JP2003105178A - 無機化合物を含有した液晶性樹脂、その製造方法及びその用途 - Google Patents

無機化合物を含有した液晶性樹脂、その製造方法及びその用途

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JP2003105178A
JP2003105178A JP2001302899A JP2001302899A JP2003105178A JP 2003105178 A JP2003105178 A JP 2003105178A JP 2001302899 A JP2001302899 A JP 2001302899A JP 2001302899 A JP2001302899 A JP 2001302899A JP 2003105178 A JP2003105178 A JP 2003105178A
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crystalline resin
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layered inorganic
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Shino Moriyama
志乃 森山
Takazo Yamaguchi
登造 山口
Yasumasa Hidaka
康昌 日高
Yoshitaka Obe
良隆 大部
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高湿度下においても高い酸素及び水蒸気バリア
性を兼備え、かつ優れた耐熱性及び良好な外観を有する
フィルムを与える樹脂を提供する。 【解決手段】(1)層状無機化合物(b)の存在下に、溶
融時に光学異方性を呈する液晶性樹脂(a)の原料モノマ
ーを反応させてなることを特徴とする層状無機化合物
(b)を含有した溶融時に光学異方性を呈する液晶性樹
脂。(2)上記(1)の液晶性樹脂に、溶融時に光学異
方性を呈する液晶性樹脂(a)と反応性を有する官能基を
持つ共重合体(d)を含有せしめてなることを特徴とす
る液晶性樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、層状無機化合物を
含有した溶融時に光学異方性を呈する液晶性樹脂に関
し、詳しくは、層状無機化合物の存在下に原料モノマー
を反応させてなることを特徴とする層状無機化合物を含
有した溶融時に光学異方性を呈する液晶性樹脂に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】近年、各種ポリマーから製造されるフィ
ルムは、日常生活に欠かせないものとなっている。中で
も、酸素バリア性又は水蒸気バリア性を有するフィルム
は、包装用材料として産業用、民生用を問わず我々の生
活の中に浸透しつつある。従来、この分野には、ポリエ
チレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンの延伸フィ
ルム、ポリエチレンテレフタレート(以下PETと略す)
の延伸フィルム、ポリ塩化ビニリデン(以下PVDCと
略す)フィルム、ケン化エチレン−酢酸ビニル共重合体
(以下EVOHと略す)フィルム等が開発され、目的・用
途により単層又は2層以上の多層フィルムとして利用さ
れている。しかしながら、ガスバリア性が充分ではな
く、より優れたガスバリア性フィルムが要望されてい
る。
【0003】また最近、レトルトパウチ等の食品包装分
野では、滅菌処理の効率化のため、高温短時間処理する
傾向にあり、耐熱性の高い包装材料が求められており、
例えば、PETフィルムの耐熱性や酸素バリア性を改良
したポリエチレンナフタレート(以下PENと略す)系包
装材料(容器)の提案もなされている(例えば特開平8
−113631号公報、特開平8−92467号公
報)。しかし、ハイガスバリア性(酸素透過度1cc/
2・24hr・atm以下)用途にはガスバリア性が
未だ不十分であるという問題があった。
【0004】また酸素バリア性と水蒸気バリア性との両
方を備える樹脂材料として、液晶性ポリマー、特にサー
モトロピック液晶性ポリエステル(以下LCPと略すこ
とがある)が注目され、これのフィルム化の検討がなさ
れている。例えば、脂肪族鎖を主鎖に有するPET/p
−ヒドロキシ安息香酸(以下POBと略すことがある)か
らなる液晶性共重合ポリエステル樹脂(特公平8−29
74号公報)、他の半芳香族液晶性ポリエステル(特公平
6−53383号公報)のフィルム、及び全芳香族液晶
性ポリエステル(特開平7−323506号公報、特開
平7−251438号公報)のフィルム等が報告されて
いる。しかしながら、これらの液晶ポリマーのみよりな
るフィルムでは、酸素バリア性が十分満足し得るもので
はない。
【0005】更に近年、ガスバリア性を向上させる方法
として、層状無機化合物を分散させたポリアミドフィル
ムが提案されている(特許第2603314号)。しか
し、このポリアミドフィルムは、吸湿性であるため、高
湿度下での酸素バリア性及び水蒸気バリア性の課題が残
っている。そこで、吸湿性の小さいPET等を用いたフ
ィルムすなわち層状無機化合物を分散させたポリエステ
ルフィルムが提案されている(特開平11−71509
号公報等)。しかしながら、十分なガスバリア性を発現
するには至っていない。一方、熱可塑性樹脂と層状珪酸
塩とを溶融混練して得られる樹脂において、該熱可塑性
樹脂としてLCPが使用し得ることも示唆されている
(特開平9−124836号公報)。しかしながら、LC
Pと層状珪酸塩とを実際に溶融混練したところ、層状珪
酸塩の分散が十分なものが得られず、フィルム化も試み
たが破れ等が発生し、外観の良好なフィルムは得られな
いことが判明した。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高湿
度下においても高い酸素及び水蒸気バリア性を兼備え、
かつ優れた耐熱性及び良好な外観を有するフィルムを与
える液晶性樹脂及びその樹脂の製造方法を提供すること
にある。本発明のもう一方の目的は、高湿度下において
も高い酸素及び水蒸気バリア性を兼備え、かつ優れた耐
熱性及び良好な外観を有するフィルムを提供することに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意検討した結果、層状無機化合物の存在
下に、溶融時に光学異方性を呈する液晶性樹脂の原料モ
ノマーを反応させるという特定の方法によって製造され
た層状無機化合物(b)を含有した液晶性樹脂が、上記課
題を解決することを見出すとともに、この液晶性樹脂
に、この液晶性樹脂と反応性を有する官能基を持つ共重
合体を含有せしめてなる液晶性樹脂組成物が、上記課題
を解決するのみならず製膜性にも一層優れることを見出
し、本発明を完成した。
【0008】すなわち本発明は、層状無機化合物(b)
の存在下に、溶融時に光学異方性を呈する液晶性樹脂
(a)の原料モノマーを反応させてなることを特徴とする
層状無機化合物(b)を含有した溶融時に光学異方性を呈
する液晶性樹脂を提供するものである。また本発明は、
層状無機化合物(b)の存在下に、溶融時に光学異方性
を呈する液晶性樹脂(a)の原料モノマーを反応させるこ
とを特徴とする層状無機化合物(b)を含有した溶融時に
光学異方性を呈する液晶性樹脂の製造方法を提供するも
のである。
【0009】さらに本発明は、上記の液晶性樹脂
に、溶融時に光学異方性を呈する液晶性樹脂(a)と反応
性を有する官能基を持つ共重合体(d)を含有せしめて
なることを特徴とする液晶性樹脂組成物を提供するもの
である。さらに本発明は、上記の液晶性樹脂、上記
の液晶性樹脂組成物からなるフィルムを提供するもの
である。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を更に詳細に説明す
る。本発明の層状無機化合物(b)を含有した溶融時に光
学異方性を呈する液晶性樹脂は、層状無機化合物(b)の
存在下に、溶融時に光学異方性を呈する液晶性樹脂(a)
の原料モノマーを反応させてなることを特徴とするもの
である。ここで、溶融時に光学的異方性を呈する熱可塑
性樹脂(a)としては、液晶性ポリマーとして種々知られ
ているもの、例えば全芳香族系もしくは半芳香族系のポ
リエステル、ポリエステルイミド、ポリエステルアミド
などが挙げられる。熱可塑性樹脂(a)は、特に限定され
ないが、10量体〜1000量体であることが好まし
い。10量体未満では、得られる組成物の成形品の機械
的物性が低下する恐れがあり、1000量体を超える場
合には成形温度が高くなりすぎる可能性がある。
【0011】ここでいう液晶ポリエステルは、サーモト
ロピック液晶ポリマーと呼ばれるポリエステルである。
その代表例としては、例えば、 (1)芳香族ジカルボン酸と芳香族ジオールと芳香族ヒ
ドロキシカルボン酸との組み合わせからなるもの。 (2)異種の芳香族ヒドロキシカルボン酸の組み合わせ
からなるもの。 (3)芳香族ジカルボン酸と芳香族ジオールとを組み合
わせからなるもの。 (4)ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル
に芳香族ヒドロキシカルボン酸を反応させて得られるも
の。 などが挙げられ、通常、400℃以下の温度で異方性溶
融体を形成するものである。なお、これらの芳香族ジカ
ルボン酸、芳香族ジオール及び芳香族ヒドロキシカルボ
ン酸の代わりに、それらのエステル形成性誘導体が使用
されることもある。さらに、これらの芳香族ジカルボン
酸、芳香族ジオール及び芳香族ヒドロキシカルボン酸
は、芳香族部分がハロゲン原子、アルキル基、アリール
基等で置換されたものが使用されることもある。
【0012】該液晶ポリエステルの繰返し構造単位とし
ては、下記の芳香族ジカルボン酸に由来する繰返し構
造単位、芳香族ジオールに由来する繰返し構造単位、
芳香族ヒドロキシカルボン酸に由来する繰返し構造単
位を例示することができるが、これらに限定されるもの
ではない。
【0013】芳香族ジカルボン酸に由来する繰り返し
構造単位: 各構造における核中の水素原子はハロゲン原子、アルキ
ル基、アリール基で置換されていてもよい。
【0014】 各構造における核中の水素原子はハロゲン原子、アルキ
ル基、アリール基で置換されていてもよい。
【0015】芳香族ジオールに由来する繰返し構造単
位: 各構造における核中の水素原子はハロゲン原子、アルキ
ル基、アリール基で置換されていてもよい。
【0016】 各構造における核中の水素原子はハロゲン原子、アルキ
ル基、アリール基で置換されていてもよい。
【0017】芳香族ヒドロキシカルボン酸に由来する
繰返し構造単位: 各構造における核中の水素原子はハロゲン原子、アルキ
ル基、アリール基で置換されていてもよい。
【0018】耐熱性、機械的特性、加工性のバランスか
ら特に好ましい液晶ポリエステルは なる繰り返し構造単位を含むものであり、さらに好まし
くは該繰り返し構造単位を少なくとも全体の30モル%
以上含むものである。具体的には繰り返し構造単位の組
み合わせが下記(I)〜(VI)のいずれかのものが好ま
しい。
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】該液晶ポリエステル(I)〜(VI)の製法
については、例えば特公昭47−47870号公報、特
公昭63−3888号公報、特公昭63−3891号公
報、特公昭56−18016号公報、特開平2−515
23号公報などに記載されている。これらの中で好まし
くは(I)、(II)または(IV)の組み合せであり、さ
らに好ましくは(I)または(II)の組み合せが挙げら
れる。本発明の層状無機化合物を含有した液晶性樹脂
は、層状無機化合物を存在下させて上記公報に記載の方
法に準拠して重合することにより、製造し得る。
【0026】本発明における液晶ポリエステル樹脂にお
いて、高い耐熱性が要求される分野には成分(A)の液
晶ポリエステルが、下記の繰り返し単位(a’)が30
〜80モル%、繰り返し単位(b’)が0〜10モル
%、繰り返し単位(c’)が10〜25モル%、繰り返
し単位(d’)が10〜35モル%からなる液晶ポリエ
ステルが好ましく使用される。
【0027】 (式中、Arは2価の芳香族基である。) 繰り返し単位(d’)は上述のジオールが好ましく、特
に高い耐熱性が要求される用途には全芳香族のジオール
が好ましい。
【0028】本発明において、環境問題等の見地から使
用後の焼却などの廃棄の容易さが求められる分野には、
ここまで挙げたそれぞれに要求される分野の好ましい組
み合わせの中で特に炭素、水素、酸素のみの元素からな
る組み合わせによる液晶ポリエステルが特に好ましく使
用される。
【0029】本発明の液晶性樹脂(a)は、上記のような
液晶性樹脂の原料となるモノマーを、層状無機化合物
(b)の存在下に反応させてなることを特徴とするもので
あるが、かかる液晶性樹脂(a)を得るための原料モノマ
ーとしては、上記に示した繰り返し構造単位に対応する
下記式(A:繰り返し構造単位)、(B:繰り返し構造
単位)、(C:繰り返し構造単位)で示される化合
物、これらの芳香族基中のベンゼン核やナフタレン核が
ハロゲンやアルキル基等で置換された核置換化合物又は
これらの混合物等が挙げられる。
【0030】 (B) R3O−Ar2−OR4 (式中、R1、R3、R5は、水素原子、ホルミル基、ア
セチル基、プロピオニル基又はベンゾイル基を示し、同
一でも異なっていてもよい。R2、R4、R6は、水素原
子、メチル基、エチル基、プロピル基、ベンジル基また
はフェニル基を示し、同一であっても異なっていてもよ
い。Ar1、Ar2、Ar3は、2価の芳香族基を示
す。)
【0031】式(A)で表される化合物としては、例え
ば、4−ヒドロキシ安息香酸、4−ホルモキシ安息香
酸、4−アセトキシ安息香酸、4−プロピオニルオキシ
安息香酸、4−ヒドロキシ安息香酸メチル、4−ヒドロ
キシ安息香酸プロピル、4−ヒドロキシ安息香酸フェニ
ル、4−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、4−アセトキシ
安息香酸メチル、4−アセトキシ安息香酸フェニル、6
−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、6−アセトキシ−2−
ナフトエ酸、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸メチル、
6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸フェニル、6−アセト
キシ−2−ナフトエ酸メチル等が挙げられ、特に4−ヒ
ドロキシ安息香酸、4−アセトキシ安息香酸、6−ヒド
ロキシ−2−ナフトエ酸、6−アセトキシ−2−ナフト
エ酸の使用が好ましい。また式(A)で表される核置換化
合物としては、例えば、3−クロロ−4−ヒドロキシ安
息香酸、2−クロロ−4−ヒドロキシ安息香酸、2,3
−ジクロロ−4−ヒドロキシ安息香酸、3,5−ジクロ
ロ−4−ヒドロキシ安息香酸、2,5−ジクロロ−4−
ヒドロキシ安息香酸、3−ブロモ−4−ヒドロキシ安息
香酸、6−ヒドロキシ−5−クロロ−2−ナフトエ酸、
6−ヒドロキシ−7−クロロー2−ナフトエ酸、6−ヒ
ドロキシ−4,7−ジクロロ−2−ナフトエ酸及びこれ
らのアセチル化物等が挙げられる。ガスバリア性を向上
する目的でこれらは併用することもできる。
【0032】式(B)で表わされる化合物としては、例え
ば、1,4−ジヒドロキシベンゼン、1,3−ジヒドロ
キシベンゼン、4,4’−ジヒドロキシジフェニル、
4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン、4,4’−ジ
ヒドロキシジフェニルメタン、4,4’−ジヒドロキシ
ジフェニルエタン、4,4’−ジヒドロキシジフェニル
エーテル、2,2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プ
ロパン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、
4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、2,6
−ジヒドロキシナフタレン、1,4−ジヒドロキシナフ
タレン、2,7−ジヒドロキシナフタレン、およびこれ
ら化合物名における「ジヒドロキシ」を「ジアセトキ
シ」、「ジプロピオニルオキシ」又は「ジベンゾイルオ
キシ」に変更した化合物等が挙げられる。更には、これ
らにメチル基、第3級ブチル基等のアルキル基;フェニ
ル基等のアリール基;メトキシ基等のアルコキシ基;又
は塩素原子等のハロゲン原子が核置換した化合物等が挙
げられる。これらはガスバリア性を向上する目的で併用
することができる。好ましい化合物としては、例えば、
1,4−ジヒドロキシベンゼン、1,3−ジヒドロキシ
ベンゼン、4,4’−ジヒドロキシジフェニル、4,
4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、2,6−ジヒ
ドロキシナフタレン、4,4’−ジヒドロキシジフェニ
ルメタン、及びこれら化合物名の「ジヒドロキシ」を
「ジアセトキシ」に変更した化合物等が挙げられる。更
に好ましい化合物としては、例えば、1,4−ジヒドロ
キシベンゼン、4,4’−ジヒドロキシジフェニル、
4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、及びこれ
ら化合物名の「ジヒドロキシ」を「ジアセトキシ」に変
更した化合物等が挙げられ、特に好ましい化合物として
は、4,4’−ジヒドロキシジフェニル又は4,4’−
ジアセトキシジフェニルが挙げられる。
【0033】式(C)で表される化合物としては、例え
ば、テレフタル酸、テレフタル酸メチル、テレフタル酸
エチル、テレフタル酸プロピル、テレフタル酸ベンジ
ル、テレフタル酸フェニル、2,6−ジカルボキシナフ
タレン、2,6−ジメチルオキシカルボニルナフタレ
ン、2,6−ジエチルオキシカルボニルナフタレン、
2,6−ジプロピルオキシカルボニルナフタレン、2,
6−ジベンジルオキシカルボニルナフタレン、2,6−
ジフェニルオキシカルボニルナフタレン、イソフタル
酸、イソフタル酸メチル、イソフタル酸エチル、イソフ
タル酸プロピル、イソフタル酸ベンジル、イソフタル酸
フェニル等が挙げられる。更には、これらにメチル基、
第3級ブチル基等のアルキル基;フェニル基等のアリー
ル基;メトキシ基等のアルコキシ基;又は塩素原子等の
ハロゲン原子が核置換した化合物等が挙げられる。これ
らはガスバリア性を向上する目的で併用することができ
る。
【0034】前記原料モノマーには、得られる液晶性樹
脂組成物の物性や加工性(成膜性)に重大な影響を与えな
い範囲で、例えば、3−ヒドロキシ安息香酸、3−ホル
モキシ安息香酸、3−アセトキシ安息香酸、3−プロピ
オニルオキシ安息香酸、3−ヒドロキシ安息香酸メチ
ル、3−ヒドロキシ安息香酸プロピル、3−ヒドロキシ
安息香酸フェニル、3−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、
3−アセトキシ安息香酸メチル、4’−ヒドロキシビフ
ェニル−4−カルボン酸、4’−アセトキシビフェニル
−4−カルボン酸、4−アミノ安息香酸、3−アミノ安
息香酸、4−アミノフェノール、3−アミノフェノール
等を併用することができる。
【0035】本発明にいける層状無機化合物(b)を構成
する材料としては、例えば珪酸アルミニウム又は珪酸マ
グネシウムの層から構成される層状フィロ珪酸鉱物等が
挙げられる。その具体例としては、例えばモンモリロナ
イト、サポナイト、バイデライト、ノントロナイト、ヘ
クトライト、スティブンサイト等のスメクタイト系粘土
鉱物や、バーミキュライト、雲母、カオリナイト等が挙
げられる。これらは天然物でも、合成物でもよい。好ま
しくはモンモリロナイト、雲母等が挙げられる。ここで
層状無機化合物(b)において、そののアスペクト比は、
得られるフィルムのガスバリア性、経済性及び入手のし
易さの観点から、後述する方法により測定したアスペク
ト比が50〜5000、特に100〜5000、更には
200〜3000であることが好ましい。また、無機化
合物(b)の粒径は、後述する方法により測定した平均粒
径が5μm以下、特に3μm以下が好ましい。上記アス
ペクト比(Z)は、Z=L/aで求めることができる。こ
こでLは層状無機化合物(b)の粒径であって、動的光散
乱法により求めた粒径、aは層状無機化合物(b)の層間
距離である。
【0036】この層間距離aは、例えば、層状無機化合
物(b)の粉末をX線回折法等によって測定することによ
り求められる。詳細については、例えば、岩生周一ら
編、「粘土の事典」(35頁以下及び271頁以下、1
985年、(株)朝倉書店)、特開平7−251487号
公報や特開平6−93133号公報が参照できる。また
層状無機化合物(b)は、その層間距離を広げ得る、例え
ば、4級アンモニウムイオン、ホスホニウムイオン、尿
素、アルコール類等の化合物(e)で修飾され、水以外の
媒体による膨潤性及び/又はへき開性を高くしたものの
使用がより好ましい。化合物(e)としては、4級アンモ
ニウムイオンが、除去が容易であるため特に好ましい。
本発明における層状無機化合物(b)の膨潤および/へき
開の程度は、下記膨潤性試験における膨潤値が5以上、
好ましくは7以上、さらに好ましくは10以上程度であ
る。一方、へき開の程度は、下記へき開性試験における
へき開値が10以上、好ましくは30以上、さらに好ま
しくは50以上程度である。また層状無機化合物(b)の
層間距離は、フィルム成形性、フィルム外観及びガスバ
リア性の観点から、前記化合物(e)で修飾する前の層状
無機化合物の層間距離に対して、1.1倍以上、好まし
くは1.3倍以上、さらには1.5倍以上拡大している
ことが好ましい。
【0037】膨潤性試験:層状無機化合物(b)2gを、
水以外の媒体100ml(例えば100mlのメスシリ
ンダーを容器として用い)に加え攪拌し、室温で1日間
程度静置後、層状無機化合物(b)の分散層と上澄みとの
界面の目盛から、層状無機化合物(b)の分散層の体積
(ml)を膨潤値とする。この数値が大きいほど膨潤性が
高いことを意味する。 へき開性試験:層状無機化合物(b)3gを水以外の媒体
150mlにゆっくり加え、分散機にて十分分散させた
後(室温)、この分散液100mlをとり1時間静置後、
膨潤性試験と同様に層状無機化合物(b)の分散層の体積
(ml)をへき開値とする。この数値が大きいほどへき開
性が高いことを意味する。また、この際の分散手法につ
いては特に制限はない。
【0038】本発明の液晶性樹脂(a)は、上記のような
層状無機化合物(b)の存在下に前記のような液晶性樹脂
原料モノマーを、反応させてなることを特徴とするもの
であるが、かかる反応としては、例えば水以外の媒体に
膨潤及び/又はへき開させた層状無機化合物(b)の存在
下に、液晶性樹脂(a)を得るための原料モノマーを重縮
合反応させ、流動温度が200℃以上かつ重縮合反応温
度より30℃以上低い温度の液晶性プレポリマーを得、
得られた液晶性プレポリマーを固化させた後、粉砕し、
固相状態で不活性気体雰囲気下、熱処理する方法等が挙
げられる。
【0039】前記水以外の媒体に層状無機化合物(b)を
膨潤及び/又はへき開させるための媒体は、液晶性樹脂
(a)の重合を阻害しないように、液晶性樹脂(a)を得る
ための原料モノマーに応じて適宜選択する必要がある。
例えば、原料モノマーとして、芳香族ヒドロキシカルボ
ン酸及び/又は芳香族ジオールを用いる場合は、エステ
ル化剤として用いられる低級脂肪族酸の酸無水物を媒体
として用いることが好ましい。この酸無水物は、重合反
応が進行し易く、重合段階での副生成物が除去し易い等
の理由により、特に好ましい。なお、水は重合(エステ
ル化反応)を阻害する。尚、液晶性樹脂(a)を製造する
際の反応時に、層状無機化合物(b)を存在させないで反
応を行った後、これに層状無機化合物(b)を添加して混
合させる場合は、層状無機化合物(b)が混ざり難く、こ
の層状無機化合物(b)の分散が低下し所望の効果が得ら
れ難い。更に、この熱処理する段階においては、高温に
なりすぎて媒体が急激に蒸発し、層状無機化合物(b)が
再度凝集し、所望の液晶性樹脂が得られない。
【0040】層状無機化合物(b)の存在下に、熱可塑性
樹脂(a)を得るための原料モノマーを反応させるにあた
り、これらの重合槽への仕込みは一括方式でも、回分方
式でも良い。更に、層状無機化合物(b)を水以外の媒体
に膨潤及び/又はへき開する際に、上記式(A)〜(C)で
表される化合物等の原料モノマーが存在していても良
い。前記反応は、不活性気体、例えば、窒素雰囲気下等
で、常圧、減圧、またはそれらの組み合わせて行うこと
ができ、反応過程は、回分式、連続式又はこれらの組合
せで行なうことができる。また、上記式(A)〜(C)の少
なくとも1つに、フェノール性水酸基を有する化合物を
用いる場合には、これらをより重縮合し易い化合物に変
える反応、例えば、無水酢酸等の酸無水物を用いるエス
テル化反応を、重縮合反応に先立って、膨潤及び/又は
へき開状態の層状無機化合物(b)の存在下、該重縮合反
応を行うのとは別の、若しくは同一の反応槽で行った
後、引き続き重縮合反応を行うことが好ましい。
【0041】上記式(A)〜(C)の少なくとも1つに、フ
ェノール性水酸基を有する化合物を用いる場合には、該
フェノール性水酸基の当量以上、より好ましくは1.1
〜1.3倍当量の無水酢酸等の低級脂肪族酸の酸無水物
に層状無機化合物(b)を膨潤及び/又はへき開させて、
上記式(A)〜(C)で表される化合物から選択される2種
以上と共に反応槽に仕込み、エステル化反応を行った
後、重縮合反応させるのがより好ましい。この際、エス
テル化反応槽として、SUS316、チタン、ハステロ
イ等の耐腐食性材料からなる反応槽の使用が可能であ
る。また、液晶性樹脂組成物が高い色調(L値)を必要と
する場合は、グラスライニングされた反応槽等を使用す
ることが好ましい。
【0042】前記重縮合反応の温度は、通常270〜3
50℃、好ましくは280〜330℃である。温度が2
70℃未満では反応の進行が遅く、350℃を越えると
分解等の副反応が生じ易いので好ましくない。この際、
多段階の反応温度を採用しても良いし、場合により、反
応途中で、あるいは最高温度に達したら直ぐに反応生成
物である液晶性樹脂組成物を溶融状態で抜出し、回収す
ることができる。前記重縮合反応は、通常、無触媒下で
も十分進行するが、必要に応じて、Ge、Sn、Ti、
Sb、Co、Mn等の酸化物、酢酸塩等の化合物を触媒
として使用することもできる。食品包装用フィルムに使
用する場合は、触媒成分の除去等が必要な場合があるの
で無触媒での反応が好ましい。
【0043】重縮合反応を行なう反応槽の形状は、公知
のものが使用できる。縦型の反応槽の場合、多段のパド
ル翼、タービン翼、モンテ翼、ダブルヘリカル翼を備え
ることが好ましく、横型の反応槽では、1軸又は2軸の
攪拌軸に垂直に、種々の形状の翼、例えばレンズ翼、眼
鏡翼、多円平板翼等が設置されているものがよい。ま
た、翼にねじれを付けて、攪拌性能や送り機構を向上さ
せたものでもよい。反応槽の加熱は、熱媒、気体、電気
ヒーターにより行うが、均一加熱という目的で攪拌軸、
翼、邪魔板等も加熱することが好ましい。反応槽が多段
に分かれていたり、仕切られている場合には、最終部分
の反応温度が前記重縮合反応温度となるように反応を制
御すれば良い。重縮合反応の時間は、反応条件等により
適宜決定できるが、通常、0.5〜5時間が好ましい。
【0044】前記重縮合反応により、例えば、上記式
(A)〜(C)で表される化合物から選択される2種以上を
原料モノマーとして用いた場合には、得られる液晶性プ
レポリマーの流動温度は、200℃以上かつ重縮合反応
温度より30℃以上低い温度であることが重要である。
好ましくは、得られる液晶性プレポリマーの流動温度
が、210℃以上かつ重縮合温度より35℃以上低い温
度であることが好ましい。得られる液晶性プレポリマー
の流動温度が、200℃未満では、液晶性プレポリマー
の分子量が低く、成形加工性等の物性上の問題が生じる
恐れがある。また固相重合等の後処理を施す際に、液晶
性樹脂組成物同士の融着や副生物が大量に生じ、経済的
にも好ましくない。一方、流動温度が、重縮合反応温度
より30℃以上低い温度でない場合は、液晶性プレポリ
マーの粘度が高くなり、回収が困難となるばかりか、攪
拌混合性も悪くなり、不均一加熱のため、得られる組成
物の熱安定性に影響を及ぼすことがある。また、工業的
にバッチ重合方式を採用した場合、重合槽洗浄コストが
増大するため、重合槽の連続使用が有利となる条件や、
溶融抜出し条件の設定が特に重要である。反応釜槽の洗
浄方法としては、例えば、特開平5−29592号公報
や、特開平5−29593号公報に記載された、グリコ
ール類及び/又はアミン類を用いた洗浄法が挙げられ
る。
【0045】前記得られた液晶性プレポリマーを、溶融
状態で取出す場合、不活性気体雰囲気中、例えば、窒素
雰囲気中で実施することが、得られる液晶性樹脂組成物
の色調の点で好ましいが、水分が少ない場合は空気中で
も良い。得られた液晶性プレポリマーを溶融状態で取出
す方法としては、公知の押出機、ギヤポンプ等を用いて
行なうことができるが、単にバルブによってだけでも良
い。取出した液晶性プレポリマーは、通常、しばらくす
ると固化するので、目的に応じて、ストランドカッター
やシートカッターでカットしたり、粉砕することができ
る。また、大量かつ短時間処理する場合には、例えば、
特開平6−256485号公報に記載される定量供給装
置を経てダブルベルトクーラーで冷却する方法等を行う
ことができる。
【0046】溶融状態で回収された液晶性プレポリマー
は、未反応原料を除去したり、分子量を上げ物性を向上
させる等のために、固化した後、例えば、粉砕し、固相
状態で不活性気体雰囲気下、熱処理することにより所望
の液晶性樹脂組成物を得ることができる。また、減圧重
合法を併用して分子量を上げる場合は、液晶性プレポリ
マーを取り出す際の溶融粘度の関係から、所望のMTを
示すまで分子量を上げると、液晶性プレポリマーの連続
的な回収が困難な場合があったり、高温処理するため、
重合釜や抜出し口等に滞留した液晶性プレポリマーがコ
ンタミとなる問題が生じる。
【0047】前記液晶性プレポリマーの粉砕は、例え
ば、公知の粉砕機等を用いて、通常、平均粒径(Ros
in−Rammlar法)3mm以下、好ましくは0.
5mm以下、更に好ましくは0.1〜0.4mmの粒子
(パウダー)に粉砕することが好ましい。平均粒子径が3
mmを超えると、表面層と内部との間で、重合速度、未
反応原料の反応の結果生じた副生物の拡散時間が異なる
ことから、分子量分布を広げたり、除去すべきものを十
分除去できないために発泡やガス発生の原因となる場合
があるので好ましくない。
【0048】前記熱処理は、液晶性プレポリマーを固相
重合させる処理が好ましく、この際の昇温速度、最高処
理温度は、液晶性プレポリマーの粒子を融着させないよ
うに選択することが好ましい。融着を起こした場合、表
面積が減少し、重縮合反応や低沸点成分の除去が遅くな
り好ましくない。熱処理としての固相重合の最高処理温
度としては、液晶性プレポリマーの粒子を融着させなよ
うに、200〜300℃の範囲、より好ましくは230
〜295℃の範囲で不活性気体雰囲気下に処理すること
が効果的である。200℃未満では、反応が遅く、処理
時間がかかり不経済であり、300℃を超える場合に
は、粉体粒子同士が融着したり、溶融したりするため固
相状態が保持できないので好ましくない。前記熱処理の
際の不活性気体としては、窒素、ヘリウム、アルゴン、
炭酸ガス等から選ばれるものが好ましく、さらに好まし
くは窒素である。空気、特に酸素が存在する場合、得ら
れる液晶性樹脂組成物が酸化され、物性低下や着色が起
こり易いので好ましくない。前記固相重合を行なう際の
装置としては、既知の乾燥機、反応機、混合機、電気炉
等を用いることができるが、上記の趣旨から鑑み、密閉
度の高いガス流通式の装置が好ましい。
【0049】かくして、本発明の層状無機化合物(b)を
含有した溶融時に光学異方性を呈する液晶性樹脂が得ら
れる。このものは、高湿度下においても高い酸素及び水
蒸気バリア性を兼備え、かつ優れた耐熱性及び良好な外
観を有するフィルムを与えるが、この液晶性樹脂に、こ
の液晶性樹脂と反応性を有する官能基を持つ共重合体
(d)を含有せしめルことが好ましく、そうすることに
より、上記特性を有するのみならず製膜性にも一層優れ
た性樹脂組成物が得られる。
【0050】かかる液晶性樹脂と反応性を有する官能基
を有する共重合体(d)において、例えば液晶ポリエス
テルと反応性を有する官能基としては、液晶ポリエステ
ルと反応性を有するものであれば特に限定はなく、具体
的には、オキサゾリル基やエポキシ基、アミノ基等が挙
げられる。好ましくは、エポキシ基である。エポキシ基
等は他の官能基の一部として存在していてもよく、その
ような例としては例えばグリシジル基が挙げられる。
【0051】共重合体(d)において、かかる官能基を
共重合体中に導入する方法としては特に限定されるもの
ではなく、周知の方法で行うことができる。例えば共重
合体の合成段階で、該官能基を有する単量体を共重合に
より導入することも可能であるし、共重合体に該官能基
を有する単量体をグラフト共重合することも可能であ
る。
【0052】ここで、液晶ポリエステルと反応性を有す
る官能基を有する単量体としては、グリシジル基を含有
する単量体が好ましく使用される。グリシジル基を含有
する単量体としては、例えば下記一般式 (式中、Rは、エチレン系不飽和結合を有する炭素数2
〜13の炭化水素基を表し、Xは、−C(O)O−、−C
2−O−または を表す。)で示される不飽和カルボン酸グリシジルエス
テル、不飽和グリシジルエーテルが好ましく用いられ
る。
【0053】ここで、不飽和カルボン酸グリシジルエス
テルとしては、例えばグリシジルアクリレート、グリシ
ジルメタクリレート、イタコン酸ジグリシジルエステ
ル、ブテントリカルボン酸トリグリシジルエステル、p
−スチレンカルボン酸グリシジルエステルなどを挙げる
ことができる。
【0054】不飽和グリシジルエーテルとしては、例え
ばビニルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテ
ル、2−メチルアリルグリシジルエーテル、メタクリル
グリシジルエーテル、スチレン−p−グリシジルエーテ
ル等が例示される。
【0055】共重合体(d)においては、不飽和カルボ
ン酸グリシジルエステル単位および/または不飽和グリ
シジルエーテル単位を0.1〜30重量%含有すること
が好ましい。
【0056】共重合体(d)としては、上記のような官
能基を有する共重合体が使用される。その具体例として
は、例えば、(メタ)アクリル酸エステル−エチレン−
(不飽和カルボン酸グリシジルエステルおよび/または
不飽和グリシジルエーテル)共重合体ゴムを挙げること
ができる。この場合、詳細な機構は明らかではないが、
(メタ)アクリル酸エステルを加えることで、共重合体
全体の耐熱性、加工性を向上させることが出来る。
【0057】ここで(メタ)アクリル酸エステルとは、
アクリル酸またはメタクリル酸とアルコールから得られ
るエステルである。アルコールとしては、炭素原子数1
〜8のアルコールが好ましい。(メタ)アクリル酸エス
テルの具体例としては、メチルアクリレート、メチルメ
タクリレート、n−ブチルアクリレート、n−ブチルメ
タクリレート、tert−ブチルアクリレート、ter
t−ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリ
レート、2−エチルヘキシルメタクリレートなどを挙げ
ることができる。なお、(メタ)アクリル酸エステルと
しては、その一種を単独で使用してもよく、または二種
以上を併用してもよい。
【0058】上記の共重合体ゴムにおいて、(メタ)ア
クリル酸エステル単位が好ましくは40重量%を超え9
7重量%未満、さらに好ましくは45〜70重量%、エ
チレン単位が好ましくは3重量%以上50重量%未満、
さらに好ましくは10〜49重量%、不飽和カルボン酸
グリシジルエーテル単位および/または不飽和グリシジ
ルエーテル単位が好ましくは0.1〜30重量%、さら
に好ましくは0.5〜20重量%である。上記の範囲外
であると、得られるフィルムの熱安定性や機械的性質が
不十分となる場合があり、好ましくない。
【0059】該共重合体ゴムは、通常の方法、例えばフ
リーラジカル開始剤による塊状重合、乳化重合、溶液重
合などによって製造することができる。なお、代表的な
重合方法は、特開昭48−11388号公報、特開昭6
1−127709号公報などに記載された方法であり、
フリーラジカルを生成する重合開始剤の存在下、圧力5
00kg/cm2以上、温度40〜300℃の条件によ
り製造することができる。
【0060】共重合体(d)の他の具体例としては、液
晶ポリエステルと反応性を有する官能基を有するアクリ
ルゴムや、液晶ポリエステルと反応性を有する官能基を
有するビニル芳香族炭化水素化合物−共役ジエン化合物
ブロック共重合体ゴムも例示することができる。
【0061】ここでいうアクリルゴムとして好ましく
は、一般式(1)〜(3) CH2=CH−C(O)−OR1 (1) CH2=CH−C(O)−OR2OR3 (2) CH2=CR4−C(O)−O(R5(C(O)O)nR6 (3) (式中、R1は炭素原子数1〜18のアルキル基または
シアノアルキル基を示す。R2は炭素原子数1〜12の
アルキレン基を、R3は炭素原子数1〜12のアルキル
基を示す。R4は、水素原子またはメチル基、R5は、炭
素原子数3〜30のアルキレン基、R6は炭素原子数1
〜20のアルキル基またはその誘導体、nは1〜20の
整数を示す。)で表される化合物から選ばれる少なくと
も1種の単量体を主成分とするものである。
【0062】上記一般式(1)で表されるアクリル酸ア
ルキルエステルの具体例としては、例えばメチルアクリ
レート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、
ブチルアクリレート、ペンチルアクリレート、ヘキシル
アクリレート、オクチルアクリレート、2−エチルヘキ
シルアクリレート、ノニルアクリレート、デシルアクリ
レート、ドデシルアクリレート、シアノエチルアクリレ
ートなどを挙げることができる。
【0063】また、上記一般式(2)で表されるアクリ
ル酸アルコキシアルキルエステルとしては、例えばメト
キシエチルアクリレート、エトキシエチルアクリレー
ト、ブトキシエチルアクリレート、エトキシプロピルア
クリレートなどを挙げることができる。これらの一種ま
たは二種以上を該アクリルゴムの主成分として用いるこ
とができる。
【0064】このようなアクリルゴムの構成成分とし
て、必要に応じて上記の一般式(1)〜(3)で表され
る化合物から選ばれる少なくとも一種の単量体と共重合
可能な不飽和単量体を用いることができる。このような
不飽和単量体の例としては、スチレン、α−メチルスチ
レン、アクリロニトリル、ハロゲン化スチレン、メタク
リロニトリル、アクリルアミド、メタクリルアミド、ビ
ニルナフタレン、N−メチロールアクリルアミド、酢酸
ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ベンジルアクリ
レート、メタクリル酸、イタコン酸、フマル酸、マレイ
ン酸などが挙げられる。
【0065】上記のようなアクリルゴムの好ましい構成
成分比は、上記の一般式(1)〜(3)で表される化合
物から選ばれる少なくとも一種の単量体40.0〜9
9.9重量%、不飽和カルボン酸グリシジルエステルお
よび/または不飽和グリシジルエーテル0.1〜30.
0重量%、上記の一般式(1)〜(3)で表される化合
物から選ばれる少なくとも一種の単量体と共重合可能な
不飽和単量体0.0〜30.0重量%である。該アクリ
ルゴムの構成成分比が上記の範囲内であると、組成物の
耐熱性や耐衝撃性、成形加工性が良好であり好ましい。
【0066】該アクリルゴムの製法は特に限定するもの
ではなく、例えば特開昭59−113010号公報、特
開昭62−64809号公報、特開平3−160008
号公報、あるいはWO95/04764などに記載され
ているような周知の重合法を用いることができ、ラジカ
ル開始剤の存在下で乳化重合、懸濁重合、溶液重合ある
いはバルク重合で製造することができる。
【0067】また、前記液晶ポリエステルと反応性を有
する官能基を有し、かつ電子線照射により架橋反応が進
行しうる構造を有するビニル芳香族炭化水素化合物−共
役ジエン化合物ブロック共重合体ゴムとしては、例えば
ビニル芳香族炭化水素化合物を主体とするシーケンスと
共役ジエン化合物を主体とするシーケンスからなるブロ
ック共重合体をエポキシ化して得られるゴム、該ブロッ
ク共重合体の水添物をエポキシ化して得られるゴム等が
挙げられる。
【0068】ここでビニル芳香族炭化水素化合物として
は、例えば、スチレン、ビニルトルエン、ジビニルベン
ゼン、α-メチルスチレン、p−メチルスチレン、ビニ
ルナフタレンなどを挙げることができ、中でもスチレン
が好ましい。共役ジエン化合物としては、例えば、ブタ
ジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、3−ブチ
ル−1,3−オクタジエンなどを挙げることができ、ブ
タジエンまたはイソプレンが好ましい。
【0069】かかるビニル芳香族炭化水素化合物−共役
ジエン化合物ブロック共重合体またはその水添物は、周
知の方法で製造することができ、例えば、特公昭40−
23798号公報、特開昭59−133203号公報等
に記載されている。
【0070】共重合体(d)具体例としては、上記のよ
うなゴムの他に、熱可塑性樹脂として、(a'')エチレ
ン単位が50〜99重量%、(b'')不飽和カルボン酸
グリシジルエステル単位および/または不飽和グリシジ
ルエーテル単位が0.1〜30重量%、好ましくは0.
5〜20重量%、(c'')エチレン系不飽和エステル化
合物単位が0〜50重量%からなるエポキシ基含有エチ
レン共重合体を挙げることができる。
【0071】ここで、エチレン系不飽和エステル化合物
(c'')としては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、
アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチ
ル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタク
リル酸ブチル等のカルボン酸ビニルエステル、α,β−
不飽和カルボン酸アルキルエステル等が挙げられる。特
に酢酸ビニル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチルが
好ましい。
【0072】該エポキシ基含有エチレン共重合体の具体
例としては、たとえばエチレン単位とグリシジルメタク
リレート単位からなる共重合体、エチレン単位とグリシ
ジルメタクリレート単位およびアクリル酸メチル単位か
らなる共重合体、エチレン単位とグリシジルメタクリレ
ート単位およびアクリル酸エチル単位からなる共重合
体、エチレン単位とグリシジルメタクリレート単位およ
び酢酸ビニル単位からなる共重合体等が挙げられる。
【0073】該エポキシ基含有エチレン共重合体のメル
トマスフローレート(以下、MFRということがある。
JIS K7210、190℃、2.16kg荷重)
は、好ましくは0.5〜100g/10分、さらに好ま
しくは2〜50g/10分である。メルトインデックス
はこの範囲外であってもよいが、メルトインデックスが
100g/10分を越えると組成物にした時の機械的物
性の点で好ましくなく、0.5g/10分未満では成分
(a)の液晶ポリエステルとの相溶性が劣り好ましくな
い。
【0074】また、該エポキシ基含有エチレン共重合体
は、曲げ剛性率が10〜1300kg/cm2の範囲の
ものが好ましく、20〜1100kg/cm2のものが
さらに好ましい。曲げ剛性率がこの範囲外であると組成
物の成形加工性や機械的性質が不十分となる場合があ
る。
【0075】該エポキシ基含有エチレン共重合体は、通
常不飽和エポキシ化合物とエチレンをラジカル発生剤の
存在下、500〜4000気圧、100〜300℃で適
当な溶媒や連鎖移動剤の存在下または不存在下に共重合
させる高圧ラジカル重合法により製造される。また、ポ
リエチレンに不飽和エポキシ化合物およびラジカル発生
剤を混合し、押出機の中で溶融グラフト共重合させる方
法によっても製造しえる。
【0076】上記のように、本発明における共重合体
(d)は、熱可塑性樹脂であってもゴムであってもよい
し、熱可塑性樹脂とゴムの混合物であってもよい。得ら
れたフィルムの熱安定性や柔軟性が優れるゴムがより好
ましく、なかでも(メタ)アクリル酸エステル−エチレ
ン−(不飽和カルボン酸グリシジルエステルおよび/ま
たは不飽和グリシジルエーテル)共重合体ゴムが好まし
く使用される。
【0077】また、共重合体(d)は、結晶の融解熱量
が3J/g未満の共重合体であることが好ましい。ムー
ニー粘度は、3〜70のものが好ましく、3〜30のも
のがさらに好ましく、4〜25のものが特に好ましい。
ここでいうムーニー粘度は、JIS K6300に準じ
て100℃ラージローターを用いて測定した値をいう。
これらの範囲外であると、組成物の熱安定性や柔軟性が
低下する場合があり好ましくない。
【0078】また、共重合体(d)は、環境問題等の見
地から使用後の焼却などの排気の容易さを求められる分
野には、ここまでに挙げた好ましい組み合わせの中で、
特に炭素、水素、酸素のみからなる組み合わせによる共
重合体が好ましく用いられる。
【0079】本発明における液晶性樹脂組成物は、前記
のような液晶ポリエステル(a)を連続相とし、前記の
ような層状無機化合物(b)と液晶ポリエステルと反応
性を有する官能基を有する共重合体(d)を分散相とす
る樹脂組成物であることが好ましい。液晶ポリエステル
が連続相でない場合には、液晶ポリエステル樹脂組成物
からなるフィルムのガスバリア性、耐熱性などが著しく
低下する場合がある。
【0080】本発明の液晶性樹脂組成物は、その流動温
度(以下FTと略することがある)が350℃以下、特に
230〜340℃、更には235〜335℃であるのが
好ましい。流動温度が350℃を越えると、成膜加工す
る際の温度が400℃を越える恐れがあるので好ましく
ない。ここで、FTとは、毛細管型レオメーターで測定
され、4℃/分の昇温速度で加熱溶融された樹脂(本発
明の液晶性樹脂組成物)を、荷重100kgf/cm2
もとで、内径1mm、長さ10mmのノズルから押し出
した時に、溶融粘度が48000ポイズを示す温度(℃)
をいう。
【0081】本発明の液晶性樹脂組成物は、流動温度に
おいて剪断速度100sec-1もしくは1000sec
-1で測定した溶融粘度(η1)と、流動温度より20℃高
い温度においてη1と同じ剪断速度で測定した溶融粘度
2)との比(η2/η1)の値が0.20〜0.80、特
に0.25〜0.70であることが好ましい。従来の液
晶ポリエステルの(η2/η1)は、通常0.10以下であ
るが、本発明の液晶性樹脂組成物は、従来のものより大
きな値を示すものが好ましい。このような組成物は、溶
融粘度の温度依存性が小さく、加工時の成形安定性が良
くなる傾向にあると考えられる。
【0082】また本発明の液晶性樹脂組成物は、流動温
度より25℃以上高い温度で、キャピラリー内径2.1
mm、長さ8mm、ピストン速度5mm/分の条件で測
定されるMTが、3.0g以上、特に4.5g以上、更
には6.0g以上であることが好ましい。またMTの上
限は、30.0g、特に25.0gが好ましい。MT測
定時に測定される切断時の巻取り速度は、通常10m/
分以上、好ましくは10〜100m/分、さらに好まし
くは20〜80m/分である。熱可塑性樹脂(a)の樹脂
組成にも依存するが、MT値が3.0g未満の場合は、
インフレーション成膜温度域が狭くなる場合があるので
好ましくない。
【0083】本発明の液晶性樹脂組成物の一実施態様
は、液晶ポリエステル(a)、液晶ポリエステルと反応
性を有する官能基を有する共重合体(d)と層状無機化
合物(b)の組成比は、(a)+(d)を100とした
場合に、(b)=0.1〜5.0重量部が好ましく、
0.2〜4.5重量部がより好ましく、最も好ましくは
0.5〜3.5重量部である。成分 (a)と成分(d)
の組成比は、成分(a)70.0〜99.9重量%、好
ましくは75.0〜99.9重量%、さらに好ましくは
80.0〜98.0重量%、および成分(d)30.0
〜0.1重量%、好ましくは25.0〜0.1重量%、
さらに好ましくは20.0〜2.0重量%を含有する樹
脂組成物である。成分(a)が70.0重量%未満であ
ると該組成物から得られるフィルムのガスバリア性、耐
熱性が低下する場合がある。また、成分(a)が99.
9重量%を越えると該組成物の成形加工性が低下する可
能性があり、また価格的にも高価なものとなる。成分
(b)が0.1重量部未満であると十分なガスバリア性
能が得られないことがあり好ましくなく、5.0重量部
をこえると得られた樹脂組成物の成形性が十分でない場
合があり好ましくない。
【0084】かかる本発明の液晶性樹脂組成物は、前記
の層状無機化合物(b)を含有した液晶性樹脂に、さらに
上記成分(d)を含有せしめてなるものであるが、含有
せしめる方法としては、周知の方法を用いることができ
る。例えば、溶液状態で各成分を混合し、溶剤を蒸散さ
せるか、溶剤中に沈殿させる方法が挙げられる。工業的
見地からみると溶融状態で上記組成の各成分を混練する
方法が好ましい。溶融混練には一般に使用されている一
軸または二軸の押出機、各種ニーダー等の混練装置を用
いることができる。特に二軸の高混練機が好ましい。溶
融混練に際しては、混練装置のシリンダー設定温度を液
晶性樹脂の流動温度以上の温度にすることが好ましい。
【0085】なお、前述の溶融混練に際しては、各成分
は、予めタンブラーもしくはヘンシェルミキサーのよう
な装置で各成分を均一に混合してもよいし、必要な場合
には混合を省き、混練装置にそれぞれ別個に定量供給す
る方法も用いることができる。
【0086】本発明の液晶性樹脂及び液晶性樹脂組成物
は、必要に応じて、例えば、有機充填剤、酸化防止剤、
熱安定剤、光安定剤、難燃剤、滑剤、帯電防止剤、無機
又は有機系着色剤、防錆剤、架橋剤、発泡剤、蛍光剤、
表面平滑剤、表面光沢改良剤、フッ素樹脂等の離型改良
剤等の各種添加剤を含んでいても良く、これらは製造工
程中あるいはその後の加工工程において添加することが
できる。
【0087】本発明の液晶性樹脂及び液晶性樹脂組成物
からフィルムを製造することができる。かかるフィルム
の厚さは特に制限はないが、通常1〜500μm、好ま
しくは5〜200μm、特に好ましくは5〜60μmで
ある。
【0088】本発明のフィルムを製造するには、例え
ば、Tダイから溶融樹脂を押し出し、巻き取るTダイ
法、環状ダイスを設置した押し出し機から溶融樹脂を円
筒状に押し出し、冷却、巻き取るインフレーション成膜
法、あるいは射出成形法や押し出し法で得られたシート
をさらに一軸延伸する方法、熱プレス法、またはカレン
ダもしくはロールを用いた成形法等が挙げられるが、好
ましくは、インフレーション成膜法である。
【0089】前記インフレーション成膜する方法として
は、例えば、本発明の液晶性樹脂または液晶性樹脂組成
物を、環状スリットのダイを備えた溶融混練押出機に供
給し、シリンダー設定温度を、通常200〜360℃、
好ましくは210〜350℃、更に好ましくは220〜
345℃として溶融混錬を行って押出機に環状スリット
から筒状フィルムを上方または下方に押し出す。この
際、環状スリットの間隔は通常0.25〜2mm、好ま
しくは0.5〜1.5mm、環状スリットの直径は通常
20〜1000mm、好ましくは25〜600mmであ
る。次いで、溶融押出しされた筒状の溶融樹脂フィルム
に、長手方向(MD)にドラフトをかけると共に、この筒
状フィルムの内側から空気又は、窒素ガス等の不活性ガ
ス等を吹き込むことにより、長手方向に直角な横手方向
(TD)にフィルムを膨張延伸させる方法等が挙げられ
る。
【0090】前記インフレーション成膜において、好ま
しいTD延伸倍率、即ちブロー比は1.5〜15であ
り、更に好ましくは2.5〜15である。また、好まし
いMD延伸倍率、即ちドロー比は1.5〜60であり、
更に好ましくは2.5〜50である。ここで、ブロー比
は、(円筒型のフィルムの直径)/(ダイスの直径)で求め
られ、ドロー比は、(環状スリットの面積)/(フィルム
の断面積)から求められる。インフレーション製膜時の
設定条件が上記範囲外であると、厚さが均一でシワのな
い強度のあるフィルムの製造が困難であるので好ましく
ない。フィルム製膜時の剪断速度は、公知(例えば特開
平2−3430号公報)の方法で計算されるが、好まし
くは50〜500sec-1、より好ましくは60〜40
0sec-1、更には70〜300sec-1である。
【0091】前記製造方法において、膨張させたフィル
ムは、通常、その円周を、空気又は不活性ガス、例えば
窒素ガス等で冷却した後、ニップロールを通過させて引
き取ることができる。インフレーション製膜に際して
は、液晶性樹脂又は液晶性樹脂組成物の組成に応じて、
筒状の溶融体フィルムが均一な厚さで表面が平滑な状態
に膨張するような条件を適宜選択して行なうことができ
る。
【0092】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳しく説明する
が、これによって本発明の範囲が限定されるものではな
い。なお、各物性は次に示す方法により測定した。
【0093】<流動温度(FT)の測定>4℃/分の昇温
速度で加熱溶融されたサンプル樹脂約2gを、100k
g/cm2の荷重下において、内径1mm、長さ10m
mのノズルから押し出し、その際の溶融粘度が4800
0ポイズ(4800Pa・Sに相当する)を示す温度(℃)
を、毛細管式レオメーター((株)島津製作所製、高化式
フローテスターCFT500型)を用いて測定した。 <層状無機化合物(b)の層間距離の測定>層状無機化合
物(b)の層間距離を、X線回折装置(RINT 2500
−TTR、リガク製)を用い、液晶性樹脂組成物を調整
する前の層状無機化合物(b)と、フィルムに含まれる層
状無機化合物(b)との回折測定を行うことにより測定し
た。液晶性樹脂組成物を調整する前の層状無機化合物
(b)の層間距離は、層間を広げうる化合物(e)で修飾す
る前の層間距離を測定した。
【0094】<粒径測定>粒度分布計(MICROTRAC UPA、
Honeywell製)を使用し、層状無機化合物(b)の平均粒径
Lを測定した。層状無機化合物としては、層間を広げう
る化合物(c)で修飾する前の化合物を用い、水に十分に
分散させた状態で測定を行った。 <アスペクト比>上述の方法で求めた層間距離aと平均
粒径Lとを用いて、層状無機化合物(b)のアスペクト比
Zを、Z=L/aの式により決定した。 <膨潤性試験>100mLのメスシリンダーに無水酢酸
100mLを入れ、続いて、ゆっくりと層状無機化合物
2gを加える。室温にて24時間静置後、上記メスシリ
ンダー内における層状無機化合物の分散層(けん濁部分)
と上澄みとの界面の目盛りから層状無機化合物の分散層
の体積(ml)を読み取り、膨潤値とした。 <へき開性試験>層状無機化合物3gを無水酢酸150
mlにゆっくり加え、分散機(特殊機化工業製、T.
K.オートホモミキサー)で、3100rpm、90分
間分散させた後、この分散液100mlをメスシリンダ
ーに採取する。60分間静置後、上記メスシリンダー内
における層状無機化合物の分散層と上澄みとの界面の目
盛りから層状無機化合物の分散層の体積(ml)を読み取
り、へき開値とした。
【0095】<光学異方性の測定>加熱ステージ上に置
かれた粒径250μm以下のサンプル樹脂粉末を偏光
下、10℃/分で昇温して、肉眼観察又は透過光量をX
Yレコーダーに記録することにより、サンプル樹脂の溶
融状態における光学異方性を測定した。 <溶融粘度の測定>キャピログラフ1B型(東洋精機製
作所製)を用いて、内径0.5mm、長さ10mmのキ
ャピラリーに試料約10gを仕込み、一定温度下に所定
の剪断速度(100sec-1、1000sec-1)下に試
料の溶融粘度を測定した。測定は流動温度とその温度+
20℃で行い、それぞれで得られた粘度を、η1、η2
した。その比の値(η2/η1)が大きい方が粘度の温度
依存性が小さいことになり成膜性は良好であると判断し
た。 <メルトテンション(溶融張力)試験>キャピログラフ1
B型(東洋精機製作所製)を用いて、内径2.095m
m、長さ8.0mmのキャピラリーに試料約10gを仕
込み、ピストンの押出し速度を5.0mm/分とし、速
度可変巻取機で自動昇速しながら試料を糸状に引き取
り、切断したときの張力(メルトテンション)および巻取
り速度を測定した。
【0096】<酸素透過度の測定>JIS K7126
B法に準拠して、OX−TRAN2/20型(Modern Co
ntrol社製)を用い、温度23.5℃、相対湿度60%お
よび90%の2条件でフィルムの酸素透過度を測定し
た。単位はcc/m2・24hr・atmである。0.
5cc/m2・24hr・atmであれば特に良好と判
断した。 <水蒸気透過度(透湿度)>JIS Z0208(カップ
法)に準拠して、温度25℃、相対湿度90%の条件で
測定した。単位はg/m2・24hrである。0.4g
/m2・24hr以下であれば特に良好と判断した。
【0097】実施例1 層状無機化合物(b)として親油性フッ素雲母系鉱物(コ
ープケミカル社、商品名MPE)を用いたが、このフッ
素雲母の親油性にする前の(化合物(c)による層間距離
を広げる操作を行っていないもの)フッ素雲母系鉱物の
平均粒径は2.7μm、層間距離は1.25nmであ
り、アスペクト比は2160、膨潤値は14、へき開値
は100であった。 (1)分散 3リットルの四ツ口セパラブルフラスコに、4−ヒドロ
キシ安息香酸1224.9g(8.9モル)、6−ヒドロ
キシ−2−ナフトエ酸556.5g(3.0モル)、親油
性フッ素雲母系鉱物(コープケミカル社、商品名MPE)
32.1g、及び無水酢酸1329.9g(13.0モ
ル)を投入し、分散機(特殊機化工業製、T.K.オート
ホモミキサー)にて7000rpmで90分間高速攪拌
し、混合液を得た。 (2)溶融重合 上記フラスコの外側に、熱電対を取り付け、さらにジム
ロート冷却管、窒素導入管を備えた内温測定用の熱電対
を取り付けたト型連結管及びイカリ型攪拌翼を取り付
け、上記混合物を、150℃で還流下約3時間アセチル
化反応させ、続いて1℃/分で昇温し320℃で保持し
て溶融重縮合を行った。この際、重縮合反応で副生する
酢酸は留去し続けた。重合途中(前記320℃到達から
90分後)において、撹拌を停止し、ポリマーを溶融状
態で取出したところ、容易に取出すことができた。ま
た、重合槽及び攪拌翼へのポリマーの付着は殆どなかっ
た。得られたポリマーはしばらくすると固化した。収量
は1539g(理論収量に対して、96.2%)であっ
た。同様の操作を3回繰り返し、得られたポリマーを3
〜5cm角程度の大きさに切断した後、粉砕機を用いて
平均粒径1mm以下に粉砕した。この粉砕物の流動温度
(FT)を測定したところ255℃であった。またこのポ
リマーの溶融時における光学異方性を測定したところ光
学異方性を示した。 (3)固相重合 上記で得られたポリマー粉砕物を、アルミ製トレーに入
れ、窒素雰囲気炉に仕込み、窒素雰囲気下において28
0℃まで昇温し、同温度で5時間保持して固相重合を行
なった。放冷後、得られた粉末状の液晶性ポリエステル
を重合炉から取出し、FTを測定したところ305℃で
あった。ここでの重量減少は、約1.3%であった。
【0098】(4)造粒 得られた液晶ポリエステルを、池貝機販(株)製のPCM
−30二軸押出機にて、ダイヘッド温度を315℃に設
定し、スクリュー回転数100rpmで溶融混練を行っ
て、FTが278℃の液晶ポリエステルペレットを得
た。このペレットの308℃(FT+30℃)におけるメ
ルトテンションを測定したところ、7.9gであり、こ
の際の巻取り速度は11.8m/分であった。また、6
0℃で測定した対数粘度(ηinh)は、8.5dl/gで
あった。溶融粘度等を表1に示す。 (5)インフレーション製膜 ラボプラストミル(東洋精機製作所製)に30mmφの二
軸押出機を設置し、ヘッド部に25mmφ、ダイギャッ
プ0.75mmのインフレーションダイを取り付け、シ
リンダー設定温度280〜300℃、シリンダーのスク
リュウ回転数100回転、ダイヘッド設定温度300
℃、引き取り速度10m/分で、得られた液晶性ポリエ
ステルペレットを製膜し、折幅180mmのフィルムを
得た。バブルも安定し、膜厚は約35〜45μmであ
り、フィルム外観は比較的良好であった。計算されたブ
ロー比、ドロー比、吐出量及び剪断速度を表2に示す。
得られたフィルムをX線解析し、そのピークからフィル
ム内の層状無機化合物(b)の層間距離を測定したとこ
ろ、1.4nmであり、先に測定した原料としての層状
無機化合物(b)の層間距離に比べて1.1倍に拡大して
いた。 (6)ガスバリア性測定 35μmのフィルムの酸素バリア性(酸素透過度)を測定
したところ、湿度60%では、0.23cc/m2・2
4hr・atm(0.32cc/m2・24hr・atm
(25μm))、湿度90%では、0.23cc/m2・2
4hr・atm(0.32cc/m2・24hr・atm
(25μm))であった。水蒸気バリア性(透湿度)は、
0.17g/m2・24hr(0.24g/m2・24h
r(25μm))であった。
【0099】実施例2 層状無機化合物(b)として親油性モンモリロナイト(豊
順鉱業社製、商品名Cloisite 10A)を用いたが、この
モンモリロナイトの親油性にする前の(化合物(c)によ
る層間距離を広げる操作を行っていないもの)モンモリ
ロナイトの平均粒径は0.32μm、層間距離は1.2
5nmであり、アスペクト比は256、膨潤値は17、
へき開値は89であった。 (1)分散 実施例1の(1)と同様にして、4−ヒドロキシ安息香酸
918.8g(6.7モル)、6−ヒドロキシ−2−ナフ
トエ酸417.1g(2.2モル)、親油性モンモリロナ
イト(豊順鉱業社製、商品名Cloisite 10A)24.0
g、および無水酢酸996.9g(9.8モル)を投入
し、7000rpmで90分間高速攪拌し、混合液を得
た。 (2)溶融重合 実施例1の(2)と同様にして、アセチル化(150℃、
還流下約3時間)後、1℃/分で昇温し320℃で保持
し、その間副生する酢酸を留去し続けながら、溶融重合
を行った。320℃到達後75分後、撹拌を停止させ、
ポリマーを溶融状態で容易に取出すことができた。重合
槽及び攪拌翼への付着は殆どなかった。得られたポリエ
ステルはしばらくすると固化した。収量は1160g
(理論収量に対して、96.6%)であった。同様の操作
を4回繰り返し、得られたポリエステルを3〜5cm角
程度の大きさにした後、粉砕機を用い、平均粒径1mm
以下に粉砕した後、流動温度(FT)を測定した所、26
2℃であった。このポリマーは溶融時に光学異方性を示
した。 (3)固相重合 このポリマーをアルミ製トレーに入れ、実施例1の(3)
と同様に固相重合し、放冷した後に取出し、FTが30
5℃の液晶性ポリエステルのパウダーを得た。ここでの
重量減少は、0.9%であった。以下、該液晶ポリエス
テルをA−1と略記する。
【0100】(4)造粒 得られた液晶性ポリエステルを、実施例1の(4)と同じ
装置を使用し、ダイヘッド温度を315℃に設定し、ス
クリュー回転数100rpmで溶融混練を行い、FTが
279℃の液晶性ポリエステル組成物ペレットを得た。
このペレットの319℃(FT+40℃)におけるメルト
テンションは4.0gであり、この時の巻取り速度は、
14.0m/分であった。60℃で測定した対数粘度
(ηinh)は、7.8dl/gであった。溶融粘度等を表
1に示す。 (5)インフレーション製膜 得られたペレットを実施例1の(5)と同じ装置を使用
し、シリンダー設定温度280〜300℃、シリンダー
のスクリュウ回転数100回転、ダイヘッド設定温度3
00℃、引き取り速度10m/分で製膜し、折幅175
mmのフィルムを得た。バブルも安定し、膜厚は約40
〜60μmであり、フィルム外観は比較的良好であっ
た。計算されたブロー比、ドロー比、吐出量及び剪断速
度を表2に示す。得られたフィルムをX線解析し、その
ピークからフィルム内の層状無機化合物(b)の層間距離
を測定したところ、2.2nmであり、先に測定した原
料としての層状無機化合物(b)の層間距離に比べて1.
8倍に拡大していた。 (6)ガスバリア性測定 58μmの該フィルムの酸素バリア性(酸素透過度)を測
定したところ、湿度60%では、0.13cc/m2
24hr・atm(0.30cc/m2・24hr・at
m(25μm))、湿度90%では、0.11cc/m2
24hr・atm(0.26cc/m2・24hr・at
m(25μm))であった。45μmの該フィルムの水蒸
気バリア性(透湿度)は、0.09g/m2・24hr
(0.16g/m2・24hr(25μm))であった。
【0101】実施例3 実施例1と同様に層状無機化合物(b)として親油性フッ
素雲母系鉱物(コープケミカル社、商品名MPE)を用い
た。 (1)分散 3リットルの四ツ口セパラブルフラスコに4−ヒドロキ
シ安息香酸690.6g(5.00モル)、エチレングリ
コール155.1g(2.50モル)、および4−トルエ
ンスルホン酸一水和物8.45gを仕込み、窒素雰囲気
下190℃で90分エステル化反応を行った。得られた
生成物をメタノールにて還流下で洗浄後、80℃で終夜
減圧乾燥を行った。該反応物を以下PTPと略称する。
3リットルの四ツ口セパラブルフラスコに、4−ヒドロ
キシ安息香酸495.9g(3.59モル)、テレフタル
酸299.6g(1.80モル)、PTP545.2g
(1.80モル)、親油性フッ素雲母系鉱物(コープケ
ミカル社、商品名MPE)24.0g、及び無水酢酸8
07.4g(7.9モル)を投入し、分散機(特殊機化工
業製、T.K.オートホモミキサー)にて7000rp
mで90分間高速攪拌し、混合液を得た。 (2)溶融重合 実施例1の(2)と同様にして、アセチル化(150℃、
還流下約3時間)後、1℃/分で昇温し320℃で保持
し、その間副生する酢酸を留去し続けながら、溶融重合
を行った。320℃到達後75分後、撹拌を停止させ、
ポリマーを溶融状態で容易に取出すことができた。重合
槽及び攪拌翼への付着は殆どなかった。得られたポリエ
ステルはしばらくすると固化した。収量は1161g
(理論収量に対して、97.3%)であった。同様の操作
を4回繰り返し、得られたポリエステルを3〜5cm角
程度の大きさにした後、粉砕機を用い、平均粒径1mm
以下に粉砕した後、流動温度(FT)を測定した所、24
4℃であった。このポリマーは溶融時に光学異方性を示
した。 (3)固相重合 このポリマーをアルミ製トレーに入れ、実施例1の(3)
と同様に固相重合し、放冷した後に取出し、FTが28
6℃の液晶性ポリエステルのパウダーを得た。ここでの
重量減少は、0.9%であった。
【0102】(4)造粒 得られた液晶性ポリエステルを、実施例1の(4)と同じ
装置を使用し、ダイヘッド温度を300℃に設定し、ス
クリュー回転数100rpmで溶融混練を行い、FTが
259℃の液晶性ポリエステル組成物ペレットを得た。
このペレットの284℃(FT+25℃)におけるメルト
テンションは3.1gであり、この時の巻取り速度は、
8.1m/分であった。60℃で測定した対数粘度(ηi
nh)は、6.3dl/gであった。溶融粘度等を表1に
示す。 (5)インフレーション製膜 得られたペレットを実施例1の(5)と同じ装置を使用
し、シリンダー設定温度260〜280℃、シリンダー
のスクリュウ回転数100回転、ダイヘッド設定温度2
80℃、引き取り速度10m/分で製膜し、折幅153
mmのフィルムを得た。バブルも安定し、膜厚は約40
〜60μmであり、フィルム外観は比較的良好であっ
た。計算されたブロー比、ドロー比、吐出量及び剪断速
度を表2に示す。得られたフィルムをX線解析し、その
ピークからフィルム内の層状無機化合物(b)の層間距離
を測定したところ、1.4nmであり、先に測定した原
料としての層状無機化合物(b)の層間距離に比べて1.
1倍に拡大していた。 (6)ガスバリア性測定 45μmのフィルムの酸素バリア性(酸素透過度)を測定
したところ、湿度60%では、0.26cc/m2・2
4hr・atm(0.47cc/m2・24hr・atm
(25μm))、湿度90%では、0.27cc/m2・2
4hr・atm(0.49cc/m2・24hr・atm
(25μm))であった。水蒸気バリア性(透湿度)は、
0.25g/m2・24hr(0.45g/m2・24h
r(25μm))であった。
【0103】比較例1 層状無機化合物(b)を含まない例 (1)溶融重合 ジムロート冷却管、窒素導入管を備えた内温測定用の熱
電対を取り付けたト型連結管及びイカリ型攪拌翼を有
し、フラスコ外側にも熱伝対を取り付た3リットルの四
ツ口セパラブルフラスコを用い、この重合槽に4−ヒド
ロキシ安息香酸1250.7g(9.06モル)、6−ヒ
ドロキシ−2−ナフトエ酸568.8g(3.02モ
ル)、および無水酢酸1355.7g(13.3モル)を
投入し、150℃で還流下約3時間アセチル化反応さ
せ、続いて1℃/分で昇温し320℃で保持して溶融重
縮合を行った。この際、重縮合反応で副生する酢酸は留
去し続けた。前記320℃到達から45分間後に撹拌を
停止し、ポリマーを溶融状態で取出した。重合槽及び攪
拌翼へのポリマーの付着は殆どなかった。得られたポリ
マーはしばらくすると固化した。収量は1586g(理
論収量に対して、99.2%)であった。同様の操作を
3回繰り返し、得られたポリマーを3〜5cm角程度の
大きさに切断した後、粉砕機を用いて平均粒径1mm以
下に粉砕した。この粉砕物の流動温度(FT)を測定した
ところ243℃であった。またこのポリマーの溶融時に
おける光学異方性を測定したところ光学異方性を示し
た。 (2)固相重合 上記で得られたポリマー粉砕物を、アルミ製トレーに入
れ、窒素雰囲気炉に仕込み、窒素雰囲気下において26
0℃まで昇温し、同温度で5時間保持して固相重合を行
なった。放冷後、得られた粉末状の液晶性ポリエステル
を重合炉から取出し、FTを測定したところ283℃で
あった。ここでの重量減少は、約1.7%であった。以
下該ポリエステルをB−1と略記する。
【0104】(3)造粒 得られた液晶ポリエステルを、実施例1の(4)と同じ装
置を使用し、ダイヘッド温度を320℃に設定し、スク
リュー回転数150rpmで溶融混練を行い、FTが2
72℃の液晶性ポリエステル組成物ペレットを得た。こ
のペレットの313℃(FT+30℃)におけるメルトテ
ンションは2.8gであり、この時の巻取り速度は、4
9.7m/分であった。60℃で測定した対数粘度(ηi
nh)は、6.4dl/gであった。溶融粘度等を表1に
示す。 (4)インフレーション製膜 得られたペレットを実施例1の(5)と同じ装置を使用
し、シリンダー設定温度270〜320℃、シリンダー
のスクリュウ回転数100回転、ダイヘッド設定温度3
20℃、引き取り速度15m/分で製膜し、折幅200
mmのフィルムを得た。バブルも安定し、膜厚は約25
μmであり、フィルム外観は比較的良好であった。計算
されたブロー比、ドロー比、吐出量及び剪断速度を表2
に示す。 (5)ガスバリア性測定 25μmの該フィルムの酸素バリア性(酸素透過度)を測
定したところ、湿度60%で0.62cc/m2・24
hr・atm(0.62cc/m2・24hr・atm
(25μm))であった。また水蒸気バリア性(透湿度)
は、0.43g/m2・24hr(0.43g/m2・2
4hr(25μm))であった。
【0105】比較例2 層状無機化合物(b)を含まない例 (1)溶融重合 ジムロート冷却管、窒素導入管を備えた内温測定用の熱
電対を取り付けたト型連結管及びイカリ型攪拌翼を有
し、フラスコ外側にも熱伝対を取り付た3リットルの四
ツ口セパラブルフラスコを用い、この重合槽に4−ヒド
ロキシ安息香酸495.9g(3.59モル)、テレフタ
ル酸299.6g(1.80モル)、PTP545.2g
(1.80モル)および無水酢酸807.4g(7.9
モル)を投入し、150℃で還流下約3時間アセチル化
反応させ、続いて1℃/分で昇温し320℃で保持して
溶融重縮合を行った。この際、重縮合反応で副生する酢
酸は留去し続けた。前記320℃到達から80分間後に
撹拌を停止し、ポリマーを溶融状態で取出した。重合槽
及び攪拌翼へのポリマーの付着は殆どなかった。得られ
たポリマーはしばらくすると固化した。収量は1153
g(理論収量に対して、96.6%)であった。同様の操
作を3回繰り返し、得られたポリマーを3〜5cm角程
度の大きさに切断した後、粉砕機を用いて平均粒径1m
m以下に粉砕した。この粉砕物の流動温度(FT)を測定
したところ235℃であった。またこのポリマーの溶融
時における光学異方性を測定したところ光学異方性を示
した。 (2)固相重合 上記で得られたポリマー粉砕物を、アルミ製トレーに入
れ、窒素雰囲気炉に仕込み、窒素雰囲気下において25
0℃まで昇温し、同温度で6時間保持して固相重合を行
なった。放冷後、得られた粉末状の液晶性ポリエステル
を重合炉から取出し、FTを測定したところ269℃で
あった。ここでの重量減少は、約1.5%であった。
【0106】(3)造粒 得られた液晶ポリエステルを、実施例1の(4)と同じ装
置を使用し、ダイヘッド温度を275℃に設定し、スク
リュー回転数150rpmで溶融混練を行い、FTが2
49℃の液晶性ポリエステル組成物ペレットを得た。こ
のペレットの279℃(FT+25℃)におけるメルトテ
ンションは2.4gであり、この時の巻取り速度は、
2.4m/分であった。60℃で測定した対数粘度(ηi
nh)は、5.8dl/gであった。溶融粘度等を表1に
示す。 (4)インフレーション製膜 得られたペレットを実施例1の(5)と同じ装置を使用
し、シリンダー設定温度240〜260℃、シリンダー
のスクリュウ回転数100回転、ダイヘッド設定温度2
60℃、引き取り速度10m/分で製膜し、折幅120
mmのフィルムを得た。バブルも安定し、膜厚は約40
〜50μmであり、フィルム外観は比較的良好であっ
た。計算されたブロー比、ドロー比、吐出量及び剪断速
度を表2に示す。 (5)ガスバリア性測定 40μmの該フィルムの酸素バリア性(酸素透過度)を測
定したところ、湿度60%で10.2cc/m2・24
hr・atm(16.3cc/m2・24hr・atm
(25μm))であった。また水蒸気バリア性(透湿度)
は、2.1g/m2・24hr(3.4g/m2・24h
r(25μm))であった。
【0107】比較例3 層状無機化合物(b)をドライブレンドした例 (1) 比較例2(1)の固相重合で得られたB−1を9
8.0重量%と親油性モンモリロナイト(豊順鉱業社
製、商品名Cloisite 10A)2.0重量%とを、実施例
1の(4)と同じ装置を使用し、ダイヘッド温度を320
℃に設定し、スクリュー回転数150rpmで溶融混練
を行い、FTが270℃の液晶性ポリエステル組成物ペ
レットを得た。該液晶ポリエステル樹脂組成物ををB−
4と略記する。このペレットの315℃(FT+35℃)
におけるメルトテンションはストランドが切れ、測定で
きなかった。 (2)インフレーション成膜 得られたペレットB−4を実施例1の(5)と同じ装置を
使用し、同一の条件でインフレーション成膜を試みた
が、分散不良を起こした成分bに起因すると考えられる
異物が多く、バブルの破れなどが発生しやすくて安定し
た成膜は出来なかった。
【0108】
【表1】
【0109】
【表2】
【0110】実施例4 成分(d)としてエポキシ基含有エチレン共重合体(住
友化学工業(株)製、商品名ボンドファースト 7L)
を用いた。
【0111】(1)造粒 実施例2(3)の固相重合で得られたA−1を95重量%
とボンドファースト7Lを5重量%とを池貝機販(株)製
のPCM−30二軸押出機にて、ダイヘッド温度を31
5℃に設定し、スクリュー回転数100rpmで溶融混
練を行って、FTが275℃の液晶ポリエステルペレッ
トを得た。以下、該液晶ポリエステルをA−2と略記す
る。このペレットの310℃(FT+35℃)におけるメ
ルトテンションを測定したところ、6.9gであり、こ
の際の巻取り速度は12.9m/分であった。また、溶
融粘度測定結果を表3に示す。 (2)インフレーション成膜 ラボプラストミル(東洋精機製作所製)に30mmφの二
軸押出機を設置し、ヘッド部に25mmφ、ダイギャッ
プ0.75mmのインフレーションダイを取り付け、シ
リンダー設定温度240〜290℃、シリンダーのスク
リュウ回転数80回転、ダイヘッド設定温度290℃、
引き取り速度15m/分で、得られた液晶性ポリエステ
ルペレットA−2を成膜し、折幅242mm、ブロー比
6.2、ドロー比4.9のフィルムを得た。バブルも安
定し、膜厚は約25μmであり、フィルム外観は比較的
良好であった。さらに引き取り速度を40m/分まで上
昇させることにより、膜厚9μmのフィルムを得た。得
られたフィルムをX線解析し、そのピークからフィルム
内の層状無機化合物の層間距離を測定したところ、2.
2nmであり、先に測定した原料としての層状無機化合
物(b)の層間距離に比べて1.8倍に拡大していた。 (3)ガスバリア性測定 25μmのフィルムの酸素バリア性(酸素透過度)を測定
したところ、湿度60%では、0.41cc/m2・2
4hr・atm、湿度90%では、0.40cc/m2
・24hr・atmであった。水蒸気バリア性(透湿度)
は、0.28g/m2・24hrであった。
【0112】比較例4 層状無機化合物(b)を含まない例 成分(d)としてエポキシ基含有エチレン共重合体(住
友化学工業(株)製、商品名ボンドファースト 7L)
を用いた。
【0113】(1)造粒 比較例1(2)の固層重合で得られたB−1を95重量%
とボンドファースト7Lを5重量%とを、実施例1の
(4)と同じ装置を使用し、ダイヘッド温度を320℃に
設定し、スクリュー回転数150rpmで溶融混練を行
い、FTが270℃の液晶性ポリエステル組成物ペレッ
トを得た。以下、該液晶ポリエステルをB−2と略記す
る。このペレットの315℃(FT+35℃)におけるメ
ルトテンションは3.4gであり、この時の巻取り速度
は、31.5m/分であった。また、溶融粘度測定結果
を表3に示す。 (2)インフレーション成膜 得られたペレットB−2を実施例1の(5)と同じ装置を
使用し、同一の条件でインフレーション成膜を行い、折
幅200mm、ブロー比5.0、ドロー比5.0のフィ
ルムを得た。バブルも安定し、膜厚は約25μmであ
り、フィルム外観は比較的良好であった。 (3)ガスバリア性測定 25μmの該フィルムの酸素バリア性(酸素透過度)を測
定したところ、湿度60%で0.78cc/m2・24
hr・atm、湿度90%では0.80cc/m2・2
4hr・atmであった。また水蒸気バリア性(透湿度)
は、0.45g/m2・24hrであった。
【0114】比較例5 層状無機化合物(b)をドライブレンドした例 成分(d)としてエポキシ基含有エチレン共重合体(住
友化学工業(株)製、商品名ボンドファースト 7L)
を用いた。 (1)比較例1(2)の固層重合で得られたB−1を9
3.1重量%と親油性モンモリロナイト(豊順鉱業社
製、商品名Cloisite 10A)1.9重量%、ボンドファ
ースト7Lを5重量%とをドライブレンドし、実施例1
の(4)と同じ装置を使用し、ダイヘッド温度を320℃
に設定し、スクリュー回転数150rpmで溶融混練を
行い、FTが270℃の液晶性ポリエステル組成物ペレ
ットを得た。該液晶ポリエステル樹脂組成物ををB−5
と略記する。このペレットの315℃(FT+35℃)に
おけるメルトテンションはストランドが切れやすく、測
定できなかった。 (2)インフレーション成膜 得られたペレットB−5を実施例1の(5)と同じ装置を
使用し、同一の条件でインフレーション成膜を試みた
が、分散不良を起こした成分(b)、成分(c)または
それらの混合体などに起因すると考えられる異物が発生
することがあり、外観の優れたフィルムは得られなかっ
た。 (3)ガスバリア性 得られたフィルムについて酸素透過度、水蒸気透過度の
測定を試みたが、値が一定せず、評価困難であった。
【表3】
【0115】
【発明の効果】本発明の層状無機化合物を含有した液晶
性樹脂は、高湿度下においても高い酸素及び水蒸気バリ
ア性を兼備え、かつ優れた耐熱性及び良好な外観を有す
るフィルムを与え、また本発明の該液晶性樹脂に該液晶
性樹脂と反応性を有する官能基を持つ共重合体を含有せ
しめてなる液晶性樹脂組成物は、上記特性を有するのみ
ならず製膜性にも一層優れる。従って、本発明のフィル
ムは、単層フィルム又は他の熱可塑性樹脂との多層フィ
ルムのガスバリア層として使用でき、食品包装、薬品包
装、化粧品包装、電子材料包装等の各種包装用途に使用
することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B29K 67:00 B29K 67:00 B29L 7:00 B29L 7:00 (72)発明者 日高 康昌 茨城県つくば市北原6 住友化学工業株式 会社内 (72)発明者 大部 良隆 東京都中央区新川二丁目27番1号 住友化 学工業株式会社内 Fターム(参考) 4F210 AA24 AB16 AC07 AG01 QA01 QK01 4J002 BG042 BG052 BG062 BG072 CF181 DJ006 DJ036 DJ056 FA016 4J029 AA05 AD09 AE18 BB04A BB05A BB05B BB09A BB12A BB13A BC06A BE05A BF14 CB05A CB06A CB10A CC06A CH02 DB07 DB13 EB04A EB05A EC05A EC06A

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】層状無機化合物(b)の存在下に、溶融時に
    光学異方性を呈する液晶性樹脂(a)の原料モノマーを反
    応させてなることを特徴とする層状無機化合物(b)を含
    有した溶融時に光学異方性を呈する液晶性樹脂。
  2. 【請求項2】溶融時に光学異方性を呈する液晶性樹脂
    (a)が、芳香族ポリエステルであることを特徴とする請
    求項1に記載の液晶性樹脂。
  3. 【請求項3】層状無機化合物(b)の存在下に、溶融時に
    光学異方性を呈する液晶性樹脂(a)の原料モノマーを反
    応させることを特徴とする層状無機化合物(b)を含有し
    た溶融時に光学異方性を呈する液晶性樹脂の製造方法。
  4. 【請求項4】溶融時に光学異方性を呈する液晶性樹脂
    (a)が、芳香族ポリエステルであることを特徴とする請
    求項3に記載の製造方法。
  5. 【請求項5】請求項1又は2記載の液晶性樹脂に、溶融
    時に光学異方性を呈する液晶性樹脂(a)と反応性を有す
    る官能基を持つ共重合体(d)を含有せしめてなること
    を特徴とする液晶性樹脂組成物。
  6. 【請求項6】溶融時に光学異方性を呈する液晶性樹脂
    (a)と反応性を有する官能基を持つ共重合体(d)が、
    芳香族ポリエステルと反応性を有する官能基を持つ共重
    合体であることを特徴とする請求項5記載の液晶性樹脂
    組成物。
  7. 【請求項7】芳香族ポリエステルと反応性を有する官能
    基が、エポキシ基、オキサゾリル基またはアミノ基であ
    ることを特徴とする請求項6記載の液晶性樹脂組成物。
  8. 【請求項8】芳香族ポリエステルと反応性を有する官能
    基を持つ共重合体が、不飽和カルボン酸グリシジルエス
    テル単位および/または不飽和グリシジルエーテル単位
    を0.1〜30重量%含有する共重合体であることを特
    徴とする請求項6〜7いずれかに記載の液晶性樹脂組成
    物。
  9. 【請求項9】請求項1、2、5、6、7、8いずれかに
    記載の液晶性樹脂又は液晶性樹脂組成物からなるフィル
    ム。
  10. 【請求項10】インフレーション成膜法により得られた
    ことを特徴とする請求項9記載のフィルム。
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