JP7254599B2 - マスクブランクスの製造方法および位相シフトマスクの製造方法 - Google Patents
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Description
また、マスクブランクスにおける位相シフト層としてクロム材料が一般的に用いられる。この場合に、反射防止層として屈折率の低い膜を得るためには、酸化されたクロム酸化膜を用いることが可能である。
このため、マスクパターンを作製した場合に、反射防止層に比べて位相シフト層のエッチングが進行してしまい、庇の形成された断面形状が発生する等の問題が発生してしまうという問題があることがわかった。
これは、モリブデンシリサイド膜に含まれるモリブデン、シリコン、酸素、窒素の濃度を制御することでモリブデンシリサイド膜の光学定数を大きく制御することができるためである。
特に膜中の酸素濃度を増加させることで、屈折率と消衰係数の値を大きく低下させることができることを見出した。
さらに、モリブデンシリサイドは、マスク洗浄において、一般的に用いられる硫酸と過酸化水素水の混合液に対する耐性が強い。
透明基板に積層されたクロムを含有する位相シフト層と、
前記位相シフト層よりも前記透明基板から離間する位置に設けられてモリブデンシリサイドを含有する反射防止層と、を有し、
前記反射防止層において、酸素含有率の増加にともなって前記反射防止層における屈折率の値が低下するプロファイルにしたがって、
設定した前記反射防止層における酸素含有率により、前記反射防止層における屈折率の値を設定するマスクブランクスの製造方法であって、
前記透明基板にクロムを含有する前記位相シフト層を積層する位相シフト層形成工程と、
前記位相シフト層よりも前記透明基板から離間する位置にモリブデンシリサイドを含有する前記反射防止層を積層する反射防止層形成工程と、
を有し、
前記反射防止層形成工程において、
スパッタリングにおける供給ガスとして、酸素含有ガスの分圧を設定することにより前記反射防止層における屈折率と消衰係数との値を設定する
ことにより上記課題を解決した。
本発明のマスクブランクスの製造方法は、前記反射防止層において、前記酸素含有率を6.7atm%~36.8atm%の範囲に設定して、波長365nm~436nmにおける前記屈折率の値を2.6から1.8の範囲に設定する
ことができる。
本発明のマスクブランクスの製造方法は、前記反射防止層において、酸素含有率の増加にともなって前記反射防止層における消衰係数の値が低下するプロファイルにしたがって、
設定した前記反射防止層における酸素含有率により、前記反射防止層における消衰係数の値を設定する
ことができる。
本発明のマスクブランクスの製造方法は、前記反射防止層において、前記酸素含有率を6.7atm%~36.8atm%の範囲に設定して、波長365nm~436nmにおける前記消衰係数の値を0.6から0.2の範囲に設定する
ことができる。
本発明のマスクブランクスの製造方法は、前記反射防止層を設けることで、前記反射防止層がない場合に比べて、波長365nm~436nmにおける反射率の比を1(25%)~1/5(5%)の範囲まで低減する
ことができる。
本発明のマスクブランクスの製造方法は、前記反射防止層が炭素を含有し、炭素含有率が4atm%~15.5atm%の範囲に設定される
ことができる。
本発明のマスクブランクスの製造方法は、前記反射防止層形成工程において、
スパッタリングにおける供給ガスとして、酸素含有ガスの分圧を設定することにより、酸素含有率の増加にともなって前記反射防止層における屈折率と消衰係数との値が低下するプロファイルにしたがって、前記反射防止層における酸素含有率を設定する
ことができる。
本発明のマスクブランクスの製造方法は、前記反射防止層形成工程において、
前記酸素含有ガスの分圧を増加させて、前記反射防止層における屈折率と消衰係数との値を低下させる工程、又は、
前記酸素含有ガスの分圧を減少させて、前記反射防止層における屈折率と消衰係数との値を増加させる工程のいずれか一方を実行する
ことができる。
本発明のマスクブランクスの製造方法は、前記反射防止層形成工程において、
前記酸素含有ガスの分圧比を0.00~0.15の範囲に設定する
ことができる。
本発明のマスクブランクスの製造方法は、前記反射防止層形成工程において、
前記酸素含有ガスがCO2とされる
ことができる。
本発明の位相シフトマスクの製造方法は、上記のいずれか記載の製造方法により製造されたマスクブランクスから位相シフトマスクを製造する方法であって、
前記位相シフト層にパターンを形成する位相シフトパターン形成工程と、
前記反射防止層にパターンを形成する反射防止パターン形成工程と、
を有し、
前記位相シフトパターン形成工程におけるエッチング液と、前記反射防止パターン形成工程におけるエッチング液と、が異なる
ことができる。
透明基板に積層された位相シフト層と、
前記位相シフト層よりも前記透明基板から離間する位置に設けられた反射防止層と、
を有し、
前記位相シフト層がクロムを含有し、
前記反射防止層がモリブデンシリサイドを含有し、
前記反射防止層において、酸素含有率の増加にともなって前記反射防止層における屈折率の値が低下するプロファイルにしたがって、
設定した前記反射防止層における酸素含有率により、前記反射防止層における屈折率の値を設定することができる。
これにより、反射防止層における屈折率を所定の値にして、位相シフト層に対して屈折率の低い反射防止層とすることができ、マスクブランクスにおける反射率を低減することが可能となる。同時に、位相シフト層がクロムを含有し、反射防止層がモリブデンシリサイドを含有することで、これらをエッチングによりパターニングする際に、異なるエッチャント(エッチング液)を用いて、互いに異なるエッチンゲレートとして、高い選択性を呈する事が可能となる。したがって、位相シフト層と反射防止層とにおけるそれぞれのエッチングにおいて、互いに影響を与えることなく、所望の断面形状を有する位相シフトマスクを製造可能なマスクブランクスを提供することができる。
これにより、クロムを含有する位相シフト層よりも屈折率の低い反射防止層とすることができ、マスクブランクスにおける反射率を低減することが可能となる。
したがって、反射防止層における反射率を低くすることができ、パターニングにおける断面形状を所定の状態に維持した状態で、マスク層として、例えばg線(436nm)からi線(365nm)に渡る波長帯域において低反射過率と位相シフト能を有することが可能となる。
これにより、FPD製造におけるレーザ光を用いたパターニングにおいても、所定の反射率を有するブランクスを提供することが可能となる。
設定した前記反射防止層における酸素含有率により、前記反射防止層における消衰係数の値を設定することができる。
これにより、クロムを含有する位相シフト層に対して、所定の屈折率を有する反射防止層とすることができ、マスクブランクスにおける反射率を所定の値に設定することが可能となる。
したがって、反射防止層における反射率を低くすることができ、パターニングにおける断面形状を所定の状態に維持した状態で、マスク層として、例えばg線(436nm)からi線(365nm)に渡る波長帯域において低反射過率と位相シフト能を有することが可能となる。
これにより、FPD製造におけるレーザ光を用いたパターニングにおいても、所定の反射率を有するブランクスを提供することが可能となる。
これにより、クロムを含有する位相シフト層に対して、所定の屈折率を有する反射防止層とすることができ、マスクブランクスにおける反射率を所定の値に設定することが可能となる。
したがって、反射防止層における反射率を位相シフト層より低くすることができ、パターニングにおける断面形状を所定の状態に維持した状態で、マスク層として、例えばg線(436nm)からi線(365nm)に渡る波長帯域において低反射過率と位相シフト能を有することが可能となる。
これにより、FPD製造におけるレーザ光を用いたパターニングにおいても、所定の反射率を有するブランクスを提供することが可能となる。
これにより、クロムを含有する位相シフト層に対して、所定の屈折率を有する反射防止層とすることができ、マスクブランクスにおける反射率を所定の値に設定することが可能となる。
したがって、反射防止層における反射率を位相シフト層より低くすることができ、パターニングにおける断面形状を所定の状態に維持した状態で、マスク層として、例えばg線(436nm)からi線(365nm)に渡る波長帯域において低反射過率と位相シフト能を有することが可能となる。
これにより、FPD製造におけるレーザ光を用いたパターニングにおいても、所定の反射率を有するブランクスを提供することが可能となる。
これにより、クロムを含有する位相シフト層に対して、所定の屈折率を有する反射防止層とすることができ、マスクブランクスにおける反射率を所定の値に設定することが可能となる。
したがって、反射防止層における反射率を位相シフト層より低くすることができ、パターニングにおける断面形状を所定の状態に維持した状態で、マスク層として、例えばg線(436nm)からi線(365nm)に渡る波長帯域において低反射過率と位相シフト能を有することが可能となる。
これにより、FPD製造におけるレーザ光を用いたパターニングにおいても、所定の反射率を有するブランクスを提供することが可能となる。
前記透明基板にクロムを含有する前記位相シフト層を積層する位相シフト層形成工程と、
前記位相シフト層よりも前記透明基板から離間する位置にモリブデンシリサイドを含有する前記反射防止層を積層する反射防止層形成工程と、
を有し、
前記反射防止層形成工程において、
スパッタリングにおける供給ガスとして、酸素含有ガスの分圧を設定することにより前記反射防止層における屈折率と消衰係数との値を設定することができる。
これにより、反射防止層形成工程において、酸素含有ガスの分圧を所定の範囲に設定した状態で、スパッタリングによりモリブデンシリサイドを含有する反射防止層を位相シフト層に積層することで、反射防止層における屈折率と消衰係数との値を所定の値に設定することが可能となる。
たがって、反射防止層における反射率を位相シフト層より低くすることができ、パターニングにおける断面形状を所定の状態に維持した状態で、マスク層として、例えばg線(436nm)からi線(365nm)に渡る波長帯域において低反射過率と位相シフト能を有することが可能となる。
スパッタリングにおける供給ガスとして、酸素含有ガスの分圧を設定することにより、酸素含有率の増加にともなって前記反射防止層における屈折率と消衰係数との値が低下するプロファイルにしたがって、前記反射防止層における酸素含有率を設定することができる。
これにより、反射防止層形成工程において、酸素含有ガスの分圧を所定の範囲に設定した状態で、スパッタリングによりモリブデンシリサイドを含有する反射防止層を位相シフト層に積層することで、反射防止層における酸素含有率を所定値に設定し、反射防止層における屈折率と消衰係数との値を所定の値に設定することが可能となる。
前記酸素含有ガスの分圧を増加させて、前記反射防止層における屈折率と消衰係数との値を低下させ、
前記酸素含有ガスの分圧を減少させて、前記反射防止層における屈折率と消衰係数との値を増加させることができる。
これにより、反射防止層形成工程において、酸素含有ガスの分圧を所定の範囲に設定した状態で、スパッタリングによりモリブデンシリサイドを含有する反射防止層を位相シフト層に積層することで、反射防止層における酸素含有率を所定値に設定し、反射防止層における屈折率と消衰係数との値を所定の値に設定することが可能となる。
前記酸素含有ガスの分圧比を0.00~0.15の範囲に設定することができる。
これにより、所定の酸素含有率として反射防止層を位相シフト層に積層することができる。したがって、反射防止層における屈折率と消衰係数との値を所定の値に設定することが可能となる。
前記酸素含有ガスがCO2とされることができる。
なお、酸素含有ガスとして、O2、CO、NOX、などを用いることもできる。
ことができる。
前記位相シフト層にパターンを形成する位相シフトパターン形成工程と、
前記反射防止層にパターンを形成する反射防止パターン形成工程と、
を有し、
前記位相シフトパターン形成工程におけるエッチング液と、前記反射防止パターン形成工程におけるエッチング液と、が異なることができる。
これにより、互いに異なるエッチンゲレートとして、高い選択性を呈する事が可能となる。したがって、位相シフト層と反射防止層とにおけるそれぞれのエッチングにおいて、互いに影響を与えることなく、所望の断面形状を有する位相シフトマスクを製造可能なマスクブランクスを提供することができる。
これにより、それぞれの層で、所望の膜特性を有する位相シフトマスクを製造することができる。
図1は、本実施形態におけるマスクブランクスを示す断面図であり、図2は、本実施形態における位相シフトマスクを示す断面図であり、図において、符号10Bは、マスクブランクスである。
本実施形態に係るマスクブランクス10Bは、図1に示すように、ガラス基板(透明基板)11と、このガラス基板11上に形成された位相シフト層12と、位相シフト層12上に形成された反射防止層13と、で構成される。
つまり、反射防止層13は、位相シフト層12よりもガラス基板11から離間する位置に設けられる。
なお、本実施形態に係るマスクブランクス10Bは、位相シフト層12と反射防止層13以外に、耐薬層、保護層、遮光層、エッチングストッパー層、等を積層した構成とされてもよい。
さらに、位相シフト層12が厚み方向に異なる組成を有することもでき、この場合、位相シフト層12として、Cr単体、並びにCrの酸化物、窒化物、炭化物、酸化窒化物、炭化窒化物および酸化炭化窒化物から選択される1つ、または、2種以上を積層して構成することもできる。
位相シフト層12は、後述するように、所定の光学特性および抵抗率が得られるようにその厚み、および、Cr,N,C,O等の組成比(atm%)が設定される。
反射防止層13において、酸素含有率(酸素濃度)を6.7atm%~36.8atm%の範囲に設定し、窒素含有率(窒素濃度)を13.0atm%~39.5atm%の範囲に設定し、炭素含有率(炭素濃度)が4.0atm%~15.5atm%の範囲に設定することができる。
また、反射防止層13の膜厚を30nm以上、60nm以下に設定することで365~436nmの波長における反射率を低減できる。
また、反射防止層13において、波長365nm~436nmにおける前記消衰係数の値を0.6から0.2の範囲に設定することができる。
一例として、例えば、クロムを含む遮光層を挙げることができる。
つまり、反射防止パターン13Pと位相シフトパターン12Pとガラス基板11表面との為す角(テーパ角)θは直角に近くなり、例えば、90°程度にすることができる。
本実施形態におけるマスクブランクス10Bは、図3に示す製造装置により製造される。
成膜機構S13は、ターゲットS13bを有するカソード電極(バッキングプレート)S13cと、バッキングプレートS13cに負電位のスパッタ電圧を印加する電源S13dと、を有する。
成膜機構S14は、ターゲットS14bを有するカソード電極(バッキングプレート)S14cと、バッキングプレートS14cに負電位のスパッタ電圧を印加する電源S14dと、を有する。
本実施形態において、成膜機構S13は位相シフト層12の成膜に対応しており、成膜機構S14は反射防止層13の成膜に対応している。
また、成膜機構S13においては、電源S13dからバッキングプレートS13cに印加されるスパッタ電圧が、位相シフト層12の成膜に対応して設定される。
また、成膜機構S14においては、電源S14dからバッキングプレートS14cに印加されるスパッタ電圧が、反射防止層13の成膜に対応して設定される。
また、炭素含有ガスとしては、CO2(二酸化炭素)、CH4(メタン)、C2H6(エタン)、CO(一酸化炭素)等を挙げることができる。
なお、位相シフト層12、反射防止層13の成膜で、必要であればターゲットS13b,S14bを交換することもできる。
本実施形態の低反射位相シフト膜である位相シフト層12と反射防止層13とにおいては、位相シフト層12において、上述した範囲に酸素濃度、炭素濃度、窒素濃度が設定され、また反射防止層13において、上述した範囲に酸素濃度、炭素濃度、窒素濃度が設定される。
反射防止層13の成膜において、モリブデンシリサイドターゲットの組成Mo:Si=1:2.3とすることができ、スパッタリングの際にはN2とCO2の混合ガスを用いることができる。
例として、スパッタリングによる成膜時のCO2分圧を変化させた際において、クロム膜上に成膜したMoSi膜の組成比変化を表1に示す。
表1は、反射防止層13として成膜したモリブデンシリサイド化合部の組成をオージェ電子分光法により求めた結果である。
表1に示す結果から、成膜時のCO2分圧を増加させることで、酸素濃度、炭素濃度が増加し、窒素濃度、シリコン濃度、モリブデン濃度は減少することがわかる。
なお、図4,図5において、CO2分圧は、CO2分圧/N2分圧+CO2分圧である分圧比として示している。
また、図4,図5において、屈折率および消衰係数は、波長が365nm~436nm程度の範囲、特に波長405nmに対するものを示している。
同様に、図4,図5に示すように、反射防止層13の成膜において、CO2分圧を変化させることにより、CO2分圧/N2分圧+CO2分圧である分圧比が増加するにしたがって、減少する消衰係数のプロファイルを有する。
これにより、屈折率および消衰係数が変化する。
したがって、CO2分圧を設定することにより、反射防止層13の屈折率および消衰係数を所望の値に設定することが可能となることがわかる。
ここで、位相シフト層12の組成は、炭素10atm%、酸素34atm%、窒素18atm%、クロム38atm%、膜厚80nmとされている。
なお、図6,図7において、CO2分圧比を0%、1%、2%、5%、10%として変化させている。
図6,図7に示すように、CO2分圧比を増加させることにより、消衰係数を低減させることが可能である。
なお、図8,図9において、CO2分圧比は0%であり、また、反射防止層13の膜厚を0nm~70nmで変化させた。
特に、このCO2分圧比では波長365nm付近において、反射防止層13の膜厚がゼロ、つまり、反射防止層13を設けなかった場合に反射率が25%であった。
これに対して、このCO2分圧比では波長365nm付近において、反射防止層13の膜厚に応じて反射率を20%程度まで減少させることが可能である。
特に、このCO2分圧比において、波長300nm~400nm程度の範囲において、反射防止層13の膜厚に応じて透過率をあまり変化させないことが可能である。
なお、図10,図11において、CO2分圧比は1%であり、また、反射防止層13の膜厚を0nm~70nmで変化させた。
特に、このCO2分圧比では波長365nm付近において、反射防止層13の膜厚がゼロ、つまり、反射防止層13を設けなかった場合に反射率が25%であった。
これに対して、このCO2分圧比では波長365nm付近において、反射防止層13の膜厚に応じて反射率を15%程度まで減少させることが可能である。
特に、このCO2分圧比において、波長300nm~400nm程度の範囲において、反射防止層13の膜厚に応じて透過率をあまり変化させないことが可能である。
なお、図12,図13において、CO2分圧比は2%であり、また、反射防止層13の膜厚を0nm~70nmで変化させた。
特に、このCO2分圧比では波長365nm付近において、反射防止層13の膜厚がゼロ、つまり、反射防止層13を設けなかった場合に反射率が25%であった。
これに対して、このCO2分圧比では波長365nm付近において、反射防止層13の膜厚に応じて反射率を10%程度まで減少させることが可能である。
特に、このCO2分圧比において、波長300nm~500nm程度の範囲において、反射防止層13の膜厚に応じて透過率を変化させないことが可能である。
なお、図14,図15において、CO2分圧比は5%であり、また、反射防止層13の膜厚を0nm~70nmで変化させた。
特に、このCO2分圧比では波長365nm付近において、反射防止層13の膜厚がゼロ、つまり、反射防止層13を設けなかった場合に反射率が25%であった。
これに対して、このCO2分圧比では波長365nm付近において、反射防止層13の膜厚に応じて反射率を10%より低い値まで減少させることが可能である。
特に、このCO2分圧比において、波長300nm~600nm程度の範囲において、反射防止層13の膜厚に応じて透過率を変化させないことが可能である。
なお、図16,図17において、CO2分圧比は10%であり、また、反射防止層13の膜厚を0nm~70nmで変化させた。
特に、このCO2分圧比では波長365nm付近において、反射防止層13の膜厚がゼロ、つまり、反射防止層13を設けなかった場合に反射率が25%であった。
これに対して、このCO2分圧比では波長365nm付近において、反射防止層13の膜厚に応じて反射率を5%より低い値まで減少させることが可能である。
特に、このCO2分圧比において、波長300nm~600nm程度の範囲において、反射防止層13の膜厚に応じて透過率を極めて変化させないことが可能である。
このため反射防止層13としてモリブデンシリサイド膜を用いることで、位相シフトマスク10の反射率を低くすることが可能になることがわかった。
10B…マスクブランクス
11…ガラス基板(透明基板)
12…位相シフト層
12P…位相シフトパターン
13…反射防止層
13P…反射防止パターン
Claims (10)
- 透明基板に積層されたクロムを含有する位相シフト層と、前記位相シフト層よりも前記透明基板から離間する位置に設けられてモリブデンシリサイドを含有する反射防止層と、を有し、
前記反射防止層において、酸素含有率の増加にともなって前記反射防止層における屈折率の値が低下するプロファイルにしたがって、
設定した前記反射防止層における酸素含有率により、前記反射防止層における屈折率の値を設定するマスクブランクスの製造方法であって、
前記透明基板にクロムを含有する前記位相シフト層を積層する位相シフト層形成工程と、
前記位相シフト層よりも前記透明基板から離間する位置にモリブデンシリサイドを含有する前記反射防止層を積層する反射防止層形成工程と、
を有し、
前記反射防止層形成工程において、
スパッタリングにおける供給ガスとして、酸素含有ガスの分圧を設定することにより前記反射防止層における屈折率と消衰係数との値を設定する
ことを特徴とするマスクブランクスの製造方法。 - 前記反射防止層形成工程において、
スパッタリングにおける供給ガスとして、酸素含有ガスの分圧を設定することにより、酸素含有率の増加にともなって前記反射防止層における屈折率と消衰係数との値が低下するプロファイルにしたがって、前記反射防止層における酸素含有率を設定する
ことを特徴とする請求項1記載のマスクブランクスの製造方法。 - 前記反射防止層において、前記酸素含有率を6.7atm%~36.8atm%の範囲に設定して、波長365nm~436nmにおける前記屈折率の値を2.6から1.8の範囲に設定する
ことを特徴とする請求項1または2記載のマスクブランクスの製造方法。 - 前記反射防止層において、前記酸素含有率を6.7atm%~36.8atm%の範囲に設定して、波長365nm~436nmにおける前記消衰係数の値を0.6から0.2の範囲に設定する
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか記載のマスクブランクスの製造方法。 - 前記反射防止層を設けることで、前記反射防止層がない場合に比べて、波長365nm~436nmにおける反射率の比を1(25%)~1/5(5%)の範囲まで低減することを特徴とする請求項1から4のいずれか記載のマスクブランクスの製造方法。
- 前記反射防止層が炭素を含有し、炭素含有率が4atm%~15.5atm%の範囲に設定される
ことを特徴とする請求項1から5のいずれか記載のマスクブランクスの製造方法。 - 前記反射防止層形成工程において、
前記酸素含有ガスの分圧を増加させて、前記反射防止層における屈折率と消衰係数との値を低下させる工程、又は、
前記酸素含有ガスの分圧を減少させて、前記反射防止層における屈折率と消衰係数との値を増加させる工程のいずれか一方を実行する
ことを特徴とする請求項1から6のいずれか記載のマスクブランクスの製造方法。 - 前記反射防止層形成工程において、
前記酸素含有ガスの分圧比を0.00~0.15の範囲に設定する
ことを特徴とする請求項7記載のマスクブランクスの製造方法。 - 前記反射防止層形成工程において、
前記酸素含有ガスがCO2とされる
ことを特徴とする請求項8記載のマスクブランクスの製造方法。 - 請求項1から9のいずれか記載の製造方法により製造されたマスクブランクスから位相シフトマスクを製造する方法であって、
前記位相シフト層にパターンを形成する位相シフトパターン形成工程と、
前記反射防止層にパターンを形成する反射防止パターン形成工程と、
を有し、
前記位相シフトパターン形成工程におけるエッチング液と、前記反射防止パターン形成工程におけるエッチング液と、が異なる
ことを特徴とする位相シフトマスクの製造方法。
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