JP2010128285A - 形状記憶合金を含むアクチュエータを用いた制御装置、制御方法およびレンズ駆動装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】消費電流を大きくすることなく、かつ、応答性を高めることができる、SMAアクチュエータを用いた制御装置および制御方法を提供すること。
【解決手段】SMAアクチュエータ(44)で可動部材の位置を制御する制御装置(100)は、目標位置に基いて形状記憶合金に印加すべき初期電圧に対応した制御値の初期値を演算する初期値演算器(125)を備える。制御装置(100)は、制御開始時に、初期値に対応した初期電圧を形状記憶合金に印加する。初期値演算器(125)は、例えば、目標位置が高くなると初期値も徐々に増加するような所定の関数に従って、初期値を求める。
【選択図】 図12
【解決手段】SMAアクチュエータ(44)で可動部材の位置を制御する制御装置(100)は、目標位置に基いて形状記憶合金に印加すべき初期電圧に対応した制御値の初期値を演算する初期値演算器(125)を備える。制御装置(100)は、制御開始時に、初期値に対応した初期電圧を形状記憶合金に印加する。初期値演算器(125)は、例えば、目標位置が高くなると初期値も徐々に増加するような所定の関数に従って、初期値を求める。
【選択図】 図12
Description
本発明は、形状記憶合金を含むアクチュエータを用いた制御装置および制御方法に関する。
従来から形状記憶合金(SMA)を含むアクチュエータを用いた制御装置が提案されている。
例えば、特開平10−260452号公報(以下、「特許文献1」と呼ぶ)は、形状記憶合金を利用した応答性のよいコンパクトなカメラのセクタ開閉装置を開示している。この特許文献1に開示されたカメラのセクタ開閉装置は、台板の開口を開閉する一対のセクタと、この一対のセクタを開閉駆動するセクタ駆動手段とを有する。セクタ駆動手段は、バネと形状記憶合金とを備える。バネは、開口を閉じる方向に一対のセクタを付勢する。形状記憶合金は、所定の長さを有し、一端が台板上に固定され、他端が一対のセクタの作動部に支持されている。形状記憶合金は、電圧を印加をすることにより長さが変化して、一対のセクタを開口を開く方向に作動させる。形状記憶合金への印加電圧を制御して一対のセクタの作動を制御している。
また、特開2001−264841号公報(以下、「特許文献2」と呼ぶ)は、形状記憶合金(SMA)を含むアクチュエータを用いて被駆動部材の位置を制御する制御装置を開示している。この特許文献2では、被駆動部材が手振補正機能付光学装置における手振補正光学系の例を開示している。特許文献2においては、所定寸法に形状記憶された形状記憶合金と、形状記憶合金に対して外力を負荷した寸法を変化させるスプリング等の付勢手段と、でアクチュエータを構成している。特許文献2に開示された制御装置は、形状記憶合金が記憶寸法に復帰する第1方向と、付勢手段が形状記憶合金の寸法を変化させる第2方向と、における被駆動部材の位置を当該アクチュエータで制御する。制御装置は、印加電圧演算手段と電圧印加手段とを備える。印加電圧演算手段は、被駆動部材の目標位置および現在位置に関する情報に基づいて繰り返し演算を行い、形状記憶合金に印加すべき電圧を演算する。電圧印加手段は、印加電圧演算手段による演算結果に基いて、被駆動部材が上記第1方向に進行すべき場合にのみ、或いは被駆動部材が上記第2方向に進行すべき場合に、演算で得られた電圧を形状記憶合金に印加する制限回路を含む。
さらに、特開2001−273034号公報(以下、「特許文献3」と呼ぶ)は、上記特許文献2に開示されたものと同様な制御装置を開示している。この特許文献3に開示された制御装置は、目標位置決定手段と、現在位置検出手段と、制御出力演算手段と、補正手段とを備える。目標位置決定手段は、被駆動部材を移動させるべき目標位置を決定する。現在位置検出手段は、被駆動部材の現在位置を検出する。制御出力演算手段は、目標位置と現在位置との差に対して演算により制御出力を求める。補正手段は、制御出力演算手段による演算結果に対して、アクチュエータの駆動制御を安定させるべく、形状記憶合金の加熱を抑える補正を行う。或いは、補正手段は、制御出力演算手段による演算結果に対して、オフセット電圧を加えることで、形状記憶合金に印加される電圧を補正する。
特開2001−263221号公報(以下、「特許文献4」と呼ぶ)は、形状記憶合金(SMA)が形状寸法に復帰すべく変形を開始する温度である、逆変態開始温度(As点)を高く設定して形状記憶合金の不用意な変形を防ぐと同時に、実際に形状記憶合金を変形させたいときにタイムラグがほとんど発生しない位置制御装置を開示している。この特許文献4に開示された位置制御装置は、アクチュエータによる被駆動部材の制御に先立って、As点または、As点よりもやや低い温度に、当該形状記憶合金を予備加熱する予備加熱手段を備えている。すなわち、特許文献4では、応答を速めるために、制御開始前に予めSMAへある程度のスタンバイ電流を流している。
また、カメラのオートフォーカス用アクチュエータやズーム用アクチュエータとして、形状記憶合金を使用した(駆動装置)リニアアクチュエータが知られている。
例えば、特開2006−98829号公報(以下、「特許文献5」と呼ぶ)は、レンズを円滑に速やかに移動することができると共に、携帯情報端末機に組み込み可能に小型化されたレンズ駆動装置を開示している。この特許文献5に開示されたレンズ駆動装置は、レンズを保持するレンズ枠と、このレンズ枠を光軸方向にのみ移動可能に支持する筒状支持部を有する固定枠と、光軸方向に伸縮し得るコイルバネとを備えている。コイルバネは、筒状支持部の外側に露出して同心状に配置され、かつ、通電/非通電による温度変化により光軸方向に伸縮する、形状記憶合金により形成された形状記憶合金バネを含む。特許文献5に開示された実施形態として、コイルバネは、筒状支持部の外側に光軸を中心とする同心状に配置された前側コイルバネ及び後側コイルバネを備える。前側コイルバネ及び後側コイルバネはレンズ枠を光軸方向の前側及び後側から付勢する。前側コイルバネ及び後側コイルバネの少なくとも一方が形状記憶合金で形成されている。
また、特開2008−40193号公報(以下、「特許文献6」と呼ぶ)は、通電加熱タイプの形状記憶合金を用いてレンズの位置決めをできるようにしたカメラレンズを開示している。この特許文献6に開示されたカメラレンズは、四角形状のケースと、このケース内に該ケースの1箇所の隅部に形成された軸と、この軸にスラスト移動可能に取付けられる軸受を側面に備えるレンズが取付けられたレンズホルダと、このレンズホルダを常時収納方向に付勢できるように軸に取付けられた付勢スプリングと、この付勢スプリングの付勢力に抗してレンズホルダの軸受を突出方向に移動させる突出機構と、この突出機構を作動させる通電加熱タイプの形状記憶合金ワイヤとからなる。
前述した特許文献1〜4に開示された制御装置においては、それぞれ、以下に説明するような問題点がある。
特許文献1〜3に開示された制御装置においては、PID制御を行う際の制御値(SMAへの印加電圧を決める数値で、最大値を100%とする)が、制御開始時で0%か100%の固定値である初期値を持つ。
図1は、従来の制御方法(特許文献1〜3に開示された制御方法)でのSMAアクチュエータの応答特性を示す特性図である。図1において、横軸は時間[sec]を示し、縦軸はアクチュエータ高さ[mm]を示している。制御開始時の制御値(初期値)が0%の場合、図1の一点鎖線で示されるように、SMAアクチュエータの応答速度が遅くなってしまう。一方、制御開始時の制御値(初期値)が100%の場合、図1の二点鎖線で示されるように、オーバーシュートが大きくなり、その結果として消費電流が大きくなるという欠点がある。
また、形状記憶合金(SMA)は立ち上がりの応答が遅いので、PID制御の制御ゲインを大きくとる必要がある。しなしながら、制御ゲインを大きくすると、制御結果が発散し易いという欠点がある。
そこで、特許文献4では、制御開始前に予めSMAへある程度のスタンバイ電流を流しておくことで応答性を高めている。
図2は、特許文献4に開示された制御方法でのSMAアクチュエータの応答特性を示す特性図である。図2において、横軸は時間[sec]を示し、縦軸はアクチュエータ高さ[mm]とSMAへの印加電圧[V]を示している。図2において、破線がSMAへの印加電圧を示し、実線がアクチュエータの高さを示す。
図2に示されるように、制御開始前からSMAに通電するので、応答は速くなるが、消費電流が大きくなってしまうという欠点がある。
尚、特許文献5および6は、レンズ駆動装置を開示するのみで、その制御装置や制御方法については何ら開示していない。
したがって、本発明の課題は、消費電流を大きくすることなく、かつ、応答性を高めることができる、形状記憶合金を含むアクチュエータを用いた制御装置および制御方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、説明が進むにつれて明らかになるだろう。
本発明の第1の態様によれば、形状記憶合金(444)を含むアクチュエータ(44)で可動部材(42)の位置を制御する制御装置(100)において、目標位置に基いて形状記憶合金(444)に印加すべき初期電圧に対応した制御値の初期値を演算する初期値演算器(125)を備え、制御開始時に、初期値に対応した初期電圧を形状記憶合金(444)に印加することを特徴とする、形状記憶合金を含むアクチュエータを用いた制御装置(100)が得られれる。
本発明の第1の態様による制御装置(100)において、初期値演算器(125)は、目標位置が高くなると初期値も徐々に増加するような所定の関数に従って、初期値を求めることが好ましい。所定の関数は、例えば、目標位置を独立変数x(0%≦x≦100%)とし、初期値を従属変数y(0%<y≦100%)としたとき、方向係数aとy軸上の切片bとを持つ下記の一次関数の式
y = ax + b
(但し、0<a<1、0<b<100で、かつ(100a+b)≦100)で表されてよい。可動部材は、例えば、レンズ(AFL)を保持するレンズホルダ(422)から構成されてよい。この場合、アクチュエータ(44)は、レンズホルダ(422)を光軸(O)方向のみに移動するアクチュエータから構成される。
y = ax + b
(但し、0<a<1、0<b<100で、かつ(100a+b)≦100)で表されてよい。可動部材は、例えば、レンズ(AFL)を保持するレンズホルダ(422)から構成されてよい。この場合、アクチュエータ(44)は、レンズホルダ(422)を光軸(O)方向のみに移動するアクチュエータから構成される。
本発明の第2の態様によれば、形状記憶合金(444)を含むアクチュエータ(44)で可動部材(42)の位置を制御する制御方法において、目標位置に基いて形状記憶合金(444)に印加すべき初期電圧に対応した制御値の初期値を演算するステップ(125)と、制御開始時に、初期値に対応した初期電圧を形状記憶合金(444)に印加するステップ(123,124、130)と、を含む、形状記憶合金を含むアクチュエータを用いた制御方法が得られる。
上記第2の態様による制御方法(100)において、初期値演算ステップ(125)は、目標位置が高くなると初期値も徐々に増加するような所定の関数に従って、初期値を求めることが好ましい。所定の関数は、例えば、目標位置を独立変数x(0%≦x≦100%)とし、初期値を従属変数y(0%<y≦100%)としたとき、方向係数aとy軸上の切片bとを持つ下記の一次関数の式
y = ax + b
(但し、0<a<1、0<b<100で、かつ(100a+b)≦100)で表されてよい。可動部材(42)は、例えば、レンズ(AFL)を保持するレンズホルダ(422)から構成されてよい。この場合、アクチュエータ(44)は、レンズホルダ(422)を光軸(O)方向のみに移動するアクチュエータから構成される。
y = ax + b
(但し、0<a<1、0<b<100で、かつ(100a+b)≦100)で表されてよい。可動部材(42)は、例えば、レンズ(AFL)を保持するレンズホルダ(422)から構成されてよい。この場合、アクチュエータ(44)は、レンズホルダ(422)を光軸(O)方向のみに移動するアクチュエータから構成される。
本発明の第3の態様によれば、レンズ(AFL)を保持するレンズホルダ(422)と、レンズホルダを光軸(O)方向にのみ移動可能に支持するハウジング(30)と、光軸(O)方向に伸縮し得るコイルバネと、を備えたレンズ駆動装置(20)において、ハウジング(30)は略直方体形状をしており、ハウジング内の当該ハウジングの四隅中の第1の隅で、光軸(O)方向に延在する主軸(38)を備え、レンズホルダ(422)は、その側面に、主軸(38)にスライド移動可能に取り付けられた主軸受け(4222)を有し、コイルバネは、主軸受け(4222)を間に挟んで、それぞれ、主軸(38)の前側及び後側に取り付けられた前側コイルバネ(442)及び後側コイルバネ(444)から構成され、前側コイルバネ(442)及び後側コイルバネ(444)の少なくとも一方は、形状記憶合金により形成された形状記憶合金バネからなり、レンズ駆動装置(20)は、形状記憶合金バネ(444)に対する通電を制御する制御装置(100)を備え、制御装置(100)は、目標位置に基いて形状記憶合金バネ(444)に印加すべき初期電圧に対応した制御値の初期値を演算する初期値演算器(125)を備え、制御開始時に、初期値に対応した初期電圧を形状記憶合金バネ(444)に印加することを特徴とする、レンズ駆動装置(20)が得られる。
上記第3の態様によるレンズ駆動装置(20)において、初期値演算器(125)は、目標位置が高くなると初期値も徐々に増加するような所定の関数に従って、初期値を求めることが好ましい。所定の関数は、例えば、目標位置を独立変数x(0%≦x≦100%)とし、初期値を従属変数y(0%<y≦100%)としたとき、方向係数aとy軸上の切片bとを持つ下記の一次関数の式
y = ax + b
(但し、0<a<1、0<b<100で、かつ(100a+b)≦100)で表されてよい。
y = ax + b
(但し、0<a<1、0<b<100で、かつ(100a+b)≦100)で表されてよい。
尚、上記括弧内の参照符号は、理解を容易にするために付したものであり、一例に過ぎず、これらに限定されないのは勿論である。
本発明では、制御開始時の制御値(初期値)として、0%か100%の固定値ではなく、目標位置に応じて求められる可変値を用いているので、消費電流を大きくすることなく、かつ、応答性を高めることができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図3乃至図10を参照して、本発明の一実施の形態による制御装置が適用されるレンズ駆動装置20について説明する。図3はレンズ駆動装置20の外観を斜め前方上方から観た斜視図である。図4はレンズ駆動装置20を、中間フレーム32と上側カバー36とを省いた状態で、斜め前方上方から観た斜視図である。換言すれば、図4は図3に示したレンズ駆動装置20のオートフォーカスレンズ駆動ユニット40を、斜め前方上方から観た斜視図である。図5はレンズ駆動装置20を斜め前方上方から観た分解斜視図である。図6は図4に示したオートフォーカスレンズ駆動ユニット40の平面図である。図7はレンズ駆動装置20を、中間フレーム32と上側カバー36とを省いた状態で、斜め後方上方から観た斜視図である。換言すれば、図7はオートフォーカスレンズ駆動ユニット40を、斜め後方上方から観た斜視図である。図8はレンズ駆動装置20を斜め後方上方から観た分解斜視図である。図9はレンズ駆動装置20を、中間フレーム32、上側カバー36、及びレンズバレル421を省いた状態で、斜め後方上方から観た斜視図である。図10はレンズ駆動装置20を、中間フレーム32、上側カバー36、及びレンズ可動部42を省いた状態で、斜め後方上方から観た斜視図である。
ここでは、図3乃至図10に示されるように、直交座標系(X,Y,Z)を使用している。図3乃至図10に図示した状態では、直交座標系(X,Y,Z)において、X軸は前後方向(奥行方向)であり、Y軸は左右方向(幅方向)であり、Z軸は上下方向(高さ方向)である。
図示のレンズ駆動装置20は、例えば、オートフォーカスレンズ駆動ユニット40のレンズ駆動部44として使用される。その場合、図3乃至図10に示す例においては、上下方向Zがレンズの光軸O方向である。
但し、実際の使用状況においては、光軸O方向、すなわち、Z軸方向が前後方向となる。換言すれば、Z軸の上方向が前方向となり、Z軸の下方向が後方向となる。
図3に示されるように、レンズ駆動装置20は、後述するオートフォーカスレンズ駆動装置40を覆う略直方体形状の筐体(ハウジング)30を備える。換言すれば、筐体(ハウジング)30内に、オートフォーカスレンズ駆動ユニット40が配置される。筐体(ハウジング)30は、中空の中間フレーム32と、アクチュエータ・ベース34と、上側カバー36とを含む。中間フレーム32は、上側カバー36とアクチュエータ・ベース34との間に設けられている。中間フレーム32は、略四角筒形状をしている。
一方、図示はしないが、アクチュエータ・ベース34の中央部には、基板に配置された撮像素子が搭載される。この撮像素子は、可動レンズ(後述する)により結像された被写体像を撮像して電気信号に変換する。撮像素子は、例えば、CCD(charge coupled device)型イメージセンサ、CMOS(complementary metal oxide semiconductor)型イメージセンサ等により構成される。
図5乃至図8を参照して、筐体(ハウジング)30内には、左奥側に案内軸37が設けられている。この案内軸37は、光軸Oと平行に延在している。案内軸37は筐体(ハウジング)30のアクチュエータ・ベース34上に立設している。この光軸Oを間に挟んで、案内軸38と反対側である右手前側には、円柱状の駆動軸38が設けられている。駆動軸38も、光軸Oと平行に延在して、筐体(ハウジング)30のアクチュエータ・ベース34上に立設している。すなわち、案内軸37と駆動軸38とは、光軸Oまわりに回転対称な位置に配置されている。
尚、駆動軸38は主軸とも呼ばれ、案内軸37は副軸とも呼ばれる。換言すると、駆動軸(主軸)38は、ハウジング30内の当該ハウジング30の四隅中の第1の隅で、光軸O方向に延在している。案内軸(副軸)37は、レンズホルダ422(後述する)を間に挟んで、ハウジング30内の第1の隅と対角線上で対向する第2の隅に設けられている。すなわち、案内軸(副軸)37は、ハウジング30内で、駆動軸(主軸)38に対して光軸Oに関して2回回転対称である位置に設けられている。
オートフォーカスレンズ駆動ユニット40は、レンズ可動部42とレンズ駆動部44とから構成される。レンズ駆動部44は、レンズ可動部42を光軸O方向に摺動可能に支持しながら、後述するようにレンズ可動部42を駆動する。
レンズ可動部42は、可動レンズであるオートフォーカスレンズAFLを保持するレンズバレル(レンズアセンブリ)421を含む。レンズバレル421は、略円筒状の可動鏡筒(レンズホルダ)422内に保持・固定される。レンズホルダ422の内周壁には雌ネジ(図示せず)が切られている。一方、レンズバレル421の外周壁には、上記雌ネジに螺合される雄ネジ(図示)が切られている。従って、レンズバレル421をレンズホルダ422に装着するには、レンズバレル421をレンズホルダ422に対して光軸O周りに回転して光軸O方向に沿って螺合することにより、レンズバレル421をレンズホルダ422内に収容し、接着剤などによって互いに接合する。
レンズホルダ422は、左奥側で半径方向外側に延びる第1の延在部(第1の係合部)4221を有する。第1の延在部(第1の係合部)4221は、半径方向外側に開いた略U字状の窪み4221uを有し、この窪み4221u内に上記案内軸37が収容されている。すなわち、第1の延在部(第1の係合部)4221は、案内軸(副軸)37にスライド移動可能に取り付けられている。そのため、第1の延在部(第1の係合部)4221は副軸受けとも呼ばれる。案内軸(副軸)37と第1の延在部(副軸受け)4221との組み合わせは、レンズホルダ422の主軸38の回りの回転を防止して、レンズホルダ422を光軸O方向にのみリニアに案内する案内機構として働く。
また、レンズホルダ422は、右手前側で半径方向外側に延びる第2の延在部(第2の係合部)4222を有する。第2の延在部(第2の係合部)4222は、駆動軸(主軸)38が挿通する貫通穴4222tを有する。すなわち、第2の延在部(第2の係合部)4222は、駆動軸(主軸)38にスライド移動可能に取り付けられている。そのため、第2の延在部(第2の係合部)4222は主軸受けとも呼ばれる。
このような構成により、レンズ可動部42は、筐体(ハウジング)30に対して光軸O方向にのみ移動可能である。
レンズホルダ422と、レンズバレル(レンズアセンブリ)421との組み合わせによって、オートフォーカスレンズ駆動ユニット40のレンズ可動部42が構成される。
次に、図3乃至図10に加えて図11をも参照して、オートフォーカスレンズ駆動ユニット40のレンズ駆動部44について説明する。図11はレンズ駆動部44を拡大して示す右側面図である。図示のレンズ駆動部44は、光軸O方向に伸縮し得るコイルバネから構成される。詳述すると、レンズ駆動部(コイルバネ)44は、第2の延在部(主軸受け)4222を間に挟んで、それぞれ、主軸(駆動軸)38の上側及び下側に設けられた上側コイルバネ442及び下側コイルバネ444とから構成される。
前述したように、実際の使用状況においては、光軸O方向、すなわち、Z軸方向が前後方向となるので、上側コイルバネ442及び下側コイルバネ444は、それぞれ、前側コイルバネ及び後側コイルバネとも呼ばれる。
前側コイルバネ(上側コイルバネ)442は、中間フレーム34の天面と主軸受け4222との間に配置されている。後側コイルバネ(下側コイルバネ)444は、主軸受け4222とアクチュエータ・ベース34との間に配置されている。
図示の例では、前側コイルバネ442は、ステンレス鋼(SUS)製の付勢バネから構成され、後側コイルバネ444は、形状記憶合金(SMA)により形成された形状記憶合金バネから構成されている。周知のように、「形状記憶合金」とは、予め与えられた変形歪が、特定の温度領域において、ゼロとなって元の形状に回復する性質を持つ金属である。形状記憶合金は、例えば、TiNi合金からなる。
すなわち、前側コイルバネ(付勢バネ)442は、第2の延在部(主軸受け)4222を下方向(後方向)を付勢するように作用する。一方、後側コイルバネ(形状記憶合金バネ)444は、駆動回路(図示せず)から通電されると、図11の矢印Aで示されるように、伸張する。その結果、第2の延在部(主軸受け)4222を介して、前側コイルバネ(付勢バネ)442は、図11の矢印Bで示されるように、収縮する。
一方、後側コイルバネ(形状記憶合金バネ)444への通電を停止すると、後側コイルバネ(形状記憶合金バネ)444は自然に冷却される。その結果、前側コイルバネ(付勢バネ)442の付勢力より、後側コイルバネ(形状記憶合金バネ)444は、第2の延在部(主軸受け)4222を介して、収縮する。
すなわち、後側コイルバネ(形状記憶合金バネ)444は、その通電/非通電による温度変化により光軸O方向に伸縮し、レンズホルダ422を光軸O方向に駆動する。
尚、本実施の形態では、前側コイルバネ442をステンレス鋼製の付勢バネから構成し、後側コイルバネ444を形状記憶合金により形成された形状記憶合金バネから構成しているが、これに限定されない。例えば、前側コイルバネ442を形状記憶合金により形成された形状記憶合金バネから構成し、後側コイルバネ444をステンレス鋼製の付勢バネから構成しても良い。或いは、前側コイルバネ442と後側コイルバネ444の両方を形状記憶合金により形成された形状記憶合金バネから構成してもよい。
このように、レンズ駆動部44は、形状記憶合金(SMA)を含むので、SMAアクチュエータとも呼ばれる。
レンズ駆動部44とレンズ可動部42とは、図4乃至図8に示されるように、光軸Oに対して並置されている。したがって、フォーカスレンズ駆動ユニット40を低背化することができる。その結果、駆動装置20も低背化することができる。
図5、図8、および図10に示されるように、レンズ駆動装置20は、後側コイルバネ(形状記憶合金バネ)444に通電するための通電部材52と、後側コイルバネ(形状記憶合金バネ)444を、当該後側コイルバネ(形状記憶合金バネ)444の端面(後述する)で通電部材52と電気的に接続する電気的接続部材54とを備える。
通電部材52は、アクチュエータ・ベース34上に形成(搭載)される、円弧状の第1及び第2の導体パターン521及び522と、第1の導体パターン521に一端が半田で接続された導線523とを有する。図示の第1及び第2の導体パターン521及び522は銅製のパターンから成る。図示の導線523は、銅製のリッツ線から成る。
一方、電気的接続部材54は、後側コイルバネ(形状記憶合金バネ)444の第1の端部444aを導線523を介して第1の導体パターン521と電気的に接続する第1の電気的接続部材541と、後側コイルバネ(形状記憶合金バネ)444の第2の端部444bを第2の導体パターン522と電気的に接続する第2の電気的接続部材542とから構成されている。
図12を参照して、本発明の一実施の形態に係る制御装置100について説明する。図示の制御装置100は、図3乃至図8に示されたレンズ駆動装置20(オートフォーカスレンズ駆動ユニット40)のレンズ可動部42(レンズホルダ422)の位置を、図11に示したレンズ駆動部(SMAアクチュエータ)44を用いて制御する装置である。
図示の制御装置100は、レンズ可動部42(レンズホルダ422)の位置(アクチュエータ位置)を検出して、現在の検出位置を表す検出信号を出力するアクチュエータ位置検出器110と、この検出信号で表される現在の検出位置と外部コントローラから供給されるアクチュエータ位置指令値で表される目標位置とに基いて、制御信号を出力するPIDコントローラ120と、制御信号に基いてレンズ駆動部(SMAアクチュエータ)44へ操作量である電圧を印加する制御電源(操作部)130とを備えている。
図示の制御電源(操作部)130は、レンズ駆動部(SMAアクチュエータ)44へ印加する電圧として、0〜3.3Vの電圧を印加する。後述する制御値の最大値を100%とする。この場合、制御値が0%のとき、制御電源(操作部)130は操作量(印加電圧)として0Vを出力し、制御値が100%のとき、制御電源(操作部)130は操作量(印加電圧)として3.3Vを出力する。
図示のPIDコントローラ120は、偏差演算器121と、A/D変換器122と、コントロール値演算器123と、D/A変換器124と、初期値演算器125とを有する。
偏差演算器121は、アクチュエータ位置指令値で表される目標位置と検出信号で表される現在の検出位置との偏差を求め、その偏差を表す偏差信号を出力する。A/D変換器122は、偏差信号をデジタルの偏差値に変換する。コントロール値演算器123は、偏差値に対して周知のPID演算を施して上記制御値を演算する。コントロール値演算器123は、比例ゲインGpと積分ゲインGiと微分ゲインGdとを持つ。上述したように、コントロール値演算器123は、最大値を100%とする制御値を出力する。D/A変換器124は、制御値をアナログの制御信号に変換する。初期値演算器125は、目標位置に基いて、SMAアクチュエータ44を構成する形状記憶合金バネ444に印加すべき初期電圧に対応した制御値の初期値を、後述するように所定の関数(演算式)に従って求める。この初期値は、コントロール値演算器123に供給される。コントロール値演算器123は、制御開始時に、制御値としてこの初期値をD/A変換器124へ供給する。
したがって、制御開始時に、D/A変換器124からこの初期値に対応した初期制御信号が制御電源(操作部)130に供給されるので、制御電源(操作部)130は、上記初期値に対応した初期電圧を、SMAアクチュエータ44を構成する形状記憶合金バネ444に印加する。
このように、本発明では、制御値の初期値として、0%や100%の固定ではなく、目標位置に対して最適な値を選択している。尚、ここでは、制御値の初期値を決めるだけで、SMAアクチュエータ44を構成する形状記憶合金バネ444に通電を行わないことに注意されたい。したがって、本発明では、制御値の初期値は、SMAアクチュエータ44の目標位置(高さ)によって可変する。
初期値演算器125は、目標位置が高くなると初期値も徐々に増加するような所定の関数に従って、初期値を求める。具体的には、所定の関数は、目標位置を独立変数x(0%≦x≦100%)とし、初期値を従属変数y(0%<y≦100%)としたとき、方向係数aとy軸上の切片bとを持つ下記の一次関数の式で表される。
y = ax + b
但し、0<a<1、0<b<100で、かつ(100a+b)≦100である。
但し、0<a<1、0<b<100で、かつ(100a+b)≦100である。
本発明者は、上記方向係数aと上記切片bとの好ましい値を実験で求めた。その結果、a=0.5814、b=41.57を得た。
しかしながら、上記方向係数aと上記切片bとの値は、それらに限定されないのは勿論である。例えば、上記方向係数aと上記切片bとの値は、SMAアクチュエータ44の設計、形状記憶合金バネ444の形状や設計などにより、最適なものにそれぞれ設定されてよい。
また、上記所定の関数も、上記一次関数に限定されず、他の関数を用いてもよいのは勿論である。
なお、図12に示したPIDコントローラ120の代わりに、プログラムによって動作するマイクロコンピュータを用いてもよい。その場合、マイクロコンピュータは、アクチュエータ位置指令値と検出信号とを入力する入力ユニットと、制御信号を出力する出力ユニットと、演算を実行する演算処理ユニットとから構成され得る。演算処理ユニットは、図12に示された偏差演算器121、コントロール値演算器123、および初期値演算器125に相当する演算を実行する。演算処理ユニットは、プログラムやデータを記憶する記憶部(ROMやRAM)と、この記憶部に格納されたプログラムに従って、入力ユニット、出力ユニット、および記憶部を制御するための処理部(CPU)とから成る。
図13は、図12に示した制御装置100制御方法でのSMAアクチュエータ44の応答特性を示す特性図である。図13において、横軸は時間[sec]を示し、0秒を制御開始時刻としている。マイナスの値の時刻は、制御を行う前の状態である。また、図13において、縦軸はアクチュエータ高さ[mm]とSMAバネ444への印加電圧[V]を示している。図13において、破線がSMAバネ444への印加電圧(操作量)を示し、実線がアクチュエータの高さを示す。
図13に示されるように、制御開始時にSMAバネ444に初期値に対応する初期電圧を通電するので、応答を速くすることができる。また、制御開始前には、SMAバネ444に通電しないので、消費電流を低減することができる。
図14は、本発明の制御方法と上記従来の制御方法でのSMAアクチュエータ44の応答特性を示す特性図である。図14において、横軸は時間[sec]を示し、縦軸はアクチュエータ高さ[mm]を示している。図示の例では、本発明の制御方法において、制御開始時の制御値(初期値)を50%とした場合の例を示している。
制御開始時の制御値(初期値)が0%の場合、図14の一点鎖線で示されるように、SMAアクチュエータ44の応答速度が遅くなってしまう。一方、制御開始時の制御値(初期値)が100%の場合、図14の二点鎖線で示されるように、オーバーシュートが大きくなり、その結果として消費電流が大きくなるという欠点がある。
これに対して、本発明の制御方法により、制御開始時の制御値(初期値)を50%とすると、図14の実線で示されるように、SMAアクチュエータ44が応答する。すなわち、制御開始時の制御値(初期値)を100%の場合と比較して、本発明の制御方法では、オーバーシュートを防ぐことができるので、消費電力を低減できる。また、制御開始時の制御値(初期値)を0%とした場合と比較して、本発明の方法では、制御時間を短縮することができる。
また、本発明の制御方法では、制御開始時の制御値(初期値)を0%よりも増加しておくので、PIDコントローラ120のゲインを大きくしなくとも、素早い立ち上がりを得ることができる。その結果、制御時間を短縮することができる。また、PIDコントローラ120のゲインを大きくしなくてよいので、制御結果の発散を防ぐことができる。
以上、本発明についてその好ましい実施の形態によって説明してきたが、本発明の精神を逸脱しない範囲内で、種々の変形が当業者によって可能であるのは明らかである。例えば、上述した実施の形態では、可動部材がオートフォーカスレンズ駆動ユニットのレンズ可動部である場合を例に挙げて説明しているが、これに限定されず、種々のものに適用可能なのは勿論である。例えば、可動部材は、特許文献1、4に開示されているようなカメラのセクタ開閉装置(シャッタ機構)や、特許文献2〜4に開示されているような手振補正機能付光学装置における手振補正光学系(手振補正機構)などであってもよい。
20 レンズ駆動装置
30 筐体(ハウジング)
32 中間フレーム
34 アクチュエータ・ベース
36 上側カバー
37 案内軸(副軸)
38 駆動軸(主軸)
40 オートフォーカスレンズ駆動ユニット
42 レンズ可動部(可動部材)
421 レンズバレル(レンズアセンブリ)
422 レンズホルダ
4221 第1の延在部(第1の係合部、副軸受け)
4221u 窪み
4222 第2の延在部(第2の係合部、主軸受け)
4222t 貫通孔
44 レンズ駆動部(コイルバネ、SMAアクチュエータ)
442 前側コイルバネ(上側コイルバネ、付勢バネ)
444 後側コイルバネ(下側コイルバネ、形状記憶合金バネ)
444a 第1の端部
444b 第2の端部
52 通電部材
521 第1の導体パターン
522 第2の導体パターン
523 導線
54 電気的接続部材
541 第1の電気的接続部材
5412 カシメ具(パイプ状電極)
542 第2の電気的接続部材
5422 カシメ具
100 制御装置
110 アクチュエータ位置検出器
120 PIDコントローラ
121 偏差演算器
122 A/D変換器
123 コントロール値演算器
124 D/A変換器
125 初期値演算器
130 制御電源(操作部)
O レンズの光軸
AFL オートフォーカスレンズ
30 筐体(ハウジング)
32 中間フレーム
34 アクチュエータ・ベース
36 上側カバー
37 案内軸(副軸)
38 駆動軸(主軸)
40 オートフォーカスレンズ駆動ユニット
42 レンズ可動部(可動部材)
421 レンズバレル(レンズアセンブリ)
422 レンズホルダ
4221 第1の延在部(第1の係合部、副軸受け)
4221u 窪み
4222 第2の延在部(第2の係合部、主軸受け)
4222t 貫通孔
44 レンズ駆動部(コイルバネ、SMAアクチュエータ)
442 前側コイルバネ(上側コイルバネ、付勢バネ)
444 後側コイルバネ(下側コイルバネ、形状記憶合金バネ)
444a 第1の端部
444b 第2の端部
52 通電部材
521 第1の導体パターン
522 第2の導体パターン
523 導線
54 電気的接続部材
541 第1の電気的接続部材
5412 カシメ具(パイプ状電極)
542 第2の電気的接続部材
5422 カシメ具
100 制御装置
110 アクチュエータ位置検出器
120 PIDコントローラ
121 偏差演算器
122 A/D変換器
123 コントロール値演算器
124 D/A変換器
125 初期値演算器
130 制御電源(操作部)
O レンズの光軸
AFL オートフォーカスレンズ
Claims (11)
- 形状記憶合金を含むアクチュエータで可動部材の位置を制御する制御装置において、
目標位置に基いて前記形状記憶合金に印加すべき初期電圧に対応した制御値の初期値を演算する初期値演算器を備え、
制御開始時に、前記初期値に対応した前記初期電圧を前記形状記憶合金に印加することを特徴とする、形状記憶合金を含むアクチュエータを用いた制御装置。 - 前記初期値演算器は、前記目標位置が高くなると前記初期値も徐々に増加するような所定の関数に従って、前記初期値を求める、請求項1に記載の制御装置。
- 前記所定の関数が、前記目標位置を独立変数x(0%≦x≦100%)とし、前記初期値を従属変数y(0%<y≦100%)としたとき、方向係数aとy軸上の切片bとを持つ下記の一次関数の式
y = ax + b
(但し、0<a<1、0<b<100で、かつ(100a+b)≦100)で表される、請求項2に記載の制御装置。 - 前記可動部材が、レンズを保持するレンズホルダから構成され、
前記アクチュエータが、前記レンズホルダを光軸方向のみに移動するアクチュエータから成る、請求項1乃至3のいずれか1つに記載の制御装置。 - 形状記憶合金を含むアクチュエータで可動部材の位置を制御する制御方法において、
目標位置に基いて前記形状記憶合金に印加すべき初期電圧に対応した制御値の初期値を演算するステップと、
制御開始時に、前記初期値に対応した前記初期電圧を前記形状記憶合金に印加するステップと、
を含む、形状記憶合金を含むアクチュエータを用いた制御方法。 - 前記初期値演算ステップは、前記目標位置が高くなると前記初期値も徐々に増加するような所定の関数に従って、前記初期値を求める、請求項5に記載の制御方法。
- 前記所定の関数が、前記目標位置を独立変数x(0%≦x≦100%)とし、前記初期値を従属変数y(0%<y≦100%)としたとき、方向係数aとy軸上の切片bとを持つ下記の一次関数の式
y = ax + b
(但し、0<a<1、0<b<100で、かつ(100a+b)≦100)で表される、請求項6に記載の制御方法。 - 前記可動部材が、レンズを保持するレンズホルダから構成され、
前記アクチュエータが、前記レンズホルダを光軸方向のみに移動するアクチュエータから成る、請求項5乃至7のいずれか1つに記載の制御方法。 - レンズを保持するレンズホルダと、前記レンズホルダを光軸方向にのみ移動可能に支持するハウジングと、前記光軸方向に伸縮し得るコイルバネと、を備えたレンズ駆動装置において、
前記ハウジングは略直方体形状をしており、
前記ハウジング内の当該ハウジングの四隅中の第1の隅で、前記光軸方向に延在する主軸を備え、
前記レンズホルダは、その側面に、前記主軸にスライド移動可能に取り付けられた主軸受けを有し、
前記コイルバネは、前記主軸受けを間に挟んで、それぞれ、前記主軸の前側及び後側に設けられた前側コイルバネ及び後側コイルバネから構成され、
前記前側コイルバネ及び前記後側コイルバネの少なくとも一方は、形状記憶合金により形成された形状記憶合金バネからなり、
前記レンズ駆動装置は、前記形状記憶合金バネに対する通電を制御する制御装置を備え、
前記制御装置は、目標位置に基いて前記形状記憶合金バネに印加すべき初期電圧に対応した制御値の初期値を演算する初期値演算器を備え、制御開始時に、前記初期値に対応した前記初期電圧を前記形状記憶合金バネに印加することを特徴とする、レンズ駆動装置。 - 前記初期値演算器は、前記目標位置が高くなると前記初期値も徐々に増加するような所定の関数に従って、前記初期値を求める、請求項9に記載のレンズ駆動装置。
- 前記所定の関数が、前記目標位置を独立変数x(0%≦x≦100%)とし、前記初期値を従属変数y(0%<y≦100%)としたとき、方向係数aとy軸上の切片bとを持つ下記の一次関数の式
y = ax + b
(但し、0<a<1、0<b<100で、かつ(100a+b)≦100)で表される、請求項10に記載のレンズ駆動装置。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2008304217A JP2010128285A (ja) | 2008-11-28 | 2008-11-28 | 形状記憶合金を含むアクチュエータを用いた制御装置、制御方法およびレンズ駆動装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2008304217A JP2010128285A (ja) | 2008-11-28 | 2008-11-28 | 形状記憶合金を含むアクチュエータを用いた制御装置、制御方法およびレンズ駆動装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR101776085B1 (ko) | 2010-12-13 | 2017-09-07 | 엘지이노텍 주식회사 | 보이스 코일 모터 |
KR20170104417A (ko) * | 2017-09-01 | 2017-09-15 | 엘지이노텍 주식회사 | 보이스 코일 모터 |
KR20180117582A (ko) * | 2018-10-19 | 2018-10-29 | 엘지이노텍 주식회사 | 보이스 코일 모터 |
-
2008
- 2008-11-28 JP JP2008304217A patent/JP2010128285A/ja not_active Withdrawn
Cited By (5)
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KR20170104417A (ko) * | 2017-09-01 | 2017-09-15 | 엘지이노텍 주식회사 | 보이스 코일 모터 |
KR101911875B1 (ko) | 2017-09-01 | 2018-10-25 | 엘지이노텍 주식회사 | 보이스 코일 모터 |
KR20180117582A (ko) * | 2018-10-19 | 2018-10-29 | 엘지이노텍 주식회사 | 보이스 코일 모터 |
KR102080789B1 (ko) | 2018-10-19 | 2020-02-24 | 엘지이노텍 주식회사 | 보이스 코일 모터 |
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