JP2003122004A - アルカリネガ現像型感光性樹脂組成物 - Google Patents

アルカリネガ現像型感光性樹脂組成物

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JP2003122004A
JP2003122004A JP2001314099A JP2001314099A JP2003122004A JP 2003122004 A JP2003122004 A JP 2003122004A JP 2001314099 A JP2001314099 A JP 2001314099A JP 2001314099 A JP2001314099 A JP 2001314099A JP 2003122004 A JP2003122004 A JP 2003122004A
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polyimide precursor
resin composition
group
type photosensitive
photosensitive resin
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JP2001314099A
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Hiroshi Komatsu
博 小松
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Hitachi Chemical DuPont Microsystems Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、良好な像形成が可能なアルカリネ
ガ現像型感光性樹脂組成物を提供することを目的とする
ものである。 【解決手段】 (a)芳香族および脂環式骨格を有し、か
つ反応性不飽和官能基および酸官能基を有することでア
ルカリ水溶液に可溶である感光性ポリイミド前駆体(b)
置換基として反応性不飽和官能基を含む付加重合性化合
物、及び(c)感光剤からなることを特徴とするアルカリ
ネガ現像型感光性樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルカリネガ現像
型感光性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体工業にあっては、従来より
無機材料を用いて行われていた層間絶縁材料として、ポ
リイミド樹脂等のような耐熱性に優れた有機物が、その
特性を活かして使用されてきている。
【0003】しかし、半導体集積回路やプリント基板上
の回路パターン形成は、基材表面へのレジスト材の造
膜、所定箇所への露光、エッチング等により不要箇所の
除去、基板表面の洗浄作業等の煩雑で多岐に亘工程を経
てパターン形成が行われることから、露光、現像による
パターン形成後も必要な部分のレジストを絶縁材料とし
てそのまま残して用いることができる耐熱感光材料の開
発が望まれている。
【0004】これらの材料として、例えば、感光性ポリ
イミド、環化ポリブタジエン等をベースポリマとした耐
熱感光材料が提案されており、特に感光性ポリイミド
は、その耐熱性が優れていることや不純物の排除が容易
であること等の点から特に注目されている。また、この
ような感光性ポリイミドとしては、ポリイミド前駆体と
重クロム酸塩からなる系(特公昭49−17374号公
報)が最初に提案されたが、この材料は、実用的な光感
度を有するとともに膜形成能が高い等の長所を有する反
面、保存安定性に欠け、ポリイミド中にクロムイオンが
残存すること等の欠点があり、実用には至らなかった。
【0005】このような問題を回避するために、例え
ば、ポリイミド前駆体に感光基を有する化合物を付加も
しくは混合する方法(特開昭54−109828号公
報)などが光架橋反応によりコントラストを作り出すネ
ガ型の感光性ポリイミドとして提案されている。
【0006】しかし、これらのネガ型感光性ポリイミド
は基本的に有機溶剤現像に対応した材料設計がなされて
おり、近年環境に対する配慮から廃液の処理において問
題が少ないとされるアルカリ水溶液現像型には対応して
おらず、例えばフォトレジスト用現像液として広く用い
られている水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液によ
るアルカリ現像を行うと、溶解性が悪いもしくはコント
ラストが付きづらいためパターンを形成することは困難
である。
【0007】一方、アルカリネガ現像型の感光性ポリイ
ミドは基本的に材料として水溶性基を含有する必要があ
り、例えばポリイミド前駆体に対し部分的に光反応性基
を導入する方法(特開平3−220558号公報)によ
るアルカリネガ現像型感光性ポリイミド前駆体は極性も
高いため吸水による膨潤は避けがたく、現像パターンの
基盤からの剥離や解像度低下等の問題があった。しかし
ながらこれは樹脂組成物の吸水性にも大きく依存するこ
とは言うまでもなく、従ってアルカリネガ現像型の感光
性ポリイミドは吸水による膨潤を極力避けるように、親
水性、疎水性のバランスを考えた上で、材料設計を行う
必要があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】請求項1記載の発明
は、従来品に比べアルカリ現像時の膨潤が少ないことか
ら現像後パターン性に優れるアルカリネガ現像型感光性
樹脂組成物を提供するものである。
【0009】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明の効果を奏し、さらに高い架橋効率を与えるアルカリ
ネガ現像型感光性樹脂組成物を提供するものである。
【0010】請求項3記載の発明は、多層配線板用の層
間絶縁膜や半導体メモリー素子用のα線遮蔽膜、バッフ
ァーコート膜などのポリイミドパターン加工を従来の有
機溶剤現像ではなく、安価なアルカリ水溶液現像にて行
えるパターンの製造法に関する。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は(a)芳香族お
よび脂環式骨格を有し、かつ反応性不飽和官能基および
酸官能基を有することでアルカリ水溶液に可溶である感
光性ポリイミド前駆体(b)置換基として反応性不飽和
官能基を含む付加重合性化合物、及び(c)感光剤から
なることを特徴とするアルカリネガ現像型感光性樹脂組
成物に関する。また本発明は(a)における脂環式骨格
が、反応性不飽和基を有する感光性ポリイミド前駆体で
ある前記のアルカリネガ現像型感光性樹脂組成物に関す
る。また本発明は前記のいずれかに記載の感光性ポリイ
ミド前駆体組成物の塗布上にパターンを描いたマスク上
から活性光線を照射し、アルカリ現像液を用いて現像
し、未照射部を除去することを特徴とするパターンの製
造法に関する。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明における(a)感光性ポリ
イミド前駆体は、その組成物として、アルカリ水溶液可
溶基である酸官能基を有し、また光により二量化又は重
合する感光基を有し、その感光基の二量化又は重合によ
り、露光部分がアルカリ現像液により溶解しないか、溶
解しにくくなる、いわゆるネガ型の感光性組成物であ
る。
【0013】前記(a)感光性ポリイミド前駆体として
は、例えば、テトラカルボン酸又はその誘導体と、ジア
ミンとがアミド結合を形成して得られる下記一般式
(2)の繰り返し単位を有するものが挙げられる。
【0014】
【化1】
【0015】(式中、Xは四価の有機基を示し、Yは二
価の有機基を示し、Zは酸官能基または炭素炭素不飽和
二重結合を有する1価の有機基であり、nは0、1又は
2である) 一般式(2)において、Xは芳香族および脂肪族環状骨
格を有するものが、水との水素結合作用によるアルカリ
現像時の膨潤が少ないため好ましく、Yも同様な理由に
より芳香族および脂肪族環状骨格を有するものものが好
ましい。その際、芳香族骨格と脂肪族骨格の比率は、合
成の際に用いられる酸二無水物と二官能性アミンによっ
て調整可能であり、好ましくは耐熱性の点から、高分子
鎖における芳香族骨格の比率が70mol%以上であれ
ば良い。
【0016】またこのYがシロキサン結合を含むもので
あればより高い基盤接着性を付与することができるため
より好ましい。その場合にはその二官能性アミン含有比
率が感光性ポリイミド前駆体を形成する全含有二官能性
アミンのうち20mol%以下であれば構わない。前記
の芳香族および脂肪族環状骨格としては、脂肪族ではア
ルキル鎖、シクロペンチル環、シクロヘキシル環、シク
ロオクチル環、その他ビシクロ環等また、芳香族ではベ
ンゼン環、ナフタレン環等が挙げられ、X及びYとして
は、1つの芳香環もしくは脂肪環、2〜10の芳香環も
しくは脂肪環が単結合、アルキレン基、フッ素化アルキ
レン基等を介して結合したものが挙げられる。またこれ
らは、その環上に炭化水素基、ハロゲン化炭化水素基、
ハロゲン原子等の置換基を有していてもよい。
【0017】Zで示される基としては、アルカリ水溶液
に対する可溶基であるカルボキシル基、フェノール基等
の酸官能基以外に、反応性官能基であるビニル基、アリ
ル基、アクリロイル基、メタクリロイル基を含む基等で
も構わない。
【0018】上記ポリイミド前駆体はその分子量分布が
80,000から5,000の範囲にあり、テトラカル
ボン酸二無水物、カルボン酸無水物、ジアミン及び必要
に応じて感光性基を有する化合物を材料として得られ
る。例えば特許公報平4−62306等に記載される、
テトラカルボン酸二無水物、カルボン酸無水物およびジ
アミン、モノアミンの縮合重合物であるポリアミック酸
に対し、N,N’−ジヒドロカルビル置換カルボジイミ
ド、トリフルオロ酢酸無水物およびそれらの混合物より
なる群より選択されるイソイミド化剤を用いた合成法に
より合成可能である。
【0019】上記テトラカルボン酸二無水物としては、
例えば、芳香族ではピロメリット酸二無水物、3,
3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水
物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無
水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二
無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸
二無水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン
酸二無水物、m− ターフェニルー3,3’,4,4’
−テトラカルボン酸二無水物、p− ターフェニルー
3,3’,4,4’−テトラカルボン酸二無水物、3,
3’−4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無
水物、4,4’−ヘキサフルオロイソプロピリデンジフ
タル酸二無水物等が挙げられ、脂肪族ではシクロヘキシ
ルテトラカルボン酸二無水物、ノルボルネンテトラカル
ボン酸二無水物、ビシクロ(2,2,2)オクタ−7‐
エン−2,3,5,6‐テトラカルボン酸二無水物、ビ
シクロ(2,2,2)オクタ−2,3,5,6‐テトラ
カルボン酸二無水物等が挙げられる。
【0020】またカルボン酸無水物としては芳香族では
ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾ
フェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,
4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、1,2,
5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,
3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、
2,3,5,6−ピリジンテトラカルボン酸二無水物、
1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水
物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無
水物、4,4’−スルホニルジフタル酸二無水物、m−
ターフェニル−3,3’,4,4’−テトラカルボン酸
二無水物、p−ターフェニル−3,3’,4,4’−テ
トラカルボン酸二無水物、4,4’−オキシジフタル酸
二無水物、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−
2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)プロパ
ン二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェ
ニル)プロパン二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカ
ルボキシフェニル)プロパン二無水物、1,1,1,
3,3,3−ヘキサフルオロ−2,2’−ビス[4−
(2,3−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]プロパ
ン二無水物、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ
−2,2’−ビス[4−(3,4−ジカルボキシフェノ
キシ)フェニル]プロパン二無水物 また脂肪族ではシクロヘキサンジカルボン酸無水物、テ
トラハイドロフタル酸無水物、5‐ノルボルネン−2,
3‐ジカルボン酸無水物、ビシクロ(2,2,2)オク
ト−5‐エン−2,3‐ジカルボン酸無水物、メチル−
5‐5‐ノルボルネン−2,3‐ジカルボン酸無水物、
1‐シクロペンテン−1,2−ジカルボン酸無水物、
3,4,5,6‐テトラハイドロフタル酸無水物等が挙
げられ、これらは、単独で又は二種以上を組み合わせて
用いられる。
【0021】また、上記ジアミンとしては、芳香族では
p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、p
−キシリレンジアミン、m−キシリレンジアミン、1,
5−ジアミノナフタレン、ベンジジン、3,3’−ジメ
チルベンジジン、3,3’−ジメトキシベンジジン、
4,4’(または3,4’−、3,3’−、2,4’
−)−ジアミノジフェニルメタン、4,4’(または
3,4’−、3,3’−、2,4’−)−ジアミノジフ
ェニルエーテル、4,4’(または3,4’−、3,
3’−、2,4’−)−ジアミノジフェニルスルフォ
ン、4,4’(または3,4’−、3,3’−、2,
4’−)−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−
ベンゾフェノンジアミン、3,3’−ベンゾフェノンジ
アミン、4,4’−ジ(4−アミノフェノキシ)フェニ
ルスルフォン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキ
シ)ビフェニル、1,4−ビス(4−アミノフェノキ
シ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)
ベンゼン、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−
2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、2,2
−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロ
パン、3,3−ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニ
ルメタン、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,
4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジ(3−
アミノフェノキシ)フェニルスルホン、3,3’−ジア
ミノジフェニルスルホン、2,2’−ビス(4−アミノ
フェニル)プロパン、2−メチル−4,4’−ジアミノ
ビフェニル、3−メチル−4,4’−ジアミノビフェニ
ル、2,2’−ジメチル−3,3’−ジアミノビフェニ
ル、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニ
ル、2,2’,6,6’−テトラメチル−3,3’−ジ
アミノビフェニル、2,2’,6,6’−テトラメチル
−4,4’−ジアミノビフェニル、2,6−ジアミノピ
リジン、2,4−ジアミノピリミジン、2,4−ジアミ
ノ−s−トリアジン、2,7−ジアミノベンゾフラン、
2,7−ジアミノカルバゾール、3,7−ジアミノフェ
ノチアジン、2,5−ジアミノ−1,3,4−チアジア
ゾール、2,4−ジアミノ−6−フェニル−s−トリア
ジン、2,5−ジアミノ安息香酸、3,4−ジアミノ安
息香酸、3,5−ジアミノ安息香酸、2,5−ジアミノ
テレフタル酸、ビス(4−アミノ−3−カルボキシフェ
ニル)メチレン、4,4'−ジアミノ−3,3'−ジカル
ボキシビフェニル、4,4'−ジアミノ−5,5'−ジカ
ルボキシ−2,2'−ジメチルビフェニル、1,3−ジ
アミノ−4−ヒドロキシベンゼン、1,3−ジアミノ−
5−ヒドロキシベンゼン、3,3'−ジアミノ−4,4'
−ジヒドロキシビフェニル、4,4'−ジアミノ−3,
3'−ジヒドロキシビフェニル、ビス(3−アミノ−4
−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス
(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオ
ロプロパン、ビス(4−アミノ−3−カルボキシフェニ
ル)メタン、4,4'−ジアミノ−2,2'−ジカルボキ
シビフェニル等が好ましい。脂肪族では4,4‐メチレ
ンビスシクロヘキシルアミン、1,2−ジアミノシクロ
ヘキサン、1,4‐ジアミノシクロヘキサン等が挙げら
れる。モノアミンとしては芳香族ではアニリン、トルイ
ジン、エチルアニリン、2−イソプロペニルアニリン、
アニシジン、3‐アミノフェノール、3‐メチルメルカ
プトアニリン、ペンチルアニリン、4‐シクロヘキシル
アニリン、4‐ブトキシアニリン、アミノフェノール、
2,6‐ジメチルアニリン、アミノクレゾール、5‐ア
ミノインダン、1,4‐ベンゾジオキサン−6‐アミ
ン、3,5‐ジフルオロアニリン、テトラフルオロアニ
リン、フェノキシアニリン、アミノビフェニル、1‐ア
ミノフルオレン、2−アミノ−3‐メチル安息香酸、3
−アミノ−4‐メチル安息香酸、5‐アミノサリチル
酸、4‐アミノサリチル酸、5‐ヒドロキシアンスラニ
ル酸、3−アミノ−4−ヒドロキシ安息香酸、4−アミ
ノ−3−ヒドロキシ安息香酸、2−アミノ−3−メトキ
シ安息香酸、3−アミノ−4−メトキシ安息香酸、4−
アミノ−3−メトキシ安息香酸等が挙げられる。脂肪族
ではシクロペンチルアミン、シクロヘキシルアミン、シ
クロペプチルアミン、シクロオクチルアミン、シクロド
デシルアミン、2−アミノノルボルネン、ボルニルアミ
ン、1−アダマンタンアミン、2−メチルシクロヘキシ
ルアミン、4‐メチルシクロヘキシルアミン、2,3‐
ジメチルシクロヘキシルアミン、シクロヘキサンメチル
アミン等が挙げられる。
【0022】これらは単独又は二種以上を組み合わせて
用いられる。芳香族骨格と脂肪族骨格の比率は、合成の
際に用いられる酸二無水物と二官能性アミンによって調
整可能であり、耐熱性の点から、高分子鎖における芳香
族骨格の比率が70mol%以上である方が好ましい。
【0023】また、下記一般式
【0024】
【化2】
【0025】(m、nは各々独立に1〜10の整数であ
り、Sは1〜10の整数である)で示されるジアミノポ
リシロキサン等の脂肪族ジアミンを用いてもよい。この
場合(b)の感光性ポリイミド前駆体に含有される量と
しては全含有二官能性アミンのうち20mol%以下で
ある方が、現像時の膨潤が少なく、また形成される膜物
性における耐熱性などの点からよい。
【0026】感光性基を有するポリイミド前駆体とする
には、炭素炭素不飽和二重結合とアミノ基またはその四
級化塩の基とを有する化合物が、ポリアミド酸のカルボ
キシル基とアミノ基またはその四級化塩の基の部分でイ
オン結合した形を呈するポリイミド前駆体とする方法、
エステル結合、アミド結合等の共有結合を介して側鎖に
炭素炭素不飽和二重結合を導入する方法等がある。
【0027】本発明は特に前記エステル結合で炭素炭素
不飽和二重結合を導入した形の感光性ポリイミド前駆体
を含む組成物の現像に好適である。
【0028】またエステル結合で炭素炭素不飽和二重結
合を導入する場合、前記炭素炭素不飽和二重結合を有す
る化合物の導入量は、アルカリに対する溶解性、光硬化
性、耐熱性等の点からポリアミド酸の有するカルボキシ
ル基に対し85〜25%となる量とすることが好まし
い。
【0029】炭素炭素不飽和二重結合を有する化合物の
例としては次の化合物が挙げられる。
【0030】2−ヒドロキシエチルアクリレート、3−
ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシエチ
ルメタクリレート、3−ヒドロキシプロピルメタクリレ
ート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、4−ヒドロ
キシブチルメタクリレート、ペンタエリスリトールジア
クリレートモノステアレート、ペンタエリスリトールト
リアクリレート、カプロラクトン2−(メタクリロイロ
キシ)エチルエステル、ジカプロラクトン2−(メタク
リロイロキシ)エチルエステル。本発明における(b)
付加重合性化合物は、反応性不飽和官能基を含有し、そ
の官能基としては例えば、ビニル基、アリル基、アクリ
ロイル基、メタクリロイル基等の不飽和二重結合官能
基、またプロパルギル等の不飽和三重結合官能基が挙げ
られ、これらの中でも共役型のビニル基やアクリロイル
基、メタクリロイル基が反応性の面でもよい。またその
官能基が含有される数としては安定性の点から1〜4で
あることが好ましく、それぞれは同一の基でなくとも構
わない。付加重合性化合物としては、例えば、ジエチレ
ングリコールジアクリレート、トリエチレングリコール
ジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレ
ート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエ
チレングリコールジメタクリレート、テトラエチレング
リコールジメタクリレート、トリメチロールプロパンジ
アクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレー
ト、トリメチロールプロパンジメタクリレート、トリメ
チロールプロパントリメタクリレート、スチレン、α−
メチルスチレン、1,2−ジヒドロナフタレン、1,3
−ジイソプロペニルベンゼン、3−メチルスチレン、4
−メチルスチレン、2−ビニルナフタレン、ブチルアク
リレート、ブチルメタクリレート、イソブチルアクリレ
ート、ヘキシルアクリレート、イソオクチルアクリレー
ト、イソボルニルアクリレート、シクロヘキシルメタク
リレート、1,3−ブタンジオールジアクリレート、
1,3−ブタンジオールジメタクリレート、ネオペンチ
ルグリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオール
ジアクリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレ
ート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,
6−ヘキサンジオールメタクリレート、1,9−ノナン
ジオールジメタクリレート、1,10−デカンジオール
ジメタクリレート、ジメチロール−トリシクロデカンジ
アクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレー
ト、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタ
エリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリト
ールテトラメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアク
リレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、1,
3−アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロパン、
1,3−メタクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロパ
ン、メチレンビスアクリルアミド、N,N−ジメチルア
クリルアミド、N−メチロールアクリルアミド等が挙げ
られる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて
使用される。
【0031】これらの中で、本発明の組成物と組み合わ
せるものとしては、反応性の点から例えば、ジエチレン
グリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジ
アクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレー
ト、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチ
レングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリ
コールジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジア
クリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレー
ト、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,6
−ヘキサンジオールメタクリレート、1,9−ノナンジ
オールジメタクリレート、ペンタエリスリトールトリア
クリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレー
ト、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタ
エリスリトールテトラメタクリレート等がよい。これら
は単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
【0032】本発明における(b) の化合物の使用量
は、感光性ポリイミド前駆体の樹脂の量に対して、5〜
100重量%とすることが好ましく、相溶性の点から5
〜40重量%とすることがより好ましい。この使用量
が、5重量%未満であると、現像時に露光部が溶出する
ため現像後の膜が残らなくなる傾向があり、100重量
%を超えた場合も同様に現像後の膜が残らなくなる傾向
があり、また膜形成時に膜が白化することがある。
【0033】本発明における感光性ポリイミド前駆体組
成物には、通常(c)感光剤が含まれる。感光剤として
は例えば、ベンゾフェノン、ミヒラーズケトン、4,
4,−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、3,
3,4,4,−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニ
ル)ベンゾフェノン等のベンゾフェノン類や3,5−ビ
ス(ジエチルアミノベンジリデン)−N−メチル−4−
ピペリドン、3,5−ビス(ジエチルアミノベンジリデ
ン)−N−エチル−4−ピペリドン等のベンジリデン
類、7−ジエチルアミノ−3−テノニルクマリン、、
4,6−ジメチル−3−エチルアミノクマリン、3,
3,−カルボニルビス(7−ジエチルアミノクマリ
ン)、7−ジエチルアミノ3−(1−メチルメチルベン
ゾイミダゾリル)クマリン、3−(2−ベンゾチアゾリ
ル)−7−ジエチルアミノクマリン等のクマリン類、2
−t−ブチルアントラキノン、2−エチルアントラキノ
ン、1,2−ベンズアントラキノン等のアントラキノン
類、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエー
テル、ベンゾインイソプロピルエーテル等のベンゾイン
類、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチ
ルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサン
トン、2−イソプロピルチオキサントン等のチオキサン
トン類、エチレングリコールジ(3−メルカプトプロピ
オネート)、2−メルカプトベンズチアゾール、2−メ
ルカプトベンゾキサゾール、2−メルカプトベンズイミ
ダゾール等のメルカプト類、N−フェニルグリシン、N
−メチル−N−フェニルグリシン、N−エチル−N−
(p−クロロフェニル)グリシン、N−(4−シアノフ
ェニル)グリシン等のグリシン類、1−フェニル−1,
2−ブタンジオン−2−(o−メトキシカルボニル)オ
キシム、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−
(o−メトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−
1,2−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニ
ル)オキシム、1−フェニル−1,2−プロパンジオン
−2−(o−ベンゾイル)オキシム等のオキシム類、
2,2'−ビス(o−クロロフェニル)−4,4',5,
5'−テトラフェニルビイミダゾール等が挙げられる。
これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用され
る。
【0034】これらの中で、本発明の組成物と組み合わ
せるものとしては、上記のベンゾフェノン類、グリシン
類、メルカプト類、オキシム類、2,2'−ビス(o−
クロロフェニル)−4,4',5,5'−テトラフェニル
ビイミダゾールから選択される組み合わせが光反応の点
から好適である。これらの感光剤は、単独で又は二種類
以上を組み合わせて使用される。感光剤の使用量はポリ
イミド前駆体に対して通常1種類につき、0.01〜1
5重量%、組み合わせる場合は合計で0.1〜40重量
%とされる。
【0035】また、感光性ポリイミド前駆体組成物に
は、保存時の安定性を高めるために、ラジカル重合禁止
剤又はラジカル重合抑制剤を含有することができる。ラ
ジカル重合禁止剤又はラジカル重合抑制剤としては、例
えば、p−メトキシフェノール、ジフェニル−p−ベン
ゾキノン、ベンゾキノン、ハイドロキノン、ピロガロー
ル、フェノチアジン、レソルシノール、オルトジニトロ
ベンゼン、パラジニトロベンゼン、メタジニトロベンゼ
ン、フェナントラキノン、N−フェニル−1−ナフチル
アミン、N−フェニル−2−ナフチルアミン、クペロ
ン、フェノチアジン、2,5−トルキノン、タンニン
酸、パラベンジルアミノフェノール、ニトロソアミン類
等が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上組み合
わせて使用される。ラジカル重合禁止剤又はラジカル重
合抑制剤を用いる場合、その使用量は、通常ポリイミド
前駆体の量に対して、0.01〜30重量%とされる。
【0036】本発明における感光性ポリイミド前駆体組
成物には感光性樹脂組成物に用いることが知られている
他の添加物、例えば可塑剤、接着促進剤等の添加物を含
有してもよい。上記感光性ポリイミド前駆体組成物に用
いる有機溶媒としては、生成するポリイミドを完全に溶
解する極性溶媒が一般に好ましく、例えば、N−メチル
−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、
N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシ
ド、テトラメチル尿素、ヘキサメチルリン酸トリアミド
及びγ−ブチロラクトン等が挙げられる。
【0037】その他、この極性溶媒以外に、ケトン類、
エステル類、ラクトン類、エーテル類、ハロゲン化炭化
水素類、炭化水素類、例えば、アセトン、ジエチルケト
ン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シ
クロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチ
ル、シュウ酸ジエチル、マロン酸ジエチル、ジエチルエ
ーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチ
レングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラ
ン、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,4
−ジクロロブタン、トリクロロエタン、クロロベンゼ
ン、o−ジクロロベンゼン、ヘキサン、ヘプタン、オク
タン、ベンゼン、トルエン、キシレン等も使用すること
ができる。これらの有機溶媒は、単独で又は二種類以上
を組み合わせて使用される。
【0038】本発明の感光性樹脂組成物は、浸漬法、ス
プレー法、スクリーン印刷法、回転塗布法等によってシ
リコンウエーハ、金属基板、セラミック基板等の基材上
に塗布され、溶剤を適度に加熱乾燥することにより粘着
性のない塗膜とすることができる。この塗膜上に、所望
のパターンが描かれたマスクを通して活性光線又は化学
線を照射する。照射する活性光線又は化学線としては、
超高圧水銀灯を用いるコンタクト/プロキシミテイ露光
機、ミラープロジェクション露光機、i 線ステッパ、
g 線ステッパ、その他の紫外線、可視光源や、X線、
電子線を用いることができる。照射後、未照射部を現像
液で溶解除去することにより所望のネガパターンを得
る。
【0039】現像液としては、水酸化テトラメチルアン
モニウム水溶液やトリエタノールアミン水溶液等の塩基
性溶液等が用いられる。現像後は必要に応じて水又は貧
溶媒でリンスが行われる。これにより得られたパターン
を加熱することにより、感光剤と溶媒を完全に除去した
安定な高耐熱性ポリイミドパターンを得る。
【0040】この時の加熱温度は、150〜500℃と
することが好ましく、200〜400℃とすることがよ
り好ましい。この加熱温度が、150℃未満であると、
ポリイミド膜の機械特性及び熱特性が低下する傾向があ
り、500℃を超えると、ポリイミド膜の機械特性及び
熱特性が低下する傾向がある。
【0041】また、この時の加熱時間は、0.05〜1
0時間とすることが好ましい。この加熱時間が、0.0
5時間未満であると、ポリイミド膜の機械特性及び熱特
性が低下する傾向があり、10時間を超えると、ポリイ
ミド膜の機械特性及び熱特性が低下する傾向がある。
【0042】このように本発明の感光性樹脂組成物は、
半導体用表面保護膜、多層配線板の層間絶縁膜等に使用
することができる。本発明の感光性樹脂組成物を用いた
表面保護膜は、SiNや封止剤等との接着性に優れるた
め、本発明の感光性樹脂組成物から得られた表面保護膜
を用いた半導体素子は、極めて信頼性に優れるものとな
る。
【0043】以下、実施例により本発明を詳細に説明す
るが、本発明は何らこれにより制限を受けない。以下の
合成例にイソイミド化剤としてN,N’−ジヒドロカル
ビル置換カルボジイミドを用いた方法を示すが、代わり
にトリフルオロ酢酸無水物を用いても構わない。その場
合には合成例に記載のイソイミド化剤使用量と同当量の
トリフルオロ酢酸無水物を用いればよい。
【0044】[合成例1]乾燥窒素下に100mlの乾
燥N−メチルピロリドン中の15.27g(0.070
mol)のピロメリット酸二無水物および0.77g
(0.005mol)のシクロヘキサンジカルボン酸無
水物の撹拌溶液を100mlの乾燥N−メチルピロリド
ン中の10.61g(0.050mol)の3,3’−
ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニルおよび1.1
4g(0.010mol)の1,4−ジアミノシクロヘ
キサンの溶液の撹拌溶液に1時間にわたり滴下添加し、
室温で一夜撹拌した。その後100mlの乾燥N−メチ
ルピロリドン中の26.8g(0.130mol)の
N,N−ジシクロヘキシルカルボジイミドの溶液を30
分にわたり得られた反応溶液に撹拌しながら滴下添加し
た。この反応溶液し対し45.55g(0.35mo
l)の2−ヒドロキシエチルメタクリレートを加え、5
0℃で5時間、そして室温で一夜撹拌した。この反応混
合物を50mlのアセトンで希釈し、吸引ろ過により不
要物を除いたろ過液を2.0lのイオン交換水にて激し
く撹拌しながら処理した。析出した固形物をさらにイオ
ン交換水ついでメタノールにて洗浄し、ろ過フィルター
上で吸引乾燥し、室温にて水分含有率が1.0重量%よ
り少なくなるまで減圧乾燥した。
【0045】[合成例2]乾燥窒素下に120mlの乾
燥N−メチルピロリドン中の21.71g(0.07m
ol)の4,4’−オキシジフタル酸二無水物および
2.48g(0.01mol)のビシクロ(2,2,
2)オクタ−7‐エン−2,3,5,6‐テトラカルボ
ン酸二無水物の撹拌溶液を80mlの乾燥N−メチルピ
ロリドン中の3.65g(0.024mol)の2,5
−ジアミノ安息香酸および2.6g(0.024mo
l)のp−フェニレンジアミンおよび1.14g(0.
010mol)の1,4−ジアミノシクロヘキサンの溶
液の撹拌溶液に1時間にわたり滴下添加し、室温で一夜
撹拌した。その後100mlの乾燥N−メチルピロリド
ン中の28.9g(0.140mol)のN,N−ジシ
クロヘキシルカルボジイミドの溶液を30分にわたり得
られた反応溶液に撹拌しながら滴下添加した。この反応
溶液し対し39.04g(0.30mol)の2−ヒド
ロキシエチルメタクリレートを加え、50℃で5時間、
そして室温で一夜撹拌した。この反応混合物を50ml
のアセトンで希釈し、吸引ろ過により不要物を除いたろ
過液を2.0lのイオン交換水にて激しく撹拌しながら
処理した。析出した固形物をさらにイオン交換水ついで
メタノールにて洗浄し、ろ過フィルター上で吸引乾燥
し、室温にて水分含有率が1.0重量%より少なくなる
まで減圧乾燥した。
【0046】[合成例3]乾燥窒素下に125mlの乾
燥N−メチルピロリドン中の20.16g(0.065
mol)の4,4’−オキシジフタル酸二無水物および
2.48g(0.01mol)のビシクロ(2,2,
2)オクタ−7‐エン−2,3,5,6‐テトラカルボ
ン酸二無水物の撹拌溶液を75mlの乾燥N−メチルピ
ロリドン中の10g(0.050mol)の3,3'−
ジアミノ−4,4'−ジヒドロキシビフェニルおよび
1.51g(0.010mol)の1‐アダマンタンア
ミンの溶液の撹拌溶液に1時間にわたり滴下添加し、室
温で一夜撹拌した。その後100mlの乾燥N−メチル
ピロリドン中の26.8g(0.130mol)のN,
N−ジシクロヘキシルカルボジイミドの溶液を30分に
わたり得られた反応溶液に撹拌しながら滴下添加した。
この反応溶液し対し45.55g(0.35mol)の
2−ヒドロキシエチルメタクリレートを加え、50℃で
5時間、そして室温で一夜撹拌した。この反応混合物を
50mlのアセトンで希釈し、吸引ろ過により不要物を
除いたろ過液を2.0lのイオン交換水にて激しく撹拌
しながら処理した。析出した固形物をさらにイオン交換
水ついでメタノールにて洗浄し、ろ過フィルター上で吸
引乾燥し、室温にて水分含有率が1.0重量%より少な
くなるまで減圧乾燥した。
【0047】[合成例4]合成例1で0.77g(0.
005mol)のシクロヘキサンジカルボン酸無水物の
変わりに同mol量のピロメリット酸二無水物を、また
1.14g(0.010mol)の1,4−ジアミノシ
クロヘキサンの変わりに同mol量の3,3’−ジメチ
ル−4,4’−ジアミノビフェニルを用い、それ以外
は、例1と全く同様の配合で、全く同様に処理した。
【0048】[合成例5]合成例2で2.48g(0.
01mol)のビシクロ(2,2,2)オクタ−7‐エ
ン−2,3,5,6‐テトラカルボン酸二無水物の変わ
りに同mol量の4,4’−オキシジフタル酸二無水物
を、また1.14g(0.010mol)の1,4−ジ
アミノシクロヘキサンの変わりに同mol量のp−フェ
ニレンジアミンを用い、それ以外は、例2と全く同様の
配合で、全く同様に処理した。
【0049】[合成例6]合成例3で2.48g(0.
01mol)のビシクロ(2,2,2)オクタ−7‐エ
ン−2,3,5,6‐テトラカルボン酸二無水物の変わ
りに同mol量の4,4’−オキシジフタル酸二無水物
を、また1.51g(0.010mol)の1‐アダマ
ンタンアミンの変わりに同mol量の3,3'−ジアミ
ノ−4,4'−ジヒドロキシビフェニルを用い、それ以
外は、例3と全く同様の配合で、全く同様に処理した。
【0050】[実施例1]攪拌機、温度計及び窒素導入
管を備えた三口フラスコに合成例1で得られたネガ現像
型感光性ポリイミド前駆体樹脂35.0gとN−メチル
ピロリドン50.0gとp−メトキシフェノール 0.
1g(0.08mol)を撹拌混合し溶解させた後、さ
らに2,2'−ビス(o−クロロフェニル)−4,4',
5,5'−テトラフェニルビイミダゾール2.0g
(0.03mol)、2−メルカプトベンゾキサゾール
1.0g(0.66mol)とエチルミヒラーズケト
ン 0.2g(0.06mol)の感光剤と付加重合性
化合物としてトリエチレングリコールジアクリレート7
g(0.027mol)を加えて室温下にて一昼夜撹拌
溶解後、フィルタ濾過して感光性樹脂組成物溶液を得
た。この溶液を5インチシリコンウエハ上にスピンコー
トした後に乾燥して、5.0±1.0μmの塗膜を形成
した後、キャノン製PLA露光機を用いパターンマスク
し、200mJ/・の露光量にて露光した。これを1時
間遮光箱内にて放置した後、さらにホットプレートにて
120℃、60秒間加熱した後、2.38%水酸化テト
ラメチルアンモニウム水溶液を用いて未露光部分が除去
されるのに要する現像時間の1.2倍の時間にてパドル
現像し、水でリンスしたところ、その最小ビアホール径
は10μmに達し、8μmのラインパターン部において
橋かけのない形状も非常に良好なレリーフパターンが得
られた。
【0051】[実施例2]ネガ現像型感光性ポリイミド
前駆体樹脂として合成例2で得られたネガ現像型感光性
ポリイミド前駆体樹脂を35.0g用い、それ以外は、
実施例1と全く同様の配合で、全く同様に処理したとこ
ろ、その最小ビアホール径は8μmに達し、8μmのラ
インパターン部において橋かけのない形状も非常に良好
なレリーフパターンが得られた。
【0052】[実施例3]ネガ現像型感光性ポリイミド
前駆体樹脂として合成例3で得られたネガ現像型感光性
ポリイミド前駆体樹脂を35.0g用い、それ以外は、
実施例1と全く同様の配合で、全く同様に処理したとこ
ろ、その最小ビアホール径は8μmに達し、8μmのラ
インパターン部において橋かけのない形状も非常に良好
なレリーフパターンが得られた。
【0053】[比較例1]ネガ現像型感光性ポリイミド
前駆体樹脂として合成例4で得られたネガ現像型感光性
ポリイミド前駆体樹脂を35.0g用い、それ以外は、
実施例1と全く同様の配合で、全く同様に処理したとこ
ろ、現像液による膨潤が起こり、その最小ビアホール径
は20μmまでは達したものの10μm以下のラインパ
ターン部において橋かけが部分的に生じ、実施例の様な
良好なパターンは形成されなかった。
【0054】[比較例2]ネガ現像型感光性ポリイミド
前駆体樹脂として合成例5で得られたネガ現像型感光性
ポリイミド前駆体樹脂を35.0g用い、それ以外は、
実施例1と全く同様の配合で、全く同様に処理したとこ
ろ、現像液による膨潤が起こり、その最小ビアホール径
は20μmまでしか達せず、さらに10μm以下のライ
ンパターン部において著しい橋かけや現像残りが生じた
ため、実施例の様な良好なパターンは形成されなかっ
た。
【0055】[比較例3]ネガ現像型感光性ポリイミド
前駆体樹脂として合成例6で得られたネガ現像型感光性
ポリイミド前駆体樹脂を35.0g用い、それ以外は、
実施例1と全く同様の配合で、全く同様に処理したとこ
ろ、現像液による膨潤が起こり、その最小ビアホール径
は20μmまでは達したものの10μm以下のラインパ
ターン部において橋かけが部分的に生じ、実施例の様な
良好なパターンは形成されなかった。
【0056】
【発明の効果】請求項1記載の発明は、従来品に比べア
ルカリ現像時の膨潤が少ないことから現像後パターン性
に優れるアルカリネガ現像型感光性樹脂組成物を提供す
るものである。
【0057】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明の効果を奏し、さらに高い架橋効率を与えるアルカリ
ネガ現像型感光性樹脂組成物を提供するものである。
【0058】請求項3記載の発明は、多層配線板用の層
間絶縁膜や半導体メモリー素子用のα線遮蔽膜、バッフ
ァーコート膜などのポリイミドパターン加工を従来の有
機溶剤現像ではなく、安価なアルカリ水溶液現像にて行
えるパターンの製造法に関する。
フロントページの続き Fターム(参考) 2H025 AA04 AA10 AB15 AB16 AC01 AC05 AC06 AD01 BC32 BC42 BC69 CA01 CA27 CA28 CA31 FA03 FA17 4J027 AA01 AD01 AD03 AJ02 BA03 BA04 BA07 BA13 BA14 BA19 BA20 BA27 BA28 CB10 CC03 CC04 CC05 CC06 CC08 CD10

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)芳香族および脂環式骨格を有し、
    かつ反応性不飽和官能基および酸官能基を有することで
    アルカリ水溶液に可溶である感光性ポリイミド前駆体
    (b)置換基として反応性不飽和官能基を含む付加重合
    性化合物、及び(c)感光剤からなることを特徴とする
    アルカリネガ現像型感光性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 (a)における脂環式骨格が、反応性不
    飽和基を有する感光性ポリイミド前駆体である請求項1
    記載のアルカリネガ現像型感光性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1、2のいずれかに記載の感光性
    ポリイミド前駆体組成物の塗布膜上にパターンを描いた
    マスク上から活性光線を照射し、アルカリ現像液を用い
    て現像し、未照射部を除去することを特徴とするパター
    ンの製造法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019193647A1 (ja) * 2018-04-03 2019-10-10 日立化成デュポンマイクロシステムズ株式会社 ポリイミド前駆体の製造方法、感光性樹脂組成物の製造方法、パターン硬化物の製造方法、層間絶縁膜、カバーコート層又は表面保護膜の製造方法、及び電子部品の製造方法

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