JP2003107281A - 光ファイバ固定具 - Google Patents

光ファイバ固定具

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JP2003107281A
JP2003107281A JP2001300772A JP2001300772A JP2003107281A JP 2003107281 A JP2003107281 A JP 2003107281A JP 2001300772 A JP2001300772 A JP 2001300772A JP 2001300772 A JP2001300772 A JP 2001300772A JP 2003107281 A JP2003107281 A JP 2003107281A
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Japan
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optical fiber
ferrule
solder
tip
hole
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JP2001300772A
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Hirotaka Tanaka
浩貴 田中
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Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】半田固定部の光ファイバの引っ張り強度が、光
ファイバと半田とフェルールの熱膨張率の差に起因する
内部応力及び熱応力により破断することを防止する。 【解決手段】光ファイバ1の先端をフェルールの貫通孔
3aに挿通し、接合してなる光ファイバ固定具におい
て、上記フェルール3の先端部3cの外径を本体部3d
の外径よりも小さくし、また、更に、上記フェルール3
の先端部3cを円錐形状の孔を有するものとし、先端部
の円錐形状の孔に隣接する内孔が内径0.15〜0.3
mm長さ0.5〜2mmとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は光通信等に使用され
る。光ファイバを固定するためのフェルールを用いた光
ファイバ固定具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、光通信などの光信号処理に用いら
れる光半導体素子を組み込んだモジュールにおいて、光
半導体素子からの放出光を光ファイバに結合する方法と
して、レンズを用いたレンズ結合系や光ファイバ先端を
レンズに形成した先球光ファイバ結合系などが知られて
いる。このとき、光ファイバを固定するための光ファイ
バ固定具は半導体レーザーモジュール等に用いられてい
るが、近年では海底用としても用いられ、信頼性確保の
ため気密封止構造も求められている。
【0003】従来の光ファイバ固定具は図6に示すよう
に光ファイバ1の先端をフェルール3に挿通して、エポ
キシ樹脂6で封止し、更にパッケージと一体に形成され
た円筒形状の導入部内14に、低融点ガラス15などで
接着して気密封止していた(特開平7−92335号公
報参照)。
【0004】また、フェルール3の外周側面を半田また
は溶接にてパッケージ等に固定される場合もあり、光フ
ァイバ1の先端側(図面の上側)のパッケージ内にはレ
ーザーダイオード等の素子が配置されているものもあっ
た。
【0005】更に、他の構造として、図7に示すよう
に、フェルール3の端部にPbSn半田やAuSn半田
を用いて、メニスカス形状に半田7を備えて、光ファイ
バ1とフェルール3を接合した光ファイバ用固定部材も
あった(特開昭61−33005号公報及び、特開平3
−112710号公報参照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記図
6に示す光ファイバ固定具では、エポキシ樹脂6や低融
点ガラス15は、低い熱で焼損または溶融するため、後
加工での更なる半田による加熱に適さないという問題が
あった。
【0007】また、図7に示す光ファイバ固定具におい
てPbSn半田を用いると融点が180℃程度と低いた
め、後工程での加熱時に調芯がずれる恐れがあり、Pb
の使用自体が環境上問題視されている。さらに、AuS
n半田を用いるとは融点が高く硬度が硬過ぎるため、被
覆が焼損しやすく、内部応力が高くなりヒートサイクル
時にファイバ折れなどの問題が発生しやすい傾向があ
り、特に、半田7の表面が光ファイバ1に対して垂直に
近いほど横荷重からの曲げに対し弱く、折れやすいとい
う問題があった。
【0008】また、図7の構造において半田7の表面と
光ファイバ1の角度を小さくし、メニスカス形状にする
ことで応力が緩和されるが、角度を小さくすると必然的
に半田7は長く突出するため、光ファイバ1の先端部の
フェルール3からの突き出し量が少ない場合は、半田7
が光ファイバ1の先端部を覆ってしまうという不具合が
あった。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記に鑑みて本発明は、
光ファイバの先端をフェルールの貫通孔に挿通し、半田
接合してなる光ファイバ固定具において、上記フェルー
ルの先端領域の外径と内径を他の領域の外径と内径より
も小さくしたことを特徴とする。
【0010】また、上記フェルールの先端領域に円錐形
状の孔を有することを特徴とする。
【0011】更に、上記フェルールの先端領域の内孔が
内径0.15〜0.3mm、且つ、長さ0.5〜2mm
であることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施形態を図によっ
て説明する。
【0013】図1は本発明の光ファイバ固定具の断面図
である。
【0014】フェルール3は貫通孔3aを有し、その先
端領域である先端部3cの外径vと内径uは、それぞれ
他の領域である本体部3dの外径tと内径sよりも小さ
くなっており、光ファイバ1がフェルール3の貫通孔3
aに挿入され、フェルール3の先端面3bから突出した
光ファイバ1の被覆除去部1aと先端面3bとの間を半
田2で接合している。
【0015】先端部3cの外径vを小さくして肉厚wを
薄くしていることにより、被覆除去部1aと先端部3c
の熱膨張差に起因する被覆除去部1aにかかる応力を低
減している。
【0016】フェルール先端部3cの肉厚wは0.1m
mから0.35mmとすることが好ましく、これによっ
てフェルール3の熱膨張による変化量をおさえることに
より、光ファイバ1の引っ張り強度1000gf以上を
維持することができる。
【0017】ここで、肉厚wが0.1mmより小さいと
き、特にフェルール3からの熱伝搬を利用して半田プリ
フォームを溶融する場合には、フェルール3の先端面3
bからの熱伝導が悪く溶融が困難になり、半田付け部分
の気密特性が悪化する。
【0018】また、フェルール先端部3cの内孔3jの
内径uを0.15から0.30mm、長さzを0.5か
ら2mmとすることで、半田2を毛管現象を利用して内
孔3jに充填できるため、気密特性の点で望ましい。
【0019】ここで、内径uが0.15mmよりも小さ
いとき、内孔3jと被覆除去部1aの間に十分な半田2
が充填されず、また、0.3mより大きいとき、毛管現
象が作用せず均一な充填ができなくなる。
【0020】また、長さzが0.5mmより小さいと
き、半田付けされる表面積が短くなるため十分な半田2
が充填されず、また、2mmより大きいと毛管現象が弱
くなり均一な充填ができなくなる。
【0021】尚、本体部3dの内径sも細くしてしまう
と光ファイバ1の被覆部1bがフェルール3の貫通孔3
aに挿入できない場合があり、被覆除去部1aの保護が
できないという点で制約が発生するため、この内径sは
内孔3jの内径uよりも大きくしてある。
【0022】また、レンズ加工等が施されているのは、
フェルール3から突き出た光ファイバ1の被覆除去部1
aの先端側(図1の上部側)であり、反対側には、光フ
ァイバ1の被覆部1bがのびている。
【0023】ここで、半田2の材料としてはAuSn、
AgSn、PbSn半田が用いられるが、本発明におい
ては、AuSn半田を用いている。
【0024】AuSn半田はAgSn、PbSn半田に
比較して強度が高いこと、また、AgSn半田の融点2
20℃やPbSn180℃に比較するとAuSn半田の
融点280℃は後加工での負荷や加熱に対し高い耐久性
をもつ点で特に好ましい。
【0025】更に半田2の組成としては、Auの組成比
が76〜80重量%の範囲で残りがSnの合金半田を用
いており、Auの組成比が79〜80重量%であると好
ましい。尚、Au、Sn以外の成分を若干含ませること
も可能である。
【0026】フェルール3には、通常、鉄、コバルト、
ニッケルからなるコバール系合金のチューブ状のフェル
ールを用いるが、ステンレス製の金属、ジルコニア、ア
ルミナなどのセラミックスやガラス等の非金属材料でも
良い。
【0027】フェルール3の先端面には半田2に対する
ぬれ性をよくする目的で金メッキを形成し、メッキ厚み
は、0.2〜10μmの範囲、好ましくは、0.5〜5
μmで制御する。
【0028】金メッキの下地のメッキは、通常ニッケル
などが使用されるが、金メッキとの密着性がよければ特
に限定はせず、下地のメッキ厚みは金メッキと同様、
0.2〜10μmの範囲で制御され、好ましくは、0.
5〜5μmで制御するものとしている。
【0029】光ファイバ1について、シングルモードあ
るいはマルチモードの石英ガラス製ファイバを用いるこ
とができ、そして、樹脂からなる被覆部1bを除去し、
内側の直径0.125mmの石英部分を露出せしめた被
覆除去部1aの先端をクリーバーでクリーブエンド、レ
ンズ加工し、被覆除去部1aにメタライズを介してメッ
キを施している。
【0030】被覆除去部1aとメッキの間のメタライズ
については、CVDまたはPVDなどの成膜を施してお
くことが、密着性の点で望ましいが、成膜材料は石英と
メッキ両方と密着性が良いことが必要である。
【0031】図2は本発明の他の実施形態を示す断面図
である。
【0032】第一実施形態同様に光ファイバ1とフェル
ール3が半田2で接合されたものであるが、フェルール
先端面3bに円錐孔8が設けられ、これに隣接するよう
に内孔3jを備えている。
【0033】この円錐孔8により、被覆除去部1aに応
力の集中しやすいフェルール先端面3b付近の肉厚wを
薄くすることで、引っ張り強度を向上させている。この
場合は先端面3bでの肉厚wを0.1〜0.35mmと
しておくことが好ましい。
【0034】また、この円錐孔8は漏斗の効果があり、
溶融した半田2がフェルール3の内孔3jに充填されや
すいという利点もある。更に、溶融した半田2がフェル
ール先端面3bからフェルール3の外周側面3iに漏れ
てしまい、アッセンブルするパッケージに干渉してしま
うことを防止できる。
【0035】次に本発明の光ファイバ固定具の組み立て
方法について説明する。
【0036】図3に示すように光ファイバ1の先端部を
フェルール3の貫通孔3aに挿入し、フェルール3の先
端面3bから突出した光ファイバ1の周囲に半田プリフ
ォーム4を挿入して、フェルール3の先端面3b近傍を
加熱することにより、半田プリフォーム4を溶融して光
ファイバ1の先端部とフェルール3を接合する。
【0037】図1、2の光ファイバ固定具を組み立てる
方法は、フェルール3の先端面3b近傍を加熱して半田
プリフォーム4を溶融することにより、半田2による気
密を保ちつつ光ファイバ1を半田接合で固定することが
できる。尚、フェルール3の先端面3b近傍を加熱する
方法としては、高周波加熱、レーザー加熱などを用いる
ことができる。
【0038】以上、上記フェルール3の先端面3bの外
径vを本体部3dの外径tよりも小さくし、特に先端面
3bが円錐孔8を有することで、引っ張り強度の高い信
頼性をもつ効果が得られた。
【0039】
【実施例】ここで以下に示す方法で実験を行った。
【0040】Au80重量%、Sn20重量%の半田2
を用いて図1、2に示す本発明の光ファイバ固定具を製
作し、比較例として、図6に示す外径tが同じであるフ
ェルール3を用いた光ファイバ固定具を製作した。
【0041】フェルール3の材料には鉄70重量%、C
o17重量%、Ni3重量%のコバールを用いた。
【0042】各サンプルのヒートサイクルテストを施し
て、引っ張り強度を測定した。
【0043】ここでヒートサイクル条件は、温度範囲−
40℃〜+85℃、温度昇降速度10℃/分、温度滞留
時間30分で制御され、100、500、2000サイ
クルでサンプルを抜き取り測定した。
【0044】更に、引っ張り強度の測定方法は図4に示
すように、フェルール3を固定し光ファイバ1の先端を
保持して負荷方向5へ引っ張り、ファイバ1が破断した
ときの負荷をプッシュプルゲージで測定して引っ張り強
度とした。
【0045】その結果を図5(各サイクル数毎n=30
の平均値)に示す。
【0046】以上の結果より、従来例は、初期及び20
00サイクル後の引っ張り強度が1000gに達しない
ため、使用できない。
【0047】これと比較して本発明実施例1、2を用い
たものは、後工程での使用上格段に優れていた。
【0048】
【発明の効果】このように、本発明によれば、光ファイ
バの先端をフェルールの貫通孔に挿通し、半田接合して
なる光ファイバ固定具において、上記フェルールの先端
領域の外径と内径を他の領域の外径と内径よりも小さく
することで、引っ張り強度の高い信頼性の光ファイバ固
定具を提供できる。
【0049】また、上記フェルールの先端領域に円錐形
状の孔を有し、更に、上記フェルールの先端領域の内孔
が内径0.15〜0.3mm、且つ、長さ0.5〜2m
mとすることで更に引っ張り強度の高い信頼性の光ファ
イバ固定具を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光ファイバ固定具を示す断面図であ
る。
【図2】本発明の光ファイバ固定具の他の実施形態を示
す断面図である。
【図3】本発明の光ファイバ固定具の組み立て方法を示
す断面図である。
【図4】引っ張り強度の評価方法を示す図である。
【図5】引っ張り強度のサイクルテスト依存性を示すグ
ラフである。
【図6】従来の光ファイバ固定具の実施形態を示す断面
図である。
【図7】従来の光ファイバ固定具の実施形態を示す断面
図である。
【符号の説明】
1 光ファイバ 1a 被覆除去部 1b 被覆部 2 半田 3 フェルール 3a 貫通孔 3b 先端面 3c 先端部 3d 本体部 s 内径 t 外径 u 内径 v 外径 w 肉厚 3i 外周側面 3j 内孔 z 内孔長 4 半田プリフォーム 5 負荷方向 6 エポキシ樹脂 7 半田 8 円錐形状 9 固定部 14 円筒形状導入部内 15 低融点ガラス

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光ファイバの先端をフェルールの貫通孔に
    挿通し、半田接合してなる光ファイバ固定具において、
    上記フェルールの先端領域の外径と内径が、他の領域の
    外径と内径よりも小さいことを特徴とする光ファイバ固
    定具。
  2. 【請求項2】上記フェルールの先端領域に円錐形状の孔
    を有することを特徴とする請求項1記載の光ファイバ固
    定具。
  3. 【請求項3】上記フェルールの先端領域の内孔が内径
    0.15〜0.3mm、且つ、長さ0.5〜2mmであ
    ることを特徴とする請求項1記載の光ファイバ固定具。
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