JP2003104148A - 車両の制御装置 - Google Patents

車両の制御装置

Info

Publication number
JP2003104148A
JP2003104148A JP2001297119A JP2001297119A JP2003104148A JP 2003104148 A JP2003104148 A JP 2003104148A JP 2001297119 A JP2001297119 A JP 2001297119A JP 2001297119 A JP2001297119 A JP 2001297119A JP 2003104148 A JP2003104148 A JP 2003104148A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle
warning
alarm
obstacle
lane
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001297119A
Other languages
English (en)
Inventor
Tadayuki Niibe
忠幸 新部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
Priority to JP2001297119A priority Critical patent/JP2003104148A/ja
Publication of JP2003104148A publication Critical patent/JP2003104148A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両外の状況はもとより、乗員の行動特性も
考慮して乗員に最適な警報を発することができる車両の
制御装置を提供する。 【解決手段】 車両Wにおいては、前方障害物警報と車
線逸脱警報とが同時に発せられたときには、車線逸脱警
報の警報強度が前方障害物警報の警報強度に比べて大き
く設定される。これにより、乗員の前方以外の状況に対
する注意が喚起される。そして、車線変更支援システム
警報と前方障害物警報とが同時に作動条件を満たすとき
には、前方障害物警報の警報強度が車線変更支援システ
ム警報の警報強度に比べて大きく設定される。これによ
り、乗員の前方の状況に対する注意が喚起される。これ
により、乗員の行動特性も考慮して乗員に最適な警報を
発することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の前方障害物
に関する警報を行う前方障害物警報手段と、車両の横方
向に存在する障害物又は車両の横位置に関する警報を行
う横方向警報手段と、車線変更に対する危険度に関する
警報を行う車線変更支援手段とを備えた車両の制御装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、車速センサ、舵角センサ等を用い
て車両自体の走行状態を検出するとともに、CCDカメ
ラ、レーザレーダ、路面マーカセンサ等を用いて車外の
状況を検出し、これらの検出値をコンピュータで処理し
て車両の運転に有用な情報を、表示器あるいはスピーカ
を介して乗員に提供するようにした車両が普及しつつあ
る。
【0003】具体的には、例えば、CCDカメラ等を用
いて自車前方の情景を撮影して、自車前方の障害物(以
下、「前方障害物」という。)を検出し、該前方障害物
が自車と干渉するおそれがあるときには、ディスプレ
イ、スピーカ等を介して乗員に警報を発する前方障害物
警報装置を備えた車両が提案されている(例えば、特開
平11−115660号公報参照)。
【0004】また、CCDカメラ等を用いて自車が走行
している車線の両側の白線を撮影して、該車線内での自
車と白線との位置関係を検出し、自車が車線を逸脱する
おそれがあるときには、ディスプレイ、スピーカ等を介
して乗員に警報を発する車線逸脱警報装置を備えた車両
も提案されている。(例えば、特開平11−12630
0号公報参照)。
【0005】さらに、CCDカメラ等を用いて自車が走
行している車線の隣りの車線の障害物(以下、「後ろ側
方障害物」という。)を検出し、自車が車線変更を行う
際に後ろ側方障害物が存在するときには、ディスプレ
イ、スピーカ等を介して乗員に警報を発する車線変更支
援装置を備えた車両も提案されている(例えば、特開平
11−120498号公報参照)。なお、前方障害物警
報装置と車線逸脱警報装置の両方を備えた車両も提案さ
れている(例えば、特開平11−189071号公報参
照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、例えば
特開平11−189071号公報等に開示されている車
両では、単純に、前方障害物との干渉の可能性、車線逸
脱の可能性、あるいは車線変更時における後ろ側方障害
物との干渉の可能性を警告するだけであるので、乗員な
いしはドライバの行動特性傾向等に応じたきめこまかく
適切な警報を発することができないといった問題があ
る。例えば、何らかの警報が音声で発せられた場合、乗
員は反射的に前方をみる傾向があり、前方以外への注意
がおろそかになるが、従来の警報装置ではこのような乗
員の行動特性に応じた適切な警報を発することができな
い。
【0007】本発明は、上記従来の問題を解決するため
になされたものであって、車両外の状況はもとより、乗
員の行動特性も考慮して乗員に最適な警報を発すること
ができる車両の制御装置を提供することを解決すべき課
題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
になされた本発明は、(i)所定の作動条件に基づいて
車両の前方障害物に関する警報を行う前方障害物警報手
段と、(ii)所定の作動条件に基づいて車両の横方向に
存在する障害物又は車両の横位置に関する警報を行う横
方向警報手段とを備えた車両の制御装置において、(ii
i)前方障害物警報手段と横方向警報手段とが同時に作
動条件を満たすときには、横方向警報手段の警報強度を
前方障害物警報手段の警報強度に比べて大きくする(例
えば、音を大きくし、表示画面を大きくする等)警報制
御手段を備えていることを特徴とするものである。
【0009】一般に、車両の運転中に何らかの警報が作
動したときには、乗員ないしはドライバはまず前方を確
認する傾向があり、前方以外の状況に対する注意がおろ
そかになる。しかしながら、この警報は前方の状況に関
するものとは限らないので、乗員は警報が示す状況を迅
速に把握できないことがある。しかしながら、本発明に
かかる車両の制御装置によれば、前方障害物警報手段と
横方向警報手段とが同時に作動条件を満たすときには、
横方向警報手段の警報強度が前方障害物警報手段の警報
強度に比べて大きくなり、警報の優先順位が適切に設定
されるので、前記のような場合でも前方以外の状況に注
意を喚起することができ、車両の安全性が高められる。
よって、車両外の状況はもとより、乗員の行動特性も考
慮して乗員に最適な警報を発することができる。
【0010】上記車両の制御装置において、車両の後ろ
側方の状況を検出し、所定の作動条件に基づいて車線変
更に対する危険度に関する警報を行う車線変更支援手段
をさらに備えている場合、警報制御手段は、車線変更支
援手段と前方障害物警報手段とが同時に作動条件を満た
すときには、前方障害物警報手段の警報強度を車線変更
支援手段の警報強度に比べて大きくするようになってい
るのが好ましい。一般に、車線変更支援装置の作動中
は、乗員はその警報に注意が集中しているので、前方に
対する注意が散漫になるが、このようにすれば、警報の
優先順位が適切なものとなり、前方に対する注意が十分
に喚起され、車両の安全性がさらに高められる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を具体
的に説明する。図1(a)、(b)に示すように、車両
Wのインストルメントパネル1には、エンターテイメン
トディスプレイ2と、警報等の情報を表示する表示器3
(表示装置)とが配設されている。エンターテイメント
ディスプレイ2は、インストルメントパネル1の上下方
向のほぼ中央位置において、車幅方向の車両中心位置に
配置されている。
【0012】表示器3は、インストルメントパネル1の
上部位置において、車幅方向の車両中心付近(やや運転
席寄り)に設けられたメータユニット4内の運転席寄り
の位置に配置されている。つまり、表示器3は、エンタ
ーテイメントディスプレイ2よりも運転者側の位置にお
いて、エンターテイメントディスプレイ2の斜め上方に
位置している。なお、5はオーディオ装置等の車載電子
機器であり、6はステアリングホイールであり、7はフ
ロントウインドガラスである。
【0013】図2に示すように、メータユニット4に
は、スピードメータ、フューエルゲージ、水温ゲージ、
オドメータ、トリップメータ、セレクタインジケータラ
イト、ターンシグナルインジケータライト等のインジケ
ータライトが設けられている。さらに、メータユニット
4には、オイタネータワーニングライト、オイルプレッ
シャーワーニングライト等の各種ワーニングライトも設
けられている。
【0014】車両前後方向にみて、表示器3はインスト
ルメントパネル1の前側位置に配設される一方、エンタ
ーテイメントディスプレイ2は表示器3より後側に配置
されている。ここで、エンターテイメントディスプレイ
2の垂直視認角、すなわちエンターテイメントディスプ
レイ2とドライバのアイポイントとを結ぶ線の上下方向
角は約22度に設定されている。他方、表示器3の垂直
確認角は約11度に設定されている。このため、表示器
3は、エンターテイメントディスプレイ2に比べて視認
性が良くなっている。
【0015】図3に示すように、運転席の前方で、ドラ
イバのアイポイントより下方にオフセットして配設され
た表示器3は、表示画面3aを有している。この表示画
面3aは、車両の走行に関する注意対象又は危険対象を
示す文字情報を表示する第1表示部8と、車両の走行状
況を示す図形情報を表示する第2表示部9とに分割され
ている。なお、第1表示部8は第2表示部9の上側に配
置されている。また、第1表示部8には、表示内容に関
するシンボルマークmを表示する第3表示部10も設け
られている。
【0016】図4に示すように、車両前端部には、前方
の障害物を検出するレーザレーダ又はミリ波レーダから
なる前方障害物レーダ11と、夜間等において車両前方
の情景を撮影する赤外線カメラ12とが設けられてい
る。また、車体前部のロアパネル下部には、路面マーカ
センサ13が設けられている。この路面マーカセンサ1
3は、磁石が予め埋込まれた道路上の路面マーカから出
力される磁気信号を検出し、この磁気信号から車両Wが
走行車線のどのような位置を走行しているのかを検出す
る。
【0017】さらに、車両Wには、追突車両を検出した
ときに乗員を保護するために、衝突直前にシートベルト
を諦めて乗員を拘束するモータ式シートベルトプリテン
ショナ14と、該車両の種々の制御を行うCPU20と
が設けられている。また、車両Wには、路車間通信ユニ
ット15が設けられている。この路車間通信ユニット1
5は、車両進行方向の状況に関する情報を車両Wに提供
する道路側のインフラとの間で路車間通信を行なう。
【0018】車両Wのフロントヘッダ中央の車外部に
は、道路上の白線を撮影する白線検出用CCDカメラ1
6が設けられている。この白線検出用CCDカメラ16
は、白線に対する車両位置の判定に用いられる。さら
に、車両Wには、エンジンの吸気系のスロットル弁を電
動制御して自動加減速を行なうエレキスロットル17
と、障害物検出時に必要に応じて自動制動(ブレーキン
グ)を実行する制動制御用アクチュエータ18(ブレー
キユニット)とが設けられている。
【0019】図5に示すように、車両Wの後端部中央に
は、追突車を検出するための後側ラインCCDカメラ1
9が設けられている。また、図6に示すように、ハーフ
ミラーからなる左右のドアミラー21の内部には、それ
ぞれ、後ろ側方警報用の検出センサ22が設けられてい
る。各検出センサ22は、車両Wが走行している車線の
隣りの車線の後方の情景を撮影する。これらの検出セン
サ22は、車両Wが車線変更を行う際に用いられる。
【0020】図8に示すように、右側のドアミラー21
に内装されている検出センサ22は、障害物検出手段で
あって、車両Wの右側の後ろ側方障害物を検出する。そ
して、CPU20は、検出センサ22によって検出され
る後ろ側方障害物に関する情報を、後ろ側方障害物と車
両Wとの間の距離及び相対速度の算出結果に応じて表示
器3に表示する。なお、左側のドアミラー21に内装さ
れている検出センサ22も同様である。ここで検出セン
サ22は、ドアミラー21のボディ21a内に上下に配
置された2つのオートフォーカスカメラ22a、22b
で後ろ側方を撮影するものであって、その撮影の支障と
ならないようにドアミラー21の鏡面21hはハーフミ
ラーで構成されている。
【0021】ステアリングホイール6の直前部には、ヘ
ッドライトスイッチ23とウインカスイッチ24とが設
けられている。また、車両Wには、蛇角を検出する舵角
センサ25と、車速を検出する車速センサ26とが設け
られている。さらに、リヤトレイ部分には、ナビゲーシ
ョン装置を構成するGPSセンサ27と、道路地図デー
タ等を記憶しているROM28とが設けられている。G
PSセンサ27は、GPS人工衛星からのGPS信号を
受信して、車両Wの絶対位置を検出する。
【0022】図7に示すように、インストルメントパネ
ル1の左右両端部近傍には、それぞれ、フロントスピー
カ29、30が設けられている。左右のフロントドアの
下部には、それぞれ、フロントドアスピーカ31、32
が設けられている。リヤトレイ33の左右両端部近傍に
は、それぞれ、リヤトレイスピーカ33、34が設けら
れている。これらの6つのスピーカ29〜34は、立体
音を生成する普通のスピーカとして用いられる一方、音
声で警報を報知する警報手段としても用いられる。な
お、スピーカ29〜34に代えて(併用してもよい)、
電子音声発生装置、電子音発生装置、電子ブザーなど、
その他の警報手段を用いてもよい。
【0023】車両Wの車室内には、前席である運転席3
5及び助手席36と、後席37とが設けられている。こ
こで、助手席36にはチャイルドシート38が装着され
ている。チャイルドシート38は、後席37に装着され
てもよい。なお、チャイルドシート38は、前向き又は
後ろ向きに装着することができる。
【0024】以下、車両Wの制御システムを具体的に説
明する。図9に示すように、CPU20は、その構成要
素として、車線変更支援システム用CPU20aと、車
線逸脱警報用CPU20bと、前方障害物警報制御用C
PU20cと、表示・警報制御用CPU20dとを備え
ている。ここで、車線変更支援システム用CPU20a
には、後側ラインCCDカメラ19と、ウインカスイッ
チ24とから制御情報(制御データ)が入力される。車
線逸脱警報用CPU20bには、路面マーカセンサ13
及び白線検出用CCDカメラ16を含む白線認識手段A
と、ウインカスイッチ24と、舵角センサ25と、車速
センサ26とから制御情報が入力される。
【0025】前方障害物警報制御用CPU20cには、
前方障害物レーダ11及び赤外線カメラ12を含む前方
障害物検出手段Bと、舵角センサ25と、車速センサ2
6とから制御情報が入力される。なお、表示・警報制御
用CPU20dには、車線変更支援システム用CPU2
0aと車線逸脱警報用CPU20bと前方障害物警報制
御用CPU20cとから、それらの演算結果が入力され
る。
【0026】そして、表示・警報制御用CPU20d
は、その演算結果である各種情報を、表示器3と、制動
制御用アクチュエータ18と、スピーカ29〜34で構
成される警報手段C(一部のスピーカのみで構成されて
もよい)と、電動パワステモータ等の操舵手段43とに
出力する。
【0027】かくして、CPU20は、前記の各種制御
情報に基づいて車両Wの種々の制御を行うが、車両Wの
一般的な制御はよく知られており、またかかる一般的な
制御は本願発明の要旨とするところでもないのでその説
明を省略し、以下では本願発明の要旨にかかる車両Wの
表示・警報制御及びこれに関連する制御についてのみ説
明を行う。なお、ここで表示・警報制御とは、車両Wの
乗員(ドライバを含む)に対して、車両Wの走行の安全
性ないしは危険性に関連する種々の情報を表示器3に表
示し、警報手段Cを介して音声で報知し、あるいは制動
制御用アクチュエータ18ないしは操舵手段43を制御
するといった制御である。
【0028】以下、図10に示すフローチャートに従っ
て、本発明に係る表示・警報制御の具体的な制御手法を
説明する。この表示・警報制御では、基本的には、前方
障害物警報と車線逸脱警報とが同時に発せられたときに
は、車線逸脱警報の警報強度が前方障害物警報の警報強
度に比べて大きく設定される。そして、車線変更支援シ
ステム警報と前方障害物警報とが同時に作動条件を満た
すときには、前方障害物警報の警報強度が車線変更支援
システム警報の警報強度に比べて大きく設定される。
【0029】ここで、前方障害物警報は、車両Wの前方
に位置する他車両等の前方障害物が、該車両Wに何らか
の危険ないしは干渉を生じさせるおそれがあるときに発
せられる警報である。車線逸脱警報は、車両Wが走行中
の車線から横方向に逸脱するおそれがあるときに発せら
れる警報である。また、車線変更支援システム警報は、
車両Wが車線変更を行う際に、他車両等の後ろ側方障害
物が、車両Wに何らかの危険ないしは干渉を生じさせる
おそれがあるときに発せられる警報である。
【0030】図10に示すように、この表示・警報制御
においては、まず一連のステップS1〜S5で、前方障
害物警報、車線逸脱警報及び車線変更支援システム警報
の相互間の重複状況が判定される。
【0031】具体的には、ステップS1では、前方障害
物警報用の1次警報フラグF1又は2次警報フラグF2
が1であるか否かが判定される。ここで、1次警報フラ
グF1及び2次警報フラグF2は、後で説明する前方障
害物警報制御(図11〜図13参照)において設定され
る、他車両等の前方障害物の車両Wに対する危険性ない
しは干渉性の度合いを示すフラグである。前方障害物の
危険性ないしは干渉性の度合いが無視しうる程度のもの
であれば、1次警報フラグF1及び2次警報フラグF2
はいずれも0となる。前方障害物の危険性ないしは干渉
性の度合いが無視しえないもののそれが比較的低い場合
は、1次警報フラグF1は1となり、2次警報フラグF
2は0となる。前方障害物の危険性ないしは干渉性の度
合いが高い場合は、1次警報フラグF1は0となり、2
次警報フラグF2は1となる。
【0032】ステップS2又はステップS3では、車線
逸脱警報用の1次警報フラグFB1又は2次警報フラグ
FB2が1であるか否かが判定される。ここで、1次警
報フラグFB1及び2次警報フラグFB2は、後で説明
する車線逸脱警報制御(図14参照)において設定され
る、走行中の車線内での車両Wの片寄り度合い、すなわ
ち車両Wが走行中の車線から横方向に逸脱する可能性の
度合いを示すフラグである。走行中の車線内での車両W
の片寄り度合いが、車線逸脱の可能性が認められない程
度の軽いものであれば、1次警報フラグFB1及び2次
警報フラグFB2はいずれも0となる。片寄り度合い
が、車線逸脱の可能性はあるもののそれが比較的低い場
合は、1次警報フラグFB1は1となり、2次警報フラ
グFB2は0となる。片寄り度合いが、車線逸脱の可能
性が高い場合は、1次警報フラグFB1は0となり、2
次警報フラグFB2は1となる。
【0033】ステップS4又はステップS5では、車線
変更支援システム警報用の1次警報フラグFc1、2次
警報フラグFc2又は3次警報フラグFc3が1である
か否かが判定される。ここで、1次警報フラグFc1、
2次警報フラグFc2及び3次警報フラグFc3は、後
で説明する車線変更支援制御(図15参照)において設
定される、車両Wの車線変更時における後ろ側方障害物
との干渉の可能性の度合いを示すフラグである。後ろ側
方障害物との干渉の可能性がなければ、1次警報フラグ
Fc1、2次警報フラグFc2及び3次警報フラグFc
3はいずれも0となる。また、後ろ側方障害物との干渉
の可能性がある場合、その可能性の度合いが低い場合は
1次警報フラグFc1のみが1となり、中間の場合は2
次警報フラグFc2のみが1となり、高い場合は3次警
報フラグFc3のみが1となる。
【0034】かくして、前方障害物警報用のフラグF1
又はF2が1であり、かつ車線逸脱警報用のフラグFB
1又はFB2が1であると判定された場合(ステップS
1、S2がYES)、すなわち前方障害物警報と車線逸
脱警報とが同時に発せられたときには、ステップS6で
車線逸脱警報の表示器3への表示強度が、前方障害物警
報の表示器3への表示強度よりも大きく設定される。な
お、表示強度の大小は、両警報の一方のみを表示した
り、両警報間の表示輝度(コントラスト)を変更するこ
とにより行われる。続いて、ステップS7で、警報手段
C(スピーカ)からの車線逸脱警報の音量が、前方障害
物警報の音量よりも大きく設定される。この後、ステッ
プS1に復帰する。
【0035】このように、前方障害物警報と車線逸脱警
報とが同時に発せられたときには、車線逸脱警報の警報
強度が前方障害物警報の警報強度に比べて大きくなり、
これにより乗員は前方以外の状況に対して注意が喚起さ
れ、車両Wの走行安全性が高められる。つまり、車両外
の状況と乗員の行動特性とを考慮して、乗員に最適な警
報を発することができる。
【0036】前方障害物警報用のフラグF1又はF2が
1であり、車線逸脱警報用のフラグFB1及びFB2が
1でなく、かつ車線変更支援システム警報用のフラグF
c1、Fc2又はFc3が1であると判定された場合
(ステップS1、S4がYESであり、ステップS2が
NO)、すなわち前方障害物警報と車線変更支援システ
ム警報とが同時に発せられたときには、ステップS8で
前方障害物警報の表示器3への表示強度が、車線変更支
援システム警報の表示器3への表示強度よりも大きく設
定される。続いて、ステップS9で、警報手段C(スピ
ーカ)からの前方障害物警報の音量が、車線変更支援シ
ステム警報の音量よりも大きく設定される。この後、ス
テップS1に復帰する。
【0037】このように、前方障害物警報と車線変更支
援システム警報とが同時に発せられたときには、前方障
害物警報の警報強度が車線変更支援システム警報の警報
強度に比べて大きくなり、これにより乗員のは前方の状
況に対する注意が喚起され、車両Wの走行安全性が高め
られる。つまり、車両外の状況と乗員の行動特性とを考
慮して、乗員に最適な警報を発することができる。
【0038】なお、前方障害物警報用のフラグF1又は
F2のみが1であると判定された場合は(ステップS1
がYESであり、ステップS2、S4がNO)、ステッ
プS10で前方障害物警報のみが発せられる。車線逸脱
警報用のフラグFB1又はFB2のみが1であると判定
された場合は(ステップS1がNOであり、ステップS
3がYES)、ステップS11で車線逸脱警報のみが発
せられる。また、車線変更支援システム警報用のフラグ
Fc1、Fc2又はFc3のみが1であると判定された
場合は(ステップS1、S3がNOであり、ステップS
5がYES)、ステップS12で車線変更支援システム
警報のみが発せられる。
【0039】なお、各警報の画像表示あるいは音声警報
の内容は、各フラグF1、F2、FB1、FB2、Fc
1、Fc2、Fc3の状態に応じて異なる。例えば、前
方障害物警報用の第1警報フラグF1が1の場合は図1
6(a)に示す警告画像が表示され、第2警報フラグF
2が1の場合は図16(b)に示す警告画像が表示され
る。また、車線逸脱警報用の第1警報フラグFB1が1
の場合は図17(a)に示す警告画像が表示され、第2
警報フラグFB2が1の場合は図17(b)に示す警告
画像が表示される。
【0040】ここで、前方障害物警報用の第1警報フラ
グF1が1の場合は警告画像が表示されとともに、音声
警報が発せられるだけであるが、第2警報フラグF2が
1の場合は、図16(b)からも明らかなとおり、CP
U20によって制動制御用アクチュエータ18が自動的
に駆動され、前方障害物との干渉ないしは衝突が回避さ
れる。また、車線逸脱警報用の第1警報フラグFB1が
1の場合は警告画像が表示されとともに、音声警報が発
せられるだけであるが、第2警報フラグFB2が1の場
合は、図17(b)からも明らかなとおり、CPU20
によって操舵手段43が自動的に駆動され、車線逸脱が
回避される。
【0041】以下、図10に示すフローチャートのステ
ップS1で用いられる前方障害物警報用の第1警報フラ
グF1及び第2警報フラグF2の設定手法ないしは前方
障害物警報制御の制御手法を説明する。
【0042】再び図4に示すように、車両Wには前方障
害物レーダ11が設けられている。そして、CPU20
は、この前方障害物レーダ11の検出信号を受けて、車
両前方に存在する障害物の車両Wに対する距離、方位な
いし位置、移動速度、移動方向等の物体データを演算す
る。CPU20は、その演算結果から、車両Wの安全上
最も注意を払うべき対象物を抽出ないし特定し、さらに
車速センサ26によって検出される車速等に基づいて該
対象物と車両Wとの間の余裕度の判定等を行なう。
【0043】そして、CPU20は、上記対象物に関す
る物体データを乗員(ドライバ)に対して提供する情報
として、表示器3に余裕度等に応じて変化させて表示す
る。さらに、CPU20は、警報手段C(スピーカ29
〜34)から、同じく余裕度等に応じて乗員ドライバー
に対して音声警報を発する。
【0044】ここで、前方障害物レーダ11は、例え
ば、レーダ波Hを車両W(自車)の前方に向けて、全ス
キャン領域が46°、垂直方向視野が2°、水平方向瞬
時視野が0.06°等の設定条件で走査、発信し、その
反射波を感知する。例えば、図18に示すように、車両
W(自車)の進行方向の前方右側の駐車車両P2や、そ
のすぐ後ろを横断する歩行者P1等の各物体は、CPU
20の画像処理において、それぞれ、多数の反射波の一
群としてとらえられ、その一群の反射波の一塊が個々の
各物体として認識、検出される。
【0045】次に、図11に示すフローチャート(メイ
ンルーチン)に従って、このCPU20が行なう具体的
な制御動作の一例を説明する。図11に示すように、ま
ずステップS21で、前方障害物レーダ11から獲得し
た撮像データは、画像処理されて個々の物体が検出され
る。続いて、ステップS22で、各物体が障害物となり
得べき車両ないしは人であるか、あるいは道路沿いのリ
フレクタやガードレール、街路灯であるかといった物体
の識別処理が行なわれる。この場合、道路沿いの固定静
止物等が除かれ、車両や人等の可動交通物だけが障害物
として識別される。
【0046】次に、ステップS23で、識別された各障
害物の物体データが算出される。この物体データ算出処
理は、図12のフローチャートに示す手順に従って行な
われる。すなわち、図12に示すように、まず、ステッ
プS31で、物体番号nが1とされる。つまり、前記ス
テップS22で障害物と識別された物体は、所定の規則
に従って番号付けされているので、その第1番目の物体
が指定される。そして、これに続くステップS32〜S
37で、障害物と識別された各物体とについて、それぞ
れ、縦方向の距離Dy(車両Wの進行方向においての車
両Wと物体との間の距離)と、横方向の距離Dx(車両
Wの進行方向と垂直な方向においての車両Wと物体との
間の距離)と、縦方向の速度Vy(縦方向距離Dyを時
間微分して得られる車両Wの進行方向においての移動速
度)と、横方向の速度Vx(横方向距離Dxを時間微分
して得られる車両Wの進行方向と垂直な方向においての
移動速度)とが算出される。
【0047】なお、このような物体データの算出、例え
ば、図18に示すように、自車位置を原点(0,0)と
する各障害物n1、n2、…、…のX−Y座標(Xn
1,Yn1)、(Xn2,Yn2)、…、…に基づいて
行なわれる。図18では、横断歩行者P1が物体番号1
(n1)とされ、駐車車両P2が物体番号2(n2)と
されている。また、この場合、駐車車両P2(n2)は
停止しているので、縦横の速度Vy、Vxは0となる。
他方、歩行者P1(n1)は、車両Wの進行方向に対し
て略垂直に向って右側から左方向に矢印aのように横断
しているものとすると、横移動速度Vxだけが求めら
れ、縦移動速度Vyは小さな値となる。さらに、横移動
速度Vx(X座標の値の変化)からその横移動方向が求
められる。
【0048】そして、ステップS24で、上記物体デー
タに基づいて、今後車両Wが走行していく上で運転上最
も注意すべき対象物が抽出される。ここでは、横移動速
度Vxのみが有意な値に算出され、縦移動速度Vyが小
さな値に算出された障害物、つまり車両Wの進行方向の
前方を横切る動きをする障害物が対象物として特定され
る。とくに、そのなかでも横移動速度Vxがおよそ0.
6〜1.0m/秒のもの、つまり横移動速度Vxが平均
的歩行速度に近いものが対象物として特定される。さら
に、そのなかでも縦方向の距離Dyが最も小さい値のも
の、つまり車両Wの進行方向の前方で最も接近している
ものが対象物として特定される。図18に示す例では、
横断歩行者P1が対象物として抽出、特定されることに
なる。
【0049】次に、ステップS25でその対象物と車両
Wとの間の余裕度が判定される。この余裕度判定処理
は、図13のフローチャートに示す手順に従って行なわ
れる。すなわち、図13に示すように、まず、ステップ
S41で対象物までの距離I、つまり縦方向距離Dyあ
るいは(Dy2+Dx2)/2と、車両Wと対象物との
間の相対速度Sと、自車速Vとが入力される。なお、上
記設例のように、横断歩行者P1が車両Wの進行方向に
対して略垂直に横断していて、その縦移動速度Vyが略
0であれば、その相対速度Sは自車速Vにほぼ等しくな
る。
【0050】続いて、ステップS42で、1次警報距離
L1及び2次警報距離L2が設定される。ここで、CP
U20に付設されたメモリには、自車速V、相対速度
S、路面摩擦係数、時間帯をパラメータとする1次警報
距離L1及び2次警報距離L2の特性が格納されてお
り、該特性に各パラメータの実測値や算出値あるいは走
行時間帯をあてはめることにより上記警報距離L1、L
2が割り出される。
【0051】その場合、1次警報距離L1及び2次警報
距離L2は、いずれも自車速Vが大きくなるほど長くな
り、相対速度Sが大きくなるほど長くなり、路面摩擦係
数が小さくなるほど長くなり、夜間は昼間より長くなる
ように設定される。また、いかなる場合においても、1
次警報距離L1は2次警報距離L2よりも大きい値に設
定され、かつ、いかなる場合においても、1次警報距離
L1及び2次警報距離L2は、いずれも上記各条件の組
合せの下における制動距離よりも長くなるように設定さ
れる。
【0052】なお、走行時間帯、つまり夜間か昼間か
は、例えばヘッドライトがONされているかどうかによ
り判定することができる。また、路面摩擦係数の大小
を、例えばワイパがONされているかどうかにより判定
するようにし、その場合に、路面摩擦係数をパラメータ
とする警報距離L1、L2の特性をワイパがONのとき
には大きく、OFFのときには小さく2段階に変化する
ように設定してもよい。さらには、ワイパの動作速度が
速くなるほど警報距離L1、L2が多段階に大きくなる
ように設定してもよい。
【0053】次に、ステップS43で、対象物までの距
離Iが1次警報距離L1よりも短いか否かが判定され
る。つまり、対象物が車両Wの1次警報距離L1以内に
あるか否かが判定される。そして、YESの場合は、ス
テップS44で1次警報フラグF1に1がセット(設
定)され、NOの場合はステップS45で0にリセット
される。
【0054】1次警報フラグF1が1にセットされたと
きは、ステップS46で、対象物までの距離Iが2次警
報距離L2よりも短いか否かが判定される。つまり、対
象物が1次警報距離L1よりも短い2次警報距離L2以
内にあるかどうかが判定される。そして、YESの場合
はステップS47で2次警報フラグF2に1がセット
(設定)され、NOの場合はステップS48で0にリセ
ットされる。
【0055】その結果、自車速Vが大きくなるほど、相
対速度Sが大きくなるほど、路面摩擦係数が小さくなる
ほど、また、夜間は昼間に比べて、対象物が車両W(自
車)から離れていてもこれらの警報フラグF1、F2が
1にセットされ易くなり、これにより、早めに警報態勢
に入ることになる。
【0056】そして、以下のステップS26、S27、
S28で、以上の結果を総合して、乗員(ドライバ)に
対しては表示器3を用いて上記対象物に関する情報が表
示され、また警報手段C(スピーカ29〜34)を用い
て音声警報が発せられる。
【0057】以下、図10に示すフローチャートのステ
ップS2又はステップS3で用いられる車線逸脱警報用
の第1警報フラグFB1及び第2警報フラグFB2の設
定手法ないしは車線逸脱警報制御の制御手法を説明す
る。
【0058】図14に示すように、この車線逸脱警報制
御では、まずステップS51で、白線検出用CCDカメ
ラ16によって、車両Wが走行している車線の車線境界
線(以下、「白線」という。)が検出される。続いて、
ステップS52で、車両Wの車線内での片寄り度合いが
算出される。なお、この片寄り度合いは、所定時間後の
白線との距離の推定値、あるいは白線を逸脱するまでの
時間の推定値でもってあらわされる。
【0059】以下、走行車線内における車両Wの片寄り
度合いの具体的な算出手法を説明する。CPU20は、
白線検出用CCDカメラ16から入力される撮像画像を
処理する。また、それぞれ舵角センサ25及び車速セン
サ26から入力される舵角及び車速に基づいて、走行車
線内における車両W(自車)の位置を判別した上で、表
示器3と警報手段C(スピーカ29〜34)を、次の手
順で制御する。
【0060】CPU20は、まず、ステップS51で検
出された白線と車両Wとの位置関係から、車線内におけ
る車両Wの走行位置の左右方向の片寄り度合いを判定す
る。なお、この時点で、車両Wの走行位置が車線内の左
側に片寄っていると判定したときには、スピーカ29〜
34の音量を制御して、これらのスピーカ29〜34か
ら出力された音が合成されてなる音が乗員に対して左側
から聞こえるように音声警告を行う。また、CPU20
は、表示器3の表示画面3aにおける車両Wを示す画像
IWを、例えば図19(b)に示すように、左側に片寄
った方向に寄せて表示する。車両Wが左右のいずれにも
片寄っていない場合は、図19(a)に示すように、画
像IWを車線の中央部に表示する。図19(a)、
(b)において、Ll及びLrは、それぞれ、車両Wが
走行している車線の左側及び右側の白線の画像を示して
いる。なお、車両Wが右側に片寄っている場合も同様で
ある。
【0061】そして、CPU20は、次のような手法
で、走行車線内における車両Wの左右いずれかの方向へ
の片寄りの度合いを算出する。すなわち、図19(c)
に示すように、車速をVとし、検出した左右の白線g
l、grの一方と車両Wとの間隔の変化から求められる
車線に対する車両Wの傾きをθとする。そして、キロメ
ートル毎時で示される車速をメートル毎秒で示される車
速に換算するための定数をGとし、運転者の反応時間に
関する時間をTとする。さらに、車両Wが傾いている方
向における該車両Wの側部からその側方の白線gl(又
はgr)までの現時点の距離をYaとする。
【0062】そして、次の式1で示される現時点から1
秒後における車両Wの傾いている方向の側部とその側方
の白線gl(又はgr)までの距離Yを求める。 Y=Ya−(T+Y/2G)・V・θ……………………………式1
【0063】ここで、式1の右辺第2項は、車両Wが1
秒間で左右方向に移動する寸法を示している。かくし
て、この距離Yに基づいて、走行車線内での車両Wの片
寄り度合いをあらわすことができる。例えば、Y>30
cmでは片寄り度合いが「小」と判定され、10cm≦
Y≦30cmでは片寄り度合いが「中」と判定され、Y
<10cmでは片寄り度合いが「大」と判定される。
【0064】このようにして走行車線内における車両W
の片寄り度合いが算出された後、ステップS53で、こ
の片寄り度合いが第1所定値以上であるか否かが判定さ
れる。すなわち、所定時間後における白線との距離Yの
推定値が第1所定距離(例えば、30cm)より小さい
か否かが判定される。なお、この判定を、白線を逸脱す
るまでの時間が第1所定時間以内であるか否かで行って
もよい。
【0065】ステップS53で、片寄り度合いが第1所
定値未満であると判定された場合(NO)、すなわち距
離Yが第1所定距離を超えていると判定された場合は、
車線逸脱の可能性は無視しうるので、ステップS59
で、1次警報フラグFB1及び2次警報フラグFB2に
0がセットされる。これにより、今回の制御ルーチンは
終了し、ステップS51に復帰する。
【0066】他方、ステップS53で、片寄り度合いが
第1所定値以上であると判定された場合(YES)、す
なわち距離Yが第1所定距離以下であると判定された場
合は、さらにステップS54で、片寄り度合いが第2所
定値以上であるか否かが判定される。すなわち、所定時
間後における白線との距離Yの推定値が第2所定距離
(第1所定距離より小さく、例えば、10cm)より小
さいか否かが判定される。なお、この判定を、白線を逸
脱するまでの時間が第2所定時間(第1所定時間よりも
短い)以内であるか否かで行ってもよい。
【0067】ステップS54で、片寄り度合いが第2所
定値未満であると判定された場合(NO)、すなわち距
離Yが第2所定距離を超えていると判定された場合は、
車線逸脱の可能性はあるもののその程度が低いので、ス
テップS57で、1次警報フラグFB1に1がセットさ
れ、2次警報フラグFB2に0がセットされる。続い
て、ステップS58で車線逸脱方向が判定される。これ
により、今回の制御ルーチンは終了し、ステップS51
に復帰する。
【0068】他方、ステップS54で、片寄り度合いが
第2所定値以上であると判定された場合(YES)、す
なわち距離Yが第2所定距離以下であると判定された場
合は、車線逸脱の可能性が高いので、ステップS55
で、1次警報フラグFB1に0がセットされ、2次警報
フラグFB2に1がセットされる。続いて、ステップS
58で車線逸脱方向が判定される。これにより、今回の
制御ルーチンは終了し、ステップS51に復帰する。
【0069】以下、図10に示すフローチャートのステ
ップS4又はステップS5で用いられる車線変更支援シ
ステム警報用の第1警報フラグFc1、第2警報フラグ
Fc2及び第3警報フラグFc3の設定手法ないしは車
線変更支援制御の制御手法を説明する。
【0070】図15に示すように、この車線変更支援制
御では、まずステップS61で、検出センサ22からの
撮像データに基づいて物体が検出される。続いて、ステ
ップS62で、撮像された物体の中に障害物となり得べ
き対象物があるか否か、つまり道路沿いのリフレクタや
ガードレール、あるいは街路灯等ではなく、車両W(自
車)の左後ろ側方又は右後ろ側方を走行する他車両等
(後ろ側方障害物)が含まれているか否かが判定され
る。その結果、そのような他車両が含まれている場合は
(YES)、ステップS63で、その障害物、つまり車
両Wの左後ろ側方又は右後ろ側方を走行する他車両と車
両W自車両との間の距離Dが、例えば検出センサ22の
2つのオートフォーカスカメラ22a、22bの焦点の
ずれに基づいて3点測量法等で算出される。なお、ステ
ップS62で、対象物が含まれていないと判定された場
合は(NO)、ステップS66で第1〜第3警報フラグ
Fc1〜Fc3にそれぞれ0がセットされ、この後ステ
ップS61に復帰する。
【0071】次に、ステップS64で、他車両と車両W
(自車)との間の距離Dが比較的長い40mの所定距離
以下であるか否かが判定される。ここで、距離Dが40
mを超えていれば(NO)、他車両が車両Wから比較的
遠く離れており、他車両と車両Wとの干渉の可能性はな
いので、ステップS62で障害物となり得べき対象物が
ないと判定された場合と同様に、ステップS66で第1
〜第3警報フラグFc1〜Fc3にそれぞれ0がセット
され、この後ステップS61に復帰する。
【0072】他方、他車両と車両Wとの間の距離Dが4
0m以下である場合は(YES)、ステップS65で、
距離Dが極めて短い10mの所定距離以下であるか否か
が判定される。この場合の10mの所定距離は、他車両
が死角に入るような距離として設定されている。そし
て、距離Dが10m以下であれば(YES)、つまり検
出された障害物としての他車両が極めて車両Wに近接し
た位置にあって、死角に入っているようなときには、他
車両と車両Wとの干渉の可能性が高いので、ステップS
69で、第3警報フラグFc3に1がセットされる。な
お、第1、第2警報フラグFc1、Fc2には、0がセ
ットされる。続いて、ステップS72で、距離Dが表示
器3に表示され、この後ステップS61に復帰する。
【0073】他方、ステップS65で、距離Dが10m
を超えると判定された場合(NO)、つまり他車両が車
両W(自車)に対して10m〜40mの範囲内にある場
合は、ステップS67で、該障害物たる他車両の車両W
に対する相対速度Sが演算される。この相対速度Sの演
算は、他車両と車両Wとの間の距離Dの時間変化で求め
ることができる。
【0074】次に、ステップS68で、相対速度Sが0
を超えているか否か、つまり他車両が車両Wに近づいて
いるのか、それとも遠ざかっているか又は距離Dが変化
していないのかが判定される。ここで、相対速度Sが0
を超えていれば(YES)、他車両は車両Wに接近しつ
つあり、他車両と車両Wとの干渉の可能性は中程度であ
るので、ステップS70で、第2警報フラグFc2に1
がセットされる。なお、第1、第3警報フラグFc1、
Fc3には、0がセットされる。続いて、ステップS7
2で距離Dが表示器3に表示され、この後ステップS6
1に復帰する。
【0075】ステップS68で、相対速度Sが0以下で
あると判定された場合は(NO)、他車両は車両Wに接
近しておらず、他車両と車両Wとの干渉の可能性は低い
ので、ステップS71で第1警報フラグFc1に1がセ
ットされる。なお、第2、第3警報フラグFc2、Fc
3には、0がセットされる。続いて、ステップS72
で、距離Dが表示器3に表示され、この後ステップS6
1に復帰する。
【0076】以上、この車両の制御装置によれば、車両
外の状況はもとより、乗員の行動特性も考慮して乗員に
最適な警報を発することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は本発明にかかる制御装置を備えた車
両のインストルメントパネル付近の立面図であり、
(b)は(a)に示すインストルメントパネルのJ−J
線断面図である。
【図2】 メータユニットの立面図である。
【図3】 表示器の立面図である。
【図4】 車両の前側からみた斜視図である。
【図5】 車両の後側からみた斜視図である。
【図6】 車両の平面図である。
【図7】 車室の平面図である。
【図8】 検出センサを内蔵したドアミラーの立面図で
ある。
【図9】 車両の制御システムのブロック図である。
【図10】 表示・警報制御の制御手法を示すフローチ
ャートである。
【図11】 前方障害物警報制御の制御手法を示すフロ
ーチャートである。
【図12】 前方障害物警報制御の制御手法を示すフロ
ーチャートである。
【図13】 前方障害物警報制御の制御手法を示すフロ
ーチャートである。
【図14】 車線逸脱制御の制御手法を示すフローチャ
ートである。
【図15】 車線変更支援制御の制御手法を示すフロー
チャートである。
【図16】 (a)は前方障害物警報用の第1警報フラ
グF1が1である場合の表示画面の模式図であり、
(b)は第2警報フラグF2が1である場合の表示画面
の模式図である。
【図17】 (a)は車線逸脱制御用の第1警報フラグ
FB1が1である場合の表示画面の模式図であり、
(b)は第2警報フラグFB2が1である場合の表示画
面の模式図である。
【図18】 前方障害物警報制御における前方障害物の
画像処理手法を示す模式図である。
【図19】 (a)は車線逸脱警報制御における表示画
面の模式図であり、(b)は車線逸脱警報制御における
もう1つの表示画面の模式図であり、(c)は車線逸脱
警報制御における逸脱度合いの算出手順を示す模式図で
ある。
【符号の説明】
W…車両、A…白線認識手段、B…前方障害物検出手
段、C…警報手段、1…インストルメントパネル、2…
エンターテイメントディスプレイ、3…表示器、3a…
表示画面、4…メータユニット、5…車載電子機器、6
…スエアリングホイール、7…フロントウインドガラ
ス、8…第1表示部、9…第2表示部、10…第3表示
部、11…前方障害物レーダ、12…赤外線カメラ、1
3…路面マーカセンサ、14…シートベルトテンショ
ナ、15…路車間通信ユニット、16…白線検出用CC
Dカメラ、17…エレキスロットル、18…制動制御用
アクチュエータ、19…後側ラインCCDカメラ、20
…CPU、20a…車線変更支援システム用CPU、2
0b…車線逸脱警報用CPU、20c…前方障害物警報
制御用CPU、20d…表示・警報制御用CPU、21
…ドアミラー、22…検出センサ、23…ヘッドライト
スイッチ、24…ウインカスイッチ、25…舵角セン
サ、26…車速センサ、27…GPSセンサ、28…R
OM、29…スピーカ、30…スピーカ、31…スピー
カ、32…スピーカ、33…スピーカ、34…スピー
カ、35…運転席、36…助手席、37…後席、38…
チャイルドシート、43…操舵手段。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B60R 21/00 624 B60R 21/00 624D 624E 624F 626 626G 627 627 1/00 1/00 A 1/06 1/06 D 1/12 1/12 Z G01S 13/93 G01S 13/93 Z G08G 1/16 G08G 1/16 C H04N 7/18 H04N 7/18 J // G01S 1/68 G01S 1/68 13/86 13/86 17/93 17/88 A Fターム(参考) 3D053 FF03 FF31 GG06 HH60 MM28 5C054 AA01 AA05 CA04 CA05 CA06 EA01 FE28 HA30 5H180 AA01 CC02 CC03 CC04 CC14 LL01 LL02 LL04 LL07 5J070 AB24 AC01 AE01 AF03 BD08 BF11 5J084 AA02 AA04 AB01 AC02 BA03 CA31 EA22

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の作動条件に基づいて車両の前方障
    害物に関する警報を行う前方障害物警報手段と、 所定の作動条件に基づいて車両の横方向に存在する障害
    物又は車両の横位置に関する警報を行う横方向警報手段
    とを備えた車両の制御装置において、 前方障害物警報手段と横方向警報手段とが同時に作動条
    件を満たすときには、横方向警報手段の警報強度を前方
    障害物警報手段の警報強度に比べて大きくする警報制御
    手段を備えていることを特徴とする車両の制御装置。
  2. 【請求項2】 車両の後ろ側方の状況を検出し、所定の
    作動条件に基づいて車線変更に対する危険度に関する警
    報を行う車線変更支援手段をさらに備えていて、 警報制御手段が、車線変更支援手段と前方障害物警報手
    段とが同時に作動条件を満たすときには、前方障害物警
    報手段の警報強度を車線変更支援手段の警報強度に比べ
    て大きくするようになっていることを特徴とする請求項
    1に記載の車両の制御装置。
JP2001297119A 2001-09-27 2001-09-27 車両の制御装置 Pending JP2003104148A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001297119A JP2003104148A (ja) 2001-09-27 2001-09-27 車両の制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001297119A JP2003104148A (ja) 2001-09-27 2001-09-27 車両の制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003104148A true JP2003104148A (ja) 2003-04-09

Family

ID=19118249

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001297119A Pending JP2003104148A (ja) 2001-09-27 2001-09-27 車両の制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003104148A (ja)

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005092665A (ja) * 2003-09-19 2005-04-07 Fuji Heavy Ind Ltd 進入判定装置および進入判定方法
JP2005262967A (ja) * 2004-03-17 2005-09-29 Denso Corp 車両の衝突予知警告装置
JP2007233507A (ja) * 2006-02-28 2007-09-13 Alpine Electronics Inc 運転支援装置
JP2008197720A (ja) * 2007-02-08 2008-08-28 Mitsubishi Electric Corp 歩行者警報装置
JP2009295184A (ja) * 2009-09-16 2009-12-17 Mitsubishi Electric Corp 歩行者警報装置
WO2011007484A1 (ja) * 2009-07-17 2011-01-20 パナソニック株式会社 運転支援装置、運転支援方法及びプログラム
WO2011135756A1 (ja) * 2010-04-27 2011-11-03 三洋電機株式会社 車両用監視センサ
JP2013539105A (ja) * 2010-08-13 2013-10-17 ヴァレオ・シャルター・ウント・ゼンゾーレン・ゲーエムベーハー 自動車のアップグレードシステム、および自動車を運転している運転者を支援する方法
JP2014203122A (ja) * 2013-04-01 2014-10-27 怡利電子工業股▲ふん▼有限公司 運転安全距離表示方法
JP2015231820A (ja) * 2014-06-10 2015-12-24 三菱自動車工業株式会社 ミラー制御装置
JP2019002769A (ja) * 2017-06-14 2019-01-10 トヨタ自動車株式会社 物標判定装置及び運転支援システム
JP6818948B1 (ja) * 2019-12-03 2021-01-27 三菱電機株式会社 運転支援装置、運転支援システム、運転支援方法、及び運転支援プログラム

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1148828A (ja) * 1997-07-31 1999-02-23 Isuzu Motors Ltd 車両周辺監視装置
JPH1199894A (ja) * 1997-09-30 1999-04-13 Mazda Motor Corp 車両用障害物検出装置
JPH11208370A (ja) * 1998-01-23 1999-08-03 Nissan Motor Co Ltd 車両走行支援装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1148828A (ja) * 1997-07-31 1999-02-23 Isuzu Motors Ltd 車両周辺監視装置
JPH1199894A (ja) * 1997-09-30 1999-04-13 Mazda Motor Corp 車両用障害物検出装置
JPH11208370A (ja) * 1998-01-23 1999-08-03 Nissan Motor Co Ltd 車両走行支援装置

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4531366B2 (ja) * 2003-09-19 2010-08-25 富士重工業株式会社 進入判定装置および進入判定方法
JP2005092665A (ja) * 2003-09-19 2005-04-07 Fuji Heavy Ind Ltd 進入判定装置および進入判定方法
JP2005262967A (ja) * 2004-03-17 2005-09-29 Denso Corp 車両の衝突予知警告装置
JP2007233507A (ja) * 2006-02-28 2007-09-13 Alpine Electronics Inc 運転支援装置
JP4730833B2 (ja) * 2006-02-28 2011-07-20 アルパイン株式会社 運転支援装置
JP2008197720A (ja) * 2007-02-08 2008-08-28 Mitsubishi Electric Corp 歩行者警報装置
JPWO2011007484A1 (ja) * 2009-07-17 2012-12-20 パナソニック株式会社 運転支援装置、運転支援方法及びプログラム
WO2011007484A1 (ja) * 2009-07-17 2011-01-20 パナソニック株式会社 運転支援装置、運転支援方法及びプログラム
JP2009295184A (ja) * 2009-09-16 2009-12-17 Mitsubishi Electric Corp 歩行者警報装置
WO2011135756A1 (ja) * 2010-04-27 2011-11-03 三洋電機株式会社 車両用監視センサ
JP2013539105A (ja) * 2010-08-13 2013-10-17 ヴァレオ・シャルター・ウント・ゼンゾーレン・ゲーエムベーハー 自動車のアップグレードシステム、および自動車を運転している運転者を支援する方法
JP2014203122A (ja) * 2013-04-01 2014-10-27 怡利電子工業股▲ふん▼有限公司 運転安全距離表示方法
JP2015231820A (ja) * 2014-06-10 2015-12-24 三菱自動車工業株式会社 ミラー制御装置
JP2019002769A (ja) * 2017-06-14 2019-01-10 トヨタ自動車株式会社 物標判定装置及び運転支援システム
JP6818948B1 (ja) * 2019-12-03 2021-01-27 三菱電機株式会社 運転支援装置、運転支援システム、運転支援方法、及び運転支援プログラム
WO2021111512A1 (ja) * 2019-12-03 2021-06-10 三菱電機株式会社 運転支援装置、運転支援システム、運転支援方法、及び運転支援プログラム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10082670B2 (en) Display device for vehicle
JP4385392B2 (ja) 車両用情報提供装置
EP3367366B1 (en) Display control method and display control device
US10748425B2 (en) Image generation apparatus
JP5004865B2 (ja) 自動車用障害物検知装置
US8094192B2 (en) Driving support method and driving support apparatus
US20180198955A1 (en) Vehicle-use image display system and method
CN113631448B (zh) 车辆控制方法及车辆控制装置
JP5160564B2 (ja) 車両情報表示装置
EP1961613B1 (en) Driving support method and driving support device
US10067506B2 (en) Control device of vehicle
US6360170B1 (en) Rear monitoring system
US20140139669A1 (en) System and method for providing front-oriented visual information to vehicle driver
RU2767216C1 (ru) Способ управления движением транспортного средства и аппаратура управления движением транспортного средства
JP2017185946A (ja) 車両の自動運転システム
JP2007226666A (ja) 運転支援方法及び運転支援装置
US20170178591A1 (en) Sign display apparatus and method for vehicle
JP4238428B2 (ja) 交差点情報提供装置
CN113246993B (zh) 驾驶支援系统
US20230135641A1 (en) Superimposed image display device
JP2001101593A (ja) 車両の表示装置
JP2003205805A (ja) 車両用運転支援装置
JP2003104148A (ja) 車両の制御装置
JP7069539B2 (ja) 運転支援装置
JP6790522B2 (ja) 車両の制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080304

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100226

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100309

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100629