JP2003102226A - 根菜類収穫機 - Google Patents

根菜類収穫機

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JP2003102226A JP2001300339A JP2001300339A JP2003102226A JP 2003102226 A JP2003102226 A JP 2003102226A JP 2001300339 A JP2001300339 A JP 2001300339A JP 2001300339 A JP2001300339 A JP 2001300339A JP 2003102226 A JP2003102226 A JP 2003102226A
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Tsukasa Ito
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隆雄 阪辻
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稔 田中
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常俊 関
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 構成の複雑化や製造コストの高騰を抑制しな
がら、畝肩側部や畝裾において機体の進行方向に沿うよ
うに倒れ込んでいる葉茎の引き上げを行えるようにす
る。 【解決手段】 畝に作付けられた根菜類Wを収穫する根
菜類収穫機において、収穫する根菜類Wの両脇に位置し
て、畝に掛けられたマルチシートFの植付け孔hから突
出した根菜類Wの葉茎Wbを、係止爪23の縦回し移動
で引き上げる複数の葉茎引上げ装置10を装備し、それ
ら複数の葉茎引上げ装置10のうち、畝裾の葉茎Wbに
作用する葉茎引上げ装置10Dを、その係止爪23が畝
の内方に向かう内向き姿勢となるように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、畝に作付けられた
玉ねぎ、人参、大根、ニンニク、などの根菜類を収穫す
る根菜類収穫機に関する。
【0002】
【従来の技術】上記のような根菜類収穫機の一例である
玉ねぎ収穫機においては、例えば特開2001−289
20号公報で開示されているように、収穫する根菜類の
両脇に位置して、畝に掛けられたマルチシートの植付け
孔から突出した根菜類の葉茎のうち、機体の進行方向と
交差するように倒れ込んだ葉茎を係止爪の縦回し移動で
引き上げる複数の葉茎引上げ装置や、それらの葉茎引上
げ装置によって引き上げられた葉茎や畝の上面で機体の
進行方向に沿うように倒れ込んだ葉茎を係止爪の横回し
移動で後上方に向けて掻き上げる葉茎掻上げ装置などを
装備したものがあり、従来、このような根菜類収穫機に
装備される各葉茎引上げ装置は、その係止爪が、葉茎を
引き上げる際に機体の進行方向に向けて真っ直ぐに延び
る前向き姿勢となるように構成されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そのため、上記の従来
技術によると、機体の進行方向と交差するように倒れ込
んだ葉茎や、畝の上面で機体の進行方向に沿うように倒
れ込んだ葉茎は、葉茎引上げ装置や葉茎掻上げ装置によ
って後上方に向けて引き上げることができるものの、畝
肩側部や畝裾において機体の進行方向に沿うように倒れ
込んだ葉茎は引き上げることができないようになってい
た。
【0004】ちなみに、上記の不都合を解消するため
に、図29に示すように、畝肩側部や畝裾において機体
の進行方向に沿うように倒れ込んだ葉茎Wbを係止爪9
0の横回し移動で畝の上面に向けて掻き上げる畝肩専用
の葉茎掻上げ装置91を装備することも考えられるが、
この場合には、構成の複雑化や製造コストの高騰を招く
ようになる。
【0005】本発明の目的は、構成の複雑化や製造コス
トの高騰を抑制しながら、畝肩側部や畝裾において機体
の進行方向に沿うように倒れ込んでいる葉茎の引き上げ
を行えるようにすることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】〔構成〕上記目的を達成
するため、本発明のうちの請求項1記載の発明では、畝
に作付けられた根菜類を収穫する根菜類収穫機におい
て、収穫する前記根菜類の両脇に位置して、前記畝に掛
けられたマルチシートの植付け孔から突出した前記根菜
類の葉茎を、係止爪の縦回し移動で引き上げる複数の葉
茎引上げ装置を装備し、それら複数の前記葉茎引上げ装
置のうち、畝裾の葉茎に作用する葉茎引上げ装置を、そ
の前記係止爪が前記畝の内方に向かう内向き姿勢となる
ように構成した。
【0007】〔作用〕上記請求項1記載の発明による
と、畝裾の葉茎に作用する葉茎引上げ装置の係止爪が、
畝裾において機体の進行方向と交差するように倒れ込ん
でいる葉茎や機体の進行方向に沿うように倒れ込んでい
る葉茎のいずれに対しても交差するようになり、その係
止爪の縦回し移動によって、畝裾において倒れ込んでい
る葉茎をそれらの姿勢に関係なく確実に引き上げること
ができるようになる。
【0008】又、畝肩専用の葉茎掻上げ装置を装備する
必要がないことから、構成の複雑化や製造コストの高騰
を抑制することができるようになる。
【0009】〔効果〕従って、構成の複雑化や製造コス
トの高騰を抑制しながら、畝裾で倒れ込んでいる葉茎の
引き上げをその姿勢に関係なく良好に行えるようにな
り、もって、その葉茎を利用した根菜類の畝からの引き
上げや葉茎の切断を容易かつ確実に行えるようになっ
た。
【0010】〔構成〕本発明のうちの請求項2記載の発
明では、上記請求項1記載の発明において、畝に作付け
られた根菜類を収穫する根菜類収穫機において、収穫す
る前記根菜類の両脇に位置して、前記畝に掛けられたマ
ルチシートの植付け孔から突出した前記根菜類の葉茎
を、係止爪の縦回し移動で引き上げる複数の葉茎引上げ
装置を装備し、それら複数の前記葉茎引上げ装置のう
ち、畝肩側部の葉茎に作用する葉茎引上げ装置を、その
前記係止爪が前記畝の内方に向かう内向き姿勢となるよ
うに構成した。
【0011】〔作用〕上記請求項2記載の発明による
と、畝肩側部の葉茎に作用する葉茎引上げ装置の係止爪
が、畝肩側部において機体の進行方向と交差するように
倒れ込んでいる葉茎や機体の進行方向に沿うように倒れ
込んでいる葉茎のいずれに対しても交差するようにな
り、その係止爪の縦回し移動によって、畝肩側部におい
て倒れ込んでいる葉茎をそれらの姿勢に関係なく確実に
引き上げることができるようになる。
【0012】又、畝肩専用の葉茎掻上げ装置を装備する
必要がないことから、構成の複雑化や製造コストの高騰
を抑制することができるようになる。
【0013】〔効果〕従って、構成の複雑化や製造コス
トの高騰を抑制しながら、畝肩側部で倒れ込んでいる葉
茎の引き上げをその姿勢に関係なく良好に行えるように
なり、もって、その葉茎を利用した根菜類の畝からの引
き上げや葉茎の切断を容易かつ確実に行えるようになっ
た。
【0014】〔構成〕本発明のうちの請求項3記載の発
明では、畝に作付けられた根菜類を収穫する根菜類収穫
機において、収穫する前記根菜類の両脇に位置して、前
記畝に掛けられたマルチシートの植付け孔から突出した
前記根菜類の葉茎を、係止爪の縦回し移動で引き上げる
複数の葉茎引上げ装置を装備し、それら複数の前記葉茎
引上げ装置のうち、畝肩側部の葉茎に作用する葉茎引上
げ装置と、畝裾の葉茎に作用する葉茎引上げ装置とを、
それらの前記係止爪が前記畝の内方に向かう内向き姿勢
となるように構成した。
【0015】〔作用〕上記請求項3記載の発明による
と、畝肩側部の葉茎に作用する葉茎引上げ装置の係止爪
が、畝肩側部において機体の進行方向と交差するように
倒れ込んでいる葉茎や機体の進行方向に沿うように倒れ
込んでいる葉茎のいずれに対しても交差するようにな
り、又、畝裾の葉茎に作用する葉茎引上げ装置の係止爪
が、畝裾において機体の進行方向と交差するように倒れ
込んでいる葉茎や機体の進行方向に沿うように倒れ込ん
でいる葉茎のいずれに対しても交差するようになり、そ
れらの係止爪の縦回し移動によって、畝肩側部及び畝裾
で倒れ込んでいる葉茎をそれらの姿勢に関係なく確実に
引き上げることができるようになる。
【0016】又、畝肩専用の葉茎掻上げ装置を装備する
必要がないことから、構成の複雑化や製造コストの高騰
を抑制することができるようになる。
【0017】〔効果〕従って、構成の複雑化や製造コス
トの高騰を抑制しながら、畝肩側部や畝裾で倒れ込んで
いる葉茎の引き上げをその姿勢に関係なく良好に行える
ようになり、もって、その葉茎を利用した根菜類の畝か
らの引き上げや葉茎の切断を容易かつ確実に行えるよう
になった。
【0018】〔構成〕本発明のうちの請求項4記載の発
明では、上記請求項1〜3のいずれか一つに記載の発明
において、畝肩側部の葉茎に作用する前記葉茎引上げ装
置を、前記根菜類間の葉茎に作用する葉茎引上げ装置よ
りも、前記係止爪の先端が前記葉茎引上げ装置の下端部
で描く葉茎引上げ軌跡が低くなるように構成し、畝裾の
葉茎に作用する前記葉茎引上げ装置を、畝肩側部の葉茎
に作用する前記葉茎引上げ装置よりも前記葉茎引上げ軌
跡が低くなるように構成した。
【0019】〔作用〕上記請求項4記載の発明による
と、畝肩側部の葉茎に作用する葉茎引上げ装置を、その
畝肩側部が根菜類間のシート高さよりも低くなり、又、
畝裾のシート高さよりも高くなることを考慮して、根菜
類間の葉茎に作用する葉茎引上げ装置よりも葉茎引上げ
軌跡が低くなり、かつ、畝裾の葉茎に作用する葉茎引上
げ装置よりも葉茎引上げ軌跡が高くなるように構成して
いることから、畝肩側部の葉茎には、それに対応する葉
茎引上げ装置の係止爪が、畝肩側部からの浮き上がり
や、畝肩側部のシート部分に突き刺さって葉茎とともに
マルチシートを引き上げてしまう不具合の発生が回避さ
れた好適な状態で作用するようになり、もって、畝肩側
部に倒れ込んだ葉茎をより良好に引き上げることができ
るようになる。
【0020】又、畝裾の葉茎に作用する葉茎引上げ装置
を、その畝裾が畝肩側部のシート高さよりも低くなるこ
とを考慮して、畝肩側部の葉茎に作用する葉茎引上げ装
置よりも葉茎引上げ軌跡が低くなるように構成している
ことから、畝裾の葉茎には、それに対応する葉茎引上げ
装置の係止爪が、畝裾からの浮き上がりが回避された好
適な状態で作用するようになり、もって、畝裾まで倒れ
込んだ葉茎をより良好に引き上げることができるように
なる。
【0021】〔効果〕従って、畝の形状に沿って様々な
状態で倒れ込んでいる葉茎の引き上げを、対応する葉茎
引上げ装置によって、マルチシートの破損を招くことな
く確実かつ良好に行えるようになり、もって、その葉茎
を利用した根菜類の畝からの引き上げや葉茎の切断をよ
り容易かつ確実に行えるようになった。
【0022】〔構成〕本発明のうちの請求項5記載の発
明では、上記請求項1〜4のいずれか一つに記載の発明
において、前記根菜類間の葉茎に作用する前記葉茎引上
げ装置のうち、前記マルチシートの捲れ防止が施された
箇所の葉茎に作用する葉茎引上げ装置を、前記マルチシ
ートの捲れ防止が施されていない箇所の葉茎に作用する
葉茎引上げ装置よりも、前記係止爪の先端が前記葉茎引
上げ装置の下端部で描く葉茎引上げ軌跡が低くなるよう
に構成した。
【0023】〔作用〕上記請求項5記載の発明による
と、根菜類間におけるマルチシートの捲れ防止が施され
た箇所の葉茎に作用する葉茎引上げ装置を、その箇所の
シートが捲れ防止によって沈み込み、捲れ防止が施され
ていない箇所のシート高さよりも低くなることを考慮し
て、根菜類間における捲れ防止が施されていない箇所の
葉茎に作用する葉茎引上げ装置よりも葉茎引上げ軌跡が
低くなるように構成していることから、マルチシートの
捲れ防止が施された箇所には、それに対応する葉茎引上
げ装置の係止爪が、捲れ防止が施された箇所からの浮き
上がりが回避された好適な状態で作用するようになり、
もって、マルチシートの捲れ防止が施された箇所に倒れ
込んだ葉茎を良好に引き上げることができるようにな
る。
【0024】又、根菜類間におけるマルチシートの捲れ
防止が施されていない箇所の葉茎に作用する葉茎引上げ
装置が、その箇所のシートが根菜類間における捲れ防止
が施された箇所のシート高さよりも高くなることを考慮
して、根菜類間における捲れ防止が施された箇所の葉茎
に作用する葉茎引上げ装置よりも葉茎引上げ軌跡が高く
なるように構成された状態になることから、マルチシー
トの捲れ防止が施されていない箇所には、それに対応す
る葉茎引上げ装置の係止爪が、捲れ防止が施されていな
い箇所のシート部分に突き刺さって葉茎とともにマルチ
シートを引き上げてしまう不具合の発生が回避された好
適な状態で作用するようになり、もって、マルチシート
の捲れ防止が施されていない箇所に倒れ込んだ葉茎を良
好に引き上げることができるようになる。
【0025】〔効果〕従って、マルチシートの捲れ防止
が施されているか否かに関係なく、根菜類間の葉茎の引
き上げを、対応する葉茎引上げ装置によって、マルチシ
ートの破損を招くことなく確実かつ良好に行えるように
なり、もって、その葉茎を利用した根菜類の畝からの引
き上げや葉茎の切断を容易かつ確実に行えるようになっ
た。
【0026】
【発明の実施の形態】図1〜18には根菜類収穫機の一
例である玉ねぎ収穫機をマルチ仕様に仕様変更した構成
のものが、又、図19〜26にはその玉ねぎ収穫機を露
地仕様に仕様変更した構成のものが示されており、この
玉ねぎ収穫機は、基本的には露地で栽培された玉ねぎW
を収穫可能な状態にする露地仕様に構成され、その基本
構成に部分的な改造を加えることで、マルチシートFで
覆われた畝で栽培された玉ねぎWを収穫可能な状態にす
るマルチ仕様に仕様変更することができるようになって
いる。
【0027】先ず、図19〜26に基づいて、基本構成
となる露地仕様の玉ねぎ収穫機について説明する。
【0028】この玉ねぎ収穫機は、3輪走行式でループ
状の操縦ハンドル1を備えた走行機体Aの前部に、その
走行に伴って、幅広の平畝上で栽培された根菜類の一例
である4条の玉ねぎWのうちの進行方向右側2条分の抜
き取りなどを行うように構成された収穫機構Bを装備し
た構造で、一つの畝に対する往復走行で、その平畝上の
全ての玉ねぎWを収穫可能な状態に処理するように構成
されている。
【0029】走行機体Aは、畝を跨ぐように配置された
左右一対の駆動後輪2と、右側の畝底を移動するように
配置された一つの遊転前輪3とを備え、機体後部に搭載
したエンジン4からの動力が、変速装置5で変速された
後、左右の軸式伝動機構6及びチェーン式伝動機構7を
介して左右の駆動後輪2に伝達されるようになってい
る。左側の軸式伝動機構6は伸縮可能に構成されてお
り、これによって、左側の駆動後輪2の位置を左右に変
更することができ、もって、畝幅に応じた後輪トレッド
の変更を行えるようになっている。遊転前輪3は、収穫
機構Bの対地高さを決めるゲージ輪として機能するよう
に構成されており、収穫機構Bの対地高さは、手元ハン
ドル8を回転操作して遊転前輪3に対する収穫機構Bの
高さ位置を変更することで調節できるようになってい
る。
【0030】収穫機構Bには、抜き取りの対象となる2
条の玉ねぎWの左右両脇に位置する合計3本の縦回し型
の葉茎引上げ装置10、その後方に位置する横回し型の
葉茎掻上げ装置11、さらにその後方に位置する挟持引
上げ搬送装置12、その始端部近くに位置する土崩し装
置13、挟持引上げ搬送装置12の下方に位置する位置
揃え装置14、挟持引上げ搬送装置12と位置揃え装置
14との間に位置する葉切りカッタ15、位置揃え装置
14の後部に位置する姿勢揃え装置16、などが装備さ
れている。
【0031】各葉茎引上げ装置10は、ケース21の上
下に備えたスプロケット間に巻回されて縦回し駆動され
るチェーン22に多数の係止爪23を起伏自在に連結
し、係止爪23を前方に向けて突出する姿勢で地面近傍
から後方斜め上方に向けて移動させることで、玉ねぎW
の葉茎Wbを分草して引き上げるように構成されたもの
であり、2条の玉ねぎWそれぞれの左右両脇で作用する
ように配備されている。
【0032】各葉茎引上げ装置10の駆動について説明
すると、変速装置5の前部に設けた作業用動力出力部2
4に、PT0クラッチ25を介して動力伝達が断続され
るPTO軸26が横架され、このPTO軸26の左端か
ら前方に向けて延出された前向き伝動軸27の前端に、
葉茎引上げ装置駆動用の横向き伝動軸28が横架され、
この横向き伝動軸28によって3本の葉茎引上げ装置1
0が駆動されるようになっている。
【0033】葉茎掻上げ装置11は、ケース31の上下
に備えたプーリ間に巻回されて横回し駆動されるベルト
32に多数の係止爪33を連設し、この係止爪33を横
側方に向けて突出する姿勢で地面近傍から後方斜め上方
に向けて移動させることで、玉ねぎWの葉茎Wbを掻き
上げるように構成されたものであり、左右一対のベルト
32が、互いの係止爪33が重複するように対向して配
備され、葉茎引上げ装置10によって引き上げられた2
条の玉ねぎWの葉茎Wbが、両ベルト32の始端部で左
右から掻き集められた後、後上方に向けて掻き上げられ
るようになっている。
【0034】つまり、葉茎掻上げ装置11は、係止爪3
3の横回し移動で葉茎Wbを掻上げるものであり、これ
によって、前後方向に向いている葉茎Wbに対しては係
止爪33が大きく交差するようになって確実に係止する
ようになることから、葉茎引上げ装置10によって葉茎
Wbを引き上げることができなかったとしても、その葉
茎Wbが葉茎引上げ装置10によって前向きに倒れた姿
勢に修正されることで、その葉茎Wbに、葉茎掻上げ装
置11による掻き上げ作用を確実に与えることができ、
もって、全ての葉茎Wbをもれなく掻き上げることがで
きるようになっている。
【0035】挟持引上げ搬送装置12は、上下のプーリ
間に巻回されて横回し駆動される左右一対の幅広の挟持
ベルト34を対向配備して構成されたものであり、葉茎
掻上げ装置11によって掻き集められたた2条の玉ねぎ
Wの葉茎Wbを左右の挟持ベルト34で強く挟持して後
上方に移動させることで、畝上にある2条の玉ねぎWを
引き上げて後上方に向けて吊り下げ搬送するように構成
されている。
【0036】尚、PTO軸26からウオーム減速機構3
6及びチェーン式伝動機構37を介して伝達された動力
で、挟持引上げ搬送装置12における左側の挟持ベルト
34が駆動されるとともに、この左側の挟持ベルト34
の前端から取り出された動力で葉茎掻上げ装置11にお
ける左側のベルト32が駆動され、又、チェーン式伝動
機構37の中間に連動連結した伝動軸38を介して伝達
された動力で、挟持引上げ搬送装置12における右側の
挟持ベルト34が駆動されるとともに、この右側の挟持
ベルト34の前端から取り出された動力で葉茎掻上げ装
置11における右側のベルト32が駆動されるようにな
っている。
【0037】位置揃え装置14は、露地仕様において使
用されるものであり、前後のプーリ間に巻回されて横回
し駆動される左右一対の案内ベルト47を対向配備して
構成され、前後方向に略水平に設置されている。従っ
て、この位置揃え装置14とその上方の挟持引上げ搬送
装置12との間隔が、搬送方向後方側ほど大きくなって
おり、挟持引上げ搬送装置12で葉茎Wbが挟持されて
斜め後上方に搬送される玉ねぎWの葉茎Wbを左右の案
内ベルト47の間に導入し、挟持引上げ搬送装置12に
よって上方に引き上げられようとする玉ねぎ本体Waを
案内ベルト47の下面で受け止めて、それ以上の上方移
動を阻止することで、玉ねぎ本体Waの高さを一定に揃
えるように構成されている。尚、この位置揃え装置14
における左右の案内ベルト47は、葉茎掻上げ装置11
における左右のベルト32の後端から取り出された動力
でそれぞれ駆動されるようになっている。
【0038】挟持引上げ搬送装置12における左右の挟
持ベルト34による葉茎挟持力は、圃場からの玉ねぎW
の引き上げを行う搬送前端側では強くなり、位置揃え装
置14との協働で玉ねぎ本体Waの高さを揃える搬送領
域では弱くなるように設定されており、もって、位置揃
え装置14によって上方移動が阻止された玉ねぎWの葉
茎Wbは挟持引上げ搬送装置12から相対的に下方に引
き抜かれるようになっている。
【0039】葉切りカッター15も、露地仕様において
使用されるものであり、PTO軸26から屈伸可能に連
設された一対のチェーン式伝動機構48,49の前端部
に装備された単一の円盤カッタで構成され、直線スライ
ド案内機構50に沿って上下に位置調節することが可能
となっている。従って、前記位置揃え装置14によって
玉ねぎ本体Waの高さが揃えられた玉ねぎWの葉茎Wb
を切断するとともに、その作用位置を調節することで、
玉ねぎ本体Waに切り残される葉茎Wbの長さを調節す
ることができるようになっている。
【0040】土崩し装置13は、挟持引上げ搬送装置1
2による玉ねぎWの畝からの引き抜きを容易にするもの
であり、畝裾近く及び畝の上面から、機体進行方向右側
の2条の玉ねぎWの下方にまで入り込むように正面視L
字状に屈折された左右一対の土切り崩し体41によって
構成されている。各土切り崩し体41は、機体フレーム
9の前部に支点a周りに前後揺動可能に枢支されるとと
もに、その上方の延出端とPTO軸26の右端に備えた
偏心クランク部43とがロッド44で連動連結され、偏
心クランク部43を介してロッド44が押し引き駆動さ
れて、土切り崩し体41が支点a周りに一定の小ストロ
ークで前後に揺動し、玉ねぎWの下方の土を崩して膨軟
化することで、挟持引上げ搬送装置12によって葉茎W
bが挟持されて引上げられる玉ねぎWを無理なく抜き上
げることができるようになっている。
【0041】姿勢揃え装置16は、露地仕様において使
用されるものであり、位置揃え装置14の終端側に搬送
経路を挟んで配備されたガイドバー51及びガイド板5
2と、左側の案内ベルト47の終端から取り出した動力
で駆動される突起付きベルト53とからなり、葉切りさ
れた後、切り残された葉茎Wbが左右の案内ベルト47
によって挟持されて後方に向けて搬送されてきた玉ねぎ
本体Waを、ガイドバー51とガイド板52とで回収し
易い横向き姿勢に修正して畝上に強制放出するように構
成されている。
【0042】露地仕様の玉ねぎ収穫機は以上のように構
成されており、平畝に露地栽培されている4条の玉ねぎ
Wに対して、一行程の前進で進行方向右側の2条の玉ね
ぎWを引き抜いて所定の長さで葉切り処理し、畝の上に
回収し易い横向き姿勢で放置して行くようになってい
る。
【0043】尚、葉切りされて畝上に残し置かれた玉ね
ぎWは、人手又は回収機によって回収されるようにな
る。
【0044】次に、図1〜18に基づいてマルチ仕様の
玉ねぎ収穫機について説明する。
【0045】尚、マルチ仕様の玉ねぎ収穫機において、
露地仕様の玉ねぎ収穫機と同じ構成の装置や同一部品な
どに対しては、露地仕様のものと同じ符号を付して説明
を省略し、以下、露地仕様の玉ねぎ収穫機のものと相違
する構成のものについてのみ説明する。
【0046】マルチ仕様の玉ねぎ収穫機において、収穫
機構Bには、抜き取りの対象となる2条の玉ねぎWの左
右両脇に位置する縦回し型の葉茎引上げ装置10のう
ち、右側の玉ねぎWの右脇に位置する葉茎引上げ装置1
0として2本の葉茎引上げ装置10が左右に並列装備さ
れており、全体として4本の葉茎引上げ装置10が装備
され、それらの葉茎引上げ装置10は横向き伝動軸28
によって駆動されている。
【0047】ところで、マルチシートFで畝を覆う場合
には、その畝裾を覆う箇所は当然のことながら、3箇所
の玉ねぎ間のうち、左右中央の玉ねぎ間を覆う箇所に土
を載せることでマルチシートFの捲れ上がりを防止する
ようにしており、これによって、玉ねぎ間を覆うシート
部分のうち、捲れ防止が施された左右中央の玉ねぎ間を
覆う箇所が、捲れ防止が施されていない左右両側の玉ね
ぎ間を覆う箇所よりも沈み込むようになっている。
【0048】そこで、各葉茎引上げ装置10のうち、マ
ルチシートFの捲れ防止が施された左右中央の玉ねぎ間
を覆う箇所に倒れ込んだ葉茎Wbに作用する第1葉茎引
上げ装置10Aは、マルチシートFの捲れ防止が施され
ていない左右両側の玉ねぎ間を覆う箇所に倒れ込んだ葉
茎Wbに作用する第2葉茎引上げ装置10Bよりも、係
止爪23の先端が各葉茎引上げ装置10の下端部で描く
葉茎引上げ軌跡kが低くなるように構成されている。
【0049】その結果、マルチシートFにおける左右両
側の玉ねぎ間を覆う箇所よりも沈み込む状態となった左
右中央の玉ねぎ間を覆う箇所に倒れ込んだ葉茎Wbに対
しては、第1葉茎引上げ装置10Aの係止爪23が、そ
の沈み込み箇所からの浮き上がりが回避された好適な状
態で作用するようになり、又、マルチシートFにおける
左右中央の玉ねぎ間を覆う箇所よりも浮き上がる状態と
なった左右両側の玉ねぎ間を覆う箇所に倒れ込んだ葉茎
Wbに対しては、第2葉茎引上げ装置10Bの係止爪2
3が、その浮き上がり箇所に突き刺さって葉茎Wbとと
もにマルチシートFを引き上げてしまう不具合の発生が
回避された好適な状態で作用するようになっている。
【0050】一方、各葉茎引上げ装置10のうち、畝肩
側部に倒れ込んだ葉茎Wbに作用する第3葉茎引上げ装
置10Cは、第1葉茎引上げ装置10Aよりも葉茎引上
げ軌跡kが低くなるように構成され、更に、畝裾まで倒
れ込んだ葉茎Wbに作用する第4葉茎引上げ装置10D
は、第3葉茎引上げ装置10Cよりも葉茎引上げ軌跡k
が更に低くなるように構成されている。
【0051】その結果、畝肩側部に倒れ込んだ葉茎Wb
に対しては、第3葉茎引上げ装置10Cの係止爪23
が、畝肩側部からの浮き上がりや、畝肩側部のシート部
分に突き刺さって葉茎WbとともにマルチシートFを引
き上げてしまう不具合の発生が回避された好適な状態で
作用するようになり、又、畝裾まで倒れ込んだの葉茎W
bに対しては、第4葉茎引上げ装置10Dの係止爪23
が、畝裾からの浮き上がりが回避された好適な状態で作
用するようになっている。
【0052】尚、第3葉茎引上げ装置10Cは、その前
端が第1葉茎引上げ装置10A及び第2葉茎引上げ装置
10Bの前端よりも前下方に位置して、第1葉茎引上げ
装置10A及び第2葉茎引上げ装置10Bよりも大きく
後傾斜する姿勢に設定され、更に、第4葉茎引上げ装置
10Dは、その前端が第3葉茎引上げ装置10Cの前端
よりも前下方に位置して、第3葉茎引上げ装置10Cよ
りも更に大きく後傾斜する姿勢に設定されている。
【0053】各葉茎引上げ装置10の係止爪23は弾性
変形可能な軟質の樹脂材で構成され、その先端部23a
は、幅広のへら状で、かつ、その葉茎引上げ作用姿勢で
の正面視が上向き湾曲形状となるように形成されてい
る。その結果、係止爪23の先端部23aがマルチシー
トFに接触する際には、その先端部23aにおいて腰折
れ現象が容易に発生して先端部23aの接触端側部分の
みが屈曲変形するようになってマルチシートFに作用す
る係止爪23の反力が減少するとともに、広範囲に分散
された状態になり、その上、係止爪23における左右の
両側縁がマルチシートFに引っ掛かる虞を効果的に抑制
できるようになることから、係止爪23の引っ掛かりに
起因したマルチシートFの破損を招くことなく葉茎Wb
を確実かつ良好に掬い上げて引き上げて行くことができ
るようになっている。
【0054】畝肩側部に倒れ込んだ葉茎Wbに作用する
第3葉茎引上げ装置10Cの係止爪23と、畝裾まで倒
れ込んだ葉茎Wbに作用する第4葉茎引上げ装置10D
の係止爪23は、それらの先端部23aが畝の内方に向
かう内向き姿勢で、かつ、第4葉茎引上げ装置10Dの
係止爪23が、第3葉茎引上げ装置10Cの係止爪23
よりもの内方に向かう内向き角が大きくなるように形成
されている。その結果、葉茎掻上げ装置11が作用しな
い畝肩側部や畝裾において進行方向に沿うように倒れ込
んでいる葉茎Wbをも確実かつ良好に掬い上げて引き上
げて行くことができるようになっている。
【0055】要するに、以上の構成から、畝の形状に沿
って様々な状態で倒れ込んでいる葉茎Wbの掬い上げ及
び引き上げを、対応する葉茎引上げ装置10によって、
マルチシートFの破損を招くことなく確実かつ良好に行
えるようになっており、もって、その葉茎Wbを利用し
た玉ねぎWの畝からのマルチシートF内での引き上げや
葉茎Wbの切断を容易かつ確実に行えるようになってい
る。
【0056】挟持引上げ搬送装置12の始端部下方に
は、挟持引上げ搬送装置12によって挟持搬送され始め
た玉ねぎWの葉茎Wbを切断するマルチ用の葉切り装置
60が配備されている。このマルチ用の葉切り装置60
は、位置揃え装置14を構成する左右の案内ベルト47
を巻回した前部プーリ39からチェーン式伝動機構61
を介して伝達された動力で左右の円盤状の回転刃62を
互いに内向きに回転駆動するように構成されている。
【0057】各回転刃62の下方には、対応する回転刃
62と一体回転するゴム製の掻き込み回転体63がそれ
ぞれ装備されている。各掻き込み回転体63の外周面に
は大きいピッチで複数(図では6個)の掻込み突起64
が突設されており、葉切り装置60に導入されかかった
玉ねぎWの葉茎Wbを左右から係止して後方に掻き込む
ことで、左右の回転刃62の切断部位に送り込むように
なっている。ここで、回転刃62は、チェーン式伝動機
構61を介した伝動によって増速駆動されており、これ
に伴って掻き込み回転体63も高速で回転駆動されてい
る。この構成から、掻き込み回転体63の周速度、つま
り、掻き込み回転体63による後方への搬送速度は、挟
持引上げ搬送装置12及び位置揃え装置14による後方
への搬送速度よりも速くなるように設定されている。
【0058】マルチ用の葉切り装置60は機体に対して
簡単に脱着できるように構成されている。その構成につ
いて説明すると、回転刃駆動用のチェーン式伝動機構6
1における左右の伝動ケース70がフレーム板71で一
体連結され、このフレーム板71の左右端から後方に延
出された連結アーム72の後端屈曲部72aが、機体フ
レーム9の左右に設けた連結金具73の凹部73aに前
方から係止されるとともに、フレーム板71の左右から
立ち上げた連結部74が機体フレーム9にボルト連結さ
れるようになっている。又、各伝動ケース70から上方
に突出した入力軸75の上端には伝動板76が設けら
れ、位置揃え装置14における前部プーリ39の下面に
は、伝動板76に形成した伝動孔77に係合する一対の
伝動ピン78が突設され、マルチ用の葉切り装置60
を、連結アーム72及び連結部74を介して機体フレー
ム9に連結することで、前部プーリ39と入力軸75と
がピン連動され、かつ、連結部74のボルト連結を解除
して、連結アーム72を連結金具73から離脱させるこ
とで、マルチ用の葉切り装置60全体を簡単に取り外す
ことが可能となっている。尚、フレーム板71の左右に
把手79を備えることで、マルチ用の葉切り装置60の
脱着を容易に行うことができるようになっている。
【0059】マルチ用の葉切り装置60の下部には、マ
ルチシートFの植付け孔hから抜き上げられた玉ねぎ本
体Waが回転刃62で切断されるのを防止するための案
内機構80が備えられている。この案内機構80は、左
右の回転刃62の切断部位の前方において、遊端が上向
きに屈曲された3本のガイド棒81を左右に並列配置し
て構成されており、挟持引上げ搬送装置12によって葉
茎Wbを挟持された玉ねぎWの玉ねぎ本体Waがマルチ
シートFの植付け孔hから抜き上げられてマルチ用の葉
切り装置60の切断部位に近づくと、玉ねぎ本体Waが
ガイド棒81によって上方に案内されて挟持引上げ搬送
装置12の上に乗り上がり、そのまま後上方に搬送され
て行くようになっている。尚、ガイド棒81群の左右外
側には、葉茎Wbを切断部位に導くガイド棒84が前広
がり状に配置固定されている。
【0060】3本のガイド棒81のうち左右のガイド棒
81は、フレーム板71の後部に前後位置調節可能に取
り付けられた支持板83から前向き片持ち状に延出され
るとともに、中央のガイド棒81は左右のガイド棒81
に亘って支持されるとともに、左右のガイド棒81より
も上方にまで延出されている。このように、案内機構8
0が回転刃62の下方にまで配備されていることで、挟
持引上げ搬送装置12によって葉茎Wbを挟持された玉
ねぎWがマルチシートFごと引き上げられた場合であっ
ても、ガイド棒81がマルチシートFの上面を受け止め
てそれ以上の上昇を阻止することになり、もって、玉ね
ぎ本体WaやマルチシートFが回転刃62に接触するこ
とを回避できるようになっている。尚、支持板83の位
置を前後に調節することで、ガイド棒81全体を切断部
位に対して前後調節することが可能となっており、もっ
て、圃場条件や玉ねぎWの生育状態などに応じて最適の
案内位置を設定して利用することができるようになって
いる。
【0061】このように、案内機構80を、上記のよう
に脱着可能に構成したマルチ用の葉切り装置60に装着
することで、マルチ用の葉切り装置60と案内機構80
とを一体脱着可能なユニットとして取り扱うことができ
るようになっている。
【0062】土崩し装置13は、畝に残される玉ねぎ本
体Waの周辺の土を切り崩して、後の引上げ回収を容易
に行えるようにするものであり、畝裾近くから右側2条
の玉ねぎWの下方にまで入り込むよう正面視L字状に屈
折されたの土切り崩し体41と、この土切り崩し体41
の直前方位置の若干外側において畝裾近くに突入するシ
ートめくり上げ用の補助具42とからなり、土切り崩し
体41は、機体フレーム9の前部に支点a周りに前後揺
動可能に枢支されるとともに、その上方の延出端とPT
O軸26の右端に備えた偏心クランク部43とがロッド
44で連動連結され、偏心クランク部43を介してロッ
ド44が押し引き駆動されて、土切り崩し体41が支点
a周りに一定の小ストロークで前後に揺動し、玉ねぎW
の下方の土を崩して膨軟化することで、玉ねぎWを無理
なく抜き上げることができるようになっている。
【0063】シートめくり上げ用の補助具42は、支点
b周りに前後揺動可能に枢支されるとともに、連係ロッ
ド45を介して土切り崩し体41に連動連結され、土切
り崩し体41の前後揺動に同期して前後に揺動駆動され
るようになっており、畝裾近くを切り崩しながら前進移
動することで、後続の土切り崩し体41の土中への突入
抵抗を軽減するとともに、畝に掛けられたマルチシート
Fの右側の裾を少し押し上げてめくり上げながら前進す
るようになっている。このように、シートめくり上げ用
の補助具42によってマルチシートFの右側の裾を自由
にしてめくり上げが容易な状態にしておくことで、後続
する土切り崩し体41によるマルチシートFのめくり上
げが無理なく円滑に行われるようになる。又、このシー
トめくり上げ用の補助具42からは、この補助具42で
すくい上げたマルチシートFの裾を土切り崩し体41に
まで案内して、マルチシートFが土切り崩し体41に引
っ掛けられることを回避するシート案内部46が延出さ
れている。
【0064】このように葉切りを行いながら機体が通過
した後は、切り残された短い葉茎WbがマルチシートF
の植付け孔hから突出している状態となり、マルチシー
トFは葉茎Wbに邪魔されることなく簡単にめくり上げ
ることができるようになる。そして、マルチシートFを
めくり取ると、畝上には短く葉切りされた玉ねぎ本体W
aが浮き上がった状態で並んでおり、これを回収すれば
よい。
【0065】マルチ仕様の玉ねぎ収穫機は以上のように
構成されており、マルチシートFで覆われた平畝に栽培
されている4条の玉ねぎWに対して、一行程の前進で進
行方向右側2条の玉ねぎWにおける葉茎Wbの切断と玉
ねぎ本体Waの浮き上げとを行い、一往復移動すること
で一畝4条全ての玉ねぎWにおける葉茎Wbの切断と玉
ねぎ本体Waの浮き上げとを完了して回収可能な状態に
するのであり、その後、マルチシートFの巻取り除去や
めくり上げ除去を行って畝を露出させ、その畝上に葉切
りされた状態で残し置かれた玉ねぎWを人手又は回収機
で回収して行くのである。
【0066】ちなみに、第1葉茎引上げ装置10Aの下
端部には、マルチシートF上を転動して第1葉茎引上げ
装置10Aに対するシート高さの変動を検出する接地転
輪55が、揺動アーム56を介して第1葉茎引上げ装置
10Aに対して上下変位可能に装備され、揺動アーム5
6から上方に向けて、上端部が第1葉茎引上げ装置10
Aの上部に装備された支持案内具57に挿通されるとと
もに、その支持案内具57に対する上端部に印された目
印58の変位で、各葉茎引上げ装置10の係止爪23が
マルチシートFに対する適正高さ位置に位置しているか
否かの操縦位置からの目視確認を容易にする標示杆59
が延設されており、支持案内具57に対する目印58の
変位に基づいて、手元ハンドル8を回転操作して遊転前
輪3に対する収穫機構Bの高さ位置を変更することで、
各葉茎引上げ装置10の係止爪23をマルチシートFに
対する適正高さ位置に容易に位置させることができるよ
うになっている。
【0067】〔別実施形態〕以下、本発明の別実施形態
を列記する。 (1)図27に示すように、畝肩側部に倒れ込んだ葉茎
Wbに作用する第3葉茎引上げ装置10Cの係止爪23
のみを、その先端部23aが畝の内方に向かう内向き姿
勢となるように形成してもよく、又、その全体が畝の内
方に向かう内向き姿勢となるように形成してもよい。 (2)図28に示すように、畝裾まで倒れ込んだ葉茎W
bに作用する第4葉茎引上げ装置10Dの係止爪23の
みを、その先端部23aが畝の内方に向かう内向き姿勢
となるように形成してもよく、又、その全体が畝の内方
に向かう内向き姿勢となるように形成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】マルチ仕様の根菜類収穫機の全体側面図
【図2】マルチ仕様の根菜類収穫機の全体平面図
【図3】マルチ仕様の根菜類収穫機の全体正面図
【図4】マルチ仕様の収穫機構の側面図
【図5】マルチ仕様の収穫機構の前部を示す平面図
【図6】マルチ仕様の収穫機構の一部を示す正面図
【図7】マルチ仕様の第1及び第2葉茎引上げ装置にお
ける係止爪の形状を示す平面図
【図8】マルチ仕様の第3葉茎引上げ装置における係止
爪の形状を示す平面図
【図9】マルチ仕様の第4葉茎引上げ装置における係止
爪の形状を示す平面図
【図10】マルチ仕様の各葉茎引上げ装置における係止
爪先端部の形状を示す正面図
【図11】マルチ仕様の土崩し装置の側面図
【図12】係止爪のマルチシート接触状態を示す要部の
側面図
【図13】マルチ仕様での伝動系統図
【図14】マルチ用の葉切り装置の平面図
【図15】マルチ用の葉切り装置の正面図
【図16】(イ)マルチ用の葉切り装置の取り付け状態
を示す側面図 (ロ)マルチ用の葉切り装置の取り外し状態を示す側面
【図17】マルチ用の葉切り装置の伝動構造を示す側面
【図18】案内機構の機能を示す側面図
【図19】露地仕様の根菜類収穫機の全体側面図
【図20】露地仕様の根菜類収穫機の全体平面図
【図21】露地仕様の根菜類収穫機の全体正面図
【図22】露地仕様の収穫機構の側面図
【図23】露地仕様の収穫機構の前部を示す平面図
【図24】露地仕様の収穫機構の一部を示す正面図
【図25】露地仕様の土崩し装置の側面図
【図26】露地仕様での伝動系統図
【図27】第1の別実施形態を示す収穫機構前部の平面
【図28】第2の別実施形態を示す収穫機構前部の平面
【図29】畝肩専用の葉茎掻上げ装置を装備した比較例
を示す正面図
【符号の説明】
10 葉茎引上げ装置 10A 葉茎引上げ装置 10B 葉茎引上げ装置 10C 葉茎引上げ装置 10D 葉茎引上げ装置 23 係止爪 F マルチシート W 根菜類 Wb 葉茎 h 植付け孔 k 葉茎引上げ軌跡
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 宰 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 (72)発明者 阪辻 隆雄 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 (72)発明者 田中 稔 長崎県大村市皆同町15番地1 田中工機株 式会社内 (72)発明者 関 常俊 長崎県大村市皆同町15番地1 田中工機株 式会社内 Fターム(参考) 2B072 AA03 AA04 AA10 BA02 CA12 DA01 DA05 DA12 GA05

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 畝に作付けられた根菜類を収穫する根菜
    類収穫機であって、 収穫する前記根菜類の両脇に位置して、前記畝に掛けら
    れたマルチシートの植付け孔から突出した前記根菜類の
    葉茎を、係止爪の縦回し移動で引き上げる複数の葉茎引
    上げ装置を装備し、それら複数の前記葉茎引上げ装置の
    うち、畝裾の葉茎に作用する葉茎引上げ装置を、その前
    記係止爪が前記畝の内方に向かう内向き姿勢となるよう
    に構成してある根菜類収穫機。
  2. 【請求項2】 畝に作付けられた根菜類を収穫する根菜
    類収穫機であって、 収穫する前記根菜類の両脇に位置して、前記畝に掛けら
    れたマルチシートの植付け孔から突出した前記根菜類の
    葉茎を、係止爪の縦回し移動で引き上げる複数の葉茎引
    上げ装置を装備し、それら複数の前記葉茎引上げ装置の
    うち、畝肩側部の葉茎に作用する葉茎引上げ装置を、そ
    の前記係止爪が前記畝の内方に向かう内向き姿勢となる
    ように構成してある根菜類収穫機。
  3. 【請求項3】 畝に作付けられた根菜類を収穫する根菜
    類収穫機であって、 収穫する前記根菜類の両脇に位置して、前記畝に掛けら
    れたマルチシートの植付け孔から突出した前記根菜類の
    葉茎を、係止爪の縦回し移動で引き上げる複数の葉茎引
    上げ装置を装備し、それら複数の前記葉茎引上げ装置の
    うち、畝肩側部の葉茎に作用する葉茎引上げ装置と、畝
    裾の葉茎に作用する葉茎引上げ装置とを、それらの前記
    係止爪が前記畝の内方に向かう内向き姿勢となるように
    構成してある根菜類収穫機。
  4. 【請求項4】 畝肩側部の葉茎に作用する前記葉茎引上
    げ装置を、前記根菜類間の葉茎に作用する葉茎引上げ装
    置よりも、前記係止爪の先端が前記葉茎引上げ装置の下
    端部で描く葉茎引上げ軌跡が低くなるように構成し、畝
    裾の葉茎に作用する前記葉茎引上げ装置を、畝肩側部の
    葉茎に作用する前記葉茎引上げ装置よりも前記葉茎引上
    げ軌跡が低くなるように構成してある請求項1〜3のい
    ずれか一つに記載の根菜類収穫機。
  5. 【請求項5】 前記根菜類間の葉茎に作用する前記葉茎
    引上げ装置のうち、前記マルチシートの捲れ防止が施さ
    れた箇所の葉茎に作用する葉茎引上げ装置を、前記マル
    チシートの捲れ防止が施されていない箇所の葉茎に作用
    する葉茎引上げ装置よりも、前記係止爪の先端が前記葉
    茎引上げ装置の下端部で描く葉茎引上げ軌跡が低くなる
    ように構成してある請求項1〜4のいずれか一つに記載
    の根菜類収穫機。
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JP2018064472A (ja) * 2016-10-17 2018-04-26 八鹿鉄工株式会社 茎葉処理機
JP2018148916A (ja) * 2018-05-30 2018-09-27 井関農機株式会社 作物引抜機

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