JP2003109608A - 電極材料およびその燃料電池への適用 - Google Patents

電極材料およびその燃料電池への適用

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 導電性多孔質支持体の表面に炭素質の多孔質
層が設けられた電極材料およびその製造方法、この層に
触媒が担持されている燃料電池用電極およびその製造方
法、ならびにこの燃料電池用電極を用いた燃料電池を提
供すること。 【解決手段】 本発明の電極材料は、導電性多孔質支持
体21と、この導電性多孔質支持体21の表面に設けら
れた多孔質カーボン層(触媒が担持されている場合には
触媒層)22とを備え、この多孔質カーボン層22が、
(1).平均細孔径0.05〜0.2μmかつ気孔率25〜
50%であり、実質的に炭素質である、および(2).平均
粒径0.2〜2μmのカーボン粒子(カーボンブラック
等)と樹脂(熱硬化性樹脂等)との混合物を焼成してな
り、そのカーボン粒子と樹脂を炭化してなるカーボンと
から実質的に構成されている、のいずれかの条件を満た
すことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、燃料電池等の電
極として好適に用いられる電極材料およびその製造方法
に関する。また本発明は、この電極材料を用いた燃料電
池用電極およびその製造方法、ならびにこの燃料電池用
電極を備えた燃料電池に関する。
【0002】
【従来の技術】 一般に燃料電池は、図5に模式的に示
すように、燃料室11側に配置される負極(燃料極)1
2および酸化剤ガス室15側に配置される正極(空気
極)14と、これら電極12,14の間に挟まれた電解
質13とを備える。このような燃料電池10に用いられ
る電極12,14は、ガス拡散性(透過性)および導電
性を有する導電性多孔質支持体(典型的にはカーボン多
孔体)と触媒(典型的には白金または白金合金)とを備
える。この触媒は貴金属等からなり一般に高価であるの
で、その利用効率を高めるために、電極のうち電解質側
に集中して触媒を存在させることが好ましい。例えば、
導電性多孔質支持体(カーボン多孔体等)の表面に触媒
層を設けた構成の燃料電池用電極が知られている。従
来、かかる触媒層としては、表面に触媒を担持させた導
電性無機材料(カーボン粒子等)と、バインダ等の役割
を果たす有機材料(典型的には、熱可塑性樹脂、イオン
交換樹脂等の樹脂)とを含有するものが提案されてい
る。この種の技術は、特開平10−92440号公報、
特表2000−513484号公報、特開2001−8
5020号公報および特開2000−268828号公
報等に開示されている。
【0003】一方、燃料電池の一種として、プロトン伝
導性の固体高分子電解質(典型的には膜形状)を用いた
固体高分子電解質型燃料電池が知られている。国際公開
第WO00/54351号公報には、メタノールおよび
水に対して実質的に膨潤しない多孔性基材の細孔にプロ
トン伝導性ポリマー(固体高分子電解質)を充填してな
る膜形状の固体高分子電解質が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】 また、この国際公開
第WO00/54351号公報には、図6に模式的に示
すように、かかる電解質膜25(多孔性基材23の細孔
にプロトン伝導性ポリマー24を充填してなる電解質
膜)を多孔質支持体21表面の触媒層22上に形成して
なる電解質膜付電極20、および当該電極20を備えた
燃料電池が、好ましい態様の一例として一応開示されて
いる。このような構成の燃料電池は、燃料としてのメタ
ノールが電解質膜25を透過して正極側で直接酸化され
ることを抑制する性能(メタノール透過防止性)に優れ
る。したがって、かかる電解質膜25は燃料のメタノー
ルを直接(すなわち、改質器を使わずに)使用するメタ
ノール直接型固体高分子型燃料電池(Direct MethanolP
olymer Fuel Cell)の構成要素(固体高分子電解質)と
して特に有用である。また、この公報の記載によると、
種々のガラスまたはセラミックス形成用ゾルを電極上に
塗布し、塗布されたゾルを乾燥(所望により加温)して
薄膜状の多孔性基材(多孔性無機層)23を作製し、こ
の多孔性無機層23の細孔にプロトン伝導性ポリマー2
4を充填することにより、多孔性無機基材を主体とする
上記電解質膜25を形成することができるとされてい
る。
【0005】しかし、ゾルの塗布・乾燥により電極20
上に多孔性無機層23を形成しようとする上述の方法
(以下、「ゾル−ゲル法」ともいう。)は、多孔質支持
体21上に当該無機層23を直接形成するにはよいとし
ても、多孔質支持体21の表面に上述したような有機材
料と無機材料とを含む触媒層22(例えば、導電性無機
材料と樹脂とを含有する触媒層)が設けられた図6に示
すような構成の電極20に対しては適用が困難である。
触媒層22の表面に多孔性無機層23をゾル−ゲル法に
よって形成すると、触媒層22自体に歪みや割れ等の変
形が生じたり、多孔質支持体21から触媒層22が剥離
したりする虞があるからである。
【0006】本発明は、導電性多孔質支持体21の表面
に上述したような有機材料と無機材料とを含む触媒層2
2が設けられた構成の電極20の上に、上述したような
膜状固体高分子電解質をゾル−ゲル法を用いて形成する
ことに関する上述した問題点を解決すべく創出されたも
のである。本発明の目的は、一般的なゾル−ゲル法によ
っても、上述の触媒層上に膜状固体高分子電解質を良好
に形成する技術を提供することである。また、本発明の
他の側面は、かかる電解質膜をゾル−ゲル法等によって
容易に形成し得る触媒層を有する電極およびそのような
電極を備えた燃料電池を提供することである。本発明の
さらに他の側面は、そのような電極を構築するための電
極材料を提供することである。関連する他の目的は、多
孔性無機層の細孔にプロトン伝導性ポリマーが充填され
た電解質層(膜状固体高分子電解質)と、導電性多孔質
支持体の電解質層側表面に触媒層が設けられた燃料電池
用電極と、を備えるメタノール直接型固体高分子型燃料
電池を提供することである。また、かかる燃料電池の構
成要素として好適な燃料電池用電極、および燃料電池用
電極と電解質層との積層体を提供することである。さら
に、かかる燃料電池、燃料電池用電極および積層体に好
適に用いられる電極材料を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段、作用および効果】 本発
明者は、特定性状の多孔質カーボン層によって触媒層を
構成することにより、その層上にゾル−ゲル法によって
膜状固体高分子電解質を良好に形成し得ることを見出し
て本発明を完成した。本発明により提供される電極材料
は、導電性多孔質支持体と、該導電性多孔質支持体の表
面に設けられた多孔質カーボン層とを備える。該多孔質
カーボン層の平均細孔径は0.05〜0.2μmであ
る。また、該多孔質カーボン層の気孔率は25〜50%
である。そして、該多孔質カーボン層は実質的に炭素質
である。すなわち、この多孔質カーボン層は、熱可塑性
樹脂、熱硬化性樹脂、イオン交換樹脂等の有機質樹脂
(焼成等により炭化(炭素化)されたものを除く)を実
質的に含有しない。
【0008】また、本発明によると、導電性多孔質支持
体と、該導電性多孔質支持体の表面に設けられた多孔質
カーボン層とを備える他の電極材料が提供される。該電
極材料における多孔質カーボン層は、平均粒径0.2〜
2μmのカーボン粒子と樹脂との混合物を焼成してな
る。そして、該多孔質カーボン層は、該カーボン粒子
と、該樹脂を炭化してなるカーボンとから実質的に構成
されている。すなわち、この多孔質カーボン層は、炭化
されていない樹脂を実質的に含有しない。
【0009】かかる構成を有することにより、これら本
発明の電極材料に備えられた多孔質カーボン層は、樹脂
(熱可塑性樹脂、イオン交換性樹脂等)を含有する従来
の触媒層等に比べて強度に優れる。このため、この多孔
質カーボン層上にゾル−ゲル法により上記電解質膜に備
えられるような多孔性無機層を形成しても、多孔質カー
ボン層の変形や導電性多孔質支持体からの剥離等を抑制
し得る。
【0010】本発明の電極材料のうち好ましいもので
は、前記多孔質カーボン層の平均細孔径が前記導電性多
孔質支持体の平均細孔径よりも小さい。かかる構成の電
極材料は、導電性多孔質支持体の部分では良好なガス拡
散性(透過性)を示し、多孔質カーボン層の部分ではこ
の多孔質カーボン層の表面(細孔表面を含む)とガス等
とを十分に接触させることができる。例えば、この電極
材料の多孔質カーボン層に触媒を担持させることにより
当該カーボン層を触媒層とした燃料電池用電極を用いる
場合、担持された触媒とガス等とを効率よく接触させて
反応させることができる。したがって、このような電極
材料を用いた燃料電池用電極は、導電性多孔質支持体の
構造に基づく良好なガス拡散性と、多孔質カーボン層の
構造に基づく高い触媒効率とを高度なレベルで両立させ
得る。
【0011】本発明によると、上記いずれかの電極材料
の多孔質カーボン層に触媒が担持された燃料電池用電極
が提供される。すなわち、導電性多孔質支持体の表面
に、多孔質カーボン層と該多孔質カーボン層に担持され
た触媒とを備える触媒層が設けられた燃料電池用電極が
提供される。本発明の燃料電池用電極では、電極の表面
層(電解質に面する層)を構成する多孔質カーボン層に
触媒を偏在させ得る。したがって、かかる燃料電池用電
極を用いることにより触媒利用効率の高い燃料電池を構
成し得る。本発明の燃料電池用電極の多孔質カーボン層
は、上記電解質膜に備えられるような多孔性無機層をゾ
ル−ゲル法によって形成することに対して十分な強度を
有する(多孔性無機層形成による変形や剥離を起こしに
くい)。したがって、本発明の燃料電池用電極の多孔質
カーボン層上には、ゾル−ゲル法等を用いて多孔性無機
層(シリカ、ジルコニア等の無機材料からなる層)を容
易に形成することができる。
【0012】また、本発明によると、かかる燃料電池用
電極を備えた燃料電池が提供される。このような燃料電
池は、電極の表面に位置する多孔質カーボン層に触媒を
偏在させ得ることから触媒利用効率の高いものとなり得
る。さらに、本発明の燃料電池用電極およびこの燃料電
池用電極を備える燃料電池は、上述のように、高強度の
多孔質カーボン層を備えた電極材料を用いて構成されて
いるので信頼性(耐久性)に優れる。
【0013】本発明により提供される電極材料製造方法
は、導電性多孔質支持体と、該導電性多孔質支持体の表
面に設けられた多孔質カーボン層とを備える電極材料の
製造方法である。この製造方法は、該導電性多孔質支持
体にカーボン粒子と樹脂との混合物を塗布する工程と、
該混合物を焼成して該カーボン粒子と該樹脂を炭化して
なるカーボンとから実質的に構成される多孔質カーボン
層を形成する工程とを包含する。かかる電極材料製造方
法により製造することのできる電極材料の典型例は本発
明の電極材料である。
【0014】また、本発明により提供される燃料電池用
電極製造方法は、導電性多孔質支持体と、該導電性多孔
質支持体の表面に設けられた触媒層とを備える燃料電池
用電極の製造方法である。該触媒層は、多孔質カーボン
層と該多孔質カーボン層に担持された触媒とを備える。
そしてこの製造方法は、該導電性多孔質支持体にカーボ
ン粒子と樹脂との混合物を塗布する工程と、該混合物を
焼成して該カーボン粒子と該樹脂を炭化してなるカーボ
ンとから実質的に構成される多孔質カーボン層を形成す
る工程と、その形成された多孔質カーボン層に前記触媒
を担持させる工程とを包含する。かかる燃料電池用電極
製造方法により製造することのできる燃料電池用電極の
典型例は本発明の燃料電池用電極である。
【0015】
【発明の実施の形態】 以下、本発明の好適な実施形態
について詳細に説明する。本発明の電極材料は、導電性
多孔質支持体の一方または両方の表面に設けられた多孔
質カーボン層を備える。この電極材料の典型的な構成で
は、多孔質カーボン層が導電性多孔質支持体の一方の表
面のみに設けられている。
【0016】本発明の電極材料を構成する「導電性多孔
質支持体」は、導電性およびガス拡散性を有する基材で
ある。この導電性多孔質支持体は、他の電池構成材料
(電解液、電解質、電池反応の燃料および生成物等)に
よる腐蝕を受けにくい材料から構成されることが好まし
い。また、この電極材料を用いてなる電池(典型的には
燃料電池)は、その反応効率を高める等の目的から高温
で使用されることが多い。このため、導電性多孔質支持
体の構成材料としては耐熱性の高いものが好ましい。こ
れらの要件を満たす導電性多孔質支持体として、導電性
カーボン多孔体が好ましく用いられる。かかる導電性カ
ーボン多孔体としては、カーボン繊維からなる織布また
は不織布、カーボン繊維とバインダとの混合物を焼成し
てなる多孔体、カーボン粒子とバインダとの混合物を焼
成してなる多孔体、自己焼結性カーボン粒子を焼成して
なる多孔体等を用いることができる。
【0017】導電性多孔質支持体の平均細孔径は0.2
〜2.0μmであることが好ましく、より好ましくは
0.3〜1.0μm、さらに好ましくは0.3〜0.6
μmである。平均細孔径が0.2μmよりも小さすぎると
ガス透過性が低くなる。一方、平均細孔径が2.0μm
よりも大きすぎると、導電性多孔質支持体の表面に多孔
質カーボン層を形成しにくくなったり、この多孔質カー
ボン層の強度が低下したりする場合がある。なお、この
導電性多孔質支持体の平均細孔径は、後述する多孔質カ
ーボン層の平均細孔径よりも若干大きいことが好まし
い。導電性多孔質支持体の気孔率は20〜80%である
ことが好ましく、より好ましくは25〜45%である。
導電性多孔質支持体の気孔率が20%よりも低すぎると
ガス透過性が低下しやすく、80%よりも高すぎると導
電性多孔質支持体の機械的強度が低下する場合がある。
【0018】本発明において特に好ましく用いられる導
電性多孔質支持体は、自己焼結性カーボン粒子を焼成し
てなる導電性カーボン多孔体である。この自己焼結性カ
ーボン粒子の典型例としては、重質油等を加熱処理して
得られるメソフェーズ小球体(メソカーボンマイクロビ
ーズ)が挙げられる。このような自己焼結性カーボン粒
子は、熱可塑性樹脂等のバインダを使用することなく、
単独で成型して焼成することによって高強度の焼成品と
することができる。
【0019】自己焼結性カーボン粒子から導電性カーボ
ン多孔体を製造するには、例えば以下の方法によればよ
い。すなわち、自己焼結性カーボン粒子を所定の成型圧
で加圧成型した後、除圧し、次いでこの加圧成形品を焼
成することにより導電性カーボン多孔体を製造する方法
である。ここで、加圧成形品の焼成は、非酸化性雰囲気
(典型的には窒素雰囲気)中において600〜1500
℃の焼成温度(より好ましくは800〜1200℃)で
行うことが好ましい。かかる製造方法において、平均細
孔径0.3〜0.6μmの導電性カーボン多孔体を得る
ための好ましい成型圧は5.9〜31.4MPa(60〜
320kg/cm2)である。また、気孔率30〜45%の導
電性カーボン多孔体を得るために好ましい成型圧は5.
9〜31.4MPa(60〜320kg/cm2)である。この
範囲では、自己焼結性カーボン粒子の成型圧が高くなる
につれて、得られる導電性カーボン多孔体の平均細孔径
は小さくなり、その気孔率は低くなる傾向にある。した
がって、適当な成型圧を選択することにより、導電性カ
ーボン多孔体の平均細孔径および/または気孔率を調整
することができる。なお、ここで使用する自己焼結性カ
ーボン粒子(典型的にはメソカーボンマイクロビーズ)
としては平均粒径2〜20μmのものが好ましく、より
好ましくは3〜10μmである。
【0020】本発明の電極材料における「多孔質カーボ
ン層」の好ましい平均細孔径は0.05〜0.2μmで
あり、より好ましくは0.07〜0.15μmである。
平均細孔径が0.05μmよりも小さすぎると多孔質カ
ーボン層のガス透過性が低くなりやすい。一方、平均細
孔径が0.2μmよりも大きすぎると、この多孔質カー
ボン層の体積当たりの表面積(細孔表面を含む)が小さ
くなる。したがって、多孔質カーボン層の表面とガスと
の接触面積が少なくなり、この多孔質カーボン層に触媒
が担持された燃料電池用電極等において触媒反応の効率
(ひいては電極反応の効率)が低くなりやすい。また、
多孔質カーボン層の形成後に触媒を担持させる場合、平
均細孔径が大きすぎると触媒が多孔質カーボン層の深部
にまで浸透して担持され、この深部に担持された触媒を
有効に利用できないことから触媒の利用効率が低下する
(所望の触媒効率を得るために要する触媒量が増す)こ
とがある。さらに、この多孔質カーボン層上にゾルを塗
布して多孔性無機層を形成する場合、多孔質カーボン層
の平均細孔径が大きすぎると、塗布されたゾルが多孔質
カーボン層内に浸透しすぎることから無機層の形成が困
難となったり、細孔内に過剰に進入(浸透)して形成さ
れた無機層により多孔質カーボン層のガス透過性が低下
したりしやすい。
【0021】平均細孔径が上記好ましい範囲にある多孔
質カーボン層を備える電極材料は、電極反応の効率が良
好な燃料電池用電極となり得る。また、触媒の利用効率
の良い燃料電池用電極となり得る。この電極材料の多孔
質カーボン層上には、ゾルを塗布する工程を含む方法
(典型的にはゾル−ゲル法)によって、上述の固体高分
子電解質膜を構成するような無機層を容易に形成するこ
とができる。
【0022】この多孔質カーボン層の好ましい気孔率は
25〜50%であり、より好ましくは30〜45%であ
る。多孔質カーボン層の気孔率が25%よりも低すぎる
と多孔質カーボン層のガス透過性が低くなりやすい。ま
た、多孔質カーボン層の体積当たりの表面積が少なくな
り、この多孔質カーボン層に触媒が担持された燃料電池
用電極等において触媒反応(電極反応)等の効率が低く
なりやすい。一方、多孔質カーボン層の気孔率が50%
よりも高すぎると、この多孔質カーボン層の機械的強度
が低くなりすぎる場合がある。
【0023】なお、多孔質カーボン層および導電性多孔
質支持体の平均細孔径は、水銀圧入法、バブルポイント
法、電子顕微鏡による観察結果から算出する方法等の、
従来公知の各種方法により測定することができる。典型
的には水銀圧入法が用いられる。また、気孔率も従来公
知の方法により測定することができ、典型的には水銀圧
入法が用いられる。水銀圧入法による平均細孔径および
/または気孔率の測定は、例えば、株式会社島津製作所
製の細孔分布測定装置である商標「ポアサイザー」等を
用いて行うことができる。なお、本明細書において開示
される好ましい平均細孔径および気孔率に関する数値範
囲は水銀圧入法をベースとするものであり、他の測定方
法においてこれら数値範囲が変動し得ることは当業者に
は理解される。
【0024】前記多孔質カーボン層としては、平均粒径
0.2〜2μm(より好ましくは0.5〜1.5μm)の
カーボン粒子と樹脂(好ましくは熱硬化性樹脂)との混
合物を焼成してなるものが好ましい。この多孔質カーボ
ン層は、該カーボン粒子と、該樹脂を炭化してなるカー
ボンとから実質的に構成されている。すなわち、この多
孔質カーボン層は実質的に炭素質であって、炭化(炭素
化)されていない樹脂を実質的に含有しない。これによ
り、本発明の多孔質カーボン層は、有機材料(熱可塑性
樹脂等)を含有する組成の多孔質カーボン層に比べて強
度が良好である。また、樹脂を含有する組成の多孔質カ
ーボン層に比べて高い導電性を示し得る。
【0025】かかる多孔質カーボン層の好ましい平均細
孔径は0.05〜0.2μm(より好ましくは0.07
〜0.15μm)であり、好ましい気孔率は25〜50
%(より好ましくは30〜45%)である。カーボン粒
子の平均粒径が0.2μmよりも小さすぎると、得られ
る多孔質カーボン層の平均細孔径が小さくなりすぎてガ
ス透過性等が低下する場合がある。カーボン粒子の平均
粒径が2μmよりも大きすぎると、得られる多孔質カー
ボン層の平均細孔径が大きくなりすぎて、この多孔質カ
ーボン層に担持された触媒の反応効率や利用効率が低下
する場合がある。また、この多孔質カーボン層上にゾル
−ゲル法によって上述の固体高分子電解質膜を構成する
ような無機層を形成することが困難となる場合がある。
平均粒径が上記好ましい範囲(平均粒径0.2〜2μ
m、より好ましくは0.5〜1.5μm)にあるカーボン
粒子と樹脂との混合物を焼成してなる多孔質カーボン層
は、上記好ましい平均細孔径および気孔率の少なくとも
一方(好ましくは両方)を満たすものとなり得る。
【0026】なお、特開2001−126744号公
報、特開平10−334927号公報および特開平8−
222241号公報には、カーボン粒子と熱硬化性樹脂
との混合物を成型してなる燃料電池用セパレータ、この
ような混合物を焼成して得られた炭素質の平板を加工し
て燃料電池用セパレータを製造すること、およびこのよ
うな混合物を焼成して得られた黒鉛材料にさらに熱硬化
性樹脂を含浸させて硬化させた燃料電池用黒鉛部材(セ
パレータ等)が開示されている。かかる燃料電池用セパ
レータには高度のガス不透過性が要求される。すなわ
ち、本発明の電極材料(ガス拡散性が要求される)とこ
れら公報に記載のセパレータとは技術分野および技術的
思想が明らかに異なる。
【0027】本発明の電極材料製造方法は、カーボン粒
子と合成樹脂との混合物を導電性多孔質支持体に塗布す
る工程を包含する。前記混合物を構成するカーボン粒子
としては、チャンネルブラック、ファーネスブラック、
サーマルブラック、ランプブラック、アセチレンブラッ
ク、ケッチェンブラック等のカーボンブラックおよび活
性炭から選択される一種または二種以上が好ましく使用
される。特に限定するものではないが、多孔質カーボン
層の形成に用いられるカーボン粒子の好ましい平均粒径
は0.2〜2μmであり、より好ましくは0.5〜1.
5μmである。なお、カーボン粒子が複数の一次粒子か
ら構成される二次粒子である場合には、この二次粒子の
平均粒径を該カーボン粒子の平均粒径とする。このよう
なカーボン粒子における一次粒子の平均粒径は例えば5
〜100nm(典型的には30〜80nm)程度である。
【0028】前記混合物を構成する樹脂としては熱硬化
性樹脂が好ましい。ここで「熱硬化性樹脂」とは、硬化
した樹脂のみならず、樹脂の未硬化物(モノマー等)、
部分硬化物(オリゴマー、プレポリマー、前駆的重合体
(ポリイミド樹脂におけるポリアミック酸等)等)およ
びこれらの混合物等を含む意味である。例えば、フェノ
ール樹脂(レゾール樹脂、ノボラック樹脂およびこれら
の混合物等のいずれでもよい)、ポリイミド樹脂、エポ
キシ樹脂、フラン樹脂等から選択される一種または二種
以上の熱硬化性樹脂を用いることができる。これらのう
ち、残炭率の高い熱硬化性樹脂が好ましい。ここで「残
炭率」とは、焼成前の樹脂の重量に対し、焼成後にも残
存して(すなわち、焼成時に気化・飛散等により散逸す
ることなく)多孔質カーボン層を構成するカーボンの重
量割合をいう。残炭率の高い熱硬化性樹脂としてはフェ
ノール樹脂およびポリイミド樹脂が例示される。なお、
樹脂としては熱硬化性樹脂以外の樹脂(例えば熱可塑性
樹脂)を使用することもできる。また、熱硬化性樹脂と
他の樹脂とを併用してもよい。
【0029】これらカーボン粒子と樹脂との混合物は、
典型的には液状組成物の形態で導電性多孔質支持体に塗
布される。例えば、有機溶媒または水系溶媒に樹脂を溶
解させるとともにカーボン粒子を分散させた液状組成
物、有機溶媒または水系溶媒に樹脂およびカーボン粒子
を分散させた液状組成物、液状樹脂(例えば、熱硬化性
樹脂の未硬化物または部分硬化物)にカーボン粒子を分
散させた液状組成物等を調整し、かかる液状組成物を導
電性カーボン多孔体に塗布すればよい。液状組成物の塗
布にあたっては、ディップコーティング、スピンコーテ
ィング、スプレーコーティング、ドクターブレード塗
布、ローラ塗布、刷毛塗り、転写塗布等の一般的な塗布
方法を採用することができる。液状組成物に含有される
溶媒としては水系溶媒が好ましい。ここで「水系溶媒」
とは、水または水を主体とする混合溶媒を指す。この混
合溶媒を構成する水以外の溶媒としては、水と均一に混
合し得る有機溶媒(低級アルコール等)が用いられる。
本発明において用いられる液状組成物の好適例は、熱硬
化性樹脂とカーボン粒子とを水系溶媒(典型的には水)
に分散させたスラリーである。なお、この液状組成物
は、本発明の目的を著しく損なわない限りにおいて、従
来公知の各種添加剤(分散剤、消泡剤、レベリング剤、
増粘剤等)を含有することができる。
【0030】本発明の電極材料製造方法では、この塗布
された混合物を焼成して多孔質カーボン層を形成する。
この焼成時に、混合物中の樹脂その他の有機化合物を炭
化(炭素化)させることにより、カーボン粒子と、樹脂
を炭化してなるカーボンとから実質的に構成される多孔
質カーボン層が得られる。混合物の焼成は非酸化性雰囲
気(典型的には窒素雰囲気)で行われる。このとき、塗
布された混合物が溶媒を含む場合には、乾燥等により混
合物から溶媒の一部または実質的に全部を除去し、かか
る後に焼成を行うことが好ましい。また、樹脂が未硬化
物または部分硬化物を含有する熱硬化性樹脂である場合
には、この熱硬化性樹脂を硬化させた後に焼成してもよ
く、そのまま焼成してもよい。残炭率を高めるという観
点からは、熱硬化性樹脂を十分に硬化させた後に焼成す
ることが好ましい。あるいは、あらかじめ十分に硬化さ
れた熱硬化性樹脂を含む混合物(例えば、熱硬化性樹脂
の硬化物が粉末状、微粒子状等として分散されている液
状組成物)を塗布することが好ましい。
【0031】混合物の焼成温度は、この混合物に含まれ
る樹脂等を炭化することのできる温度であれば特に限定
されない。前記「樹脂を炭化することのできる温度」
は、例えばこの樹脂の熱挙動を分析することにより(典
型的には、TG−DTA曲線を分析することにより)予
測することができる。焼成温度が低すぎると、混合物の
炭化が十分に進行しなかったり、この炭化に時間がかか
って電極材料の製造効率が低下したりする場合がある。
一方、焼成温度を過剰に高くすることはエネルギーコス
トを増大させるので好ましくない。また、焼成温度が高
すぎると焼成後に得られる多孔質カーボン層の気孔率が
低下しやすくなる。樹脂が熱硬化性樹脂(レゾール樹
脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂等)である場合、
混合物の好ましい焼成温度は500〜1200℃であ
り、より好ましくは600〜1000℃である。なお、
混合物の焼成時間は特に限定されず、例えば0.5〜4
時間程度とすることができる。
【0032】混合物に含有されるカーボン粒子と樹脂
(典型的には熱硬化性樹脂)との好ましい重量比は、カ
ーボン粒子の重量を1として樹脂の重量が0.1〜5
(より好ましくは0.2〜2、特に好ましくは0.3〜
1μm)となる範囲である。カーボン粒子に対して樹脂
の割合が少なすぎると多孔質カーボン層の強度が低くな
りやすい。一方、カーボン粒子に対して樹脂の割合が多
すぎると、多孔質カーボン層の気孔率が低下したり、多
孔質カーボン層の平均細孔径が小さくなりすぎてガス透
過性が低下したりする場合がある。
【0033】本発明の燃料電池用電極は、本発明のいず
れかの電極材料における多孔質カーボン層に触媒が担持
された構成を有する。ここで「触媒」としては、燃料電
池(特に固体高分子型燃料電池)の分野において用いら
れる従来公知の触媒等を使用することができる。使用可
能な触媒の例としては、貴金属(好ましくは白金族金
属)、貴金属と他の貴金属との合金、これらと遷移金属
(銅、クロム、ルテニウム、コバルト等)との合金等か
らなるものが挙げられる。これらのうち、白金または白
金を主体とする合金(例えば、白金と他の貴金属との合
金)からなる触媒が好ましく用いられる。かかる触媒
は、典型的には微粒子(例えば平均粒子径1〜20nmの
微粒子)の状態で多孔質カーボン層に担持されている。
触媒の担持された多孔質カーボン層(触媒担持カーボン
層)の主要な形成方法は、(1).あらかじめ形成された多
孔質カーボン層に触媒を担持させる方法と、(2).触媒の
担持されたカーボン粒子を用いて多孔質カーボン膜を形
成する方法とに大別することができる。
【0034】前記(1).の方法は、例えば次のようにして
実施することができる。すなわち、触媒となる金属元素
を含む化合物(以下、「触媒源」ともいう。)を含有す
る溶液を調整し、この溶液を多孔質カーボン層に浸透さ
せる。浸透した溶液から、加熱やpH調整等により触媒
源またはその反応生成物(加水分解物等)を多孔質カー
ボン層の表面(細孔表面を含む)に析出させる。その
後、この析出物を還元する。このことによって触媒の担
持された多孔質カーボン層(すなわち触媒層)が得られ
る。前記触媒源としては、当該金属の塩(硝酸塩等)、
ハロゲン化物、アルコキシド、錯体等から適当なものを
選択すればよい。例えば、触媒が白金である場合には、
触媒源としてヘキサヒドロキソ白金(IV)酸、ヘキサクロ
ロ白金(IV)酸、硝酸白金等を用いることができる。
【0035】また、前記(2).の方法は、例えば次のよう
にして実施することができる。すなわち、触媒源を含む
溶液にカーボン粒子を懸濁させ、この溶液の加熱やpH
調整等によりカーボン粒子上に触媒源またはその反応生
成物を析出させ、その後この析出物を還元する。このこ
とによって触媒の担持されたカーボン粒子を得る。この
カーボン粒子を用いて多孔質カーボン層を形成する(例
えば、このカーボン粒子と熱硬化性樹脂との混合物を導
電性多孔質支持体に塗布して焼成する)ことにより、触
媒の担持された多孔質カーボン層(すなわち触媒層)が
得られる。触媒源としては、前記(1).の方法の説明にお
いて例示したものと同様のもの等を用いることができ
る。特に限定するものではないが、本発明の燃料電池用
電極は、前記(1).の方法により形成された触媒担持カー
ボン層(触媒層)を備えることがより好ましい。
【0036】この燃料電池用電極における多孔質カーボ
ン層(触媒層)の厚さは、例えば5〜50μmとするこ
とができ、好ましくは10〜20μmである。また、導
電性多孔質支持体の厚さは、例えば5〜50μmとする
ことができ、好ましくは10〜35μmである。そし
て、多孔質カーボン層への触媒の担持量は、この多孔質
カーボン層の表面積(細孔表面を含む)あたり、例えば
0.01〜2mg/cm2とすることができる。
【0037】本発明の燃料電池用電極は、例えば、正極
および負極とこれら電極の間に挟まれた電解質とを備え
る構成の燃料電池(図5参照:典型的には固体電解質燃
料電池)において、図6に示すように、その少なくとも
一方の電極20として好ましく用いられる。その際、燃
料電池用電極の多孔質カーボン層22側が電解質25側
となるように電池を構築する。
【0038】本発明の燃料電池は、図5に模式的に示す
ような構成をとり得る。その好ましい一態様は、多孔性
無機基材の細孔にプロトン伝導性ポリマーが充填された
構造の電解質層(典型的には図6に符号25で示すよう
な膜状電解質:以下、「無機基材電解質層」ともい
う。)を備え、該電解質層が本発明の燃料電池用電極
(正極および負極の少なくとも一方)の表面に形成され
た構成の固体高分子型燃料電池である。ここで「プロト
ン伝導性ポリマー」としては、イオン交換基(−SO 3
H基等)を有するモノマーの単独重合体または共重合
体、イオン交換基を有するモノマーと該モノマーと共重
合可能な他のモノマーとの共重合体等の、従来公知の材
料を用いることができる。イオン交換基を有するモノマ
ーの典型例としては、アクリルスルホン酸ナトリウム、
メタリルスルホン酸ナトリウム、パラトルエンスルホン
酸ナトリウムおよびアクリル酸が挙げられる。また、
「多孔性無機基材」の好ましい組成としては、シリカ、
アルミナ、チアニア、ジルコニア、およびこれらの混合
体や複合体が挙げられる。
【0039】かかる無機基材電解質層は、プロトン伝導
性ポリマーが多孔性無機層(無機基材)によって支持さ
れていることから耐熱性に優れる。したがって、このよ
うな電解質層を備える燃料電池は比較的高温で使用する
ことができ、これにより電極反応の効率が高い燃料電池
となり得る。このような無機基材電解質層のうち、プロ
トン伝導性ポリマーを構成する重合体の一部(例えば一
端)が多孔性無機基材の表面(細孔表面を含む)と化学
的に結合されているものは、特に耐熱性の高い電解質層
となり得るので好ましい。また、かかる無機基材電解質
層は、メタノールにより実質的に膨潤しない多孔性無機
基材を備えることからメタノール透過防止性能に優れ
る。したがってメタノールを燃料とする固体高分子型燃
料電池(特にメタノール直接型固体高分子型燃料電池)
の構成要素として好適である。すなわち、無機基材電解
質層を備える燃料電池は、メタノール直接型固体高分子
型燃料電池等として好適である。そして、本発明の電極
材料および燃料電池用電極は、このようなメタノール直
接型固体高分子型燃料電池等に用いられる電極材料およ
び燃料電池用電極として特に好適である。
【0040】このような無機基材電解質層を備える燃料
電池は、導電性多孔質支持体の表面に触媒層が形成され
た燃料電池用電極を準備する工程と、該触媒層上にゾル
−ゲル法により多孔性無機基材の層を形成する工程と、
この多孔性無機基材からなる層の細孔にプロトン伝導性
ポリマーを充填する工程と、を包含する方法により好適
に製造される。ここで、多孔性無機基材の層は、例えば
以下のようにして実施されるゾル−ゲル法により形成す
ることができる。すなわち、種々の金属(アルミニウ
ム、チタニウム、ジルコニウム等)アルコキシドおよび
シリコンアルコキシドから選択される一種または二種以
上を含むゾルを調整し、このゾルを触媒層上に塗布す
る。塗布方法としては、ディップコーティング、スピン
コーティング、スプレーコーティング、ドクターブレー
ド塗布、ローラ塗布、刷毛塗り、転写塗布等の一般的な
塗布方法を採用することができる。その後、塗布された
ゾルを乾燥(所望により加温)させることにより多孔性
無機基材からなる層が触媒層上に形成される。
【0041】また、かかる層状多孔性無機基材の細孔に
プロトン伝導性ポリマーを充填する方法としては、この
プロトン伝導性ポリマーの共重合組成にほぼ対応した組
成のモノマーを細孔内で重合させる方法が好ましい。例
えば、層状多孔性無機基材に活性エネルギー線(プラズ
マ、紫外線、電子線、ガンマ線等)を照射し、該多孔性
無機基材を励起させて反応開始点を生成させる。この反
応開始点にモノマーを接触させることにより、該層状多
孔性無機基材の表面(細孔表面を含む)にグラフトされ
た重合体が生成する。例えば、モノマーを含む水溶液に
反応開始点の生成している層状多孔性無機基材を浸漬す
ることによって、反応開始点にモノマーを容易に接触さ
せることができる。かかる多孔性無機層形成方法および
プロトン伝導性ポリマー充填方法を適用することによ
り、図6に示すような、無機基材電解質層(電解質膜)
25と電極20(正極または負極)の触媒層22および
多孔質支持体21が直列した積層体が得られる。本発明
の燃料電池は、このような積層体を用いて好適に構築さ
れる。
【0042】
【実施例】 以下、本発明に関するいくつかの実施例を
説明するが、本発明をかかる実施例に示すものに限定す
ることを意図したものではない。
【0043】<実施例1> (1)導電性多孔質支持体の作製 自己焼結性カーボン粒子(大阪ガスケミカル株式会社製
のメソカーボンマイクロビーズ、商標「MCMB3
G」、平均粒径5μm)を加圧成型し、これを焼成して
導電性多孔質支持体(導電性カーボン多孔体)を作製し
た。バブルポイント法による測定結果(西華産業株式会
社から入手可能な細孔径分布測定器、商標「パームポロ
メーター」(PPM)を使用した。)によれば、このカ
ーボン多孔体の平均細孔径は0.79μm、最大細孔径
は1.1μm、気孔率は35%であった。
【0044】(2)カーボン粒子および樹脂を含む液状
組成物の調整 表1に示す分量にしたがってカーボン粒子、熱硬化性樹
脂、分散剤および水を混合することにより、実験No.1
〜9の水系スラリーを調整した。なお、混合は、これら
の材料をφ3mmのアルミナ製玉石30gとともに250
mlポリ容器中で18時間混合することによって行った。
なお、表1中の略号は下記の材料を示している。 [カーボン粒子] カーボンブラック:東海カーボン株式会社製のカーボン
ブラック、商標「Seast S」、一次平均粒径60
nm、二次平均粒径 数百nm。 MCMB:大阪ガスケミカル株式会社製の自己焼結性メ
ソカーボンマイクロビーズ(自己焼結性)、商標「MC
MB3G」、平均粒径5μm。 [熱硬化性樹脂] レゾール樹脂:住友ベークライト株式会社製のレゾール
樹脂(水系分散液)、商標「PR50781」。 [分散剤] 分散剤:花王株式会社製の界面活性剤、商標「エマルゲ
ンA60」。
【0045】
【表1】
【0046】(3)液状組成物の塗布および焼成 得られた各スラリーに、(1)で作製したカーボン多孔
体の片面を一秒間浸すことにより(ディップコート
法)、これらのスラリーをカーボン多孔体に塗布した。
塗布されたスラリーを大気中において室温にて30分間
乾燥させた後、窒素雰囲気の炉内において、以下の焼成
スケジュールに基づいて焼成した。すなわち、まず10
0℃まで加熱後、1℃/分の昇温速度で950℃まで昇
温し、この温度(950℃)を2時間保持した。これに
より、導電性多孔質支持体の表面にカーボン層の形成さ
れた電極材料を得た。なお、TG−DTA測定の結果に
よれば、ここで用いたレゾール樹脂(熱硬化性樹脂)の
炭化が起こると推察される温度域は700〜950℃で
あった。したがって、上記焼成スケジュールに基づい
て、700〜950℃の範囲で最高焼成温度を適宜選択
し得る。
【0047】また、比較のために、熱硬化性樹脂を含有
するがカーボン粒子を含まない各種液状組成物を以下の
ように焼成してカーボン層を作製した(実験No.10〜
12)。なお、これらの液状組成物は、導電性多孔質支
持体上には塗布せず単独で焼成した。 実験No.10:レゾール樹脂の水系分散液(住友ベーク
ライト株式会社製、商標「PR50781」)をオーブ
ン中にて80℃で24時間乾燥させた後、前記と同様の
条件で焼成した。 実験No.11:ポリイミド樹脂のn−メチルピロリドン
溶液(新日本理化株式会社製、商標「SN−20」)を
実験No.10と同様に乾燥させた後、前記と同様の条件
で焼成した。 実験No.12:フルフリルアルコール(関東化学株式会
社製)を加熱硬化させ、この硬化物を前記と同様の条件
で焼成した。
【0048】(4)評価 得られた各カーボン層につき、その平均細孔径および気
孔率を水銀圧入法により測定した。この測定には株式会
社島津製作所製の細孔分布測定装置である商標「ポアサ
イザー」を用いた。また、得られた電極材料(カーボン
層+支持体層)全体についての平均細孔径をバブルポイ
ント法により測定した。この測定には上述の細孔径分布
測定器である商標「パームポロメータ」(PPM)を用
いた。測定結果を表2に示す。
【0049】
【表2】
【0050】表2から判るように、二次平均粒径が数百
μmであるカーボン粒子(カーボンブラック)10gに
対してレゾール樹脂3〜10gを含有するスラリーから
得られたカーボン層(実験No.1〜6)は、0.1μm前
後(0.08〜0.11μm)の平均細孔径を有してい
た。このような平均細孔径を有するカーボン層は、その
上にゾル−ゲル法により多孔質無機基材からなる層(す
なわち、上述のような固体高分子電解質層)を形成する
用途に適する。これらのうち、カーボンブラック10g
に対してレゾール樹脂3〜5gを含有するスラリーから
得られたカーボン層(実験No.1〜4)は、気孔率が3
0〜45%と高かった。なお、走査型電子顕微鏡(SE
M)による観察結果によれば、実験No.1〜8により得
られたカーボン層の厚さはいずれも約10μmであっ
た。また、PPMの測定結果によれば、これら電極材料
はいずれも良好なガス透過能を有していた。実験No.4
により作製された電極材料の表面付近のSEM写真を図
1に示す。図1(a)に示す断面写真から判るように、
下方に見えるカーボン多孔体(導電性多孔質支持体)の
表面に10μm程度の厚さのカーボン層が形成されてい
る。図1(a)およびその表面写真である図1(b)か
ら判るように、このカーボン層の平均細孔径はカーボン
多孔体よりも明らかに小さい。また、カーボン層を形成
する粒子はカーボン多孔体を形成する粒子よりも明らか
に小さい。そして、図1(b)から判るように、カーボ
ン層の表面状態は滑らかである。
【0051】一方、平均粒径が5μmと大きいカーボン
粒子(自己焼結性カーボン粒子;MCMB)を用いて得
られたカーボン層(実験No.9)は、平均細孔径が0.
3μm以上であり、ゾル−ゲル法による多孔質無機層の
形成には適さないものであった。なお、走査型電子顕微
鏡(SEM)による観察結果(図示せず)によれば、こ
の実験No.9により形成されたカーボン層の膜厚は10
0μm程度であり、実験No.1〜8に比べてカーボン層の
厚さが大きかった。また、このカーボン層にはクラック
が生じており、一部はカーボン多孔体から剥離してい
た。なお、図2に示すSEM写真は、比較例として、熱
硬化性樹脂の配合量を12gとした点以外は実験No.9
と同じ手順で作製した電極材料の表面付近を示すもので
ある。図示されるように、カーボン層(膜)の形成は認
められず、カーボン多孔体の表面は剥離状態であった。
また、熱硬化性樹脂(カーボン粒子を含有しない)を焼
成して得られたカーボン層(実験No.10〜12)は、
いずれも平均細孔径の小さいおよび/または気孔率の低
いものであった。
【0052】<実施例2>実験No.1,3,5および6
のスラリー(カーボン粒子10gに対する樹脂配合量3
〜10g)を用いて、カーボン層の平均細孔径および気
孔率とその焼成温度との関係につき検討を行った。すな
わち、これらのスラリーを実施例1と同様にしてカーボ
ン多孔体に塗布し、塗布されたスラリーを乾燥させた
後、上記焼成スケジュールに基づいて表3に示す各最高
焼成温度で2時間焼成してカーボン層を形成した。得ら
れたカーボン層につき実施例1と同様にして平均細孔径
および気孔率を測定した。その結果を表3に示す。ま
た、表3に示す数値をグラフ化したものを、平均細孔径
については図3に、気孔率については図4に示す。
【0053】
【表3】
【0054】表3および図3から判るように、この範囲
の組成および焼成温度ではいずれも平均細孔径0.1μ
m前後のカーボン層が形成されていた。一方、表3およ
び図4から判るように、得られたカーボン層の気孔率
は、焼成温度800℃のときに最も高くなるという結果
が得られた。これは、焼成温度が700℃では(焼成時
間が2時間の場合)樹脂の炭化がまだ十分に進行してお
らず、焼成温度が950℃ではカーボン層が収縮して密
度が上昇したためと推察される。このことより、最高焼
成温度としては750〜850℃の範囲が好適である。
【0055】以上、本発明の具体例を詳細に説明した
が、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定する
ものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上
に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれ
る。また、本明細書または図面に説明した技術要素は、
単独であるいは各種の組み合わせによって技術的有用性
を発揮するものであり、出願時請求項記載の組み合わせ
に限定されるものではない。また、本明細書または図面
に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであ
り、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的
有用性を持つものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実験No.4により作製された電極材料の表面
付近を示すSEM写真であって、(a)は断面の写真、
(b)は表面の写真である。
【図2】 比較例により作製された電極材料の表面付近
を示すSEM写真であって、(a)は断面の写真、
(b)は表面の写真である。
【図3】 焼成温度と平均細孔径との関係を示す特性図
である。
【図4】 焼成温度と気孔率との関係を示す特性図であ
る。
【図5】 一般的な燃料電池の概略構成を示す模式図で
ある。
【図6】 多孔質支持体の表面に触媒層の形成された電
極を示す模式的断面図である。
【符号の説明】
10 燃料電池 12 負極(燃料極) 13 電解質 14 正極(空気極) 20 電極 21 多孔質支持体(導電性多孔質支持体) 22 触媒層(多孔質カーボン層) 23 多孔性基材(多孔性無機層、無機基材) 24 プロトン伝導性ポリマー 25 電解質膜(固体高分子電解質膜、無機基材電解質
層)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H018 AA06 AA07 AS01 BB01 BB03 BB05 BB06 BB08 BB12 CC06 DD08 EE03 EE07 EE08 EE10 EE17 HH01 HH04 5H026 AA06 AA08 BB01 BB04 BB08 EE05 EE18 HH01 HH04

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性多孔質支持体と、 該導電性多孔質支持体の表面に設けられた多孔質カーボ
    ン層と、を備え、 該多孔質カーボン層は平均細孔径0.05〜0.2μm
    かつ気孔率25〜50%であり、該多孔質カーボン層は
    実質的に炭素質である電極材料。
  2. 【請求項2】 導電性多孔質支持体と、 該導電性多孔質支持体の表面に設けられた多孔質カーボ
    ン層と、を備え、 該多孔質カーボン層は、平均粒径0.2〜2μmのカー
    ボン粒子と樹脂との混合物を焼成してなり、該カーボン
    粒子と該樹脂を炭化してなるカーボンとから実質的に構
    成されている電極材料。
  3. 【請求項3】 前記多孔質カーボン層の平均細孔径は前
    記導電性多孔質支持体の平均細孔径よりも小さい請求項
    1または2に記載の電極材料。
  4. 【請求項4】 請求項1から3のいずれか一項に記載さ
    れた電極材料の前記多孔質カーボン層に触媒が担持され
    た燃料電池用電極。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の燃料電池用電極を備え
    た燃料電池。
  6. 【請求項6】 導電性多孔質支持体と、該導電性多孔質
    支持体の表面に設けられた多孔質カーボン層とを備える
    電極材料を製造する方法であって、 該導電性多孔質支持体にカーボン粒子と樹脂との混合物
    を塗布する工程と、 該混合物を焼成して該カーボン粒子と該樹脂を炭化して
    なるカーボンとから実質的に構成される多孔質カーボン
    層を形成する工程と、 を包含する電極材料製造方法。
  7. 【請求項7】 導電性多孔質支持体と、該導電性多孔質
    支持体の表面に設けられた触媒層とを備える燃料電池用
    電極を製造する方法であって、 該導電性多孔質支持体にカーボン粒子と樹脂との混合物
    を塗布する工程と、 該混合物を焼成して該カーボン粒子と該樹脂を炭化して
    なるカーボンとから実質的に構成される多孔質カーボン
    層を形成する工程と、 その形成された多孔質カーボン層に前記触媒を担持させ
    る工程と、 を包含する燃料電池用電極製造方法。
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