JP2003100657A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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JP2003100657A
JP2003100657A JP2001286864A JP2001286864A JP2003100657A JP 2003100657 A JP2003100657 A JP 2003100657A JP 2001286864 A JP2001286864 A JP 2001286864A JP 2001286864 A JP2001286864 A JP 2001286864A JP 2003100657 A JP2003100657 A JP 2003100657A
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JP
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heat treatment
semiconductor device
manufacturing
silicon carbide
sic
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Saichiro Kaneko
佐一郎 金子
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Nissan Motor Co Ltd
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Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 炭化珪素表面のカーボンコンタミを除去して
低コンタクト抵抗のオーミック電極や良質な絶縁膜/半
導体層の界面が形成できる半導体装置の製造方法を提供
する。 【解決手段】 n型SiCエピタキシャル層20上に、
フィールド絶縁膜70を形成し、エピタキシャル層の表
面の一部が露出するようにする。RTA装置で、100
0℃、1分間の熱処理を真空中で行い、n型エピタキシ
ャル層20の露出された表面を清浄化し、ゲート酸化膜
50、ゲート電極60を形成する。n+型SiC基板1
0の裏面に、1000℃、1分間の熱処理を真空中で行
って、n+型SiC基板10の露出された裏面表面を清
浄化した後、ドレイン電極100を形成する。層間膜8
0にコンタクトホールを形成し、RTA装置を用いて、
1000℃、1分間の熱処理を真空中で行い、n+型ソ
ース領域40の露出された表面を清浄化し、コンタクト
ホール内にソース電極90を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は半導体装置の製造
方法に関し、さらに詳しくは、低コンタクト抵抗のオー
ミック電極や良質な絶縁膜/半導体層の界面が形成でき
る半導体装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、炭化珪素(SiC)のオーミック
コンタクト形成技術として、特開平9−129901号
公報に記載された技術がある。この公報には、酸素雰囲
気で満たした電気炉内に炭化珪素を晒し、50nm程度
の熱酸化膜を形成した後、その酸化膜を5%に希釈した
フッ酸(HF)に浸して除去した炭化珪素基板に、チタ
ン(Ti)電極やアルミニウム(Al)電極を蒸着する
方法が開示されている。このように、電気炉内で50n
m程度の熱酸化膜を形成し、その酸化膜を除去するの
は、炭化珪素基板表面を清浄にし、金属/炭化珪素の界
面を形成する際に、界面の終端を阻害するカーボンコン
タミを除去するためであると考えられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の技術では、コンタクト抵抗は約4×10-4Ωc
2であり、実用的な炭化珪素半導体装置に適用するに
は、更に一桁以上のコンタクト抵抗を低減しなければな
らず、加えてカーボンコンタミを除去できていないとい
う課題を有している。
【0004】そこで、本発明は、上記課題を鑑みてなさ
れたものであり、炭化珪素表面のカーボンコンタミを除
去して低コンタクト抵抗のオーミック電極や良質な絶縁
膜/半導体層の界面が形成できる半導体装置の製造方法
を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の第1の特徴は、炭化珪素基板の表面に電極
金属層が形成された半導体装置の製造方法であって、前
記炭化珪素基板の前記電極金属層を形成する部分に当た
る表面を露出させた後、該炭化珪素基板表面の露出領域
に対して熱処理を行う工程と、前記熱処理を行った後、
前記露出領域に前記電極金属層を形成する工程と、を備
えることを要旨とする。
【0006】また、本発明の第2の特徴は、炭化珪素基
板の表面にゲート絶縁膜が形成された半導体装置の製造
方法であって、前記炭化珪素基板の前記ゲート絶縁膜を
形成する部分に当たる表面を露出させた後、該炭化珪素
基板の露出領域に対して熱処理を行う工程と、前記熱処
理を行った後、前記露出領域に前記ゲート絶縁膜を形成
する工程と、を備えることを要旨とする。
【0007】さらに、本発明の第3の特徴は、炭化珪素
基板と、該炭化珪素基板上に積層された層間膜と、前記
炭化珪素基板表面の少なくとも一部を露呈させるように
形成された接続用開口部と、該接続用開口部の底部を覆
うように形成された電極金属層とを有する半導体装置の
製造方法であって、前記接続用開口部を形成した後、前
記開口部に対して熱処理を行う工程と、前記熱処理を行
った後、前記開口部の底部を覆うように前記電極金属層
を形成する工程と、を備えることを要旨としている。
【0008】なお、上記熱処理は、700〜1600℃
の範囲で行うことが好ましい。また、上記熱処理は、真
空中乃至不活性ガス雰囲気中で行うことが好ましい。さ
らに、上記熱処理は、急速熱処理装置を用いて行うこと
が好ましい。
【0009】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、半導体基
板表面への電極金属層の形成において、電極金属層を形
成する領域の半導体基板を露出させた後、その露出領域
に対して熱処理を行う工程と、その後露出領域に電極金
属層を形成する工程とを備えることにより、コンタクト
抵抗の原因となる(理想的な界面の形成を阻害する)カ
ーボンコンタミを熱処理によって除去できる。カーボン
コンタミが除去されることにより、半導体基板の露出表
面は清浄な表面となり、低コンタクト抵抗のオーミック
電極を形成することができる。
【0010】請求項2記載の発明によれば、ゲート絶縁
膜を形成する部分の半導体基板表面を露出させた後、そ
の露出表面に対して熱処理を行う工程と、その熱処理を
行った後、露出表面にゲート絶縁膜を形成する工程とを
備えることにより、界面準位の起源となる、基板表面に
残存するカーボンコンタミを、熱処理によって除去した
清浄な表面に対して絶縁膜を形成することが可能とな
る。このため、良質な絶縁膜/炭化珪素界面を形成で
き、移動度などの半導体特性を向上させると共に、しき
い値のばらつきを抑制して、信頼性の高い半導体装置を
製造することができる。また、従来のように熱酸化膜な
どの犠牲酸化膜を形成する工程および犠牲酸化膜を除去
する工程を要しないため、工程数を削減することができ
る。
【0011】請求項3記載の発明によれば、半導体基板
に積層された層間膜に接続用開口部を形成した後、この
接続用開口部の底部に電極金属層を形成する前に、熱処
理を施したことにより、コンタクト抵抗の原因となるカ
ーボンコンタミを除去することができる。このため、カ
ーボンコンタミが除去された清浄な半導体基板の表面に
低コンタクト抵抗のオーミック電極を形成することがで
きる。また、従来のように犠牲酸化を半導体基板表面に
行わないため、工程数を大きく減らすことができると共
に、高不純物濃度領域のシート抵抗が増大するという問
題点も解決することができる。すなわち、本発明によれ
ば、熱酸化膜などの犠牲酸化膜を形成する工程が無いた
め、犠牲酸化膜により不純物がドープされた半導体層の
厚み(深さ)が減少することにより電流が流れづらくな
ってシート抵抗が増大するという問題がない。
【0012】請求項4記載の発明によれば、電極金属層
やゲート絶縁膜を形成する前の熱処理の温度を700〜
1600℃の範囲とすることにより、半導体基板表面に
残存するカーボンコンタミを効率的に除去することがで
きる。
【0013】請求項5記載の発明によれば、熱処理を真
空中で行うことにより、カーボンコンタミを効率的に除
去することができる。
【0014】請求項6記載の発明によれば、熱処理を、
例えば窒素(N2)やアルゴン(Ar)などの不活性ガ
ス中で行うことにより、半導体基板表面に残存するカー
ボンコンタミを効率的に除去できる。
【0015】請求項7記載の発明によれば、熱処理を例
えばRTA(Rapid Thermal Annea
ling)などの急速熱処理装置を用いて行うことによ
り、従来の電気炉に代えて熱処理時間の大幅な短縮が可
能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る半導体装置の
製造方法の詳細を図面に示す実施例に基づいて説明す
る。
【0017】(実施例1):オーミック性の確認 この実施例では、4H−SiCでなる半導体基板を用い
る。すなわち、半導体基板には、キャリア密度が約1.
4×1019cm-3のn型4H−SiCを用いる。そし
て、この半導体基板を通常のRCA洗浄した後、窒素雰
囲気で満たした電気炉内に挿入し、600〜1000℃
まで変えて30分間の熱処理(窒素アニール)を行っ
た。この半導体基板を金属蒸着の直前にフッ酸(HF)
に浸した後に、代表的な高融点金属であり仕事関数の低
いTiを膜厚約100nmとなるように蒸着し、その後
Ti膜の上に積層するように連続でAl膜を膜厚200
nmとなるように蒸着した。なお、このとき、半導体基
板の加熱は行わない。また、蒸着は全面には行わず、後
の電気的特性の測定のための円形ドットパターンのある
メタルマスクを通して形成した。
【0018】このように、600〜1000℃まで温度
を変えて、窒素アニールを30分間行ってから、Ti膜
を蒸着した各試料を蒸着装置から取り出して電流電圧測
定を行った。その結果を、図1に示す。
【0019】なお、この測定は、互いに隣接する電極間
で行った。図1のグラフに示すように、600℃の窒素
アニールでは、電流電圧特性は非線形性を示しオーミッ
ク性は得られなかったが、700℃では電流電圧特性が
大きく改善し、さらに、800℃で窒素アニールを行っ
た試料にTiを蒸着した試料の電流電圧特性では、オー
ミック特性が得られた。そのときのコンタクト抵抗は、
下表1に示すように、1.34×10-3Ωcm2であっ
た。
【0020】
【表1】 また、窒素アニールの温度を900℃、1000℃で行
うと、電流電圧特性は改善し、1000℃でアニールし
た試料では、4.01×10-4Ωcm2のコンタクト抵
抗が得られた。このときの電流電圧特性を、従来の犠牲
酸化を行ってフッ酸(HF)で犠牲酸化膜を除去した基
板表面にTi電極を蒸着した試料の電流電圧特性と比較
した特性図を、図2に示す。基板は、上記した窒素アニ
ールを行ったとき使用したものと同じ(キャリア密度が
約1.4×1019cm-3のn型4H−SiC)で、犠牲
酸化は1100℃のウェット雰囲気で膜厚50nmとし
た。図2に示すように、1000℃で30分間窒素アニ
ールした試料では、犠牲酸化を行った試料と同程度の電
流電圧特性を示した。
【0021】次に、窒素アニールの効果を確認するた
め、RCA洗浄を行ったn型4H−SiC基板に対し、
1000℃、30分間の窒素アニールを行う前と行った
後とで、X線光電子分光(XPS)法により基板表面の
C1sのスペクトルを測定した。XPSの測定角度は、
表面垂直から45°である。その結果は、図3に示す通
りであり、窒素アニールを行う前のスペクトルに見られ
る、カーボンコンタミと思われるピークが、窒素アニー
ルを行うことによって低減されていることがわかる。こ
のことは、4H−SiC基板表面にはRCA洗浄によっ
ては除去困難なカーボンコンタミが存在することを意味
し、1000℃、30分間の窒素アニールを行うこと
で、界面の終端を阻害するカーボンの減少が起きている
ものと考えられる。
【0022】また、基板表面に残存するカーボンコンタ
ミは、特開平9−167759号公報に開示されるとこ
ろによれば、酸化膜を形成する際、酸化膜とSiCとの
界面に残って界面準位となり、キャリアである電子を捕
獲して電界効果トランジスタの移動度等の半導体電気特
性を低下させる。また、カーボンコンタミは、酸化膜と
SiCとの界面の結合状態を不安定にし、しきい値のば
らつきを発生させたり、電界の印加によりキャリアであ
る電子が酸化膜に注入されるなど、酸化膜/SiC界面
の経時劣化を招くため、素子の信頼性を低下させる原因
となっている。それゆえ、窒素アニールによる基板表面
のカーボンコンタミの除去は、酸化膜を形成する際の前
処理として行っても効果が大きいものである。
【0023】なお、600℃で窒素アニールした場合に
は、電流電圧特性は非オーミック性を示し、コンタクト
抵抗も大きいので、実際には使用できない。一方、70
0℃で窒素アニールした場合には、電流電圧特性は大き
く改善しコンタクト抵抗も下がるので、実際に使用でき
る可能性があり、1000℃で窒素アニールした場合に
は、犠牲酸化処理を行った場合と同程度の低コンタクト
抵抗を有するオーミック特性が得られる。なお、100
0℃以上で窒素アニールを行った場合には、より電流電
圧特性が改善されてコンタクト抵抗が下がることが予想
されるが、例えば酸化膜の融点は1600℃であり、層
間膜やフィールド絶縁膜等へ与えるダメージを考える
と、アニール温度の範囲は700〜1600℃が好まし
い。
【0024】(実施例2):オーミック性の確認 上記した実施例1では、SiC基板を電気炉内に挿入し
て窒素アニールを行ったが、本実施例2では、急速熱処
理装置(RTA:Rapid ThermalAnne
aling)を用いて、SiC基板を挿入した後100
0℃まで急速に昇温させて、半導体基板への熱負荷のか
かり方の違いが、オーミック特性に及ぼす影響について
調べた。また、熱処理時の雰囲気がオーミック特性へ及
ぼす影響についても調べた。本実施例では、半導体基板
として上記窒素アニールを行ったとき使用したものと同
じもの(キャリア密度が約1.4×1019cm-3のn型
4H−SiC)を用いた。この半導体基板をRCA洗浄
した後、RTA装置内に挿入し、1000℃まで急速に
昇温させて、1分間の熱処理を施した。室温から100
0℃までの昇温率は、10℃/秒とした。雰囲気につい
ては、窒素、アルゴン、真空中(真空度は約10-4to
rr)の3条件で行った。このSiC基板を金属蒸着の
直前にフッ酸(HF)に浸した後、上記実施例1と同様
に、Ti膜を膜厚約100nmとなるように蒸着し、こ
のTi膜の上に連続してAl膜を膜厚200nmとなる
ように蒸着した。図4は、その結果を示す。図4中に
は、比較のため、上述した電気炉内で窒素アニールを1
000℃、30分間行ってからTi膜を蒸着した試料の
電流電圧特性も示してある。図4に示すように、RTA
装置を用いて1000℃でアニールを行ってもオーミッ
ク特性が得られることが確認できる。なお、コンタクト
抵抗は、上記表1に示すように、窒素雰囲気では電気炉
にて1000℃、30分間で行った試料が4.01×1
-4Ωcm2であったのに対し、RTA装置にて100
0℃、1分間処理した試料が1.42×10-3Ωcm2
と若干高くなった。同様にRTA装置にてAr雰囲気で
1000℃、1分間の処理を行った試料では、1.03
×10-3Ωcm2の値が得られた。一方、RTA装置に
て真空中で1000℃、1分間の処理を行った試料で
は、電流電圧特性は著しく改善され、コンタクト抵抗も
7.61×10-5Ωcm2と非常に低い値が得られた。
これは、従来の犠牲酸化を行ってフッ酸(HF)で除去
した面にTiを蒸着した試料の抵抗値4.36×10-4
Ωcm2と比較して一桁程度も低い値となっており、S
iCデバイスの電気的特性を最大に生かす実用的な抵抗
値を実現している。
【0025】なお、本実施例に示すRTA装置による熱
処理は、例えば酸化膜を形成する際の前処理として行っ
ても効果が大きい。また、本実施例における急速な高温
短時間のアニール処理の数値(アニール温度:1000
℃、昇温率:10℃/秒、アニール時間:1分間)は一
例であり、熱処理温度が700〜1600℃の範囲で、
雰囲気は窒素(N2)やアルゴン(Ar)等の不活性ガ
ス中、または真空中であればよい。
【0026】以上、実施例1および実施例2について説
明したが、この発明によれば、RCA洗浄では除去困難
な、SiC半導体基板表面に残存するカーボンコンタミ
を、熱処理によって効果的に除去することにより、低コ
ンタクト抵抗を有するオーミック電極を形成することが
できる。また、従来のように犠牲酸化を行わなくて済む
ため、工程の負荷を大きく削減することがでる。特に、
RTA装置を用いて熱処理を行った場合、犠牲酸化では
例えば1100℃、10時間程度の熱処理が必要であっ
たのが、1000℃、1分間程度の熱処理で済むため、
熱処理時間の大幅な短縮が可能となる。さらに、犠牲酸
化により不純物高濃度領域の厚み(深さ)が削減される
ことがないため、シート抵抗が増大するという従来の問
題点を解決することができる。また、上述の基板表面に
残存するカーボンコンタミを熱処理によって効果的に除
去してから、基板表面にゲート絶縁膜を形成するように
すれば、界面準位密度を十分に減らした良質な絶縁膜/
SiC界面を形成することが可能となる。この結果、電
界効果トランジスタの移動度等の半導体特性、および素
子の信頼性を向上させることができる。
【0027】(実施の形態):半導体装置の製造方法 以下、図5および図6を用いて、本発明に係る半導体装
置の製造方法の実施の形態について説明する。なお、本
実施の形態の半導体装置としては、SiC縦型パワーM
OSFETを適用している。
【0028】(1)まず、図5(a)に示すように、n
+型のSiC基板10の上に、例えば不純物濃度が1×
1014〜1×1018cm-3、厚さが数μm〜100μm
のn型SiCエピタキシャル層20を形成する。
【0029】(2)次に、図5(b)に示すように、例
えば100〜1000℃の高温でアルミニウムイオン
を、n型SiCエピタキシャル層20の表面の所定領域
に所定深さまで注入して、p型ボディ領域30を形成す
る。このときの加速電圧は、例えば30〜600ke
V、総ドーズ量は例えば1×1012〜1×1016cm-2
である。
【0030】(3)その後、図5(b)に示すように、
p型ボディ領域30の表面から所定領域にp型ボディ領
域30より浅い深さまで、例えば100〜1000℃の
高温でリンイオンを注入してn+型ソース領域40を形
成する。このときの加速電圧は例えば30〜600ke
V、総ドーズ量は例えば1×1012〜1×1016cm-2
である。そして、例えば1000〜1800℃の熱処理
を行って、注入した不純物イオンを活性化させる。
【0031】(4)次いで、p型ボディ領域30および
+型ソース領域40が形成されたn型SiCエピタキ
シャル層20の上に、例えば常圧CVD(Chemic
alVapor Deposition)法により、酸
化膜を堆積させ、この酸化膜のパターニングを行ってフ
ィールド絶縁膜70を形成する。この酸化膜のパターニ
ングの際、n型エピタキシャル層20の表面の一部が露
出するようにする。
【0032】(5)次に、基板をRCA洗浄した後、例
えばRTA装置を用いて、1000℃、1分間の熱処理
を真空中で行い、n型エピタキシャル層20の露出され
た表面を清浄化する。
【0033】(6)その後、図5(c)に示すように、
例えば1100℃のドライ酸化によりゲート絶縁膜50
を形成する。このとき、RTA装置を用いた熱処理によ
り、基板表面に残存するカーボンコンタミが除去される
ため、界面準位密度を十分に減らした良質な酸化膜/S
iC界面が形成できる。
【0034】(7)次に、図6(a)に示すように、例
えば減圧CVD法により、多結晶シリコン膜を堆積し、
パターニングを行ってゲート電極60を形成する。
【0035】(8)その後、図6(a)に示すように、
例えば常圧CVD法により、ホウ素リンシリカガラスを
堆積させて層間膜80を形成した後、表面をレジスト等
で保護する。
【0036】(9)次に、n+型SiC基板10の裏面
を露出させ、表面保護のレジストを除去した後にRCA
洗浄を行い、続いて例えばRTA装置を用いて、100
0℃、1分間の熱処理を真空中で行って、n+型SiC
基板10の露出された裏面表面を清浄化する。
【0037】(10)そして、図6(a)に示すよう
に、n+型SiC基板10の裏面に金属膜を蒸着し、ド
レイン電極100とする。このとき、RTA装置を用い
た熱処理により、基板裏面の表面に残存する界面の終端
のカーボンコンタミが除去されるため、低コンタクト抵
抗を有するオーミックなドレイン電極100が形成され
る。
【0038】(11)次に、図6(b)に示すように、
層間膜80をフォトリソグラフィー技術およびエッチン
グ技術を用いてパターニングを行い、n+型ソース領域
40の表面の少なくとも一部に貫通するように、接続用
開口部としてのコンタクトホールを形成する。
【0039】(12)次いで、この基板をRCA洗浄し
た後、例えばRTA装置を用いて、1000℃、1分間
の熱処理を真空中で行い、n+型ソース領域40の露出
された表面を清浄化する。この熱処理は、図6(a)に
示した工程で形成されたドレイン電極100を、金属層
とSiCとの界面でアロイ化させることで、より低抵抗
なオーミック電極とする効果もある。
【0040】(13)その後、コンタクトホール内に露
出されたn+型ソース領域40表面を覆うように金属膜
を蒸着し、ソース電極90を形成する。このとき、RT
A装置を用いた熱処理により、露出したn+型ソース領
域40表面に残存して界面の終端を阻害するカーボンコ
ンタミが除去されるため、低コンタクト抵抗を有するオ
ーミックなソース電極90が形成される。
【0041】以上のような工程を経て、本実施の形態に
係る半導体装置としてのSiC縦型パワーMOSFET
が得れらる。このSiC縦型パワーMOSFETは、R
CA洗浄では除去困難なカーボンコンタミを熱処理によ
って効果的に除去することにより、低コンタクト抵抗を
有するオーミックなソース電極90およびドレイン電極
100を有する。また、界面準位密度を十分に減らした
良質な酸化膜/SiC界面を形成することができる。
【0042】その結果、このSiC縦型パワーMOSF
ETは、SiCデバイスの電気的特性を最大に生かした
低オン抵抗な低損失パワートランジスタとなる。また、
このようなSiC縦型パワーMOSFETでは、良質な
酸化膜/SiC界面を有しているため、移動度等の半導
体特性が向上すると共に、しきい値等がばらつくことが
なく信頼性が高い。さらに、犠牲酸化を行っていないた
め、犠牲酸化により不純物高濃度領域の厚み(深さ)が
削減されることがなく、シート抵抗が増大するという問
題点を解決することができる。また、このような作製プ
ロセスを採用することにより、犠牲酸化では例えば11
00℃、10時間程度の熱処理が必要であったのに対
し、RTA装置により1000℃、1分間程度の熱処理
で済み、熱処理時間を大幅に短縮することが可能なる。
【0043】(その他の実施の形態)上記の本発明の実
施例1、2および実施の形態の開示の一部をなす論述お
よび図面はこの発明を限定するものであると理解すべき
ではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形
態、実施例および運用技術が明らかとなろう。
【0044】例えば、上記した炭化珪素(SiC)に
は、3C−SiC、4H−SiC、6H−SiC、15
R−SiCなど非常に多くのポリタイプがあるが、この
発明において半導体基板として用いる炭化珪素はSiC
であれば、シリコン(Si)上に3C−SiCがある構
造、6H−SiCや4H−SiCの上に3C−SiCが
ある構造でもよい。
【0045】また、本発明に係る半導体装置としては、
上記した縦型パワーMOSFETの他に、IGBT、M
OSサイリスタ、バイポーラトランジスタ等の各種のデ
バイスが適用可能であることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】窒素アニールの温度が、4H−SiC上のTi
電極の電流−電圧特性に及ぼす影響を示す特性図であ
る。
【図2】4H−SiC基板に、1000℃、30分間の
窒素アニールを行ってTi電極を形成したときの電流−
電圧特性と、4H−SiC基板に犠牲酸化膜を形成し、
BHFで除去した後にTi電極を形成したときの電流−
電圧特性との比較を示す特性図である。
【図3】4H−SiC基板の表面に対し、窒素アニール
前(RCA洗浄後)と、1000℃、30分間の窒素ア
ニール後のX線光電子分光(XPS)法によるC1sス
ペクトルの相違を示す特性図である。
【図4】急速加熱処理装置(RTA)を用いた1000
℃、1分間での熱処理において、雰囲気が、4H−Si
C上のTi電極の電流−電圧特性に及ぼす影響を示す特
性図である。
【図5】(a)〜(c)は、本発明を適用したSiC縦
型パワーMOSFETの製造工程を示す工程断面図であ
る。
【図6】(a)および(b)は、本発明を適用したSi
C縦型パワーMOSFETの製造工程を示す工程断面図
である。
【符号の説明】
20 n型SiCエピタキシャル領域 50 ゲート酸化膜 60 ゲート電極 80 層間膜 90 ソース電極 100 ドレイン電極

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭化珪素基板の表面に電極金属層が形成
    された半導体装置の製造方法であって、 前記炭化珪素基板の前記電極金属層を形成する部分に当
    たる表面を露出させた後、該炭化珪素基板表面の露出領
    域に対して熱処理を行う工程と、 前記熱処理を行った後、前記露出領域に前記電極金属層
    を形成する工程と、 を備えることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 炭化珪素基板の表面にゲート絶縁膜が形
    成された半導体装置の製造方法であって、 前記炭化珪素基板の前記ゲート絶縁膜を形成する部分に
    当たる表面を露出させた後、該炭化珪素基板の露出領域
    に対して熱処理を行う工程と、 前記熱処理を行った後、前記露出領域に前記ゲート絶縁
    膜を形成する工程と、 を備えることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 炭化珪素基板と、該炭化珪素基板上に積
    層された層間膜と、 前記炭化珪素基板表面の少なくとも一部を露呈させるよ
    うに形成された接続用開口部と、該接続用開口部の底部
    を覆うように形成された電極金属層とを有する半導体装
    置の製造方法であって、 前記接続用開口部を形成した後、前記開口部に対して熱
    処理を行う工程と、 前記熱処理を行った後、前記開口部の底部を覆うように
    前記電極金属層を形成する工程と、 を備えることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載
    された半導体装置の製造方法であって、 前記熱処理は、700〜1600℃の範囲で行うことを
    特徴とする半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載
    された半導体装置の製造方法であって、 前記熱処理は、真空中で行うことを特徴とする半導体装
    置の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載
    された半導体装置の製造方法であって、 前記熱処理は、不活性ガス雰囲気中で行うことを特徴と
    する半導体装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至請求項6のいずれかに記載
    された半導体装置の製造方法であって、 前記熱処理は、急速熱処理装置を用いて行うことを特徴
    とする半導体装置の製造方法。
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