JP2002182378A - アルカリネガ現像型感光性樹脂組成物、パターンの製造法及び電子部品 - Google Patents

アルカリネガ現像型感光性樹脂組成物、パターンの製造法及び電子部品

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JP2002182378A
JP2002182378A JP2000383565A JP2000383565A JP2002182378A JP 2002182378 A JP2002182378 A JP 2002182378A JP 2000383565 A JP2000383565 A JP 2000383565A JP 2000383565 A JP2000383565 A JP 2000383565A JP 2002182378 A JP2002182378 A JP 2002182378A
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alkali
resin composition
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photosensitive resin
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JP2000383565A
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Hiroshi Komatsu
博 小松
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  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明はアルカリ水溶液による現像特性に優れ
るアルカリネガ現像型感光性樹脂組成物、パターンの製
造法及び信頼性に優れる電子部品を提供する。 【解決手段】(a)アルカリ水溶液に可溶である感光性
ポリイミド前駆体(b)付加重合性化合物、(c)感光
剤及び(d)アルカリ水溶液に可溶である溶解制御剤を
含有してなるアルカリネガ現像型感光性樹脂組成物、パ
ターンの製造法及び電子部品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルカリネガ現像
型感光性樹脂組成物、パターンの製造法及び電子部品に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体工業にあっては、従来より
無機材料を用いて行われていた層間絶縁材料として、ポ
リイミド樹脂等のような耐熱性に優れた有機物が、その
特性を活かして使用されてきている。しかし、半導体集
積回路やプリント基板上の回路パターン形成は、基材表
面へのレジスト材の造膜、所定箇所への露光、エッチン
グ等により不要箇所の除去、基板表面の洗浄作業等の煩
雑で多岐に亘工程を経てパターン形成が行われることか
ら、露光、現像によるパターン形成後も必要な部分のレ
ジストを絶縁材料としてそのまま残して用いることがで
きる耐熱感光材料の開発が望まれている。
【0003】これらの材料として、例えば、感光性ポリ
イミド、環化ポリブタジエン等をベースポリマとした耐
熱感光材料が提案されており、特に感光性ポリイミド
は、その耐熱性が優れていることや不純物の排除が容易
であること等の点から特に注目されている。また、この
ような感光性ポリイミドとしては、ポリイミド前駆体と
重クロム酸塩からなる系(特公昭49−17374号公
報)が最初に提案されたが、この材料は、実用的な光感
度を有するとともに膜形成能が高い等の長所を有する反
面、保存安定性に欠け、ポリイミド中にクロムイオンが
残存すること等の欠点があり、実用には至らなかった。
このような問題を回避するために、例えば、ポリイミド
前駆体に感光基を有する化合物を付加もしくは混合する
方法(特開昭54−109828号公報)などが光架橋
反応によりコントラストを作り出すネガ型の感光性ポリ
イミドとして提案されている。
【0004】しかし、これらのネガ型感光性ポリイミド
は基本的に有機溶剤現像に対応した材料設計がなされて
おり、近年環境に対する配慮から廃液の処理において問
題が少ないとされるアルカリ水溶液現像型には対応して
おらず、例えばフォトレジスト用現像液として広く用い
られている水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液によ
るアルカリ現像を行うと、溶解性が悪いもしくはコント
ラストが付きづらいためパターンを形成することは困難
である。
【0005】一方、アルカリネガ現像型の感光性ポリイ
ミドは、基本的に材料として水溶性基を含有する必要が
ある。しかし例えばポリイミド前駆体に対し部分的に光
反応性基を導入する方法(特開平3−220558号公
報)による、アルカリネガ現像型感光性ポリイミド前駆
体は、種類によっては著しく低い溶解性を示すことか
ら、良好な現像後パターン形状および現像時間などの優
れた現像特性を得るためには、その溶解性を制御する必
要があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来品に比
べアルカリ水溶液による現像特性に優れるアルカリネガ
現像型感光性樹脂組成物を提供するものである。また本
発明は、さらに良好な溶解性を与えるアルカリネガ現像
型感光性樹脂組成物を提供するものである。
【0007】また本発明は、さらに優れた現像後パター
ン形状を与えるアルカリネガ現像型感光性樹脂組成物を
提供するものである。また本発明は、多層配線板用の層
間絶縁膜や半導体メモリー素子用のα線遮蔽膜、バッフ
ァーコート膜などのポリイミドパターン加工を従来の有
機溶剤現像ではなく、安価なアルカリ水溶液現像にて行
えるパターンの製造法を提供するものである。さらに本
発明は、信頼性に優れる電子部品を提供するものであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、(a)アルカ
リ水溶液に可溶である感光性ポリイミド前駆体(b)付
加重合性化合物、(c)感光剤及び(d)アルカリ水溶
液に可溶である溶解制御剤を含有してなるアルカリネガ
現像型感光性樹脂組成物に関する。また本発明は、前記
(d)成分が、アミド、アミノ酸又はその類縁体化合物
であるアルカリネガ現像型感光性樹脂組成物に関する。
【0009】また本発明は、前記(d)成分が、フェノ
ール性水酸基を有しないものであるアルカリネガ現像型
感光性樹脂組成物に関する。また本発明は、前記のいず
れかに記載の感光性ポリイミド前駆体組成物を塗布し、
その上にパターンを描いたマスク上から活性光線を照射
し、アルカリ現像液を用いて現像し、未照射部を除去す
ることを特徴とするパターンの製造法に関する。また本
発明は、前記の製造法により得られるパターンの層を有
してなる電子部品に関する。
【0010】本発明は(a)分子鎖に酸官能基を有する
ことでアルカリ水溶液に可溶である感光性ポリイミド前
駆体(b)付加重合性化合物、(c)感光剤、および
(d)溶解制御剤からなることを特徴とするアルカリネ
ガ現像型感光性樹脂組成物に関する。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明における(a)感光性ポリ
イミド前駆体は、通常、アルカリ水溶液可溶基である酸
官能基を有し、また光により二量化又は重合する感光基
を有し、その感光基の二量化又は重合により、露光部分
がアルカリ現像液により溶解しないか、溶解しにくくな
るものであって、これを用いたものはいわゆるネガ型の
感光性樹脂組成物となる。
【0012】前記(a)感光性ポリイミド前駆体として
は、例えば、テトラカルボン酸又はその誘導体と、ジア
ミンとがアミド結合を形成して得られる下記一般式
(1)の繰り返し単位を有するものが挙げられる。
【化1】 (式中、Xは四価の有機基を示し、Yは二価の有機基を
示し、Zは酸官能基または炭素炭素不飽和二重結合を有
する1価の有機基であり、nは0、1又は2である)
【0013】一般式(1)において、Yがシロキサン結
合を含むものであればより高い基盤接着性を付与するこ
とができるためより好ましい。その場合には、その二官
能性アミン含有比率が感光性ポリイミド前駆体を形成す
る全含有二官能性アミンのうち20mol%である方
(即ち全繰り返し単位のうち20%以下)が、相溶性の
点から好ましい。下限は特に制限はないが、1mol%
以上であることが好ましい。
【0014】X及びYとしては、1つの芳香環、2〜1
0の芳香環が単結合、エーテル基、チオエーテル基、ア
ルキレン基、フッ素化アルキレン基、カルボニル基、ス
ルホニル基、スルホキシル基等を介して結合したものが
挙げられる。またこれらは、その芳香環上に炭化水素
基、ハロゲン化炭化水素基、ハロゲン原子等の置換基を
有していてもよい。Zで示される基としては、アルカリ
水溶液に対する可溶基である酸官能基以外に、反応性官
能基であるビニル基、アリル基、アクリロイル基、メタ
クリロイル基を含む基等でも構わない。
【0015】上記ポリイミド前駆体はその数平均分子量
が5,000〜80,000の範囲にあることが好まし
い。なお、数平均分子量はゲルパーミエーションクロマ
トグラフィー法による標準ポリスチレン換算値として求
めることができる。上記ポリイミド前駆体は、例えば、
テトラカルボン酸二無水物、ジアミン及び必要に応じて
感光性基を有する化合物を材料として得られる。例えば
特公平4−62306等に記載される、テトラカルボン
酸二無水物およびジアミンの縮合重合物であるポリアミ
ック酸に対し、N,N´−ジヒドロカルビル置換カルボ
ジイミド、トリフルオロ酢酸無水物およびそれらの混合
物よりなる群より選択されるイソイミド化剤を用いた合
成法により合成可能である。
【0016】前記テトラカルボン酸の二無水物として
は、例えば、ピロメリット酸二無水物、3,3´,4,
4´−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,
3´,4,4´−ビフェニルテトラカルボン酸二無水
物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無
水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二
無水物、2,3,5,6−ピリジンテトラカルボン酸二
無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸
二無水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン
酸二無水物、4,4´−スルホニルジフタル酸二無水
物、m−ターフェニル−3,3",4,4"−テトラカル
ボン酸二無水物、p−ターフェニル−3,3",4,4"
−テトラカルボン酸二無水物、4,4´−オキシジフタ
ル酸二無水物、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオ
ロ−2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)プ
ロパン二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシ
フェニル)プロパン二無水物、2,2−ビス(3,4−
ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、1,1,
1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2,2´−ビス[4
−(2,3−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]プロ
パン二無水物、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオ
ロ−2,2´−ビス[4−(3,4−ジカルボキシフェ
ノキシ)フェニル]プロパン二無水物が挙げられる。
【0017】前記ジアミンとしては、例えば、p−フェ
ニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、p−キシリ
レンジアミン、m−キシリレンジアミン、1,5−ジア
ミノナフタレン、ベンジジン、3,3´−ジメチルベン
ジジン、3,3´−ジメトキシベンジジン、4,4´
(または3,4´−、3,3´−、2,4´−)−ジア
ミノジフェニルメタン、4,4´(または3,4´−、
3,3´−、2,4´−)−ジアミノジフェニルエーテ
ル、4,4´(または3,4´−、3,3´−、2,4
´−)−ジアミノジフェニルスルフォン、4,4´(ま
たは3,4´−、3,3´−、2,4´−)−ジアミノ
ジフェニルスルフィド、4,4´−ベンゾフェノンジア
ミン、3,3´−ベンゾフェノンジアミン、4,4´−
ジ(4−アミノフェノキシ)フェニルスルフォン、4,
4´−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、1,
4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−
ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,1,1,
3,3,3−ヘキサフルオロ−2,2−ビス(4−アミ
ノフェニル)プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミ
ノフェノキシ)フェニル]プロパン、3,3−ジメチル
−4,4´−ジアミノジフェニルメタン、3,3´,
5,5´−テトラメチル−4,4´−ジアミノジフェニ
ルメタン、4,4´−ジ(3−アミノフェノキシ)フェ
ニルスルホン、3,3´−ジアミノジフェニルスルホ
ン、2,2´−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、
2−メチル−4,4´−ジアミノビフェニル、3−メチ
ル−4,4´−ジアミノビフェニル、2,2´−ジメチ
ル−3,3´−ジアミノビフェニル、2,2´−ジメチ
ル−4,4´−ジアミノビフェニル、2,2´,6,6
´−テトラメチル−3,3´−ジアミノビフェニル、
2,2´,6,6´−テトラメチル−4,4´−ジアミ
ノビフェニル等の芳香族ジアミン、2,6−ジアミノピ
リジン、2,4−ジアミノピリミジン、2,4−ジアミ
ノ−s−トリアジン、2,7−ジアミノベンゾフラン、
2,7−ジアミノカルバゾール、3,7−ジアミノフェ
ノチアジン、2,5−ジアミノ−1,3,4−チアジア
ゾール、2,4−ジアミノ−6−フェニル−s−トリア
ジン等の複素環式ジアミン、トリメチレンジアミン、テ
トラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、2,
2−ジメチルプロピレンジアミン、下記一般式(2)に
示すジアミノポリシロキサン
【化2】 (m、nは各々独立に1〜10の整数であり、sは1〜
10の整数である)等の脂肪族ジアミンなどが挙げられ
る。上記のテトラカルボン酸二無水物およびジアミン化
合物はそれぞれ単独または二種以上を組み合わせて使用
される。
【0018】感光性基を有するポリイミド前駆体とする
方法には、炭素炭素不飽和二重結合とアミノ基またはそ
の四級化塩の基とを有する化合物が、ポリアミド酸のカ
ルボキシル基とアミノ基またはその四級化塩の基の部分
でイオン結合した形を呈するポリイミド前駆体とする方
法、エステル結合、アミド結合等の共有結合を介して側
鎖に炭素炭素不飽和二重結合を導入する方法等がある。
【0019】本発明は、特に前記エステル結合で炭素炭
素不飽和二重結合を導入した形の感光性ポリイミド前駆
体を含む組成物の現像に好適である。またエステル結合
で炭素炭素不飽和二重結合を導入する場合、前記炭素炭
素不飽和二重結合を有する化合物の導入量は、アルカリ
に対する溶解性、光硬化性、耐熱性等の点からポリアミ
ド酸の有するカルボキシル基に対し85〜25%となる
量とすることが好ましい。
【0020】前記炭素炭素不飽和二重結合を有する化合
物の例としては次の化合物が挙げられる。2−ヒドロキ
シエチルアクリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリ
レート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、3−ヒ
ドロキシプロピルメタクリレート、4−ヒドロキシブチ
ルアクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレー
ト、ペンタエリスリトールジアクリレートモノステアレ
ート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、カプロ
ラクトン2−(メタクリロイロキシ)エチルエステル、
ジカプロラクトン2−(メタクリロイロキシ)エチルエ
ステル。
【0021】本発明に使用する(b)付加重合性化合物
は、反応性不飽和官能基を含有するものであり、その官
能基としては例えば、ビニル基、アリル基、アクリロイ
ル基、メタクリロイル基等の不飽和二重結合官能基、ま
たプロパルギル等の不飽和三重結合官能基が挙げられ、
これらの中でも共役型のビニル基やアクリロイル基、メ
タクリロイル基が反応性の面で好ましい。またその官能
基が含有される数としては安定性の点から1〜4である
ことが好ましく、それぞれは同一の基でなくとも構わな
い。
【0022】付加重合性化合物としては、例えば、ジエ
チレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコ
ールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアク
リレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、ト
リエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレ
ングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパ
ンジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリ
レート、トリメチロールプロパンジメタクリレート、ト
リメチロールプロパントリメタクリレート、スチレン、
α−メチルスチレン、1,2−ジヒドロナフタレン、
1,3−ジイソプロペニルベンゼン、3−メチルスチレ
ン、4−メチルスチレン、2−ビニルナフタレン、ブチ
ルアクリレート、ブチルメタクリレート、イソブチルア
クリレート、ヘキシルアクリレート、イソオクチルアク
リレート、イソボルニルアクリレート、シクロヘキシル
メタクリレート、1,3−ブタンジオールジアクリレー
ト、1,3−ブタンジオールジメタクリレート、ネオペ
ンチルグリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオ
ールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジメタク
リレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、
1,6−ヘキサンジオールメタクリレート、1,9−ノ
ナンジオールジメタクリレート、1,10−デカンジオ
ールジメタクリレート、ジメチロール−トリシクロデカ
ンジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレ
ート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペン
タエリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリ
トールテトラメタクリレート、2−ヒドロキシエチルア
クリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、
1,3−アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロパ
ン、1,3−メタクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプ
ロパン、メチレンビスアクリルアミド、N,N−ジメチ
ルアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド等が
挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わ
せて使用される。
【0023】これらの中で、本発明の組成物と組み合わ
せるものとしては、反応性の点から例えば、ジエチレン
グリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジ
アクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレー
ト、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチ
レングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリ
コールジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジア
クリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレー
ト、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,6
−ヘキサンジオールメタクリレート、1,9−ノナンジ
オールジメタクリレート、ペンタエリスリトールトリア
クリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレー
ト、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタ
エリスリトールテトラメタクリレート等がよい。これら
は単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
【0024】本発明における(b)の化合物の使用量
は、感光性ポリイミド前駆体(a)の量100重量部に
対して、5〜100重量部とすることが好ましく、相溶
性の点から5〜40重量部とすることがより好ましい。
この使用量が、5重量部未満であると、現像時に露光部
が溶出するため現像後の膜が残らなくなる傾向があり、
100重量部を超えた場合も同様に現像後の膜が残らな
くなる傾向があり、また膜形成時に膜が白化することが
ある。
【0025】本発明における感光性ポリイミド前駆体組
成物には、(c)感光剤が含まれる。感光剤としては、
重合開始剤として使用されるもの、例えば、ベンゾフェ
ノン、ミヒラーズケトン、4,4,−ビス(ジエチルア
ミノ)ベンゾフェノン、3,3,4,4,−テトラ(t
−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン等のベ
ンゾフェノン類や3,5−ビス(ジエチルアミノベンジ
リデン)−N−メチル−4−ピペリドン、3,5−ビス
(ジエチルアミノベンジリデン)−N−エチル−4−ピ
ペリドン等のベンジリデン類、7−ジエチルアミノ−3
−テノニルクマリン、4,6−ジメチル−3−エチルア
ミノクマリン、3,3,−カルボニルビス(7−ジエチ
ルアミノクマリン)、7−ジエチルアミノ3−(1−メ
チルメチルベンゾイミダゾリル)クマリン、3−(2−
ベンゾチアゾリル)−7−ジエチルアミノクマリン等の
クマリン類、2−t−ブチルアントラキノン、2−エチ
ルアントラキノン、1,2−ベンズアントラキノン等の
アントラキノン類、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾ
インエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル
等のベンゾイン類、2,4−ジメチルチオキサントン、
2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジイソプロ
ピルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン
等のチオキサントン類、エチレングリコールジ(3−メ
ルカプトプロピオネート)、2−メルカプトベンズチア
ゾール、2−メルカプトベンゾキサゾール、2−メルカ
プトベンズイミダゾール等のメルカプト類、N−フェニ
ルグリシン、N−メチル−N−フェニルグリシン、N−
エチル−N−(p−クロロフェニル)グリシン、N−
(4−シアノフェニル)グリシン等のグリシン類、1−
フェニル−1,2−ブタンジオン−2−(o−メトキシ
カルボニル)オキシム、1−フェニル−1,2−プロパ
ンジオン−2−(o−メトキシカルボニル)オキシム、
1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(o−エ
トキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−1,2−
プロパンジオン−2−(o−ベンゾイル)オキシム等の
オキシム類、2,2´−ビス(o−クロロフェニル)−
4,4´,5,5´−テトラフェニルビイミダゾールな
どが挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み
合わせて使用される。
【0026】これらの中で、本発明の組成物と組み合わ
せるものとしては、上記のベンゾフェノン類、グリシン
類、メルカプト類、オキシム類、2,2´−ビス(o−
クロロフェニル)−4,4´,5,5´−テトラフェニ
ルビイミダゾールから選択される組み合わせが光反応の
点から好適である。これらの感光剤は、単独で又は二種
類以上を組み合わせて使用される。感光剤(c)の使用
量は、ポリイミド前駆体(a)100重量部に対して、
通常、1種類につき0.01〜15重量部が好ましく、
2種以上を組み合わせる場合は総量で0.1〜40重量
部とされることが好ましい。
【0027】本発明における(d)アルカリ水溶液に可
溶である溶解制御剤は、アルカリ可溶性基を有すること
で本発明の組成物の溶解性を制御し得る化合物である。
前記アルカリ可溶性基としては、カルボン酸基、スルホ
ン酸基、リン酸基、フェノール性水酸基などが挙げられ
る。また、その官能基が含有される数としては1〜4が
好ましい。それぞれは同一の基でなくとも構わない。
【0028】その具体例としては、アミド、アミノ酸又
はその類縁体化合物(例えば、アミノ基が置換基によっ
て修飾されている2級又は3級アミノ基を有するもの)
が、感光性ポリイミド前駆体の溶解性を制御する上で好
ましい。その具体的な化合物としては、例えば、6−ア
セトアミドヘキサン酸、N−(t−ブトキシカルボニ
ル)グリシン、N−(t−ブトキシカルボニル)−L−
アラニン、N−(t−ブトキシカルボニル)−L−バリ
ン、N−(t−ブトキシカルボニル)−L−イソロイシ
ン、N−(t−ブトキシカルボニル)−L−プロリン、
N−(t−ブトキシカルボニル)−L−メチオニン、N
−(t−ブトキシカルボニル)−L−アスパラギン酸、
N−アセチルグリシン、N−(アセトアセチル)グリシ
ン、N−アセチル−L−ロイシン、N−アセチル−L−
アスパラギン酸、N−アセチル−L−グルタミン酸、N
−アセチル−DL−メチオニン、N−アセチル−L−メ
チオニン、2−ピロリドン−5−カルボン酸、1,1エ
−エチレンビス(5−オキソ−3−ピロリジンカルボン
酸)、5−ヒダントイン酢酸、N−(ホスホノメチル)
グリシン、N−ベンジルイミノジ酢酸、N−フェニルグ
リシン、N,Nエ−エチレンビス(2−(2−ヒドロキ
シフェニル)グリシン)、N−(4−ヒドロキシフェニ
ル)グリシン、N−(2−カルボキシフェニル)グリシ
ン、カルボベンジルオキシグリシン、N−アセチル−L
−フェニルアラニン、カルボベンジルオキシ−DL−ア
ラニン、N−カルボベンジルオキシ−2−メチルアラニ
ン、N−カルボベンジルオキシ−N,2−ジメチルアラ
ニン、N−カルボベンジルオキシ−L−イソロイシン、
N−カルボベンジルオキシ−L−ロイシン、カルボベン
ジルオキシ−L−バリン、N−カルボベンジルオキシ−
L−アスパルチン酸、N−カルボベンジルオキシ−L−
グルタミン酸1−メチルエステル、N−(4−ニトロベ
ンゾイル)−ベタ−アラニン、N−(3,5−ジニトロ
ベンゾイル)−DL−アルファ−フェニルグリシン、N
−(3,5−ジニトロベンゾイル)−L−ロイシン、N
−(カルボベンジルオキシ)−L−グルタミン酸、カル
ボベンジルオキシ−L−プロリン、S−ベンジル−N−
カルボベンジルオキシ−L−システイン、N−(t−ブ
トキシカルボニル)−L−フェニルアラニン、N−(カ
ルボベンジルオキシ)−L−フェニルアラニン、N−
(t−ブトキシカルボニル)−L−チロシン、N−ベン
ゾイル−L−チロシン エチルエステル、N−アセチル
−2−フルオロ−DL−フェニルアラニン、N−アセチ
ル−3−フルオロ−DL−フェニルアラニン、N−アセ
チル−4−フルオロ−DL−フェニルアラニン、2−ア
セトアミドフェノール、3−アセトアミドフェノール、
4−アセトアミドフェノール、N−アセチルアンスラニ
ル酸、N−(4−ヒドロキシフェニル)−ステラミド、
4−アセトアミドベンゾイック酸、N,N−ジエチルサ
リチルアミド、サリチルアニリド、馬尿酸、2−メチル
馬尿酸、3−メチル馬尿酸、4−メチル馬尿酸、2−ヒ
ドロキシ馬尿酸、4−ニトロ馬尿酸、ナフトールAS等
が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合
わせて使用される。
【0029】また、(d)のアルカリ可溶性官能基は、
さらに樹脂組成物の感光特性をより効果的にするため
に、フェノール性水酸基以外の基であることが好まし
い。例えば前述の中では、6−アセトアミドヘキサン
酸、N−(t−ブトキシカルボニル)グリシン、N−
(t−ブトキシカルボニル)−L−アラニン、N−(t
−ブトキシカルボニル)−L−バリン、N−(t−ブト
キシカルボニル)−L−イソロイシン、N−(t−ブト
キシカルボニル)−L−プロリン、N−(t−ブトキシ
カルボニル)−L−メチオニン、N−(t−ブトキシカ
ルボニル)−L−アスパラギン酸、N−アセチルグリシ
ン、N−(アセトアセチル)グリシン、N−アセチル−
L−ロイシン、N−アセチル−L−アスパラギン酸、N
−アセチル−L−グルタミン酸、N−アセチル−DL−
メチオニン、N−アセチル−L−メチオニン、2−ピロ
リドン−5−カルボン酸、1,1エ−エチレンビス(5
−オキソ−3−ピロリジンカルボン酸)、5−ヒダント
イン酢酸、N−(ホスホノメチル)グリシン、N−ベン
ジルイミノジ酢酸、N−フェニルグリシン、N,Nエ−
エチレンビス(2−(2−ヒドロキシフェニル)グリシ
ン)、N−(4−ヒドロキシフェニル)グリシン、N−
(2−カルボキシフェニル)グリシン、カルボベンジル
オキシグリシン、N−アセチル−L−フェニルアラニ
ン、カルボベンジルオキシ−DL−アラニン、N−カル
ボベンジルオキシ−2−メチルアラニン、N−カルボベ
ンジルオキシ−N,2−ジメチルアラニン、N−カルボ
ベンジルオキシ−L−イソロイシン、N−カルボベンジ
ルオキシ−L−ロイシン、カルボベンジルオキシ−L−
バリン、N−カルボベンジルオキシ−L−アスパルチン
酸、N−カルボベンジルオキシ−L−グルタミン酸1−
メチルエステル、N−(4−ニトロベンゾイル)−ベタ
−アラニン、N−(3,5−ジニトロベンゾイル)−D
L−アルファ−フェニルグリシン、N−(3,5−ジニ
トロベンゾイル)−L−ロイシン、N−(カルボベンジ
ルオキシ)−L−グルタミン酸、カルボベンジルオキシ
−L−プロリン、S−ベンジル−N−カルボベンジルオ
キシ−L−システイン、N−(t−ブトキシカルボニ
ル)−L−フェニルアラニン、N−(カルボベンジルオ
キシ)−L−フェニルアラニン、N−アセチル−2−フ
ルオロ−DL−フェニルアラニン、N−アセチル−3−
フルオロ−DL−フェニルアラニン、N−アセチル−4
−フルオロ−DL−フェニルアラニン、N−アセチルア
ンスラニル酸、4−アセトアミドベンゾイック酸、N,
N−ジエチルサリチルアミド、馬尿酸、2−メチル馬尿
酸、3−メチル馬尿酸、4−メチル馬尿酸、4−ニトロ
馬尿酸等が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上
を組み合わせて使用される。
【0030】本発明における(d)の化合物の使用量
は、感光性ポリイミド前駆体(a)100重量部に対し
て、0.1〜30重量部とすることが好ましい。この使
用量が0.1重量部未満であると、現像時の溶解性制御
の効果があまり現れず、一方、30重量部を超えた場合
は膜形成時に膜が白化したり、最終硬化後の膜物性にお
いて、機械特性や熱特性の低下などの悪影響を及ぼすこ
とがある。
【0031】また、感光性ポリイミド前駆体組成物に
は、保存時の安定性を高めるために、ラジカル重合禁止
剤又はラジカル重合抑制剤を含有することができる。ラ
ジカル重合禁止剤又はラジカル重合抑制剤としては、例
えば、p−メトキシフェノール、ジフェニル−p−ベン
ゾキノン、ベンゾキノン、ハイドロキノン、ピロガロー
ル、フェノチアジン、レソルシノール、オルトジニトロ
ベンゼン、パラジニトロベンゼン、メタジニトロベンゼ
ン、フェナントラキノン、N−フェニル−1−ナフチル
アミン、N−フェニル−2−ナフチルアミン、クペロ
ン、フェノチアジン、2,5−トルキノン、タンニン
酸、パラベンジルアミノフェノール、ニトロソアミン類
等が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上組み合
わせて使用される。ラジカル重合禁止剤又はラジカル重
合抑制剤を用いる場合、その使用量は、通常ポリイミド
前駆体の量100重量部に対して、0.01〜30重量
部とされる。
【0032】本発明の感光性樹脂組成物は、浸漬法、ス
プレー法、スクリーン印刷法、回転塗布法等によってシ
リコンウエーハ、金属基板、セラミック基板等の基材上
に塗布され、溶剤を適度に加熱乾燥することにより粘着
性のない塗膜とすることができる。この塗膜上に、所望
のパターンが描かれたマスクを通して活性光線又は化学
線を照射する。照射する活性光線又は化学線及びその装
置としては、超高圧水銀灯を用いるコンタクト/プロキ
シミテイ露光機、ミラープロジェクション露光機、i線
ステッパ、g線ステッパ、その他の紫外線、可視光源
や、X線、電子線を用いることができる。照射後、未照
射部を現像液で溶解除去することにより所望のネガパタ
ーンを得ることができる。
【0033】現像液としては、水酸化テトラメチルアン
モニウム水溶液やトリエタノールアミン水溶液等の塩基
性溶液等が用いられる。現像後は必要に応じて水又は貧
溶媒でリンスが行われる。これにより得られたパターン
を加熱することにより、感光剤と溶媒を完全に除去した
安定な高耐熱性ポリイミドパターンを得ることができ
る。
【0034】この時の加熱温度は、150〜500℃と
することが好ましく、200〜400℃とすることがよ
り好ましい。この加熱温度が、150℃未満であると、
ポリイミド膜の機械特性及び熱特性が低下する傾向があ
り、500℃を超えると、ポリイミド膜の機械特性及び
熱特性が低下する傾向がある。
【0035】また、この時の加熱時間は、0.05〜1
0時間とすることが好ましい。この加熱時間が、0.0
5時間未満であると、ポリイミド膜の機械特性及び熱特
性が低下する傾向があり、10時間を超えると、ポリイ
ミド膜の機械特性及び熱特性が低下する傾向がある。
【0036】このように本発明の感光性樹脂組成物を用
いて製造されるパターンは、半導体装置用表面保護膜、
多層配線板の層間絶縁膜等に使用することができる。本
発明の感光性樹脂組成物を用いた表面保護膜は、SiN
や封止剤等との接着性に優れるため、本発明の感光性樹
脂組成物から得られた表面保護膜を用いた半導体装置な
どの電子部品は、極めて信頼性に優れるものとなる。
【0037】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明す
る。以下の合成例にイソイミド化剤としてN,N´−ジ
ヒドロカルビル置換カルボジイミドを用いた方法を示す
が、代わりにトリフルオロ酢酸無水物を用いても構わな
い。その場合には合成例に記載のイソイミド化剤使用量
と同当量のトリフルオロ酢酸無水物を用いればよい。
【0038】[合成例1]乾燥窒素下に100mlの乾
燥N−メチルピロリドン中の15.27g(0.070
mol)のピロメリット酸二無水物の撹拌溶液に1.3
0g(0.010mol)の2−ヒドロキシエチルメタ
クリレートを加えた。溶液を室温で1時間そして35℃
で1時間撹拌した後、室温まで冷却した。この反応溶液
を100mlの乾燥N−メチルピロリドン中の8.49
g(0.040mol)の3,3´−ジメチル−4,4
´−ジアミノビフェニルおよび0.25g(0.001
mol)の1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラ
メチルジシロキサンの溶液の撹拌溶液に1時間にわたり
滴下添加し、室温で一夜撹拌した。その後100mlの
乾燥N−メチルピロリドン中の26.82g(0.13
0mol)のN,N−ジシクロヘキシルカルボジイミド
の溶液を30分にわたり得られた反応溶液に撹拌しなが
ら滴下添加した。この反応溶液に対し45.55g
(0.35mol)の2−ヒドロキシエチルメタクリレ
ートを加え、50℃で5時間、そして室温で一夜撹拌し
た。この反応混合物を50mlのアセトンで希釈し、吸
引ろ過により不要物を除いたろ過液を2.0lのイオン
交換水にて激しく撹拌しながら処理した。析出した固形
物をさらにイオン交換水ついでメタノールにて洗浄し、
ろ過フィルター上で吸引乾燥し、室温にて水分含有率が
1.0重量%より少なくなるまで減圧乾燥した。
【0039】[合成例2]乾燥窒素下に120mlの乾
燥N−メチルピロリドン中の21.18g(0.072
mol)の3,3´,4,4´−ビフェニルテトラカル
ボン酸二無水物の撹拌溶液に2.34g(0.018m
ol)の2−ヒドロキシエチルメタクリレートを加え
た。溶液を室温で1時間そして35℃で1時間撹拌した
後、室温まで冷却した。この反応溶液を80mlの乾燥
N−メチルピロリドン中の5.40g(0.050mo
l)のよび0.25g(0.001mol)の1,3−
ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン
の溶液の撹拌溶液に1時間にわたり滴下添加し、室温で
一夜撹拌した。その後100mlの乾燥N−メチルピロ
リドン中の29.92g(0.145mol)のN,N
−ジシクロヘキシルカルボジイミドの溶液を1時間にわ
たり得られた反応溶液に撹拌しながら滴下添加した。こ
の反応溶液し対し45.5g(0.35mol)の2−
ヒドロキシエチルメタクリレートを加え、50℃で5時
間、そして室温で一夜撹拌した。この反応混合物を50
mlのアセトンで希釈し、吸引ろ過により不要物を除い
たろ過液を2.0lのイオン交換水にて激しく撹拌しな
がら処理した。析出した固形物をさらにイオン交換水つ
いでメタノールにて洗浄し、ろ過フィルター上で吸引乾
燥し、室温にて水分含有率が1.0重量%より少なくな
るまで減圧乾燥した。
【0040】[合成例3]乾燥窒素下に120mlの乾
燥N−メチルピロリドン中の22.34g(0.072
mol)の4,4´−オキシジフタル酸二無水物の撹拌
溶液に2.34g(0.018mol)の2−ヒドロキ
シエチルメタクリレートを加えた。溶液を室温で1時間
そして35℃で1時間撹拌した後、室温まで冷却した。
この反応溶液を80mlの乾燥N−メチルピロリドン中
の11.01g(0.055mol)の4,4´−オキ
シジアニリンおよび0.25g(0.001mo.l)
の1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジ
シロキサンの溶液の撹拌溶液に1時間にわたり滴下添加
し、室温で一夜撹拌した。その後100mlの乾燥N−
メチルピロリドン中の29.92g(0.145mo
l)のN,N−ジシクロヘキシルカルボジイミドの溶液
を1時間にわたり得られた反応溶液に撹拌しながら滴下
添加した。この反応溶液し対し45.5g(0.35m
ol)の2−ヒドロキシエチルメタクリレートを加え、
50℃で5時間、そして室温で一夜撹拌した。この反応
混合物を50mlのアセトンで希釈し、吸引ろ過により
不要物を除いたろ過液を2.0lのイオン交換水にて激
しく撹拌しながら処理した。析出した固形物をさらにイ
オン交換水ついでメタノールにて洗浄し、ろ過フィルタ
ー上で吸引乾燥し、室温にて水分含有率が1.0重量%
より少なくなるまで減圧乾燥した。
【0041】[実施例1]攪拌機、温度計及び窒素導入
管を備えた三口フラスコに合成例1で得られたネガ現像
型感光性ポリイミド前駆体樹脂35.0gとN−メチル
ピロリドン50.0gとp−メトキシフェノール 0.
1g(0.08mmol)を撹拌混合し溶解させた後、
さらに2,2´−ビス(o−クロロフェニル)−4,4
´,5,5´−テトラフェニルビイミダゾール2.0g
(0.03mmol)、2−メルカプトベンゾキサゾー
ル 1.0g(0.66mmol)とエチルミヒラーズ
ケトン 0.2g(0.06mmol)の感光剤と付加
重合性化合物としてテトラエチレングリコールジアクリ
レート6.0g(20mmol)、そして溶解制御剤と
して2−ピロリドン−5−カルボン酸 1.0gを加え
て室温下にて一昼夜撹拌溶解後、フィルタ濾過して感光
性樹脂組成物溶液を得た。この溶液を5インチシリコン
ウエハ上にスピンコートした後に乾燥して、5.0±
1.0μmの塗膜を形成した後、(株)日立製作所製I
線ステッパLD−5010iを用いパターンマスクし、
500mJ/cm2の露光量にて露光した。これを1時
間遮光箱内にて放置した後、さらにホットプレートにて
120℃、60秒間加熱した後、2.38%水酸化テト
ラメチルアンモニウム水溶液を用いてパドル現像したと
ころ、最適なパターンが得られるのに必要な現像時間は
およそ100秒ぐらいであり、水でリンスしたところ、
その解像度は8μm(最小ライン幅)まで達し、良好な
レリーフパターンが得られた。
【0042】[実施例2]ネガ現像型感光性ポリイミド
前駆体樹脂として合成例2で得られたネガ現像型感光性
ポリイミド前駆体樹脂を35.0g用い、それ以外は、
実施例1と全く同様の配合で、全く同様に処理したとこ
ろ、最適なパターンが得られるのに必要な現像時間はお
よそ50秒ぐらいであり、水でリンスしたところ、その
解像度は8μm(最小ライン幅)まで達し、良好なレリ
ーフパターンが得られた。
【0043】[実施例3]実施例2において使用した2
−ピロリドン−5−カルボン酸を加えるかわりに溶解制
御剤としてN−アセチル−L−グルタミン酸を1.0g
添加し、それ以外は、全く同様の配合で、全く同様に処
理したところ、最適なパターンが得られるのに必要な現
像時間はおよそ90秒ぐらいであり、水でリンスしたと
ころ、その解像度は10μm(最小ライン幅)まで達
し、良好なレリーフパターンが得られた。
【0044】[実施例4]ネガ現像型感光性ポリイミド
前駆体樹脂として合成例3で得られたネガ現像型感光性
ポリイミド前駆体樹脂を35.0g用い、それ以外は、
実施例1と全く同様の配合で、全く同様に処理したとこ
ろ、最適なパターンが得られるのに必要な現像時間はお
よそ90秒ぐらいであり、水でリンスしたところ、その
解像度は10μm(最小ライン幅)まで達し、良好なレ
リーフパターンが得られた。
【0045】[実施例5]実施例4において使用した2
−ピロリドン−5−カルボン酸を加えるかわりに溶解性
制御剤としてN−アセチル−L−グルタミン酸を1.0
g添加し、それ以外は、全く同様の配合で、全く同様に
処理したところ、最適なパターンが得られるのに必要な
現像時間はおよそ90秒ぐらいであり、水でリンスした
ところ、その解像度は10μm(最小ライン幅)まで達
し、良好なレリーフパターンが得られた。
【0046】[比較例1]ネガ現像型感光性ポリイミド
前駆体樹脂として合成例1で得られたネガ現像型感光性
ポリイミド前駆体樹脂を35.0g用い、また2−ピロ
リドン−5−カルボン酸を添加せずに、それ以外は、実
施例1と全く同様の配合で、全く同様に処理したとこ
ろ、その解像度は20μm(最小ライン幅)まで達した
ものの、最適なパターンが得られるのに必要な現像時間
はおよそ600秒ぐらいとなり、超過な現像時間が必要
であった。
【0047】[比較例2]ネガ現像型感光性ポリイミド
前駆体樹脂として合成例2得られたネガ現像型感光性ポ
リイミド前駆体樹脂を35.0g用い、また2−ピロリ
ドン−5−カルボン酸を添加せずに、それ以外は、実施
例1と全く同様の配合で、全く同様に処理したところ、
その解像度は15μm(最小ライン幅)まで達したもの
の、最適なパターンが得られるのに必要な現像時間はお
よそ500秒ぐらいとなり、超過な現像時間が必要であ
った。
【0048】[比較例3]ネガ現像型感光性ポリイミド
前駆体樹脂として合成例3で得られたネガ現像型感光性
ポリイミド前駆体樹脂を35.0g用い、また2−ピロ
リドン−5−カルボン酸を添加せずに、それ以外は、実
施例1と全く同様の配合で、全く同様に処理したとこ
ろ、その解像度は15μm(最小ライン幅)までは達し
たものの、最適なパターンが得られるのに必要な現像時
間はおよそ800秒ぐらいとなり、超過な現像時間が必
要であった。
【0049】
【発明の効果】本発明のアルカリネガ現像型感光性樹脂
組成物は、従来品に比べアルカリ水溶液による現像特性
を奏し、また、良好な溶解性や解像度、現像後のパター
ン形状を与えるものである。本発明のパターンの製造法
によれば、多層配線板用の層間絶縁膜や半導体メモリー
素子用のα線遮蔽膜、バッファーコート膜などのポリイ
ミドパターン加工を従来の有機溶剤現像ではなく、安価
なアルカリ水溶液現像にて行い、良好な解像度と形状の
パターンを得ることができる。その結果、本発明の電子
部品は信頼性に優れる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H025 AA04 AA20 AB15 AB16 AB17 AC01 AD01 BC14 BC42 BC69 BC84 CA00 CC20 FA17 4J027 AD04 BA05 BA07 BA08 BA14 BA17 BA19 BA20 BA21 BA26 BA28 CA25 CB10 CD10 4J043 PA19 QB26 QB31 SA06 SA42 SA43 SA44 SA72 TA14 TA22 UA121 UA122 UA131 UA132 UA141 UA151 UA152 UA252 UA261 UA262 UA361 UA362 UA391 UA421 UA581 UA651 UA761 UB011 UB021 UB022 UB062 UB121 UB122 UB131 UB132 UB151 UB152 UB281 UB301 UB302 UB351 UB401 UB402 VA011 VA021 VA022 VA031 VA032 VA041 VA051 VA061 VA062 VA081 VA091 VA102 YB07 YB19 ZB22

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)アルカリ水溶液に可溶である感光性
    ポリイミド前駆体(b)付加重合性化合物、(c)感光
    剤及び(d)アルカリ水溶液に可溶である溶解制御剤を
    含有してなるアルカリネガ現像型感光性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】(d)成分が、アミド、アミノ酸又はその
    類縁体化合物である請求項1記載のアルカリネガ現像型
    感光性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】(d)成分が、フェノール性水酸基を有し
    ないものである請求項1又は2記載のアルカリネガ現像
    型感光性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれかに記載の感光性ポ
    リイミド前駆体組成物を塗布し、その上にパターンを描
    いたマスク上から活性光線を照射し、アルカリ現像液を
    用いて現像し、未照射部を除去することを特徴とするパ
    ターンの製造法。
  5. 【請求項5】請求項4記載の製造法により得られるパタ
    ーンの層を有してなる電子部品。
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