JP2003118336A - タイヤ状態監視装置の送信機及びその製造方法 - Google Patents
タイヤ状態監視装置の送信機及びその製造方法Info
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- B60C23/0408—Signalling devices actuated by tyre pressure mounted on the wheel or tyre transmitting the signals by non-mechanical means from the wheel or tyre to a vehicle body mounted receiver
Abstract
(57)【要約】
【課題】 耐湿性及び耐水性に優れるとともに、小型化
が可能で且つ製造が容易なタイヤ状態監視装置の送信機
及びその製造方法を提供すること。 【解決手段】 車両のタイヤの状態を監視するタイヤ状
態監視装置の送信機２１において、送信機２１は、樹脂
製のケーシング２４と、前記ケーシング２４内に設けら
れ、タイヤの状態を検出するとともに、検出されたタイ
ヤ状態に応じた送信信号を生成する電気回路ユニット２
５と、前記ケーシング２４内に設けられ、前記電気回路
ユニット２５に電力を供給する電池２８とを備える。前
記電気回路ユニット２５及び前記電池２８が前記ケーシ
ング２４を形成する樹脂内に埋め込まれるように、ケー
シング２４がインサート成形される。
が可能で且つ製造が容易なタイヤ状態監視装置の送信機
及びその製造方法を提供すること。 【解決手段】 車両のタイヤの状態を監視するタイヤ状
態監視装置の送信機２１において、送信機２１は、樹脂
製のケーシング２４と、前記ケーシング２４内に設けら
れ、タイヤの状態を検出するとともに、検出されたタイ
ヤ状態に応じた送信信号を生成する電気回路ユニット２
５と、前記ケーシング２４内に設けられ、前記電気回路
ユニット２５に電力を供給する電池２８とを備える。前
記電気回路ユニット２５及び前記電池２８が前記ケーシ
ング２４を形成する樹脂内に埋め込まれるように、ケー
シング２４がインサート成形される。
Description
【０００１】本発明は、タイヤ状態監視装置の送信機に
関し、詳しくは車両のタイヤの状態を示す信号を車体に
設けられた受信機に送信する送信機及びその製造方法に
関するものである。
関し、詳しくは車両のタイヤの状態を示す信号を車体に
設けられた受信機に送信する送信機及びその製造方法に
関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来より、車両に装着されたタイヤの状
態を車室内で確認するために、無線方式のタイヤ状態監
視装置が提案されている。この監視装置は、タイヤの内
部に配置されるようにホイールに装着される送信機と、
車両の車体に設けられる受信機とを備えている。送信機
は、対応するタイヤの状態、すなわちタイヤの内部空気
圧やタイヤの内部温度を検出し、その検出によって得ら
れたタイヤ状態を示す信号を無線送信する。受信機は、
送信機から送信された信号を受け取って、タイヤ状態に
関する情報を、車室内に設けられた表示器に必要に応じ
て表示させる。
態を車室内で確認するために、無線方式のタイヤ状態監
視装置が提案されている。この監視装置は、タイヤの内
部に配置されるようにホイールに装着される送信機と、
車両の車体に設けられる受信機とを備えている。送信機
は、対応するタイヤの状態、すなわちタイヤの内部空気
圧やタイヤの内部温度を検出し、その検出によって得ら
れたタイヤ状態を示す信号を無線送信する。受信機は、
送信機から送信された信号を受け取って、タイヤ状態に
関する情報を、車室内に設けられた表示器に必要に応じ
て表示させる。
【０００３】図５及び図６は、特開２０００−２５４３
０号公報に開示されている従来の送信機１を示す。この
送信機１は、バルブコア２が内蔵されたバルブステム３
と、樹脂製のケーシング４とを含む。バルブステム３の
基端は、ケーシング４の成形時に該ケーシング４に一体
的に連結される。ケーシング４には、バルブステム３の
内部エア通路と連通する通気孔１２が形成されている。
タイヤ内に空気を注入する際、空気はバルブコア２から
バルブステム３の内部エア通路及び通気孔１２を通じて
タイヤ内に入る。
０号公報に開示されている従来の送信機１を示す。この
送信機１は、バルブコア２が内蔵されたバルブステム３
と、樹脂製のケーシング４とを含む。バルブステム３の
基端は、ケーシング４の成形時に該ケーシング４に一体
的に連結される。ケーシング４には、バルブステム３の
内部エア通路と連通する通気孔１２が形成されている。
タイヤ内に空気を注入する際、空気はバルブコア２から
バルブステム３の内部エア通路及び通気孔１２を通じて
タイヤ内に入る。
【０００４】ケーシング４は、電気回路ユニット５と、
その電気回路ユニット５に電力を供給する電池８とを収
容している。電池８は一対の導電板１３を介して電気回
路ユニット５に接続されている。電気回路ユニット５
は、回路基板６と、その回路基板６上に実装された圧力
センサや信号処理素子等の複数の電気素子１４とを含
む。尚、図面では、複数の電気素子１４を１つにまとめ
て示している。ケーシング４の内部には、３本のボス７
が形成されている。回路基板６はそれらのボス７に対応
する孔を備えている。そして、ボス７を回路基板６の孔
に通した状態で、ボス７の先端を熱によって潰すことに
より、電気回路ユニット５がケーシング４内に固定され
る。ケーシング４の開口は蓋１０によって閉鎖される。
その電気回路ユニット５に電力を供給する電池８とを収
容している。電池８は一対の導電板１３を介して電気回
路ユニット５に接続されている。電気回路ユニット５
は、回路基板６と、その回路基板６上に実装された圧力
センサや信号処理素子等の複数の電気素子１４とを含
む。尚、図面では、複数の電気素子１４を１つにまとめ
て示している。ケーシング４の内部には、３本のボス７
が形成されている。回路基板６はそれらのボス７に対応
する孔を備えている。そして、ボス７を回路基板６の孔
に通した状態で、ボス７の先端を熱によって潰すことに
より、電気回路ユニット５がケーシング４内に固定され
る。ケーシング４の開口は蓋１０によって閉鎖される。
【０００５】送信機１を組み立てる際、先ず電気回路ユ
ニット５及び電池８をケーシング４内の所定位置に配置
し、電気回路ユニット５をボス７によって固定する。そ
の後、電気回路ユニット５及び電池８を覆うように、ケ
ーシング４内にポッティング剤９を充填する。ポッティ
ング剤９は、電気回路ユニット５及び電池８を湿気から
保護する。最後に、ケーシング４の開口を蓋１０によっ
て封止する。なお、蓋１０には連通孔１１が形成されて
おり、タイヤの内部圧力がこの連通孔１１を通じて電気
回路ユニット５中の圧力センサに伝わるようになってい
る。
ニット５及び電池８をケーシング４内の所定位置に配置
し、電気回路ユニット５をボス７によって固定する。そ
の後、電気回路ユニット５及び電池８を覆うように、ケ
ーシング４内にポッティング剤９を充填する。ポッティ
ング剤９は、電気回路ユニット５及び電池８を湿気から
保護する。最後に、ケーシング４の開口を蓋１０によっ
て封止する。なお、蓋１０には連通孔１１が形成されて
おり、タイヤの内部圧力がこの連通孔１１を通じて電気
回路ユニット５中の圧力センサに伝わるようになってい
る。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、送信
機１を製造する際には、電気回路ユニット５及び電池８
をケーシング４内に配置し、電気回路ユニット５をボス
７によって固定し、ポッティング剤９をケーシング４内
に充填し、最後にケーシング４に蓋１０を取り付けると
いう多くの工程が必要となる。また、電気回路ユニット
５をケーシング４内に固定するためにボス７を設けなけ
ればならないため、ケーシング４の構造が複雑になり、
送信機１の小型化が困難である。さらに、ポッティング
剤９を充填するための設備が必要になるとともに、ポッ
ティング剤９が硬化するまでの待ち時間が必要になる。
その結果、送信機１の製造が面倒になり、製造コストが
高くなる。
機１を製造する際には、電気回路ユニット５及び電池８
をケーシング４内に配置し、電気回路ユニット５をボス
７によって固定し、ポッティング剤９をケーシング４内
に充填し、最後にケーシング４に蓋１０を取り付けると
いう多くの工程が必要となる。また、電気回路ユニット
５をケーシング４内に固定するためにボス７を設けなけ
ればならないため、ケーシング４の構造が複雑になり、
送信機１の小型化が困難である。さらに、ポッティング
剤９を充填するための設備が必要になるとともに、ポッ
ティング剤９が硬化するまでの待ち時間が必要になる。
その結果、送信機１の製造が面倒になり、製造コストが
高くなる。
【０００７】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
のであって、その目的は、耐湿性及び耐水性に優れると
ともに、小型化が可能で且つ製造が容易なタイヤ状態監
視装置の送信機及びその製造方法を提供することにあ
る。
のであって、その目的は、耐湿性及び耐水性に優れると
ともに、小型化が可能で且つ製造が容易なタイヤ状態監
視装置の送信機及びその製造方法を提供することにあ
る。
【０００８】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、車両のタイヤの状態を監視するタイヤ
状態監視装置の送信機を提供する。前記送信機は、樹脂
製のケーシングと、前記ケーシング内に設けられ、タイ
ヤの状態を検出するとともに、検出されたタイヤ状態に
応じた送信信号を生成する電気回路ユニットと、前記ケ
ーシング内に設けられ、前記電気回路ユニットに電力を
供給する電池とを備える。前記電気回路ユニット及び前
記電池が前記ケーシングを形成する樹脂内に埋め込まれ
るように、ケーシングがインサート成形される。前記送
信機は、前記ケーシングから延びるバルブステムをさら
に備え、ケーシングのインサート成形時、バルブステム
の基端もケーシングを形成する樹脂内に埋め込まれる。
前記電気回路ユニットは電気素子を含み、その電気素子
はケーシングに作用する応力を吸収するための緩衝材に
よって覆われる。前記緩衝材はシリコーンゲルである。
更に、本発明は車両のタイヤの状態を監視するタイヤ状
態監視装置の送信機の製造方法を提供する。前記製造方
法は、タイヤの状態を検出するとともに、検出されたタ
イヤ状態に応じた送信信号を生成する電気回路ユニット
と、その電気回路ユニットに電力を供給する電池とを、
金型内に配置する工程と、前記金型内に溶融樹脂を注入
して、前記電気回路ユニット及び電池を包み込むように
ケーシングをインサート成形する工程とを備える。前記
製造方法は、前記インサート成形時に少なくとも電池を
冷却する工程をさらに備える。
めに、本発明は、車両のタイヤの状態を監視するタイヤ
状態監視装置の送信機を提供する。前記送信機は、樹脂
製のケーシングと、前記ケーシング内に設けられ、タイ
ヤの状態を検出するとともに、検出されたタイヤ状態に
応じた送信信号を生成する電気回路ユニットと、前記ケ
ーシング内に設けられ、前記電気回路ユニットに電力を
供給する電池とを備える。前記電気回路ユニット及び前
記電池が前記ケーシングを形成する樹脂内に埋め込まれ
るように、ケーシングがインサート成形される。前記送
信機は、前記ケーシングから延びるバルブステムをさら
に備え、ケーシングのインサート成形時、バルブステム
の基端もケーシングを形成する樹脂内に埋め込まれる。
前記電気回路ユニットは電気素子を含み、その電気素子
はケーシングに作用する応力を吸収するための緩衝材に
よって覆われる。前記緩衝材はシリコーンゲルである。
更に、本発明は車両のタイヤの状態を監視するタイヤ状
態監視装置の送信機の製造方法を提供する。前記製造方
法は、タイヤの状態を検出するとともに、検出されたタ
イヤ状態に応じた送信信号を生成する電気回路ユニット
と、その電気回路ユニットに電力を供給する電池とを、
金型内に配置する工程と、前記金型内に溶融樹脂を注入
して、前記電気回路ユニット及び電池を包み込むように
ケーシングをインサート成形する工程とを備える。前記
製造方法は、前記インサート成形時に少なくとも電池を
冷却する工程をさらに備える。
【０００９】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した一実施
形態を、図１〜図３に基づいて説明する。タイヤ状態監
視装置は、図１及び図２に示される送信機２１と、車両
の車体に設けられる受信機（図示せず）とを備えてい
る。図２に示すように、送信機２１は、車両の各タイヤ
の内部に配置されるように、ホイール１５に装着され
る。送信機２１は、対応するタイヤの状態、すなわちタ
イヤの内部空気圧やタイヤの内部温度を検出し、その検
出によって得られたタイヤ状態を示す信号を無線送信す
る。受信機は、送信機から送信された信号を受け取っ
て、タイヤ状態に関する情報を、車室内に設けられた表
示器に必要に応じて表示させる。
形態を、図１〜図３に基づいて説明する。タイヤ状態監
視装置は、図１及び図２に示される送信機２１と、車両
の車体に設けられる受信機（図示せず）とを備えてい
る。図２に示すように、送信機２１は、車両の各タイヤ
の内部に配置されるように、ホイール１５に装着され
る。送信機２１は、対応するタイヤの状態、すなわちタ
イヤの内部空気圧やタイヤの内部温度を検出し、その検
出によって得られたタイヤ状態を示す信号を無線送信す
る。受信機は、送信機から送信された信号を受け取っ
て、タイヤ状態に関する情報を、車室内に設けられた表
示器に必要に応じて表示させる。
【００１０】図１及び図２に示すように、送信機２１
は、樹脂製のケーシング２４と、そのケーシング２４か
らホイール１５を通じてタイヤの外部に延びるバルブス
テム２３とを備えている。バルブステム２３の基端に
は、ゴム或いは樹脂よりなるブッシュ１６が固定されて
いる。そのブッシュ１６をホイール１５に形成されたバ
ルブ孔１７に嵌合させ、該ブッシュ１６とカラー１８と
の間にホイール１５が挟持されるようにナット１９を締
め付けることにより、送信機２１がホイール１５に固定
される。
は、樹脂製のケーシング２４と、そのケーシング２４か
らホイール１５を通じてタイヤの外部に延びるバルブス
テム２３とを備えている。バルブステム２３の基端に
は、ゴム或いは樹脂よりなるブッシュ１６が固定されて
いる。そのブッシュ１６をホイール１５に形成されたバ
ルブ孔１７に嵌合させ、該ブッシュ１６とカラー１８と
の間にホイール１５が挟持されるようにナット１９を締
め付けることにより、送信機２１がホイール１５に固定
される。
【００１１】前記バルブステム２３は内部エア通路を有
し、バルブコア２２がバルブステム２３の先端付近にお
いて内部エア通路内に装着されている。前記ケーシング
２４には、バルブステム２３の内部エア通路と連通する
通気孔３２が形成されている。タイヤ内に空気を注入す
る際、空気はバルブコア２２からバルブステム２３の内
部エア通路及び通気孔３２を通じてタイヤ内に入る。
し、バルブコア２２がバルブステム２３の先端付近にお
いて内部エア通路内に装着されている。前記ケーシング
２４には、バルブステム２３の内部エア通路と連通する
通気孔３２が形成されている。タイヤ内に空気を注入す
る際、空気はバルブコア２２からバルブステム２３の内
部エア通路及び通気孔３２を通じてタイヤ内に入る。
【００１２】前記ケーシング２４の内部には、電気回路
ユニット２５と、その電気回路ユニット２５に電力を供
給する電池２８とが設けられている。電池２８は一対の
導電板２７を介して電気回路ユニット２５に接続されて
いる。電気回路ユニット２５は、回路基板２６と、その
回路基板２６上に実装された圧力センサや信号処理素子
等の複数の電気素子２９とを含む。電気回路ユニット２
５は、タイヤの状態を検出するとともに、検出されたタ
イヤ状態に応じた送信信号を生成する。ケーシング２４
には連通孔３１が形成されており、タイヤの内部圧力が
この連通孔３１を通じて電気回路ユニット２５中の圧力
センサに伝わるようになっている。
ユニット２５と、その電気回路ユニット２５に電力を供
給する電池２８とが設けられている。電池２８は一対の
導電板２７を介して電気回路ユニット２５に接続されて
いる。電気回路ユニット２５は、回路基板２６と、その
回路基板２６上に実装された圧力センサや信号処理素子
等の複数の電気素子２９とを含む。電気回路ユニット２
５は、タイヤの状態を検出するとともに、検出されたタ
イヤ状態に応じた送信信号を生成する。ケーシング２４
には連通孔３１が形成されており、タイヤの内部圧力が
この連通孔３１を通じて電気回路ユニット２５中の圧力
センサに伝わるようになっている。
【００１３】前記ケーシング２４は射出成形される。具
体的には、ケーシング２４を成形するための金型内に、
バルブステム２３の基端、電気回路ユニット２５及び電
池２８がインサート部品として装填される。この状態
で、金型内に溶融樹脂が注入されて該樹脂がインサート
部品を包み込むように固化することにより、インサート
部品と一体化されたケーシング２４が成形される。すな
わち、本実施形態のケーシング２４は、バルブステム２
３の基端、電気回路ユニット２５及び電池２８がケーシ
ング２４を形成する樹脂内に埋め込まれるように、イン
サート成形される。
体的には、ケーシング２４を成形するための金型内に、
バルブステム２３の基端、電気回路ユニット２５及び電
池２８がインサート部品として装填される。この状態
で、金型内に溶融樹脂が注入されて該樹脂がインサート
部品を包み込むように固化することにより、インサート
部品と一体化されたケーシング２４が成形される。すな
わち、本実施形態のケーシング２４は、バルブステム２
３の基端、電気回路ユニット２５及び電池２８がケーシ
ング２４を形成する樹脂内に埋め込まれるように、イン
サート成形される。
【００１４】インサート成形に際しては、例えば図３に
示すように、金型４１内に形成されたキャビティ４２内
に、インサート部品、すなわち電気回路ユニット２５及
び電池２８が装填される。電池２８は導電板２７によっ
て電気回路ユニット２５に連結及び支持されている。ま
た、図示されていないが、インサート部品であるバルブ
ステム２３の基端も、キャビティ４２内に配置される。
電気回路ユニット２５及び電池２８は、キャビティ４２
内に挿入された支持部材としての支持ピン４０によっ
て、キャビティ４２内の所定位置に保持される。
示すように、金型４１内に形成されたキャビティ４２内
に、インサート部品、すなわち電気回路ユニット２５及
び電池２８が装填される。電池２８は導電板２７によっ
て電気回路ユニット２５に連結及び支持されている。ま
た、図示されていないが、インサート部品であるバルブ
ステム２３の基端も、キャビティ４２内に配置される。
電気回路ユニット２５及び電池２８は、キャビティ４２
内に挿入された支持部材としての支持ピン４０によっ
て、キャビティ４２内の所定位置に保持される。
【００１５】この状態で、キャビティ４２内に溶融樹脂
が射出され、該樹脂がインサート部品を包み込む。な
お、支持ピン４０は、樹脂の射出終了直前に抜き取られ
る。その後、樹脂が固化することにより、バルブステム
２３の基端、電気回路ユニット２５及び電池２８と一体
化されたケーシング２４が完成する。
が射出され、該樹脂がインサート部品を包み込む。な
お、支持ピン４０は、樹脂の射出終了直前に抜き取られ
る。その後、樹脂が固化することにより、バルブステム
２３の基端、電気回路ユニット２５及び電池２８と一体
化されたケーシング２４が完成する。
【００１６】前記支持ピン４０を冷却装置４３に接続し
て、該支持ピン４０を冷却ピンとして機能させてもよ
い。この場合、支持ピン４０は電池２８を支持するよう
に該電池２８に接触する。キャビティ４２内に比較的高
温の溶融樹脂が射出される際、支持ピン４０を介して電
池２８を冷却することにより、加熱に起因する電池２８
の性能劣化が抑制される。
て、該支持ピン４０を冷却ピンとして機能させてもよ
い。この場合、支持ピン４０は電池２８を支持するよう
に該電池２８に接触する。キャビティ４２内に比較的高
温の溶融樹脂が射出される際、支持ピン４０を介して電
池２８を冷却することにより、加熱に起因する電池２８
の性能劣化が抑制される。
【００１７】以上詳述した本実施形態は、以下の利点を
有する。バルブステム２３の基端、電気回路ユニット２
５及び電池２８がケーシング２４を形成する樹脂内に埋
め込まれるように、ケーシング２４がインサート成形さ
れる。すなわち、ケーシング２４を成形する工程が、該
ケーシング２４に電気回路ユニット２５及び電池２８を
組み付ける工程を兼用する。そのため、ケーシング２４
に電気回路ユニット２５及び電池２８を組み付ける作業
を、ケーシング２４の成形作業と別個に行うという必要
はない。また、電気回路ユニット２５及び電池２８は、
ケーシング２４を形成する樹脂に埋め込まれる。そのた
め、電気回路ユニット２５及び電池２８を専用のポッテ
ィング剤で包み込むという必要もない。従って、本実施
形態では、図５及び図６に示される従来技術と比較し
て、送信機２１の製造工程が簡単になるとともに、製造
に要する時間も短縮され、製造コストが低減される。ま
た、従来技術とは異なり、ケーシング２４内に電池２８
及び電気回路ユニット２５を固定するための特別な構造
を、ケーシング２４に設ける必要もないので、送信機２
１の小型化も可能になる。
有する。バルブステム２３の基端、電気回路ユニット２
５及び電池２８がケーシング２４を形成する樹脂内に埋
め込まれるように、ケーシング２４がインサート成形さ
れる。すなわち、ケーシング２４を成形する工程が、該
ケーシング２４に電気回路ユニット２５及び電池２８を
組み付ける工程を兼用する。そのため、ケーシング２４
に電気回路ユニット２５及び電池２８を組み付ける作業
を、ケーシング２４の成形作業と別個に行うという必要
はない。また、電気回路ユニット２５及び電池２８は、
ケーシング２４を形成する樹脂に埋め込まれる。そのた
め、電気回路ユニット２５及び電池２８を専用のポッテ
ィング剤で包み込むという必要もない。従って、本実施
形態では、図５及び図６に示される従来技術と比較し
て、送信機２１の製造工程が簡単になるとともに、製造
に要する時間も短縮され、製造コストが低減される。ま
た、従来技術とは異なり、ケーシング２４内に電池２８
及び電気回路ユニット２５を固定するための特別な構造
を、ケーシング２４に設ける必要もないので、送信機２
１の小型化も可能になる。
【００１８】電気回路ユニット２５及び電池２８は、ケ
ーシング２４を形成する樹脂によって直接包み込まれる
ので、耐湿性及び耐水性に優れた送信機２１が得られ
る。
ーシング２４を形成する樹脂によって直接包み込まれる
ので、耐湿性及び耐水性に優れた送信機２１が得られ
る。
【００１９】図４に示す別の実施形態では、回路基板２
６上の電気素子２９が、比較的低い硬度を有する緩衝材
（応力吸収材）４５によって覆われている。緩衝材４５
としては、ケーシング２４を構成する樹脂よりも低硬度
の材料であって、ケーシング２４に作用する応力を良好
に吸収し得る材料が採用される。そのような材料として
は、ゴム等の弾性体、或いはシリコーンゲル等の粘弾性
体を挙げることができる。特に、シリコーンゲルは、振
動及び衝撃吸収性能並びに耐熱性能に優れ、また回路基
板２６上の電気素子２９に対する密着性にも優れている
ので、緩衝材４５として採用するのに好適である。
６上の電気素子２９が、比較的低い硬度を有する緩衝材
（応力吸収材）４５によって覆われている。緩衝材４５
としては、ケーシング２４を構成する樹脂よりも低硬度
の材料であって、ケーシング２４に作用する応力を良好
に吸収し得る材料が採用される。そのような材料として
は、ゴム等の弾性体、或いはシリコーンゲル等の粘弾性
体を挙げることができる。特に、シリコーンゲルは、振
動及び衝撃吸収性能並びに耐熱性能に優れ、また回路基
板２６上の電気素子２９に対する密着性にも優れている
ので、緩衝材４５として採用するのに好適である。
【００２０】上記緩衝材４５によって電気素子２９を予
め覆った状態で、図１〜図３の実施形態で説明したのと
同様にして、ケーシング２４のインサート成形が行われ
る。電気素子２９を保護する緩衝材４５は、ケーシング
２４に作用する応力を吸収して、その応力が電気素子２
９に加わることを抑制する。そのため、送信機２１の動
作の信頼性が向上する。
め覆った状態で、図１〜図３の実施形態で説明したのと
同様にして、ケーシング２４のインサート成形が行われ
る。電気素子２９を保護する緩衝材４５は、ケーシング
２４に作用する応力を吸収して、その応力が電気素子２
９に加わることを抑制する。そのため、送信機２１の動
作の信頼性が向上する。
【００２１】本発明の実施形態は、例えば以下のように
変更することも可能である。ケーシング２４のインサー
ト成形時、冷却ピンとして機能する支持ピン４０によっ
て電気回路ユニット２５を支持してもよい。この場合、
支持ピン４０を介して電気回路ユニット２５が冷却され
ることにより、射出された溶融樹脂の熱に起因する電気
素子２９の性能劣化が抑制される。電気回路ユニット２
５の一部或いは電池２８の一部がケーシング２４から露
出するように、ケーシング２４をインサート成形しても
よい。
変更することも可能である。ケーシング２４のインサー
ト成形時、冷却ピンとして機能する支持ピン４０によっ
て電気回路ユニット２５を支持してもよい。この場合、
支持ピン４０を介して電気回路ユニット２５が冷却され
ることにより、射出された溶融樹脂の熱に起因する電気
素子２９の性能劣化が抑制される。電気回路ユニット２
５の一部或いは電池２８の一部がケーシング２４から露
出するように、ケーシング２４をインサート成形しても
よい。
【００２２】
【発明の効果】以上のように、本発明では、耐湿性及び
耐水性に優れるとともに、小型化が可能で且つ製造が容
易な送信機を得ることができる。
耐水性に優れるとともに、小型化が可能で且つ製造が容
易な送信機を得ることができる。
【図１】 本発明の一実施形態におけるタイヤ状態監視
装置の送信機を示す斜視図。
装置の送信機を示す斜視図。
【図２】 図１の２−２線に沿った断面図。
【図３】 ケーシングのインサート成形を説明するため
の断面図。
の断面図。
【図４】 本発明の別実施形態における送信機を示す断
面図。
面図。
【図５】 従来技術におけるタイヤ状態監視装置の送信
機を示す斜視図。
機を示す斜視図。
【図６】 図５の６−６線に沿った断面図。
２１…送信機、２３…バルブステム、２４…ケーシン
グ、２５…電気回路ユニット、２８…電池、２９…電気
素子、４５…緩衝材。
グ、２５…電気回路ユニット、２８…電池、２９…電気
素子、４５…緩衝材。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考）
Ｇ０８Ｃ 17/02 Ｈ０４Ｂ 1/03 Ｚ
Ｈ０４Ｂ 1/03 Ｂ２９Ｋ 105:20
// Ｂ２９Ｋ 105:20 Ｂ２９Ｌ 31:00
Ｂ２９Ｌ 31:00 Ｇ０８Ｃ 17/00 Ｂ
Ｆターム(参考） 2F055 AA12 BB19 CC60 DD20 EE40
FF23 FF38 FF49 GG01 GG25
2F073 AA02 AA03 AA36 AB11 BB02
BC02 CC01 EE11 GG04
4F206 AH81 JA07 JB12 JB17 JB20
JM04 JN43
5K060 AA01 AA03 AA24 CC04 DD01
MM02 PP01
Claims (6)
- 【請求項１】 車両のタイヤの状態を監視するタイヤ状
態監視装置の送信機において、 樹脂製のケーシングと、 前記ケーシング内に設けられ、タイヤの状態を検出する
とともに、検出されたタイヤ状態に応じた送信信号を生
成する電気回路ユニットと、 前記ケーシング内に設けられ、前記電気回路ユニットに
電力を供給する電池とを備え、 前記電気回路ユニット及び前記電池が前記ケーシングを
形成する樹脂内に埋め込まれるように、ケーシングがイ
ンサート成形されることを特徴とする送信機。 - 【請求項２】 前記ケーシングから延びるバルブステム
をさらに備え、ケーシングのインサート成形時、バルブ
ステムの基端もケーシングを形成する樹脂内に埋め込ま
れることを特徴とする請求項１に記載の送信機。 - 【請求項３】 前記電気回路ユニットは電気素子を含
み、その電気素子はケーシングに作用する応力を吸収す
るための緩衝材によって覆われることを特徴とする請求
項１又は２に記載の送信機。 - 【請求項４】 前記緩衝材はシリコーンゲルであること
を特徴とする請求項３に記載の送信機。 - 【請求項５】 車両のタイヤの状態を監視するタイヤ状
態監視装置の送信機の製造方法において、 タイヤの状態を検出するとともに、検出されたタイヤ状
態に応じた送信信号を生成する電気回路ユニットと、そ
の電気回路ユニットに電力を供給する電池とを、金型内
に配置する工程と、 前記金型内に溶融樹脂を注入して、前記電気回路ユニッ
ト及び電池を包み込むようにケーシングをインサート成
形する工程とを備えることを特徴とする製造方法。 - 【請求項６】 前記インサート成形時に少なくとも電池
を冷却する工程をさらに備えることを特徴とする請求項
５に記載の製造方法。
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