JP2003111458A - 形状記憶合金を用いた駆動装置及び駆動制御方法 - Google Patents

形状記憶合金を用いた駆動装置及び駆動制御方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 形状記憶合金を両引っ張り方式で用いたとき
の過剰加熱に起因する性能劣化や破壊を防止した駆動装
置と駆動制御方法を提供する。 【解決手段】 2つの形状記憶合金(c11,c12)が可動部
にそれぞれ接続されており、一方の形状記憶合金(c11又
はc12)に対して電圧又は電流を印加することにより加熱
を行い、加熱により変形した形状記憶合金(c11又はc12)
の発生力で他方の形状記憶合金(c11又はc12)を変形させ
るとともに可動部を動作させる制御を連続的に行う。可
動部の位置を位置センサー(c22)で検出し、得られる位
置信号のノイズをノイズ除去手段(c29)で除去すること
により、形状記憶合金(c11,c12)の過剰加熱を防止す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は形状記憶合金を用い
た駆動装置及び駆動制御方法に関するものであり、例え
ば、形状記憶合金の発生力を利用してカメラの手振れ補
正を行う駆動装置とその駆動制御方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】形状記憶合金は、マルテンサイト変態終
了温度以下の温度で力を受けて塑性変形しても、逆変態
終了温度以上の温度に加熱されると形状回復する。この
形状記憶効果を利用すれば、形状記憶合金でアクチュエ
ータを構成することが可能であり、従来より様々な検討
が行われている。例えば「システムと制御,第29巻,
第5号,1985年,栗林氏」では、形状記憶合金を用
いた制御要素の数学モデルと位置,力制御についての検
討結果が記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】形状記憶合金の動作
は、形状記憶合金に電流を流すことにより発生するジュ
ール熱で行われるのが一般的である。その動作により変
化する位置の制御に関し、上記文献では形状記憶合金の
PID(比例+積分+微分)制御が開示されている。しか
し、その制御は形状記憶合金の温度を考慮したものでは
ないため、アクチュエータの高速応答を実現しようとす
ると過剰加熱が問題となる。例えば、2つの形状記憶合
金を組み合わせた両引っ張り方式のアクチュエータを高
速制御すると、一方の形状記憶合金に対する通電を止め
てもその温度が上がり続け、温度が下がりきらない状態
で他方の形状記憶合金の加熱が開始されるおそれがあ
る。その結果、形状記憶合金は両方共過剰に加熱されて
高温化してしまい、性能劣化により動かなくなったり致
命的な破壊を招いたりすることになる。
【0004】本発明は形状記憶合金の過剰加熱に着目し
てなされたものであって、形状記憶合金を両引っ張り方
式で用いたときの過剰加熱に起因する性能劣化や破壊を
防止した駆動装置と、その駆動制御方法を提供すること
を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第1の発明の駆動装置は、可動部にそれぞれ接続さ
れた第1,第2の形状記憶合金と、そのうちの一方の形
状記憶合金に対して電圧又は電流を印加することにより
加熱を行い、その加熱により変形した形状記憶合金の発
生力で他方の形状記憶合金を変形させるとともに前記可
動部を動作させる制御を連続的に行う駆動制御部と、を
備えた駆動装置であって、前記駆動制御部が前記形状記
憶合金の過剰加熱を防止する過剰加熱防止手段を有する
ことを特徴とする。
【0006】第2の発明の駆動装置は、上記第1の発明
の構成において、前記可動部の位置を検出する位置セン
サーを更に備え、前記過剰加熱防止手段が前記位置セン
サーにより得られる位置信号のノイズを除去するノイズ
除去手段であることを特徴とする。
【0007】第3の発明の駆動装置は、上記第2の発明
の構成において、前記ノイズ除去手段が基準信号のノイ
ズを除去することを特徴とする。
【0008】第4の発明の駆動装置は、上記第2の発明
の構成において、前記ノイズ除去手段がフィードバック
ループ遅れ限界の高次元のローパスフィルターであるこ
とを特徴とする。
【0009】第5の発明の駆動装置は、上記第1の発明
の構成において、前記過剰加熱防止手段が、前記形状記
憶合金に対する印加電圧の不感帯を設ける印加電圧不感
帯手段であることを特徴とする。
【0010】第6の発明の駆動装置は、上記第5の発明
の構成において、前記印加電圧不感帯手段がダイオード
であることを特徴とする。
【0011】第7の発明の駆動装置は、可動部にそれぞ
れ接続された第1,第2の形状記憶合金と、そのうちの
一方の形状記憶合金に対して電圧又は電流を印加するこ
とにより加熱を行い、その加熱により変形した形状記憶
合金の発生力で他方の形状記憶合金を変形させるととも
に前記可動部を動作させる制御を連続的に行う駆動制御
部と、を備えた駆動装置であって、前記形状記憶合金の
過剰加熱の前触れを検知する検知手段を更に備え、その
検知結果に基づいて前記駆動制御部が前記形状記憶合金
に対する通電を抑えるか又は停止することを特徴とす
る。
【0012】第8の発明の駆動装置は、上記第7の発明
の構成において、前記検知手段が、前記形状記憶合金の
過剰加熱の前触れを温度で検知する温度センサーである
ことを特徴とする。
【0013】第9の発明の駆動制御方法は、可動部にそ
れぞれ接続された第1,第2の形状記憶合金のうちの一
方の形状記憶合金に対して電圧又は電流を印加すること
により加熱を行い、その加熱により変形した形状記憶合
金の発生力で他方の形状記憶合金を変形させるとともに
前記可動部を動作させる制御を連続的に行う駆動制御方
法において、前記形状記憶合金の過剰加熱を防止するこ
とを特徴とする。
【0014】第10の発明の駆動制御方法は、可動部に
それぞれ接続された第1,第2の形状記憶合金のうちの
一方の形状記憶合金に対して電圧又は電流を印加するこ
とにより加熱を行い、その加熱により変形した形状記憶
合金の発生力で他方の形状記憶合金を変形させるととも
に前記可動部を動作させる制御を連続的に行う駆動制御
方法において、前記形状記憶合金の過剰加熱の前触れが
あれば前記形状記憶合金に対する通電を抑えるか又は停
止することを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施した駆動装置
及び駆動制御方法を、図面を参照しつつ説明する。ここ
で挙げる駆動装置とその駆動制御方法は、形状記憶合金
を両引っ張り方式で使用し、その発生力を利用してカメ
ラの手振れ補正を連続的な制御により高速で行うもので
ある。ただし、その機能をカメラの手振れ補正以外に応
用することも勿論可能である。
【0016】《手振れ補正システム》図1に手振れ補正
システムの構成例を示し、それに基づいて手振れ補正シ
ステムの原理を説明する。この手振れ補正システムは、
振れの検出系にジャイロ(角速度センサー)検出方式、振
れの補正光学系にレンズシフト方式を採用している。ま
た可動部に対する駆動制御系には、形状記憶合金(SM
A:Shape Memory Alloy)を使用したツインSMAアク
チュエータと、PSD(Position Sensitive Device)を
使用した位置検出センサーと、を備えたアナログサーボ
制御方式を採用している。カメラに振れが発生するとフ
ィルム面上で振れが発生し、結果として振れた写真が撮
影されてしまうが、検出系で振れ量を検出し、補正光学
系で振れを防ぐ方向に被写体からの光を屈折させること
で、振れを防止することが可能となる。手振れでは、最
高約10Hz程度の正弦波の揺れがカメラに発生する。
振れを補正するためには、この揺れによる振れを防ぐよ
うに補正光学系を駆動する。
【0017】図1中の各部構成要素を説明する。図1に
おいて、a1はカメラ本体、a2,a3はジャイロセンサー、
a4は振れ検出回路、a5は振れ量検出部、a6はレリーズ
釦、a7はシーケンスコントロール部、a8は係数変換部、
a9は目標位置算出部、a10は目標位置補正部、a11は駆動
制御補正部、a12は温度センサー、a13はマイコン(μCO
M:microcomputer)、a21は撮影光学系、a22は補正光学
系、a23は駆動制御部、a24はX駆動アクチュエータ、a2
5はX方向位置センサー、a26はY駆動アクチュエータ、
a27はY方向位置センサーである。
【0018】カメラの振れは、2つのジャイロセンサー
(a2,a3)により検出される。各ジャイロセンサー(a2,a3)
は、カメラが振れによって回転したときの振れの角速度
信号を出力する。ジャイロセンサー(a2,a3)はそれぞれ
一方向の回転角速度を検出するので、一方のジャイロセ
ンサー(a2)でX方向(水平方向)の回転振れが検出され、
他方のジャイロセンサー(a3)でY方向(垂直方向)の回転
振れが検出される。振れ検出回路(a4)は、ジャイロセン
サー(a2,a3)の信号ノイズをカットするためのフィルタ
ー回路、角速度信号を角度信号に変換するための積分回
路等から構成されている。振れ量検出部(a5)は、振れ検
出回路(a4)から出力されたX方向及びY方向の回転振れ
を所定時間間隔で取り込み、カメラの振れ量を出力す
る。X方向の振れ量はdetxとして出力され、Y方向の振
れ量はdetyとして出力される。
【0019】撮影のためにカメラの使用者がレリーズ釦
(a6)を操作すると、それをシーケンスコントロール部(a
7)が検知する。シーケンスコントロール部(a7)は、カメ
ラの撮影や手振れ補正等に関するシーケンスをコントロ
ールする。レリーズ釦(a6)が半押しされると、撮影準備
開始スイッチがON状態(S1ON)となり、シーケンス
コントロール部(a7)は撮影の準備をスタートする。撮影
の準備では、測光や被写体距離検出等が行われる。レリ
ーズ釦(a6)が全押しされると、撮影状態に移行する。そ
して、ピント調節用のレンズを駆動して、手振れ補正駆
動を開始する。
【0020】シーケンスコントロール部(a7)は、手振れ
補正を以下のシーケンス(#1)〜(#3)でコントロールす
る。 (#1):振れ検出回路(a4)からの角度信号を振れ量検出部
(a5)に取り込んで、振れ量(detx,dety)を検出する。 (#2):振れ量検出部(a5)で得られた振れ量(detx,dety)
を係数変換部(a8)で移動量(px,py)に変換する。このと
き係数変換部(a8)は、補正光学系(a22)の個体バラツキ
や温度によって変化する光学性能を考慮して、撮影準備
状態に移行した際に最適な係数を算出する。 (#3):係数変換部(a8)からの移動量(px,py)を目標位置
算出部(a9)で実際の駆動信号量(drvx,drvy)に変換す
る。このとき目標位置算出部(a9)は、駆動制御部(a23)
及びX,Y駆動アクチュエータ(a24,a26;特に内蔵され
ているSMA)の温度による環境変化や経時変化による
駆動部の性能変化を考慮して、移動量(px,py)を実際の
駆動信号(drvx,drvy)に変換する。
【0021】温度センサー(a12)は、温度による性能変
化を補正するために使用される。目標位置補正部(a10)
は、温度センサー(a12)からの信号を入力することで、
目標位置を補正するための補正信号を出力する。主に
は、温度が高くなることによって性能が変化するツイン
SMAアクチュエータで構成された、X,Y駆動アクチ
ュエータ(a24,a26)のサーボゲイン(P,D,DDの各ゲ
イン)を補正する。駆動制御補正部(a11)は、駆動の制御
状態を最適化する。つまり、ツインSMAアクチュエー
タ(a24,a26)及び駆動メカニズムの個体バラツキや温度
による駆動性能の変化があっても、各個体・各温度で最
適な駆動制御が発揮できるように最適ゲインを設定す
る。なお、マイコン(a13)の枠内のブロックでは、マイ
コン(a13)によるデジタル処理が行われる。
【0022】撮影光学系(a21)は、補正光学系(a22)とセ
ットで、被写体からの光をカメラのフィルム面に結像さ
せる。補正光学系(a22)は、X,Y駆動アクチュエータ
(a24,a26)によって駆動されると、被写体からの光をそ
れぞれの方向に屈折する。その結果、振れを補正するこ
とができる。駆動制御部(a23)は、目標位置算出部(a9)
から出力されるX,Y方向のそれぞれの目標位置に、補
正光学系(a22)を駆動させるための制御を連続的に行う
アナログサーボ回路である(詳細は図4,図5,図16
に示す。)。
【0023】X駆動アクチュエータ(a24)は、補正光学
系(a22)をX方向に駆動するためのアクチュエータであ
り、この装置では後述するツインSMAアクチュエータ
を採用している。X方向位置センサー(a25)は、可動部
である補正光学系(a22)のX方向の動き・位置を検出す
るための位置検出センサーであり、この装置では後述す
るLED(Light Emitting Diode)及びスリットを可動側
に搭載し(図6)、固定側にはPSDを用いた回路を採用
している。Y駆動アクチュエータ(a26)は、補正光学系
(a22)をY方向に駆動するためのアクチュエータであ
り、X駆動アクチュエータ(a24)と同様にツインSMA
アクチュエータを採用している。Y方向位置センサー(a
27)は、可動部である補正光学系(a22)のY方向の動き・
位置を検出するための位置検出センサーであり、X方向
位置センサー(a25)と同様にLED及びスリットを可動
側に搭載し、固定側にはPSDを用いた回路を採用して
いる。
【0024】《駆動メカニズム及びアクチュエータの構
成》図2に駆動メカニズムの構成を示す。図2におい
て、d1は補正光学系(図1中のa22に相当する。)、d2は
補正光学系枠、d3はY方向用のスライド軸、d4はY方向
用のスライドガイド、d5はY方向用のアクチュエータピ
ン、d6はY方向用のサブガイド、d6AはY方向用のスラ
イド軸、d7はY+方向(図2の上方向)駆動用のSMA
(pSMA)、d8はY−方向(図2の下方向)駆動用のSM
A(mSMA)、d9は台板、d13はX方向用のスライド
軸、d14はX方向用のスライドガイド、d15はX方向用の
アクチュエータピン、d16はX方向用のサブガイド、d16
AはX方向用のスライド軸、d17はX+方向(図2の右方
向)駆動用のSMA(pSMA)、d18はX−方向(図2の
左方向)駆動用のSMA(mSMA)である。基本構成的
には親ガメ子ガメの構成をとっており、土台(d19)上で
親ガメに相当する台板(d9)がX方向に駆動され、子ガメ
に相当する補正光学系(d1)が台板(d9)に対してY方向に
駆動される。
【0025】補正光学系(d1)は、補正光学系枠(d2)に保
持されている。補正光学系枠(d2)にはスライドガイド(d
4)が固定されており、スライドガイド(d4)にはアクチュ
エータピン(d5)が固定されている。アクチュエータピン
(d5)は、pSMA(d7)及びmSMA(d8)を可動部に接続
して止めるための端子(駆動点)である。したがって、p
SMA(d7)又はmSMA(d8)の駆動力により、補正光学
系(d1),補正光学系枠(d2),スライドガイド(d4)及びア
クチュエータピン(d5)から成る可動部を一体的に移動さ
せることができる。その際の移動は、スライドガイド(d
4)がスライド軸(d3)に沿ってY方向にガイドする。ま
た、補正光学系枠(d2)にはサブガイド(d6)が接続されて
いる。サブガイド(d6)は、スライド軸(d6A)に沿って補
正光学系(d1)等の移動をY方向にガイドするとともに、
補正光学系(d1)等がY方向に移動するときに紙面垂直方
向に傾くのを防止する。
【0026】Y方向駆動用のpSMA(d7)に対して電圧
(又は電流)を印加することにより加熱を行うと、pSM
A(d7)は記憶長さに戻ることにより変形し、結果として
Y+方向に縮むことになる。Y方向駆動用のmSMA(d
8)も、pSMA(d7)と同様に電圧(又は電流)が印加され
ることでY−方向に縮む。補正光学系(d1)をY方向の+
側(Y+方向)に駆動したい場合には、pSMA(d7)に電
圧(又は電流)を印加する。このとき、反対側のmSMA
(d8)は発生力が弱くなければならないので、mSMA(d
8)に対する通電は行わない。逆に、補正光学系(d1)をY
方向の−側(Y−方向)に駆動したい場合には、mSMA
(d8)に電圧(又は電流)を印加し、反対側のpSMA(d7)
には電圧(又は電流)を印加しない。
【0027】pSMA(d7)にのみ通電すればpSMA(d
7)の発生力がmSMA(d8)の発生力に勝って+方向の駆
動が行われ、mSMA(d8)にのみ通電すればmSMA(d
8)の発生力がpSMA(d7)の発生力に勝って−方向の駆
動が行われる。このように2つのSMA(d7,d8)を両引
っ張り方式で使用する、いわゆるツインSMAアクチュ
エータ方式では、2つのSMA(d7,d8)の発生力のバラ
ンスを変化させることがその駆動原理となる。そのため
に、力を発生させたい方のSMAへの通電を行い、反対
側のSMAへの通電は行わない。
【0028】前述したように、台板(d9)はY方向駆動用
の各構成要素(d1…)を保持しておくための親ガメに相当
し、この親ガメに対して補正光学系(d1)が子ガメとして
Y方向に駆動される。台板(d9)にはスライドガイド(d1
4)が固定されており、スライドガイド(d14)にはアクチ
ュエータピン(d15)が固定されている。アクチュエータ
ピン(d15)は、pSMA(d17)及びmSMA(d18)を可動
部に接続して止めるための端子(駆動点)である。したが
って、pSMA(d17)又はmSMA(d18)の駆動力によ
り、補正光学系(d1)等を載せた台板(d9),スライドガイ
ド(d14)及びアクチュエータピン(d15)から成る可動部を
一体的に移動させることができる。その際の移動は、ス
ライドガイド(d14)がスライド軸(d13)に沿ってX方向に
ガイドする。また、台板(d9)にはサブガイド(d16)が接
続されている。サブガイド(d16)は、スライド軸(d16A)
に沿って台板(d9)等の移動をX方向にガイドするととも
に、台板(d9)等がX方向に移動するときに紙面垂直方向
に傾くのを防止する。
【0029】X方向駆動用のpSMA(d17)に対して電
圧(又は電流)を印加することにより加熱を行うと、pS
MA(d17)は記憶長さに戻ることにより変形し、結果と
してX+方向に縮むことになる。X方向駆動用のmSM
A(d18)も、pSMA(d17)と同様に電圧(又は電流)が印
加されることでX−方向に縮む。台板(d9)をX方向の+
側(X+方向)に駆動したい場合には、pSMA(d17)に
電圧(又は電流)を印加する。このとき、反対側のmSM
A(d18)は発生力が弱くなければならないので、mSM
A(d18)に対する通電は行わない。逆に、台板(d9)をX
方向の−側(X−方向)に駆動したい場合には、mSMA
(d18)に電圧(又は電流)を印加し、反対側のpSMA(d1
7)には電圧(又は電流)を印加しない。
【0030】pSMA(d17)にのみ通電すればpSMA
(d17)の発生力がmSMA(d18)の発生力に勝って+方向
の駆動が行われ、mSMA(d18)にのみ通電すればmS
MA(d18)の発生力がpSMA(d17)の発生力に勝って−
方向の駆動が行われる。このようにツインSMAアクチ
ュエータ方式では、各SMA(d17,d18)に印加する電流
をコントロールすることにより、pSMA(d17),mS
MA(d18)の発生力量のバランスをコントロールするこ
とができるので、X方向の駆動コントロールが可能とな
る。
【0031】図3に、標準的なツインSMAアクチュエ
ータの駆動特性を示す。図3のグラフにおいて、横軸は
各SMAへの印加電流であり、縦軸はツインSMAアク
チュエータの動き(つまり駆動点の位置)である。mSM
Aの通電OFFでpSMAに電流を印加した場合、図3
中の「pSMA ON」に示すラインでpSMAの印加
電流に応じた駆動が行われる。逆に、−側に駆動したい
場合には、pSMAの通電OFFでmSMAに電流を印
加する。すると、図3中の「mSMA ON」に示すラ
インでmSMAの印加電流に応じた駆動が行われる。
【0032】SMAは記憶温度より低い温度状態では柔
らかい状態になっているため発生力が弱く、記憶温度以
上に加熱されると硬くなるため引っ張り方向の発生力量
としては大きくなる。駆動点を+側に移動させる場合、
mSMAには通電せずに柔らかい状態としておき、pS
MAに電流を印加する。印加電流が大きくなるにしたが
って、pSMAの温度も上昇し発生力量も上昇する。そ
の結果、以下の式(i)に示すアクチュエータ発生力Fd
が、0バランス状態から+側に変化する。このとき、加
熱により変形して縮んだpSMAの発生力で他方のmS
MAが変形して伸びるとともに、可動部が動作すること
になる。所定量変化したところで、アクチュエータ発生
力Fdが0(Fp=Fm)となり、ツインSMAアクチュ
エータは駆動を停止する。更に+側に駆動したい場合に
は、追加の電流を印加することにより追加の駆動を行う
ことができる。
【0033】Fd=Fp−Fm …(i) ただし、 Fd:アクチュエータ発生力(+:+側変位方向の発生
力,−:−側変位方向の発生力)、 Fp:pSMAの発生力量、 Fm:mSMAの発生力量、 である。
【0034】《駆動制御部の構成》図4に、前述した駆
動制御部(a23,図1)の構成概要を示す。図4におい
て、b1はX方向の目標位置データ受信部、b2はY方向の
目標位置データ受信部、b3はX回路調整用のゲインデー
タ受信部、b4はY回路調整用のゲインデータ受信部、b5
はDAコンバータ部(DAC)、b6,b7はサンプルホール
ド(S/H)回路、b8はX方向用のサーボ制御回路、b9は
Y方向用のサーボ制御回路、b10はアクチュエータドラ
イバ部である。この駆動制御部の回路構成は、データ受
信部(b1〜b4)と、DAコンバータ部(b5)と、サーボ制御
回路部(b6〜b9)と、アクチュエータドライバ部(b10)
と、に大きく分けられる。X,Y方向の目標位置データ
受信部(b1,b2)は、目標位置算出部(a9,図1)から出力
されたX,Y方向の駆動信号データ(drvx,drvy)を保存
する。X,Y回路のゲインデータ受信部(b3,b4;X,Y
回路調整部)は、サーボ制御回路(b8,b9)のゲイン設定の
ため、駆動制御補正部(a11,図1)から出力されたX,
Y方向のゲイン設定データを保存する。
【0035】次に、目標位置の設定方法を図4に基づい
て説明する。X/Y方向選択回路(不図示)によりX方向
を選択し、X方向の目標位置データ(drvx)をX方向用の
目標位置データ受信部(b1)に転送して保存する。保存が
完了すると、DAコンバータ部(b5)が目標位置データ受
信部(b1)側の値をD/A変換する。このとき、一方のS
/H回路(b6)はサンプリング状態となるため、DAコン
バータ部(b5)の出力がX方向の目標位置電圧としてサー
ボ制御回路(b8)に入る。またこのとき、他方のS/H回
路(b7)はホールド状態となっているので、DAコンバー
タ部(b5)からの出力はY方向用のサーボ制御回路(b9)に
は入らない。
【0036】次のタイミングではY方向を選択して、Y
方向の目標位置データ(drvy)をY方向用の目標位置デー
タ受信部(b2)に転送・保存し、その値をDAコンバータ
部(b5)でD/A変換する。このタイミングでは、一方の
S/H回路(b6)がホールド状態で前回のX方向のD/A
値を保持したままとなっており、他方のS/H回路(b7)
はサンプリング状態となり、最新のD/A値をY方向用
のサーボ制御回路(b9)に出力する。このようにX方向へ
の出力とY方向への出力を交互に繰り返すことにより、
各サーボ制御回路(b8,b9)へのデータ出力を行う。
【0037】X方向用のサーボ制御回路(b8)とY方向用
のサーボ制御回路(b9)とは、基本構成が同じになってい
るので、ここではX方向用のサーボ制御回路(b8)を例に
挙げて説明する。サーボ制御回路(b8)の内部には、「位
置検出部」と「サーボ制御部」が設けられており、X回
路調整部(b3)での設定値に対応した値に回路ゲイン(X
Pゲイン,XDゲイン,XDDゲイン)を変更すること
ができる。Pゲインとは比例ゲイン(目標位置と現在位
置との差のゲイン)であり、Dゲインとは微分ゲイン(9
0度の位相進み補償ゲイン)であり、DDゲインとは微
微分ゲイン(更なる90度の位相進み補償ゲイン)であ
る。サーボ制御回路(b8)内の位置検出部には、X,Y方
向位置センサー(a25,a27;図1)からの出力が入る。ま
た、アクチュエータドライバ部(b10)は、リニア出力可
能に構成されており、入力電圧に比例した電圧をX,Y
駆動アクチュエータ(a24,a26;図1)に印加することが
できる。
【0038】図5に、上述したサーボ制御回路(b8,b9;
図4)の回路構成を示す。図5において、c1はS/H回
路(図4中のb6,b7に相当する。)、c2は回路調整部(図4
中のb3,b4に相当する。)、c3は加算回路、c4は比例ゲイ
ン回路、c5,c6は微分回路、c7は電圧ゲイン変換・LP
F(ローパスフィルター)回路、c8はサーボオフセット回
路、c9はVref(基準リファレンス電圧)部、c10はアクチ
ュエータドライバ(図4中のb10に相当する。)、c11はツ
インSMAアクチュエータの一方のpSMA(図2中のd
7,d17に相当する。)、c12はツインSMAアクチュエー
タの他方のmSMA(図2中のd8,d18に相当する。)、c2
1はLED、c22はPSD、c23,c24はI/V(電流/電
圧)変換回路、c25は減算回路、c26は加算回路、c27はL
ED電流制御部、c28はLPF(ローパスフィルター)で
あり、一点鎖線で囲まれた部分がサーボ制御回路(b8,b
9;図4)に相当する。
【0039】S/H回路(c1)は、自分自身の方向の値を
D/A変換している場合はサンプリング状態とし、他方
向の値の場合はホールド状態となる。こうすることで、
S/H回路(c1)から目標位置相当の電圧Vtがサーボ制
御回路に出力される。実際の位置相当の電圧Vnは、位
置検出部(c23〜c28)を経て生成される。回路ゲイン調整
部(c2)は、デジタルデータを変更することで、比例ゲイ
ン回路(c4)でのPゲインの調整、微分回路(c5)でのDゲ
インの調整、微分回路(c6)でのDDゲインの調整が可能
である。また、必要に応じてサーボオフセット回路(c8)
により、サーボ制御回路のオフセット電圧のアナログ値
を変更することができる。位置検出部(c23〜c28)の回路
について説明を行う前に、可動部の位置検出の原理を以
下に説明する。
【0040】図6に、X,Y方向の各位置検出に使用す
る位置センサー(a25,a27;図1)の構成例を示す。図6
において、e1は面実装のLEDであり、e2はLED(e1)
内の発光チップである。e3はLED(e1)からの発光光束
を絞って、指向性を鋭くするためのスリットである。こ
のスリット(e3)は、発光部側が広く、受光部側が狭くな
っており、これによってエネルギーのロスをなるべく抑
えながら、指向性を鋭くすることを可能としている。こ
の発光部側は、補正光学系(図1中のa22、図2中のd1に
相当する。)や補正光学系枠(図2中のd2に相当する。)
を構成している補正光学ブロック(e6)に直接取り付けら
れており、補正光学ブロック(e6)の動作にリンクして発
光部も矢印(e7)方向に移動する。これに対して、受光部
側のPSD(e4)は静止した状態を保持しているので、補
正光学ブロック(e6)が移動するとPSD(e4)上での光の
重心位置が変化する。受光部(e5)上の光の受光位置が変
化すると、PSD(e4)からの光電変換電流(I1,I2)の比
が変化するので、光電変換電流(I1,I2)の比を測定する
ことにより、補正光学ブロック(e6)の位置を確認するこ
とができる。
【0041】また、スリット(e3)から出力される光は、
移動検出方向(e7)には狭く、それに対して垂直な方向に
は広くなっている。このように発光光束に方向性をもた
せることにより、そのセンサーが検出すべき方向の位置
のみを検出することが可能となる。つまり、補正光学ブ
ロック(e6)が他の方向(矢印e7に対して垂直方向、例え
ば紙面垂直方向)に移動しても、PSD(e4)の受光面上
でのスリット光の状態が変化せず、位置信号に影響が出
ないよう構成されている。矢印(e7)の方向に対して垂直
な紙面垂直方向の移動は、上記と同じ構成で配置方向が
直交する位置センサーにより検知される。
【0042】図5に戻って、位置検出部(c23〜c28)の回
路構成を説明する。I/V変換回路(c23,c24)は、PS
D(c22;図5中のe4に相当する。)からの電流(I1,I2)を
電圧に変換する。加算回路(c26)はI1+I2=IOを求め
る。LED電流制御部(c27)はLED(c21;図5中のe1
に相当する。)の電流制御部であり、加算回路(c26)との
組み合わせで、V+の電圧を常に一定値に制御するため
の回路である。V+の電圧を常に一定値に保つことによ
って、減算回路(c25)の出力V−をモニターすれば、補
正光学ブロック(e6)の移動位置が検出可能となる。LP
F(c28)は、位置検出のノイズ(高周波成分)をカットし
て、実際のレンズ位置相当の電圧Vnを出力する回路で
ある。
【0043】次に、サーボ制御部等(c3〜c12)の回路構
成を説明する。加算回路(c3)は、目標位置電圧Vtと実
際位置電圧Vnとの差を演算する(実際位置電圧は、符
号がマイナス状態であるため、加算回路で差を求めるこ
とができる。)。比例ゲイン回路(c4)は電圧のゲイン変
換を行う回路であり、比例のゲインを設定する。微分回
路(c5)は90度の位相進み補償を行い、微分回路(c6)は
更なる90度の位相進み補償を行う。つまり、制御理論
的に説明するとPDD制御を行っている。回路(c4,c5,c
6)はそれぞれ回路調整部(c2)によって調整されるため、
駆動メカ部の個体バラツキがあっても、個体バラツキを
吸収することが可能である。また回路調整部(c2)によっ
て温度変化による影響も補正することができるため、温
度を検知して最適なゲインに修正することが可能であ
る。
【0044】電圧ゲイン変換・LPF回路(c7)は、最終
的なゲイン変換と高周波ノイズ除去を行う。サーボ制御
回路のオフセット回路(c8)は必要に応じて用いられ、個
体バラツキや温度の影響をサーボ回路のオフセット電圧
を調整することで最適化する。Vref部(c9)は、アクチ
ュエータドライバ(c10)に対して基準リファレンス電圧
(Vref)を出力する。リニア出力可能なアクチュエータ
ドライバ(c10)は、IC(Integrated Circuit)に入力さ
れた電圧と同電位の電圧をアクチュエータに印加する役
割を果たす。例えばモータを接続する場合の+側の端子
はpSMA(c11)に接続され、−側の端子はmSMA(c1
2)に接続されることで、逆方向の移動を実現することが
できる。pSMA(c11)の一端はアクチュエータドライ
バ(c10)の出力、逆の端子はグランド(パワーグランド)
に接地されている。mSMA(c12)も同様であり、その
一端がアクチュエータドライバ(c10)の出力、逆の端子
がグランド(パワーグランド)に接地されている。
【0045】《アクチュエータドライバ部の構成》図7
に、前述のアクチュエータドライバ(c10,図5)に相当
するアクチュエータドライバICに対して、モータを接
続したときの接続状態を示す。図7において、f1はアク
チュエータドライバIC本体、f2はVin端子、f3はVre
f端子、f4はVM+端子、f5はVM−端子、f6はモータ
である。アクチュエータドライバIC本体(f1)は、DC
モータやムービングコイルのサーボドライブ用のドライ
バICである。アナログのサーボドライブでは、目標の
位置(状態)と実際の位置(状態)に応じて最適な印加電圧
が決定し、そこで求められた印加電圧をアクチュエータ
に印加するために、電流供給能力の高いリニアドライバ
回路が使用される。
【0046】Vin端子(f2)は、印加すべき電圧値を入力
する。入力は電圧ゲイン変換・LPF回路(c7,図5)で
ある。Vref端子(f3)は、基準電圧レベルを入力する。
入力はサーボ制御回路の基準リファレンス電圧(Vref)
部(c9,図5)である。VM+端子(f4)は、アクチュエー
タへの出力端子(+側)であり、モータ(f6)の一端が接続
される。VM−端子(f5)は、アクチュエータへの出力端
子(−側)であり、モータ(f6)の逆の端子が接続される。
モータ(f6)はDCモータであり、VM+端子(f4)とVM
−端子(f5)との間の出力において、モータの回転方向や
回転スピードが変化する。このモータ(f6)の部分をムー
ビングコイル(リニアアクチュエータ)とした場合でも、
同様の接続で移動方向や移動速度が変化するように動作
させることができる。
【0047】図8に、アクチュエータドライバIC(図
7)の入出力特性(VM+とVM−出力)を示す。図8の
グラフにおいて、横軸は入力のVin−Vrefの値であ
り、縦軸は出力のVM+ − VM−の値である。入力信
号に対して比例関係の出力が得られ、入力1に対して出
力Gは、アクチュエータドライバ回路の入出力ゲイン設
定値(外部設定可能)となる。
【0048】図9に、前述のアクチュエータドライバ(c
10,図5)に相当するアクチュエータドライバICに対
して、ツインSMAアクチュエータを接続したときの接
続状態を示す。図9において、f1はアクチュエータドラ
イバIC本体、f2はVin端子、f3はVref端子、f4はV
M+端子、f5はVM−端子、f7はpSMA(図5中のc11
に相当する。)、f8はmSMA(図5中のc12に相当す
る。)である。
【0049】Vin端子(f2)は、印加すべき電圧値を入力
する。入力は電圧ゲイン変換・LPF回路(c7,図5)で
ある。Vref端子(f3)は、基準電圧レベルを入力する。
入力はサーボ制御回路の基準リファレンス電圧(Vref)
部(c9,図5)である。VM+端子(f4)は、アクチュエー
タへの出力端子(+側)であり、pSMA(f7)の一端が接
続される。VM−端子(f5)は、アクチュエータへの出力
端子(−側)であり、mSMA(f8)の一端が接続される。
pSMA(f7)は、一端がVM+端子(f4)に接続され、他
端がパワーGNDに接続される。mSMA(f8)は、一端
がVM+端子(f5)に接続され、他端がパワーGNDに接
続される。
【0050】図10に、アクチュエータドライバIC
(図9)の入出力特性(Vin−Vrefの入力に対するVM
+,VM−の出力特性)を示す。図10のグラフにおい
て、横軸は入力のVin−Vrefの値であり、縦軸は出力
のVM+,VM−の値である。VM+の出力{pSMA
(f7)への印加電圧}は、入力(Vin−Vref)が+の場合に
は入力に対して比例の関係になるが、入力(Vin−Vre
f)が−の場合には出力がゼロとなる。VM−の出力{m
SMA(f8)への印加電圧}は、入力(Vin−Vref)が−の
場合には入力に対して比例の関係になるが、入力(Vin
−Vref)が+の場合には出力がゼロとなる。つまり、1
つのサーボ演算ループとその後段に接続されたモータ駆
動用のリニアモータドライバ(印加方法も含めて、入力
電圧に比例した印加電圧をVM+,VM−間に発生させ
るドライバ回路)を使用して、VM+端子(f4)をツイン
SMAアクチュエータの一方に接続し、VM−端子(f5)
を他方のSMAに接続することにより、2つのSMA(f
7,f8)を最適かつシンプルに制御して、高速なドライブ
を達成することが可能となる。また、必要なアクチュエ
ータ発生力の演算結果を、シンプルな回路構成で得るこ
とができる。
【0051】《サーボ制御特性とSMAの過剰加熱対
策》ツインSMAアクチュエータの駆動原理を説明す
る。SMAに電圧を印加して位置制御を行う場合の位相
遅れは次のような関係になる。 [電圧]→[電流]→→[発熱]→[引っ張り力(引っ張り力量
差)]→[加速度]→→[速度]→→[位置] 上記関係における「→→」の部分が90度分の位相遅れ
となる。したがって、ツインSMAアクチュエータに電
圧を印加した場合の位相遅れはトータル3次(270度)
遅れとなる。
【0052】図11に、ツインSMAアクチュエータの
オープン特性を示す。ツインSMAアクチュエータの実
測結果等からモデル式を作成し、その周波数特性を求め
た結果が図11のグラフである。このグラフ中、実線は
ゲイン(Gain)特性(dB)、一点鎖線は位相(θ)特性(deg)
である。応答遅れの少ないツインSMAアクチュエータ
は、約70Hz程度で共振を起こし、それ以降は270
度の位相遅れ特性を示している。
【0053】図12に、ツインSMAアクチュエータに
対してPDD(比例+微分+微分)制御を行った場合のオ
ープン特性を示す(表示形式は図11と同様。)。目標と
する手振れ補正性能(例えば、発生する振れ量を1/8
にする)を達成するために必要なループゲインを設定し
た場合のオープン特性である。微分(90度の位相進み
補償)を2つ入れて、180度の位相進み補償を行って
いるために、位相余裕(ゲイン値が0dBとなった場合の
180degの位相遅れに対する余裕量)、ゲイン余裕(位
相が180deg遅れたときのゲイン値0dBに対する余裕
量)ともある。この状態では安定したサーボ制御が可能
となる。図13に、ツインSMAアクチュエータに対し
てPDD(比例+微分+微分)制御を行った場合のフィー
ドバック(FB)特性を示す(表示形式は図11と同
様。)。位相余裕及びゲイン余裕があるので共振がほと
んど無く、理想的なサーボ制御が可能となる。
【0054】以上のようにツインSMAアクチュエータ
を使用して、最適なサーボ制御を実現できた場合には、
高性能なサーボ制御駆動を実現することができる。これ
に対し、最適な制御ができずにpSMAとmSMAの通
電制御が最適にできない場合を以下に説明する。pSM
AとmSMAのOFFを最適に制御できない場合、両方
のSMAの温度が上昇してしまって、高温条件下で制御
した場合と同様の制御結果となる。図14に、室温条件
が変化した場合のツインSMAアクチュエータの静的変
位特性を示す。
【0055】図14(A)は室温条件25℃での変位特性
を示しており、図14(B)は室温条件60℃での変位特
性を示している。図14(A)の場合、安定温度が25℃
であるため、相手側のSMAが柔らかい状態で駆動側の
SMAに通電を行うと、前記式(i)で決定されるアクチ
ュエータ発生力:Fd=Fp−Fmは大きくなる。した
がって、図14(A)に示すように移動量は大きくなる。
これに対して図14(B)の場合、安定温度が60℃であ
るため、相手側のSMAはかなり硬くなって発生力も大
きくなっている。その状態で駆動側のSMAに通電を行
うと、アクチュエータ発生力Fdは小さくなる。したが
って、図14(B)に示すように移動量は小さくなる。
【0056】図15(A),(B)に、図14(A),(B)の各
温度条件でツインSMAアクチュエータにより手振れ補
正駆動を行ったときの結果{P0:目標位置,P1:駆動特
性;t:時間(m秒)}を示す。室温条件25℃の場合、
移動量が大きくヒステリシスが小さいので、図15(A)
に示すように、ゲイン,位相遅れ共に満足のできる性能
が得られる。これに対して室温条件60℃(過剰加熱状
態)の場合、移動量が小さくヒステリシスが大きいの
で、図15(B)に示すように、必要振幅が達成できずヒ
ステリシスによる位相遅れも大きくなる。また、SMA
は室温が60℃よりも更に高温になってしまうと動きが
更に悪くなる。そして、約100℃を数10秒続けると
SMAの素子特性として復活不可能な状態となり(つま
り記憶長さを忘れてしまう。)、この状態に陥ってしま
うと再起不可能となる。
【0057】ツインSMAアクチュエータ方式の場合
は、相手側の温度が高くなって動きが悪くなると、印加
電流が加速的に上がってしまうので、相手側の温度を上
げないことが制御上のポイントとなる。そこで、この相
手側SMA(OFF)の高温状態の発生原因について考え
てみる。SMAの温度は、印加電流の大きさとその印加
時間によって決定される。一般的なサーボ演算処理にお
いて、応答性を高めるためにゲインをアップさせると、
相手側の印加電流が大きくなってしまって逆に応答性が
悪くなってしまう。
【0058】上記観点から、相手側SMAの高温化を回
避するためのポイント(α1)〜(α3)を以下に挙げる。 (α1):位置信号のノイズを抑えること。大きなノイズ
のある位置信号に基づいて制御を行うと、過剰加熱を招
いてしまう。検出した位置信号のノイズを抑えることに
よって過剰加熱を防止すれば、高性能な駆動制御を達成
することが可能である。 (α2):演算された印加電圧(又は電流)分に対して不感
帯を設けて、不要な電圧(又は電流)の印加をしないこ
と。例えば、不感帯での不要な電圧印加をしない(つま
り所定値以下の電圧をかけない)ようにすれば、相手側
SMAの温度上昇を抑えることが可能である。 (α3):SMAの過剰加熱の前触れとなる温度上昇を検
知して、通電を抑えるか又は停止すること。温度上昇し
始めたことを検知して通電の抑制又は停止を行えば、致
命的な状態になるのを回避することが可能である。
【0059】上記ポイント(α1)〜(α3)に基づいて、S
MAの過剰加熱(不要な異常加熱)を防止するための具体
的な対策(β1)〜(β3)を以下に説明する。また図16
に、以下の対策(β1)〜(β3)に基づく過剰加熱防止機能
を備えたサーボ制御回路(図4中のb8,b9に相当する。)
の回路構成を示す。なお、図16に示すサーボ制御回路
は、前述した図5の回路構成に過剰加熱対策を施したも
のであり、同じ構成要素には同一の符号を付してある。
【0060】(β1):ポイント(α1)に基づく具体的な対
策としては、以下の2つの対策(β1a,β1b)が挙げら
れ、対策(β1a,β1b)のうちの少なくとも1つを採用す
ることが望ましい。 (β1a):ノイズ除去手段(c29)を位置検出部に加える。
特に基準電源のノイズを抑え、例えばコンデンサ容量の
最適化によりLPF特性を最適化して基準信号のノイズ
を除去する。 (β1b):LPFS(c28b)の特性を最適化・高次元化す
る。一般的なアクチュエータでは、1次のLPFで対応
する所を高次元化するか、又はカットOFF周波数の低
周波化を図る。例えばフィードバックループ遅れ限界の
LPFにより、サーボループに位相遅れが影響する限界
まで周波数を下げる。
【0061】ここで、ノイズ除去手段(c29)を用いたノ
イズ除去回路の例を以下に説明する。まず、図17に基
本的なPSD用位置検出回路を示す。I/V変換回路(c
23,c24)は、PSD(c22)の両端から出力する電流(I1,I
2)を電圧に変換する。必要なノイズ除去レベルが決定し
ていない場合は、初段でノイズ除去は行わない。また、
減算回路(c25)ではノイズ除去を行っていない。LPF
S(c28b)は、LPF兼オフセット電圧補正回路であり、
位置検出回路の最終段で回路のノイズをカットするとと
もに、位置信号のオフセット電圧調整を行う。ツインS
MAアクチュエータ以外のサーボ制御回路では、ノイズ
はさほど大きな問題とならないため、fl1のカットオフ
周波数は、サーボ遅れに対して十分に余裕のあるカット
オフ周波数で設計する。
【0062】図18に、ツインSMAアクチュエータ用
に高度ノイズ除去を実現したPSD用位置検出回路を示
す。 (a)電源ノイズの除去:全て又は効果のある演算部に対
して、アンプ回路の電源ノイズを抑えるために、アンプ
の電源端子に対してコンデンサを追加する。 (b)基準電圧レベルノイズ除去:オペアンプの+入力端
子に入力する電圧のノイズを除去する。全て又は効果の
ある演算部に対して実現するが、微小電流を扱うため
に、抵抗値が大きくなってしまう“I/V変換回路”(c
23,c24)に対しては、ノイズ除去効果が大である。fref1
は、位置検出中には不変の電圧レベルのノイズ除去であ
るために、カットオフ周波数は低い。fref2は、(可動部
の移動に伴って)位置検出中に変化するため、位置検出
の必要応答性を考慮して決定する。 (c)回路カットオフ周波数の最適化:各回路で最適なカ
ットオフ周波数(fiv1,fdf1,fl2)を決定して位置検出回
路として最適化するが、個別と全体で以下の内容に重点
をおいて最適化する。
【0063】・fiv1,fdf1,fl2のトータルの遅れ時間
が、サーボループ遅れとなってサーボ性能を悪化させな
いこと。 ・fl2が最終カットオフ周波数となるために、fl2<fiv
1,fdf1となっていること。 ・fiv1は主にPSD光ショットノイズ、回路演算ノイズ
を抑える周波数となっていること。 ・遅れ限界付近の周波数となっているため、fl2<fl1で
ある。
【0064】図19に、LPFS(c28b)を高次化したP
SD用位置検出回路を示す。オフセット+LPFを、オ
フセット+1次LPFと2次LPFに分離してノイズ除
去特性を強めている。この回路の場合、fiv1+fdf1+fl
31+fl32のLPFの合計時間遅れがサーボ性能に悪影響
しないように最適化する。以上のノイズ除去手段(c29)
は、組み合わせて最適化してもよいし、効果的な方法を
選択して最適化してもよい。Vnのノイズ除去状態と時
間遅れを確認しながら最適化を行う。
【0065】(β2):ポイント(α2)に基づく具体的な対
策としては、電圧不感帯用のダイオード(c13,c14;図1
6)を挿入することが挙げられる。 (β3):ポイント(α3)に基づく具体的な対策としては、
温度センサー(c15,c16;図16)を追加することが挙げら
れる。温度センサー(c15,c16)で得られる温度が所定温
度(つまりSMAの過剰加熱の前触れの温度)になったこ
とを検知したら、アクチュエータドライバ(c10)のパワ
ーをカットする。つまり、SMAが過剰加熱により致命
的な状態にならないようにするため、SMAに対する通
電を禁止又は抑制する。
【0066】上述した過剰加熱防止対策(β1)〜(β3)の
1部又は全てを導入することにより、相手側SMAの不
要な高温化を抑えるとともに、どうしても高温化してし
まった場合でもSMAが致命的な状態になることを避け
ることができる。したがって、SMAを両引っ張り方式
で用いたときの過剰加熱(不要な加熱)に起因する性能劣
化やアクチュエータの致命的な破壊を防止することがで
きる。
【0067】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、形
状記憶合金を両引っ張り方式で用いてアクチュエータを
構成することにより、非常に小型,低コスト,高性能な
駆動装置を実現することができる。しかも過剰加熱防止
手段により、駆動性能の高性能化を達成できるととも
に、形状記憶合金を両引っ張り方式で用いたときの過剰
加熱に起因する性能劣化や破壊を防止することが可能で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される手振れ補正カメラのシステ
ム構成を示すブロック図。
【図2】手振れ補正のために移動させる補正光学系の駆
動メカニズムを示す概略構成図。
【図3】ツインSMAアクチュエータの駆動特性を示す
グラフ。
【図4】駆動制御部の一例を示すブロック図。
【図5】サーボ制御回路の一例を示すブロック図。
【図6】補正光学系の動きを検出するための位置センサ
ーを示す概略構成図。
【図7】モータ接続状態でのアクチュエータドライバI
Cを示すブロック図。
【図8】図7のアクチュエータドライバICの入出力特
性を示すグラフ。
【図9】ツインSMAアクチュエータ接続状態でのアク
チュエータドライバICを示すブロック図。
【図10】図9のアクチュエータドライバICの入出力
特性を示すグラフ。
【図11】ツインSMAアクチュエータのオープン特性
を示すグラフ。
【図12】ツインSMAアクチュエータに対してPDD
制御を行った場合のオープン特性を示すグラフ。
【図13】ツインSMAアクチュエータに対してPDD
制御を行った場合のフィードバック特性を示すグラフ。
【図14】室温条件が変化した場合のツインSMAアク
チュエータの静的変位特性を示すグラフ。
【図15】室温条件が変化した場合のツインSMAアク
チュエータの手振れ補正駆動特性を示すグラフ。
【図16】過剰加熱防止機能を備えたサーボ制御回路を
示すブロック図。
【図17】基本的なPSD用位置検出回路を示す回路
図。
【図18】ツインSMAアクチュエータ用に高度ノイズ
除去を実現したPSD用位置検出回路を示す回路図。
【図19】LPFSを高次化したPSD用位置検出回路
を示す回路図。
【符号の説明】
a12,c15,c16 …温度センサー(検知手段) a22,d1 …補正光学系(可動部) e6 …補正光学ブロック(可動部) a23 …駆動制御部 a24,a26 …X,Y駆動アクチュエータ a25,a27 …X,Y方向位置センサー b8,b9 …X,Y方向用のサーボ制御回路 b10 …アクチュエータドライバ部 c10 …アクチュエータドライバ f1 …アクチュエータドライバIC c11,f7 …pSMA(+側に縮む形状記憶合金) c12,f8 …mSMA(−側に縮む形状記憶合金) c13,c14 …電圧不感帯用のダイオード(印加電圧不感帯
手段) c23,c24 …I/V変換回路 c25 …減算回路 c28b …LPFS(LPF兼オフセット電圧補正回路) c29 …ノイズ除去手段(過剰加熱防止手段) d7 …pSMA(Y+方向駆動用の形状記憶合金) d8 …mSMA(Y−方向駆動用の形状記憶合金) d17 …pSMA(X+方向駆動用の形状記憶合金) d18 …mSMA(X−方向駆動用の形状記憶合金)

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可動部にそれぞれ接続された第1,第2
    の形状記憶合金と、そのうちの一方の形状記憶合金に対
    して電圧又は電流を印加することにより加熱を行い、そ
    の加熱により変形した形状記憶合金の発生力で他方の形
    状記憶合金を変形させるとともに前記可動部を動作させ
    る制御を連続的に行う駆動制御部と、を備えた駆動装置
    であって、 前記駆動制御部が前記形状記憶合金の過剰加熱を防止す
    る過剰加熱防止手段を有することを特徴とする駆動装
    置。
  2. 【請求項2】 前記可動部の位置を検出する位置センサ
    ーを更に備え、前記過剰加熱防止手段が前記位置センサ
    ーにより得られる位置信号のノイズを除去するノイズ除
    去手段であることを特徴とする請求項1記載の駆動装
    置。
  3. 【請求項3】 前記ノイズ除去手段が基準信号のノイズ
    を除去することを特徴とする請求項2記載の駆動装置。
  4. 【請求項4】 前記ノイズ除去手段がフィードバックル
    ープ遅れ限界の高次元のローパスフィルターであること
    を特徴とする請求項2記載の駆動装置。
  5. 【請求項5】 前記過剰加熱防止手段が、前記形状記憶
    合金に対する印加電圧の不感帯を設ける印加電圧不感帯
    手段であることを特徴とする請求項1記載の駆動装置。
  6. 【請求項6】 前記印加電圧不感帯手段がダイオードで
    あることを特徴とする請求項5記載の駆動装置。
  7. 【請求項7】 可動部にそれぞれ接続された第1,第2
    の形状記憶合金と、そのうちの一方の形状記憶合金に対
    して電圧又は電流を印加することにより加熱を行い、そ
    の加熱により変形した形状記憶合金の発生力で他方の形
    状記憶合金を変形させるとともに前記可動部を動作させ
    る制御を連続的に行う駆動制御部と、を備えた駆動装置
    であって、 前記形状記憶合金の過剰加熱の前触れを検知する検知手
    段を更に備え、その検知結果に基づいて前記駆動制御部
    が前記形状記憶合金に対する通電を抑えるか又は停止す
    ることを特徴とする駆動装置。
  8. 【請求項8】 前記検知手段が、前記形状記憶合金の過
    剰加熱の前触れを温度で検知する温度センサーであるこ
    とを特徴とする請求項7記載の駆動装置。
  9. 【請求項9】 可動部にそれぞれ接続された第1,第2
    の形状記憶合金のうちの一方の形状記憶合金に対して電
    圧又は電流を印加することにより加熱を行い、その加熱
    により変形した形状記憶合金の発生力で他方の形状記憶
    合金を変形させるとともに前記可動部を動作させる制御
    を連続的に行う駆動制御方法において、 前記形状記憶合金の過剰加熱を防止することを特徴とす
    る駆動制御方法。
  10. 【請求項10】 可動部にそれぞれ接続された第1,第
    2の形状記憶合金のうちの一方の形状記憶合金に対して
    電圧又は電流を印加することにより加熱を行い、その加
    熱により変形した形状記憶合金の発生力で他方の形状記
    憶合金を変形させるとともに前記可動部を動作させる制
    御を連続的に行う駆動制御方法において、 前記形状記憶合金の過剰加熱の前触れがあれば前記形状
    記憶合金に対する通電を抑えるか又は停止することを特
    徴とする駆動制御方法。
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