JP2003122810A - シミュレーション方法 - Google Patents

シミュレーション方法

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JP2003122810A
JP2003122810A JP2001314668A JP2001314668A JP2003122810A JP 2003122810 A JP2003122810 A JP 2003122810A JP 2001314668 A JP2001314668 A JP 2001314668A JP 2001314668 A JP2001314668 A JP 2001314668A JP 2003122810 A JP2003122810 A JP 2003122810A
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inductance
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JP2001314668A
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Naoshi Yanagisawa
直志 柳沢
Shiro Michimasa
志郎 道正
Takashi Morie
隆史 森江
Masaomi Toyama
正臣 外山
Keijiro Umehara
啓二朗 梅原
Yusuke Tokunaga
祐介 徳永
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インダクタンス10を含むアナログ回路の回
路計算を行うシミュレーション方法において、入力電流
が微小ゆらぎを持つものである場合に、入力電流値I10
の微分計算に起因する出力電圧値V10の解の収束性のわ
るさによるミュレーション時間の増大を抑えてシミュレ
ーション時間の短縮化が図れるようにする。 【解決手段】 インダクタンス10を、積分要素41を
有する等価回路20に置き換えることで、回路計算から
入力電流値I10の微分計算を取り除くようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体集積回路に
おいてインダクタンスを備えたアナログ回路の回路計算
を行うためのシミュレーション方法に関し、特に回路計
算のやり直し回数を少なくする対策に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、インダクタンスを備えたアナロ
グ回路の回路計算を行うシミュレーションでは、図5に
示すように、インダクタンス10の両接続端間にかかる
電圧の値をV10、インダクタンス10を流れる電流の値
をI10とすると、それら電圧値V10と電流値I10との間
には、次式〔1〕で示される関係がある。なお、Lはイ
ンダクタンス10の自己インダクタンスである。
【0003】 V10=L・dI10/dt ....〔1〕 すなわち、回路シミュレーションのインダクタンス10
について、その電圧値V10を計算するには、従来の場合
には、電流値I10を時間微分する必要がある。
【0004】その後、一般には、図6(a)に示すよう
に、シミュレーションの所定の時刻t0 における解を用
いて、次の時刻t1 における値を計算し、この計算結果
が妥当か否かを判断し、妥当であれば次の時刻t2 に進
む。一方、妥当と判断されなかったときには、時刻t1
をより時刻t0 に近くとり、すなわちタイムステップ
(t1−t0)を小さくして、再計算を行い解を求めてい
く。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の場合には、図6(b)に誇張して示すように、入力
電流が微小なゆらぎを持つときには、たとえ電流波形の
ゆらぎの絶対値が微小であっても、式〔1〕に示される
微分演算子によって増幅されることになり、そのため
に、同図(c)に示すように、電圧波形が大きく変動す
るといった計算結果となる。
【0006】したがって、アナログ回路のシミュレーシ
ョン時に、計算されるべき未知数分の方程式が立てられ
るときに、回路内の一つのノードが前述のようなインダ
クタンスを含んでいると、ノード電圧の計算結果が大き
く変動することになり、その結果、回路計算の誤差の許
容範囲を超える可能性が高くなる。すなわち、シミュレ
ーションの収束性がわるくなる。よって、前記タイムス
テップを細かく再設定して再度回路計算を行う必要があ
る。
【0007】しかも、一般のシミュレーションでは、電
圧値が優先されることから、そこで計算される電流値の
精度はわるい。したがって、精度のわるい電流値を用い
た式〔1〕の計算結果である電圧値V10は、前述した以
上に大きな誤差を含むことになり、そのために、頻繁な
再計算を要する。
【0008】すなわち、従来のシミュレーション方法で
は、インダクタンスを備えたアナログ回路の回路計算に
おいて、上述したように、予測値と計算値との誤差が大
きくなる傾向を示していて、誤差が許容範囲を超えやす
いために、再計算が必要であり、その結果、回路シミュ
レーションに要する時間が大きくなるという問題があ
る。
【0009】本発明は斯かる諸点に鑑みてなされたもの
であり、その主な目的は、インダクタンスを備えたアナ
ログ回路の回路計算を行うためのシミュレーション方法
として、誤差を増幅する微分演算を行わなくて済むよう
にすることで、回路計算のやり直し回数を少なくし、も
って、シミュレーション時間の短縮化が図れるようにす
ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成すべ
く、本発明では、インダクタンスの回路計算上の微分項
を積分項に変換することで、微分計算に起因する誤差の
増幅を回避するようにした。
【0011】具体的には、請求項1の発明では、インダ
クタンスを備えたアナログ回路の回路計算を行うための
シミュレーション方法を前提としている。
【0012】そして、前記インダクタンスを、該インダ
クタンスと等価でありかつ該インダクタンスの回路計算
上の微分項が積分項に変換された回路計算式を有する等
価回路に置き換えて前記アナログ回路の回路計算を行う
ようにする。
【0013】上記の構成では、インダクタンスの回路計
算は、該インダクタンスの回路計算上の微分項が積分項
に変換された回路計算式を用いて行われる。よって、イ
ンダクタンスの回路計算において、従来の場合のような
微分計算に起因する誤差の増幅は生じない。
【0014】請求項2の発明では、請求項1の発明にお
いて、インダクタンスが、第一の接続端および第二の接
続端を有するものである場合に、等価回路は、第一の入
力端子,第二の入力端子および出力端子を有する二入力
増幅器と、入力端子および出力端子を有していて、前記
入力端子が二入力増幅器の出力端子に接続されている一
方、前記出力端子が二入力増幅器の第一入力端子に接続
された積分要素とを備えてなるものとする。そして、等
価回路の二入力増幅器の第一入力端子がインダクタンス
の第一接続端になり、かつ等価回路の二入力増幅器の出
力端子がインダクタンスの第二接続端になるように、該
インダクタンスを等価回路に置き換えることとする。
【0015】請求項3の発明では、請求項1の発明にお
いて、インダクタンスが、グランド電位に接続される第
一の接続端と、入力端子とされる第二の接続端とを有す
るものである場合に、等価回路は、各々、入力された電
圧値を電流値に変換して出力する第一〜第四の変換素子
と、第一および第二接続端子を有するキャパシタとを備
え、第一変換素子の出力端子が第二変換素子の入力端子
とキャパシタの第一接続端子とに接続されている一方、
第二変換素子の出力端子が第一変換素子の入力端子に接
続されているとともに、キャパシタの第二接続端子がグ
ランド電位に接続されてなるものとする。そして、等価
回路のキャパシタの第二接続端子がインダクタンスの第
一接続端になり、かつ等価回路の第一変換素子の入力端
子がインダクタンスの第二接続端になるように、該イン
ダクタンスを等価回路に置き換えることとする。
【0016】請求項4の発明では、請求項1の発明にお
いて、請求項2の発明の場合と同じく、インダクタンス
が、第一の接続端および第二の接続端を有するものであ
る場合に、等価回路は、各々、入力された電圧値を電流
値に変換して出力する第一〜第四の変換素子と、第一の
接続端子および第二の接続端子を有するキャパシタとを
備え、第一および第二変換素子の両出力端子が互いに接
続され、第三および第四変換素子の両入力端子が互いに
接続され、第一および第二変換素子の両出力端子が第三
および第四変換素子の両入力端子に接続され、第三変換
素子の出力端子が第一変換素子の入力端子に接続され、
第四変換素子の出力端子が第二変換素子の入力端子に接
続され、キャパシタの第一接続端子が第一および第二変
換素子の両出力端子に接続され、キャパシタの第二接続
端子がグランド電位に接続されてなるものとする。そし
て、等価回路の第一変換素子の入力端子がインダクタン
スの第一接続端になり、かつ等価回路の第二変換素子の
入力端子がインダクタンスの第二接続端になるように、
該インダクタンスを等価回路に置き換えることとする。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態1〜3
を、図1〜図4に基づいて説明する。
【0018】(実施形態1)図1は、本発明の実施形態
1に係るシミュレーション方法におけるアナログ回路内
のインダクタンス(同図(a))と、その等価回路(同
図(b))とを示しており、この等価回路20は、前記
アナログ回路の回路計算を行うために用いられる。
【0019】インダクタンス10は、第一接続端10a
と第二接続端10bとを有する。一方、等価回路20
は、第一入力端子31a,第二入力端子31bおよび出
力端子31cを有する二入力増幅器31と、入力端子4
1aおよび出力端子41bを有する積分要素41とを備
えている。二入力増幅器31の出力端子31cと、積分
要素41の入力端子41aとは、ノードN3 において接
続されており、積分要素41の出力端子41bと、二入
力増幅器31の第二入力端子31bとは、ノードN2
おいて接続されている。
【0020】そして、本実施形態では、二入力増幅器3
1の第一入力端子31aがインダクタンス10の第一接
続端10aになり、かつ二入力増幅器31の出力端子3
1cがインダクタンス10の第二接続端10bになるよ
うにインダクタンス10を等価回路20に置き換えて、
前記アナログ回路の回路計算が行われる。
【0021】ここで、インダクタンス10及び等価回路
20の各回路計算式について説明する。まず、インダク
タンス10の両端子10a,10b間にかかる電圧の値
をV 10とし、インダクタンス10を流れる電流の値をI
10とすると、これら電圧値V 10と電流値I10との間に
は、次式〔2〕で示される関係がある。なお、Lはイン
ダクタンス10の自己インダクタンス定数を示してお
り、sはラプラス変数を示す。
【0022】 V10=L・dI10/dt=sL・I10 ....〔2〕 次に、等価回路20の伝達関数表記について説明する。
等価回路20の各ノードN1 ,N2 ,N3 における信号
をそれぞれa,b,cで示すと、各ノード間の伝達関数
表記は、次式〔3〕および次式〔4〕で示される。な
お、Xは二入力増幅器31の増幅率を示しており、Lは
積分要素41の積分定数を示している。
【0023】 X(a−b)=c ....〔3〕 b=(1/sL)c ....〔4〕 式〔3〕および式〔4〕をまとめて変換すると、次式
〔5〕を得る。
【0024】 c=X・a/(1+X/sL) ....〔5〕 そして、本実施形態では、この式〔5〕を用いて、イン
ダクタンス10の回路計算を行う。その際に、回路計算
式に積分項(1/s)を含む回路のシミュレーションで
は、微分項(s)を含む回路計算を行う従来の場合のよ
うな、電流値I 10の微小ゆらぎが微分項で増大される
(図6参照)といったことはなく、図2に模式的に示す
ように、電流値I10のゆらぎ分は、積分項の作用ではわ
ずかな誤差としてしか現れない。よって、出力電圧値V
10の解が誤差の許容範囲を超えるといったことは起こり
にくく、シミュレーションのタイムステップ(t1
0)を細かくして再計算を行うという必要は生じにく
い。
【0025】ここで、インダクタンス10を等価回路2
0に等価交換できることを説明する。まず、式〔5〕に
おいて、二入力増幅器31の増幅率Xを無限大(X=
∞)と考えると、この式〔5〕は、次式〔6〕に変換で
きる。
【0026】 c=sLa ....〔6〕 式〔2〕と式〔6〕との比較から、等価回路20のノー
ドN1 を、インダクタンス10に流れる電流の入力端子
10aとすれば、等価回路20のノードN3 における信
号cはインダクタンス10にかかる電圧値V10と読み取
ることが可能である。これにより、等価回路20はイン
ダクタンス10と等価であることが証明される。
【0027】したがって、本実施形態によれば、インダ
クタンス10を備えたアナログ回路のシミュレーション
において、インダクタンス10を、該インダクタンス1
0と等価であり、かつ該インダクタンス10の回路計算
上の微分項が積分項に変換された回路計算式を有する等
価回路20に置き換えることにより、インダクタンス1
0の回路計算から微分項を取り除くことができ、よっ
て、シミュレーション時間の短縮が可能になる。
【0028】(実施形態2)図3は、本発明の実施形態
2に係るシミュレーション方法におけるアナログ回路内
のインダクタンス(同図(a))と、その等価回路(同
図(b))とを示している。なお、実施形態1の場合と
同じ部分には同じ符号を付して示す。
【0029】インダクタンス10は、グランド電位に接
続される第一の接続端10aと、入力端子とされる第二
の接続端10bとを有している。
【0030】本実施形態において用いられる等価回路2
0は、各々、入力端子51a,52aおよび出力端子5
1b,52bを有する第一および第二の2つの変換素子
51,52と、第一接続端子61aおよび第二接続端子
61bを有するキャパシタ61とを備えている。第一変
換素子51の出力端子51bは、第二変換素子52の入
力端子52aと、キャパシタ61の第一接続端子61a
とに接続されており、第二変換素子52の出力端子52
bは、第一変換素子51の入力端子51aに接続されて
いる。また、キャパシタ61の第二接続端子61bは、
グランド電位に接続されている。ここで、第一および第
二変換素子51,52は、次式〔7〕を満足する電圧電
流変換回路である。なお、Iは出力電流であり、Vは入
力電圧であり、gmは増幅率である。
【0031】 I=gm・V ....〔7〕 そして、本実施形態では、キャパシタ61の第二接続端
子61bがインダクタンス10の第一接続端10aにな
り、かつ第一変換素子51の入力端子51aがインダク
タンス10の第二接続端10bになるように、該インダ
クタンス10を等価回路20に置き換えて、前記アナロ
グ回路の回路計算が行われる。
【0032】次に、等価回路20の伝達関数表記につい
て説明する。まず、第一変換素子51の出力端子51b
と第二変換素子52の入力端子52aとの間のノードN
2 において、第一変換素子51の出力電流がキャパシタ
61に蓄積されることで得られる電位V2は、次式
〔8〕で与えられる。なお、V1 は、第二変換素子52
の出力端子52bと第一変換素子51の入力端子51a
との間のノードN1 の電位を示しており、Cはキャパシ
タ61の容量値を示している。
【0033】 V2=gm・V1/sC ....〔8〕 この電位V2 は、第二変換素子52の入力電圧でもある
ので、ノードN1 の電流I1 は、次式
〔9〕によって計
算可能となる。
【0034】 I1=gm・V2=gm2・V1/sC ....
〔9〕 そして、本実施形態では、これらの式〔8〕および式
〔9〕を用いて、インダクタンス10の回路計算を行
う。
【0035】ここで、インダクタンス10を等価回路2
0に等価交換できることを説明する。まず、等価回路2
0に関する前記の式
〔9〕は、次式〔10〕と等価であ
る。
【0036】 V1=s(C/gm2)I1 ....〔10〕 一方、インダクタンス10の回路特性は、式〔2〕(V
10=L・dI10/dt=sL・I10)で与えられる。よ
って、式〔2〕と式〔10〕との比較により、等価回路2
0はインダクタンス10と等価であることが判る。
【0037】以下、本実施形態における、インダクタン
スを含むアナログ回路のシミュレーションにおけるシミ
ュレーション時間短縮の効果について説明する。式〔1
0〕が式〔2〕と同じ形式であることから、等価回路2
0はインダクタンス10を表すものであることが判る
が、式〔10〕には、微分項(s)が含まれている。しか
しながら、シミュレータによる実際の回路計算は、積分
項(1/s)を含む式〔8〕および式
〔9〕を用いて行
われるので、微分演算結果が回路計算上評価されること
はない。よって、回路計算からインダクタンス10の持
つ微分要素の計算を取り除くことが可能になる。
【0038】したがって、本実施形態によっても、実施
形態1の場合と同じく、シミュレーション時間を短縮で
きるという効果を得ることができる。
【0039】(実施形態3)図4は、本発明の実施形態
3に係るシミュレーション方法におけるアナログ回路内
のインダクタンス(同図(a)と、その等価回路(同図
(b))とを示している。なお、実施形態1および実施
形態2の場合と同じ部分には同じ符号を付して示す。
【0040】インダクタンス10は、実施形態1の場合
と同様に、第一の接続端10aと、第二の接続端10b
とを有する。
【0041】本実施形態で用いられる等価回路20は、
各々、入力端子51a〜54aおよび出力端子51b〜
54bを有する第一〜第四の4つの変換素子51〜54
と、第一接続端子61aおよび第二接続端子61bを有
するキャパシタ61とを備えている。第一および第二変
換素子51,52の両出力端子51b,52bは、ノー
ドN2 において互いに接続されているとともに、第三お
よび第四変換素子53,54の両入力端子53a,54
aに接続されている。第三変換素子53の出力端子53
bは、第一変換素子51の入力端子51aにノードN1
において接続されている。第四変換素子54の出力端子
54bは、第二変換素子52の入力端子52aにノード
3 において接続されている。キャパシタ61の第一接
続端子61aは、第一および第二変換素子51,52の
両出力端子51b,52b間のノードN2 に、また第二
接続端子61bは、グランド電位にそれぞれ接続されて
いる。なお、第一〜第四変換素子51〜54は、実施形
態2の場合と同じく、所定の増幅率gmを持つ電圧電流変
換回路(式〔7〕参照)である。
【0042】そして、本実施形態では、第一変換素子5
1の入力端子51aがインダクタンス10の第一接続端
10aになり、かつ第二変換素子52の入力端子52a
がインダクタンス10の第二接続端10bになるよう
に、該インダクタンス10が等価回路20に置き換えら
れて、前記アナログ回路の回路計算が行われる。
【0043】ここで、等価回路20がインダクタンス1
0と等価であることを説明する。等価回路20のノード
1 ,N3 の各電位をそれぞれV1 ,V3 とすると、ノ
ードN2 の電位V2 は、次式〔11〕で示される。
【0044】 V2=gm・(V1−V3)/sC ....〔11〕 したがって、ノードN1 ,N3 を流れる電流の各値
1 ,I3 は、それぞれ、次式〔12〕および次式〔13〕
で与えられる。
【0045】 I1=gm・V2=gm2・(V3−V1)/sC ....〔12〕 I3=gm・V2=gm2・(V3−V1)/sC ....〔13〕 すなわち、式〔12〕および式〔13〕から、等価回路20
は電流損失がなく、また、式〔2〕との比較により、イ
ンダクタンス10と等価であることが判る。
【0046】そして、本実施形態におけるインダクタン
ス10の回路計算では、式〔11〕〜式〔13〕が用いられ
るので、実施形態1および2の場合と同様に、微分計算
が現れることはない。
【0047】したがって、本実施形態によっても、イン
ダクタンス10を等価回路20に置き換えて回路計算す
ることで、インダクタンス10の回路計算から微分項を
取り除くことができ、よって、実施形態1および2の場
合と同じく、シミュレーション時間を短縮することがで
きる。
【0048】なお、上記の実施形態1〜3では、インダ
クタンス10の等価回路20の3つの例を示している
が、等価回路20の具体的な構成は、必要に応じて任意
に設定することができる。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、イン
ダクタンスを備えたアナログ回路の回路計算を行うシミ
ュレーション方法として、インダクタンスを、該インダ
クタンスの回路計算上の微分項が積分項に変換された回
路計算式を有する等価回路に置き換えるようにしたの
で、インダクタンスの回路計算から微分計算を削除する
ことができ、よって、回路計算の収束性を向上させて反
復計算回数を少なくすることができる結果、シミュレー
ションの高速化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係るシミュレーション方
法におけるアナログ回路内のインダクタンス(a)とそ
の等価回路(b)とを併せて示す回路図である。
【図2】シミュレーションの進行に伴って変化する入力
電流(a)と、その入力電流が微小ゆらぎを持つときの
拡大波形(b)と、その微小ゆらぎを持つ入力電流に対
する積分計算結果の波形(c)とを模式的に示す波形図
である。
【図3】本発明の実施形態2に係るシミュレーション方
法におけるアナログ回路内のインダクタンス(a)とそ
の等価回路(b)とを併せて示す図1相当図である。
【図4】本発明の実施形態3に係るシミュレーション方
法におけるアナログ回路内のインダクタンス(a)とそ
の等価回路(b)とを併せて示す図1相当図である。
【図5】アナログ回路内のインダクタンスを示す回路図
である。
【図6】シミュレーションの進行に伴って変化する入力
電流(a)と、その入力電流が微小ゆらぎを持つときの
拡大波形(b)と、その微小ゆらぎを持つ入力電流に対
する微分計算結果の波形(c)とを模式的に示す図2相
当図である。
【符号の説明】
10 インダクタンス 10a 第一接続端 10b 第二接続端 20 等価回路 31 二入力増幅器 31a 第一入力端子 31b 第二入力端子 41 積分要素 41a 入力端子 41b 出力端子 51 第一変換素子 51a 入力端子 51b 出力端子 52 第二変換素子 52a 入力端子 52b 出力端子 53 第三変換素子 53a 入力端子 53b 出力端子 54 第四変換素子 54a 入力端子 54b 出力端子 61 キャパシタ 61a 第一接続端子 61b 第二接続端子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森江 隆史 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 外山 正臣 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 梅原 啓二朗 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 徳永 祐介 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 2G132 AA12 AC09 AL09 5B046 AA08 BA03 JA04

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インダクタンスを備えたアナログ回路の
    回路計算を行うためのシミュレーション方法であって、 前記インダクタンスを、該インダクタンスと等価であり
    かつ該インダクタンスの回路計算上の微分項が積分項に
    変換された回路計算式を有する等価回路に置き換えて前
    記アナログ回路の回路計算を行うことを特徴とするシミ
    ュレーション方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のシミュレーション方法に
    おいて、 インダクタンスは、第一の接続端および第二の接続端を
    有し、 等価回路は、 第一の入力端子,第二の入力端子および出力端子を有
    し、入力信号を増幅して出力信号を出力する二入力増幅
    器と、入力端子および出力端子を有し、前記入力端子が
    前記二入力増幅器の出力端子に接続されている一方、前
    記出力端子が二入力増幅器の第一入力端子に接続された
    積分要素とを備えてなり、 前記二入力増幅器の第一入力端子が前記インダクタンス
    の第一接続端になり、かつ前記二入力増幅器の出力端子
    が前記インダクタンスの第二接続端になるように該イン
    ダクタンスを前記等価回路に置き換えることを特徴とす
    るシミュレーション方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のシミュレーション方法に
    おいて、 インダクタンスは、グランド電位に接続される第一の接
    続端と、入力端とされる第二の接続端とを有し、 等価回路は、 各々、入力端子および出力端子を有し、入力された電圧
    値を電流値に変換して出力する第一,第二,第三および
    第四の変換素子と、第一接続端子および第二接続端子を
    有するキャパシタとを備え、第一変換素子の出力端子が
    第二変換素子の入力端子と前記キャパシタの第一接続端
    子とに接続されている一方、第二変換素子の出力端子が
    第一変換素子の入力端子に接続されているとともに、前
    記キャパシタの第二接続端子がグランド電位に接続され
    てなり、 前記キャパシタの第二接続端子が前記インダクタンスの
    第一接続端になり、かつ前記第一変換素子の入力端子が
    前記インダクタンスの第二接続端になるように該インダ
    クタンスを前記等価回路に置き換えることを特徴とする
    シミュレーション方法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のシミュレーション方法に
    おいて、 インダクタンスは、第一の接続端および第二の接続端を
    有し、 等価回路は、 各々、入力端子および出力端子を有し、入力された電圧
    値を電流値に変換して出力する第一,第二,第三および
    第四の変換素子と、第一の接続端子および第二の接続端
    子を有するキャパシタとを備え、第一および第二変換素
    子の両出力端子が互いに接続されるとともに第三および
    第四変換素子の両入力端子に接続され、第三変換素子の
    出力端子が第一変換素子の入力端子に接続されている一
    方、第四変換素子の出力端子が第二変換素子の入力端子
    に接続されているとともに、キャパシタの第一接続端子
    が第一および第二変換素子の両出力端子に接続されてい
    る一方、キャパシタの第二接続端子がグランド電位に接
    続されてなり、 前記第一変換素子の入力端子が前記インダクタンスの第
    一接続端になり、かつ前記第二変換素子の入力端子が前
    記インダクタンスの第二接続端になるように該インダク
    タンスを前記等価回路に置き換えることを特徴とするシ
    ミュレーション方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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