JP2003116945A - マッサージ機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】振動マッサージ効果を向上しつつ、バイブレー
タとエアーバッグとを同時期に使用可能であり、体感上
も好ましいマッサージ機を得ることにある。 【解決手段】エアーの給排気により膨張・収縮する第１
及び第２のエアーバッグ4l、4rを、マット部２にその幅
方向中央部を境に両側に配置する。第１バイブレータ11
lを第１エアーバッグ4lに対応してマット部２に取付
け、第２バイブレータ11rを第２エアーバッグ4rに対応
してマット部２に取付ける。駆動装置のエアー給排気部
で第１、第２のエアーバッグ4l、4rに交互にエアーを給
排気し、膨張するエアーバッグで使用者の上体半身を押
圧しつつ上体をひねる。前記ひねりと同期して、このひ
ねりにより使用者の体重が掛かった方のバイブレータ
を、駆動装置のバイブレータ制御部で動作させて振動マ
ッサージを行なわせるようにしたことを特徴としてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、エアーバッグとバ
イブレータとを用いてマッサージを行なうマット式又は
椅子式等のマッサージ機に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、マッサージ機本体にエアーバッグ
とバイブレータを組込んでマッサージを行なうエアーマ
ッサージ機は知られている。このマッサージ機でバイブ
レータを用いてマッサージを使用者に施す場合、バイブ
レータには使用者の体重がより多く掛かっている方が効
果的な振動マッサージを、使用者に与え易い。

【０００３】しかし、従来において、使用者の体重をよ
り多くバイブレータに掛ける格別な工夫は採用されてい
ない。そして、使用者自らが意識して体重をバイブレー
タに掛けるようにする場合には、筋肉を緊張させてしま
い、リラックスした状態での振動マッサージを受けがた
くなる。そこで、こうした不具合を招かないようにし
て、バイブレータを用いてのマッサージ効果を改善する
ことが求められている。

【０００４】更に、従来においてバイブレータは通常連
続駆動して振動刺激を使用者に与えている。そのため、
時間の経過に従って振動刺激に使用者が慣れて、マッサ
ージ効果があたかも次第に低減して行くかのような感触
を使用者に与え易く、その改善も求められている。

【０００５】又、既述のように振動マッサージは、それ
に使用者の体重がより多く掛かっていることが望ましい
が、エアーバッグの膨張・収縮によるエアーマッサージ
において、エアーバッグが膨張する状態では、使用者は
マッサージ機の身体支持面から離れるように押圧される
ので、それに伴いバイブレータに掛かる体重が軽くな
る。そのため、バイブレータとエアーバッグとを同時期
に使用することは好ましくない。こうした事情から、バ
イブレータとエアーバッグとが夫々の機能を効果的に発
揮し得るように別々の時期に使用されるようにした場
合、バイブレータとエアーバッグとを順次用いてマッサ
ージをするコースモードでの運転においては、その運転
に長い時間を要する。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、振動マッサージ効果を向上しつつ、バイブ
レータとエアーバッグとを同時期に使用可能であり、体
感上も好ましいマッサージ機を得ることにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、請求項１の発明は、マッサージ機本体と、この本体
の幅方向中央部を境に両側に配置されエアーの給排気に
より膨張・収縮する第１及び第２のエアーバッグと、前
記第１のエアーバッグに少なくとも一部が重なるように
位置し、若しくは前記第１のエアーバッグの近傍に位置
して前記マッサージ機本体に取付けられた第１のバイブ
レータと、前記第２のエアーバッグに少なくとも一部が
重なるように位置し、若しくは前記第２のエアーバッグ
の近傍に位置して前記マッサージ機本体に取付けられた
第２のバイブレータと、前記第１及び第２のエアーバッ
グに交互にエアーを給排気するエアー給排気部、及びこ
のエアー給排気部による前記両エアーバッグの内の一方
への給気に同期して他方のエアーバッグに対応して配置
された前記両バイブレータの内の一方を動作させるバイ
ブレータ制御部を有する駆動装置と、を具備したことを
特徴としている。

【０００８】この請求項１の発明においては、駆動装置
のエアー給排気部による第１及び第２のエアーバッグに
対するエアーの交互給排気に従って、一方のエアーバッ
グが膨張している時には、他方のエアーバッグは収縮状
態にある。そのため、マッサージ機本体に支持されてい
る使用者の体軸を境に上体の半身が、膨張した方のエア
ーバッグによりマッサージ機本体から離れるように押圧
されることに伴い、使用者の上体はひねられながらスト
レッチされる。この状態では、使用者の上体の体重が、
押圧されている方の前記半身と体軸を境に反対側の半身
を介してマッサージ機本体により多く掛かる。このよう
に体重が多く掛かる部位には、収縮している方のエアー
バッグおよびこれに対応してバイブレータが配置されて
いる。そして、このバイブレータは、前記膨張するエア
ーバッグへの給排気と同期して駆動装置のバイブレータ
制御部により動作される。そのため、使用者の体軸を境
に上体の半身を膨張するエアーバッグで押圧しながら、
同時期に反対側の上体の半身にバイブレータにより振動
刺激を与えて、使用者の上体をマッサージできる。

【０００９】請求項２の発明は、請求項１に記載の第
１、第２のバイブレータを前記第１、第２のエアーバッ
グよりも前記マッサージ機本体に裏面側に寄せて夫々配
置したことを特徴としている。

【００１０】この発明においては、エアーバッグの膨張
・収縮に伴ってバイブレータが動かされることがないの
で、バイブレータに接続された電気配線が動くことを考
慮して配線処理を行なわなくて済む。

【００１１】

【発明の実施の形態】以下、図１〜図４を参照して本発
明の第１実施形態を説明する。

【００１２】図１に示したマット式のマッサージ機１
は、マッサージ機本体としてのマット部２と、このマッ
ト部２に取付けられてエアーの給排気により膨張・収縮
する複数のエアーバッグ３、４ｌ、４ｒ、５ｌ、５ｒ、
６ｌ、６ｒ、７〜９と、マット部２に取付けられた複数
のバイブレータ１１ｌ、１１ｒ、１２ｌ、１２ｒ、１３
ｌ、１３ｒと、駆動装置１４と、操作部としてのリモー
トコントローラ１５と具備している。

【００１３】折り畳み可能なマット部２は、図２に示す
ように本実施形態では下部クッションとして用いられる
厚手の発泡ウレタンフォーム製の裏部クッション２１
と、この表面に張り合わされて本実施形態では上部クッ
ションとして用いられる薄手の発泡ウレタンフォーム製
の表部クッション２２と、このクッション積層体を包ん
だカバー２３とを備えている。表部クッション２２は裏
部クッション２１よりも柔らかくクッション性がよい。
カバー２３は柔軟な布などからなり、表部クッション２
２を覆っている表面部分は身体支持面として用いられ
る。

【００１４】各エアーバッグ３、４ｌ、４ｒ、５ｌ、５
ｒ、６ｌ、６ｒ、７〜９は、いずれも表部クッション２
２の表面上に配置されている。エアーバッグ３は枕用で
あり、これはマット部２の長手方向一端に寄せて配置さ
れている。エアーバッグ７は尻部用、エアーバッグ８は
太腿部用、エアーバッグ９は脹脛部用であり、いずれも
枕用エアーバッグ３に頭部を載せてマット部２上に仰臥
した使用者の前記身体各部に個別に対応する位置に、マ
ット部２の幅方向に延びて配置されている。

【００１５】マット部２上に仰臥した使用者の左肩部、
左背中部、及び左腰部を施療するために、これら被施療
部に対応するように、肩部用第１エアーバッグ４ｌ、背
中部用第１エアーバッグ５ｌ、及び腰部用第１エアーバ
ッグ６ｌが、いずれもマット部２の中心線Ｌを境に左側
に寄せて配置されている。同様に、マット部２上に仰臥
した使用者の右肩部、右背中部、及び右腰部を施療する
ために、これら被施療部に対応するように、肩部用第２
エアーバッグ４ｒ、背中部用第２エアーバッグ５ｒ、及
び腰部用第２エアーバッグ６ｒが、いずれもマット部２
の中心線Ｌを境に右側に寄せて配置されている。

【００１６】したがって、一対の肩部用エアーバッグ４
ｌ、４ｒは、前記中心線Ｌを境に振り分けてマット部２
の幅方向に左右対称に設けられている。同様に、一対の
背中部用エアーバッグ５ｌ、５ｒも、前記中心線Ｌを境
に振り分けてマット部２の幅方向に左右対称に設けられ
ているとともに、一対の腰部用エアーバッグ６ｌ、６ｒ
も、前記中心線Ｌを境に振り分けてマット部２の幅方向
に左右対称に設けられている。なお、左右のエアーバッ
グ４ｌ、４ｒ同志、エアーバッグ５ｌ、５ｒ同志、及び
エアーバッグ６ｌ、６ｒ同志の夫々は、互いにシート状
の非膨張部を介して一体的に接続されていてもよい。

【００１７】バイブレータ１１ｌ、１１ｒは肩部用であ
って、その内の一方つまり肩部用第１バイブレータ１１
ｌは肩部用第１エアーバッグ４ｌに対応して配置され、
他方つまり肩部用第２バイブレータ１１ｒは肩部用第２
エアーバッグ４ｒに対応して配置されている。バイブレ
ータ１２ｌ、１２ｒは背中部用であって、その内の一方
つまり背中用第１バイブレータ１２ｌは背中部用第１エ
アーバッグ５ｌに対応して配置され、他方つまり背中部
用第２バイブレータ１２ｒは背中部用第２エアーバッグ
５ｒに対応して配置されている。同様に、バイブレータ
１３ｌ、１３ｒは腰部用であって、その内の一方つまり
腰部用第１バイブレータ１３ｌは腰部用第１エアーバッ
グ６ｌに対応して配置され、他方つまり腰部用第２バイ
ブレータ１３ｒは、腰部用第２エアーバッグ６ｒに対応
して配置されている。

【００１８】したがって、一対の肩部用バイブレータ１
１ｌ、１１ｒは、前記中心線Ｌを境に振り分けてマット
部２の幅方向に左右対称に設けられている。同様に、一
対の背中部用バイブレータ１２ｌ、１２ｒも、前記中心
線Ｌを境に振り分けてマット部２の幅方向に左右対称に
設けられているとともに、一対の腰部用バイブレータ１
３ｌ、１３ｒも、前記中心線Ｌを境に振り分けてマット
部２の幅方向に左右対称に設けられている。

【００１９】そして、図２に示した一対の肩部用エアー
バッグ４ｌ、４ｒとこれらに対応する一対の肩部用バイ
ブレータ１１ｌ、１１ｒとの関係で代表するように、バ
イブレータ１１ｌ、１１ｒ、１２ｌ、１２ｒ、１３ｌ、
１３ｒは、対応するエアーバッグ４ｌ、４ｒ、５ｌ、５
ｒ、６ｌ、６ｒの真裏に重なるように表部クッション２
２を間に挟んで夫々配置されている。なお、図２中符号
２１ａは、各バイブレータ１１ｌ、１１ｒ、１２ｌ、１
２ｒ、１３ｌ、１３ｒを位置決めして固定的に配置する
ために、裏部クッション２２に設けた取付け溝を示して
いる。

【００２０】本実施形態では、各バイブレータ１１ｌ、
１１ｒ、１２ｌ、１２ｒ、１３ｌ、１３ｒが、対応する
エアーバッグ４ｌ、４ｒ、５ｌ、５ｒ、６ｌ、６ｒの投
影面積内に収まるように各バイブレータ１１ｌ、１１
ｒ、１２ｌ、１２ｒ、１３ｌ、１３ｒを配置したが、そ
れには限定されない。例えば、各バイブレータ１１ｌ、
１１ｒ、１２ｌ、１２ｒ、１３ｌ、１３ｒをその一部が
前記投影面積からはみ出すように配置することも可能で
あり、或いは各バイブレータ１１ｌ、１１ｒ、１２ｌ、
１２ｒ、１３ｌ、１３ｒ全体が前記投影面積から多少は
ずれて、対応するエアーバッグ４ｌ、４ｒ、５ｌ、５
ｒ、６ｌ、６ｒの近傍に配置することも可能である。

【００２１】図２に示したように各バイブレータ１１
ｌ、１１ｒ、１２ｌ、１２ｒ、１３ｌ、１３ｒは、それ
らに個別に対応する各エアーバッグ４ｌ、４ｒ、５ｌ、
５ｒ、６ｌ、６ｒよりもマット部２の裏面側に寄せて裏
部クッション２１に固定的に配置されているから、各エ
アーバッグ４ｌ、４ｒ、５ｌ、５ｒ、６ｌ、６ｒの膨張
・収縮に伴って各バイブレータ１１ｌ、１１ｒ、１２
ｌ、１２ｒ、１３ｌ、１３ｒが動かされることがない。
そのため、バイブレータ１１ｌ、１１ｒ、１２ｌ、１２
ｒ、１３ｌ、１３ｒに接続された電気配線（図示しな
い）が動くことを考慮して配線処理を行なわなくて済む
ので、前記電気配線の処理が容易である。

【００２２】なお、各バイブレータ１１ｌ、１１ｒ、１
２ｌ、１２ｒ、１３ｌ、１３ｒと各エアーバッグ４ｌ、
４ｒ、５ｌ、５ｒ、６ｌ、６ｒの相互関係は、本実施形
態に制約されるものではない。例えば表部クッション２
２に孔を設けて、この孔を通して各バイブレータとそれ
らに個別に対応する各エアーバッグとが接するように配
置することが可能である。しかし、本実施形態は表部ク
ッション２２に孔加工を要することがないので、コスト
ダウンを図る点で有利である。又、各バイブレータはそ
れらに個別に対応する各エアーバッグに対して、マット
部２の裏面側ではなく表面側に寄せて配置することもで
きる。この場合、各バイブレータの振動が対応する各エ
アーバッグで減衰されることがないので、より効果的に
振動刺激を使用者の上体に波及させることができる点で
優れている。これに対して．本実施形態の配置では、各
エアーバッグ４ｌ、４ｒ、５ｌ、５ｒ、６ｌ、６ｒを膨
張させたときに、それらに個別に対応する各バイブレー
タ１１ｌ、１１ｒ、１２ｌ、１２ｒ、１３ｌ、１３ｒを
使用者の上体に押し付けて、硬質感を与えることがな
く、使用感がよい点で優れている。

【００２３】図１に示されるように駆動装置１４は、例
えばマット部２の長手方向他端部（マット部２上に仰臥
した使用者の足先側の端部）に内蔵されている。なお、
駆動装置１４はマット部２の外部に設置してもよい。図
３に示すように駆動装置１４は、ダイアフラム式電磁ポ
ンプ等からなるエアー生成手段３１、この手段３１にホ
ース３２を介して接続されたロータリー弁等からなるエ
アー分配器３３、ホース３２から分岐された分岐ホース
３４に接続された電磁弁３５、バイブレータ制御部３
６、及びこれらの各要素３１、３３、３５、３６の制御
全般を担うマイクロコンピュータ等からなる制御手段３
７を具備している。

【００２４】エアー生成手段３１、ホース３２、エアー
分配器３３、分岐ホース３４、及び電磁弁３５は、制御
手段３７による制御に応じて、各エアーバッグ３、４
ｌ、４ｒ、５ｌ、５ｒ、６ｌ、６ｒ、７〜９に対するエ
アーの給排気を担うエアー給排気部３８をなしている。
この給排気部３８は、制御手段３７により振動併用マッ
サージモードが実行される時には、肩部用、背中部用、
又は腰部用として使用者の上体用の各エアーバッグ４
ｌ、４ｒ、５ｌ、５ｒ、６ｌ、６ｒの内、マット部２の
幅方向に対をなした第１エアーバッグと第２エアーバッ
グに対して交互にエアーを給排気するようになってい
る。

【００２５】エアー分配器３３は、各エアーバッグ４
ｌ、４ｒ、５ｌ、５ｒ、６ｌ、６ｒ、７〜９の夫々に対
応した通気口と、一つの排気口とを有している。前記各
通気口には、それぞれ可撓性のエアーチューブ４１〜４
９を介して各エアーバッグ４ｌ、４ｒ、５ｌ、５ｒ、６
ｌ、６ｒ、７〜９が個別に接続されている。電磁弁３５
には排気口付きのものが使用され、この電磁弁３５のポ
ートにはエアーチューブ５０を介して枕用エアーバッグ
３が接続されている。

【００２６】バイブレータ制御部３６によって、各バイ
ブレータ１１ｌ、１１ｒ、１２ｌ、１２ｒ、１３ｌ、１
３ｒの起動（ＯＮ）及び停止（ＯＦＦ）が制御される。
この制御により、制御手段３７で前記振動併用マッサー
ジモードが実行される時には、給気される一方のエアー
バッグと対をなしている他方のエアーバッグに重なるよ
うに配置されているバイブレータが、前記一方のエアー
バッグへの給気に同期して動作されて、対をなしている
バイブレータが交互に動作されるようになっている。

【００２７】マット部２の外部で操作可能に設けられる
リモートコントローラ１５は、信号ケーブル１５ａを介
して制御手段３７に接続されている。信号ケーブル１５
ａは必要に応じて駆動装置１４に挿脱できる。リモート
コントローラ１５によって駆動装置１４を所望とする運
転モードで運転させたり、停止させたりする指示が与え
られる。前記運転モードとしては、各エアーバッグ３、
４ｌ、４ｒ、５ｌ、５ｒ、６ｌ、６ｒ、７〜９の内の少
なくとも２以上のエアーバッグを、予め定められた順番
に従って繰り返し膨張収縮させる各種のコースマッサー
ジモード、任意に指定される１又は２のエアーバッグを
繰り返し膨張収縮させる各種のポイントマッサージモー
ド、更には図４で代表して示す振動併用マッサージモー
ド等の各種モードがある。

【００２８】次に、マット部２の幅方向に左右１対設け
られた肩部用の第１、第２のエアーバッグ４ｌ、４ｒと
バイブレータ１１ｌ、１１ｒとを用いる振動併用マッサ
ージモードが指定された場合の運転状況を図４を参照し
て説明する。

【００２９】このモードでは、エアー給排気部３８のエ
アー分配器３４のエアー分配切換え動作に従って、肩部
用の第１、第２のエアーバッグ４ｌ、４ｒに対して交互
にエアーが給排気されるので、これらエアーバッグ４
ｌ、４ｒの一方が膨張状態にあるときは、他方は排気さ
れて収縮状態にある。更に、この振動併用マッサージモ
ードでは、前記交互膨縮動作と同期して、エアー給排気
部３８のバイブレータ制御部３６の切換え動作に従っ
て、肩部用の第１、第２のバイブレータ１１ｌ、１１ｒ
が交互に動作される。この場合、収縮状態にあるエアー
バッグ側のバイブレータが動作される。

【００３０】したがって、肩部用第１エアーバッグ４ｌ
が膨張するのと同期して肩部用第２バイブレータ１１ｒ
が動作され、次に肩部用第２エアーバッグ４ｒが膨張す
るのと同期して肩部用第１バイブレータ１１ｌが動作さ
れるものであり、こうした構語動作が所定回数繰り返し
実行される。なお、本発明において、「同期」ないしは
「同時期」とは、一対のエアーバッグの内の一方のエア
ーバッグの膨張時期と、他方のエアーバッグに対応して
配置されたバイブレータの動作時期とが、図４に示すよ
うにタイミング的に全く一致している場合はもちろんの
こと、少なくとも一部が時間的に重なるようにタイミン
グが多少ずれた場合も含む。

【００３１】既述のように肩部用第１エアーバッグ４ｌ
の膨張と同期して肩部用第２バイブレータ１１ｒが動作
された状態は、図２（Ｂ）に示されている。この状態で
は、マット部２上の使用者Ｍの左肩部ＳＬが持ち上げら
れるので、左肩部ＳＬがその背面側から圧迫されるとと
もに、使用者Ｍの上体が右肩部ＳＲをマット部２に押し
付けるようにひねられてストレッチされる。この時、肩
部用第１エアーバッグ４ｌの裏側に重なるように対応し
て配置されている肩部用第１バイブレータ１１ｌは停止
している。

【００３２】前記のようにマット部２に押し付けられる
使用者Ｍの右肩部ＳＲに対応する位置には、収縮状態の
肩部用第２エアーバッグ４ｒの裏側に重なるように対応
して肩部用第２バイブレータ１１ｒが配置されていて、
このバイブレータ１１ｒは動作されている。そのため、
前記上体のひねりに伴い、自然に上体の体重が第２バイ
ブレータ１１ｒに多く掛かった状態で、このバイブレー
タ１１ｒの振動を右肩部ＳＲに与えることができる。

【００３３】又、肩部用第２エアーバッグ４ｒの膨張と
同期して肩部用第１バイブレータ１１ｌが動作された状
態は、図２（Ｃ）に示されている。この状態では、マッ
ト部２上の使用者Ｍの右肩部ＳＲが持ち上げられるの
で、右肩部ＳＲがその背面側から圧迫されるとともに、
使用者Ｍの上体が左肩部ＳＬをマット部２に押し付ける
ようにひねられてストレッチされる。この時、肩部用第
２エアーバッグ４ｒの裏側に重なるように対応して配置
されている肩部用第２バイブレータ１１ｒは停止してい
る。

【００３４】前記のようにマット部２に押し付けられる
使用者Ｍの左肩部ＳＬに対応する位置には、収縮状態の
肩部用第１エアーバッグ４ｌの裏側に重なるように対応
して肩部用第１バイブレータ１１ｌが配置されていて、
このバイブレータ１１ｌは動作されている。そのため、
前記上体のひねりに伴い、自然に上体の体重が第１バイ
ブレータ１１ｌに多く掛かった状態で、このバイブレー
タ１１ｌの振動を左肩部ＳＬに与えることができる。

【００３５】なお、以上の振動併用マッサージモードで
の動作は、背中部用の第１、第２のエアーバッグ５ｌ、
５ｒとバイブレータ１２ｌ、１２ｒとを用いる振動併用
マッサージモードが指定された場合、及び腰部用の第
１、第２のエアーバッグ６ｌ、６ｒとバイブレータ１３
ｌ、１３ｒとを用いる振動併用マッサージモードが指定
された場合でも同様であるが、その説明については省略
する。

【００３６】以上のように行なわれる振動併用マッサー
ジモードでは、マット部２上の使用者Ｍの上体をひねっ
てストレッチ効果を与えながら、エアーバッグの膨張・
収縮によるマッサージと同時に、ひねりに伴い体重が多
く掛かる部位に対してバイブレータによる振動マッサー
ジを与えることができる。このようにエアーマッサージ
と振動マッサージとを不都合なく両立させることができ
る。そして、このようにバイブレータによる振動マッサ
ージ性能が損なわれるという不都合がなく、反対に振動
マッサージ性能を向上させながらエアーバッグを同時に
使用できるので、振動マッサージモードの運転時間を短
く、或いはリ同モードでの動作回数を増やすことも可能
である。しかも、動作されるバイブレータに体重をより
多く掛けた状態で振動マッサージが行なわれるので、そ
の効果が高いとともに、使用されるバイブレータはエア
ーバッグの交互膨張・収縮動作に伴い断続的に動作され
るので、振動刺激に慣れることも抑制され、体感上好ま
しいものである。

【００３７】図５は本発明の第２実施形態を示してい
る。この実施形態は基本的には第１実施形態と同様な構
成であるので、同様構成部分には第１実施形態と同じ符
号を付して、その構成および作用の説明を省略し、以下
異なる部分について説明する。第２実施形態は椅子式マ
ッサージ機５１に適用した点が第１実施形態とは異な
る。

【００３８】したがって、この第２実施形態では、マッ
サージ機本体５２は、脚を兼ねる肘掛部５３を有する座
部５４と、この後側に配置された背もたれ部５５とを備
えて形成されている。そして、座部５４に尻部用エアー
バッグ７と太腿部用エアーバッグ８とが夫々取付けられ
ている。なお、第１実施形態で使用した脹脛用のエアー
バッグは省略されている。又、背もたれ部５４に、肩部
用の第１、第２のエアーバッグ４ｌ、４ｒ、及びこれら
に個別に対応する肩部用の第１、第２のバイブレータ１
１ｌ、１１ｒと、背中部用の第１、第２のエアーバッグ
５ｌ、５ｒ、及びこれらに個別に対応する背中部用の第
１、第２のバイブレータ１２ｌ、１２ｒと、腰部用の第
１、第２のエアーバッグ６ｌ、６ｒ、及びこれらに個別
に対応する腰部用の第１、第２のバイブレータ１３ｌ、
１３ｒとが、夫々左右対称に取付けられている。なお、
第１実施形態で使用した枕用エアーバッグは省略されて
いる。駆動装置１４は肘掛部５３の下端部間に渡って設
けた座部底板５４ａ上に取付けられている。この駆動装
置１４は、既述のように脹脛用のエアーバッグ及び枕用
エアーバッグの省略に伴い、それらに対する給排気の構
成は省略されているものである。なお、以上説明した点
以外の構成は、図５に示されない構成を含めて前記第１
実施形態と同様である。

【００３９】この第２実施形態の構成においても、肩部
用の第１、第２のエアーバッグ４ｌ、４ｒ、及び第１、
第２のバイブレータ１１ｌ、１１ｒ、又は、背中部用の
第１、第２のエアーバッグ５ｌ、５ｒ、及び第１、第２
のバイブレータ１２ｌ、１２ｒ、或いは腰部用の第１、
第２のエアーバッグ６ｌ、６ｒ、及び第１、第２のバイ
ブレータ１３ｌ、１３ｒのいずれかを指定して、駆動装
置１４により振動併用マッサージモードを実行できる。
それにより、第１実施形態と同様の作用を得て、本発明
の課題を解決できる。

【００４０】

【発明の効果】本発明は、以上説明したような形態で実
施され、以下に記載されるような効果を奏する。

【００４１】請求項１に記載の発明によれば、交互に膨
張するエアーバッグで使用者の体軸を境に上体の半身を
押圧するに伴い、使用者の上体をひねってストレッチ効
果を与えながら、エアーバッグの膨張・収縮によるエア
ーマッサージをするとともに、これと同期して前記ひね
りに伴い体重が多く掛かる部位に位置する方のバイブレ
ータを動作させて、エアーバッグで押圧されている方の
上体半身とは体軸を境に反対側の上体半身を振動マッサ
ージするので、振動マッサージ効果を向上しつつ、バイ
ブレータとエアーバッグとを同時期に使用可能であると
ともに、振動マッサージに慣れることも抑制でき体感的
に好ましいマッサージ機を提供できる。

【００４２】請求項２に記載の発明によれば、バイブレ
ータに接続された電気配線の処理が容易なマッサージ機
を提供できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施形態に係るマット式マッサー
ジ機を示す斜視図。

【図２】（Ａ）から（Ｃ）は図１のＺ−Ｚ線に沿って示
す夫々異なる状態の断面図。

【図３】図１のマッサージ機の駆動装置を各種エアーバ
ッグ及び各種バイブレータとともに示すブロック図。

【図４】図１のマッサージ機の駆動装置によって実行さ
れる振動併用マッサージモードでの肩部用のエアーバッ
グとバイブレータとの動作タイミングを示すタイムチャ
ート。

【図５】本発明の第２実施形態に係る椅子式マッサージ
機を示す斜視図。

【符号の説明】

１…マット式マッサージ機 ２…マット部（マッサージ機本体） ４ｌ…肩部用第１エアーバッグ ４ｒ…肩部用第２エアーバッグ ５ｌ…背中部用第１エアーバッグ ５ｒ…背中部用第２エアーバッグ ６ｌ…腰部用第１エアーバッグ ６ｒ…腰部用第２エアーバッグ １１ｌ…肩部用第１バイブレータ １１ｒ…肩部用第２バイブレータ １２ｌ…背中部用第１バイブレータ １２ｒ…背中部用第２バイブレータ １３ｌ…腰部用第１バイブレータ １３ｒ…腰部用第２バイブレータ １４…駆動装置 ３６…バイブレータ制御部 ３８…エアー給排気部 Ｌ…中心線 ５１…椅子式マッサージ機 ５２…椅子本体（マッサージ機）

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 マッサージ機本体と、 この本体の幅方向中央部を境に両側に配置されエアーの
   給排気により膨張・収縮する第１及び第２のエアーバッ
   グと、 前記第１のエアーバッグに少なくとも一部が重なるよう
   に位置し、若しくは前記第１のエアーバッグの近傍に位
   置して前記マッサージ機本体に取付けられた第１のバイ
   ブレータと、 前記第２のエアーバッグに少なくとも一部が重なるよう
   に位置し、若しくは前記第２のエアーバッグの近傍に位
   置して前記マッサージ機本体に取付けられた第２のバイ
   ブレータと、 前記第１及び第２のエアーバッグに交互にエアーを給排
   気するエアー給排気部、及びこのエアー給排気部による
   前記両エアーバッグの内の一方への給気に同期して他方
   のエアーバッグに対応して配置された前記両バイブレー
   タの内の一方を動作させるバイブレータ制御部を有する
   駆動装置と、を具備したことを特徴とするマッサージ
   機。
2. 【請求項２】 前記第１、第２のバイブレータを前記第
   １、第２のエアーバッグよりも前記マッサージ機本体に
   裏面側に寄せて夫々配置したことを特徴とする請求項１
   に記載のマッサージ機。