JP3549459B2 - 根菜類収穫機 - Google Patents

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  • Harvesting Machines For Root Crops (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、玉ねぎ、人参、大根、ニンニク、などの根菜類の収穫に利用する収穫機に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記収穫機の一例である玉ねぎ収穫機としては、例えば、特許公報第2759442号で示されたものが知られている。この玉ねぎ収穫機は、係止爪を前方側に向けて突出させた姿勢で地面近傍から後方斜め上方に向けて移動させて圃場にある根菜の葉茎を引き上げる縦回し型の葉茎引上げ装置と、この葉茎引上げ装置によって引き上げられた葉茎を、係止爪を横方に向けて突出した姿勢で後方斜め上方に向けて移動させて掻き上げる横回し型の葉茎掻上げ装置と、この葉茎掻上げ装置によって掻き上げられた葉茎を挟持して後方斜め上方に向けて挟持搬送する挟持引上げ搬送装置とを備え、機体を根菜条にそって前進移動させることで、先ず、倒れ込んでいる葉茎を葉茎引上げ装置によって引き上げ、次いで、引き上げられた葉茎を左右の葉茎掻上げ装置で掻上げて挟持引上げ搬送装置の始端部に導き、この挟持引上げ搬送装置で葉茎を挟持して後方斜め上方に向けて搬送することで、根菜を圃場から抜き上げ、その後、葉切り処理、等を施して根菜本体を圃場面に放出してゆくよう構成されている。また、この玉ねぎ収穫機においては、挟持引上げ搬送装置の挟持始端部位に相当する箇所の横側に、根菜本体の下方にまで入り込んで前後に往復駆動される土切り崩し体を配備して、収穫する玉ねぎの周辺の土を膨軟化することで、挟持引上げ搬送装置による玉ねぎの抜き上げを容易に行えるようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記構成の玉ねぎ収穫機は、4条の玉ねぎが植付けられた幅広の平畝をまたいで往復走行することで、進行方向左側の2条づつを収穫するよう構成されたものであり、一行程で収穫すべき2条の玉ねぎの周辺土壌を膨軟化する土切り崩し体は、畝の左側および畝上の中央から畝に突入されてた。
【0004】
上記構成は、畝の土壌が露出された、いわゆる露地栽培された玉ねぎの収穫に対応して構成されたものであり、畝にマルチシートを掛けて栽培する形態の圃場においては利用できないものであった。つまり、上記構成の玉ねぎ収穫機では、土切り崩し体が、畝の左側および畝上の中央から畝に突入されるので、畝にマルチシートが掛けられていると、畝上から土切り崩し体を突入させることができないものであった。
【0005】
従って、マルチ掛けした畝で栽培された玉ねぎにおいては、人手によってマルチシートを除去してからでないと、機械収穫ができないものとなっていた。しかし、マルチ掛けした畝においては、マルチシートの植付け孔から出た葉茎は周囲に広く張り出しており、マルチシートだけを簡単にめくり上げるわけにはゆかず、マルチシートを切り破らないと除去することができず、シート除去作業に多大な労力と時間を必要とするものであった。
【0006】
本発明は、このような実情に着目してなされたものであって、マルチ掛けされた畝で栽培された根菜類を機械的に抜き上げ収穫してゆくことができる収穫機を提供することを主たる目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
〔請求項1に係る発明の構成、作用および効果〕
【0008】
(構成) 請求項1に係る発明は、係止爪を前方側に向けて突出させた姿勢で地面近傍から後方斜め上方に向けて移動させて圃場にある根菜の葉茎を引き上げる縦回し型の葉茎引上げ装置を根菜条の左右両脇に位置させて配備し、この葉茎引上げ装置によって引き上げられた葉茎を係止爪を横方に向けて突出した姿勢で後方斜め上方に向けて移動させて掻き上げる横回し型の葉茎掻上げ装置を前記葉茎引上げ装置の後方に配備し、この葉茎掻上げ装置によって掻き上げられた葉茎を挟持引上げ搬送装置で挟持して後方斜め上方に向けて挟持搬送するよう構成した根菜類収穫機であって、前記挟持引上げ搬送装置の挟持始端部位に相当する箇所の横側に、マルチシートが掛けられた畝における畝肩の裾近くから畝に植付けられた根菜の下方にまで入り込んで前後に往復駆動される土切り崩し体を配備するとともに、この土切り崩し体の直前方位置における畝肩の裾近くに、前後に往復駆動させながら畝に掛けられたマルチシートの裾を自由にしてめくり上げ容易な状態にするシートめくり上げ用補助具を配備してあることを特徴とする。
【0009】
(作用) 上記構成によると、機体進行に伴って、先ず、縦回し型の葉茎引上げ装置が収穫すべき根菜の葉茎を引き上げ、次いで、葉茎は横回し型の葉茎掻上げ装置によって掻上げられて挟持引上げ搬送装置の始端部に導かれ、この挟持引上げ搬送装置によって後方斜め上方に向けて挟持搬送されることで、根菜は畝から抜き上げられ、以後、葉切りなどの処理を受けて回収されてゆく。この場合、挟持引上げ搬送装置の挟持始端部位に相当する箇所の横側では、先ず、シートめくり上げ用補助具が前後に往復駆動して畝肩の裾近くに作用しながら前進移動することで、マルチシートの裾に被されていた土が崩されたり、除去されたりして、マルチシートの裾がめくり上げ容易な状態となる。引き続き土切り崩し体が、シートめくり上げ用補助具が通った畝肩の裾近くから根菜本体の下方にまで入り込んで前後に往復駆動されながら前進移動し、根菜の植わっている付近の土を膨軟化する。この時、シートめくり上げ用補助具の通過によってマルチシートの裾はめくり上げの容易な状態となっているので、土切り崩し体がマルチシートを引掛けて引きずったり、破ったりすることはなく、マルチシートの裾を無理なく押し上げめくり上げてゆく。
【0010】
そして、土切り崩し体が根菜の植わっている付近の土を膨軟化する時点で、ちょうどその根菜の葉茎が挟持持上げ搬送装置の挟持搬送を受け始めることになり、根菜は抵抗少なく畝から抜き上げられる。この場合、マルチシートの植付け孔にあらかじめミシン目や切り込みを入れておくことで、植付け孔を破って根菜を抜き上げることができる。
【0011】
(効果) 従って、請求項1に係る発明によると、マルチ掛けされた畝に根菜類が栽培されている場合でも、土切り崩し体によってマルチシートを引っかけたり破ったりするようなことなく、収穫すべき根菜の周辺土壌を膨軟化することができ、マルチ掛けされた畝で栽培された根菜類を機械的に能率よく抜き上げ収穫することができるようになった。
【0012】
〔請求項2 に係る発明の構成、作用および効果〕
【0013】
(構成) 請求項2に係る発明は、請求項1の発明において、前記シートめくり上げ用補助具の下端部から前記土切り崩し体の下端部に亘って案内部材を配備してある。
【0014】
(作用) 上記構成によると、シートめくり上げ用補助具の切り崩し作用によって自由になったマルチシートの裾は案内部材に受け止められ、再び垂れ下がることなく土切り崩し体にまで案内され、さらにめくり上げられてゆく。また、案内部材は、シートめくり上げ用補助具と土切り崩し体との間に滞留しかかる土や雑草を受け止めて排出する機能をも発揮する。
【0015】
(効果) 従って、請求項2に係る発明によると、マルチシートの裾のめくり上げ機能が高いものとなり、マルチ掛けした畝での根菜の収穫を一層良好に行うことができる。
【0016】
〔請求項3に係る発明の構成、作用および効果〕
【0017】
(構成) 請求項3に係る発明は、請求項2の発明において、前記案内部材にマルチシートの裾をめくり上げ案内する側壁部を備えてある。
【0018】
(作用) 上記構成によると、シートめくり上げ用補助具の切り崩し作用によって自由になったマルチシートの裾は案内部材に受け止められ、前進に伴って側壁部がマルチシートの裾をめくり上げながら土切り崩し体にまで案内する。
【0019】
(効果) 従って、請求項3に係る発明によると、マルチシートの裾のめくり上げ機能が更に高いものとなり、マルチ掛けした畝での根菜の収穫を一層良好に行うことができる。
【0020】
〔請求項4に係る発明の構成、作用および効果〕
【0021】

(構成) 請求項4に係る発明は、請求項1〜3のいずれか一項の発明において、前記土切り崩し体に対して前後に往復駆動する前記シートめくり上げ用補助具の前後振幅を変更調節可能に構成してある。
【0022】
(作用) 上記構成によると、先頭で土中に突入するシートめくり上げ用補助具の前後振幅を土切り崩し体よりも小さく設定することで、硬い土壌にでもシートめくり上げ用補助具を良好に突入前進させることができ、後続の土切り崩し体の突入抵抗が軽減される。また、土壌が硬くない時には、シートめくり上げ用補助具の前後振幅を土切り崩し体と同程度に設定することで、マルチシートの裾部での初期切り崩し機能が高まり、シート裾のめくり上げが容易となる。
【0023】
(効果) 従って、請求項4に係る発明によると、先頭のシートめくり上げ用補助具による切り崩し機能を土壌の硬さに応じて変更調節して、無理なくかつ効果的にシートの裾めくり上げを行うことができる。
【0024】
〔請求項5に係る発明の構成、作用および効果〕
【0025】
(構成) 請求項5に係る発明は、請求項1〜4のいずれか一項の発明において、前記土切り崩し体および前記シートめくり上げ用補助具の左右方向での相対位置関係を変更調節可能に構成してある。
【0026】
(作用・効果) 上記構成によると、マルチシートの幅、シートの材質、シートの柔軟度、などに応じて土切り崩し体およびシートめくり上げ用補助具の左右方向での位置を設定し、無理のないシートめくり上げを円滑に行うことが可能となる。
【0027】
〔請求項6に係る発明の構成、作用および効果〕
【0028】
(構成) 請求項6に係る発明は、請求項1〜5のいずれか一項の発明において、前記土切り崩し体および前記シートめくり上げ用補助具の上下方向での相対位置関係を変更調節可能に構成してある。
【0029】
(作用・効果) 上記構成によると、マルチシートの幅や畝の高さに応じて土切り崩し体およびシートめくり上げ用補助具の上下方向での位置を設定し、無理のないシートめくり上げを円滑に行うことが可能となる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を歩行型の玉ねぎ収穫機に適用した実施形態の一例を図面に基づいて説明する。図1の側面図、図2の平面図、および、図3の正面図に示すように、この玉ねぎ収穫機は、幅広の平畝上にマルチ掛け栽培された4条の玉ねぎ(根菜)Wの内の進行方向右側2条を収穫するよう構成されたものであり、ループ状の操縦ハンドル1が備えられた3輪走行式の走行機体Aの前部に2条堀り仕様の収穫部Bが装備された構造となっている。
【0031】
前記走行機体Aは、畝をまたぐ左右一対の駆動後輪2と右側の畝底を移動する一つの遊転前輪3が備えられており、機体後部に搭載したエンジン4からの動力がミッションケース5で変速された後、車軸ケース6よびチェーンケース7を介して左右の駆動後輪2に伝達されるようになっている。そして、畝幅に応じて後輪トレッドを変更できるように、左側の車軸ケース6を伸縮して左側の駆動後輪2を左右に位置変更できるよう構成されている。また、収穫部Bの対地高さを決めるゲージ輪として機能する遊転前輪3は、手元ハンドル8を回転操作することで上下調節可能に構成されている。
【0032】
収穫部Bには、収穫すべき2条の玉ねぎWそれぞれの左右両脇に位置する縦回し型の葉茎引上げ装置10、その後方に位置する横回し型の葉茎掻上げ装置11、さらにその後方に位置する挟持引上げ搬送装置12、その始端部近くに位置する土崩し装置13、挟持引上げ搬送装置12の下方に位置する位置揃え装置14、挟持引上げ搬送装置12と位置揃え装置14との間に位置する葉切りカッタ15、位置揃え装置14の後部に位置する姿勢揃え装置16、等が装備されており、以下に、各部の詳細な構成および機能を説明する。
【0033】
縦回し型の葉茎引上げ装置10は、ケース21の上下に備えたスプロケット間に巻回されて縦回し駆動されるチェーン22に多数の係止爪23を起伏自在に連結して、係止爪23を前方側に向けて突出させた姿勢で地面近傍から後方斜め上方に向けて移動させて玉ねぎWの葉茎Wbを引き上げるよう構成されたものであり、2条の玉ねぎWそれぞれの左右両脇で作用するように配備されるとともに、右側の玉ねぎ条の右外側には2本の葉茎引上げ装置10が並列配備され、全体として4本の葉茎引上げ装置10が使用されている。
【0034】
ここで、4本の葉茎引上げ装置10のそれぞれは同一仕様のものに構成されており以下のように駆動されている。つまり、、図8の伝動系に示すように、ミッションケース5の前部に設けた作業用動力出力部24に、PT0クラッチ25を介して動力伝達が断続されるPTO軸26が横架され、このPTO軸26の左端から前方に向けて延出された前向き伝動軸27の前端に、葉茎引上げ装置駆動用の横向き伝動軸28が横架されている。そして、この横向き伝動軸28によって左側2本の葉茎引上げ装置10(1),10(2)が駆動されるとともに、右側2本の葉茎引上げ装置10(3),10(4)は、補助チェーン伝動装置29を介して後端駆動位置を順次ずらして駆動されている。そして、右側の玉ねぎ条の直右側に位置する葉茎引上げ装置葉茎引上げ装置10(3)は、左側2本の葉茎引上げ装置10(1),10(2)よりも後傾斜され、ケース前端が左側2本の葉茎引上げ装置10(1),10(2)のケース前端よりも前方下方に突出されている。また、最右側の葉茎引上げ装置10(4)は、その内側の葉茎引上げ装置10(3)よりも更に大きく後傾斜され、そのケース前端が内側の葉茎引上げ装置10(3)のケース前端よりも更に前方下方に突出されている。なお、各葉茎引上げ装置10の係止爪23は、弾性変形が容易な軟質の樹脂で成形されたものに構成されている。
【0035】
以上のように構成された葉茎引上げ装置10は、図3に示すように、左側2本の葉茎引上げ装置10(1),10(2)が畝の上で作用するのに対して、右側2本の葉茎引上げ装置10(3),10(4)は畝肩および畝底部近くで作用することになる。
【0036】
ここで、右側の玉ねぎ条の葉茎Wbが機体右外側(畝底側)に大きく倒れ込んでいると、最も前方に突出している最右側の葉茎引上げ装置10(4)が最初に葉茎Wbに作用する。この場合、葉茎引上げ装置10(4)の下端部では、係止爪23が下方から回り込んで前方に突出する際に葉茎Wbを前方に押し動かすように作用する。従って、葉茎引上げ装置10(4)の係止爪23に十分係止された葉茎Wbは引き上げられるが、係止が不十分でも葉茎Wbは前方に押しやられることになる。次いで、内側の葉茎引上げ装置10(3)が同様に作用し、係止爪23に十分係止された葉茎Wbは更に引き上げられるが、係止が不十分でも葉茎Wbは更に前方に押しやられることになり、両葉茎引上げ装置10(3),10(4)によって引き上げられない葉茎Wbは、2回の前方押しやり作用によって前向きに倒れた姿勢となる。
【0037】
なお、右側2本の葉茎引上げ装置10(3),10(4)のケース21は、その取付け角度を複数段に変更調節可能に構成され、畝の高さや葉茎Wbの倒れ具合、等に応じて係止爪作用軌跡の前端における前後位置や上下位置を調節して、好適な葉茎引上げを行うことができるようになっている。
【0038】
横回し型の葉茎掻上げ装置11は、ケース31の上下に備えたプーリ間に巻回されて横回し駆動されるベルト32に多数の係止爪33を連設し、この係止爪33を横方側に向けて突出させた姿勢で地面近傍から後方斜め上方に向けて移動させて、玉ねぎWの葉茎Wbを掻き上げるよう構成されたものであり、左右一対のベルト32が、互いのの係止爪33が重複するように対向して配備され、葉茎引上げ装置10によって引き上げられた2条の玉ねぎWの葉茎Wbが、両ベルト32の始端部で左右から掻き集められた後、後方上方へへ掻き上げられるようになっている。
【0039】
この場合、葉茎掻上げ装置11は、係止爪33を横回し移動させて葉茎Wbを掻上げるので、前後方向に向いている葉茎Wbに対しては係止爪33が大きく交差するようにして確実に係止するので、葉茎引上げ装置10によって引き上げられられなかっても、上記したように前向きに倒れた姿勢に修正されることで、葉茎掻上げ装置11による掻き上げ作用を確実に受けることができ、全ての葉茎Wbがもれなく掻き上げられる。
【0040】
挟持引上げ搬送装置12は、上下のプーリ間に巻回されて横回し駆動される左右一対の幅広の挟持ベルト34を対向配備して構成されたものであり、葉茎掻上げ装置8によって掻き集められたた2条の玉ねぎWの葉茎Wbを左右の挟持ベルト34で強く挟持して後方上方に移動することで、畝上にある2条の玉ねぎWを引き上げてゆくよう構成されている。
【0041】
なお、図8に示すように、PTO軸26からウオーム減速機構36およびチェーン37を介して取出された動力で、挟持引上げ搬送装置12における左側の挟持ベルト34が駆動されるとともに、この左側の挟持ベルト34の前端から取出された動力で葉茎掻上げ装置11における左側のベルト32が駆動される。また、前記チェーン37の中間に連動連結した伝動軸38を介して取出された動力で、挟持引上げ搬送装置12における右側の挟持ベルト34が駆動されるとともに、この右側の挟持ベルト34の前端から取出された動力で葉茎掻上げ装置11における右側のベルト32が駆動されるようになっている。
【0042】
図5および図7に示すように、土崩し装置13は、右側2本の葉茎引上げ装置10(3),10(4)の後方に配備されており、畝肩の裾近くから右2条の玉ねぎWの下方にまで入り込むよう正面視L字状に屈折されたの土切り崩し体41と、この土切り崩し体41の直前方位置の若干外側において畝肩の裾近くに突入するシートめくり上げ用補助具42とからなり、土切り崩し体41は機体フレーム9の前部に支点a周りに前後揺動可能に枢支されるとともに、その上方延出端と前記PTO軸26の右端に備えた偏心クランク部43とがロッド44で連動連結され、偏心クランク部43を介してロッド44が押し引き駆動されることで、土切り崩し体41が支点a周りに一定の小ストロークで前後に揺動駆動され、玉ねぎWの下方の土を崩して膨軟化することで、前記挟持引上げ搬送装置12によって葉茎Wbを挟持されて引上げられる玉ねぎWが無理なく抜き上げられるようになっている。
【0043】
また、シートめくり上げ用補助具42も支点b周りに前後揺動可能に枢支されるとともに、連係ロッド45を介して土切り崩し体41に連動連結され、土切り崩し体41の前後揺動に同期して前後に揺動駆動されるようになっており、畝肩の裾部を切り崩しながら前進移動することで、後続の土切り崩し体41の土中への突入抵抗を軽減するとともに、畝に掛けられたマルチシートFの右側の裾を少し押し上げてめくり上げながら前進する。このように、シートめくり上げ用補助具42によってマルチシートFの右側の裾を自由にしてめくり上げが容易な状態にしておくことで、後続する土切り崩し体41によるマルチシートFのめくり上げが無理なく円滑に行われる。
【0044】
ここで、図7に示すように、土切り崩し体41およびシートめくり上げ用補助具42は、前後に揺動駆動される基部41a,42aに、土中に突入される作用部41b,42bを脱着可能にボルト連結して構成されており、作用部41b,42bの交換あるいは連結高さの変更によって、土切り崩し体41およびシートめくり上げ用補助具4夫々の作用高さ位置を上下に変更調節することが可能となっている。また、作用部41b,42bを交換したり、スペーサ板を介して基部41a,42aに連結する、等することで、土切り崩し体41およびシートめくり上げ用補助具4夫々の左右方向での作用位置を変更調節することが可能となっている。
【0045】
また、土切り崩し体41とシートめくり上げ用補助具42とを連動連結する連係ロッド45の連結位置を変更することで、シートめくり上げ用補助具42を土切り崩し体41と同等の前後振幅で駆動する状態と、シートめくり上げ用補助具42を土切り崩し体41より小さい前後振幅で駆動する状態とに切換えることが可能となっている。
【0046】
位置揃え装置14は、前後のプーリ間に巻回されて横回し駆動される左右一対の案内ベルト47を対向配備して構成されたものであり、前後方向に略水平に設置されている。つまり、位置揃え装置14とその上方の挟持引上げ搬送装置12との間隔が、搬送方向後方側ほど大きくなっており、挟持引上げ搬送装置12で葉茎を挟持されて斜め後方上方に搬送される玉ねぎWの葉茎Wbを左右の案内ベルト47の間に導入することで、挟持引上げ搬送装置12によって上方に引き上げられようとする玉ねぎ本体を案内ベルト47の下面で受け止めてそれ以上の上方移動を阻止することで、玉ねぎ本体Waの高さを一定に揃えるように構成されているのである。なお、図8に示すように、この位置揃え装置14における左右の案内ベルト47は、葉茎掻上げ装置11における左右のベルト32の後端から取出した動力でそれぞれ駆動されるようになっている。
【0047】
ここで、挟持引上げ搬送装置12における左右の挟持ベルト34による葉茎挟持力は、圃場からの玉ねぎ引上げを行う搬送前端側では強く、位置揃え装置14との協働で玉ねぎ本体Waの高さを揃える搬送領域では挟持力を弱くして、位置揃え装置14によって上方移動が阻止された玉ねぎWの葉茎Wbが挟持引上げ搬送装置12から相対的に下方に引き抜かれるようになっている。
【0048】
葉切りカッター15は、、前記PTO軸26から屈伸可能に連設された一対のチェーン伝動機構48,49の前端部に装備された単一の円盤カッタとして構成されたものであり、位置揃え装置14によって玉ねぎ本体Waの高さが揃えられた玉ねぎWの葉茎Wbを切断するとともに、直線スライド案内機構50に沿って上下に位置調節することで、玉ねぎ本体Waに切り残される葉茎Wbの長さを調節することができるよう構成されている。
【0049】
姿勢揃え装置16は、位置揃え装置14の終端側に搬送経路を挟んで配備されたガイドバー51およびガイド板52と、左側の案内ベルト47の終端から取出した動力で駆動される突起付きベルト53とからなり、葉切りされた後、切り残された葉茎Wbを左右の案内ベルト47によって挟持されて後方に搬送されてきた玉ねぎ本体Waを、ガイドバー51とガイド板52とのよって回収しやすい横向き姿勢に修正して畝上に強制放出してゆくように構成されている。
【0050】
本発明に係る玉ねぎ収穫機は以上のように構成されており、平畝に栽培されている4条の玉ねぎWに対して、一行程の前進で進行方向右側の2条を収穫し、一往復移動することで一畝4条の収穫が行われることになる。
【0051】
この場合、畝にはマルチシートFが掛けられて畝の保温、保水、雑草の活着防止、等が図られている。そして、このマルチシートFには、玉ねぎ苗の植付けに際して、植付け孔hの列に沿ってミシン目mが予め付けられて栽培が行われる。
【0052】
このようにマルチ掛けされた畝で栽培された玉ねぎWは、玉ねぎ本体Waが植付け孔hより大きく成長しているので、そのままでは引き抜くことができないが、上記のように、予めマルチシートFにミシン目mを付けておくことで、前記挟持引上げ搬送装置12によって葉茎Wbを挟持して引き上げ搬送する際に、ミシン目mを破って玉ねぎ本体Waを容易にシート上に抜き出すことができる。また、葉切り処理された玉ねぎ本体Waは、畝上に残されたマルチシートFの上に放出されることになる。なお、植付け孔hの縁にミシン目mに代えて切れ目を入れておいてもよい。
【0053】
〔別実施形態〕
本発明は、以下のような形態で実施することもできる。
【0054】
(1)図9、図10に示すように、シートめくり上げ用補助具42の下端部から後向き片持ち状に板材からなる案内部材46を延出し、その延出端をび土切り崩し体41の下端作用部の上に重複させる。この構成によると、シートめくり上げ用補助具42の土壌切り崩し作用によって自由になったマルチシートFの裾は案内部材46に受け止められ、再び垂れ下がることなく土切り崩し体41にまで案内され、土切り崩し体41に押されてさらにめくり上げられてゆく。また、案内部材46は、シートめくり上げ用補助具42と土切り崩し体41との間に滞留しかかる土や雑草を受け止めて排出する機能をも発揮する。
【0055】
(2)図11に示すように、前記案内部材46の外端辺を上方に屈曲して側壁部46aを形成すると、シートめくり上げ用補助具42によってめくり上げかけられたマルチシートFの裾が機体前進に伴って側壁部46aによって受け止め案内されながら土切り崩し体41の前に導かれ、土切り崩し体41の押圧によるシートめくり上げが一層円滑に行われる。
【0056】
(3)また、図12に示すように、土切り崩し体41にシートめくり上げ用補助具42、および、側壁部46aを備えた案内部材46を一体形成して前後に往復駆動することも可能である。
【0057】
(4)シートめくり上げ用補助具42は、必ずしも土中に突入させなくてもよく、マルチシートFの裾を固定するために被せられた土を取り除く機能だけのものでもよい。つまり、シートめくり上げ用補助具42は、マルチシートFの裾をめくり上げが容易な状態にする機能を発揮するものであれば如何なる形態のものでもよい。そして、シートめくり上げ用補助具42は前後に往復駆動されない固定のものでもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】根菜類収穫機の全体側面図
【図2】根菜類収穫機の全体平面図
【図3】根菜類収穫機の全体正面図
【図4】収穫部の側面図
【図5】収穫部の前部を示す平面図
【図6】収穫部の一部を示す正面図
【図7】土崩し装置の側面図
【図8】伝動系統図
【図9】土崩し装置の別の実施形態を示す側面図
【図10】土崩し装置の別の実施形態の斜視図
【図11】土崩し装置の更に別の実施形態を示す斜視図
【図12】土崩し装置の更に別の実施形態を示す斜視図
【符号の説明】
10 葉茎引上げ装置
11 葉茎掻上げ装置
12 挟持引上げ搬送装置
23 係止爪
33 係止爪
41 第1土切り崩し体
42 シートめくり上げ用補助具
46 案内部材
46a 側壁部
F マルチシート
W 根菜
Wb 葉茎

Claims (6)

  1. 係止爪(23)を前方側に向けて突出させた姿勢で地面近傍から後方斜め上方に向けて移動させて圃場にある根菜の葉茎を引き上げる縦回し型の葉茎引上げ装置(10)を根菜条の左右両脇に位置させて配備し、この葉茎引上げ装置(10)によって引き上げられた葉茎を係止爪(33)を横方に向けて突出した姿勢で後方斜め上方に向けて移動させて掻き上げる横回し型の葉茎掻上げ装置(11)を前記葉茎引上げ装置(10)の後方に配備し、この葉茎掻上げ装置(11)によって掻き上げられた葉茎を挟持引上げ搬送装置(12)で挟持して後方斜め上方に向けて挟持搬送するよう構成した根菜類収穫機であって、
    前記挟持引上げ搬送装置(12)の挟持始端部位に相当する箇所の横側に、マルチシートが掛けられた畝における畝肩の裾近くから畝に植付けられた根菜の下方にまで入り込んで前後に往復駆動される土切り崩し体(41)を配備するとともに、この土切り崩し体(41)の直前方位置における畝肩の裾近くに、前後に往復駆動させながら畝に掛けられたマルチシートの裾を自由にしてめくり上げ容易な状態にするシートめくり上げ用補助具(42)を配備してあることを特徴とする根菜類収穫機。
  2. 前記シートめくり上げ用補助具(42)の下端部から前記土切り崩し体(41)の下端部に亘って案内部材(46)を配備してある請求項1記載の根菜類収穫機。
  3. 前記案内部材(46)に、畝に掛けられたマルチシートの裾をめくり上げ案内する側壁部(46a)を備えてある請求項2に記載の根菜類収穫機。
  4. 前記土切り崩し体(41)に対して前後に往復駆動する前記シートめくり上げ用補助具(42)の前後振幅を変更調節可能に構成してある請求項1〜3のいずれか一項に記載の根菜類収穫機。
  5. 前記土切り崩し体(41)および前記シートめくり上げ用補助具(42)の左右方向での相対位置関係を変更調節可能に構成してある請求項1〜4のいずれか一項に記載の根菜類収穫機。
  6. 前記土切り崩し体(41)および前記シートめくり上げ用補助具(42)の上下方向での相対位置関係を変更調節可能に構成してある請求項1〜5のいずれか一項に記載の根菜類収穫機。
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