JP2003107675A - マスクブランク、及びマスク - Google Patents
マスクブランク、及びマスクInfo
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Abstract
クスにおいて、レジストパターン形成後パターン底部に
発生する裾引き状突起部の発生を抑えることのできるマ
スクブランクス等を提供する。 【解決手段】 遮光性膜3上に化学増幅型レジスト膜4
を形成し、レジストパターン4aを形成する際に、少な
くとも前記遮光性膜3の表面近傍の膜密度よりも高い膜
密度を有し、前記レジスト膜4の失活を抑制する失活抑
制膜(図示せず)が形成されていることを特徴とするマ
スクブランク。
Description
て、露光によりレジスト膜中に生成される触媒物質の酸
が、引き続き行われる熱処理工程においてポリマーの溶
解性を制御する官能基あるいは官能物質と反応すること
によりレジスト機能を発現する化学増幅型レジストを用
いたマスクブランク及びマスク等に関する。
ある微細加工技術に用いられるフォトマスク(レチク
ル)の製造では、例えば、透明基板上に遮光層であるク
ロム膜を、このクロム膜上に反射防止層である酸化クロ
ム膜を形成し、この酸化クロム膜上にレジスト膜を形成
して作製したフォトマスクブランクを予め用意する。そ
してこのフォトマスクブランクにおいて、レジストの選
択的露光を行い、露光後のベーク処理、現像処理を経
て、レジストパターンを形成し、このレジストパターン
をマスクとして、酸化クロム膜およびクロム膜を選択的
にエッチング除去して、所定のマスクパターンを形成す
ることでフォトマスクは製造される。また、近年の超微
細加工技術に用いられるハーフトーン型位相シフトマス
クの製造では、透明基板上に遮光機能と位相シフト機能
の双方を備えた例えば、酸化クロム膜又は弗化クロム膜
あるいは酸化及び/又は窒化モリブデンシリサイド膜の
ハーフトーン膜を形成し、このハーフトーン膜上にレジ
スト膜を形成して作製した位相シフトマスクブランクを
予め用意する。そしてこの位相シフトマスクブランクに
おいて、レジストの選択的露光を行い、露光後のベーク
処理、現像処理を経て、レジストパターンを形成し、こ
のレジストパターンをマスクとして、前記遮光機能と位
相シフト機能の双方を備えたハーフトーン膜を選択的に
エッチング除去して、所定のマスクパターンを形成する
ことで位相シフトマスクは製造される。
線によるレジスト描画(露光)における電子線の加速電
圧が現在の10〜20keVから50keV以上に移行
しようとしている。これは、電子線レジスト中を通過す
る電子線の前方散乱を少なくするとともに、電子ビーム
の集束性を上げることによって、より微細なレジストパ
ターンが解像されるようにする必要があるからである。
電子線の加速電圧が低いとレジスト表面やレジスト中で
前方散乱が生じ、前方散乱があるとレジストの解像性が
悪化する。しかし、電子線の加速電圧を50keV以上
とした場合、加速電圧に反比例して前方散乱が減少し前
方散乱によってレジストに付与されるエネルギーが減少
するため、10〜20keVの時に使用していた電子線
レジストではレジストの感度が不足し、スループットが
落ちてしまう。そこで、マスク製造分野においても、高
加速電圧に対して感度が高くしかも高い解像性を持った
化学増幅型レジストを使用する必要がでてきた。
クス及びフォトマスクの製造方法を例にとり図1を参照
しながら詳しく説明する。まず、合成石英等の透明基板
1の表面に、遮光膜であるクロム膜2を、続いて反射防
止膜である酸化クロム膜3をスパッタリング法等で断続
あるは連続して形成する。次いで、酸化クロム膜3上に
「露光によりレジスト膜中に生成される触媒物質の酸
が、引き続き行われる熱処理工程においてポリマーの溶
解性を制御する官能基あるいは官能物質と反応すること
によりレジスト機能を発現する(官能基等を外すことに
よってアルカリに溶解するようになる)「化学増幅型レ
ジスト」を回転塗布法などで塗布し、その後熱処理(焼
成)して乾燥させ、化学増幅型レジスト膜4を形成し、
マスクブランクス5を得る(図1(a))。次に、所定
箇所に光あるいは電子線等を選択的に照射し、その後、
ブランクス5(即ち化学増幅型レジスト膜4)をベーク
処理し、次いで、化学増幅型レジスト膜4を現像して露
光された部分を除去して、レジストパターン4aを形成
する(図1(b))。次にエッチング液(例えば、硝酸
第2セリウムアンモニウム系クロムエッチング液)によ
るウエットエッチング処理あるいはエッチングガス(例
えば、塩素ガス)によるドライエッチング処理によっ
て、露出した酸化クロム膜3及びクロム膜2を除去し、
その後レジストパターン4aを除去して、フォトマスク
6を得る(図1(c))。上記現像処理において、図2
(a)に示すように、化学増幅型レジスト膜4の底部
(酸化クロム膜近傍のレジスト膜)に裾引き(フッティ
ング)状の突起部7が発生する問題がある。このような
裾引き状突起部7は、本来現像処理により完全に除去さ
れるべき露光部分8の不要な残さであり、酸化クロム膜
3及びクロム膜2に形成されるパターンのエッジ部にギ
ザつきを発生させ著しくパターン寸法均一性を損ない、
あるいは場合によっては、図2(b)に示すように、隣
り合ったレジストパターン同士をレジスト底部9の一部
あるいは全てで連結して、酸化クロム膜3及びクロム膜
2が全くエッチングされない解像不良又は解像性劣化を
引き起こす。
ためになされたものであり、化学増幅型レジストを塗布
したマスクブランクスにおいて、レジストパターン形成
後パターン底部に発生する裾引き状突起部の発生等を抑
えることのできるマスクブランクス及びマスク等の提供
を目的とする。
に、本発明は以下の構成を有する。
るマスクブランクであって、前記遮光性膜上に化学増幅
型レジスト膜を形成し、レジストパターンを形成する際
に、少なくとも前記遮光性膜の表面近傍の膜密度よりも
高い膜密度を有し、前記レジスト膜の失活を抑制する失
活抑制膜が形成されていることを特徴とするマスクブラ
ンク。
材料であることを特徴とする構成1記載のマスクブラン
ク。
む材料、Siを含む材料、MoSiを含む材料、Taを
含む材料から選ばれる無機膜、あるいは、失活抑制機能
を有する有機膜であることを特徴とする構成1又は2記
載のマスクブランク。
機能を有することを特徴とする構成1乃至3のいずれか
に記載のマスクブランク。
幅型レジスト膜が形成されていることを特徴とする構成
1乃至4のいずれかに記載のマスクブランク。
載のマスクブランクを用い、該マスクブランクにおける
遮光性膜をパターニングして遮光性膜パターンが形成さ
れていることを特徴とするマスク。
フォトマスクブランク、位相シフトマスクブランクが含
まれる。本発明で言うマスクブランクには、レジスト膜
付きブランク、レジスト膜形成前のブランクが含まれ
る。本発明で言う位相シフトマスクブランクには、ハー
フトーン膜上にクロム系材料などの遮光膜が形成される
場合を含む。また、本発明で言うマスクには、フォトマ
スク、位相シフトマスクが含まれる。本発明で言うマス
クには、レチクルが含まれる。
記問題点の原因としては、以下の機構が考えられる。化
学増幅型レジスト(ポジ型)の機能は、上述の通り、露
光によりレジスト膜中に生成される触媒物質の酸が、引
き続き行われる熱処理工程において、ポリマーの溶解性
を制御する官能基あるいは官能物質と反応することによ
り、レジスト機能を発現する(官能基等を外すことによ
り、露光部はアルカリ現像液に溶解するようになる)こ
とにある。従って、露光によりレジスト膜中に生成され
る触媒物質の酸の濃度が何らかの原因により著しく低下
し(一般に失活と呼ばれる)、アルカリ現像液に溶解さ
れなくなる。この現象が、化学増幅型レジストが塗布さ
れる膜(以下、単に下地膜と称す)、例えばクロム系の
遮光性膜の近傍(すなわちレジスト膜の底部)で起こる
ものが裾引き(残さ)であると考えられる。上記の失活
現象は、露光によりレジスト膜中に生成される触媒物質
の酸が、下地膜(例えばクロム系の遮光性膜)中に拡散
によって移動する等が原因であると考えられる。下地膜
の表面近傍の膜密度が比較的疎な状態や荒れた状態の場
合、露光によりレジスト膜中に生成される触媒物質の酸
が捕捉され易くなると考えられ、裾引きに与える影響が
大きいと考えられる。そこで、上記構成1に記載の発明
のように、遮光性膜と化学増幅型レジスト膜との間に、
遮光性膜の表面近傍の膜密度よりも高い膜密度を有する
失活抑制膜を介在させることにより、後述する実施例の
ごとく非常に効果的に化学増幅型レジスト膜の失活を抑
制でき、裾引き状の突起部の発生を抑えることができる
マスクブランクが得られることがわかった。
光を遮断する遮光膜、遮光機能と位相シフト機能を有す
るハーフトーン膜が含まれる。この遮光性膜の膜材料、
膜組成、膜構造、膜厚等は特に限定されない。遮光性膜
の膜材料としては、例えば、構成2にあるように、クロ
ム単体や、クロムに酸素、窒素、炭素からなる元素を少
なくとも1種を含むもの(Crを含む材料)、又は、L
EAR(Low Energy Activation Resist)用としてアセ
タール系レジストやHEAR(High Energy Activation
Resist)用としてSCAP系レジスト等の化学増幅型
レジストを用いた場合に、レジストパターンの底部に裾
引き状突起部が形成される膜材料などが挙げられる。本
発明は、化学増幅型レジストが塗布される膜が、裾引き
を発生させる表面状態(膜密度が疎でポウラス(空孔)
が存在する状態や、荒れた状態)となる膜材料である場
合に特に有効である。遮光性膜の膜組成は、光学特性
(フォトマスクブランクにおいては、光学濃度、反射率
など、位相シフトマスクブランクにおいては、透過率、
位相シフト量など)に応じて適宜調整される。遮光性膜
の膜構造としては、上記膜材料からなる単層、複数層構
造とすることができる。また、異なる組成においては、
段階的に形成した複数層構造や、連続的に組成が変化し
た膜構造とすることもできる。遮光性膜の膜厚は、光学
特性(フォトマスクブランクにおいては、光学濃度な
ど、位相シフトマスクブランクにおいては、透過率、位
相シフト量など)に応じて適宜調整される。例えば、フ
ォトマスクブランクの場合、遮光性膜の膜厚は、300
〜1500オンク゛ストローム、位相シフトマスクブランクの場
合、遮光機能と位相シフト機能を有するハーフトン膜の
膜厚は、500〜1500オンク゛ストロームとする。
活を防止又は抑制しうる膜厚であれば特に限定されな
い。但し、露光によリレジスト膜中に生成される触媒物
質の酸の移動を抑制するためには、遮光性膜表面を全面
に覆うことができる膜厚以上であることが好ましい。ま
た、遮光性膜をパターニングするためにはエッチング時
間との関係上、所定以下の膜厚が好ましい。これらの点
を考慮すると、失活抑制膜の好ましい膜厚は、50〜1
000オンク゛ストローム、さらに好ましくは、100〜500オ
ンク゛ストロームが望ましい。また、失活抑制膜が無機膜の場合
は50〜1000オンク゛ストローム、失活抑制膜が有機膜の場
合は300〜1000オンク゛ストローム、がそれぞれ好まし
い。
は、失活抑制機能を有する膜であれば有機、無機を問わ
ないが、構成3にあるように、Moを含む材料、Siを
含む材料、MoSiを含む材料、Taを含む材料などの
無機膜や、バーク(BARC:Bottom Anti Reflection
Coating:下地反射防止膜)特に中性バークなどの有機
膜、などであることが好ましい。無機系の失活抑制膜
は、失活を防止又は抑制しうる膜密度(緻密度)を有す
る膜であることが好ましい。Moを含む材料、Siを含
む材料、MoSiを含む材料、Taを含む材料等は、C
rを含む遮光性膜材料よりも膜密度が高い材料であるの
で、露光によリレジスト膜中に生成される触媒物質の酸
の移動を抑えられ、裾引き状の突起部の発生を防止する
ことができる。これらの材料に、酸素、窒素等の元素を
添加しても構わない。また、本発明の効果を逸脱しない
範囲で、炭素、水素等の元素を添加しても構わない。ま
た、失活抑制膜の膜材料を、Taを含む材料とすること
もできる。Taを含む材料は、Moを含む材料と比べて
膜応力が小さく、微細な結晶粒が形成される点でパター
ニング特性が良好になるので好ましい。具体的な材料と
しては、Taや、TaにBを添加したTa4B、さらに
窒素を添加したTaBNなどが挙げられる。これらの材
料に限定されるものではなく、Taに、酸素、ケイ素、
窒素等の元素を添加しても構わない。また、失活抑制膜
の膜材料を、バーク(中性バーク、酸性バーク)、ポリ
ビニルアルコール、SOG(スピンオングラス)などの
有機膜材料とすることもできる。中性バークとしては、
市販されているものを用いることができ、例えば、シプ
レー社製BARL等が挙げられる。バークを用いる場
合、ある程度膜厚を厚くしないと失活抑制効果がなく、
一定以上厚くしても失活抑制効果は変わらない。
抑制膜に酸素や窒素などを添加して、反射防止機能を持
たせることもできる。この場合、フォトマスクを製造す
る際、遮光性膜をパターニングした後に、失活抑制膜を
除去する工程を省略できるので好ましい。反射防止機能
を持たせた失活抑制膜の材料としては、MoSiO、M
oSiN、MoSiON、TaSiO、TaSiN、T
aSiON、WSiO、WSiN、WSiON、ZrS
iO、ZrSiN、ZrSiON、TiSiO、TiS
iN、TiSiONなどが挙げられる。失活抑制膜が反
射防止機能を兼備する場合の膜厚は、十分に失活を防止
しうる膜厚であって、かつ、十分に反射防止しうる膜厚
とすることが好ましい。
成1〜5に記載のフォトマスクブランクを使って製造し
たフォトマスクは、裾引き状の突起部の発生によるパタ
ーンエッジのギザつき、突起部の短絡連結による解像不
良はほとんど生じなくなり、微細加工の加工能力及び信
頼性が向上する。
の形成方法は限定されない。例えば、スパッタリング
法、真空蒸着法などが挙げられる。
上に、スパッタリング法により厚さ約600オンク゛ストローム
のクロムを主成分とする遮光膜を形成し、続いて、厚さ
約300オンク゛ストロームの酸化クロムを主成分とする反射防
止膜を形成し、さらに厚さ約800オンク゛ストロームのモリブ
デンシリサイド(MoSi2)の失活抑制膜を形成し
た。次に、市販の電子線露光用化学増幅型ポジレジスト
(FEP171:フジフィルムアーチ社製)を回転塗布
法で厚さ約4000オンク゛ストロームで塗布し、その後、ホッ
トプレートで130℃で10分熱処理して、レジスト膜
を乾燥させ、レジスト膜付きフォトマスクブランクスを
得た。次に、このマスクブランクスを電子線露光装置で
露光し、その後、露光後のベーク処理を行い、その後、
現像処理してレジストパターンを形成した。レジストパ
ターンの断面写真(SEM(走査型電子顕微鏡)で測
定)を図4に示す。図4から明らかなように、レジスト
パターンの裾部分に裾引き状の突起部が形成されていな
いことが確認された。次に、レジストパターンをマスク
として、CF4+O2をエッチングガスとするドライエッ
チングで露出しているモリブデンシリサイド膜を除去
し、続いて、硝酸セリウム第2アンモニウム及び過塩素
酸の溶液であるクロムエッチング液で露出している酸化
クロム膜及びクロム膜をエッチング処理して除去した。
最後に、レジストパターンを濃硫酸に過酸化水素水を加
えたレジスト剥離液に浸し、レジストパターンを除去
し、CF4+O2をエッチングガスとするドライエッチン
グによってモリブデンシリサイド膜を除去してフォトマ
スク(レチクル)を得た。得られたフォトマスクにおけ
る酸化クロム膜及びクロム膜パターンの突起部分(パタ
ーンエッジのギザつき)をSEM(走査型電子顕微鏡)
で調べたところ、約10nm程度以下のギザつきであっ
た。また、100nmのライン&スペースパターンが解
像していることが確認された。
と以外は、実施例1と同様にしてフォトマスクブランク
及びフォトマスクを作製した。現像後のレジスタパター
ンの断面写真(SEM(走査型電子顕微鏡)で測定)を
図5に示す。図5から明らかなように、レジストパター
ンの裾部分に裾引き状の突起部が形成されていることが
確認された。また、フォトマスクにおける酸化クロム膜
及びクロム膜パターンの突起部分(パターンエッジのギ
ザつき)をSEM(走査型電子顕微鏡)で調べたとこ
ろ、約30nm程度のギザつきであった。また、200
nmのライン&スペースパターンが解像しているにとど
まっていた。
上に、スパッタリング法により厚さ約600オンク゛ストローム
のクロムを主成分とする遮光膜を形成し、続いて、厚さ
約300オンク゛ストロームの酸化クロムを主成分とする反射防
止膜を形成し、さらに厚さ約800オンク゛ストロームのタンタ
ルボロン(Ta4B)の失活抑制膜を形成した。次に、
市販の電子線露光用化学増幅型ポジレジスト(FEP1
71:フジフィルムアーチ社製)を回転塗布法で厚さ約
4000オンク゛ストロームで塗布し、その後、ホットプレート
で130℃で10分熱処理して、レジスト膜を乾燥さ
せ、レジスト膜付きフォトマスクブランクスを得た。次
に、このマスクブランクスを電子線露光装置で露光し、
その後、露光後のベーク処理を行い、その後、現像処理
してレジストパターンを形成した。レジストパターンの
断面を(SEM(走査型電子顕微鏡)で測定したとこ
ろ、実施例1と同様にレジストパターンの裾部分に裾引
き状の突起部が形成されていないことが確認された。次
に、レジストパターンをマスクとして、Cl2をエッチ
ングガスとするドライエッチングで露出しているタンタ
ルボロン膜を除去し、続いて、Cl2+O2をエッチング
ガスとするドライエッチングで露出している酸化クロム
膜及びクロム膜をエッチング処理して除去した。最後
に、レジストパターンを濃硫酸に過酸化水素水を加えた
レジスト剥離液に浸し、レジストパターンを除去し、C
l2ガスをエッチングガスとするドライエッチングによ
ってタンタルボロン膜を除去してフォトマスク(レチク
ル)を得た。得られたフォトマスクにおける酸化クロム
膜及びクロム膜パターンの突起部分(パターンエッジの
ギザつき)をSEM(走査型電子顕微鏡)で調べたとこ
ろ、約10nm程度以下のギザつきであった。また、1
00nmのライン&スペースパターンが解像しているこ
とが確認された。
わりに、タンタルボロン窒素化膜(実施例3)、タンタ
ル膜(実施例4)にした他は、実施例2と同様にフォト
マスクブランクス、フォトマスクを作製した。現像後の
レジストパターンの裾部分に裾引き状の突起部が形成さ
れていないことが確認された。また、得られたフォトマ
スクにおける酸化クロム膜及びクロム膜パターンの突起
部分(パターンエッジのギザつき)をSEM(走査型電
子顕微鏡)で調べたところ、約10nm程度以下のギザ
つきであった。また、100nmのライン&スペースパ
ターンが解像していることが確認された。
上に、スパッタリング法により厚さ約600オンク゛ストローム
のクロムを主成分とする遮光膜を形成し、続いて、反射
防止膜兼失活抑制膜として厚さ約500オンク゛ストロームのモ
リブデンシリサイド酸化窒化膜(MoSiON)を形成
した。次に、市販の電子線露光用化学増幅型ポジレジス
ト(FEP171:フジフィルムアーチ社製)を回転塗
布法で厚さ約4000オンク゛ストロームで塗布し、その後、ホ
ットプレートで130℃で10分熱処理して、レジスト
膜を乾燥させ、レジスト膜付きフォトマスクブランクス
を得た。次に、このマスクブランクスを電子線露光装置
で露光し、その後、露光後ベーク処理を行い、その後、
現像処理してレジストパターンを形成した。レジスタパ
ターンの断面をSEM(走査型電子顕微鏡)で確認した
ところ、レジストパターンの裾部分に裾引き状の突起部
が形成されていないことが確認された。次に、レジスト
パターンをマスクとして、CF4+O2をエッチングガス
とするドライエッチングで露出しているモリブデンシリ
サイド酸化膜を除去し、続いて、硝酸セリウム第2アン
モニウム及び過塩素酸の溶液であるクロムエッチング液
で露出しているクロム膜をエッチング処理して除去し
た。最後に、レジストパターンを濃硫酸に過酸化水素水
を加えたレジスト剥離液に浸し、レジストパターンを除
去してフォトマスク(レチクル)を得た。得られたフォ
トマスクにおけるモリブデンシリサイド酸化膜及びクロ
ム膜パターンの突起部分(パターンエッジのギザつき)
をSEM(走査型電子顕微鏡)で調べたところ、約10
nm程度以下のギザつきであった。また、100nmの
ライン&スペースパターンが解像していることが確認さ
れた。
上に、スパッタリング法により厚さ約1300オンク゛ストロー
ムの酸化クロムを主成分とするハーフトーン膜を形成
し、続いて、失活抑制膜として厚さ約800オンク゛ストローム
のモリブデンシリサイド膜(MoSi2)を形成した。
次に、市販の電子線露光用化学増幅型ポジレジスト(F
EP171:フジフィルムアーチ社製)を回転塗布法で
厚さ約4000オンク゛ストロームで塗布し、その後、ホットプ
レートで130℃で10分熱処理して、レジスト膜を乾
燥させ、レジスト膜付きフォトマスクブランクスを得
た。次に、このマスクブランクスを電子線露光装置で露
光し、その後、露光後のベーク処理を行い、その後、現
像処理してレジストパターンを形成した。レジストパタ
ーンの断面をSEM(走査型電子顕微鏡)で確認したと
ころ、レジストパターンの裾部分に裾引き状の突起部が
形成されていないことが確認された。次に、レジストパ
ターンをマスクとして、CF4+O2をエッチングガスと
するドライエッチングで露出しているモリブデンシリサ
イド膜を除去し、続いて、硝酸セリウム第2アンモニウ
ム及び過塩素酸の溶液であるクロムエッチング液で露出
している酸化クロム膜をエッチング処理して除去した。
最後に、レジストパターンを濃硫酸に過酸化水素水を加
えたレジスト剥離液に浸してレジストパターンを除去
し、CF4+O2をエッチングガスとするドライエッチン
グによってモリブデンシリサイド膜を除去してフォトマ
スク(レチクル)を得た。得られたフォトマスクにおけ
る酸化クロム膜パターンの突起部分(パターンエッジの
ギザつき)をSEM(走査型電子顕微鏡)で調べたとこ
ろ、約10nm程度以下のギザつきであった。また、1
00nmのライン&スペースパターンが解像しているこ
とが確認された。
上に、スパッタリング法によりハーフトーン膜として厚
さ約900オンク゛ストロームのモリブデンシリサイド窒化膜を
形成し、続いて、遮光膜として厚さ約1000オンク゛ストロー
ムのクロム膜を形成し、続いて、失活抑制膜として厚さ
約800オンク゛ストロームのタンタル膜を形成した。次に、市
販の電子線露光用化学増幅型ポジレジスト(FEP17
1:フジフィルムアーチ社製)を回転塗布法で厚さ約4
000オンク゛ストロームで塗布し、その後、ホットプレートで
130℃で10分熱処理して、レジスト膜を乾燥させ、
レジスト膜付きフォトマスクブランクスを得た。次に、
このマスクブランクスを電子線露光装置で露光し、その
後、露光後のベーク処理を行い、その後、現像処理して
レジストパターンを形成した。レジストパターンの断面
をSEM(走査型電子顕微鏡)で確認したところ、レジ
ストパターンの裾部分に裾引き状の突起部が形成されて
いないことが確認された。次に、レジストパターンをマ
スクとして、Cl2をエッチングガスとするドライエッ
チングで露出している失活抑制膜であるタンタル膜を除
去し、続いて、CF4+O2をエッチングガスとするドラ
イエッチングで露出している遮光膜であるクロム膜をエ
ッチング処理して除去し、続いて、CF4+O2をエッチ
ングガスとするドライエッチングで露出しているハーフ
トーン膜であるモリブデンシリサイド窒化膜を除去し
た。最後に、レジストパターンを濃硫酸に過酸化水素水
を加えたレジスト剥離液に浸してレジストパターンを除
去し、Cl2ガスをエッチングガスとするドライエッチ
ングによってタンタル膜を除去してフォトマスク(レチ
クル)を得た。得られたフォトマスクにおけるクロム膜
及びモリブデンシリサイド窒化膜パターンの突起部分
(パターンエッジのギザつき)をSEM(走査型電子顕
微鏡)で調べたところ、約10nm程度以下のギザつき
であった。また、100nmのライン&スペースパター
ンが解像していることが確認された。
れるものではない。例えば、本発明の失活抑制膜を形成
しない場合に化学増幅型レジストパターン底部に裾引き
状の突起部を発生する膜であれば、その膜と化学増幅型
レジストとの間に、本発明の失活抑制膜を適用(形成)
できる。また、化学増幅型レジストの種類は限定され
ず、他の化学増幅型レジスト(例えば、OEBR−CA
P209:東京応化工業製)を用いた場合にも上述した
実施例と同様の効果が認められた。化学増幅型レジスト
は、ネガ型であってもよい。また、失活抑制膜として、
中性有機バーク(例えば、シプレー社製BARL)を用
いた場合にも上述した実施例と同様の効果が認められ
た。また、失活抑制膜として、少なくとも遮光性膜の表
面近傍の膜密度よりも高い膜密度を有すれば、Wを含む
材料、Zrを含む材料、Tiを含む材料を用いても良
い。また、遮光膜、反射防止膜、ハーフトーン膜、失活
抑制膜等は、ウエットエッチング、又はドライエッチン
グのいずれでもエッチングできる。
ォトマスクブランクにおける遮光膜や、位相シフトマス
クブランクにおけるハーフトーン膜などの膜上に失活抑
制膜を形成することにより、失活抑制膜上に形成される
化学増幅型レジスト膜の失活を抑制でき、レジストパタ
ーン底部における裾引き状の突起部の発生等を抑えるこ
とができる。
るための模式的断面図である。
部等を説明するための模式図である。
を示す図である。
を示す図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 透明基板上に遮光性膜を有するマスクブ
ランクであって、 前記遮光性膜上に化学増幅型レジスト膜を形成し、レジ
ストパターンを形成する際に、少なくとも前記遮光性膜
の表面近傍の膜密度よりも高い膜密度を有し、前記レジ
スト膜の失活を抑制する失活抑制膜が形成されているこ
とを特徴とするマスクブランク。 - 【請求項2】 前記遮光性膜は、Crを含む材料である
ことを特徴とする請求項1記載のマスクブランク。 - 【請求項3】 前記失活抑制膜は、Moを含む材料、S
iを含む材料、MoSiを含む材料、Taを含む材料か
ら選ばれる無機膜、あるいは、失活抑制機能を有する有
機膜であることを特徴とする請求項1又は2記載のマス
クブランク。 - 【請求項4】 前記失活抑制膜が、反射防止機能を有す
ることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の
マスクブランク。 - 【請求項5】 前記失活抑制膜上に、化学増幅型レジス
ト膜が形成されていることを特徴とする請求項1乃至4
のいずれかに記載のマスクブランク。 - 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれかに記載のマス
クブランクを用い、該マスクブランクにおける遮光性膜
をパターニングして遮光性膜パターンが形成されている
ことを特徴とするマスク。
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