JP2003117477A - 液膜形成方法 - Google Patents

液膜形成方法

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JP2003117477A JP2001320896A JP2001320896A JP2003117477A JP 2003117477 A JP2003117477 A JP 2003117477A JP 2001320896 A JP2001320896 A JP 2001320896A JP 2001320896 A JP2001320896 A JP 2001320896A JP 2003117477 A JP2003117477 A JP 2003117477A
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誠 宮原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 3パラメータの同時制御により被処理基板上
に液体を均一に塗布するための信頼性を向上させた液膜
形成方法を提供すること。 【解決手段】 液体供給部を移動ピッチを変化させ、且
つ被処理基板上に塗布された液体が遠心力によって移動
しないようにして行う螺旋塗布によって液膜を形成する
場合に、液体供給部の移動位置と、その液体供給部から
吐出される液体の供給速度と、被処理基板の回転数とを
それぞれ処理時間tに応じて制御するための高次関数を
予め設定しておき、その高次関数に基づいて処理時間t
における液体供給部の移動位置と、液体供給部から吐出
される液体の供給速度と、被処理基板の回転数とを随時
求めながら制御を行う液膜形成方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被処理基板に対し
て液体を螺旋状の軌跡を描くように塗布して成膜を行う
液膜形成方法に関し、特に液体を吐出する液体供給ノズ
ルの位置、該ノズルから吐出される液体の液体供給速
度、及び被処理基板の回転数の3パラメータを同時に制
御して行う液膜形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体デバイス製造におけるリソグラフ
ィ工程では、被処理基板の表面に薬液を塗布する液膜形
成方法にスピンコート法が採用されていた。しかし、こ
の方法ではウェハ表面から薬液が多く飛散してしまうた
めに無駄が多く、そうして排出された薬液による環境へ
の影響もあった。また、方形の基板や12インチ以上の
大きい円形基板の場合には、基板の外周部で乱気流が生
じて膜厚が不均一になるという問題があった。そこで従
来から、使用する薬液の量を極力少なくするための方法
として、特開2000−288450号公報や特開20
00−350955号公報などで、回転する被処理基板
に対して薬液供給ノズルを径方向へ移動させる間に薬液
を吐出し、その被処理基板に対して薬液を螺旋状の軌跡
を描くようにして塗布する液膜形成方法が採用されてい
る。
【0003】そして当該公報には、その液膜形成を行う
に際して、被処理基板上を移動する際、薬液供給ノズル
からのレジスト液の吐出、その吐出の際の薬液供給速
度、薬液供給ノズルの移動、その移動速度、基板の回
転、およびその回転速度を適宜制御することが記載され
ている。すなわち特開2000−288450号公報の
方法では、例えば薬液供給ノズルからの薬液の吐出に関
し、薬液供給ノズルを基板上で移動している際、薬液の
吐出を連続し、または薬液供給ノズルの基板上の位置に
応じて薬液の吐出を中断して、膜厚の均一化やレジスト
使用量の削減を図るようにしている。そして、特開20
00−350955号公報の方法では、薬液供給ノズル
が移動する間に薬液供給量を漸次多くして基板の中央部
と周辺部との間で単位面積あたりの薬液塗布量を等量に
して均一な膜を形成するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、こうし
た従来の膜形成方法では、いわゆる螺旋塗布で均一な液
膜を形成するのに必要な薬液供給ノズルの移動速度、薬
液供給速度及び基板回転数の3パラメータ全てが時間に
対して可変として扱われていなかったため、薬液の飛散
による問題は解決されても均一な液膜を得るという点で
は信頼性が低かった。
【0005】そこで本発明は、かかる従来の課題を解決
すべく、3パラメータの同時制御により被処理基板上に
液体を均一に塗布するための信頼性を向上させた液膜形
成方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る本発明の
液膜形成方法は、回転する被処理基板に対してその上を
径方向に移動する液体供給部から液体を吐出することに
より、被処理基板上に螺旋状の軌跡を描いて液体を塗布
する際、該軌跡のピッチが中心部側より周辺部側にかけ
て一定もしくは小さくなるように液体供給部を移動さ
せ、且つ被処理基板上に塗布された液体が遠心力によっ
て移動しないように、被処理基板の回転数、及び液体供
給部からの液体供給速度を調整して被処理基板上に液膜
を形成する方法であって、前記液体供給部の移動位置
と、前記液体供給部から吐出される液体の供給速度と、
前記被処理基板の回転数とをそれぞれ処理時間tに応じ
て制御するための高次関数を予め設定しておき、その高
次関数に基づいて処理時間tにおける前記液体供給部の
移動位置と、前記液体供給部から吐出される液体の供給
速度と、前記被処理基板の回転数とを随時求めながら制
御を行うことを特徴とする。
【0007】そして、こうした発明に対しては前記請求
項2乃至請求項9に係る実施態様が好ましい。すなわ
ち、前記液体供給部から吐出した液体によって前記被処
理基板に液膜を形成する処理過程が複数の領域に分けら
れ、前記高次関数が、それぞれの領域に対して設けられ
ていること。前記領域の境界が、理論値に近似させるよ
うに前記高次関数を求めようとした場合に、その高次関
数における誤差が大きくなる部分に設けられているこ
と。前記領域の境界が、前記被処理基板の回転数制御が
制御限界値になったところ、または液体供給部から吐出
される液体の液体供給速度が制御限界値になったところ
に設けられていること。前記領域の境界が、処理時間t
に対する前記液体供給部の移動位置制御、前記液体供給
部から吐出される液体の供給速度制御、前記被処理基板
の回転数制御のいずれかの値の変曲点に定められている
こと。
【0008】前記領域の境界で、処理時間tの高次関数
が連続となるように高次関数の次数と係数が決定される
こと。前記被処理基板の回転数制御が、回転接線方向加
速度の符号が反転することのないように行われ、該制御
を反映して液体の供給速度が制御されること。塗布され
た液体によって被処理基板上に描かれた螺旋状の軌跡
は、中心部から周辺部側に見た場合、当該液体を吐出す
る前記液体供給部の移動ピッチdrが、その直前の移動
ピッチdr0に1より小さい変化率aを乗じた値として
決定されること。更に、前記変化率aが、前記液体供給
部が前記被処理基板の径方向に移動する過程で1かい以
上変更されること。
【0009】よって、本発明によれば、液体供給部の移
動位置、液体供給部から吐出される液体の供給速度、及
び被処理基板の回転数を随時求め、この3パラメータを
同時に制御するので、被処理基板上に螺旋状の軌跡を描
いて液体を塗布する螺旋塗布において液膜を均一化する
ための塗布制御の信頼性を向上させることができる。そ
の結果、被処理基板上の液膜が従来のものに比べてより
均一に塗布され、最終製品の品質向上にも大きく寄与す
ることになる。そして特に、こうした3パラメータの同
時制御を予め設定された高次関数に基づいて行うように
したため、制御を容易に行うことができる。
【0010】また、実施態様により次のような効果も奏
する。即ち、高次関数を複数の領域に分けて設定したこ
とにより、遠心力など変化する状態に応じた適切な制御
を行うことができる。領域の境界を理論値との誤差が大
きくなる部分に設けたことにより、制御に適切な高次関
数を得ることができる。領域の境界を機器の制御限界値
に設けたことにより、液膜形成装置を構成する各機器の
性能に応じた適切な制御を行うことできる。3パラメー
タを同時に制御する本発明では、いずれかの値の変曲点
によって領域の境界を定めることにより、3パラメータ
を最も好ましい状態で制御することができる。更に、こ
うした境界で処理時間tの高次関数が連続となるように
高次関数の次数と係数を決定することにより、塗布状態
の急激な変化を防止して均一な液膜を形成することがで
きる。また、被処理基板の回転が急激に変化しないよう
に回転数制御を行うため、被処理基板上に塗布された液
体の加速変化による移動を防止できる。そして、被処理
基板上では中心部より周辺部側の方が1周の距離が長く
なるが、ピッチの変化率を周辺部側に向けて小さくする
ことにより、滴下液体の想定される軌跡の単位長さあた
りの液体供給量が一定となって均一な液膜を形成するこ
とができる。
【0011】請求項10に係る液膜形成方法は、回転す
る被処理基板に対して径方向に移動しつつ液体を吐出す
る液体供給部の移動区間の一端を第1の位置として設定
する工程と、前記液体供給部が、前記被処理基板の液体
供給領域の最外径に位置する時の前記被処理基板の回転
数と該基板への滴下液体の想定される軌跡の単位長さあ
たりの液体供給量qout を決定する工程と、前記液体供
給部が任意の位置に存在する時、被処理基板が1周する
毎に生じる前記液体供給部の径方向の移動ピッチが変化
するように、移動ピッチを設定する工程と、第1の位
置、その第1の位置における前記液体供給部の移動ピッ
チ、及び前記液体供給量qout から、第1の位置におけ
る前記液体供給部からの液体供給速度と被処理基板回転
数を決定する工程と、前記液体供給部が第1の位置に位
置してから前記被処理基板を単位時間回転させたときの
回転角と、第1の位置における前記液体供給部の移動ピ
ッチとから、単位時間後に前記液体供給部が位置する第
2の位置を決定する工程と、第2の位置が移動区間の他
端に至るまで、第2の位置を新たな第1の位置として再
設定して、第1の位置における前記液体供給部からの液
体供給速度と被処理基板回転数の決定、単位時間後に前
記液体供給部が位置する第2の位置の決定を繰り返し行
い、時間に対する前記液体供給部の径方向位置と、液体
供給速度と被処理基板回転数のそれぞれの関係を高次関
数として決定する工程と、決定された高次関数に基づい
て液体供給部の径方向位置と、液体供給速度と被処理基
板回転数の算出された制御値と現在値とが一致するか否
かを確認して、前記制御値の誤差補正を繰り返し行っ
て、前記被処理基板上に液膜の形成を行うことを特徴と
する。
【0012】そして、こうした発明に対しては前記請求
項11及び請求項12に係る実施態様が好ましい。前記
被処理基板に対してを径方向に移動する液体供給部の移
動方向が、中心部側から周辺部側、または周辺部側から
中心部側であり、その移動に伴う液膜形成処理を単位時
間毎に得られた前記制御値により液体供給部の径方向位
置、液体供給速度及び被処理基板回転数の制御を繰り返
し行って、前記被処理基板上に液膜を形成すること。ま
た、前記高次関数に基づいて算出された制御値を補正す
る際、直前の制御値を使用するだけではなく、被処理基
板の径方向でフィードバックをかけるために、被処理基
板の1回転前の制御値をも使用すること。
【0013】よって、本発明によれば、被処理基板上に
載った液体が遠心力によって移動しないように液体供給
部の移動位置、液体供給部から吐出される液体の供給速
度、及び被処理基板の回転数を単位時間毎に求め、この
3パラメータを同時に制御するので、被処理基板上に螺
旋状の軌跡を描いて液体を塗布する螺旋塗布において液
膜を均一化するための塗布制御の信頼性を向上させるこ
とができる。その結果、被処理基板上の液膜が従来のも
のに比べてより均一に塗布され、最終製品の品質向上に
も大きく寄与することになる。そして特に、こうした3
パラメータの同時制御を予め設定された高次関数に基づ
いて行うようにしたため、制御を容易に行うことができ
る。また、高次関数に基づく制御は、被処理基板に対す
る液体供給部の径方向移動を中心部側から周辺部側また
はその逆方向のいずれでも、同じように液膜を高いレベ
ルで均一化させる制御を行うことができる。更に、1回
転前の値に基づいても制御値の補正を行うため、螺旋状
の軌跡を描く液体塗布を1回転単位で適切に制御するこ
とができる。
【0014】請求項13に係る液膜形成方法は、回転す
る被処理基板に対してその上を径方向に移動する液体供
給部から液体を吐出することにより、被処理基板上に液
体による螺旋状の軌跡を描いて液膜形成する方法であっ
て、前記液体供給部から吐出されて前記被処理基板上に
載った液体が遠心力によって移動しないように、前記液
体供給部の被処理基板中心からの径方向位置rにおける
液体の供給速度Vと、前記被処理基板の回転数Wとの積
が一定となる関係を維持しながら、前記被処理基板の回
転数Wを低下させるとともに、前記液体の供給速度Vを
増加させる場合に、前記液体供給部の移動位置と、前記
液体供給部から吐出される液体の供給速度と、前記被処
理基板の回転数とをそれぞれ処理時間tに応じて制御す
るための高次関数を予め設定しておき、その高次関数に
基づいて処理時間tにおける前記液体供給部の移動位置
と、前記液体供給部から吐出される液体の供給速度と、
前記被処理基板の回転数とを随時求めながら制御を行う
ことを特徴とする。
【0015】そして、係る発明に対しては前記請求項1
4乃至請求項20に係る実施態様が好ましい。すなわ
ち、前記液体供給部から吐出した液体によって前記被処
理基板に液膜を形成する処理過程が複数の領域に分けら
れ、前記高次関数が、それぞれの領域に対して設けられ
ていること。前記領域の境界が、理論値に近似させるよ
うに前記高次関数を求めようとした場合に、その高次関
数における誤差が大きくなる部分に設けられているこ
と。前記領域の境界が、前記被処理基板の回転数制御が
制御限界値になったところ、または液体供給部から吐出
される液体の液体供給速度が制御限界値になったところ
に設けられていること。前記領域の境界が、処理時間t
に対する前記液体供給部の移動位置制御、前記液体供給
部から吐出される液体の供給速度制御、前記被処理基板
の回転数制御のいずれかの値の変曲点に定められている
こと。
【0016】前記領域の境界で、処理時間tの高次関数
が連続となるように高次関数の次数と係数が決定される
こと。前記被処理基板の回転数制御が、回転接線方向加
速度の符号が反転することのないように行われ、該制御
を反映して液体の供給速度が制御されること。前記液体
供給部が前記被処理基板の最外径rout で定められた基
板の回転数Wout 、及び該液体供給部からの液体供給速
度Vout に対し、前記液体供給部が基板中心から距離r
に位置するときの基板回転数Wが(rout /r)の平方
根と係数bとWout との積で定められ、且つ供給速度V
がVout を(rout /r)の平方根と係数bで除した値
で定められること。
【0017】よって、本発明によれば、被処理基板上に
載った液体が遠心力によって移動しないように液体供給
部の移動位置、液体供給部から吐出される液体の供給速
度、及び被処理基板の回転数を随時求め、この3パラメ
ータを同時に制御するので被処理基板上に螺旋状の軌跡
を描いて液体を塗布する螺旋塗布において液膜を均一化
するための塗布制御の信頼性を向上させることができ
る。その結果、被処理基板上の液膜が従来のものに比べ
てより均一に塗布され、最終製品の品質向上にも大きく
寄与することになる。そして特に、こうした3パラメー
タの同時制御を予め設定された高次関数に基づいて行う
ようにしたため、制御を容易に行うことができる。
【0018】また、実施態様により次のような効果も奏
する。即ち、高次関数を複数の領域に分けて設定したこ
とにより、遠心力など変化する状態に応じた適切な制御
を行うことができる。領域の境界を理論値との誤差が大
きくなる部分に設けたことにより、制御に適切な高次関
数を得ることができる。領域の境界を機器の制御限界値
に設けたことにより、液膜形成装置を構成する各機器の
性能に応じた適切な制御を行うことできる。3パラメー
タを同時に制御する本発明では、いずれかの値の変曲点
によって領域の境界を定めることにより、3パラメータ
を最も好ましい状態で制御することができる。更に、こ
うした境界で処理時間tの高次関数が連続となるように
高次関数の次数と係数を決定することにより、塗布状態
の急激な変化を防止して均一な液膜を形成することがで
きる。また、被処理基板の回転が急激に変化しないよう
に回転数制御を行うため、被処理基板上に塗布された液
体の加速変化による移動を防止できる。
【0019】請求項21に係る液膜形成方法は、回転す
る被処理基板に対して径方向に移動しつつ液体を吐出す
る液体供給部の移動区間の一端を第1の位置として設定
する工程と、前記液体供給部が、前記被処理基板の液体
供給領域の最外径に位置する時の前記被処理基板の回転
数と該基板への滴下液体の想定される軌跡の単位長さあ
たりの液体供給量qout を決定する工程と、第1の位
置、その第1の位置における前記液体供給部の移動ピッ
チ、及び前記液体供給量qout から、第1の位置におけ
る前記液体供給部からの液体供給速度と被処理基板回転
数を決定する工程と、前記液体供給部が第1の位置に位
置してから前記被処理基板を単位時間回転させたときの
回転角と、第1の位置における前記液体供給部の移動ピ
ッチとから、単位時間後に前記液体供給部が位置する第
2の位置を決定する工程と、第2の位置が移動区間の他
端に至るまで、第2の位置を新たな第1の位置として再
設定して、第1の位置における前記液体供給部からの液
体供給速度と被処理基板回転数の決定、単位時間後に前
記液体供給部が位置する第2の位置の決定を繰り返し行
い、時間に対する前記液体供給部の径方向位置と、液体
供給速度と被処理基板回転数のそれぞれの関係を高次関
数として決定する工程と、決定された高次関数に基づい
て液体供給部の径方向位置と、液体供給速度と被処理基
板回転数の算出された制御値と現在値とが一致するか否
かを確認して、前記制御値の誤差補正を繰り返し行っ
て、前記被処理基板上に液膜の形成を行うことを特徴と
する。
【0020】そして、こうした発明に対しては前記請求
項22及び請求項23に係る実施態様が好ましい。前記
被処理基板に対して径方向に移動する液体供給部の移動
方向が、中心部側から周辺部側、または周辺部側から中
心部側であり、その移動に伴う液膜形成処理を単位時間
毎に得られた前記制御値により液体供給部の径方向位
置、液体供給速度及び被処理基板回転数の制御を繰り返
し行って、前記被処理基板上に液膜を形成すること。ま
た、前記高次関数に基づいて算出された制御値を補正す
る際、直前の制御値を使用するだけではなく、被処理基
板の径方向でフィードバックをかけるために、被処理基
板の1回転前の制御値をも使用すること。
【0021】よって、本発明によれば、被処理基板上に
載った液体が遠心力によって移動しないように液体供給
部の移動位置、液体供給部から吐出される液体の供給速
度、及び被処理基板の回転数を単位時間毎に求め、この
3パラメータを同時に制御するので被処理基板上に螺旋
状の軌跡を描いて液体を塗布する螺旋塗布において液膜
を均一化するための塗布制御の信頼性を向上させること
ができる。その結果、被処理基板上の液膜が従来のもの
に比べてより均一に塗布され、最終製品の品質向上にも
大きく寄与することになる。そして特に、こうした3パ
ラメータの同時制御を予め設定された高次関数に基づい
て行うようにしたため、制御を容易に行うことができ
る。また、高次関数に基づく制御は、被処理基板に対す
る液体供給部の径方向移動を中心部側から周辺部側また
はその逆方向のいずれでも、同じように液膜を高いレベ
ルで均一化させる制御を行うことができる。更に、1回
転前の値に基づいても制御値の補正を行うため、螺旋状
の軌跡を描く液体塗布を1回転単位で適切に制御するこ
とができる。
【0022】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係る液膜形成方法
の一実施形態について、図面を参照しながら以下に説明
する。図1は、本発明に係る液膜形成方法を実行するた
めの螺旋塗布装置を示した構成図である。螺旋塗布装置
1は、箱形の装置本体2内に駆動系が構成され、先ず装
置本体2の底面に回転駆動モータ3が配置され、上方に
突き出た回転軸に回転テーブル4が取り付けられてい
る。回転テーブル4には、上面に吸着プレート5が設け
られ、その上に載置された被処理基板10を水平に真空
吸着し、回転駆動モータ3の回転出力によって回転させ
るように構成されている。
【0023】回転駆動モータ3上には処理容器6が形成
され、回転テーブル4及びその上の被処理基板10を包
み込むようになっている。そして、その処理容器6の蓋
6aには、その上から被処理基板10に対して薬液を落
とすためのスリット6sが径方向に形成されている。ス
リット6sは、回転テーブル4の中心、すなわち載置さ
れた被処理基板の中心から液膜の最外径となる位置まで
直線状に切り欠かれている。そうしたスリット6sを有
する蓋6a上には、スリット6sの両端に処理容器6外
から吐出される薬液を受けるための受皿7a,7bが設
けられている。これは、被処理基板10へ塗布する時以
外に薬液供給ノズル8から吐出される薬液を受ける必要
があるからである。
【0024】装置本体2内には、被処理基板10へ薬液
を塗布するための薬液供給ノズル8が移動可能に設けら
れいている。この薬液供給ノズル8は、被処理基板10
の径方向に沿ったスリット6s上を移動するようにノズ
ル移動機構が処理容器6上に構成されている。具体的に
は、スライドレール11とノズル移動モータ12に連結
された回転軸13とが並設され、スライドレール11を
摺動して直線往復運動する薬液供給ノズル8と回転軸1
3との間に、ノズル移動モータ12の回転力を薬液供給
ノズル8の直線運動に変えるボールネジや磁気ネジが構
成されている。
【0025】薬液供給ノズル8は、薬液を収容した薬液
タンク15に対し、薬液供給ポンプ16を介してチュー
ブ17,17によって接続されている。この薬液供給ポ
ンプ16は、空気圧供給弁18からの空気圧によってポ
ンプ室25上に設けられたダイヤフラム21を動作させ
ることによって、薬液タンク15から薬液供給ノズル8
へと薬液を所定の圧力で供給するようにしたものであ
り、薬液の吐出圧力を検出する圧力センサ22が内蔵さ
れ、ポンプ室25の入力側及び出力側には、ポンプ室2
5に薬液を蓄えて所定圧で供給するために薬液供給遮断
弁23と薬液排出遮断弁24とがそれぞれ設けられてい
る。
【0026】次に螺旋塗布装置1には、こうして構成さ
れた駆動系を制御するための制御系が構成されている。
本実施形態では、被処理基板10の回転数、薬液供給ノ
ズル8の駆動速度(薬液供給ノズル8の位置)、そして
薬液供給ノズル8からの薬液供給速度(薬液の吐出圧
力)をパラメータとして、これらを同時に制御するよう
に構成されている。そこで、回転駆動モータ3に対して
は回転用コントローラ31が、ノズル移動モータ12に
対してはノズル移動用コントローラ32が、また空気圧
供給弁18と圧力センサ22にはポンプ用コントローラ
33が接続されている。そして、薬液が被処理基板上に
供給される間、被処理基板10の回転数、薬液供給ノズ
ル8の駆動速度(薬液供給ノズル8の位置)、及び薬液
供給ノズル8からの薬液供給速度(薬液の吐出圧力)が
各コントローラ31,32,33により管理されるが、
更にこれらにはメインコントローラ30が接続され統括
管理できるように構成されている。
【0027】続いて、螺旋塗布装置1を利用した液膜形
成方法について以下に説明する。本実施形態の液膜形成
方法は、スピンコート法に代えて、薬液供給ノズル8か
ら吐出される微細噴流の薬液を、回転する被処理基板1
0に対して螺旋状に塗布するいわゆる螺旋塗布を実行す
るものである。そこで先ず、回転駆動モータ3によって
回転テーブル4に回転が与えられ、吸着プレート5に保
持された被処理基板10が回転駆動モータ3の出力に応
じた所定の回転数で回転する。一方、薬液タンク15内
の薬液が薬液供給ポンプ16によって薬液供給ノズル8
へ圧送され、微細噴流となった薬液が薬液供給ノズル8
から直下に吐出される。薬液は細い流線となって途切れ
ることなく吐出され、薬液供給ノズル8が移動する間に
スリット6sを通って被処理基板10上に供給される。
【0028】被処理基板10に対する薬液の供給は、そ
の中心部から周辺側に向けて、又は周辺部から中心側に
向けて薬液供給ノズル8が移動する際に行われる。薬液
供給ノズル8の移動はノズル移動モータ12の駆動によ
って行われ、回転軸13に回転が与えられると、その回
転が不図示のボールネジや磁気ネジによって薬液供給ノ
ズル8の直線運動に変換される。そのため、薬液供給ノ
ズル8は、スライドレール11を摺動してリット6sの
上方を吐出口を真下にした姿勢を崩さずに移動してい
く。
【0029】ここで図2は、螺旋塗布のイメージ図であ
るが、液膜形成時には、回転する被処理基板10に対し
て径方向に移動する薬液供給ノズル8から薬液が吐出さ
れると、被処理基板10上には、図示するように微細噴
流の薬液が流線になって渦巻き状に順次供給されてい
く。そして渦巻き状に供給された薬液は広がって隣接す
る薬液同士が結合し、被処理基板10上には一つの液膜
が形成される。こうして形成された被処理基板10上の
液膜は、その後、液膜中にある溶剤の乾燥除去が行われ
るが、その乾燥手法には、加熱、溶剤の飽和蒸気圧以下
での減圧乾燥、表面の気流に接触させる手法などが用い
られる。
【0030】ところで、回転駆動モータ3などが前述し
たように駆動して行われる本実施形態の螺旋塗布は、各
機器の制御プログラムが格納されており、これに従って
メインコントローラ30の管理の下、各コントローラ3
1,32,33からの制御指令によって実行される。す
なわち、回転駆動モータ3、ノズル移動モータ12及び
薬液供給ポンプ16の各機器は、前述したように被処理
基板10の回転数、薬液供給ノズル8の移動速度(薬液
供給ノズル8の位置)、そして薬液供給ノズル8からの
薬液供給速度(薬液の吐出圧力)をパラメータとした処
理時間tに対する高次関数で制御されるようになってい
る。図3は、各機器がそうした高次関数を基に制御され
た場合の処理時間tに対応したノズル位置(a)、吐出
圧力(b)及び基板の回転数(c)をそれぞれ示したも
のである。
【0031】一方、図5は、高次関数に基づいて3パラ
メータを制御しながら被処理基板10上に薬液を塗布す
るための塗布制御フローを示した図である。螺旋塗布装
置1のメインコントローラ30には、この塗布制御フロ
ーを実行するための処理プログラムが記憶されている。
そこで、このフローに従った塗布処理について説明して
いく。先ず、被処理基板10への薬液塗布の開始信号が
入力されると、薬液供給ノズル8の配置や薬液供給ポン
プ16の弁開閉など、各駆動系が所定の状態になるよう
初期化処理が行われる(S1)。初期化処理の具体的動
作としは、先ず薬液供給ノズル8が中心側の受皿7a上
に配置される。そして、薬液供給ポンプ16では、薬液
供給遮断弁23を開けられて薬液排出遮断弁24が閉じ
られ、薬液タンク15からポンプ室25内に薬液が吸引
されたところで薬液供給遮断弁23が閉じられる。
【0032】そして、初期化処理が行われた後は、続い
て薬液吐出安定化処理が行われる(S2)。薬液吐出安
定化処理は、図3に示す高次関数による各パラメータ制
御を実行するための準備工程であり、図6は、この薬液
吐出安定化処理を示すサブフローを示したものである。
また図4は、その薬液吐出安定化処理における処理時間
に対応した基板中心を基準とした、基板径方向のノズル
位置(a)、吐出圧力(b)及び被処理基板の回転数
(c)をそれぞれ示したものである。
【0033】先ず、薬液供給ポンプ16では、遮断弁2
3,24が共に閉じられ、ポンプ室25内の薬液が、空
気圧供給弁18からの空気圧により駆動するダイヤフラ
ム21によって加圧される。この加圧力は圧力センサ2
2によって検出されており、空気圧供給弁18がその検
出値に基づくポンプ用コントローラ33の制御によっ
て、図4(b)に示すよう薬液の吐出圧力が0.3MP
aに調整される(S101)。また回転用コントローラ
31によって回転駆動モータ3に回転が与えられ、徐々
に被処理基板10の回転数が上げられる(S102)。
そして、処理開始後2secの時間経過が確認され(S
103)、その時間経過によって(S103:YES)
薬液供給ポンプ16の薬液供給遮断弁23が開けられる
(S104)。そのため、薬液供給ノズル8からは0.
3MPaで薬液が吐出されるが、この時点では薬液供給
ノズル8が受皿7a上にあるため、薬液は全て受皿7a
に受け取られる。
【0034】その後も被処理基板10の回転数は、図4
(c)に示すように直線的に更に加速され続ける(S1
05)。そして、処理時間が6secになるまではこの
状態が継続され、処理時間が6secになったところで
(S106:YES)図4(b)に示すように2sec
かけて薬液の吐出圧力が0.2MPaまで減圧される
(S107)。吐出圧力の低下は、圧力センサ22から
の検出値に基づいて空気圧供給弁18が制御され、空気
圧によってポンプ室25内の薬液を圧送するダイヤフラ
ム21の加圧力が抑えられていく。こうして吐出圧力の
減圧を0.2MPaまでとしているのは、薬液供給ノズ
ル8から薬液を微細噴流として吐出することのできる薬
液供給ポンプ16の制御限界値が0.2MPaだからで
ある。
【0035】そして、その後も更に被処理基板10の回
転数が図4(c)に示すように直線的に加速されつづけ
(S108)、被処理基板10へ薬液の塗布を開始する
初期回転数(180rpm)になったか否かの確認が行
われる(S109)。180rpmを初期回転数として
いるのは、当該回転数が回転駆動モータ3の性能による
制御限界値だからである。そこで、被処理基板10の回
転が初期回転数に達すれば、図4(c)に示すよう回転
数が一定になるように制御される。次に、薬液の吐出圧
力は0.2MPaで安定しており、更にこの被処理基板
10の回転も初期回転数で安定したところで(S10
9:YES)、これまで受皿7a上にあった薬液供給ノ
ズル8の移動が開始される(S110)。
【0036】薬液供給ノズル8は、被処理基板10の中
心を基準に一方向のをプラス範囲とし、その逆方向をマ
イナス範囲としている。そこで薬液供給ノズル8は、S
110で移動を開始するまではマイナス範囲に配置され
た受皿7a上に位置しており(図4(a)参照)、処理
開始後10sec程で基板中心へプラス方向の移動が始
められる。薬液供給ノズル8の位置はエンコーダ等の検
出器からの信号によって検出され、基板中心(ノズル原
点)に到達したか否かが確認される(S111)。薬液
供給ノズル8は、図4(a)に示すように処理開始後1
2secの時点でノズル原点に到達し(S111:YE
S)、これによって薬液吐出安定化処理(S2)が終了
する。従って、薬液吐出安定化処理が終了した時点で
は、図4に示すように薬液供給ノズル8が被基板基板8
の中心に位置し、薬液の吐出圧力が0.2MPaに、そ
して被処理基板10の回転数が180rpmにて安定し
ている。
【0037】そこで、薬液を被処理基板10上へ実際に
吐出する塗布処理は、こうして薬液供給ノズル8が基板
中心に到達した直後から開始される。図3では、薬液供
給ノズル8が被処理基板10の中心に位置した時点を0
時として示している。螺旋塗布の制御は、図5に示す制
御フローに戻って各機器の現在値が確認される(S
3)。すなわち、回転駆動モータ3の回転数、薬液供給
ノズル8の位置、及び薬液供給ポンプ16の吐出圧力
が、各コントローラ31,32,33に送られる情報に
よって各機器の現在値として取り込まれる。こうした各
機器の現在値は、薬液供給ノズル8が移動する間、単位
時間毎に確認される。
【0038】次に、被処理基板10に薬液が被処理基板
10上に塗布された場合、その液膜の周辺部分がどのよ
うな状態になるかの確認が行われる(S4)。すなわ
ち、薬液供給ノズル8が被処理基板10の薬液供給領域
の最外径に位置した場合に、被処理基板10上に塗布さ
れた薬液が飛散しないような被処理基板10の回転数
と、その被処理基板10へ塗布する滴下薬液の想定され
る軌跡の単位長さあたりの薬液供給量qout の各々の各
値が求められる。
【0039】そして、こうして得られた任意の位置にお
ける各機器の現在値と周辺部の値とを基に、単位時間毎
に薬液供給ノズル8の移動速度(薬液供給ノズル8の移
動位置)、薬液供給速度(薬液の吐出圧力)、及び被処
理基板10の回転数の3パラメータについて、予め設定
されている高次関数に基づく制御値の計算が行われる
(S5)。このとき、被処理基板10上に塗布された薬
液が遠心力によって流れないようにすることに注意する
必要があるが、高次関数は、そうした点を考慮して設定
されたものである。そこで、高次関数の設定について以
下に説明する。
【0040】先ず、単位面積当たりの塗布量を一定にす
る場合、特に中心部では径が小さい反面、薬液の吐出圧
力を0.2MPa以下に落とせないため、径方向に隣り
合う薬液が重ならないように被処理基板10が1周する
毎に生じる径方向の移動ピッチdrを大きくする必要が
ある。その一方で、薬液供給ノズル8の移動に従い径は
大きくなるため、径方向の移動ピッチdrを小さくする
必要がある。そこで、被処理基板10上に薬液を螺旋状
に塗布する薬液供給ノズル8の径方向の移動ピッチdr
は、その直前の移動ピッチdr0に1より小さい変化率
aを乗じた値で決定され、ピッチ間隔は液膜の周辺部側
に移動する間、徐々に狭められるよう設定する。
【0041】具体的には、被処理基板10が1回転する
毎に、薬液供給ノズル8の移動ピッチ変化率aを0.9
9(1%減少)するようにした。被処理基板10の中心
を基準とした螺旋の数を周値n(n>0の実数)と定義
すると、この周値nを用い、n=1における薬液供給ノ
ズル8の移動ピッチd1を用いると、周値nにおける径
方向の移動ピッチdnは、 dn=d1×an-1 (1) =d1×0.99n-1 と表すことができる。このときの薬液供給ノズル8の径
方向位置Rnは、 Rn=d1×(1−an-1)/(1−a) (2) =d1×(1−0.99n-1)/(1−0.99) と表すことができる。
【0042】上記dnが一定(a=1)の場合には、被
処理基板10の中心からの距離rにおける面積変化率は
2πrである。被処理基板10の中心からの距離rにお
ける面積変化率は、被処理基板10の中心からの距離r
に比例しているので、薬液供給最外径rout と、その時
の滴下薬液の想定される軌跡の単位長さあたりの薬液供
給量qout との比と、被処理基板10の中心からの距離
rと薬液供給量qとの比とを等しくする必要がある。従
って、被処理基板10の中心からの距離rでの薬液供給
量qは、 q=qout ×r/rout (3) とする必要がある。
【0043】また、被処理基板10の中心からの距離r
における薬液供給速度Vrと回転数Wrと薬液供給量q
との間には、 q=Vr/Wr (4) との関係が成立する。従って、(3),(4)式から Vr/Wr=(Vrout /Wrout )×(r/rout ) (5) を満たすような被処理基板10の中心からの距離rにお
ける薬液供給速度Vrと回転数Wrを定めればよい。こ
こでVrout ,Wrout はそれぞれ最外径routにおけ
る薬液供給ノズル8の径方向位置Rnでの薬液供給速度
と回転数である。
【0044】従って、薬液供給速度Vrと回転数Wrに
同じ変化率を与えることとし、被処理基板10の中心か
らの距離rにおいて、薬液供給ポンプ制御と回転数制御
の限界を考慮し、制御の負荷配分を係数bを用いると次
式のように表せる。 Vr=Vrout ×b/(rout /r)1/2 (6) Wr=Wrout ×(rout /r)1/2/b (7)
【0045】なお、本実施形態ではdnは一定ではなく
等比級数的に変化しているので(6),(7)式は、 Vr=Vrout /(rout /r)1/2×(b×((Rn+0.5−Rn-0.5)/( Rnout+0.5−Rnout-0.5))1/2) (8) Wr=Wrout ×(r/rout )1/2/(b×((Rn+0.5−Rn-0.5)/( Rnout+0.5−Rnout-0.5))1/2) (9) にそれぞれおきかえられる。
【0046】また、被処理基板10の中心からの距離r
における微少単位面積にある液膜にかかる遠心力Fは、
液体の比重cを用いて、 F=mrWr2 =c×(qout /2π)×(r/rout )Wr2 (10) と表せる。遠心力Fが一定になる関係を求めると、C=
c(qout /2πrout )とおくと、 Wr=(F/C)1/2/(rout /r)1/2 (11) となる。
【0047】(7),(11)式から、最外径rout に
おける回転数Wrout を、広がった液膜に流動性を生じ
る下限の遠心力Fと定数C及び係数b(通常は1)を用
いて、 Wrout ≦(F/C)1/2 ×b (12) のように定めることで、被処理基板10外に薬液が排出
することなく、被処理基板10の面内で液膜分布の偏り
のない液膜形成が可能となる。したがって、 Wr≦(F/C)/(rout /r)1/2 (13) なお、回転数Wrと薬液供給速度Vrは(4),(1
3)式を満たす組合せであれば如何なる値にしてもよ
い。以上のことを考慮した上で薬液供給ノズル8の移動
位置を決定する移動速度、薬液供給ノズル8からの薬液
吐出圧力、そして被処理基板10の回転数について、処
理時間tに対するそれぞれの高次関数を求めればよい。
【0048】すなわち、3パラメータを制御する高次関
数は、以下の手順に従って得られた理論値により決定さ
れる。回転する被処理基板10に対して薬液供給ノズル
8を径方向に移動させたとき、単位時間毎に区切った移
動領域の一端が第1の位置として設定され、先ず、薬液
供給ノズル8が塗布領域の最外径に位置する時の被処理
基板10の回転数Woutと、被処理基板10への滴下薬
液の想定される軌跡の単位長さあたりの薬液供給量qou
t が求められる。そして、設定された第1の位置とその
第1の位置における薬液供給ノズル8の移動ピッチ、そ
して最外径における薬液供給量qout とに基づいて、当
該第1の位置における薬液供給速度と被処理基板10の
回転数とが決定される。
【0049】更に、薬液供給ノズル8が第1の位置に位
置してから被処理基板10が単位時間回転したときの回
転角、及びその第1の位置における薬液供給ノズル8の
移動ピッチとから、薬液供給ノズル8が単位時間だけ移
動したときの位置が第2の位置として求められる。そし
て、塗布領域終端に至るまでは、第2の位置が次の単位
時間における新たな第1の位置として再設定され、第1
の位置における薬液供給ノズル8からの薬液供給速度と
被処理基板10の回転数の決定、単位時間後に薬液供給
ノズル8が位置する第2の位置の決定が繰り返し行われ
る。そこで、こうして得られた理論値から、薬液供給ノ
ズル8の径方向位置、薬液供給速度及び被処理基板10
の回転数を適切に制御するため処理時間に対する高次関
数が決定される。
【0050】ところで本実施形態では、こうして決定さ
れた高次関数が、図3に示すようにノズル位置(a)、
吐出圧力(b)及び基板の回転数(c)の3パラメータ
について各機器を制御をするものであるが、この高次関
数の決定に当たっては、被処理基板10への螺旋塗布処
理が領域1から領域4までの4段階に分けられ、その各
領域毎に求められている。そして、ここでの各領域の境
界は、時間tに対する薬液供給ノズル8の径方向位置制
御(移動速度制御)、薬液の吐出圧力制御、被処理基板
10の回転数制御のいずれかの値の変曲点を基に定めら
れており、具体的には次の通りである。
【0051】先ず、領域1と領域2の境界は処理時間t
1にあるが、これは被処理基板10の回転数制御に基づ
く変曲点であり、被処理基板10を回転させる回転駆動
モータ3の制御限界値によって設定されている。領域1
での処理開始時点では、ノズル移動の原点(被処理基板
10の中心)から所定の距離までを螺旋塗布する場合に
は、半径が小さいため1周分の距離が短く、薬液の吐出
圧力が0.2MPa以下に落とせないことから、塗布さ
れた薬液が重ならないようにするため、薬液供給ノズル
8を高速移動させるとともに被処理基板10を回転させ
る回転駆動モータ3の制御限界値である180rpmに
設定している。しかし、一方で中心からの距離が大きく
なれば塗布された薬液にかかる遠心力が大きくなること
から、薬液が遠心力によって流れないようにするため、
処理が進むに従って回転駆動モータ3の回転数を下げる
必要がある。そこで、回転駆動モータ3の回転数を制御
限界値から下げる処理時間t1の時点が変曲点1となっ
ている。
【0052】次に、領域2と領域3の境界はt1直後の
処理時間t2にあり、薬液供給ノズル8から吐出される
薬液供給速度(吐出圧力)制御に基づく変曲点である。
薬液供給ポンプ16から薬液を微細噴流として吐出する
ための吐出圧力の制御限界値が0.2MPaであるた
め、これ以下に落とすことができず、前述したように制
御限界値の0.2MPaで薬液を吐出していた。しか
し、塗布する螺旋の半径が大きくなると塗布面積も大き
くなるため、単位面積当たりの塗布量を一定にするため
には、被処理基板10の回転数に続いてに薬液吐出圧力
を上げて薬液供給量を大きくする必要がある。そこで、
薬液の吐出圧力を制御限界値から上昇させる処理時間t
2の時点が変曲点2となっている。なお、変曲点1,2
の処理時間t1,t2にズレが生じさせているのは、薬
液の塗布状態の急激な変化により被処理基板10上の薬
液が流れて液膜にムラが生じないようにするためであ
る。
【0053】更に、領域3と領域4の境界は処理時間t
3にあり、これも薬液供給ノズル8から吐出される薬液
供給速度(吐出圧力)制御に基づく変曲点である。薬液
供給ポンプ16が薬液に加えることのできる吐出圧力の
制御限界値が0.35MPaであるため、これ以上に上
げることができず、領域3で上昇させてきた吐出圧力が
限界に達するからである。そこで、薬液の吐出圧力が上
限の制御限界値に達した処理時間t3の時点が変曲点3
となっている。
【0054】ところで高次関数を分ける各領域の境界
は、上記薬液供給ノズル8の径方向位置制御などにおけ
る変曲点を基に定められているが、これは高次関数を理
論値に近似させるようにした場合、高次関数をこの変曲
点で近似させることが難しく誤差が大きくなってしまう
からである。従って領域の境界とは、時間tに対する薬
液供給ノズル8の径方向位置制御などの値の変曲点に限
らず、理論値に近似させるように求めた高次関数の誤差
が大きくなる部分で定められるといえる。そしてまた、
塗布状態の急激な変化を防止するためには、こうして求
められた各高次関数を各領域の境界において連続させる
ようにしなければならない。そこで高次関数は、こうし
た各領域間での連続性を考慮して次数と係数とが決定さ
れる。
【0055】再び図5に示す制御フローに戻り、高次関
数に基づいて算出された被処理基板10の回転数、薬液
供給ノズル8の移動速度そして薬液の吐出圧力の計算値
が、先のS3で得られた現在値と比較される(S6)。
比較の結果、両者の値が一致すれば計算値が出力値とし
て決定され(S7)、一方、両者の値が一致しない場合
には制御値の誤差補正処理が行われ(S8)、その補正
値が出力値として決定される(S7)。このときの誤差
補正処理では、計算値及び現在値の他に、被処理基板1
0が1回転する前の値をも利用する。螺旋状に薬液を塗
布する螺旋塗布では、単位時間にみた接線方向の制御に
加え、薬液供給ノズル8を移動方向にみた場合の1回転
単位で薬液の塗布状態を制御することも必要だからであ
る。こうして決定された出力値は、メインコントローラ
30からの指令により各コントローラ31,32,33
から回転駆動モータ3、ノズル移動モータ12及び空気
圧調整弁18へと制御信号として出力される(S9)。
【0056】そこで、制御信号を受けた回転駆動モータ
3、ノズル移動モータ12及び空気圧調整弁18によ
り、被処理基板10が所定の回転数で回転し、その被処
理基板10上を所定の速度で薬液供給ノズル8が移動
し、更に薬液供給ノズル8からは所定の吐出圧力で薬液
が被処理基板10に塗布される。そして各機器の制御
は、単位時間毎に送信される制御信号によって更新さ
れ、液膜の周辺部に至るまでS3〜S9の処理が繰り返
される。液膜の周辺部に当たる位置には処理容器6の蓋
6a上に配置された受皿7bがあり、薬液供給ノズル8
の位置が受皿7bに達したことが検出されたところで、
基板塗布の終了が確認される(S10)。
【0057】そして、薬液供給ノズル8が外周側の受皿
7bにまで達して基板塗布の終了が確認された場合には
(S10:YES)、薬液吐出終了処理(S11)に移
る。図7は、この薬液吐出終了処理を示すサブフローを
示した図である。
【0058】薬液供給ノズル8から吐出された薬液は受
皿7bによって受け取られる。そこで、薬液吐出終了処
理の開始により、薬液供給ポンプ16の薬液排出遮断弁
24が閉じられ(S201)、空気圧供給弁18の圧力
調整によって閉じられたポンプ室25内の圧力が0MP
aまで減圧される(S202)。こうした0MPaまで
の減圧は圧力センサ22によって検出され、減圧完了の
確認が行われる(S203)。そして、0MPaまで減
圧されると(S203:YES)、薬液供給ポンプ16
の薬液供給遮断弁23が開けられ(S204)、ダイヤ
フラム21が引き上げられて薬液タンク15から薬液供
給ポンプ16内に薬液が吸引される(S205)。薬液
の吸引が完了すれば(S206:YES)、薬液供給遮
断弁23が閉じられて薬液吐出終了処理が完了する(S
207)。
【0059】こうした薬液吐出終了処理(S11)の後
は、液膜が形成された被処理基板10が、被処理基板1
0の傾斜が投影レンズの像面に対して平行になるように
レベリング処理が行われ(S12)、次いで液膜中にあ
る溶剤を乾燥除去する乾燥処理が行われる(S13)。
その乾燥処理には、加熱、溶剤の飽和蒸気圧以下での減
圧乾燥、表面の気流に接触させる手法などが用いられ
る。
【0060】よって、以上説明した本実施形態の液膜形
成方法によれば、薬液供給ノズル8の移動位置(移動速
度)、その薬液供給ノズル8から吐出される液体の供給
速度(吐出圧力)、及び被処理基板10の回転数を同時
に制御するようにしたので、単位面積当たりの薬液の塗
布量を一定にすること、また遠心力による薬液の流れを
防止すること等を考慮した適切な制御を行うことが可能
になり、被処理基板10上への螺旋塗布において液膜を
均一化するための塗布制御の信頼性を向上させることが
できた。そして特に、こうした3パラメータの同時制御
を予め設定された高次関数に基づいて行うようにしたた
め、制御を容易に行うことができるようになった。
【0061】また、高次関数を領域1〜4の複数に分け
て設定したことにより、遠心力など変化する状態に応じ
た適切な制御を行うことができるようになった。そし
て、領域1〜4の境界を回転駆動モータ3や薬液供給ポ
ンプ16の制御限界値に設けたことにより、液膜形成装
置を構成する当該機器の性能に応じた適切な制御を行う
ことができるようになった。更には、3パラメータのい
ずれかの値の変曲点によって領域1〜4の境界を定めた
ので、最も好ましい状態で制御することができるように
なった。
【0062】以上、液膜形成方法の一実施形態について
説明したが、本発明はこれに限定されることなく、様々
な変更が可能である。例えば、吐出圧力の制御限界値な
どは本実施形態で挙げた薬液供給ポンプ16などによる
ものであり、性能の異なった機器を使用すれば値が異な
るのは当然である。そうした場合には変曲点の位置も異
なり、処理時間tに対応するノズル位置、吐出圧力及び
基板回転数の3パラメータを制御する高次関数も変更さ
れ、図3とは異なる制御となる。また、例えば前記実施
形態では薬液供給ノズル8を被処理基板10の中心から
周辺部へ移動させる際に塗布するようにしたが、逆方向
に移動する場合であってもよい。また前記実施形態で
は、薬液供給ノズル8の移動ピッチが一定の割合で減少
するようにしたが、移動ピッチは、中心部側から周辺部
側にみた場合に小さくなるようにするのであって、必ず
しも薬液供給ノズル8の移動領域全体にわたって常に減
少する必要はない。各機器の性能により一部区間につい
て移動ピッチを一定にする必要があることも考えられる
からである。
【0063】
【発明の効果】よって、本発明の液膜形成方法によれ
ば、液体供給部の移動位置、液体供給部から吐出される
液体の供給速度、及び被処理基板の回転数を予め設定さ
れた高次関数に基づいて随時求め、この3パラメータを
同時に制御するので、被処理基板上に螺旋状の軌跡を描
いて液体を塗布する螺旋塗布において液膜を均一化する
ための塗布制御の信頼性を向上させることができるよう
になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る液膜形成方法を実行するための螺
旋塗布装置を示した構成図である。
【図2】螺旋塗布のイメージ図である。
【図3】高次関数に基づいて制御した処理時間tに対応
するノズル位置(a)、吐出圧力(b)及び基板の回転
数(c)の特性図である。
【図4】薬液吐出安定化処理における処理時間に対応し
たノズル位置(a)、吐出圧力(b)及び被処理基板の
回転数(c)の特性図である。
【図5】塗布制御フローを示した図である。
【図6】薬液吐出安定化処理を示すサブフローを示した
図である。
【図7】薬液吐出終了処理を示すサブフローを示した図
である。
【符号の説明】
1 螺旋塗布装置 3 回転駆動モータ 4 回転テーブル 8 薬液供給ノズル 10 被処理基板 12 ノズル移動モータ 16 薬液供給ポンプ 18 空気圧供給弁 22 圧力センサ 30 メインコントローラ 31 回転用コントローラ 32 ノズル移動用コントローラ 33 ポンプ用コントローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 一寿 愛知県春日井市堀ノ内町850番地 シーケ ーディ株式会社春日井事業所内 (72)発明者 伊藤 信一 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 Fターム(参考) 2H025 AB16 EA04 EA05 4D075 AC08 AC64 AC93 AC94 CA48 DA06 DB13 DC21 EA05 EA45 5F046 JA02 JA13

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転する被処理基板に対してその上を径
    方向に移動する液体供給部から液体を吐出することによ
    り、被処理基板上に螺旋状の軌跡を描いて液体を塗布す
    る際、該軌跡のピッチが中心部側より周辺部側にかけて
    一定もしくは小さくなるように液体供給部を移動させ、
    且つ被処理基板上に塗布された液体が遠心力によって移
    動しないように、被処理基板の回転数、及び液体供給部
    からの液体供給速度を調整して被処理基板上に液膜を形
    成する液膜形成方法であって、 前記液体供給部の移動位置と、前記液体供給部から吐出
    される液体の供給速度と、前記被処理基板の回転数とを
    それぞれ処理時間tに応じて制御するための高次関数を
    予め設定しておき、 その高次関数に基づいて処理時間tにおける前記液体供
    給部の移動位置と、前記液体供給部から吐出される液体
    の供給速度と、前記被処理基板の回転数とを随時求めな
    がら制御を行うことを特徴とする液膜形成方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載する液膜形成方法におい
    て、 前記液体供給部から吐出した液体によって前記被処理基
    板に液膜を形成する処理過程が複数の領域に分けられ、
    前記高次関数が、それぞれの領域に対して設けられてい
    ることを特徴とする液膜形成方法。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載する液膜形成方法におい
    て、 前記領域の境界が、理論値に近似させるように前記高次
    関数を求めようとした場合に、その高次関数における誤
    差が大きくなる部分に設けられていることを特徴とする
    液膜形成方法。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載する液膜形成方法におい
    て、 前記領域の境界が、前記被処理基板の回転数制御が制御
    限界値になったところ、または液体供給部から吐出され
    る液体の液体供給速度が制御限界値になったところに設
    けられていることを特徴とする液膜形成方法。
  5. 【請求項5】 請求項2に記載する液膜形成方法におい
    て、 前記領域の境界が、処理時間tに対する前記液体供給部
    の移動位置制御、前記液体供給部から吐出される液体の
    供給速度制御、前記被処理基板の回転数制御のいずれか
    の値の変曲点に定められていることを特徴とする液膜形
    成方法。
  6. 【請求項6】 請求項2乃至請求項5のいずれかに記載
    する液膜形成方法において、 前記領域の境界で、処理時間tの高次関数が連続となる
    ように高次関数の次数と係数が決定されることを特徴と
    する液膜形成方法。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至請求項6のいずれかに記載
    する液膜形成方法において、 前記被処理基板の回転数制御が、回転接線方向加速度の
    符号が反転することのないように行われ、該制御を反映
    して液体の供給速度が制御されることを特徴とする液膜
    形成方法。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至請求項7のいずれかに記載
    する液膜形成方法において、 塗布された液体によって被処理基板上に描かれた螺旋状
    の軌跡を中心部側から周辺部側に見た場合、当該液体を
    吐出する前記液体供給部の移動ピッチdrが、その直前
    の移動ピッチdroに1より小さい変化率aを乗じた値
    として決定されることを特徴とする液膜形成方法。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載する液膜形成方法におい
    て、 前記変化率aは、前記液体供給部が前記被処理基板の径
    方向に移動する過程で1かい以上変更されることを特徴
    とする液膜形成方法。
  10. 【請求項10】 回転する被処理基板に対して径方向に
    移動しつつ液体を吐出する液体供給部の移動区間の一端
    を第1の位置として設定する工程と、 前記液体供給部が、前記被処理基板の液体供給領域の最
    外径に位置する時の前記被処理基板の回転数と該基板へ
    の滴下液体の想定される軌跡の単位長さあたりの液体供
    給量qout を決定する工程と、 前記液体供給部が任意の位置に存在する時、被処理基板
    が1周する毎に生じる前記液体供給部の径方向の移動ピ
    ッチが変化するように、移動ピッチを設定する工程と、 第1の位置、その第1の位置における前記液体供給部の
    移動ピッチ、及び前記液体供給量qout から、第1の位
    置における前記液体供給部からの液体供給速度と被処理
    基板回転数を決定する工程と、 前記液体供給部が第1の位置に位置してから前記被処理
    基板を単位時間回転させたときの回転角と、第1の位置
    における前記液体供給部の移動ピッチとから、単位時間
    後に前記液体供給部が位置する第2の位置を決定する工
    程と、 第2の位置が移動区間の他端に至るまで、第2の位置を
    新たな第1の位置として再設定して、第1の位置におけ
    る前記液体供給部からの液体供給速度と被処理基板回転
    数の決定、単位時間後に前記液体供給部が位置する第2
    の位置の決定を繰り返し行い、時間に対する前記液体供
    給部の径方向位置と、液体供給速度と被処理基板回転数
    のそれぞれの関係を高次関数として決定する工程と、 決定された高次関数に基づいて液体供給部の径方向位置
    と、液体供給速度と被処理基板回転数の算出された制御
    値と現在値とが一致するか否かを確認して、前記制御値
    の誤差補正を繰り返し行って、前記被処理基板上に液膜
    の形成を行うことを特徴とする液膜形成方法。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載する液膜形成方法に
    おいて、 前記被処理基板に対してを径方向に移動する液体供給部
    の移動方向は、中心部側から周辺部側、または周辺部側
    から中心部側であり、その移動に伴う液膜形成処理を単
    位時間毎に得られた前記制御値により液体供給部の径方
    向位置、液体供給速度及び被処理基板回転数の制御を繰
    り返し行って、前記被処理基板上に液膜を形成すること
    を特徴とする液膜形成方法。
  12. 【請求項12】 請求項10又は請求項11に記載する
    液膜形成方法において、 前記高次関数に基づいて算出された制御値を補正する
    際、直前の制御値を使用するだけではなく、被処理基板
    の径方向でフィードバックをかけるために、被処理基板
    の1回転前の制御値をも使用することを特徴とする液膜
    形成方法。
  13. 【請求項13】 回転する被処理基板に対してその上を
    径方向に移動する液体供給部から液体を吐出することに
    より、被処理基板上に液体による螺旋状の軌跡を描いて
    液膜形成する液膜形成方法において、 前記液体供給部から吐出されて前記被処理基板上に載っ
    た液体が遠心力によって移動しないように、前記液体供
    給部の被処理基板中心からの径方向位置rにおける液体
    の供給速度Vと、前記被処理基板の回転数Wとの積が一
    定となる関係を維持しながら、前記被処理基板の回転数
    Wを低下させるとともに、前記液体の供給速度Vを増加
    させる場合に、 前記液体供給部の移動位置と、前記液体供給部から吐出
    される液体の供給速度と、前記被処理基板の回転数とを
    それぞれ処理時間tに応じて制御するための高次関数を
    予め設定しておき、 その高次関数に基づいて処理時間tにおける前記液体供
    給部の移動位置と、前記液体供給部から吐出される液体
    の供給速度と、前記被処理基板の回転数とを随時求めな
    がら制御を行うことを特徴とする液膜形成方法。
  14. 【請求項14】 請求項13に記載する液膜形成方法に
    おいて、 前記液体供給部から吐出した液体によって前記被処理基
    板に液膜を形成する処理過程が複数の領域に分けられ、
    前記高次関数が、それぞれの領域に対して設けられてい
    ることを特徴とする液膜形成方法。
  15. 【請求項15】 請求項14に記載する液膜形成方法に
    おいて、 前記領域の境界が、理論値に近似させるように前記高次
    関数を求めようとした場合に、その高次関数における誤
    差が大きくなる部分に設けられていることを特徴とする
    液膜形成方法。
  16. 【請求項16】 請求項14に記載する液膜形成方法に
    おいて、 前記領域の境界が、前記被処理基板の回転数制御が制御
    限界値になったところ、または液体供給部から吐出され
    る液体の液体供給速度が制御限界値になったところに設
    けられていることを特徴とする液膜形成方法。
  17. 【請求項17】 請求項14に記載する液膜形成方法に
    おいて、 前記領域の境界が、処理時間tに対する前記液体供給部
    の移動位置制御、前記液体供給部から吐出される液体の
    供給速度制御、前記被処理基板の回転数制御のいずれか
    の値の変曲点に定められていることを特徴とする液膜形
    成方法。
  18. 【請求項18】 請求項14乃至請求項17のいずれか
    に記載する液膜形成方法において、 前記領域の境界で、処理時間tの高次関数が連続となる
    ように高次関数の次数と係数が決定されることを特徴と
    する液膜形成方法。
  19. 【請求項19】 請求項13乃至請求項18のいずれか
    に記載する液膜形成方法において、 前記被処理基板の回転数制御が、回転接線方向加速度の
    符号が反転することのないように行われ、該制御を反映
    して液体の供給速度が制御されることを特徴とする液膜
    形成方法。
  20. 【請求項20】 請求項13乃至請求項19のいずれか
    に記載する液膜形成方法において、 前記液体供給部が前記被処理基板の最外径rout で定め
    られた基板の回転数Wout 、及び該液体供給部からの液
    体供給速度Vout に対し、 前記液体供給部が基板中心から距離rに位置するときの
    基板回転数Wが(rout /r)の平方根と係数bとWou
    t との積で定められ、且つ供給速度VがVoutを(rout
    /r)の平方根と係数bで除した値で定められること
    を特徴とする液膜形成方法。
  21. 【請求項21】 回転する被処理基板に対して径方向に
    移動しつつ液体を吐出する液体供給部の移動区間の一端
    を第1の位置として設定する工程と、 前記液体供給部が、前記被処理基板の液体供給領域の最
    外径に位置する時の前記被処理基板の回転数と該基板へ
    の滴下液体の想定される軌跡の単位長さあたりの液体供
    給量qout を決定する工程と、 第1の位置、その第1の位置における前記液体供給部の
    移動ピッチ、及び前記液体供給量qout から、第1の位
    置における前記液体供給部からの液体供給速度と被処理
    基板回転数を決定する工程と、 前記液体供給部が第1の位置に位置してから前記被処理
    基板を単位時間回転させたときの回転角と、第1の位置
    における前記液体供給部の移動ピッチとから、単位時間
    後に前記液体供給部が位置する第2の位置を決定する工
    程と、 第2の位置が移動区間の他端に至るまで、第2の位置を
    新たな第1の位置として再設定して、第1の位置におけ
    る前記液体供給部からの液体供給速度と被処理基板回転
    数の決定、単位時間後に前記液体供給部が位置する第2
    の位置の決定を繰り返し行い、時間に対する前記液体供
    給部の径方向位置と、液体供給速度と被処理基板回転数
    のそれぞれの関係を高次関数として決定する工程と、 決定された高次関数に基づいて液体供給部の径方向位置
    と、液体供給速度と被処理基板回転数の算出された制御
    値と現在値とが一致するか否かを確認して、前記制御値
    の誤差補正を繰り返し行って、前記被処理基板上に液膜
    の形成を行うことを特徴とする液膜形成方法。
  22. 【請求項22】 請求項21に記載する液膜形成方法に
    おいて、 前記被処理基板に対してを径方向に移動する液体供給部
    の移動方向は、中心部側から周辺部側、または周辺部側
    から中心部側であり、その移動に伴う液膜形成処理を単
    位時間毎に得られた前記制御値により液体供給部の径方
    向位置、液体供給速度及び被処理基板回転数の制御を繰
    り返し行って、前記被処理基板上に液膜を形成すること
    を特徴とする液膜形成方法。
  23. 【請求項23】 請求項21又は請求項22に記載する
    液膜形成方法において、 前記高次関数に基づいて算出された制御値を補正する
    際、直前の制御値を使用するだけではなく、被処理基板
    の径方向でフィードバックをかけるために、被処理基板
    の1回転前の制御値をも使用することを特徴とする液膜
    形成方法。
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