JP2003118550A - 車両停止制御システム及び車両制御装置 - Google Patents

車両停止制御システム及び車両制御装置

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JP2003118550A
JP2003118550A JP2001315570A JP2001315570A JP2003118550A JP 2003118550 A JP2003118550 A JP 2003118550A JP 2001315570 A JP2001315570 A JP 2001315570A JP 2001315570 A JP2001315570 A JP 2001315570A JP 2003118550 A JP2003118550 A JP 2003118550A
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vehicle
stop
control system
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stop control
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JP2001315570A
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English (en)
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Hideaki Tanaka
秀明 田中
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Original Assignee
Denso Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 運転者の意思に拘わらず、車両を外部から安
全に停止させることができる車両停止制御システム、及
び車両制御装置を提供する。 【解決手段】 本発明の車両停止制御システム1では、
所有者端末3からの要請により、管理者端末5が、予め
道路に設置された路側装置6に特定の所有者コード(停
止指令コード)を配信させる。路側装置6の通信領域に
おいてこの所有者コードを受け取った車両制御装置10
(車載装置)は、自車を自動的に停止制御モードに移行
させ、車間制御を利用しつつ自車を強制的に停止させ
る。その結果、盗難車両を安全かつ迅速に停止させるこ
とができる。また、路側装置6との通信により盗難車両
の停止位置を把握することができるため、所有者は、盗
難車両を早期に取り戻すことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両を外部から安
全に停止させることができる車両停止制御システム及び
車両制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】車両が
盗難され、他人に乗り逃げされたような場合には、所有
者が偶然にその盗難現場又は盗難車両を目撃したとして
も、車両を傷つけてまで止めることはできない。このた
め、従来は、例えばGPSを利用した車両位置特定装置
等を用いて、車両が完全に停止してからこれを捜索する
という煩雑な手段をとるしかなかった。
【0003】また、警察が速度違反や一時停止違反等の
道路交通法規違反の車両を誘導する際に、悪意のある運
転者がこれを振り切って逃走する場合がある。しかし、
このような軽微な犯罪のためにタイヤ等を破壊してまで
車両を停止させることは出来ないため、追跡するしかな
い。その結果、逃走車両が事故を起こした場合には、無
関係な第三者をも巻き込んでしまうといった問題があっ
た。
【0004】また、犯罪者の車両が猛スピードで高速道
路等を逃走したとき、重大犯罪の場合にはタイヤ等を破
壊して車両を停止させることも考えられるが、その場合
に犯罪者が負傷してしまったり、或いは、無関係な第三
者を巻き込む可能性があった。
【0005】さらに、地震や火災等が発生し、車両をト
ンネル等の危険区域に侵入させないようにしたい場合が
ある。その場合、電光掲示板やラジオ放送等により侵入
をしないように警告することはできるが、全ての車両に
その警告が伝わるわけではないため直接の抑止効果がな
かったり、或いは、急停車する車両に対して玉突き事故
等が起きてしまう可能性があった。
【0006】そこで、本発明は、かかる問題を解決する
ために、運転者の意思に拘わらず、特定の車両を外部か
ら安全に停止させることができる車両停止制御システ
ム、及び車両制御装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題に鑑み、請求項
1記載の車両停止制御システムは、記憶手段により、予
め登録した一又は複数の車両を非常停止モードに移行さ
せるための停止指令コードを夫々記憶している。
【0008】ここで、「停止指令コード」とは、本シス
テムを利用するために予め登録された特定の車両又は特
定の範疇に属する車両を停止させるために、その車両毎
に予め暗号化されたコードであり、数値や文字列を組み
合わせる等して構成される。前者の具体例としては、例
えば後述する実施例において各車両毎に有効に設定され
た「所有者コード」があり、後者の具体例としては、例
えば後述する実施例において複数の車両に共通に有効に
設定された「スーパーユーザコード」がある。この停止
指令コードは、車両の製造時のオプションとして設定可
能に構成されていてもよいし、或いは事故及び犯罪防止
のために、車両の標準装備として予め設定されていても
よい。
【0009】そして、配信手段が、この記憶手段から特
定の車両の前記停止指令コードを抽出して、この停止指
令コードを無線通信を介して特定の車両の車載装置に配
信できるように構成されている。このため、車載装置
は、この配信手段から自車に予め設定された停止指令コ
ードを受信すると、自車を予め定める非常停止制御モー
ドに移行させ、運転者の意思に拘わらず自車を停止させ
る。尚、この配信手段と車載装置との通信は、いわゆる
路車間通信でもよいし、車車間通信でもよい。或いは、
その他の特定の端末と車載装置との通信であってもよ
い。
【0010】すなわち、かかる構成によれば、外部から
特定の停止指令コードを配信することで、特定の車両を
その運転者の操作に拘わらず停止させることができる。
このため、車両に予め本システム利用のための車載装置
が搭載され、停止指令コードの設定がなされている場合
には、この停止指令コードを配信することで、その通信
領域内に侵入した車両を強制的に停止させることがで
き、後述するように、車両盗難事件の早期解決、交通違
反車両の取締りやその抑止、逃走車両の包囲、或いは重
大事故の未然防止等の点で種々の効果を得ることができ
る。
【0011】具体的構成としては、例えば請求項2に記
載のように、上記配信手段が、路側装置と配信指令手段
を備えた構成が考えられる。この場合、配信指令手段
が、特定の道路近傍に設置された一又は複数の路側装置
に指令すると、該当する路側装置は、その通信領域内に
侵入した車両の車載装置に対して無線通信により上記停
止指令コードを配信する。
【0012】ここで、路側装置と車載装置との間で行わ
れる無線方式としては、例えばETC(Electronic Tol
l Collection System:有料道路自動料金収受システ
ム)に利用されるDSRC(Dedicated Sort-Range Com
munication:狭域無線通信)等の通信方式や、道路交通
情報をドライバーに伝えるVICS(Vehicle Informat
ion and Communication System)等の光ビーコンや電波
ビーコン等を用いた通信方式等を採用することができ
る。この路側装置は、予め定める高速道路や一般道の路
側帯等に設置される。
【0013】このため、車載装置がこの路側装置から自
車に予め設定された停止指令コードを受信すると、自車
を予め定める非常停止制御モードに移行させ、運転者の
意思に拘わらず自車を停止させる。また、本システムの
具体的運用としては、例えば車両の所有者自身が、イン
ターネット等の広域ネットワークを介して自車の停止指
令コードを上記路側装置に直接送信する態様も考えられ
るが、警察や道路管理者の許可無しに勝手に路側装置を
利用できるとすると、道路管理の運用に支障を来した
り、第三者がこれを悪用することも想定される。
【0014】そこで、請求項3に記載のように、配信指
令手段が、広域ネットワークを介して接続された所有者
端末からの要求に従って、記憶手段から要求にかかる車
両の停止指令コードを抽出し、路側装置の少なくともい
ずれかに指令して、この停止指令コードを配信させるよ
うに構成するとよい。
【0015】すなわち、かかる構成では、配信指令手段
が所有者端末と路側装置との間を仲介する。この配信指
令手段は、警察等が保有する道路管理システムが請け負
ってもよいし、或いは、指定された道路管理会社の道路
管理システムが請け負ってもよい。或いは、これらの道
路管理システムと所有者端末との間に、さらなる仲介業
者のシステムが介在してもよい。
【0016】かかる構成によれば、路側装置からの停止
指令コードの配信及びそれによる強制的な車両の停止制
御を、道路交通法の法規制にのっとった形で行うことが
できる。また、所有者端末から入力を行う者が、本シス
テムを利用できる者であることの認証手段を設けた構成
とすることにより、本システムの第三者の悪用を未然に
防止することができる。
【0017】また、車両が停止した場合には、その車両
の発見して回収するために、その停止地点を特定する必
要がある。そこで、例えば請求項4に記載のように、路
側装置と車載装置との通信により、いずれかの上記路側
装置がその通信領域内で車両の停止情報を取得した場合
に、受信手段が、路側装置からこの停止情報と停止位置
情報とを受信するように構成するとよい。
【0018】つまり、車両が停止したという情報は、車
載装置が自車の各制御装置の動作を監視することにより
検出することが可能であり、路側装置は、車載装置との
通信により、この停止情報を受信することができる。ま
た、路側装置はその通信領域が一定の領域内に限られて
いるため、車載装置との通信がなされている限り、その
車両の停止位置が自己の通信領域内にあることを認識す
ることができる。従って、受信手段が、この停止情報と
停止位置情報とを受信することで、車両の停止位置が特
定され、車両を早期に発見することができる。
【0019】そして、このようにして発見された車両の
停止位置情報は、速やかに所有者に連絡されることが望
ましい。その場合、上記受信手段を有するシステムの保
有者である警察、道路管理者又はその他の仲介者等が、
車両の所有者に別途電話、郵便、電子メール等で連絡す
ることもできるが、上述のように所有者端末が広域ネッ
トワークに接続可能になっているため、これを利用する
のが便利である。
【0020】つまり、請求項5に記載のように、受信手
段が受信した車両の位置情報を、送信手段が、広域ネッ
トワークを介して所有者端末に送信することにより、所
有者は自車の情報を迅速に把握することができる。ま
た、請求項6に記載の車両停止制御システムは、記憶手
段が、予め設定された停止指令コードを外部から受信す
ることにより、自車を予め定める非常停止制御モードに
移行させる車載装置を備えた一又は複数の車両の、各々
の停止指令コードを記憶すると共に、各々の車両の車載
装置に所定の通信によりアクセスするためのアクセス情
報を記憶する。
【0021】ここでいう「停止指令コード」については
上述と同様である。また、「アクセス情報」とは、車載
装置にアクセスするために、予め車載装置に設定された
通信用のアドレス情報等を意味する。そして、配信手段
が、記憶手段から特定の車両の停止指令コードを抽出
し、この停止指令コードを、記憶手段に記憶されたアク
セス情報に基づいて該当する車両の車載装置に送信す
る。すると、車載装置にてこの停止指令コードを受け取
った車両は、上述のようにして非常停止制御モードに移
行する。
【0022】すなわち、かかる構成では、必ずしも上記
請求項2記載のような「路側装置」を備えた路車間通信
の態様をとらなくてもよく、例えば後述する実施例に示
すような車車間通信や、キーレスエントリによる通信、
或いは電話装置を利用した通信等により、停止指令コー
ドを送信する態様をとることができる。
【0023】ただし、車両を広範囲で探索するような場
合には、請求項7に記載のように、上記通信が、広域ネ
ットワークを介して行われるように構成するのが好まし
い。その場合には、例えば請求項8に記載のように、上
記記憶手段に、車載装置を特定するためのIPアドレス
情報がアクセス情報として記憶され、上記送信手段が、
このIPアドレス情報に基づき、広域ネットワークとし
てのインターネットを介して、停止指令コードを該当す
る車両の車載装置に送信するように構成することが考え
られる。
【0024】かかる構成は、近年導入が検討されいる所
謂IPv6に対応するものである。このIPv6は、機
器又は装置の個々に固有のIPアドレスを設定し、その
機器又は装置自体を単独でインターネットに接続するこ
とができる技術である。かかる構成によれば、インター
ネット上の専用のサービスシステムや上述した路側装置
等を介することなく、特定のIPアドレス又はこのIP
アドレスに対応した名前を、HTTP(Hyper Text Tra
sfer Protocol)等にて指定することにより、特定の車
両に直接アクセスすることができる。従って、専用の通
信用コンピュータ等を設置しなくてもよく、本システム
の運用コストの低減を図ることができる。尚、上記路側
装置をいわゆるIPルータとして使用することも可能で
ある。
【0025】或いは、請求項9に記載のように、上記通
信が、電話回線を介して行われるように構成することも
できる。例えば携帯電話や自動車電話等の移動体通信機
器を利用して双方向通信を可能とするATIS(Advanc
e Traffic Information Service) を利用することが考
えられる。
【0026】ただし、路側装置を介さないで車両を停止
させた場合には、その路側装置との通信による車両停止
位置の特定を行うことができないため、車両の位置情報
を取得するための何らかの手段が必要となる。そこで、
請求項10に記載のように、車両が非常停止した際に、
受信手段が、この車両に搭載されたナビゲーション装置
のGPS等により測定された車両の停止位置情報を、車
載装置から受信するように構成するとよい。
【0027】かかる構成によれば、車両を早急に停止さ
せると共に、その停止位置を迅速に把握することがで
き、車両を早期に発見することができる。また、上述し
たように「停止指令コード」については、システムの運
用により種々の設定が可能であるが、請求項11に記載
のように、複数の車両に共通に適用可能な汎用コードが
含まれるようにすると、本システムの適用範囲が拡が
る。
【0028】この汎用コードは、例えば後述する実施例
に記載した「スーパーユーザコード」のようなものを意
味する。かかる汎用コードは、例えば国内の全車両につ
いて有効なものでもよいし、車種単位で有効なもの、或
いは車両の排気量単位で有効なものでもよい。尚、この
汎用コードは、交通法規違反の取締り、交通事故や災害
の未然防止等を図る警察や道路管理者等の便宜に供する
ものであるため、車両に標準装備されることが好まし
い。
【0029】例えば汎用コードを全車両に有効に設定し
た場合には、地震や火災等が発生し、車両をトンネル等
の危険区域に侵入させないようにしたい場合に効果的で
ある。この場合、例えばトンネル入口から所定距離に設
置された一又は複数の路側装置からスーパーユーザコー
ドを配信することにより、そのトンネルの手前で車両を
順次停止させることも可能であり、大惨事を未然に防止
することが可能となる。
【0030】また、例えばある車両が警察等を振り切っ
て逃走した場合に、この車両固有の停止指令コード(所
有者コード等)が不明であったり、この所有者コードの
設定がオプションであったため設定されていなかった場
合でも、警察車両等からこの汎用コードを送信すれば、
当該逃走車両を強制的に停止させることができる。ま
た、その際車両のタイヤを破壊させる等の強行手段をと
らなくてもよいため、車両を安全に停止させることがで
き、運転者や第三者の負傷等を防止することができる。
【0031】ただしこの場合には、汎用コードにより他
の無関係な車両を停止させてしまうことを避ける必要が
あるため、その用途に応じて汎用コードの有効範囲を設
定したり、その通信領域の設定範囲を調整したりするこ
とが必要である。例えば上述のトンネルへの侵入防止の
例では、汎用コードとして「全ての車両」を表すコード
を設定することが考えられる。また、逃走車両を停止さ
せる例では、例えば「車種、排気量、ナンバープレー
ト」にて特定するコードを設定し、例えば「一般乗用車
であり、3ナンバーであり、名古屋ナンバーである車
両」を表すコードを選択することで、逃走車両を停止さ
せる等が考えられる。
【0032】また、車両を強制的に停止させる場合に、
その周囲の状況を全く無視して停止制御を行うと、その
制動の過程で運転者に過剰な負荷を与えて負傷させてし
まったり、また、急な制動により運転者が驚いて操舵を
誤り、事故を引き起こしてしまうことも懸念される。従
って、運転者や第三者の安全という観点からは、上記車
載装置を備える車両側においても、安全な停止制御を行
うことが必要である。
【0033】そこで、請求項12の車両制御装置は、上
記車載装置により非常停止モードに移行された場合に、
所定の車間制御処理を実行しつつ車両を停止させる。か
かる構成では、車間制御を利用することで車両を無理な
く制動させ停止させることができる。尚、一般に車間制
御処理を実行する場合には、車両の前方に先行車が存在
し、その先行車を基準として車間距離を制御する態様を
とるが、このような設定では、前方に車両が存在しない
場合や、前方の車両が加速した場合に、自車を停止制御
することが困難となる。
【0034】そこで、請求項13記載の車両制御装置で
は、検出手段が、自車の前方所定距離内を走行する先行
車の有無を検出する。そして、この検出手段により先行
車が検出された場合には、制動制御実行手段が、この先
行車を基準とした制動制御を実行する。一方、検出手段
により先行車が検出されない場合には、自車の前方所定
位置に仮想先行車を設定して、この仮想先行車を基準と
した制動制御を実行するものが考えられる。
【0035】かかる構成によれば、自車の前方に実際に
先行車が存在しなくても、仮想先行車を基準とした制動
制御を実行することができる。また、実際の先行車が加
速した場合には、車間制御の基準を仮想先行車に切り替
えることにより、制動制御を実行することができる。こ
のため、自車を確実に、しかも安全に停止させることが
できる。
【0036】また、その際、請求項14に記載のよう
に、非常停止モードに移行した際に、報知手段が、その
旨を外部及び車内の少なくとも一方に報知するようにす
るのが好ましい。つまり、非常停止モードに移行した際
に、ハザードランプを点滅させる等により、後続車両等
に対して注意を喚起することができ、それにより、車両
の追突等を未然に防止することができる。また、車内に
設置された表示装置等に非常停止モードに入った旨を表
示させたり、表示ランプを点灯させる等により、運転者
を不意に驚かすこともなく、当該運転者の不用意な操作
を避けることができる。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施例を図
面に基づいて説明する。 [第1実施例]本実施例は、本発明の車両停止制御シス
テムの一例を表すものであり、図1は当該車両停止制御
システムのブロック図、図2は当該車両停止制御システ
ムに対応した車両制御装置の各種制御回路の概略構成を
表すブロック図である。
【0038】図1に示すように、本実施例の車両停止制
御システム1は、広域ネットワークとしてのインターネ
ット2を介した所有者端末3からの要請により、管理セ
ンタ4のクローズドネットワーク4aを介して、特定の
車両を外部から停止させることができるシステムとして
構築されている。尚、車両停止制御システム1は、予め
登録した多数の利用者(本システム利用のために予め自
己の車両を登録した所有者:以下、単に「所有者」とい
う)により利用され得るが、本実施例においては説明の
便宜上、ある所有者により利用された例を示す。
【0039】クローズドネットワーク4aは、管理セン
タ4内のLAN(LOCAL AREA NETWORK)として構築さ
れ、このクローズドネットワーク4aは、管理者端末5
を介してインターネット2に接続されると共に、管理セ
ンタ4が管理する特定の道路近傍に予め設置された複数
の路側装置6に対し通信可能に接続されている。本実施
例の路側装置6は、ETC(有料道路自動料金収受シス
テム)等に利用されるDSRC(狭域無線通信)の通信
方式を採用した通信装置であり、後述する車両制御装置
10を搭載した車両との間で通信可能になっている。
【0040】管理者端末5は、車両停止制御システム1
を利用するためのホームページを開設するWWW(Worl
d Wide Web)サーバの機能を有しており、図示しないル
ータを介してインターネット2に接続されている。ま
た、管理者端末5の内部には図示しない周知のファイヤ
ウォールが設置されており、クローズドネットワーク4
aのセキュリティを保証している。そして、管理者端末
5は、ISP7(Internet Service Provider)を介し
てインターネット2に接続した所有者端末3からの要求
に従って、所有者の予め登録された車両を外部から停止
させるための後述する所有者コード(停止指令コードの
一種)を路側装置6に送信する。
【0041】また、管理者端末5は、本システムを利用
する所有者(車両の所有者)の住所、電話番号、メール
アドレス等の個人情報や、所有者が本システムを利用す
るために予め登録した車両の識別情報や停止指令コード
等を記録したデータベースを保有しており、これらの情
報を管理している。
【0042】一方、所有者端末3には、キーボードやマ
ウス等の入力装置や、管理者端末5から提供される本シ
ステム利用のための情報等を表示する表示装置等が設け
られている。このため、所有者は、自車が盗難された場
合に、表示装置に表示される画面に従って入力装置によ
り入力することで、自車を外部から強制的に停止させる
ことができると共に、その停止位置情報を取得すること
ができる。尚、所有者端末3とISP7とを接続する通
信手段としては、一般的な電話回線網を使ってISP7
に接続するためのモデムやターミナルアダプタ等の電話
用通信装置でもよいし、或いは、携帯電話、PHS等の
無線電話用通信装置であってもよい。
【0043】次に、本システムを利用する所有者の車両
に搭載され、路側装置6と通信可能な通信装置を備えた
車両制御装置10(車載装置)について説明する。車両
制御装置10は、自車と先行車との実際の車間距離(実
車間距離)を目標とする車間距離(目標車間距離)に一
致させるように、自車の駆動力及び制動力を自動的に制
御する車間制御を行うことができ、それにより自車を安
全に停止させることができる装置として構成されてい
る。
【0044】具体的には図2に示すように、車両制御装
置10は、レーザレーダセンサ8、車間制御用電子制御
装置(以下「車間制御ECU」という)11、エンジン
制御用電子制御装置(以下「エンジン制御ECU」とい
う)21、ブレーキ制御用電子制御装置(以下「ブレー
キ制御ECU」という)31、ナビゲーション用電子制
御装置(以下「ナビゲーションECU」という)41を
備えたナビゲーション装置40、及び車両停止制御シス
テム1に連携して自車を非常停止モードに移行させる停
止用電子制御装置(以下「停止用ECU」という)51
を備える。
【0045】これら各ECU11,21,31,41,
51は、制御系LAN(LOCAL AREANETWORK)9を介し
て互いに接続されている。また、制御系LAN9は、停
止用ECU51及びゲートウェイ52を介して情報系L
AN53に接続されており、また、ゲートウェイ61を
介してボディ系LAN62に接続されている。
【0046】車間制御ECU11は、マイクロコンピュ
ータを中心として構成されている電子回路であり、運転
者がこの車間制御ECU11を自発的に起動させるため
のクルーズメインスイッチ12、及び運転者がいわゆる
目標車間時間を設定するクルーズコントロールスイッチ
13等が接続されている。
【0047】この車間制御ECU11は、エンジン制御
ECU21から現車速信号、スロットル開度信号、アイ
ドル制御状態やトランスミッションのシフト位置等の制
御状態信号等を受信し、ブレーキ制御ECU31から操
舵角信号、ヨーレート信号等を受信する。そして、車間
制御ECU11は、この受信したデータに基づいてカー
ブ曲率半径Rを推定したり、予め設定した車間制御プロ
グラムに従って車間制御演算を実施する。
【0048】レーザレーダセンサ8は、レーザによるス
キャニング測距器とマイクロコンピュータとを中心とし
て構成された電子回路であり、スキャニング測距器にて
検出した先行車の角度や相対速度等、及び、車間制御E
CU11から受信する現車速信号、カーブ曲率半径等に
基づいて、車間制御装置の一部の機能として先行車の自
車線確率を演算し、相対速度等の情報も含めた先行車情
報として車間制御ECU11に送信する。また、レーザ
レーダセンサ8自身のダイアグノーシス信号も車間制御
ECU11に送信する。
【0049】そして、車間制御ECU11は、このよう
にレーザレーダセンサ8から受信した先行車情報に含ま
れる自車線確率等に基づいて、車間距離制御すべき先行
車を決定し、先行車との車間距離を適切に調節するため
の制御指令値として、エンジン制御ECU21に対して
目標加速度信号及びフューエルカット要求信号等を送信
し、ブレーキ制御ECU31に対してブレーキ要求信号
を送信する。また、警報発生の判定をした際の警報要求
信号やダイアグノーシス信号を、ゲートウェイ61及び
ボディ系LAN62を介してダッシュボードに備えられ
ているLCD等の表示装置65に送信したりする。
【0050】ブレーキ制御ECU31は、マイクロコン
ピュータを中心として構成されている電子回路であり、
車両の操舵角を検出するステアリングセンサ32、ヨー
レートを検出するヨーレートセンサ33、及び各車輪の
速度を検出する車輪速センサ34から操舵角やヨーレー
トを求めて、これらのデータを車間制御ECU11及び
エンジン制御ECU21に送信したり、ブレーキ力を制
御するためにブレーキ油圧回路に備えられた増圧制御弁
・減圧制御弁の開閉をデューティ制御するブレーキアク
チュエータ35を制御している。またブレーキ制御EC
U31は、車間制御ECU11からの警報要求信号に応
じて警報ブザー36を鳴動する。
【0051】エンジン制御ECU21は、マイクロコン
ピュータを中心として構成されている電子回路であり、
スロットル開度を検出するスロットル開度センサ22、
車両速度を検出する車速センサ23、ブレーキの踏み込
み有無を検出するブレーキスイッチ24、及びその他の
センサやスイッチ類からの検出信号を受信し、さらに車
間制御ECU11からの目標加速度信号、フューエルカ
ット要求信号等を受信する。
【0052】そして、エンジン制御ECU21は、この
受信した信号から判断する運転状態に応じて、駆動手段
としての内燃機関(ここでは、ガソリンエンジン)のス
ロットル開度を調整するスロットルアクチュエータ2
5、トランスミッション26、インジェクタ27等に対
して駆動命令を出力している。これらのアクチュエータ
により、内燃機関の出力、ブレーキ力あるいは変速シフ
トを制御することが可能となっている。また、エンジン
制御ECU21は、必要な表示情報を、ボディ系LAN
62を介して、表示装置65に送信して表示させたりす
る。
【0053】ナビゲーション装置40は、ナビゲーショ
ンECU41、位置検出装置42、地図データ入力器4
3、操作スイッチ群44、表示装置45を備える。位置
検出装置42は、車速センサ23、ジャイロスコープ4
6、GPS(Global Positioning System)受信機47
を備え、自車の現在位置を検出する。GPS受信機47
は、GPS用の人工衛星からの送信電波をGPSアンテ
ナを介して受信する。尚、これらのセンサ等23,4
6,47は、各々が性質の異なる誤差を有しているた
め、複数のセンサが各々補完し合って位置検出精度を高
めるように構成されている。そして、要求される位置検
出精度によっては、これらのセンサ等23,46,47
の内の一部のみで構成してもよく、これらのセンサ等2
3,46,47以外に、左右操舵輪の回転差等から得ら
れる車両のステアリング角を累積して方向を求めるセン
サや、地磁気センサ等を用いてもよい。
【0054】地図データ入力器43は、記録媒体に格納
された地図データを入力する。尚、地図データには、道
路の接続を表したデータや、位置検出精度向上のための
マップマッチング用データ等が含まれる。尚、この地図
データが格納される記録媒体としては、そのデータ量か
らCD−ROMを用いるのが一般的であるが、DVDや
メモリカード等の他の記録媒体を用いてもよい。
【0055】操作スイッチ群44は、ナビゲーション装
置40を操作するための各種スイッチから構成され、具
体的には、表示装置45に表示させる表示内容を切り替
えるためのスイッチや、運転者が目的地までのルート
(案内経路)を設定するためのスイッチ等を含む。尚、
操作スイッチ群44を構成する各種スイッチとしては、
表示装置45と一体に構成されたタッチスイッチを用い
てもよく、一般的なメカニカルスイッチを用いてもよ
い。表示装置45は、自車の現在位置等を地図上に表示
する。
【0056】ナビゲーションECU41は、マイクロコ
ンピュータを中心として構成されている電子回路であ
り、位置検出装置42,地図データ入力器43,操作ス
イッチ群44から入力された各信号に基づいて、運転者
が設定した目的地までの最適な経路をダイクストラ法等
の公知の技術を用いて選択し、その経路及び自車の現在
位置を表示装置45に表示させる。また、ナビゲーショ
ンECU41は、位置検出装置42及び地図データ入力
器43から入力された各信号と、レーザレーダセンサ8
から入力された先行車情報を表す信号と、ウインカー
(図示せず)の動作状態を表す信号とに基づいて、後述
するように目標加速度規定制御のための各制御信号を生
成し、その各制御信号を車間制御ECU11へ出力す
る。
【0057】停止用ECU51は、マイクロコンピュー
タを中心として構成されている電子回路であり、車両停
止制御システム1に連携して自車を非常停止制御モード
に移行させる。この停止用ECU51は、ゲートウェイ
52を介して情報系LAN53に接続され、この情報系
LAN53に接続された表示装置54及び通信装置55
との間でデータ伝送を行う。
【0058】具体的には、路側装置6から配信された停
止指令コード(所有者コード)を通信装置55にて受信
し、ゲートウェイ52を介して停止用ECU51がこれ
を受信すると、マイクロコンピュータのメモリに予め格
納された停止制御モード移行プログラムを実行する。す
なわち、この停止指令コードが自車に設定された所有者
コードに一致した場合に、車間制御ECU11、エンジ
ン制御ECU21、及びブレーキ制御ECU31等に対
して、後述する車間制御を利用した車両停止制御を実行
させるための指令信号を出力する。すると、各ECU1
1,21,31等は、この指令信号に従った非常停止処
理を実行する。
【0059】そして、車両が停止した時点で、エンジン
制御ECU21からその停止情報を受信し、ナビゲーシ
ョン装置40から停止地点の位置情報を受信する。そし
て、これらの車両停止情報及び車両位置情報をゲートウ
ェイ52を介して通信装置55に送信し、通信装置55
から路側装置6に対して必要に応じてこれらの情報を送
信する。またこのとき、非常停止状態に入ったことを運
転者に伝えるために、ダッシュボードに備えられている
LCD等の表示装置54にその旨を送信して表示させた
りする。さらに、非常停止状態に入ったことを後続車両
等に伝えるために、ハザードランプを点滅させるための
指令信号を、ゲートウェイ61及びボディ系LAN62
を介してハザードスイッチ64に送信すると共に、その
ハザードランプの点灯状態を表示装置65に表示させ
る。
【0060】次に、本システムにおいて実行される車両
停止制御処理について、図3〜図7のフローチャートに
基づいて説明する。尚、ここでは、車両停止制御システ
ム1に登録された車両が盗難にあい、その所有者が当該
車両を発見して取り戻すために、本システムを利用した
場合を例に説明する。
【0061】所有者が自車の盗難に気づき、所有者端末
3をインターネット2に接続して管理センタ4にアクセ
スしたとする(S110)。管理センタ4は、管理者端
末5でこの接続指令の入力を確認すると(S210:Y
ES)、所有者端末3に所定の入力画面を表示させ、所
有者の識別情報として予め設定された「登録ユーザ名」
と「パスワード」の入力を促す(S220)。
【0062】このとき、所有者端末3からこれらの入力
がなく、その受信が確認されない場合には(S230:
NO)、管理センタ4は、所有者端末3の使用者が本シ
ステムの登録者ではない又は本システムの利用の意思が
ないと判断して処理を終了する。
【0063】一方、所有者端末3からこれらの識別情報
が入力され(S120)、管理センタ4においてその受
信が確認された場合には(S230:YES)、管理セ
ンタ4は、その識別情報を用いて認証処理を行う(S2
40)。このとき、認証が行われない場合には(S25
0:NO)、処理を終了する。
【0064】そして、S250において、認証が正常に
行われた場合には(S250:YES)、確認のため、
データベースに予め登録された当該所有者の車両情報の
一覧を提示し、その車両を停止制御させるための停止指
示の入力、或いは、その所有者の車両が複数登録されて
いる場合には、どの車両を停止させるかの停止指示の入
力を促す(S260)。このとき、所有者端末3からの
指示の入力がない場合には(S270:NO)、処理を
終了する。
【0065】一方、所有者端末3から停止指示の入力が
なされ(S130)、管理センタ4においてその受信が
確認された場合には(S270:YES)、管理センタ
4は、その停止指示に従って、該当する車両の所有者コ
ードを含む停止指令信号等を、各路側装置6に送信する
(S280)。尚、この「所有者コード」は、停止指令
コードの一種であり、本システムを利用するために予め
登録された特定の車両を停止させるために、その車両毎
に予め暗号化されたコードである。具体的には、数値や
文字列を組み合わせて構成され、その車両を識別するた
めの識別コードと停止制御させるための制御コードが組
み合わされている。
【0066】図4に移行し、路側装置6側でこの停止指
令信号を受信すると(S310:YES)、各路側装置
6は、その通信領域内に当該停止指令信号を配信する
(S320)。図5に移行し、上記車両制御装置10を
備えた車両が、その通信装置55を介していずれかの路
側装置6と通信を行い、停止用ECU51にて路側装置
6からの停止指令信号を受信したと判断すると(S41
0:YES)、その停止指令信号に含まれる上記所有者
コードの認証を行う(S420)。
【0067】そして、その所有者コードが自車に設定さ
れた所有者コードに一致するか否かを判定する(S43
0)。このとき、所有者コードが一致しないと判定され
た場合には(S430:NO)、自車への停止指令では
ないと判断して、処理を終了する。
【0068】一方、S430にて、所有者コードが一致
したと判定された場合には(S430:YES)、停止
用ECU51から車間制御ECU11、エンジン制御E
CU21、及びブレーキ制御ECU31等の他のECU
に対して、車両停止制御を実行させるための指令信号を
出力する。すると、各ECU11,21,31等は、こ
の指令信号に従った図6及び図7に示す車間制御による
非常停止処理を実行する。
【0069】すなわち、図6に示すように、まず自車の
150m前方に停止した仮想先行車を設定する(S51
0)。これは、一般の車間制御によれば、前方に実際の
先行車が存在しない場合には車間制御ができず、従って
停止制御もできないことになるため、その場合にこの仮
想先行車を基準に車間制御をして停止制御できるように
したものである。
【0070】そして、レーザレーダセンサ8からの情報
により、このとき設定した仮想先行車よりも手前に実際
の先行車が存在するか否かを判断し(S520)、実際
の先行車が存在すると判断した場合には、当該先行車に
あわせて車間制御処理を実行する(S530)。一方、
S520において、実際の先行車が存在しないと判断し
た場合には、仮想先行車にあわせて車間制御処理を実行
する(S540)。
【0071】この車間制御処理は、図7に示すように、
まず車間距離が目標車間距離よりも小さいか否かを判定
する(S610)。この目標車間距離には例えば100
mといったように上記150mよりも小さな値に設定す
る。従って、仮想先行車に基づいた車間制御を実行する
場合には、車間距離はとりあえず目標車間距離以上であ
ると判定される。そして、S610において、車間距離
が目標車間距離以上であると判定された場合には(S6
10:NO)、車両を速やかに減速させるために、スロ
ットルアクチュエータ25を動作させてアクセル全閉状
態にする(S620)。
【0072】一方、S610にて、車間距離が目標車間
距離よりも小さいと判定された場合には(S610:Y
ES)、続いて、現車速が5km/h以下であるか否か
を判定する(S630)。このとき、現車速が5km/
h以下であると判定された場合には(S630:YE
S)、車両停止時の衝撃防止処理としてブレーキの抜き
を行って車間制御処理を終了する(S640)。
【0073】一方、S630にて、現車速が5km/h
以下でないと判定された場合には(S630:NO)、
続いて、車間距離が目標車間距離の半分以下であるか否
かを判定する(S650)。このとき、車間距離が目標
車間距離の半分以下であると判定された場合には(S6
50:YES)、先行車との衝突を防止するために0.
3Gの比較的大きな減速度で車両を減速させて車間制御
処理を終了する(S660)。一方、S650にて、車
間距離が目標車間距離の半分よりも大きいと判定された
場合には(S650:NO)、安全性を考慮して0.1
Gの比較的小さな減速度で車両を減速させて車間制御処
理を終了する(S670)。
【0074】図6に戻り、このようにして車間制御処理
が終了すると、現車速が30km以下であるか否かを判
定し(S550)、現車速が30km以下であると判定
された場合には(S550:YES)、表示装置54に
非常停止状態を表示させて運転者に報知する。また、こ
のとき同時に、ハザードスイッチ64をオンにしてハザ
ードランプを点灯させて後続車両等に報知すると共に、
表示装置65によりハザードランプの点灯状態を表示さ
せる(S560)。
【0075】続いて、車両が停止しているか否かを判断
し(S570)、車両が停止していると判断された場合
には(S570:YES)、非常停止処理を終了する。
一方、S570において、車両が停止していないと判断
された場合には(S570:NO)、S520に戻り、
S520〜S560の処理を繰り返す。
【0076】図5に戻り、このようにして非常停止処理
が完了したと判断されると(S450:YES)、路側
装置6に対して車両の停止情報を送信し(S460)、
一連の処理を終了する。図4に戻り、各路側装置6で
は、自己の通信領域内で上記車両の停止情報を受信した
か否かを判断する(S330)。そして、車両停止情報
を受信したと判断した場合には(S330:YES)、
管理者端末5と他の路側装置6に対してこの車両停止情
報を送信する(S340)。一方、S330にて、車両
停止情報を受信していないと判断した場合には(S33
0:NO)、続いて、他の路側装置6から車両停止情報
を受信したか否かを判断する(S350)。このとき、
他の路側装置6から車両停止情報を受信したと判断した
場合には(S350:YES)、処理を終了する。一
方、他の路側装置6からの車両停止情報も受信していな
いと判断した場合には(S350:NO)、S320に
戻って、停止指令信号の配信を継続する。
【0077】図3に戻り、以上のようにしていずれかの
路側装置6から送信された車両停止情報を、管理者端末
5が受信すると(S290:YES)、管理者端末5
は、この車両停止情報と、この送信先の路側装置6の特
定により検出される車両の停止位置情報とを、インター
ネット2を介して所有者端末3に送信し、所有者端末3
はこれらの情報を取得する(S140)。
【0078】以上に説明したように、本実施例の車両停
止制御システム1は、外部の路側装置6から特定の所有
者コード(停止指令コード)を配信することで、特定の
車両をその運転者の操作に拘わらず停止させることがで
きる。このため、車両に予め本システム利用のための車
両制御装置10(車載装置)が搭載され、停止指令コー
ドの設定がなされている場合には、当該車両が盗難され
ても、路側装置6から停止指令コードを配信すること
で、その通信領域内に侵入した盗難車両を強制的に停止
させることができ、盗難車両の早期発見につなげること
ができる。また、外部から停止させるとはいっても、実
際の停止制御を行うのは車両自身に搭載された車両制御
装置10であり、しかも車間制御処理を利用して安全に
停止制御するため、車両を損傷させる心配もない。
【0079】また、上記管理センタ4については、民間
のサービス会社、警察、国が指定する道路管理会社等種
々の団体が運営することが可能であるが、特に警察、国
が指定する道路管理会社による運営とすれば、路側装置
6からの所有者コードの配信及びそれによる強制的な車
両の停止制御を、道路交通法の法規制にのっとった形で
行うことができる。
【0080】尚、本実施例においては、管理者端末5が
配信手段、配信指令手段、受信手段、送信手段に該当
し、管理者端末5のデータベースが記憶手段に該当す
る。また、車間制御ECU11及びレーザレーダセンサ
8が検出手段に該当し、車間制御ECU11が制動制御
実行手段に該当する。さらに、ハザードスイッチ64及
び表示装置65が報知手段に該当する。 [第2実施例]本実施例の車両停止制御システム201
は、上記第1実施例の管理センタ4のような仲介者を介
することなく、車両の所有者が盗難された自己の車両を
停止させ、その停止位置情報をも取得できるシステムと
して構築されている。図8は当該車両停止制御システム
201のブロック図である。尚、本実施例の大部分の構
成は、第1実施例にて示した構成と同様であるため、同
様の構成部分については同一の符号で表し、その説明を
省略する。
【0081】図8に示すように、本実施例の車両停止制
御システム201は、広域ネットワークとしてのインタ
ーネット2を介した所有者端末3から入力により、車両
制御装置10と直接通信を行い、停止制御を行うことが
できる。すなわち、本システムは、近年導入が検討され
いる所謂IPv6に対応するものであり、車両制御装置
10には自車を特定するためのIPアドレス(アクセス
情報)が設定されている。このため、所有者端末3から
このIPアドレス又はこのIPアドレスに対応する名前
を入力することにより、車両制御装置10に直接アクセ
スすることができる。
【0082】次に、本システムにおいて実行される車両
停止制御処理について、図9のフローチャートに基づい
て説明する。尚、ここでも、車両停止制御システム20
1に登録された車両が盗難にあい、その所有者が当該車
両を発見して取り戻すために、本システムを利用した場
合を例に説明する。
【0083】所有者が自車の盗難に気づき、所有者端末
3をISP7を介してインターネット2に接続し、自車
(盗難車両)のIPアドレスの入力により自車にアクセ
スしたとする(S710)。車両制御装置10の通信装
置55において、このIPアドレスに基づくアクセス情
報を受信すると(S810:YES)、インターネット
2を介して所有者端末3に所定の入力画面を表示させ、
所有者の指令信号の入力を促す(S820)。
【0084】そして、所有者端末3から指令信号が送信
され(S720)、これを受信すると(S830:YE
S)、続いて、その指令信号が自車を停止制御する旨の
停止指令信号であるか否かを判断し(S840)、停止
指令信号でないと判断された場合には(S840:N
O)、その指令信号に従ったその他の制御を実行する
(S850)。
【0085】一方、S840において、停止指令信号で
あると判断された場合には(S840:YES)、続い
て、所有者端末3に対して上述した所有者コードの送信
を要求する(S860)。そして、所有者端末3からの
入力により所有者コードが送信され(S730)、これ
を受信すると(S870)、前述の図6及び図7に示し
た非常停止処理を実行する(S880)。
【0086】そして、非常停止処理が完了したと判断さ
れると(S890:YES)、続いて、人工衛星100
とのGPS通信により位置情報を取得したナビゲーショ
ンECU41から、停止した自車の停止位置情報を取得
し(S900)、車両停止情報とこのとき検出された停
止位置情報をインターネット2を介して所有者端末3に
送信し、所有者端末3はこれらの情報を取得する(S7
40)。
【0087】以上に説明したように、本実施例の車両停
止制御システム201は、外部から特定の所有者コード
(停止指令コード)を配信することで、特定の車両をそ
の運転者の操作に拘わらず停止させることができる。こ
のため、車両に予め本システム利用のための車両制御装
置10(車載装置)が搭載され、停止指令コードの設定
がなされている場合には、当該車両が盗難されても、イ
ンターネット2を介して停止指令コードを送信すること
で、その盗難車両を強制的に停止させることができる。
また、GPS通信を利用したナビゲーション装置40の
情報をそのまま所有者端末3に転送することで、所有者
は自車の停止位置情報を把握することができ、盗難車両
を早期に発見することができる。さらに、外部から停止
させるとはいっても、実際の停止制御を行うのは車両自
身に搭載された車両制御装置10であり、しかも車間制
御処理を利用して安全に停止制御するため、車両を損傷
させる心配もない。
【0088】また、インターネット上の専用のサービス
システムや上述した路側装置6等を介することなく、特
定のIPアドレス又はこのIPアドレスに対応した名前
を自己の所有者端末3から入力することにより、特定の
車両に直接アクセスすることができる。従って、専用の
通信用コンピュータ等を別途設置しなくてもよく、低コ
ストでシステムを利用することができる。
【0089】尚、本実施例においては、所有者端末3が
記憶手段、配信手段及び受信手段に該当する。 [第3実施例]本実施例の車両停止制御システム301
は、上記第1実施例の管理センタ4からの指令により、
複数の車両を広範囲で停止させることができるシステム
として構築されている。図10は当該車両停止制御シス
テム301のブロック図である。尚、本実施例の大部分
の構成は、第1実施例にて示した構成と同様であるた
め、同様の構成部分については同一の符号で表し、その
説明を省略する。
【0090】図10に示すように、本実施例の車両停止
制御システム301は、クローズドネットワーク4aを
介した管理者端末5から入力により、複数の路側装置6
を介して複数の車両制御装置10と通信を行い、複数の
車両について非常停止制御を行うものである。従って、
本実施例の停止制御処理は、インターネット2を介する
ことなく、管理センタ4の専用のネットワーク内にて実
施される。
【0091】尚、ここでは、地震や火災等が発生し、あ
る路上のトンネルT内に車両を侵入させないようにする
ために、本システムを利用した場合を例に説明する。す
なわち、同図に示す道路のトンネルT入口近傍の路側帯
には、上述した路側装置6が一定の距離毎に設置されて
いる。
【0092】そして、例えば外部からの通報により、管
理センタ4がトンネルT内にて火災が発生した旨の情報
を受け取ると、管理者端末5からクローズドネットワー
ク40a及び各路側装置6を介して、トンネルT内に侵
入しようとする全車両に対し、停止指令信号が配信され
る。
【0093】次に、本システムにおいて実行される車両
停止制御処理について、図11のフローチャートに基づ
いて説明する。管理センタ4において上述した火災情報
を受け取り、管理者が管理者端末5から非常停止信号を
入力すると(S1010:YES)、該当する路側装置
6に対して非常停止指令信号を配信する。そして、各路
側装置6がこの非常停止指令信号を受信すると(S11
10:YES)、路側装置6は、自己のデータベースに
格納されたスーパーユーザコードを含む停止指令信号を
該当する通信領域内に配信する(S1120)。このス
ーパーユーザコードは、交通法規違反の取締り、交通事
故や災害の未然防止等を図る警察や道路管理者等の便宜
に供するものであり、あらゆる種類の車両について有効
な汎用コードであり、本実施例では、国内の車両に標準
装備されていることを想定している。
【0094】このため、車両側でこの停止指令信号を受
信したと判断すると(S1210)、車両制御装置10
が、前述の図6及び図7に示した非常停止処理を実行す
る(S1220)。そして、非常停止処理が完了したと
判断されると(S1230:YES)、車両から路側装
置6に対して停止情報が送信される(S1240)。
【0095】路側装置6は、自己の通信領域内にてこの
停止位置情報を受信すると(S1130:YES)、管
理者端末5に対してこの車両停止情報を送信する(S1
140)。そして、管理者端末5は、この情報を受け取
る(S1030)。以上に説明したように、本実施例の
車両停止制御システム301は、外部の路側装置6から
スーパーユーザコード(停止指令コード)を配信するこ
とで、トンネル火災等の非常事態が発生した場合に、複
数の車両をその運転者の操作に拘わらず停止させること
ができる。このため、トンネルTの手前で車両を順次停
止させることができ、大惨事を未然に防止することがで
きる。さらに、外部から停止させるとはいっても、実際
の停止制御を行うのは車両自身に搭載された車両制御装
置10であり、しかも車間制御処理を利用して安全に停
止制御するため、車両を損傷させる心配もない。
【0096】尚、本実施例においては、管理者端末5が
記憶手段、配信手段、配信指令手段及び受信手段に該当
する。以上、本発明の実施例について説明したが、本発
明の実施の形態は、上記実施例に何ら限定されることな
く、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態をとり
得ることはいうまでもない。
【0097】例えば、本発明の概念は、図12に示すよ
うな変形例に適用することも可能である。 [変形例1]本変形例は、図12(a)に示されるもの
であり、車車間通信を利用したものである。すなわち、
一方の車両に搭載された車載装置から他方の車両の車載
装置に向けて停止指令信号を送信することにより、当該
他方の車両を強制的に停止させるものである。
【0098】同図では、警察が速度違反や一時停止違反
等の道路交通法規違反の車両を誘導する際に、悪意のあ
る運転者がこれを振り切って逃走した場合に、該当車両
を強制的に停止させる例が示されている。尚、本変形例
では、犯罪防止のため、当該他方の車両を含む全車両
に、予め本システムを利用するための上記車両制御装置
10が標準装備されているものとする。
【0099】警察車両の車載装置403が備える記憶装
置には、複数の車両に共通に有効に設定されたスーパー
ユーザコードが予め格納されている。このスーパーユー
ザコードは汎用コードであり、例えば国内の全車両につ
いて有効なものでもよいし、車種単位で有効なもの、或
いは車両の排気量単位で有効なものでもよい。
【0100】そして、警察車両から違反車両に向けてこ
のスーパーユーザコードが送信されると、これを車載装
置で受信した違反車両の車両制御装置10が、上述した
図6及び図7に示した非常停止処理を実行し、車両を停
止させる。かかる構成により、逃走車両を強制的に停止
させて取り締まることができる。また、その際車両のタ
イヤを破壊させる等の強行手段をとらなくてもよく、さ
らに車間制御により停止させるため、車両を安全に停止
させることができ、運転者や第三者の負傷等を防止する
ことができる。 [変形例2]本変形例は、図12(b)に示されるもの
であり、いわゆるキーレスエントリシステムを利用した
ものである。すなわち、車両の所有者が保有する送信機
の所定のキーを入力することにより、当該送信機から自
車の車載装置に向けて停止指令信号を送信することによ
り、自車を強制的に停止させるものである。
【0101】同図では、車両が盗難され他人に乗り逃げ
されたような場合に、所有者が偶然に盗難現場又は盗難
車両を目撃したときに、本システムを利用して車両を強
制的に停止させる例が示されている。尚、本変形例で
は、盗難防止のため、オプション又は標準装備により、
自車に予め本システムを利用するための上記車両制御装
置10が装備されているものとする。
【0102】そして、所有者の車両が盗難され、偶然に
盗難車両が目の前を走行しているのを発見した場合に、
所有者は、送信機を操作して所有者コードを自車に向け
て送信する。この所有者コードは、自車にのみ有効に設
定された停止指令コードである。
【0103】自車がその車両制御装置10にてこの所有
者コードを受信すると、上記車両制御装置10が、上述
した図6及び図7に示した非常停止処理を実行し、車両
を停止させる。かかる構成により、盗難車両を強制的に
停止させることができる。また、その際車両のタイヤを
破壊する等自車を傷つけることなく停止させ、これを取
り戻すことができる。また、車間制御により停止させる
ため、車両を安全に停止させることができ、運転者や第
三者の負傷等を防止することができる。 [変形例3]本変形例は、図12(c)に示されるもの
であり、停止指令のための通信が、電話回線を介して行
われるように構成されたものである。この場合、例えば
携帯電話や自動車電話等の移動体通信機器を利用して双
方向通信を可能とするATISを利用することが考えら
れる。
【0104】同図では、車両が盗難され他人に乗り逃げ
されたような場合に、所有者が本システムを利用して、
遠隔から車両を強制的に停止させる例が示されている。
尚、本変形例では、盗難防止のため、オプション又は標
準装備により、自車に予め本システムを利用するための
上記車両制御装置10が装備されているものとする。
【0105】そして、所有者が自車の盗難に気づた場合
に、所有者は、自己の携帯電話等の端末から電話番号
(アクセス情報)を入力して自車に電話をかけ、所有者
コードを送信する。この所有者コードは、自車にのみ有
効に設定された停止指令コードである。
【0106】自車がその車両制御装置10にてこの所有
者コードを受信すると、上記車両制御装置10が、上述
した図6及び図7に示した非常停止処理を実行し、車両
を停止させる。かかる構成により、盗難車両を強制的に
停止させることができる。また、その際車両のタイヤを
破壊する等自車を傷つけることなく停止させることがで
きる。また、車間制御により停止させるため、車両を安
全に停止させることができ、運転者や第三者の負傷等を
防止することができる。尚、車両の停止位置情報につい
ては、車両制御装置10のナビゲーション装置40の情
報を受信することで取得することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例に係る車両停止制御シス
テムの概略構成を表すブロック図である。
【図2】 本発明の車両停止制御システムに対応した車
両制御装置の制御回路の構成を表すブロック図である。
【図3】 第1実施例に係る車両停止制御処理を表すフ
ローチャートである。
【図4】 第1実施例に係る車両停止制御処理を表すフ
ローチャートである。
【図5】 第1実施例に係る車両停止制御処理を表すフ
ローチャートである。
【図6】 第1実施例に係る車両停止制御処理を表すフ
ローチャートである。
【図7】 第1実施例に係る車両停止制御処理を表すフ
ローチャートである。
【図8】 本発明の第2実施例に係る車両停止制御シス
テムの概略構成を表すブロック図である。
【図9】 第2実施例に係る車両停止制御処理を表すフ
ローチャートである。
【図10】 本発明の第3実施例に係る車両停止制御シ
ステムの概略構成を表すブロック図である。
【図11】 第3実施例に係る車両停止制御処理を表す
フローチャートである。
【図12】 本発明の変形例に係る車両停止制御システ
ムの概略構成を表す説明図である。
【符号の説明】
1,201,301,401,501,601・・・車
両停止制御システム、2・・・インターネット、 3,
603・・・所有者端末、4・・・管理センタ、 4a
・・・クローズドネットワーク、5・・・管理者端末、
6・・・路側装置、 8・・・レーザレーダセンサ、
10・・・車両制御装置、 40・・・ナビゲーション
装置、54・・・表示装置、 55・・・通信装置、
64・・・ハザードスイッチ、65・・・表示装置、1
1・・・車間制御ECU、 21・・・エンジン制御E
CU、31・・・ブレーキ制御ECU、 41・・・ナ
ビゲーションECU、51・・・停止用ECU、 9・
・・制御系LAN、53・・・情報系LAN、 62・
・・ボディ系LAN
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B60R 21/00 628 B60R 21/00 628C 5H180 F02D 29/02 F02D 29/02 H K G01C 21/00 G01C 21/00 A G08B 21/00 G08B 21/00 U G08G 1/09 G08G 1/09 V 1/16 1/16 E Fターム(参考) 2F029 AA02 AB07 AB12 AB13 AC02 AC08 AC09 AC13 AC18 AC20 3D044 AA00 AA25 AB01 AC00 AC03 AC24 AC31 AC55 AC59 AD04 AD07 AD16 AD21 AE01 AE04 AE21 3D046 BB18 GG02 GG06 HH00 HH05 HH07 HH08 HH20 HH21 HH22 HH36 LL01 MM34 3G093 AA04 BA00 BA23 BA24 BA26 CB07 CB10 DA06 DB00 DB05 DB11 DB15 DB16 DB18 EA09 EB03 EB04 FA02 FA04 FA11 FA12 5C086 BA22 DA14 DA40 5H180 AA01 BB05 BB13 BB15 CC03 CC12 CC14 EE08 FF05 FF13 FF22 FF25 FF32 FF40 LL01 LL04 LL07 LL08 LL09

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 予め設定された停止指令コードを外部か
    ら受信することにより、自車を予め定める非常停止制御
    モードに移行させる車載装置を備えた一又は複数の車両
    の、各々の停止指令コードを記憶する記憶手段と、 前記記憶手段から特定の車両の前記停止指令コードを抽
    出し、該停止指令コードを無線通信を介して該特定の車
    両の車載装置に配信する配信手段と、 を備えたことを特徴とする車両停止制御システム。
  2. 【請求項2】 前記配信手段は、 特定の道路近傍に設置され、該道路を走行する車両の前
    記車載装置と無線通信可能に構成され、外部からの指令
    により前記停止指令コードを所定の通信領域内に配信す
    る一又は複数の路側装置と、 前記記憶手段から特定の車両の前記停止指令コードを抽
    出し、前記路側装置の少なくともいずれかに指令して、
    該停止指令コードを配信させる配信指令手段と、 を備えたことを特徴とする請求項1記載の車両停止制御
    システム。
  3. 【請求項3】 前記配信指令手段は、広域ネットワーク
    を介して接続された所有者端末からの要求に従って、前
    記記憶手段から要求にかかる車両の前記停止指令コード
    を抽出し、前記路側装置の少なくともいずれかに指令し
    て、該停止指令コードを配信させることを特徴とする請
    求項2記載の車両停止制御システム。
  4. 【請求項4】 請求項2又は請求項3に記載の車両停止
    制御システムにおいて、さらに、 前記路側装置と前記車載装置との通信により、いずれか
    の前記路側装置がその通信領域内で前記車両の停止情報
    を取得した場合に、該路側装置から該車両の停止位置情
    報を受信する受信手段を備えたことを特徴とする車両停
    止制御システム。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の車両停止制御システムに
    おいて、さらに、 前記受信手段が受信した前記車両の停止位置情報を、前
    記広域ネットワークを介して前記所有者端末に送信する
    送信手段を備えたことを特徴とする車両停止制御システ
    ム。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の車両停止制御システムに
    おいて、 前記記憶手段は、さらに、各々の車両の車載装置に所定
    の通信によりアクセスするためのアクセス情報を記憶
    し、 前記配信手段は、該記憶手段から特定の車両の前記停止
    指令コードを抽出し、該停止指令コードを、前記記憶手
    段に記憶されたアクセス情報に基づき、該当する車両の
    車載装置に配信することを特徴とする車両停止制御シス
    テム。
  7. 【請求項7】 前記所定の通信が、広域ネットワークを
    介して行われることを特徴とする請求項6記載の車両停
    止制御システム。
  8. 【請求項8】 前記記憶手段には、前記アクセス情報と
    して、前記車載装置を特定するためのIPアドレス情報
    が記憶され、 前記配信手段は、該IPアドレス情報に基づき、前記広
    域ネットワークとしてのインターネットを介して、前記
    停止指令コードを該当する車両の車載装置に送信するこ
    とを特徴とする請求項7記載の車両停止制御システム。
  9. 【請求項9】 前記所定の通信が、電話回線を介して行
    われることを特徴とする請求項6記載の車両停止制御シ
    ステム。
  10. 【請求項10】 請求項6〜9のいずれかに記載の車両
    停止制御システムにおいて、さらに、 前記車両が非常停止した際に、該車両に搭載されたナビ
    ゲーション装置のGPSにより測定された車両の停止位
    置情報を、前記車載装置から受信する受信手段を備えた
    ことを特徴とする車両停止制御システム。
  11. 【請求項11】 前記停止指令コードには、複数の車両
    に共通に適用可能な汎用コードが含まれることを特徴と
    する請求項1〜10のいずれかに記載の車両停止制御シ
    ステム。
  12. 【請求項12】 請求項1〜請求項11のいずれかに記
    載の車両停止制御システムと連携して、前記車両を停止
    制御させる車両制御装置であって、 前記車載装置により前記非常停止モードに移行された場
    合に、所定の車間制御処理を実行しつつ前記車両を停止
    させることを特徴とする車両制御装置。
  13. 【請求項13】 前記車間制御処理について、 自車の前方所定距離内を走行する先行車の有無を検出す
    る検出手段と、 該検出手段により先行車が検出された場合には、該先行
    車を基準とした制動制御を実行する一方、該検出手段に
    より先行車が検出されない場合には、自車の前方所定位
    置に仮想先行車を設定して、該仮想先行車を基準とした
    制動制御を実行する制動制御実行手段と、 を備えたことを特徴とする請求項12記載の車両制御装
    置。
  14. 【請求項14】 前記非常停止モードに移行した際に、
    その旨を外部及び車内の少なくとも一方に報知する報知
    手段を備えたことを特徴とする請求項12又は請求項1
    3に記載の車両制御装置。
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