JP2001114082A - 車両の警報作動装置 - Google Patents

車両の警報作動装置

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JP2001114082A
JP2001114082A JP2000277871A JP2000277871A JP2001114082A JP 2001114082 A JP2001114082 A JP 2001114082A JP 2000277871 A JP2000277871 A JP 2000277871A JP 2000277871 A JP2000277871 A JP 2000277871A JP 2001114082 A JP2001114082 A JP 2001114082A
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signal
brake
electromagnetic wave
tunnel
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Hiroyuki Maeda
宏之 前田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 例えばトンネル内において火災が発生した場
合には、トンネル内が高温になるため、車両がトンネル
内に進入すると危険である。 【解決手段】 電磁波からなる危険信号T2を発信する
発信装置4と、車両8に設けられ、発信装置4からの危
険信号T2を受信して制御信号T3を出力する受信装置
7と、車両8に備えられ、ホイールブレーキ53にブレ
ーキを掛ける自動ブレーキ装置6とを有し、受信装置7
の制御信号T3に基づいて自動ブレーキ装置6を作動さ
せ、走行路2を走行する車両8にブレーキ力を生じさせ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の自動ブレー
キ装置の作動装置及び車両の装置の作動装置、特に、車
両の自動ブレーキ装置を作動させ、車両にブレーキ力を
生じさせる装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術及びその課題】近時、運転者の意思(ブレ
ーキペダルの踏込み)とは無関係に、車両に自動的にブ
レーキを掛ける自動ブレーキ装置が提案されている。こ
の種の自動ブレーキ装置は、従来のアンチロック制御装
置を基本として、構成することができる。
【0003】一方、車両の走行路には、トンネルが存在
している。トンネル内において火災が発生した場合に
は、トンネル内が高温になると共に、一酸化炭素ガス、
その他の有害ガスが発生している。このため、火災が発
生していることをブザー、ランプ等によつて警報するの
みでなく、車両がトンネル内に進入することを強制的に
抑制させることが望まれる。
【0004】本発明は、車両に自動的にブレーキを掛け
るなどして、車両の安全性を向上させることを目的とし
てなされたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような従
来の技術的課題に鑑みてなされたものであり、その構成
は、次の通りである。請求項1に係る発明は、電磁波か
らなる信号(T2)を発信する発信装置(4)を設けた
走行路(2)を走行する車両(8)に適用される車両の
自動ブレーキ装置の作動装置であつて、電磁波からなる
信号を受信装置(7)で受信してポンプ(60)を駆動
し、少なくとも1つのホイールブレーキ(53,5
3’)にブレーキを掛けると共に、自動ブレーキ装置
(6)の作動中にアンチロック制御装置の作動を行なう
ことができる自動ブレーキ装置(6)と、電磁波からな
る信号(T2)を受信して制御信号(T3)を出力する
受信装置(7)とを車両(8)に有し、受信装置(7)
の制御信号(T3)に基づいて、車両(8)の自動ブレ
ーキ装置(6)を作動させることを特徴とする車両の自
動ブレーキ装置の作動装置である。請求項2に係る発明
は、電磁波からなる信号(T2)を発信する発信装置
(4)を走行路(2)に設け、電磁波からなる信号を受
信装置(7)で受信してポンプ(60)を駆動し、少な
くとも1つのホイールブレーキ(53,53’)にブレ
ーキを掛けると共に、自動ブレーキ装置(6)の作動中
にアンチロック制御装置の作動を行なうことができる自
動ブレーキ装置(6)と、電磁波からなる信号(T2)
を受信して制御信号(T3)を出力する受信装置(7)
とを有する車両(8)の受信装置(7)に対して発信装
置(4)からの信号(T2)を発信させ、受信装置
(7)の制御信号(T3)に基づいて、車両(8)の自
動ブレーキ装置(6)を作動させることを特徴とする車
両の自動ブレーキ装置の作動装置である。請求項3に係
る発明は、車両(8)に基準値設定手段(83)を備え
させ、制御信号(T3)が出力されたとき、基準値設定
手段(83)によつて設定させる目標となる車両速度に
対応する基準値(t)に基づいて、自動ブレーキ装置
(6)を作動させることを特徴とする請求項1又は2の
車両の自動ブレーキ装置の作動装置である。請求項4に
係る発明は、車両(8)に、制御信号(T3)が出力さ
れたときに走行速度を検出し、出力信号(T4)を出力
する車速検出手段(81)を備えさせ、車速検出手段
(81)による出力信号(T4)に基づいて、自動ブレ
ーキ装置(6)を作動させることを特徴とする請求項1
又は2の車両の自動ブレーキ装置の作動装置である。請
求項5の発明は、温度上昇を検出して温度信号(T1)
を出力する少なくとも1個の温度検出手段(3)がトン
ネル(1)内に設けられ、かつ、トンネル(1)の入口
となる開口部(1a)から手前に所定距離(L)だけ離
して発信装置(4)が設けられ、発信装置(4)が、温
度検出手段(3)からの温度信号(T1)の入力によ
り、電磁波からなる信号(T2)を発信させることを特
徴とする請求項1,2,3又は4の車両の自動ブレーキ
装置の作動装置である。請求項6の発明は、電磁波から
なる信号(T2)を発信する発信装置(4)を設けた走
行路(2)を走行する車両(8)に適用される車両の装
置の作動装置であつて、電磁波からなる信号を受信装置
(7)で受信してポンプ(60)を駆動し、少なくとも
1つのホイールブレーキ(53,53’)にブレーキを
掛けると共に、自動ブレーキ装置(6)の作動中にアン
チロック制御装置の作動を行なうことができる自動ブレ
ーキ装置(6)を含む装置(6)と、電磁波からなる信
号(T2)を受信して制御信号(T3)を出力する受信
装置(7)とを車両(8)に有し、受信装置(7)の制
御信号(T3)に基づいて車両(8)の装置(6)を作
動させることを特徴とする車両の装置の作動装置であ
る。請求項7の発明は、電磁波からなる信号(T2)を
発信させる発信装置(4)を走行路(2)に設け、電磁
波からなる信号を受信装置(7)で受信してポンプ(6
0)を駆動し、少なくとも1つのホイールブレーキ(5
3,53’)にブレーキを掛けると共に、自動ブレーキ
装置(6)の作動中にアンチロック制御装置の作動を行
なうことができる自動ブレーキ装置(6)を含む装置
(6)と、電磁波からなる信号(T2)を受信して制御
信号(T3)を出力する受信装置(7)とを有する車両
(8)の受信装置(7)に対して発信装置(4)からの
信号(T2)を発信させ、受信装置(7)の制御信号
(T3)に基づいて車両(8)の装置(6)を作動させ
ることを特徴とする車両の装置の作動装置である。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。図1〜図3は、本発明の1
実施の形態を示す。図1中において符号1はトンネルを
示し、走行路2(道路)の適当箇所に位置している。ト
ンネル1は、図1において一部省略した断面で示してあ
り、このトンネル1内は一方通行道路になつている。ト
ンネル1内の上部には、温度検出手段3が少なくとも1
個設置されている。温度検出手段3は、トンネル1内の
火災に伴う温度上昇を検出する機能を有し、火災が発生
して雰囲気温度が所定温度以上(例えば80℃以上)に
なつたときに温度信号T1を出力する。従つて、温度検
出手段3は、温度センサーによつて構成することが可能
であるのみならず、雰囲気温度が所定温度以上になつた
ときに接点が閉じられ、温度信号T1を出力する温度ス
イッチによつて構成することができる。
【0007】温度検出手段3には、発信装置4が接続さ
れている。発信装置4は、トンネル1の外部に設置さ
れ、温度検出手段3の温度信号T1が入力されたとき、
電磁波からなる危険信号T2を発信する。発信装置4
は、トンネル1の手前側、つまりトンネル1の入口とな
る一方の開口部1aから所定距離Lだけ離れた走行路2
に設置する。具体的には、発信装置4は、トンネル1の
入口となる開口部1aから所定距離Lを隔てた走行路2
の側方に支柱5を設け、支柱5に所定高さとなるように
固定してある。発信装置4が赤外線を発信する種類であ
る場合には、近距離からの交信を行う必要がある。一
方、発信装置4がマイクロ波等の電波を発信する種類で
ある場合には、遠距離からの交信が可能であり、図1に
一点鎖線で示す発信装置4Aのように開口部1aの壁面
に取り付けることも可能である。なお、トンネル1内が
双方向通行道路である場合には、トンネル1の入口は両
端になり、それぞれの入口に対応させて発信装置4を設
けることになる。
【0008】車両8は、自動ブレーキ装置6及び受信装
置7を備え、走行路2を走行し、次第にトンネル1に近
付いている。受信装置7は、発信装置4の危険信号T2
を受信して図2に示す制御信号T3を出力し、自動ブレ
ーキ装置6を作動させる。
【0009】図2を参照して自動ブレーキ装置6の1例
について説明する。なお、自動ブレーキ装置6は、アン
チロック制御装置としても機能するようになつている。
図2において符号51は液圧発生装置であるタンデム型
のマスターシリンダであり、ブレーキペダル50の踏み
込み操作により、複数の送液口51a,51bからブレ
ーキ液がそれぞれ送り出されて制動に供される。その一
方の送液口51aがアンチロック制御装置のアクチュエ
ータ52を介して少なくとも1個のホイールブレーキ5
3に接続されている。ここで、ホイールブレーキ53
は、車両8のブレーキ要素としてのディスクブレーキ又
はドラムブレーキであり、前輪用及び後輪用がある。な
お、実線で示すホイールブレーキ53は前輪の左右の一
方を示し、ホイールブレーキ53,53’は、前輪用の
一対を示している。
【0010】マスターシリンダ51とホイールブレーキ
53の間は、第1流路54、第2流路55及び第3流路
56によつてブロッキングバルブ57及び第1切換弁5
8を直列に接続して主流路を構成している。第1切換弁
58は、一端がホイールブレーキ53(,53’)に接
続される第3流路56の他端に接続され、連通位置であ
る増圧位置a、遮断位置である保圧兼減圧位置bを有
し、Z字状に示される第2流路55を介してブロッキン
グバルブ57に接続している。第1切換弁58は、常態
で増圧位置aを採つている。
【0011】ブロッキングバルブ57は、他端がマスタ
ーシリンダ51の一方の送液口51aに接続される第1
流路54の一端に接続され、常態で連通位置dを採り、
車輪にスキッドを生じてアンチロック制御装置が作動し
ている間、及び自動ブレーキ装置6が作動している間、
連通位置dから遮断位置eに切換えられる。ブロッキン
グバルブ57の遮断位置eは、図2に示すように第2逆
止弁57aを備えており、後記するアキュムレータ64
からマスターシリンダ51へのブレーキ液の還流を防止
するようになつている。第2逆止弁57aは、ブロッキ
ングバルブ57を迂回させて第1流路54と第2流路5
5とを接続させて設けることも可能である。アキュムレ
ータ64は、図上では、後記する減圧流路59の接続点
59aとブロッキングバルブ57との間の第2流路55
に接続されているが、減圧流路59の他端部付近に接続
されていればよい。
【0012】59は減圧流路であり、モータ60Aによ
つて駆動されるポンプ60の両側に第3,第4逆止弁6
1,62が接続され、その他端が第2流路55に接続点
59aにおいて接続され、一端がリザーバ63及び第2
切換弁70を介して第3流路56(ホイールブレーキ5
3)に接続されている。従つて、減圧流路59は、第1
切換弁58を迂回させて設けられている。第2切換弁7
0は、連通位置f及び遮断位置gを有し、常態で遮断位
置gを採つている。第3,第4逆止弁61,62は、ホ
イールブレーキ53側からマスターシリンダ51側(ア
キュムレータ64)に向かう流れを許容している。ホイ
ールブレーキ53から流入するリザーバ63内のブレー
キ液は、ポンプ60を駆動して排出可能である。
【0013】また、第2流路55と第3流路56との間
には、第1逆止弁72を介在するバイパスライン71が
設けられている。バイパスライン71は、第1切換弁5
8を迂回させてホイールブレーキ53からのブレーキ液
を還流させる機能を有する。オーバフロー回路65に設
けたリリーフ弁66は、アキュムレータ64内の所定圧
以上のブレーキ液を、ブロッキングバルブ57を迂回さ
せて、オーバフロー回路65を通じてマスターシリンダ
51へ還流させ、アキュムレータ64に高圧が作用する
ことを防止する機能を有する。
【0014】また、ポンプ60と第2切換弁70との間
の減圧流路59には、サクション流路73の一端が接続
されている。サクション流路73は、チャージングバル
ブ74を介在し、その他端が第1流路54ひいてはマス
ターシリンダ51のリザーバタンク51dに接続されて
いる。チャージングバルブ74は、連通位置h及び遮断
位置iを有し、常態で遮断位置iを採つている。
【0015】ブロッキングバルブ57、第1切換弁5
8、第2切換弁70及びチャージングバルブ74は、そ
れぞれ電磁弁によつて構成されてマイクロコンピュータ
80に接続され、それらのソレノイド部に通電すること
により、ばね力に抗して、常態位置(a,d,g,i)
から他位置(b,e,f,h)へと切換えられる。更
に、マイクロコンピュータ80には、モータ60A、受
信装置7及び車速検出手段81が接続されている。車速
検出手段81は、車輪、ドライブシャフトの回転数等か
ら車両8の走行速度を検出し、車速信号T4を出力す
る。
【0016】マイクロコンピュータ80は、比較手段8
2と、車両8の所定の走行速度に対応する基準値tを設
定する基準値設定手段83と、作動信号発生手段84と
しての機能を有する。比較手段82によつて車速信号T
4と基準値tとを比較し、その比較結果に基づいて車速
信号T4が基準値tよりも小さくなるまで、つまり車速
が所定値未満になるまで、作動信号発生手段84から作
動信号T13,T23及びT33を出力する。基準値t
は、目標となる低い車両速度に対応する値であり、通常
は速度零に対応する値である。作動信号T13は、ブロ
ッキングバルブ57のソレノイド部に供給され、作動信
号T23は、チャージングバルブ74のソレノイド部に
供給され、作動信号T33は、モータ60Aに供給さ
れ、これらを適宜に制御する。
【0017】次に、自動ブレーキ装置6によるアンチロ
ック制御装置の作用について説明する。制動時にブレー
キペダル50を踏み込んで、図外の車輪回転センサーに
よつて車輪のロックが検出されれば、この車輪回転セン
サーからの信号を受けてマイクロコンピュータ80が指
令を出し、アンチロック制御装置が作動してブレーキ力
を生ずる。すなわち、ブロッキングバルブ57が遮断位
置eを採ると共に、第2切換弁70が連通位置fを採
り、かつ、第1切換弁58が保圧兼減圧位置bを採つ
て、ホイールブレーキ53のブレーキ液圧が減圧され、
ブレーキ液がリザーバ63に貯留される。モータ60A
及びポンプ60が作動すれば、リザーバ63のブレーキ
液圧がアキュムレータ64に蓄圧される。これが減圧工
程である。また、第2切換弁70が遮断位置gを採り、
かつ、第1切換弁58が保圧兼減圧位置bを採つてホイ
ールブレーキ53のブレーキ液が一定圧に保持される。
これが保圧工程である。
【0018】ブレーキ力に不足を生じた場合には、再増
圧をなすべく第2切換弁70が遮断位置gを採り、か
つ、第1切換弁58が増圧位置aを採る。これにより、
減圧時にアキュムレータ64に貯留したブレーキ液が、
第1切換弁58を通じてホイールブレーキ53に供給さ
れる。これが増圧工程である。増圧工程では、ブロッキ
ングバルブ57は遮断位置eのままでよいので、ブレー
キペダル50に対するキックバックを生ずることはな
い。
【0019】更に、ブロッキングバルブ57が第2逆止
弁57aを備える遮断位置eを採つた状態にて、ブレー
キペダル50が強く踏み込み作動され、第1流路54の
圧力が第2流路55の圧力を上回つた場合には、ブレー
キ液がブロッキングバルブ57の第2逆止弁57aを流
通してアキュムレータ64に貯留されるため、ブレーキ
ペダル50はストローク可能であり、操作フィーリング
の悪化(石踏感)が回避される。
【0020】次に、トンネル1内で火災が発生した際の
自動ブレーキ装置6の作用について説明する。トンネル
1内で火災が発生した際には、火災に伴う雰囲気の温度
上昇が温度検出手段3によつて検出され、温度信号T1
が出力される。この温度検出手段3の温度信号T1が発
信装置4に入力され、発信装置4から危険信号T2が発
信され、走行路2上をトンネル1に向けて走行して来る
車両8の受信装置7に受信される。これにより、受信装
置7から制御信号T3が出力され、制御信号T3に基づ
いて自動ブレーキ装置6がマイクロコンピュータ80に
よつて制御される。
【0021】自動ブレーキ装置6の制御は、次のように
してなされる。すなわち、ブロッキングバルブ57が遮
断位置eに切換えられ、チャージングバルブ74が連通
位置hに切換えられ、モータ60Aひいてはポンプ60
が駆動される。これにより、マスターシリンダ51の主
としてリザーバタンク51dに貯留されたブレーキ液
が、サクション流路73、減圧流路59、第2流路55
及び第3流路56を通つてホイールブレーキ53に供給
され、ブレーキ力が生ずる。
【0022】ホイールブレーキ53によつて得られるブ
レーキ力は、図3に示すフローチャートに従い、車速信
号T4が基準値tよりも小さくなるまで得られる。すな
わち、受信装置7から出力される制御信号T3が発生す
ることによりスタートし、車速検出手段81から出力さ
れる車速信号T4が読み込まれる(ステップ(1))。
また、基準値設定手段83の基準値tが読み込まれる
(ステップ(2))。次に、比較手段82において、基
準値tと車速信号T4とが比較される(ステップ
(3))。車速信号T4が基準値tを越えるときはステ
ップ(4)に移行して作動信号T13,T23及びT3
3を出力し、ステップ(1)に戻る。ステップ(1)〜
(4)を繰り返すうちに車速信号T4が基準値t以下に
小さくなるので、作動信号T13,T23及びT33が
出力されなくなり、自動ブレーキ装置6の制御が終了す
る。基準値tが速度零に対応する値であれば、車両8が
停止するまで作動信号T13,T23及びT33が出力
され、自動ブレーキ装置6が作動する。
【0023】作動信号T13は、ブロッキングバルブ5
7のソレノイド部に供給され、ブロッキングバルブ57
に遮断位置eを採らせる。作動信号T23は、チャージ
ングバルブ74のソレノイド部に供給され、チャージン
グバルブ74に連通位置hを採らせる。作動信号T33
は、モータ60Aに供給され、ポンプ60を駆動する。
自動ブレーキ装置6の作動中にも上記したようにアンチ
ロック制御装置を作動させ、車輪のロックを防止するこ
とは可能である。
【0024】作動信号T13,T23及びT33の出力
が終了すれば、ブロッキングバルブ57がばね力によつ
て連通位置dに復帰し、チャージングバルブ74がばね
力によつて遮断位置iに復帰し、モータ60Aひいては
ポンプ60の駆動が停止する。これにより、ホイールブ
レーキ53内のブレーキ液が第3流路56、第2流路5
5及び第1流路54を通つてマスターシリンダ51に還
流する。なお、ホイールブレーキ53内のブレーキ液
は、第2切換弁70及びチャージングバルブ74に連通
位置f,hを採らせても、マスターシリンダ51に還流
する。かくして、自動ブレーキ装置6の作動が終了す
る。自動ブレーキ装置6の作動により、車両8がトンネ
ル1内に入り込むことが防止されるので、火災の影響を
受けることを避けることができる。
【0025】自動ブレーキ装置6の作動は、少なくとも
1つのホイールブレーキ53にブレーキを掛け、走行路
2から外れた箇所に車両8を所定の走行速度未満にして
移動させれば十分な場合もある。しかし、通常は、左右
一対の前輪(又は後輪)に備えられるホイールブレーキ
53,53’、或いは前・後輪の全てに備えられるホイ
ールブレーキにブレーキを掛け、車両8の左右に均一か
つ大きなブレーキ力を発生させて、トンネル1の手前の
走行路2上に車両8を停止させる。
【0026】上記1実施の形態にあつては、トンネル1
内が高温になつたことを検出し、車両8がトンネル1内
に進入することを抑制させたが、トンネル1内に一酸化
炭素ガス、その他の有害ガスが発生していることを図外
のガス検出手段によつて検出し、車両8がトンネル1内
に進入することを抑制させことも可能である。更に、ト
ンネル1内で衝突等の事故を生じた際に、トンネル1内
に設けた図外のスイッチを手動によつて操作して発信装
置4から危険信号T2を発信させ、車両8がトンネル1
内に進入することを抑制させることも可能である。受信
装置7の制御信号T3に基づいて、トンネル1内に火
災、事故等が生じたことを音声によつて車両8内に警報
することも可能である。本発明に係る車両の自動ブレー
キ装置の作動装置によれば、トンネル内に火災を生じて
いる際に、車両がトンネル内に入り込むことが防止さ
れ、車両に火災の影響を受けることを避けることができ
る。その結果、車両の安全性が向上する。
【0027】
【発明の効果】以上の説明によつて理解されるように、
本発明に係る車両の自動ブレーキ装置の作動装置によれ
ば、受信装置の制御信号に基づいて、車両に自動的にブ
レーキが掛かる。また、本発明に係る車両の装置の作動
装置によれば、受信装置の制御信号に基づいて、例えば
車両に自動的にブレーキが掛かり、車両内に警報され
る。その結果、車両の安全性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の1実施の形態に係る車両の自動ブレ
ーキ装置の作動装置を一部省略して示す断面図。
【図2】 同じく車両の自動ブレーキ装置の作動装置の
構成要素を示す図。
【図3】 同じくフローチャートを示す図。
【符号の説明】
1:トンネル、1a:開口部、2:走行路、3:温度検
出手段、4:発信装置、6:自動ブレーキ装置、7:受
信装置、8:車両、53,53’:ホイールブレーキ、
81:車速検出手段、82:比較手段、83:基準値設
定手段、84:作動信号発生手段、L:所定距離、t:
基準値、T1:温度信号、T2:危険信号、T3:制御
信号、T4:車速信号、T13,T23,T33:作動
信号。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年1月15日(2001.1.1
5)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 車両の警報作動装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の警報作動装
置、特に、火災時に警報作動させる装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術及びその課題】近時、運転者の意思(ブレ
ーキペダルの踏込み)とは無関係に、車両に自動的にブ
レーキを掛ける自動ブレーキ装置が提案されている。こ
の種の自動ブレーキ装置は、従来のアンチロック制御装
置を基本として、構成することができる。
【0003】一方、車両の走行路には、トンネルが存在
している。トンネル内において火災が発生した場合に
は、トンネル内が高温になると共に、一酸化炭素ガス、
その他の有害ガスが発生している。このため、火災が発
生していることをブザー、ランプ等によつて警報するの
みでなく、車両がトンネル内に進入することを強制的に
抑制させることが望まれる。
【0004】本発明は、車両内に自動的に警報作動さ
せ、車両の安全性を向上させることを目的としてなされ
たものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような従
来の技術的課題に鑑みてなされたものであり、その構成
は、次の通りである。請求項1に係る発明は、電磁波か
らなる信号(T2)を発信する発信装置(4)を設けた
走行路(2)を走行する車両(8)に適用される車両の
警報作動装置であつて、電磁波からなる信号を受信装置
(7)で受信してポンプ(60)を駆動し、少なくとも
1つのホイールブレーキ(53,53’)にブレーキを
掛けると共に、自動ブレーキの作動中にアンチロック制
御装置の作動を行なうことができる自動ブレーキ装置
(6)と、電磁波からなる信号を受信して制御信号(T
3)を出力する受信装置(7)とを車両(8)に有し、
受信装置(7)の制御信号(T3)に基づいて、車両
(8)内に警報させることを特徴とする車両の警報作動
装置である。請求項2に係る発明は、電磁波からなる信
号(T2)を発信する発信装置(4)を走行路(2)に
設け、電磁波からなる信号を受信装置(7)で受信して
ポンプ(60)を駆動し、少なくとも1つのホイールブ
レーキ(53,53’)にブレーキを掛けると共に、自
動ブレーキの作動中にアンチロック制御装置の作動を行
なうことができる自動ブレーキ装置(6)と、電磁波か
らなる信号を受信して制御信号(T3)を出力する受信
装置(7)とを有する車両(8)の受信装置(7)に対
して発信装置(4)からの信号(T2)を発信させ、受
信装置(7)の制御信号(T3)に基づいて、車両
(8)内に警報させることを特徴とする車両の警報作動
装置である。請求項3に係る発明は、温度上昇を検出
し、温度信号(T1)を出力する少なくとも1個の温度
検出手段(3)が走行路(2)に設けられ、温度検出手
段(3)からの温度信号(T1)の入力により、発信装
置(4)が電磁波からなる信号(T2)を発信すること
を特徴とする請求項1又は2の車両の警報作動装置であ
る。請求項4に係る発明は、温度上昇を検出し、温度信
号(T1)を出力する少なくとも1個の温度検出手段
(3)と、温度検出手段(3)からの温度信号(T1)
の入力により、電磁波からなる信号(T2)を発信する
発信装置(4)とを設けた走行路(2)を走行する車両
に適用される車両の警報作動装置であつて、発信装置
(4)からの信号(T2)を受信し、制御信号(T3)
を出力する受信装置(7)を車両(8)に有し、受信装
置(7)の制御信号(T3)に基づいて車両(8)内に
警報させることを特徴とする車両の警報作動装置であ
る。請求項5に係る発明は、温度上昇を検出し、温度信
号(T1)を出力する少なくとも1個の温度検出手段
(3)と、温度検出手段(3)からの温度信号(T1)
の入力により、電磁波からなる信号(T2)を発信する
発信装置(4)とを走行路(2)に設け、発信装置
(4)からの信号(T2)を受信し、制御信号(T3)
を出力する受信装置(7)を有する車両(8)に対して
発信装置(4)からの信号(T2)を発信し、受信装置
(7)の制御信号(T3)に基づいて車両(8)内に警
報させることを特徴とする車両の警報作動装置である。
請求項6に係る発明は、温度検出手段(3)を設ける走
行路(2)が、トンネル(1)内であることを特徴とす
る請求項3,4又は5の車両の警報作動装置である。請
求項7に係る発明は、発信装置(4)が、トンネル
(1)の入口となる開口部(1a)位置及びトンネル
(1)の入口となる開口部(1a)から手前に所定距離
(L)だけ離した位置の内の少なくとも一方に設けられ
ていることを特徴とする請求項1,2,3,4,5又は
6の車両の警報作動装置である。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。図1〜図3は、本発明の1
実施の形態を示す。図1中において符号1はトンネルを
示し、走行路2(道路)の適当箇所に位置している。ト
ンネル1は、図1において一部省略した断面で示してあ
り、このトンネル1内は一方通行道路になつている。ト
ンネル1内の上部には、温度検出手段3が少なくとも1
個設置されている。温度検出手段3は、トンネル1内の
火災に伴う温度上昇を検出する機能を有し、火災が発生
して雰囲気温度が所定温度以上(例えば80℃以上)に
なつたときに温度信号T1を出力する。従つて、温度検
出手段3は、温度センサーによつて構成することが可能
であるのみならず、雰囲気温度が所定温度以上になつた
ときに接点が閉じられ、温度信号T1を出力する温度ス
イッチによつて構成することができる。
【0007】温度検出手段3には、発信装置4が接続さ
れている。発信装置4は、トンネル1の外部に設置さ
れ、温度検出手段3の温度信号T1が入力されたとき、
電磁波からなる危険信号T2を発信する。発信装置4
は、トンネル1の手前側、つまりトンネル1の入口とな
る一方の開口部1aから所定距離Lだけ離れた走行路2
に設置する。具体的には、発信装置4は、トンネル1の
入口となる開口部1aから所定距離Lを隔てた走行路2
の側方に支柱5を設け、支柱5に所定高さとなるように
固定してある。発信装置4が赤外線を発信する種類であ
る場合には、近距離からの交信を行う必要がある。一
方、発信装置4がマイクロ波等の電波を発信する種類で
ある場合には、遠距離からの交信が可能であり、図1に
一点鎖線で示す発信装置4Aのように開口部1aの壁面
に取り付けることも可能である。なお、トンネル1内が
双方向通行道路である場合には、トンネル1の入口は両
端になり、それぞれの入口に対応させて発信装置4を設
けることになる。
【0008】車両8は、自動ブレーキ装置6及び受信装
置7を備え、走行路2を走行し、次第にトンネル1に近
付いている。受信装置7は、発信装置4の危険信号T2
を受信して図2に示す制御信号T3を出力し、自動ブレ
ーキ装置6を作動させる。
【0009】図2を参照して自動ブレーキ装置6の1例
について説明する。なお、自動ブレーキ装置6は、アン
チロック制御装置としても機能するようになつている。
図2において符号51は液圧発生装置であるタンデム型
のマスターシリンダであり、ブレーキペダル50の踏み
込み操作により、複数の送液口51a,51bからブレ
ーキ液がそれぞれ送り出されて制動に供される。その一
方の送液口51aがアンチロック制御装置のアクチュエ
ータ52を介して少なくとも1個のホイールブレーキ5
3に接続されている。ここで、ホイールブレーキ53
は、車両8のブレーキ要素としてのディスクブレーキ又
はドラムブレーキであり、前輪用及び後輪用がある。な
お、実線で示すホイールブレーキ53は前輪の左右の一
方を示し、ホイールブレーキ53,53’は、前輪用の
一対を示している。
【0010】マスターシリンダ51とホイールブレーキ
53の間は、第1流路54、第2流路55及び第3流路
56によつてブロッキングバルブ57及び第1切換弁5
8を直列に接続して主流路を構成している。第1切換弁
58は、一端がホイールブレーキ53(,53’)に接
続される第3流路56の他端に接続され、連通位置であ
る増圧位置a、遮断位置である保圧兼減圧位置bを有
し、Z字状に示される第2流路55を介してブロッキン
グバルブ57に接続している。第1切換弁58は、常態
で増圧位置aを採つている。
【0011】ブロッキングバルブ57は、他端がマスタ
ーシリンダ51の一方の送液口51aに接続される第1
流路54の一端に接続され、常態で連通位置dを採り、
車輪にスキッドを生じてアンチロック制御装置が作動し
ている間、及び自動ブレーキ装置6が作動している間、
連通位置dから遮断位置eに切換えられる。ブロッキン
グバルブ57の遮断位置eは、図2に示すように第2逆
止弁57aを備えており、後記するアキュムレータ64
からマスターシリンダ51へのブレーキ液の還流を防止
するようになつている。第2逆止弁57aは、ブロッキ
ングバルブ57を迂回させて第1流路54と第2流路5
5とを接続させて設けることも可能である。アキュムレ
ータ64は、図上では、後記する減圧流路59の接続点
59aとブロッキングバルブ57との間の第2流路55
に接続されているが、減圧流路59の他端部付近に接続
されていればよい。
【0012】59は減圧流路であり、モータ60Aによ
つて駆動されるポンプ60の両側に第3,第4逆止弁6
1,62が接続され、その他端が第2流路55に接続点
59aにおいて接続され、一端がリザーバ63及び第2
切換弁70を介して第3流路56(ホイールブレーキ5
3)に接続されている。従つて、減圧流路59は、第1
切換弁58を迂回させて設けられている。第2切換弁7
0は、連通位置f及び遮断位置gを有し、常態で遮断位
置gを採つている。第3,第4逆止弁61,62は、ホ
イールブレーキ53側からマスターシリンダ51側(ア
キュムレータ64)に向かう流れを許容している。ホイ
ールブレーキ53から流入するリザーバ63内のブレー
キ液は、ポンプ60を駆動して排出可能である。
【0013】また、第2流路55と第3流路56との間
には、第1逆止弁72を介在するバイパスライン71が
設けられている。バイパスライン71は、第1切換弁5
8を迂回させてホイールブレーキ53からのブレーキ液
を還流させる機能を有する。オーバフロー回路65に設
けたリリーフ弁66は、アキュムレータ64内の所定圧
以上のブレーキ液を、ブロッキングバルブ57を迂回さ
せて、オーバフロー回路65を通じてマスターシリンダ
51へ還流させ、アキュムレータ64に高圧が作用する
ことを防止する機能を有する。
【0014】また、ポンプ60と第2切換弁70との間
の減圧流路59には、サクション流路73の一端が接続
されている。サクション流路73は、チャージングバル
ブ74を介在し、その他端が第1流路54ひいてはマス
ターシリンダ51のリザーバタンク51dに接続されて
いる。チャージングバルブ74は、連通位置h及び遮断
位置iを有し、常態で遮断位置iを採つている。
【0015】ブロッキングバルブ57、第1切換弁5
8、第2切換弁70及びチャージングバルブ74は、そ
れぞれ電磁弁によつて構成されてマイクロコンピュータ
80に接続され、それらのソレノイド部に通電すること
により、ばね力に抗して、常態位置(a,d,g,i)
から他位置(b,e,f,h)へと切換えられる。更
に、マイクロコンピュータ80には、モータ60A、受
信装置7及び車速検出手段81が接続されている。車速
検出手段81は、車輪、ドライブシャフトの回転数等か
ら車両8の走行速度を検出し、車速信号T4を出力す
る。
【0016】マイクロコンピュータ80は、比較手段8
2と、車両8の所定の走行速度に対応する基準値tを設
定する基準値設定手段83と、作動信号発生手段84と
しての機能を有する。比較手段82によつて車速信号T
4と基準値tとを比較し、その比較結果に基づいて車速
信号T4が基準値tよりも小さくなるまで、つまり車速
が所定値未満になるまで、作動信号発生手段84から作
動信号T13,T23及びT33を出力する。基準値t
は、目標となる低い車両速度に対応する値であり、通常
は速度零に対応する値である。作動信号T13は、ブロ
ッキングバルブ57のソレノイド部に供給され、作動信
号T23は、チャージングバルブ74のソレノイド部に
供給され、作動信号T33は、モータ60Aに供給さ
れ、これらを適宜に制御する。
【0017】次に、自動ブレーキ装置6によるアンチロ
ック制御装置の作用について説明する。制動時にブレー
キペダル50を踏み込んで、図外の車輪回転センサーに
よつて車輪のロックが検出されれば、この車輪回転セン
サーからの信号を受けてマイクロコンピュータ80が指
令を出し、アンチロック制御装置が作動してブレーキ力
を生ずる。すなわち、ブロッキングバルブ57が遮断位
置eを採ると共に、第2切換弁70が連通位置fを採
り、かつ、第1切換弁58が保圧兼減圧位置bを採つ
て、ホイールブレーキ53のブレーキ液圧が減圧され、
ブレーキ液がリザーバ63に貯留される。モータ60A
及びポンプ60が作動すれば、リザーバ63のブレーキ
液圧がアキュムレータ64に蓄圧される。これが減圧工
程である。また、第2切換弁70が遮断位置gを採り、
かつ、第1切換弁58が保圧兼減圧位置bを採つてホイ
ールブレーキ53のブレーキ液が一定圧に保持される。
これが保圧工程である。
【0018】ブレーキ力に不足を生じた場合には、再増
圧をなすべく第2切換弁70が遮断位置gを採り、か
つ、第1切換弁58が増圧位置aを採る。これにより、
減圧時にアキュムレータ64に貯留したブレーキ液が、
第1切換弁58を通じてホイールブレーキ53に供給さ
れる。これが増圧工程である。増圧工程では、ブロッキ
ングバルブ57は遮断位置eのままでよいので、ブレー
キペダル50に対するキックバックを生ずることはな
い。
【0019】更に、ブロッキングバルブ57が第2逆止
弁57aを備える遮断位置eを採つた状態にて、ブレー
キペダル50が強く踏み込み作動され、第1流路54の
圧力が第2流路55の圧力を上回つた場合には、ブレー
キ液がブロッキングバルブ57の第2逆止弁57aを流
通してアキュムレータ64に貯留されるため、ブレーキ
ペダル50はストローク可能であり、操作フィーリング
の悪化(石踏感)が回避される。
【0020】次に、トンネル1内で火災が発生した際の
自動ブレーキ装置6の作用について説明する。トンネル
1内で火災が発生した際には、火災に伴う雰囲気の温度
上昇が温度検出手段3によつて検出され、温度信号T1
が出力される。この温度検出手段3の温度信号T1が発
信装置4に入力され、発信装置4から危険信号T2が発
信され、走行路2上をトンネル1に向けて走行して来る
車両8の受信装置7に受信される。これにより、受信装
置7から制御信号T3が出力され、制御信号T3に基づ
いて自動ブレーキ装置6がマイクロコンピュータ80に
よつて制御される。
【0021】自動ブレーキ装置6の制御は、次のように
してなされる。すなわち、ブロッキングバルブ57が遮
断位置eに切換えられ、チャージングバルブ74が連通
位置hに切換えられ、モータ60Aひいてはポンプ60
が駆動される。これにより、マスターシリンダ51の主
としてリザーバタンク51dに貯留されたブレーキ液
が、サクション流路73、減圧流路59、第2流路55
及び第3流路56を通つてホイールブレーキ53に供給
され、ブレーキ力が生ずる。
【0022】ホイールブレーキ53によつて得られるブ
レーキ力は、図3に示すフローチャートに従い、車速信
号T4が基準値tよりも小さくなるまで得られる。すな
わち、受信装置7から出力される制御信号T3が発生す
ることによりスタートし、車速検出手段81から出力さ
れる車速信号T4が読み込まれる(ステップ(1))。
また、基準値設定手段83の基準値tが読み込まれる
(ステップ(2))。次に、比較手段82において、基
準値tと車速信号T4とが比較される(ステップ
(3))。車速信号T4が基準値tを越えるときはステ
ップ(4)に移行して作動信号T13,T23及びT3
3を出力し、ステップ(1)に戻る。ステップ(1)〜
(4)を繰り返すうちに車速信号T4が基準値t以下に
小さくなるので、作動信号T13,T23及びT33が
出力されなくなり、自動ブレーキ装置6の制御が終了す
る。基準値tが速度零に対応する値であれば、車両8が
停止するまで作動信号T13,T23及びT33が出力
され、自動ブレーキ装置6が作動する。
【0023】作動信号T13は、ブロッキングバルブ5
7のソレノイド部に供給され、ブロッキングバルブ57
に遮断位置eを採らせる。作動信号T23は、チャージ
ングバルブ74のソレノイド部に供給され、チャージン
グバルブ74に連通位置hを採らせる。作動信号T33
は、モータ60Aに供給され、ポンプ60を駆動する。
自動ブレーキ装置6の作動中にも上記したようにアンチ
ロック制御装置を作動させ、車輪のロックを防止するこ
とは可能である。
【0024】作動信号T13,T23及びT33の出力
が終了すれば、ブロッキングバルブ57がばね力によつ
て連通位置dに復帰し、チャージングバルブ74がばね
力によつて遮断位置iに復帰し、モータ60Aひいては
ポンプ60の駆動が停止する。これにより、ホイールブ
レーキ53内のブレーキ液が第3流路56、第2流路5
5及び第1流路54を通つてマスターシリンダ51に還
流する。なお、ホイールブレーキ53内のブレーキ液
は、第2切換弁70及びチャージングバルブ74に連通
位置f,hを採らせても、マスターシリンダ51に還流
する。かくして、自動ブレーキ装置6の作動が終了す
る。
【0025】自動ブレーキ装置6の作動は、少なくとも
1つのホイールブレーキ53にブレーキを掛け、走行路
2から外れた箇所に車両8を所定の走行速度未満にして
移動させれば十分な場合もある。しかし、通常は、左右
一対の前輪(又は後輪)に備えられるホイールブレーキ
53,53’、或いは前・後輪の全てに備えられるホイ
ールブレーキにブレーキを掛け、車両8の左右に均一か
つ大きなブレーキ力を発生させて、トンネル1の手前の
走行路2上に車両8を停止させる。自動ブレーキ装置6
を作動させることにより、トンネル内に火災を生じてい
る際に、車両がトンネル内に入り込むことが防止され、
車両に火災の影響を受けることを避けることができる。
【0026】また、受信装置7の制御信号T3に基づい
て、トンネル1内に火災、事故等が生じたことを音声に
よつて車両8内に警報することができる。上記1実施の
形態にあつては、トンネル1内が高温になつたことを検
出し、車両8がトンネル1内に進入することを抑制させ
たが、トンネル1内に一酸化炭素ガス、その他の有害ガ
スが発生していることを図外のガス検出手段によつて検
出し、車両8がトンネル1内に進入することを抑制させ
ことも可能である。更に、トンネル1内で衝突等の事故
を生じた際に、トンネル1内に設けた図外のスイッチを
手動によつて操作して発信装置4から危険信号T2を発
信させ、車両8がトンネル1内に進入することを抑制さ
せることも可能である。
【0027】
【発明の効果】以上の説明によつて理解されるように、
本発明に係る車両の警報作動装置によれば、車両内に警
報されるので、車両に火災などの影響を受けることを避
けることができる。特に、請求項3〜6によれば、走行
路に温度上昇を生じている際に、車両内に警報される。
その結果、車両の安全性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の1実施の形態に係る車両の警報作動
装置を一部省略して示す断面図。
【図2】 同じく車両の警報作動装置の構成要素を示す
図。
【図3】 同じくフローチャートを示す図。
【符号の説明】 1:トンネル、1a:開口部、2:走行路、3:温度検
出手段、4:発信装置、6:自動ブレーキ装置、7:受
信装置、8:車両、53,53’:ホイールブレーキ、
60:ポンプ、81:車速検出手段、82:比較手段、
83:基準値設定手段、84:作動信号発生手段、L:
所定距離、t:基準値、T1:温度信号、T2:危険信
号、T3:制御信号、T4:車速信号、T13,T2
3,T33:作動信号。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電磁波からなる信号(T2)を発信する
    発信装置(4)を設けた走行路(2)を走行する車両
    (8)に適用される車両の自動ブレーキ装置の作動装置
    であつて、電磁波からなる信号を受信装置(7)で受信
    してポンプ(60)を駆動し、少なくとも1つのホイー
    ルブレーキ(53,53’)にブレーキを掛けると共
    に、自動ブレーキ装置(6)の作動中にアンチロック制
    御装置の作動を行なうことができる自動ブレーキ装置
    (6)と、電磁波からなる信号(T2)を受信して制御
    信号(T3)を出力する受信装置(7)とを車両(8)
    に有し、受信装置(7)の制御信号(T3)に基づい
    て、車両(8)の自動ブレーキ装置(6)を作動させる
    ことを特徴とする車両の自動ブレーキ装置の作動装置。
  2. 【請求項2】 電磁波からなる信号(T2)を発信する
    発信装置(4)を走行路(2)に設け、電磁波からなる
    信号を受信装置(7)で受信してポンプ(60)を駆動
    し、少なくとも1つのホイールブレーキ(53,5
    3’)にブレーキを掛けると共に、自動ブレーキ装置
    (6)の作動中にアンチロック制御装置の作動を行なう
    ことができる自動ブレーキ装置(6)と、電磁波からな
    る信号(T2)を受信して制御信号(T3)を出力する
    受信装置(7)とを有する車両(8)の受信装置(7)
    に対して発信装置(4)からの信号(T2)を発信さ
    せ、受信装置(7)の制御信号(T3)に基づいて、車
    両(8)の自動ブレーキ装置(6)を作動させることを
    特徴とする車両の自動ブレーキ装置の作動装置。
  3. 【請求項3】 車両(8)に基準値設定手段(83)を
    備えさせ、制御信号(T3)が出力されたとき、基準値
    設定手段(83)によつて設定させる目標となる車両速
    度に対応する基準値(t)に基づいて、自動ブレーキ装
    置(6)を作動させることを特徴とする請求項1又は2
    の車両の自動ブレーキ装置の作動装置。
  4. 【請求項4】 車両(8)に、制御信号(T3)が出力
    されたときに走行速度を検出し、出力信号(T4)を出
    力する車速検出手段(81)を備えさせ、車速検出手段
    (81)による出力信号(T4)に基づいて、自動ブレ
    ーキ装置(6)を作動させることを特徴とする請求項1
    又は2の車両の自動ブレーキ装置の作動装置。
  5. 【請求項5】 温度上昇を検出して温度信号(T1)を
    出力する少なくとも1個の温度検出手段(3)がトンネ
    ル(1)内に設けられ、かつ、トンネル(1)の入口と
    なる開口部(1a)から手前に所定距離(L)だけ離し
    て発信装置(4)が設けられ、発信装置(4)が、温度
    検出手段(3)からの温度信号(T1)の入力により、
    電磁波からなる信号(T2)を発信させることを特徴と
    する請求項1,2,3又は4の車両の自動ブレーキ装置
    の作動装置。
  6. 【請求項6】 電磁波からなる信号(T2)を発信する
    発信装置(4)を設けた走行路(2)を走行する車両
    (8)に適用される車両の装置の作動装置であつて、電
    磁波からなる信号を受信装置(7)で受信してポンプ
    (60)を駆動し、少なくとも1つのホイールブレーキ
    (53,53’)にブレーキを掛けると共に、自動ブレ
    ーキ装置(6)の作動中にアンチロック制御装置の作動
    を行なうことができる自動ブレーキ装置(6)を含む装
    置(6)と、電磁波からなる信号(T2)を受信して制
    御信号(T3)を出力する受信装置(7)とを車両
    (8)に有し、受信装置(7)の制御信号(T3)に基
    づいて車両(8)の装置(6)を作動させることを特徴
    とする車両の装置の作動装置。
  7. 【請求項7】 電磁波からなる信号(T2)を発信させ
    る発信装置(4)を走行路(2)に設け、電磁波からな
    る信号を受信装置(7)で受信してポンプ(60)を駆
    動し、少なくとも1つのホイールブレーキ(53,5
    3’)にブレーキを掛けると共に、自動ブレーキ装置
    (6)の作動中にアンチロック制御装置の作動を行なう
    ことができる自動ブレーキ装置(6)を含む装置(6)
    と、電磁波からなる信号(T2)を受信して制御信号
    (T3)を出力する受信装置(7)とを有する車両
    (8)の受信装置(7)に対して発信装置(4)からの
    信号(T2)を発信させ、受信装置(7)の制御信号
    (T3)に基づいて車両(8)の装置(6)を作動させ
    ることを特徴とする車両の装置の作動装置。
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