JP2003113466A - 真空蒸着装置 - Google Patents

真空蒸着装置

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JP2003113466A
JP2003113466A JP2001296364A JP2001296364A JP2003113466A JP 2003113466 A JP2003113466 A JP 2003113466A JP 2001296364 A JP2001296364 A JP 2001296364A JP 2001296364 A JP2001296364 A JP 2001296364A JP 2003113466 A JP2003113466 A JP 2003113466A
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vacuum
film
chamber
heating
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Makoto Kashiwatani
誠 柏谷
Junji Nakada
純司 中田
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Fuji Photo Film Co Ltd
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    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C14/00Coating by vacuum evaporation, by sputtering or by ion implantation of the coating forming material
    • C23C14/22Coating by vacuum evaporation, by sputtering or by ion implantation of the coating forming material characterised by the process of coating
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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Abstract

(57)【要約】 【課題】複数の成膜材料を個々に独立して加熱する二元
以上の真空蒸着によって、厚い蒸着膜を成膜できる真空
蒸着装置を提供する。 【解決手段】真空チャンバと、前記真空チャンバ内に複
数設定された成膜材料の蒸発位置と、前記蒸発位置の個
々に対応する成膜材料の加熱手段と、前記蒸発位置の少
なくとも1つに対応して配置される、成膜材料の供給手
段とを有することにより、前記課題を解決する。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は真空蒸着装置の技術
分野に属し、詳しくは、複数種の成膜材料からなる、厚
膜の真空蒸着膜を成膜できる真空蒸着装置に関する。 【0002】 【従来の技術】放射線(X線、α線、β線、γ線、電子
線、紫外線等)の照射を受けると、この放射線エネルギ
ーの一部を蓄積し、その後、可視光等の励起光の照射を
受けると、蓄積されたエネルギーに応じた輝尽発光を示
す蛍光体が知られている。この蛍光体は、蓄積性蛍光体
(輝尽性蛍光体)と呼ばれ、医療用途などの各種の用途
に利用されている。 【0003】一例として、この蓄積性蛍光体からなる層
(以下、蛍光体層とする)を有するシート(以下、蛍光
体シートとする(放射線像変換シートとも呼ばれてい
る))を利用する、放射線画像情報記録再生システムが
知られており、例えば、FCR(Fuji Computed Radiog
raphy)等として実用化されている。このシステムでは、
蛍光体シート(蛍光体層)に人体などの被写体の放射線
画像情報を記録し、記録後に、蛍光体シートをレーザ光
等の励起光で2次元的に走査して輝尽発光光を生ぜし
め、この輝尽発光光を光電的に読み取って画像信号を
得、この画像信号に基づいて再生した画像を、写真感光
材料等の記録材料、CRT等の表示装置に被写体の放射
線画像を可視像として出力する。 【0004】このような蛍光体シートは、通常、蓄積性
蛍光体の粉末をバインダ等を含む溶媒に分散してなる塗
料を調製して、この塗料をガラスや樹脂製のシート状の
支持体に塗布し、乾燥することによって、作成される。
これに対し、真空蒸着やスパッタリング等の物理蒸着法
(気相成膜法)によって、支持体に蛍光体層を形成して
なる蛍光体シートも知られている(特許第278919
4号、特開平5−249299号の各公報等参照)。蒸
着によって作製される蛍光体層は、真空中で形成される
ので不純物が少なく、また、バインダなどの蓄積性蛍光
体以外の成分が殆ど含まれないので、性能のバラツキが
少なく、しかも発光効率が非常に良好であるという、優
れた特性を有している。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】ところで、蓄積性蛍光
体は、通常、母材と、付活材と呼ばれる微量添加物とか
ら生成される。このような蓄積性蛍光体からなる蛍光体
層の蒸着による成膜は、通常、母材と付活材とを含む混
合物を調製して、あるいは、母材と付活材とを含有する
化合物や合金を作製して、これを成膜材料として蒸着す
る、いわゆる、一元の蒸着で行われる。しかしながら、
一元蒸着では、蛍光体層の成分は、調製した成膜材料で
決定されてしまい、成膜中に蛍光体層の成分調整等を行
うことができない。その点では、母材と付活材とで別々
の成膜材料を用い、それぞれを独立に加熱をコントロー
ルして蒸着を行う、二元での蒸着の方が有利である。 【0006】また、蒸着は、光学部品のコーティング、
磁気記録メディアや電子ディスプレイの製造等の各種の
分野において成膜方法として利用されている。ここで、
これらにおける蒸着による成膜では、ほとんどの場合
は、形成する膜の厚さは1μm以下で、厚くても3μm
程度である。これに対し、蒸着で形成される蛍光体シー
トの蛍光体層は、500μm程度、厚い場合で1000
μm近い層厚が必要になる。 【0007】すなわち、蛍光体シートの蛍光体層を蒸着
によって形成する際には、通常に比して非常に厚い膜の
生成を、二元蒸着で行うのが好ましいが、現在、このよ
うな蒸着を実施できる成膜装置は、実現していない。 【0008】本発明の目的は、蒸着によって蛍光体層を
形成してなる蒸着型の蛍光体シートの製造等に好適に利
用される真空蒸着装置であって、複数の成膜材料を個々
に独立して加熱する二元以上の真空蒸着によって、厚い
蒸着膜を成膜できる真空蒸着装置を提供することにあ
る。 【0009】 【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明は、真空チャンバと、前記真空チャンバ内に
複数設定された成膜材料の蒸発位置と、前記蒸発位置の
個々に対応する成膜材料の加熱手段と、前記蒸発位置の
少なくとも1つに対応して配置される、成膜材料の供給
手段とを有することを特徴とする真空蒸着装置を提供す
る。 【0010】 【発明の実施の形態】以下、本発明の真空蒸着装置につ
いて、添付の図面に示される好適実施例を基に、詳細に
説明する。 【0011】図1に、本発明の真空蒸着装置の一例の概
念図を示す。図1に示される真空蒸着装置10は、二元
の真空蒸着を行う装置で、基本的に、真空チャンバ12
と、ロード室14と、アンロード室16と、シースヒー
タ18と、基板搬送機構20と、加熱蒸発部22と、隔
壁24とを有して構成される、いわゆるロードロックタ
イプの真空蒸着装置である。また、真空チャンバ12に
は、系内を排気して所定の真空度にするための、図示し
ない真空ポンプ(排気手段)が接続される。図示例の真
空蒸着装置10は、一例として、臭化セシウム(CsB
r)および臭化ユーロビウム(EuBrx (xは、通
常、2〜3))を成膜材料とした二元の真空蒸着を行っ
て、基板にCsBr:Euを蓄積性蛍光体とする蛍光体
層を形成して、前述の蛍光体シートを作製する。 【0012】真空チャンバ12は、鉄、ステンレス、ア
ルミニウム等で形成される、真空蒸着装置で利用される
公知の真空チャンバ(ベルジャー、真空槽)である。図
示例においては、真空チャンバ12内は、開口部24a
を有する隔壁24によって、上方の基板搬送機構20側
と、下方の加熱蒸発部22側とに分離される。前述のよ
うに、真空チャンバ12には、真空ポンプが接続され
る。真空ポンプにも、特に限定はなく、必要な到達真空
度を達成できるものであれば、真空蒸着装置で利用され
ている各種のものが利用可能である。一例として、油拡
散ポンプ、クライオポンプ、ターボモレキュラポンプ等
を利用すればよく、また、補助として、クライオコイル
等を併用してもよい。なお、前述の蛍光体層を成膜する
図示例の真空蒸着装置10においては、真空チャンバ1
2内の到達真空度は、5×10-5Torr以下、特に3
×10-6Torr以下であるのが好ましい。 【0013】ロード室14およびアンロード室16は、
通常のロードロックタイプの真空蒸着装置が有するもの
と同様の、成膜される基板を装填し(ロード室14)、
成膜を終了した基板を取り出す(アンロード室16)部
位である。なお、ロード室14に装填可能な基板の数、
および、アンロード室16が収容可能な基板の数は、1
つでも、複数でもよい。また、ロード室14およびアン
ロード室16と、真空チャンバ12との接合部には、基
板の装填や取り出し等のためにロード室14およびアン
ロード室16を大気開放した際に、真空チャンバ12内
の真空度を保つためのゲートバルブ26および28が配
置される。 【0014】基板搬送機構20は、基板をロード室14
〜成膜位置(隔壁24の開口部24a)〜アンロード室
16に搬送するものである。さらに、基板搬送機構20
の上には、基板を裏面(非成膜面)側から加熱するため
のシースヒータ18が配置される。 【0015】図示例においては、基板搬送機構20は、
一例として、ガイドレール30と、基板ホルダ32と、
図示しない搬送手段とを有して構成される。ガイドレー
ル30は、ロード室14からアンロード室16に至る方
向に延在して、ステー等を用いた公知の手段によって真
空チャンバ12内の所定の位置に固定されている。図示
例において、基板ホルダ32は、蛍光体層を成膜される
基板(成膜基板)を保持すると共に、基板の成膜面にお
けるマスクを兼ねる枠体である。また、基板ホルダ32
はガイドレール30に載置され係合する車輪34を有し
ている。基板ホルダ32は、ガイドレール30に垂下さ
れた状態で保持/案内されて、図示しない搬送手段によ
って、ロード室14からアンロード室16に移動され
る。なお、基板ホルダ32の移動手段には、特に限定は
なく、ねじ伝動やラックアンドピニオン等の公知の手段
を利用すればよい。 【0016】隔壁24によって基板搬送機構20等と隔
てられた下方には、加熱蒸発部22が配置される。前述
のように、真空蒸着装置10は、臭化セシウムおよび臭
化ユーロビウムを成膜材料(蒸発源)とし、これらを個
々に加熱する二元の真空蒸着を行うものであり、加熱蒸
発部22は、セシウム蒸発部40(以下、Cs蒸発部4
0とする)と、ユーロビウム蒸発部42(以下、Eu蒸
発部42とする)とを有する。 【0017】図2に、加熱蒸発部22の概念図を示す。
なお、図2において(A)は上面図(図1の上方から見
た図)を、(B)は正面図(図1と同方向から見た図)
を、それぞれ示す。また、Cs蒸発部40と、Eu蒸発
部42とは、基本的に同様の構成を有するので、同じ部
材には同じ符号を付し、個々の説明は、異なる部位につ
いて行う。 【0018】Cs蒸発部40およびEu蒸発部42は、
偏向型の電子銃44(以下、偏向銃44とする)および
材料供給手段46を有する。 【0019】偏向銃44は、各種の真空蒸着装置に利用
されているものと同様、成膜材料を蒸発するために、所
定の蒸発位置にエレクトロンビーム(EB)を入射する
加熱源で、図示例においては、矢印で示すように、EB
を180°偏向して蒸発位置に入射する180°偏向銃
を利用している。なお、本発明において、電子銃は18
0°偏向銃に限定はされず、270°偏向銃、直進銃、
後述する別の態様で利用される90°偏向直進銃等、各
種の電子銃が利用可能である。 【0020】また、本発明において、偏向銃44のエミ
ッション電流やEBの加速電圧にも限定はなく、成膜材
料や成膜する膜厚に応じた十分なものであればよい。ま
た、膜中における各成分の量比の調整は、通常の二元の
真空蒸着と同様に、各偏向銃44の出力で行えばよい。
図示例においては、一例として、EBの加速電圧は−1
kV〜−30kV、エミッション電流は、Cs蒸発部4
0が50mA〜2A、Eu蒸発部42が10mA〜50
0mAとするのが好ましい(後述するが、Csに比し
て、Euの蒸着量は、極めて少ない)。 【0021】なお、本発明において、成膜材料の加熱手
段は電子銃(EB)に限定はされず、抵抗加熱等の各種
の手段が利用可能であるが、制御性等の点で、電子銃が
好ましく利用される。また、例えば、図示例において、
臭化セシウムの加熱は電子銃で行い、臭化ユーロビウム
の加熱は加熱抵抗で行う等、二元(多元)の真空蒸着に
おいて、異なる加熱手段を併用してもよい。 【0022】材料供給手段46は、所定の蒸発位置(偏
向銃44からのEBの照射位置)に、成膜材料、すなわ
ちCs蒸発部40においては臭化セシウムを、Eu蒸発
部42においては臭化ユーロビウムを、それぞれ供給す
るものである。図示例において、材料供給手段46は、
基本的に両蒸発部で同様の構成を有するものであり、シ
リンダ48と、ピストン50と、ケーシング52と、昇
降手段(モータ)54とから構成される。 【0023】シリンダ48は、その上端部がEBの照射
位置と一致するように、真空チャンバ12の下面を貫通
して一部が外部に突出した状態で、真空チャンバ12の
壁面に固定される円筒である。すなわち、図示例におい
ては、シリンダ48がいわゆるハースとなっており、そ
の上端部が材料の蒸発位置P(臭化セシウムの蒸発位置
Pc、臭化ユーロビウムの蒸発位置Pe)となる。ま
た、ピストン50は、シリンダ48内に緩く挿嵌される
円柱状のピストンヘッド50aと、先端にピストンヘッ
ド50aを固定するピストンピン50bとから構成され
る。ピストンピン50bには、ピストン50を昇降(矢
印a方向)する昇降手段54が係合する。さらに、シリ
ンダ48の開放端はケーシング52で覆われて真空チャ
ンバ12内は気密に保たれ、かつ、ピストンピン50b
は、図示しないベアリングによって、前記昇降方向に往
復動可能にケーシング52に気密に軸支される。 【0024】成膜材料は、シリンダ50の内径よりも若
干小径の円柱状に成形されて、ピストンヘッド50aに
載置された状態でシリンダ48内に収容される。基板へ
の成膜によって、蒸発位置の成膜材料が消費されると、
それに応じて、昇降手段54が駆動して円柱状の成膜材
料を上昇する。これにより、シリンダ48の上面すなわ
ち蒸発位置には、常に、成膜材料が供給される。従っ
て、加熱蒸発部22を有する真空蒸着装置10によれ
ば、複数の成膜材料を用いた2元の真空蒸着で、かつ、
200μmを超えるような厚膜の成膜を行うことがで
き、前述の蛍光体シートの蛍光体層の真空蒸着による成
膜にも、好適に対応することができる。 【0025】なお、図示例のようなCsBr:Euを蓄
積性蛍光体とする蛍光体層では、蓄積性蛍光体における
Eu/Csの量比は、例えば、モル濃度比で0.003
/1程度と大幅な差があり、ユーロビウムは不純物レベ
ルである。そのため、図示例においては、Cs蒸発部4
0に装填される臭化セシウムの量を、Eu蒸発部42に
装填される臭化ユーロビウムよりも多くしている。ある
いは、本発明を、このような蒸着量の差が大きい二元
(多元)蒸着に利用する場合には、蒸着量の少ない成膜
材料には、材料供給手段を設けず、通常の真空蒸着と同
様に、ハース(ハースライナ)等に成膜材料を収容し
て、所定の蒸発位置に配置してもよい。すなわち、本発
明においては、材料供給手段は、少なくとも1以上の成
膜材料に対応して設置されればよい。 【0026】本発明において、柱状(後述するタブレッ
ト)の成膜材料は、公知の方法で成形すればよく、例え
ば、粉末状の成膜材料を成形用のダイスに投入して、粉
末金型プレス成形機で成形した後、真空乾燥処理を行う
方法等が例示される。なお、図示例においては、円柱状
の成膜材料を用いているが、本例は、これに限定はされ
ず、同様の機構で角柱状の成膜材料を供給してもよい。 【0027】多元の真空蒸着を行う系、特に、図示例の
ような、蒸着量比が大幅に異なる真空蒸着を行う系にお
いて、各成分を均一に分散して高品位な膜を得るために
は、各成膜材料の蒸発位置は近いのが好ましい。図示例
においては、同じ構成を有する2つの蒸着部(Cs蒸着
部40とEu蒸着部42)を向きを互いに逆にして、蒸
発位置(材料の供給位置)を突き合わせるように配置す
ることにより、二元の成膜材料の蒸発位置を近接させて
いる。 【0028】なお、本発明の真空蒸着装置において、各
成膜材料の蒸発位置の距離には、特に限定は無い。しか
しながら、多元の成膜材料から蒸着される各成分、特
に、蒸着量が不純物レベルの成分を含む場合でも、各成
分を均一に分散して蒸着すると共に、20μm以上、さ
らには200μmの厚膜を成膜する場合であっても、こ
のような均一分散を実現するためには、各成膜材料の蒸
発位置は、前述のように近接すると共に、基板の中心と
成膜材料(蒸発源)の中心とが合うように配置するのが
好ましい。なお、本発明において、不純物レベルとは、
モル濃度で1%以内である。 【0029】また、各成膜材料の蒸発位置の位置関係に
も、特に、限定はないが、混合蒸気流が得られる範囲内
で最適化すればよい。また、規制板等を配置して、より
均一な混合蒸気流とするのも好ましい。さらに、シリン
ダ48の直径(通常にハース(ハースライナ)を使用す
る場合には、そのサイズ。後述する回転ルツボであれ
ば、回転ルツボの幅)にも、特に限定は無いが、電子銃
で発生させたEBを蒸発位置に照射できる範囲内で最適
化するのが好ましい。 【0030】本発明において、各成膜材料の蒸発位置と
基板(成膜位置)との距離との距離にも、特に限定はな
いが、膜厚分布、蒸着効率が実用的な範囲内で最適化す
るのが好ましい。 【0031】前述のように、真空蒸着装置10は、ロー
ドロックタイプと呼ばれる真空蒸着装置で、成膜を行う
際には、まず、基板を基板ホルダ32に保持して、ロー
ド室14の所定位置に装填する。なお、基板は、真空チ
ャンバ12内において、成膜面が下方に向くようにセッ
トされる。成膜開始が指示され、真空チャンバ14(ロ
ード室14およびアンロード室16を含む)内の真空度
が所定値に到達すると、ゲートバルブ26を開放して、
基板搬送機構20がアンロード室16に向けて基板ホル
ダ32の搬送を開始する。また、シースヒータ18は、
基板搬送機構20によって搬送される基板を裏面から加
熱される。なお、ロード室14に、新たな基板を装填す
る場合には、基板ホルダ32がロード室14から排出さ
れた時点で、ゲートバルブ26を閉塞する。 【0032】基板(その成膜領域)が隔壁24の開口部
24aに対応する位置の直前に搬送されたら、加熱蒸発
部22において、偏向銃44が駆動を開始して蒸発位置
PにEBを照射し、成膜材料(臭化セシウムおよび臭化
ユーロビウム)が蒸発されて、基板へのCsBr:Eu
の蒸着すなわち蛍光体層の成膜が開始される。基板ホル
ダ32がさらに搬送され、基板の成膜領域が隔壁24の
開口部24aから外れると、偏向銃44を停止して、成
膜を終了する。従って、基板ホルダ32の搬送速度(す
なわち成膜時間)、偏向銃44の出力等は、成膜速度や
成膜する膜厚に応じて、適宜、設定すればよい。なお、
本例においては、成膜速度は、10nm/sec〜50
00nm/secとするのが好ましい。成膜を終了した
基板を保持する基板ホルダ32は、さらに搬送されて、
アンロード室16に収容される。なお、成膜を終了した
基板を取り出す場合には、基板ホルダ32がアンロード
室16に収容された時点で、ゲートバルブ28を閉塞す
る。 【0033】図示例の真空蒸着装置10においては、基
本的に、ロード室14からアンロード室16に至る一回
の基板の搬送(ワンパス)によって成膜を終了するが、
本発明はこれに限定はされず、基板搬送機構20によっ
て基板を1回あるいは複数回往復搬送して、成膜を行っ
てもよい。 【0034】図3に、本発明の真空蒸着装置に利用され
る加熱蒸発部の別の例の概念図を示す。なお、図3も、
前記図2と同様、(A)は上面図で、(B)は正面図で
ある。また、図3に示される例は、材料供給手段の構成
が異なる以外は、図2に示される例と同様の構成を有す
るので、同じ部材には同じ符号を付し、説明は、異なる
部位を主に行う。 【0035】図3に示される加熱蒸発部56は、先の例
と同様、180°偏向銃である偏向銃44を用いて、二
元の成膜材料を蒸発するものである。ここで、前述の例
では、材料供給手段46は、成膜材料を真空チャンバ1
2外部の下方から供給したが、図示例の材料供給手段5
8は、成膜材料を真空チャンバ12内の側方から、蒸発
位置に供給する。 【0036】図3においては、図中左側がCs蒸発部
で、同右側がEu蒸発部となり、共に、同様の構成の材
料供給手段58を有する。材料供給手段58は、一方向
に延在する溝60aが形成された凹状断面を有するレー
ル部60と、レール部60の溝60aに緩く嵌入する押
動部62aおよび先端に押動部62aを固定するピスト
ンピン62bを有するピストン62と、ピストンピン6
2bに係合し、ピストン62を溝60aの延在方向(矢
印a方向)に往復動する移動手段(モータ)64とから
構成される。また、ピストンピン62bは、図示しない
ベアリングを有する支持部材66によって、溝60aの
延在方向に往復動自在に軸支される。なお、レール60
は、蒸発位置P以外の成膜材料を覆う、覆いを有しても
よい。 【0037】この加熱蒸発部56においては、溝60a
に緩く嵌入する四角柱状に成形された成膜材料が用いら
れる。このような成膜材料は、蒸発位置と逆端側を押動
部62aに当接して、溝60aに収容されることによ
り、装填される。 【0038】本例においては、成膜材料の供給方向が異
なる以外は、基本的に、前述の加熱蒸発部22と同様に
して、成膜材料の蒸発が行われる。例えば、各成膜材料
の蒸発位置P(PcおよびPe)がレール部60の先端
部近傍の円(点線)で示される部分に設定されており、
偏向銃44は、ここにEBを照射して、真空蒸着を行
う。また、成膜によって、蒸発位置の成膜材料が消費さ
れ場合には、それに応じて、移動手段64がピストンピ
ン62bを蒸発位置に向かって移動して、押動部62a
によって成膜材料を押動して、蒸発位置に成膜材料を供
給する。 【0039】図4に、本発明に利用される加熱蒸発の別
の例の上面図を示す。以上の例は、柱状に成形した成膜
材料を用いたが、図4に示される例は、タブレット状に
成形した成膜材料、あるいは、粒状の成膜材料を、ハー
スライナのような容器に収容して、蒸発位置に装填し
て、同様の偏向銃44で蒸発するものである。 【0040】図4に示される加熱蒸発部68において
は、符号70がCs蒸発部、符号72がEu蒸発部であ
る。なお、図示例においては、Eu蒸発部72は、材料
供給手段を有しておらず、成膜材料である臭化ユーロビ
ウムは、通常の真空蒸着装置と同様に、ハース(ハース
ライナ)74に充填されるが、本発明は、これに限定は
されず、Eu蒸発部72が臭化ユーロビウムの供給手段
を有してもよい。 【0041】Cs蒸発部70において、材料供給手段7
6は、成膜材料である臭化セシウムを収容する容器82
を載置する、供給ターレット78と成膜ターレット80
の二つのターレットを有する。両ターレットは、共に円
形で、外周の一部を極近接して配置され、中心(78a
および80a)を軸に、図示しない回転手段によって、
所定の回転角で、矢印aおよびbで示される方向に断続
的に回転される。供給ターレット78には、中心78a
から成膜ターレット80に向かう半径方向(矢印c)に
容器82を押動する、押動手段84が配置される。な
お、押動手段84による容器82の押動は、公知の方法
によればよい。 【0042】Cs蒸発部70において、偏向銃44から
のEBの照射による蒸発で蒸発位置Pcに位置する容器
82に収容される臭化セシウムが無くなると、偏向銃4
4の駆動が停止して、成膜ターレット80および供給タ
ーレット78が所定角回転して、停止する。ターレット
の回転が停止すると、再度、偏向銃44が駆動して成膜
が再開されると共に、空になった容器82は、図示しな
いロボットアーム等の公知の手段でによって、速やかに
成膜ターレット80から排出される。また、ターレット
の回転が停止したら、供給ターレット78においては、
押動手段84が駆動して、容器82を1つ、成膜ターレ
ット80に載置する。これにより、蒸発位置Pcの容器
82に収容される臭化セシウムが無くなっても、臭化セ
シウムを十分に収容する容器82を直ちに供給できる。 【0043】図示例では、蒸発位置Pcおよび両ターレ
ットの回転中心を直線上に設定し、また、成膜ターレッ
ト80の回転角は90°で、さらに、停止した際に、成
膜ターレット80と対面する側に載置される1つの容器
の中心が、必ず、前記直線上に位置するように供給ター
レット78の回転角や容器82の載置位置を設定するこ
とにより、容器82を適正に蒸発位置Pcに供給するこ
とを実現している。なお、シーケンスや各ターレットの
配置位置等は、これに限定はされない。また、容器82
を用いず、成膜材料のタブレットを同様に蒸発位置Pc
に供給するようにしてもよい。 【0044】図5に、加熱蒸発部の別の例の概念図を示
す。なお、図5においても、(A)は上面図、(B)は
正面図である。図5に示される加熱蒸発部85も、同様
の180°偏向銃である偏向銃44を加熱源として用い
るものであり、符号86がCs蒸発部、符号88がEu
蒸発部である。また、この例も、Eu蒸発部88は材料
供給手段を有しておらず、臭化ユーロビウムはハース
(ハースライナ)74に収容されるが、同様に、Eu蒸
発部88が臭化ユーロビウムの供給手段を有してもよ
い。 【0045】Cs蒸発部86は、偏向銃44に加え、回
転ルツボ90および材料(臭化セシウム)タンク92か
らなる材料供給手段94を有する。回転ルツボ90は、
上面に成膜材料を収容する溝90aが一周に渡って形成
された、凹状の断面を有する円形のリング状のルツボで
ある。この回転ルツボ90は、リング(円)の中心を軸
に、図示しない回転手段で図中矢印a方向に回転され
る。また、成膜材料の蒸発位置Pc(EBの照射位置)
は、この溝90aが存在する位置に設定される。一方、
材料タンク92は、顆粒状の臭化セシウムを収容するタ
ンクであって、下方に開閉自在な排出口92aを有し、
かつ、この排出口92aが回転ルツボ90の溝90aに
対向するように、配置される。 【0046】このようなCs蒸発部86においては、成
膜を行って蒸発位置Pcの臭化セシウムが所定量以下に
なると、蒸発位置Pcに対応する所定の回転角だけ、回
転ルツボ90を回転する。一方で、この回転時に、材料
タンク92は、排出口92aを開放して、溝90aに臭
化セシウムを供給する。従って、臭化セシウムが消費さ
れても、直ちに、蒸発位置Pcに供給することができ
る。 【0047】図6に、加熱蒸発部の別の例の概念図を示
す。なお、図6においても、(A)は上面図、(B)は
正面図である。図6に示される加熱蒸発部96は、偏向
銃44ではなく、直進型の電子銃98(以下、直進銃9
8とする)と、90°偏向コイル100(以下、偏向コ
イル100とする)とを用いて、EBを蒸発位置P(P
cおよびPe)に入射する、90°偏向直進銃を用いて
成膜材料を加熱/蒸発する。図示例においては、この加
熱手段に加え、回転ルツボ102と、回転ルツボ102
に臭化セシウムを充填する材料タンク92とからなる、
材料供給手段を有する。 【0048】回転ルツボ102は、上面に、臭化セシウ
ムを収容する溝102cおよび臭化ユーロビウムを収容
する溝102eの、2本の溝が一周に渡って形成され
た、円盤状のルツボで、先の例と同様に、図示しない回
転手段で図中矢印a方向に回転される。また、図中に点
線で示すように、臭化セシウムの蒸発位置Pc(EBc
の照射位置)は、溝102cが存在する位置に、臭化ユ
ーロビウムの蒸発位置Pe(EBeの照射位置)は、溝
102eが存在する位置に、それぞれ、溝に沿って若干
長尺に設定される。さらに、臭化セシウムを収容する溝
102cに対応して、先と同様の材料タンク92が配置
される。 【0049】図示例の加熱蒸発部96においては、直進
銃98(90°偏向直進銃)から出射したEBを各蒸発
位置Pに沿ってスキャニング(走査)することにより、
成膜材料を蒸発して、成膜を行う。成膜を行って、蒸発
位置P(主に、蒸発位置Pc)の溝に収容される成膜材
料が所定量以下になると、蒸発位置Pに対応する所定の
回転角だけ、回転ルツボ102を回転する。一方、この
回転の際に、先の例と同様に、材料タンク92は、排出
口92aを開放して溝102cに臭化セシウムを供給す
る。従って、両蒸発位置Pには、常に、十分な量の成膜
材料を供給することができる。 【0050】図5および図6に示されるような、回転ル
ツボ90等を用いる態様においては、回転ルツボ90の
回転の際には、成膜は停止してもよく、あるいは、成膜
を行ったまま、回転ルツボ90を回転してもよい。ま
た、回転ルツボの溝に顆粒状の成膜材料を充填するので
はなく、同様のリングの上に、ハースライナのような成
膜材料を収容した容器を配列して、あるいは、成膜材料
のタブレットを配列して、同様にして、蒸発位置への成
膜材料の供給を行ってもよい。 【0051】また、図示例においては、直進銃98によ
ってEBをスキャニングして成膜材料の加熱を行ってい
るが、本発明は、これに限定はされず、直進銃98を用
いる態様においては、このようなスキャニングを行って
もよく、あるいは、適宜設定された一点あるいは複数点
の蒸発位置にEBを入射して成膜材料を蒸発する方法
等、各種の方法が利用可能である。 【0052】図7に、加熱蒸発部の別の例の概念図を示
す。なお、図7においても、(A)は上面図、(B)は
正面図である。図7に示される加熱蒸発部104も、前
述の図6に示される例と同様の直進銃98と偏向コイル
100とからなる90°偏向直進銃を加熱源として用い
るものである。また、直進銃98と偏向コイル100と
の間には、臭化セシウムを収容するCs収容部106c
および臭化ユーロビウムを収容するEu収容部106e
を有するルツボ106が配置される。図示例において
は、EBの進行方向に対して、直進銃98側にCs収容
部106cが、偏向コイル100側にEu収容部106
eが配置され、また、ルツボ106は、この収容部の組
み合わせを、2つ有している。各成膜材料の蒸発位置P
は、ルツボ106の各収容部に対応して設定される。 【0053】この加熱蒸発部104は、真空チャンバ1
2の底面に固定されて、真空チャンバ12内に連通する
サブチャンバ108を有しており、両者の連通部は、ゲ
ートバルブ110によって気密に開放/閉塞自在にされ
ている。サブチャンバ108内には、先と同様のルツボ
106を保持し、かつ、真空チャンバ12内のルツボ1
06と、自らが保持しているルツボ106とを交換す
る、ルツボ入換機構112(以下、入換機構112とす
る)が配置される。また、サブチャンバ108には、図
示しない真空ポンプが接続される。 【0054】図示例の加熱蒸発部104においては、直
進銃98から出射したEBを、ルツボ106の各成膜材
料の収容部の一方(例えば、図7(A)上方側=図7
(B)紙面に奥手側)に照射して、成膜を行う。この収
容部の成膜材料(臭化セシウムか臭化ユーロビウムのい
ずれか一方でも)が無くなったら、ルツボ106の他方
側の収容部にEBを照射して、成膜を行う。なお、この
状態では、ゲートバルブ110は閉塞されている。この
間に、サブチャンバ108の入換機構112に、収容部
に各成膜材料が充填されたルツボ106を装填し、サブ
チャンバ108の内部を所定の真空度まで排気してお
く。 【0055】真空チャンバ12内のルツボ106の成膜
材料が無くなったら、直進銃98からのEBの照射を停
止して、ゲートバルブ110を開放し、入換機構112
が、真空チャンバ12内のルツボ106と、入換機構1
12が保持するルツボ106とを入れ換えて、ゲートバ
ルブ110を閉塞する。なお、入換機構112によるル
ツボ106の入れ換えは、公知の手段で行えばよい。そ
の後、真空チャンバ12内が所定圧力になったら、直進
銃98を駆動して蒸着を再開する。一方では、サブチャ
ンバ108を開放して空になったルツボ106を取り外
し、成膜材料が充填されたルツボ106を装填して、そ
の後、サブチャンバ108を閉塞して、内部を排気す
る。 【0056】このような図2〜図7に示される加熱蒸発
部は、図1に示されるロードロックタイプを始めとし
て、各種の真空蒸発装置に利用可能である。さらに、各
加熱蒸発部において、用いる電子銃も図示例に限定はさ
れず、真空蒸発装置や加熱蒸発部の構成や規模等に応じ
て、可能であれば、例えば、加熱源として180°偏向
銃を例示した態様において、90°偏向直進銃を利用し
てもよい。また、それぞれの成膜材料(蒸発位置)で、
異なる材料供給手段を用いてもよい。 【0057】図8に、本発明の真空蒸着装置の別の一例
として、図1に示されるようなロードロックタイプの真
空蒸着装置10において、加熱蒸発部22の代わりに、
図6に示されるような、直進銃98および偏向コイル1
00からなる90°偏向直進銃と、臭化セシウムを収容
する溝102cおよび臭化ユーロビウムを収容する溝1
02eを有する回転ルツボ102と、材料タンク92と
を有する加熱蒸発部96を用いた、真空蒸着装置118
の概念図を示す。なお、図8に示される真空蒸着装置1
18においては、各構成要素は、先に説明したものと全
く同様である。 【0058】さらに、本発明の真空蒸着装置は、このよ
うなロードロックタイプにも限定されず、各種の構成の
真空蒸着装置に利用可能である。図9に、本発明の真空
蒸着装置の別の1例の概念図を示す。なお、図9に示さ
れる例では、先の図1に示される真空蒸着装置10と各
種の部材を共有するので、同じ部材には同じ符号を付
し、説明は、異なる部位を主に行う。 【0059】図9に示される真空蒸着装置120は、基
板Sを保持して回転する基板回転機構122を利用する
ものである。基板回転機構122は、回転駆動源124
と、ターンテーブル126とから構成される。ターンテ
ーブル126は、上側の本体128と下側(加熱蒸発部
22側)のシースヒータ130とからなる円板で、その
下面の所定位置に複数枚の基板Sを保持して、中心を回
転軸として、回転駆動源124によって所定速度で回転
される。なお、基板Sは、成膜面を下方に向けて、マス
クを兼ねるホルダ等を用いた公知の方法でターンテーブ
ル126に保持すればよい。 【0060】先の例と同様、図示例においても、真空チ
ャンバ12には真空ポンプが接続され、また、真空チャ
ンバ12内は、隔壁134によって上下に隔離されてお
り、上方には基板回転機構122が、下方には2つの加
熱蒸発部22が配置されている。なお、加熱蒸発部22
は、図2と全く同様であるので、同じ部材には同じ符号
を付し、詳細な説明は省略する。各加熱蒸発部22は、
ターンテーブル126による基板32の回転軌道に対応
する位置に配置され、また、隔壁134の加熱蒸発部2
2に対応する位置には、開口134aが形成される。な
お、加熱蒸発部22は、2つには限定はされず、1つで
も3つ以上でもよい。さらに、真空チャンバ12内に
は、各加熱蒸発部22に対応する空間を略分離するよう
に、第2隔壁136が配置される。 【0061】このような真空蒸着装置120において
は、ターンテーブル126の所定位置に基板Sを装着し
た後、真空チャンバ12を閉塞して減圧する。真空チャ
ンバ12の内部が所定の真空度になったら、回転駆動源
124によってターンテーブル126を所定速度で回転
しつつ、先の例と同様にして、加熱蒸発部22において
各成膜材料(臭化セシウムおよび臭化ユーロビウム)を
加熱して蒸発させて、基板SにCsBr:Euからなる
蛍光体層を成膜する。なお、蒸発位置Pの成膜材料が無
くなったら、先と同様にして、材料供給手段46が各材
料を供給する。成膜を終了したら、ターンテーブル12
6の回転を停止し、真空チャンバ12を開放して、蛍光
体層の成膜を終了した基板Sを取り出し、再度、成膜を
行う際には、以下、同様にして、基板Sを装填して、成
膜を行えばよい。 【0062】なお、このような基板回転機構122を利
用する真空蒸着装置においても、前述の図3〜図7に示
される加熱蒸発部(材料供給手段)の全てが利用可能で
あり、また、それぞれの成膜材料で、異なる材料供給手
段を用いてもよい。また、本発明の真空蒸着装置は、こ
のようなロードロックタイプや基板回転機構を利用する
ものに限定はされず、例えば、1つの基板に成膜を行う
バッチタイプの真空蒸着装置等、各種の真空蒸着装置の
全てに利用可能である。 【0063】以上、本発明の真空蒸着装置について詳細
に説明したが、本発明は、上記実施例に限定はされず、
本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や
変更を行ってもよいのは、もちろんである。例えば、以
上の例では、二元の加熱蒸発部を1つ、あるいは2つ有
していたが、本発明は、これに限定はされず、成膜に必
要な蒸発量に応じて、二元(多元)の加熱蒸発部を3以
上有してもよい。また、成膜する膜の組成等に応じて、
二元(多元)の加熱蒸発部と、一元の加熱蒸発部との組
み合わせ等、互いに成膜材料の数が異なる加熱蒸発部を
組み合わせてもよい。さらに、真空蒸着装置が複数の加
熱蒸発部を有する場合には、互いに異なる構成の加熱蒸
発部を組み合わせて用いてもよい。また、本発明の真空
蒸着装置においては、必要に応じて、成膜に先立ってハ
ースやルツボ等に収容された粒状の成膜材料を溶融す
る、溶かし込み処理を行ってもよい。 【0064】 【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、二元の真空蒸着によって、200μmを超える
厚い膜を成膜することができ、例えば、(蓄積性)蛍光
体シートの蛍光体層等を好適に成膜することができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】 本発明の真空蒸着装置の一例の概念図であ
る。 【図2】 図1の真空蒸着装置の加熱蒸発部の概念図で
あって、(A)は上面図、(B)は正面図である。 【図3】 本発明の真空蒸着装置に用いられる加熱蒸着
部の別の例の概念図であって、(A)は上面図、(B)
は正面図である。 【図4】 本発明の真空蒸着装置に用いられる加熱蒸着
部の別の例の上面概念図である。 【図5】 本発明の真空蒸着装置に用いられる加熱蒸着
部の別の例の概念図であって、(A)は上面図、(B)
は正面図である。 【図6】 本発明の真空蒸着装置に用いられる加熱蒸着
部の別の例の概念図であって、(A)は上面図、(B)
は正面図である。 【図7】 本発明の真空蒸着装置に用いられる加熱蒸着
部の別の例の概念図であって、(A)は上面図、(B)
は正面図である。 【図8】 本発明の真空蒸着装置の別の例の概念図であ
る。 【図9】 本発明の真空蒸着装置の一例の概念図であ
る。 【符号の説明】 10,120 真空蒸着装置 12 真空チャンバ 14 ロード室 16 アンロード室 18,130 シースヒータ 20 基板搬送機構 22,56,68,85,96,104 加熱蒸発部 24,134 隔壁 26,28,110 ゲートバルブ 30 レール 32 基板ホルダ 34 車輪 40,70,86 Cs蒸発部 42,72,88 Eu蒸発部 44 偏向銃(偏向型の電子銃) 46,58,76,94 材料供給手段 48 シリンダ 50,62 ピストン 52 ケーシング 54 昇降手段 60 レール部 64 移動手段 66 支持部材 74 ハース 78 供給ターレット 80 成膜ターレット 82 容器 84 押動手段 90,102 回転ルツボ 90a,102c,102e 溝 92 材料タンク 98 直進銃(直進型の電子銃) 100 (90°)偏向コイル 106 ルツボ 106c Cs収容部 106e Eu収容部 108 サブチャンバ 112 ルツボ入換機構 122 基板回転機構 124 回転駆動源 126 ターンテーブル 128 本体 136 第2隔壁 P(Pc,Pe) 蒸発位置 S 基板

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】真空チャンバと、前記真空チャンバ内に複
    数設定された成膜材料の蒸発位置と、前記蒸発位置の個
    々に対応する成膜材料の加熱手段と、前記蒸発位置の少
    なくとも1つに対応して配置される、成膜材料の供給手
    段とを有することを特徴とする真空蒸着装置。
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