに開放している。両固定レール31の前
側同士はフロアパネル11上に取付けられ、かつ、板状
をなす前部プレート32によって架設されている。後側
同士はフロアパネル11上に取付けられた支持ブロック
33によって架設されている。
【0018】一方、固定レール31に沿って摺動可能な
可動部35は一対の側面プレート36と、前側同士を架
設する前部連結プレート42と、後側同士を架設する後
部連結プレート43によって構成されている。また、両
側面プレート36の内幅は両固定レール31の外幅とほ
ぼ等しく形成されるとともに、両側面プレート36の内
面側の下部における前後には、夫々、一対の摺動ローラ
37が遊転自在に取付けられ、固定レール31に対し摺
動可能に嵌め合わされている(図10参照)。
【0019】また、前記した前部プレート32、支持ブ
ロック33の間には両固定レール31と平行にねじ軸4
0が回転自在に支持されている。このねじ軸40の軸端
は、前部プレート32を貫通しており第1電動モータ3
8に接続されている。一方、ねじ軸40における反対側
の軸端寄りの位置には可動部35内に固定されたトラベ
ルナット41が螺合されている。従って、ねじ軸40の
回転に伴って可動部35が固定レール31案内されてス
ライドするようになっている。このスライド動作が本発
明における一次のスライド動作に相当する。
【0020】次にプラットフォーム20を乗降位置から
ほぼ電動車両10のフロアパネル11の高さ(以下、乗
込み高さ)の位置にまで持ち上げるためのリンク機構5
0について説明する。リンク機構は、可動部35とプラ
ットフォーム20側とをアッパリンク52、ロアリンク
51の4節リンクによって左右の両面で連結するもので
ある。ロアリンク51は、その一端側が可動部35の側
面に回動可能に取付けられるとともに、他端側が後述す
る中継部材55の側壁56に回動可能に取付けられてい
る。一方、アッパリンク52もロアリンク51と同様に
可動部35と中継部材55の側方に回動可能に取付けら
れており、その取付け位置はロアリンク51のほぼ真上
に設定されている。尚、アッパリンク52と、可動部3
5及び中継部材55との間にはスペーサ54、58がそ
れぞれ介在されて可動部35や中継部材55から浮かせ
て取付けがなされている。こうすることで、ロアリンク
51との干渉の回避がなされている。
【0021】中継部材55は一対の側壁56と連結壁5
7とを有してなる。中継部材55全体はプラットフォー
ム20の収容部22内に配されている。そして、中継部
材55とプラットフォーム20との間には図示しない連
結手段が設けられている。この連結手段は、プラットフ
ォーム20が乗降位置からスライド切り替え位置(本発
明の基準位置に相当し、可動部35の先端と前部プレー
ト32が当接する位置)までの間はプラットフォーム2
0との連結関係を維持し、それ以降は連結関係が解除さ
れるようになっている。
【0022】ところで、左右両固定レール31の後部側
における下部には一対の支持ローラ53が図示しない接
続ブラケットを介して遊転自在に支持されており、それ
らは共に固定レール31の外方に突出した状態で取付け
られている。この支持ローラ53はプラットフォーム2
0が乗降位置にある状態から乗込み高さの位置に変位す
るまでの間、ロアリンク51に摺接可能である。これに
よって、可動部35の移動に伴いプラットフォーム20
を乗降位置から乗込み高さ位置まで変位させる動作(こ
の動作が本発明の昇降動作に相当する)を支持すること
ができる。
【0023】一方、中継部材55の側壁56の内側には
一対の切り替えローラ59が遊転自在に支持されてい
る。切り替えローラ59は可動部35の前進に伴い、前
記ロアリンク51の後端が支持ローラ53を通過する直
前の段階で固定レール31内に進入するようになってい
る(図14参照)。すなわち、プラットフォーム20の
支持が支持ローラ53とロアリンク51による支持か
ら、切り替えローラ59と固定レール31による支持に
切り替わるようになっており、続けて前進動作を行える
ようになっている。更に、この状態では、アッパリンク
52が水平な姿勢となっており、次に説明する第2スラ
イド機構60のガイドとして使用されるようになってい
る。
【0024】次に第2スライド機構60、つまりプラッ
トフォーム20単体でのスライド動作を行わせる機構に
ついて説明する。まず、プラットフォーム20における
収容部22内の左右両側面22Aには、遊転自在に取付
けられた一対の摺動ローラ61が上下に並んで配されて
おり(図12参照)、その摺動ローラ61間の寸法はア
ッパリンク52の幅寸法と等しく設定されているととも
に、プラットフォーム20全体が上昇した時には、アッ
パリンク52を両摺動ローラ61間で挟み込んでスライ
ド動作を案内するようになっている。
【0025】前記した中継部材55内には第2電動モー
タ64が取付けられており、その軸端にはピニオンギヤ
63が取付けられている。一方、プラットフォーム20
の収容部22の天井面には電動車両10の前後方向に沿
ってラックギヤ62が配され、ピニオンギヤ63と噛み
合っている。従って、第2電動モータ64の回転に伴っ
てピニオンギヤ63が回動するためラックギヤ62が前
進し、ひいては、プラットフォーム20が乗込み高さを
保持しつつ前進(この動作が本発明の二次のスライド動
作に相当する、図16、17参照)する。尚、上記した
リフト装置による運転位置から乗降位置に至る動作は、
安全確保のため電動車両10のサイドブレーキが引かれ
た時のみ作動するようになっている。
【0026】また、本実施形態では上記のように構成さ
れた移動機構のうちフロアパネル11から露出された機
構部分を覆うための被覆カバー74及びその巻き取り器
70が設けられている。前記した両インナメンバ27上
にはパネル29(図19参照)が取付けられるようにな
っており、ここに電動車両10の幅方向に沿って巻き取
り器70が配される。
【0027】巻き取り器70は、図18に示すように長
尺状をなすケーシング72を有しており、その内部に回
転軸71を設けている。一方、前記した機構部分を被覆
可能なシート状をなす被覆カバー74がその一端を回転
軸71に固定されつつ、ケーシング72に設けられた引
き出し口73を挿通して外部に引き出されている。そし
て、引き出された他端はプラットフォーム20のストッ
パ壁23の先端に取付けられる。また、前記回転軸71
には図示しない付勢手段が設けられており、回転軸71
を巻き取り方向に付勢している。従って、被覆カバー7
4は、プラットフォーム20が運転位置から乗降位置に
向かって退避した時にはその退避動作に連動して巻き取
り器70から引き出され、乗降位置から運転位置に向か
って前進した時には巻き取り器70内の回転軸71に自
動的に巻き取られる。
【0028】また、本実施形態に係るリフト装置には次
のような付帯装置が設けられている。図1に示すよう
に、プラットフォーム20の後端には、ヒンジ81を介
してフラッパー82が回動可能に取付けられている。プ
ラットフォーム20が乗降位置にある時には、フラッパ
ー82は地表とプラットフォーム20を橋渡す倒伏姿勢
(図1参照)となっており、乗り込み動作を円滑に行う
ようにしている。また、乗り込みが完了した後にはフラ
ッパー82は回動して起立姿勢(図3参照)に変位する
ようになっている。このように乗り込み完了後に起立姿
勢に変位することで、プラットフォーム20に対する車
椅子1の脱輪を補助的に防止するようにしている。
【0029】また、図17、20に示すように、プラッ
トフォーム20の収容部22内の天井面における後端位
置には、フラッパー用電動モータ83及びギヤボックス
84が取付けられている。このギヤボックス84にはね
じ棒86が貫通されており、このねじ棒86はフラッパ
ー用電動モータ83の回転に伴って前後にスライドする
ようになっている。また、このねじ棒86の軸端には連
結ブラケット87が設けられており、これがフラッパー
82の側面上に設けられた受け側ブラケット88とヒン
ジ89を介して接続されている。これにて、ねじ棒86
の前後運動をフラッパー82の回転運動に変えている。
【0030】次にプラットフォーム20への乗り込みを
完了した時点で、車椅子1をプラットフォーム20に固
定するための機構が、車椅子1の前後の2カ所に配され
ている。まず、後側から説明すると、図17、21に示
すように収容部22の天井面における前記フラッパー用
電動モータ83の前方には図示しない取付け用ブラケッ
トが配されており、そこには、ヒンジ91を介してロッ
クアーム90が回動可能に取付けられている。このロッ
クアーム90はシャフト部92の先端にコの字状をなす
保持部93を設けて形成されている。この保持部93
は、ロックアーム90が直立した際に、車椅子1を構成
する連結フレーム4のうち下部の後端に配される連結フ
レーム4に係止可能となっている(図2参照)。
【0031】一方、収容部22の天井面にはロックアー
ム90が通過可能な逃がし孔95が設けられている。ロ
ックアーム90は車椅子1がプラットフォーム20に乗
り込む前は、収容部22内で水平な姿勢にあり車椅子1
の乗り込み動作を許容し、乗り込み動作が完了した時に
は前記逃がし孔95を通じて直立する。
【0032】また、ロックアーム90に回転動作を行わ
せる駆動部は、収容部22の天井面に接続ブラケット9
6Aを介してロックアーム用電動モータ96が取付けら
れている。このロックアーム用電動モータ96にはフラ
ッパー用電動モータ83と同様にギヤボックス97を介
してねじ棒98が取付けられており、ロックアーム用電
動モータ96の駆動に伴って前後に移動するようになっ
ている。更に、ねじ棒98の先端側には連結部材99が
取付けられており、これがロックアーム90のヒンジ9
1に固定されている。これにより、ねじ棒98の前後動
作をロックアーム90の回転動作に変換している。
【0033】次に前側の固定構造について説明すると、
図17に示すように、プラットフォーム20のストッパ
壁23の上面には電動車両10の左右方向に沿ってベル
ト体100が装着されている。このベルト体100の左
右両端にはフック101が夫々設けられるとともに、中
央部にはロック金具102が設けられている。このロッ
ク金具102の中央部からは、ベルト体100が引き出
されておりその先端には締め込みリング103が取付け
られている。これにより、両フック101を車椅子1の
サイドフレーム3の先端に引っかけた後、締め込みリン
グ103を引っ張れば両フック101を引き寄せること
ができる。
【0034】尚、上記した各電動モータ38、64、8
3、96の駆動回路(図示せず)はECU(エレクトリ
ック・コントロール・ユニット)に接続されているた
め、リモートコントローラによって所定のタイミングで
各電動モータ38、64、83、96に電流を流して各
機構を作動させることができる。また動作中リモートコ
ントローラのスイッチを押し続けることにより各動作が
行われ、スイッチから手を離すとそこで動作が停止する
ようになっている。
【0035】次に、上記のように構成された本実施形態
の作用効果を具体的に説明する。車椅子1に着座した身
障者が電動車両10の運転席に移動する手順について説
明する。まず、プラットフォーム20を乗降位置に予め
セットしておく。乗降位置では、プラットフォーム20
のフラッパー82はプラットフォーム20と地表との間
を橋渡すスロープを形成しており、地上にある車椅子1
でそのままプラットフォーム20の上面に乗り込む。乗
込み動作に続いて、プラットフォーム20のストッパ壁
23にあたるまで車椅子1を前進させる(図2参照)。
続いて、フック101を車椅子1のサイドフレーム3の
先端に引っかけつつ、締め込みリング103を引っ張っ
てフック101を引き絞ってやれば、車椅子1は固定さ
れ後退動作が規制される。
【0036】かくして、車椅子1の固定がなされた後、
リモートコントローラのスイッチを投入する。すると、
フラッパー用電動モータ83に電流が流される。これに
よりフラッパー用電動モータ83が駆動してねじ棒86
が前進動作するため、フラッパー82は回動して起立姿
勢に変位する。続いて、ロックアーム用電動モータ96
が駆動すると、前記フラッパー82と同様に、ねじ棒9
8を介してロックアーム90が起立しロックアーム90
の保持部93が車椅子1の下部後端の連結フレーム4に
係止する。これにより、車椅子1の後退動作が二重に規
制される(図3参照)。
【0037】次に、ロックアーム90の起立動作に続い
て、第1電動モータ38が駆動し、これに伴ってねじ軸
40が回転する。すると、ねじ軸40と螺合しているト
ラベルナット41が前進することにより、可動部35が
前進する(一次のスライド動作)。この可動部35の前
進に伴ってアッパ、ロアの両リンク51、52を介して
中継部材55が引っ張られる。このとき、中継部材55
とプラットフォーム20とは図示しない連結手段によっ
て連結関係にあるため、可動部35の前進動作に伴い、
プラットフォーム20は中継部材55と共に引っ張られ
る。可動部35の前進動作がなされる間、ロアリンク5
1は支持ローラ53の上を摺接してゆくため中継部材5
5及びプラットフォーム20がほぼ水平姿勢を保ったま
ま徐々に持ち上げられる。
【0038】そして、プラットフォーム20がほぼ電動
車両10のフロアパネル11と同じ高さ、すなわち、乗
込み高さに達して、ロアリンク51の後端が支持ローラ
53を通過する直前(図14参照)になると、切り替え
ローラ59が固定レール31に進入して支持の切り替え
がなされる。すなわち、プラットフォーム20の支持が
支持ローラ53とロアリンク51による支持から、切り
替えローラ59と固定レール31による支持に切り替わ
るようになっている。
【0039】更に、可動部35が前進して基準位置に至
ると前部プレート32に当接する。すると、第1電動モ
ータ38が停止して、ねじ軸40の回動が停止する。こ
のとき、プラットフォーム20は図5のスライド切り替
え位置に至るが、まだ、この位置ではハンドル13から
離間した位置となっている。一次のスライド動作の開始
からスライド切り替え位置に至るまでの行程が本発明の
搬送行程に相当する。
【0040】更に、第1電動モータ38が停止するその
直前に中継部材55とプラットフォーム20との連結手
段がECUからの信号により解除されるとともに、第2
電動モータ64に対する切り替えがなされる。すると、
第2電動モータ64の回動に伴ってピニオンギヤ63が
回動するため、ラック62との噛み合いによりプラット
フォーム20が単体で前進動作(二次のスライド動作)
する。そして、所望の位置に至ったときに、リモートコ
ントローラのスィッチから手を離してやれば、第2電動
モータ64を停止させ当該停止位置での運転が可能とな
る。すなわち、これが運転位置となる(図6参照)。ス
ライド切り替え位置から運転位置に至るまでの行程が本
発明の調整行程に相当する。
【0041】また、この状態から運転位置の調整を行い
たい場合には、再びリモートコントローラのスィッチを
投入してやればよい。尚、運転位置から乗降位置に至る
動作は、上述した乗降位置から運転位置に至る動作を逆
に辿るものであるため説明は省略する。
【0042】このように本実施形態は、車椅子1を載置
可能なプラットフォーム20をリフト装置によって車椅
子1が乗り込み可能な車外の乗降位置から昇降動作に続
くスライド動作を経て車室内の運転位置に変位させるも
のであり、更に、プラットフォーム20を運転位置に至
らしめる際に、搬送行程の後に調整行程を経るようにし
たから、運転者にとって最適なドライビングポジション
を実現することができる。
【0043】また、第2電動モータ64による二次のス
ライド動作の開始時にはプラットフォーム20は中継部
材55から切り離されることでプラットフォーム20単
体で移動できるため、軽量化された状態で調整行程を経
ることができる。したがって、二次のスライド動作のた
めの駆動機構の小型化を図ることができる。この場合に
おいて、第1電動モータ38による搬送行程を高速で行
い第2電動モータ64による調整行程を緩速にて行うよ
うにすれば、調整のための必要最低限の時間に余裕を持
たせつつも、乗り降りに必要な全体の動作時間を短縮す
ることが出来る。
【0044】更にまた、プラットフォーム20の室外方
向への移動動作と連動して巻き取り器70から被覆カバ
ー74が引き出されて搬送行程のための駆動機構、すな
わち第1スライド機構30、リンク機構50を覆うため
ゴミなどの進入を防止することが出来る。更に、両機構
30、50が外部に露出することがなく外観に優れる。
【0045】<他の実施形態>本発明は上記記述及び図
面によって説明した実施形態に限定されるものではな
く、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に
含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内
で種々変更して実施することができる。
【0046】(1)本実施形態ではプラットフォーム2
0をスライドさせる機構を第1スライド機構及び第2ス
ライド機構により構成したが単一のスライド機構により
構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電動車両の一部切り欠き側面図
【図2】プラットフォームが乗降位置にあり、かつ車椅
子の乗込みが完了した状態を示す電動車両の一部切り欠
き側面図
【図3】プラットフォームが乗降位置にあり、かつ車椅
子の固定がなされた状態を示す電動車両の一部切り欠き
側面図
【図4】プラットフォームがほぼ電動車両のフロアパネ
ルの高さまで到達した状態を示す電動車両の一部切り欠
き側面図
【図5】第1スライド機構による動作が完了した状態を
示す電動車両の一部切り欠き側面図
【図6】プラットフォームが運転位置にある状態を示す
電動車両の一部切り欠き側面図
【図7】電動車両の一部切り欠き平面図
【図8】車椅子を搭載した状態におけるプラットフォー
ムの平面図
【図9】図6のA−A線断面図
【図10】その拡大図(収容部周りを示す)
【図11】図6のB−B線断面図
【図12】その拡大図(収容部周りを示す)
【図13】プラットフォームが乗降位置にある際のリン
ク機構の拡大図
【図14】プラットフォームがほぼ電動車両のフロアパ
ネルの高さに上昇した際のリンク機構の拡大図
【図15】プラットフォームが第1スライド機構によっ
て前進動作している際のリンク機構の拡大図
【図16】プラットフォームが運転位置にある際のリン
ク機構の拡大図
【図17】プラットフォームの一部切り欠き平面図(第
2スライド機構等を示す)
【図18】被覆カバーが引き出された際のプラットフォ
ームの一部切り欠き平面図
【図19】巻き取り器の取付け構造を示す断面図
【図20】フラッパーの駆動構造を示す断面図
【図21】ロックアームの駆動構造を示す断面図
【符号の説明】
1…車椅子 10…電動車両 20…プラットフォーム 21…基板部 30…第1スライド機構 50…リンク機構 55…中継部材 60…第2スライド機構 70…巻き取り器 71…回転軸 74…被覆カバー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安福 繁 愛知県豊田市吉原町上藤池25番地 アラコ 株式会社内 (72)発明者 鈴木 誠司 愛知県豊田市吉原町上藤池25番地 アラコ 株式会社内 (72)発明者 山内 秀範 愛知県豊田市吉原町上藤池25番地 アラコ 株式会社内 (72)発明者 白鷹 俊之 愛知県豊田市吉原町上藤池25番地 アラコ 株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車椅子を載置可能なプラットフォーム
    を、車椅子が乗り込み可能な車外の乗降位置から昇降動
    作に続くスライド動作を経て車室内の運転位置へ変位さ
    せる間の行程が、 前記昇降動作に連続し車室内を前後に変位する一次のス
    ライド動作を経て前記プラットフォームを基準位置へ導
    く搬送行程と、前記一次のスライド動作に続いて車室内
    を前後に変位する二次のスライド動作を行うことで、前
    記プラットフォームを前記運転位置へ調整する調整行程
    とからなることを特徴とする車両用リフト装置。
  2. 【請求項2】 前記プラットフォームは、前記一次のス
    ライド動作時においては、前記搬送行程のための駆動機
    構と中継部材を介して接続されることで、前記プラット
    フォームと共に移動可能となっている一方、前記二次の
    スライド動作の開始時には前記プラットフォームは前記
    中継部材から切り離されて前記プラットフォーム単体で
    移動可能となっていることを特徴とする請求項1記載の
    車両用リフト装置。
  3. 【請求項3】 前記搬送行程のための駆動機構の一部
    が、車両のフロアから露出されている車両において、 前記搬送行程のための駆動機構を被覆可能なシート状の
    被覆カバーが配されるとともに、この被覆カバーの一端
    側は、前記車両側または前記プラットフォームの前縁の
    いずれか一方に設けられ、かつ、巻き取り方向に付勢さ
    れた回転軸に巻き取り可能に取付けられており、他端側
    は前記被覆カバーの一端が取付けられていない他方側に
    取付けられることにより、 前記被覆カバーは前記プラットフォームの前記移動動作
    に連動して展張及び巻き取り可能となっていることを特
    徴とする請求項1または請求項2記載の車両用リフト装
    置。
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