JP2003099056A - 電子楽器 - Google Patents

電子楽器

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JP2003099056A
JP2003099056A JP2001291743A JP2001291743A JP2003099056A JP 2003099056 A JP2003099056 A JP 2003099056A JP 2001291743 A JP2001291743 A JP 2001291743A JP 2001291743 A JP2001291743 A JP 2001291743A JP 2003099056 A JP2003099056 A JP 2003099056A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 楽器本体の背面に視聴者用の視覚表示器を設
け、演奏データにより視覚表示器を点灯制御する電子楽
器において、より視覚的効果を高める。 【解決手段】 楽器本体10には、その手前部にて鍵盤
11が配置され、その背面にて視覚表示器15が配置さ
れている。視覚表示器15は、鍵配列に対応させて横方
向に配列された複数のカラー発光素子からなる。視覚表
示器15は、鍵盤11による演奏データまたは自動演奏
による演奏データにより、表示制御される。演奏データ
は分析され、同演奏データがもつ音楽的特徴(調、音高
変化方向、演奏パート)が検出されて、この検出された
音楽的特徴に応じて視覚表示器15の表示態様(表示
色、輝度など)が変更制御される。また、視覚表示器1
5の演奏データによる表示態様をユーザが可変設定する
こともできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の演奏操作子
を配設した楽器本体の背面に配置された視覚表示器を、
演奏操作子の演奏操作または自動演奏部による時間経過
に従った読出しによる演奏データに基づいて表示制御す
る電子楽器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、実開平4−116873号公
報に示されているように、鍵盤を備えた楽器本体の背面
に複数の発光素子からなる視覚表示器を配置しておき、
鍵盤の演奏操作に応じて発光素子を発光させることによ
り視覚表示器の表示状態を制御して、楽器本体の背面側
に位置する学習者や視聴者に対して、演奏音と共に、演
奏効果を視覚的にも高めるようにした電子楽器がある。
また、この電子楽器においては、発光素子の輝度を押鍵
速度によって変更制御したり、発光素子の発光色を押鍵
ごとに変更制御して、視覚表示器の表示態様を押鍵速度
および押鍵ごとに変更制御するようにもなっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の電子楽器にあっては、楽器本体の背面に設けた視覚
表示器の表示態様が押鍵速度および押鍵ごとに変更制御
されるものの、視覚表示器の表示が単調であり、演奏効
果を視覚的にも高める点において十分ではなかった。
【0004】
【発明の概要】本発明は、上記問題に対処するためにな
されたもので、その目的は演奏効果を視覚的に、より高
め得るようにした電子楽器を提供するものである。
【0005】前記目的を達成するために、本発明の特徴
は、複数の演奏操作子を配設した楽器本体の背面に配置
された視覚表示器と、演奏操作子の演奏操作または自動
演奏部の時間経過に従った読出しにより供給される演奏
データに基づいて視覚表示器の表示を制御する表示制御
手段とを備えた電子楽器において、表示制御手段に供給
される演奏データを分析して同演奏データがもつ音楽的
特徴を検出する特徴検出手段と、特徴検出手段により検
出された音楽的特徴に応じて視覚表示器の表示態様を変
更制御する表示態様変更制御手段とを設けたことにあ
る。
【0006】この場合、演奏データは、楽音の発生指示
を表すキーオンデータ、楽音の発生終了指示(減衰開始
指示)を表すキーオフデータ、発生楽音の音高を示すノ
ート番号データ、発生楽音の音量を示すベロシティデー
タ(鍵タッチデータ)などである。また、自動演奏部
は、例えば前記演奏データを楽曲の進行に従って記憶す
る演奏データメモリを備えており、同演奏データメモリ
内の演奏データを時間経過に従って順次読み出すもので
構成できる。また、前記特徴検出手段は、例えば、演奏
データにより表される楽曲の調、演奏データにより表さ
れる楽音の音高変化、または演奏データにより表される
演奏パートを検出するもので構成するとよい。
【0007】これによれば、特徴検出手段により演奏デ
ータが分析されて同演奏データがもつ音楽的特徴が検出
され、楽器本体の背面に表示された視覚表示器の表示態
様が前記検出された音楽的特徴に応じて変更制御され
る。したがって、視覚表示器の表示態様が、演奏操作子
の演奏操作または自動演奏部の時間経過に従った読出し
による演奏データに対応して音楽的に変更制御される。
その結果、視覚表示器の表示態様が複雑になるととも
に、音楽に合ったものにすることができ、演奏効果を視
覚的にも、より高めることができる。
【0008】また、本発明の他の特徴は、前記視覚表示
器および前記表示制御手段を備えた電子楽器において、
演奏データに基づく視覚表示器の表示態様を可変設定す
る表示態様設定手段を設けたことにある。
【0009】この場合、前記表示態様設定手段は、例え
ば、演奏データにより表される楽音の音高に応じた視覚
表示器の表示色を設定するもの、または演奏データによ
り表される演奏パート別の視覚表示器の表示の有無を設
定するもので構成するとよい。また、表示制御手段に供
給される演奏データを自動演奏部により読み出されるも
ので構成し、表示態様設定手段は、例えば、演奏データ
の表示制御手段への供給前に、演奏データの一部を視覚
表示器の表示態様を決定するために変更するもので構成
してもよい。
【0010】これによれば、ユーザは演奏データに応じ
た視覚表示器の表示態様を自由かつ種々に設定すること
ができ、視覚表示器の表示態様を複雑に変化させたり、
ユーザの意思を反映したものにすることができ、演奏効
果を視覚的にも、より高めることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態に係る
電子楽器を図面を用いて説明する。
【0012】この電子楽器は、図1の外観斜視図に示す
ように、ほぼ方形状に形成された箱状の楽器本体10を
備えている。楽器本体10の手前位置には、横方向に配
列され、C0,C0#,D0・・C1,C1#,D1・・など
の各音名にそれぞれ対応した複数オクターブにわたる演
奏操作子としての複数の白鍵および黒鍵からなる鍵盤1
1が設けられている。楽器本体10の上面パネルには、
複数のパネル操作子12およびディスプレイ13が設け
られている。複数のパネル操作子12は、楽音の音色、
音量などの楽音要素を指示したり、この電子楽器が有す
る各種機能を選択制御するものである。ディスプレイ1
3は、液晶表示器により構成されて、各種情報を図形、
文字または数字表示するものである。
【0013】また、楽器本体10の上面パネルであって
鍵盤11の後方には、各鍵に対応した演奏指示器として
の複数の押鍵指示ランプ14(図3参照)が配置されて
いる。楽器本体10の背面には、複数の発光素子からな
って学習者または視聴者用の視覚表示器15が配置され
ている。この視覚表示器15の複数の発光素子も、押鍵
指示ランプ14と同様に、横方向に各鍵位置に対応して
一列に配列されているが、押鍵指示ランプ14に比べて
若干大きく構成されている。押鍵指示ランプ14および
視覚表示器15の発光素子は、図2に示すように、赤
色、緑色および青色の光をそれぞれ発光する3個の発光
素子R,G,Bをそれぞれ内蔵しており、各発光素子1
2a,12b,12cの輝度の組み合わせにより種々の
色で発光可能である。少なくとも、赤色、黄色、緑色、
オレンジ色、青色、紫色、白色およびそれらの各中間色
からなる12色で発光可能である。
【0014】次に、この電子楽器の回路構成について、
図3を用いて説明する。この電子楽器は、バス20にそ
れぞれ接続されてマイクロコンピュータ本体部を構成す
るCPU21、タイマ22、ROM23およびRAM2
4を備えている。また、バス20には、このマイクロコ
ンピュータ本体部に付属する装置として、記憶装置25
が接続されている。記憶装置25は、この電子楽器に予
め組み込まれているハードディスクHD、同電子楽器に
装着可能なコンパクトディスクCD、フレキシブルディ
スクFDなどの種々の記録媒体と、同各記録媒体に対す
るドライブユニットを含むものであり、大量のデータお
よびプログラムを、記憶および読み出し可能にしてい
る。
【0015】本実施形態の場合、ハードディスクHDに
は、図7〜16のプログラムと、同プログラムの実行時
に利用される自動演奏データ、色テーブルおよび輝度テ
ーブルとが記憶されている。自動演奏データは、コンパ
クトディスクCD、フレキシブルディスクFDからハー
ドディスクHDに供給されたり、後述する外部機器42
または通信ネットワーク43を介した外部からハードデ
ィスクHDに供給されるものである。
【0016】自動演奏データとしては、図4に示すよう
に、複数の楽曲名にそれぞれ対応した複数種類の自動演
奏データが用意されている。各自動演奏データは、複数
のチャンネル別(例えば、チャンネル1,2・・16)
に構成されている。これらのチャンネルは、メロディパ
ート(右手パート)、伴奏パート(左手パート)などの
楽曲のパートに対応している。各チャンネルの自動演奏
データは、複数の演奏イベントデータ、複数のデュレー
ションデータおよびエンドデータからなる。
【0017】演奏イベントデータは、楽器の演奏操作を
表すものであり、キーオン演奏イベントデータおよびキ
ーオフ演奏イベントデータを含む。キーオン演奏イベン
トデータは、各鍵の押鍵を表す(すなわち楽音の発生を
指示する)もので、鍵の押鍵(楽音の発生開始)を表す
キーオンデータと、鍵の音高(発生楽音の周波数)を表
すノート番号データNNと、鍵タッチの強さ(発生楽音
の音量)を表すベロシティデータとからなる。キーオフ
演奏イベントデータは、各鍵の離鍵を表す(すなわち楽
音の発生終了を指示する)もので、鍵の離鍵(楽音の発
生終了)を表すキーオフデータと、鍵の音高(発生楽音
の周波数)を表すノート番号データNNとからなる。な
お、ノート番号データNNは、C0,C0#,D0・・C
1,C1#,D1・・などの各音名を表すもので、図17
に示すように半音ごとに「1」ずつ増加する。デュレー
ションデータは、前後に隣り合う演奏イベントデータの
間の時間間隔を示す。エンドデータは、楽曲の終了を示
す。
【0018】色テーブルは、図5に示すように、12音
名C,C0#,〜Bに対して異なる色を対応付けるもの
で、C,C0#,〜Bに順に「赤」、「赤と黄の中間
色」、・・「白」がそれぞれ割当てられている。輝度テ
ーブルは、ベロシティデータ値を押鍵指示ランプ14お
よび発光素子15の輝度に対応付けるものである。ベロ
シティデータは、鍵タッチが強くなるに従って増加する
もので、本実施形態の場合には「0」〜「127」の値
をとり得る。また、輝度データ値は、押鍵指示ランプ1
4および発光素子15の輝度を高くするに従って増加す
る値であり、本実施形態の場合には「1」〜「5」の値
をとり得る。そして、輝度テーブルにおいては、このベ
ロシティデータ値が「0」〜「41」、「42」〜「8
3」および「84」〜「127」の各範囲に対して、輝
度「2」〜「4」がそれぞれ割当てられている。
【0019】ふたたび、図3の説明に戻ると、この電子
楽器は、バス20に接続された押離鍵および鍵タッチ検
出回路31、操作子検出回路32、表示制御回路33お
よび発光制御回路34を備えている。押離鍵および鍵タ
ッチ検出回路31は、鍵盤11における各鍵の押離鍵を
検出するとともに各鍵の鍵タッチを検出して、同検出し
た押離鍵および鍵タッチをそれぞれ表す鍵情報をCPU
21に出力する。操作子検出回路32は、パネル操作子
12の各操作を検出して、同各操作を表す操作子情報を
CPU21に出力する。表示制御回路33は、CPU2
1からの指示情報に従って、ディスプレイ13における
表示状態を制御する。発光制御回路34は、CPU21
からの表示制御信号に従って、押鍵指示ランプ14およ
び視覚表示器15の発光素子の点灯および消灯を制御す
る。また、この発光制御信号には、色および輝度を制御
する信号も含まれており、押鍵指示ランプ14および視
覚表示器15の発光素子の発光色および発光輝度もこの
発光制御信号により制御されるようになっている。
【0020】また、バス20には、音源回路35、効果
回路36および通信インターフェース37も接続されて
いる。音源回路35は、CPU21からの演奏情報(ノ
ート番号データNN、キーオンデータ、キーオフデー
タ、ベロシティデータ、音色データなど)に基づいて楽
音信号を形成して効果回路36に出力する。効果回路3
6は、CPU21からの効果制御情報に基づいて楽音信
号に効果を付与して、同効果の付与された楽音信号をサ
ウンドシステム38に出力する。サウンドシステム38
は、アンプ、スピーカなどからなり、効果回路36から
の楽音信号に対応した楽音を発音する。
【0021】通信インターフェース37は、他の電子楽
器、パーソナルコンピュータなどの外部機器42に接続
可能となっていて、この電子楽器が外部機器42と各種
プログラムおよびデータを交信可能となっている。ま
た、通信インターフェース371は、通信ネットワーク
43を介して外部と接続可能となっていて、この電子楽
器が外部と各種プログラムおよびデータを交信可能とな
っている。
【0022】次に、上記のように構成した実施形態の動
作を説明する。まず、ユーザは、電源スイッチ(図示し
ない)を投入して電子楽器を作動させる。これにより、
CPU21は、ROM23に記憶された図示しないプロ
グラムの実行により、記憶装置25のハードディスクH
Dに記憶されている図7〜16に示すプログラムおよび
同プログラムの実行時に利用される色テーブルおよび輝
度テーブルを読み出してRAM24に記憶させ、同RA
M24に記憶されたプログラムを起動する。なお、これ
らのプログラムがハードディスクHDに記憶されていな
い場合には、コンパクトディスクCD、フレキシブルデ
ィスクFDなどに記憶されているプログラムをハードデ
ィスクHDに記憶させた後、または外部機器42または
通信ネットワーク43を介した外部から前記プログラム
をハードディスクHDにダウンロードした後、前記プロ
グラムをRAM24に転送して起動する。
【0023】図7のメインプログラムの実行は、ステッ
プ100にて開始され、CPU21は、ステップ102
の初期設定処理後、ステップ104〜112からなる循
環処理を繰返し実行する。この初期設定処理において
は、各種レジスタ、フラグ、変数を初期値に設定した
り、通信インターフェース37およびタイマ22をクリ
アしたり、ディスプレイ13に初期画面を表示させる。
例えば、自動演奏に関する楽曲名の選択をユーザに促す
画面をディスプレイ13に表示する。また、この初期設
定処理においては、特にRAM内に押鍵指示ランプ14
および視覚表示器15の発光素子を表示制御するための
演奏データを記憶しておく視覚表示用バッファ領域を確
保する。また、後述する調の検出に利用するための演奏
データを記憶しておく調検出用バッファ領域も確保す
る。
【0024】ステップ104のパネルスイッチ処理ルー
チンの詳細は図8に詳細に示されており、同ルーチンの
実行はステップ200にて開始される。この実行開始
後、CPU21は、ステップ202にて、音量、音色、
自動伴奏、効果、テンポなどの演奏情報の設定処理を実
行する。この演奏情報の設定処理においては、ユーザが
必要に応じてディスプレイ13を見ながらパネル操作子
12を操作する。これにより、前記演奏情報がユーザの
所望とする値に設定される。そして、これらの情報は、
必要に応じてRAM24に記憶され、または音源回路3
5および効果回路36に供給される。
【0025】また、ステップ204においては、自動演
奏の選択、自動演奏曲の選択、自動演奏のスタートおよ
びストップ指示などの自動演奏関係の設定処理を実行す
る。この場合も、ユーザは必要に応じてディスプレイ1
3を見ながらパネル操作子12を操作する。自動演奏の
選択とは、この電子楽器において自動演奏機能を働かせ
るか否かの選択を意味するもので、自動演奏機能が働か
せる場合には、自動演奏フラグAUTは“1”に設定さ
れる。また、自動演奏機能を働かせない場合には、自動
演奏フラグAUTは“0”に設定される。
【0026】自動演奏曲の選択とは、自動演奏される楽
曲の選択を意味するものである。この場合、記憶装置2
5のハードディスクに記憶されている自動演奏データの
楽曲名をディスプレイ13に表示させながら、ユーザは
パネル操作子12を操作することにより自動演奏曲を選
択する。この選択に応答して、CPU21は、選択され
た楽曲に関する自動演奏データをハードディスクから読
み出してRAM24に記憶させておく。また、ハードデ
ィスク以外のフレキシブルディスク、外部機器42およ
び通信ネットワーク43から自動演奏データを入手する
ことも可能である。
【0027】自動演奏のスタートおよびストップ指示と
は、前記選択された自動演奏データの再生開始を指示す
ること、および開始された自動演奏データの再生の停止
を指示することを意味する。この場合、ユーザは複数の
パネル操作子12のうちのスタート・ストップ操作子を
操作する。すなわち、自動演奏データの再生が停止して
いる状態で前記スタート・ストップ操作子を操作すれ
ば、自動演奏の開始が指示されてランフラグRUNは
“1”に設定される。また、自動演奏データが再生され
ている状態で前記スタート・ストップ操作子を操作すれ
ば、自動演奏の停止が指示されてランフラグRUNは
“0”に設定される。
【0028】次のステップ206においては、視覚表示
の設定処理がなされる。この場合も、ユーザは必要に応
じてディスプレイ13を見ながらパネル操作子12を操
作する。まず、視覚表示器15における視覚表示を選択
するか否かがユーザにより選択される。視覚表示が選択
されれば、表示フラグDSPは“1”に設定される。視
覚表示の選択が解除されれば、表示フラグDSPは
“0”に設定される。
【0029】また、このステップ206においては、視
覚表示される演奏データも選択される。すなわち、ユー
ザは、鍵盤11の演奏による演奏データを視覚表示させ
るか否か、自動演奏による演奏データを視覚表示させる
か否かをそれぞれ独立して選択することができる。ま
た、これらの鍵盤11および自動演奏による演奏データ
の選択おいては、さらに、メロディパートを視覚表示さ
せるか否か、伴奏パートを視覚表示させるか否かをそれ
ぞれ独立に選択できる。さらに、自動演奏データの一部
を修正した演奏データ(ベロシティ修正データ)を視覚
表示させるか否かを選択することも可能である。なお、
このベロシティ修正データを視覚表示する場合には、ユ
ーザセットフラグUSSが”1”に設定され、それ以外
のときは”0”に設定される。このステップ206の処
理後、ステップ208にてパネルスイッチ処理ルーチン
の実行を終了する。
【0030】ふたたび、図7のメインプログラムの説明
に戻ると、前記ステップ104のパネルスイッチ処理ル
ーチンの実行後、CPU21はステップ106にて表示
態様設定処理ルーチンを実行する。この表示態様設定処
理ルーチンにおいては、ユーザのパネル操作子12を用
いた選択操作により、CPU21に、図9に示す輝度変
更対象選択処理ルーチン、図10の表示色変更処理ルー
チンまたは図11のベロシティ値修正処理ルーチンを選
択的に実行させる。輝度変更対象選択処理ルーチンにお
いては、演奏データにより表される楽曲の調、演奏デー
タにより表される楽音の音高変化、または演奏データに
より表される演奏パートのいずれにより、押鍵指示ラン
プ14および視覚表示器15の輝度(明るさ)を変更制
御するかを選択する。
【0031】また、表示色変更処理ルーチンにおいて
は、各音名に割当てられた発光色(表示色)をユーザの
パネル操作により変更する。ベロシティ値修正処理ルー
チンにおいては、演奏データの一部であるベロシティデ
ータを、ユーザによるパネル操作により押鍵指示ランプ
14および視覚表示器15の輝度を表すデータに変更す
る。なお、これらの輝度変更対象選択処理ルーチン、表
示色変更処理ルーチンおよびベロシティ値修正処理ルー
チンについては、詳しく後述する。
【0032】前記ステップ106の処理後、ステップ1
08にて押離鍵検出および発音処理を行う。このステッ
プ108の処理においては、鍵盤11における演奏が検
出され、同検出された鍵盤演奏データが音源回路35に
供給されて楽音信号の発生が制御される。すなわち、鍵
盤11にて新たな鍵が押鍵されると、この新たな押鍵お
よび同押鍵に伴う鍵タッチ強さが押離鍵および鍵タッチ
検出回路31によって検出される。そして、CPU21
は、この押された鍵を表すノート番号データNNおよび
鍵タッチ強さを表すベロシティデータを押離鍵および鍵
タッチ検出回路31から入力して、これらのデータに押
鍵を表すキーオンデータを付加して音源回路35に供給
する。
【0033】音源回路35は、これらのキーオンデー
タ、ノート番号データNNおよびベロシティデータに加
え、前記パネルスイッチ処理によりCPU21から供給
された音量、音色などを表すデータを用いて楽音信号を
形成して効果回路36に出力する。この場合、形成され
る楽音信号は、ノート番号データNNにより表された音
高を有し、音色を表すデータにより制御された音色を有
し、ベロシティデータおよび音量を表すデータにより制
御された音量を有するものである。効果回路36は、こ
の楽音信号に、前記パネルスイッチ処理によりCPU2
1から供給された効果制御データに対応した効果を付与
してサウンドシステム38に出力する。サウンドシステ
ム38は、前記効果の付与された楽音信号に対応した楽
音を発音する。
【0034】一方、鍵盤11にて押鍵中であった鍵が離
鍵されると、この離鍵が押離鍵および鍵タッチ検出回路
31によって検出される。そして、CPU21は、この
離鍵された鍵を表すノート番号データNNを押離鍵およ
び鍵タッチ検出回路31から入力して、このデータに離
鍵を表すキーオフデータを付加して音源回路35に供給
する。音源回路35は、これらのキーオフデータおよび
ノート番号データNNに基づき、ノート番号データNN
に対応した音高を有する発生中の楽音信号を減衰させ
て、その後に同楽音信号の発生を終了する。これによ
り、鍵盤11の演奏操作に応じた楽音がサウンドシステ
ム38から発音される。
【0035】また、このステップ108の処理において
は、RAM24内の視覚表示用バッファ領域に、鍵盤1
1の演奏による演奏データであって押鍵指示ランプ14
および視覚表示器15にて表示されるべき演奏データを
記憶しておく。すなわち、前記図8のパネルスイッチ処
理ルーチンのステップ206により、鍵盤11の演奏メ
ロディパートを表示することが選択されていれば、鍵盤
11にて新たに押鍵された鍵に関するノート番号データ
NNおよびベロシティデータのうちでメロディパートに
属するものが視覚表示用バッファ領域に記憶される。ま
た、前記ステップ206により、鍵盤11の伴奏パート
を表示することが選択されていれば、鍵盤11にて新た
に押鍵された鍵に関するノート番号データNNおよびベ
ロシティデータのうちで伴奏パートに属するものが視覚
表示用バッファ領域に記憶される。
【0036】一方、鍵盤11にて前記押鍵中の鍵が離鍵
された場合、同離鍵された鍵に関するノート番号データ
NNおよびベロシティデータが視覚表示用バッファ領域
に記憶されていれば、これらのノート番号データNNお
よびベロシティデータが消去される。なお、演奏鍵がメ
ロディパートおよび伴奏パートのいずれかに属するか
は、予め決められた基準音高を境に、ノート番号データ
NNが基準音高以上ある場合にはメロディパートとし、
基準音高未満であれば伴奏パートとするとよい。これに
より、押鍵指示ランプ14および視覚表示器15にて表
示されることが選択されているパートに属する鍵盤演奏
データであって、鍵盤11にて押鍵中である鍵に関する
鍵盤演奏データが、RAM24内の視覚表示用バッファ
領域に常に記憶されていることになる。
【0037】また、このステップ108の処理おいて
は、RAM24に設けた調検出用バッファ領域にも演奏
データを書込んでおく。この場合、現在から過去に遡っ
て所定区間(例えば、4小節程度分)に押鍵された鍵ま
たは所定数の押鍵に関するノート番号データNNが調検
出用バッファ領域に記憶される。具体的には、新たな押
鍵が検出されるごとに同押鍵された鍵に関するノート番
号データNNを調検出用バッファ領域に押鍵順に記憶す
るとともに、同バッファ領域内に記憶されているノート
番号データNNに関して前記所定区間または所定数を超
える分が去される。
【0038】前記ステップ108の処理後、CPU21
はステップ110にて自動演奏処理を実行する。この場
合、自動演奏機能が選択されていない、または自動演奏
が停止状態にあれば、すなわち前記図8のステップ20
4にて自動演奏フラグAUTが“0”に設定されている
か、またはランフラグRUNが“0”であれば、実質的
な処理を実行しない。一方、自動演奏機能が選択されて
おり、かつ自動演奏の開始が指示されていれば、すなわ
ち前記図8のステップ204にて自動演奏フラグAUT
およびランフラグRUNが共に“1”に設定されていれ
ば、前記図8のステップ204の処理によりRAM24
に転送記憶されている自動演奏データが読み出される。
【0039】この自動演奏データの読出しにおいては、
図4に示すように、チャンネル1〜16ごとに、演奏イ
ベントデータおよびデュレーションデータを楽曲の進行
すなわち時間経過に従って順次読み出す。この場合、デ
ュレーションデータは次の演奏イベントデータの読み出
すまでの時間計測に利用される。この点については、周
知の技術であるので詳しい説明を省略する。
【0040】演奏イベントデータ中のキーオン演奏イベ
ントデータが読み出されれば、同読み出されたキーオン
データ、ノート番号データNNおよびベロシティデータ
が音源回路35に供給されて、前記鍵盤11の演奏の場
合と同様に、前記データに従った楽音が新たに発音され
る。また、演奏イベントデータ中のキーオフ演奏イベン
トデータが読み出されれば、同読み出されたキーオフデ
ータおよびノート番号データNNが音源回路35に供給
されて、前記鍵盤11の演奏の場合と同様に、ノート番
号データNNに対応するとともに発音中の楽音が減衰制
御されたのち、その発音が終了される。したがって、こ
の自動演奏の場合、楽曲の進行に従って読み出される演
奏データに応じた楽音が発音される。
【0041】また、このステップ110の処理において
も、RAM24内の視覚表示用バッファ領域に、自動演
奏による演奏データであって押鍵指示ランプ14および
視覚表示器15にて表示されるべき演奏データを記憶し
ておく。そして、この場合も、前記図8のパネルスイッ
チ処理ルーチンのステップ206によって表示すること
が選択されているパートに関する自動演奏データが視覚
表示用バッファ領域に記憶される。すなわち、前記選択
パートに応じて、キーオン演奏イベントデータの場合に
はノート番号データNNおよびベロシティデータを視覚
表示用バッファ領域に記憶するようにし、キーオフ演奏
イベントデータの場合には前記視覚表示用バッファ領域
に記憶したノート番号データNNおよびベロシティデー
タを消去するようにする。
【0042】ただし、この自動演奏データの場合には、
メロディパートおよび伴奏パートの演奏データはチャン
ネル1〜16によって区別されているので、読出しチャ
ンネルに応じて演奏データのパートは区別される。ま
た、この場合も、演奏イベントデータ中のノート番号デ
ータNNにより前記パートの区別を行うようにしてもよ
い。その結果、押鍵指示ランプ14および視覚表示器1
5にて表示されることが選択されているメロディパート
および/または伴奏パネルに属する自動演奏データであ
って、楽音を発音制御中(厳密にはキーオン中に係る演
奏データ)の自動演奏データが、RAM24内の視覚表
示用バッファ領域に常に記憶されていることになる。
【0043】前記ステップ110の処理後、CPU21
はステップ112にて視覚表示ルーチンを実行する。こ
の視覚表示ルーチンは図12に詳細に示されており、前
述した表示フラグDSP、自動演奏フラグAUT、ユー
ザセットフラグUSS、調フラグCHO、音高変化フラ
グUPDおよびパートフラグPRTに応じて、RAM2
4内の視覚表示用バッファ領域内に記憶されている演奏
データを用いて、押鍵指示ランプ14および視覚表示器
15を各種態様で表示制御する。以下、この各種態様ご
とに、押鍵指示ランプ14および視覚表示器15の表示
制御について順次説明する。
【0044】(a)まず、演奏データにより表された楽曲
の調に応じて、表示態様を制御する場合について説明す
る。この場合、ユーザは、前記図7のステップ106の
表示態様設定ルーチンにおいて、図9に示す輝度変更対
象選択処理ルーチンをCPU21に実行させる。この輝
度変更対象選択処理ルーチンの実行は、ステップ300
にて開始され、CPU21は、ステップ302にて、輝
度を変更制御する対象を調、音高変化およびパートの中
から選択する旨をユーザに促す。具体的には、ディスプ
レイ13に、調、音高変化およびパートの3種類を表示
して、ユーザにいずれかを選択させる。この場合、ユー
ザは、パネル操作子12を用いて調を選択する。この選
択により、CPU21は調フラグCHOを“1”に設定
し、それ以外の音高変化フラグUPDおよびパートフラ
グPRTを“0”に設定して、ステップ304にてこの
輝度変更対象選択処理ルーチンの実行を終了する。
【0045】また、この場合、前記図8のステップ20
6の処理時に、ユーザは視覚表示を選択して視覚表示フ
ラグDSPを“1”に設定しておくとともに、ベロシテ
ィ修正データの利用を選択しないでユーザセットフラグ
USSを“0”に設定しおく。
【0046】したがって、図7のステップ112の視覚
表示ルーチンの実行時、すなわち図12のステップ40
0〜422からなる視覚表示ルーチンの実行時には、ス
テップ402にて「YES」、ステップ406にて「N
O」、ステップ408にて「YES」と判定されて、C
PU21はステップ414の調制御ルーチンを実行す
る。なお、自動演奏機能が選択されていなくて自動演奏
フラグAUTが“0”に設定されているときには、ステ
ップ404にて「NO」と判定されるので、ステップ4
06の判定処理は実行されない。
【0047】調制御ルーチンは図13に詳細に示されて
おり、その実行がステップ500にて開始される。この
ステップ500の開始後、ステップ502にて、RAM
24内の視覚表示用バッファ領域内に記憶されている演
奏データ(ノート番号データNNおよびベロシティデー
タ)を参照し、点灯中の押鍵指示ランプ14および視覚
表示器15の発光素子のうちで、視覚表示用バッファ領
域に記憶されていないノート番号データNNに対応した
押鍵指示ランプ14および視覚表示器15の発光素子が
あれば、該当する押鍵指示ランプ14および視覚表示器
15の発光素子を消灯制御する。これは、押鍵指示ラン
プ14および視覚表示器15の発光素子は、押鍵中の鍵
に関する鍵盤演奏データおよびキーオンに関する自動演
奏データに応じて点灯するものであり、また視覚表示用
バッファ領域には押鍵中(キーオン中)に係る演奏デー
タのみが記憶されていて、離鍵中(キーオフ中)に係る
演奏データは視覚表示用バッファ領域から消去されるよ
うにしてあるからである。
【0048】次に、ステップ504にて、視覚表示用バ
ッファ領域に新たに記憶された演奏データ(以下、新た
な演奏データという)を探し出す。この場合、前記とは
逆に、視覚表示用バッファ領域に記憶されているノート
番号データNNであって、消灯中の押鍵指示ランプ14
および視覚表示器15の発光素子に対応したノート番号
データNNを探せばよい。そして、この新たなノート番
号データNNに対応した押鍵指示ランプ14および視覚
表示器15の発光素子の表示色(発光色)を決定する。
この表示色の決定にあたっては、前記新たなノート番号
データNNを「12」で除算して、その余りに基づいて
音名を検出する。前記除算の余りの値0,1,2・・・
11が、12音名C,C#,D・・・Bに対応している
ことは、図17からも明らかである。そして、前記電子
楽器の作動開始時にRAM24に転送した色テーブル
(図5)を参照し、前記検出した音名(前記計算した余
り)に対応した表示色を決定する。
【0049】次に、ステップ506にて、前記新たなノ
ート番号データNNに対応したベロシティデータに基づ
いて、押鍵指示ランプ14および視覚表示器15の発光
素子の輝度(明るさ)を決定する。この場合には、前記
電子楽器の作動開始時にRAM24に転送した輝度テー
ブル(図6)を参照し、前記ベロシティデータ値に応じ
た輝度「2」〜「4」を決定する。
【0050】前記ステップ506の処理後、ステップ5
08にて演奏データにより表される楽曲の調が長調であ
るか短調であるかを検出する。この調の検出において
は、鍵盤演奏データに関する場合と、自動演奏データに
関する場合とで異なる。
【0051】鍵盤演奏データに関する場合には、RAM
24の調検出用バッファ領域に記憶されている演奏デー
タのうちのノート番号データNNが参照される。具体的
には、これらのノート番号データNNが各調の7音階に
属する音名を表している数を調ごとに調べて、最も多い
数が属する調を現在の調であるとして決定する。また、
伴奏パートの同一タイミングの複数の演奏データにより
表された和音が、各調のトニック、ドミナントおよびサ
ブドミナントのいずれかの和音と一致する度合いが最も
高い調を探し、同探し出した調を現在の調であるとして
決定してもよい。そして、最終的に、鍵盤演奏データに
より表される楽曲が長調であるか、短調であるかを検出
する。また、演奏データの数が少なかったり、前記一致
度などが低すぎて調を決定できない場合には、調検出不
能とする。
【0052】また、自動演奏データの場合には、現在再
生中の演奏データの前後(特に、後)の所定区間(また
は所定数)の複数の演奏データをRAM24内から読み
出して、同読み出した演奏データに対して前記鍵盤演奏
データの場合と同様な調検出処理を行う。これにより、
自動演奏データに関しても、検出不能をも含めて長調お
よび短調の検出が行われる。
【0053】前記ステップ508の調の検出処理後、ス
テップ510、512にて前記検出した調が長調であっ
たか、短調であったかを判定する。前記検出した調が長
調であれば、ステップ510にて「YES」と判定し、
ステップ514にて前記ステップ506の処理により決
定した輝度(「2」,「3」または「4」)に「1」を
加算して、同決定輝度をプラス側に修正する。また、前
記検出した調が短調であれば、ステップ512にて「Y
ES」と判定し、ステップ516にて前記ステップ50
6の処理により決定した輝度から「1」を減算して、同
決定輝度をマイナス側に修正する。さらに、調の検出が
不能であった場合には、ステップ510,512にてそ
れぞれ「NO」と判定し、前記ステップ506の処理に
より決定した輝度を維持する。
【0054】これらのステップ510〜516の処理
後、ステップ518にて、前記ステップ504の処理に
より探し出された新たなノート番号データNN、同処理
により決定された表示色を表す表示色データ、および前
記ステップ506の処理により決定されるとともに前記
ステップ508〜516の処理により修正された輝度を
表す輝度データを、発光制御回路31に出力する。そし
て、ステップ520にて、この調制御ルーチンの実行を
終了する。
【0055】発光制御回路34は、前記供給されたノー
ト番号データNNにより特定される鍵位置の押鍵指示ラ
ンプ14および視覚表示器15の発光素子を点灯する。
この場合、各発光素子の点灯色は前記供給された表示色
データによって指定された表示色であり、各発光素子の
輝度(明るさ)は前記供給された輝度データによって指
定された輝度である。その結果、押鍵指示ランプ14お
よび視覚表示器15の発光素子は、鍵盤演奏または自動
演奏による演奏データによって表された音高位置にて、
同音高に対応した色で点灯する。そして、その輝度は、
前記演奏データのベロシティデータが大きくなるに従っ
て高く、かつ演奏データにより表される楽曲が長調であ
れば高く、また短調であれば低くなる。
【0056】その結果、この視覚表示制御によれば、押
鍵指示ランプ14および視覚表示器15の発光素子の表
示態様は、演奏データにより発音される楽音の音高、音
量および調に応じて変更制御される。特に、調(長調ま
たは短調)は、ステップ508〜516による演奏デー
タの分析により検出された楽曲の音楽的特徴を表すの
で、押鍵指示ランプ14および視覚表示器15の発光素
子の表示態様が演奏データにより表された楽曲の音楽的
特徴に応じて変更制御されることになる。
【0057】(b)次に、演奏データにより表された楽音
の音高変化に応じて、表示態様を制御する場合について
説明する。この場合、ユーザは、前述した図9に示す輝
度変更対象選択処理ルーチンの実行により、輝度を変更
制御する対象として音高変化を選択する。これにより、
音高変化フラグUPDが“1”に設定され、それ以外の
調フラグCHOおよびパートフラグPRTは“0”に設
定される。また、前記調を選択した場合と同様に、前記
図8のステップ206の処理時に、視覚表示フラグDS
Pを“1”に設定しておくとともに、ユーザセットフラ
グUSSを“0”に設定しおく。
【0058】したがって、この場合には、図12のステ
ップ400〜422からなる視覚表示ルーチンの実行時
には、ステップ402にて「YES」、ステップ406
にて「NO」、ステップ408にて「NO」、ステップ
410にて「YES」と判定されて、CPU21はステ
ップ416の音高変化制御ルーチンを実行する。
【0059】音高変更制御ルーチンは図14に詳細に示
されており、その実行がステップ530にて開始され
る。このステップ530の開始後、前記図13のステッ
プ502〜506と同様なステップ532〜536の処
理により、離鍵中(キーオフ中)に係る演奏データに関
する押鍵指示ランプ14および視覚表示器15の発光素
子が消灯制御される。また、新たな押鍵(キーオン)に
係る演奏データに関しては、同データによる発光制御に
おける表示色および輝度がノート番号データNNおよび
ベロシティデータによって決定される。
【0060】前記ステップ532〜536の処理後、ス
テップ538にて新たな演奏データに関する音高変化を
検出する。この音高変化の検出においては、前回点灯制
御した演奏データのノート番号データNNと、今回点灯
制御するための演奏データ(前記新たな演奏データ)の
ノート番号データNNとが、鍵盤演奏データおよび自動
演奏データについてそれぞれ独立して比較される。今回
演奏データのノート番号データNNが前回の演奏データ
のノート番号データNNよりも大きければ、音高は上昇
していると検出される。今回演奏データのノート番号デ
ータNNが前回の演奏データのノート番号データNNよ
りも小さければ、音高は下降していると検出される。両
ノート番号データNNが等しければ、音高変化なしが検
出される。なお、この音高変化の検出は、鍵盤演奏デー
タに関しても、自動演奏データに関しても、メロディパ
ートに属する場合が有効である。
【0061】前記ステップ538の音高変化の検出処理
後、ステップ540、542にて前記検出した音高変化
が上昇か、下降かを判定する。前記検出した結果が上昇
であれば、ステップ540にて「YES」と判定し、ス
テップ544にて前記ステップ536の処理により決定
した輝度(「2」,「3」または「4」)に「1」を加
算して、同決定輝度をプラス側に修正する。また、前記
検出結果が下降であれば、ステップ542にて「YE
S」と判定し、ステップ546にて前記ステップ536
の処理により決定した輝度から「1」を減算して、同決
定輝度をマイナス側に修正する。さらに、音高変化なし
であれば、ステップ540,542にてそれぞれ「N
O」と判定し、前記ステップ536の処理により決定し
た輝度を維持する。
【0062】これらのステップ540〜546の処理
後、ステップ548にて、前記図13のステップ518
の処理と同様に、ステップ534の処理により探し出さ
れた新たなノート番号データNN、同処理により決定さ
れた表示色を表す表示色データ、および前記ステップ5
36の処理により決定されるとともに前記ステップ53
8〜546の処理により修正された輝度を表す輝度デー
タに基づき、発光制御回路31との協働により、押鍵指
示ランプ14および視覚表示器15の発光素子を点灯制
御する。この場合も、押鍵指示ランプ14および視覚表
示器15の発光素子は、鍵盤演奏または自動演奏による
演奏データに表された音高位置にて、同音高に対応した
色で点灯する。しかし、その輝度は、演奏データのベロ
シティデータが大きくなるに従って高く、かつ演奏デー
タにより表される楽音の音高が上昇方向にあれば高く、
また下降方向であれば低くなる。
【0063】その結果、この視覚表示制御によれば、押
鍵指示ランプ14および視覚表示器15の発光素子の表
示態様は、演奏データにより発音される楽音の音高、音
量および音高変化に応じて変更制御される。特に、音高
変化は、ステップ538〜546による演奏データの分
析により検出された楽曲の音楽的特徴を表すので、押鍵
指示ランプ14および視覚表示器15の発光素子の表示
態様が演奏データにより表された楽曲の音楽的特徴に応
じて変更制御されることになる。
【0064】(c)次に、演奏データにより表された演奏
パートに応じて、表示態様を制御する場合について説明
する。この場合、ユーザは、前述した図9に示す輝度変
更対象選択処理ルーチンの実行により、輝度を変更制御
する対象として演奏パートを選択する。これにより、パ
ートフラグPRTが“1”に設定され、それ以外の調フ
ラグCHOおよび音高変化フラグUPDは“0”に設定
される。また、前記調を選択した場合と同様に、前記図
8のステップ206の処理時に、視覚表示フラグDSP
を“1”に設定しておくとともに、ユーザセットフラグ
USSを“0”に設定しおく。
【0065】したがって、この場合には、図12のステ
ップ400〜422からなる視覚表示ルーチンの実行時
には、ステップ402にて「YES」、ステップ406
にて「NO」、ステップ408にて「NO」、ステップ
410にて「NO」、ステップ412にて「YES」と
判定されて、CPU21はステップ418のパート制御
ルーチンを実行する。
【0066】パート制御ルーチンは図15に詳細に示さ
れており、その実行がステップ560にて開始される。
このステップ560の開始後、前記図13のステップ5
02〜506と同様なステップ562〜566の処理に
より、離鍵中(キーオフ中)に係る演奏データに関する
押鍵指示ランプ14および視覚表示器15の発光素子が
消灯制御される。また、新たな押鍵(キーオン)に係る
演奏データに関しては、同データによる発光制御におけ
る表示色および輝度がノート番号データNNおよびベロ
シティデータによって決定される。
【0067】前記ステップ562〜566の処理後、ス
テップ568にて新たな演奏データがメロディパートと
伴奏パートとのいずれのパートに属するかを検出する。
この演奏パートの検出においては、新たな演奏データの
ノート番号データNNにより表される音高が基準となる
音高以上であるか否かを判定する。ノート番号データN
Nが基準値以上であれば、新たな演奏データはメロディ
パートに関するものであるとして検出する。ノート番号
データNNが基準値未満であれば、新たな演奏データは
伴奏パートに関するものであるとして検出する。
【0068】前記ステップ568の演奏パートの検出処
理後、ステップ570、572にて前記検出した演奏パ
ートはメロディパートと伴奏パートのいずれのパートで
あるかを判定する。前記検出結果がメロディパートであ
れば、ステップ570にて「YES」と判定し、ステッ
プ574にて前記ステップ566の処理により決定した
輝度(「2」,「3」または「4」)に「1」を加算し
て、同決定輝度をプラス側に修正する。また、前記検出
結果が伴奏パートであれば、ステップ570にて「N
O」と判定し、ステップ574にて前記ステップ566
の処理により決定した輝度から「1」を減算して、同決
定輝度をマイナス側に修正する。
【0069】これらのステップ570〜574の処理
後、ステップ576にて、前記図13のステップ518
の処理と同様に、前記ステップ564の処理により探し
出された新たなノート番号データNN、同処理により決
定された表示色を表す表示色データ、および前記ステッ
プ566の処理により決定されるとともに前記ステップ
568〜574の処理により修正された輝度を表す輝度
データに基づき、発光制御回路31との協働により、押
鍵指示ランプ14および視覚表示器15の発光素子を点
灯制御する。この場合も、押鍵指示ランプ14および視
覚表示器15の発光素子は、鍵盤演奏または自動演奏に
よる演奏データによって表された音高位置にて、同音高
に対応した色で点灯する。しかし、その輝度は、演奏デ
ータのベロシティデータが大きくなるに従って高く、か
つ演奏データがメロディパートに関するものであれば高
く、また伴奏パートに関するものであれば低くなる。
【0070】その結果、この視覚表示制御によれば、押
鍵指示ランプ14および視覚表示器15の発光素子の表
示態様は、演奏データにより発音される楽音の音高、音
量および演奏パートに応じて変更制御される。特に、演
奏パートは、ステップ568〜574による演奏データ
の分析により検出された楽曲の音楽的特徴を表すので、
押鍵指示ランプ14および視覚表示器15の発光素子の
表示態様が演奏データにより表された楽曲の音楽的特徴
に応じて変更制御されることになる。
【0071】このように、図12の視覚表示ルーチン、
図13の調制御ルーチン、図14の音高変化制御ルーチ
ンおよび図15のパート制御ルーチンの実行により、鍵
盤演奏データまたは/および自動演奏データが分析され
て、演奏データにより表される楽曲の調、演奏データに
より表される楽音の音高変化、または演奏データにより
表される演奏パートなど、演奏データがもつ音楽的特徴
が検出される。そして、楽器本体10の背面に表示され
た視覚表示器15の表示態様(輝度)が前記検出された
音楽的特徴に応じて変更制御される。したがって、視覚
表示器の表示態様が、鍵盤11の演奏操作または自動演
奏部の時間経過に従った読出しによる演奏データに対応
して音楽的に変更制御される。その結果、視覚表示器の
表示態様が複雑になるとともに、音楽に合ったものにす
ることができ、演奏効果を視覚的にも、より高めること
ができる。
【0072】また、前記図8のステップ206の処理に
より、視覚表示器15にて表示される演奏データとし
て、メロディパート、伴奏パートまたは両パートの演奏
データを採用するかを鍵盤演奏データおよび自動演奏デ
ータ別にそれぞれ独立に選択するようにした。これによ
り、演奏データにより表される演奏パート別の視覚表示
器15の表示の有無が制御され、ユーザは演奏データに
応じた視覚表示器15の表示態様を自由かつ種々に設定
することができ、視覚表示器15の表示態様を複雑に変
化させたり、ユーザの意思を反映したものにすることが
でき、演奏効果を視覚的にも、より高めることができ
る。
【0073】(d)次に、自動演奏データの一部を修正し
た演奏データに基づいて、押鍵指示ランプ14および視
覚表示器15の発光素子の発光を制御する場合について
説明する。
【0074】この場合、ユーザは、前記図7のステップ
106の表示態様設定ルーチンにおいて、図11に示す
ベロシティ値修正処理ルーチンをCPU21に実行させ
る。このベロシティ値修正処理ルーチンの実行は、ステ
ップ330にて開始され、CPU21は、ステップ33
2にて前記図8のステップ204の処理によって選択さ
れてRAM24に記憶されている自動演奏データが有す
るパートをディスプレイ13に表示する。本実施形態の
場合、パートは自動演奏データのチャンネル1〜16に
対応しているので、チャンネル1〜16を表示すること
になる。そして、ステップ334にて、ユーザがチャン
ネル1〜16のいずれか一つのチャンネルを選択するよ
うに、ディスプレイ13に表示する。ユーザがパネル操
作子12を用いて一つのチャンネルを選択すれば、CP
U21は、ステップ336にてユーザによって選択され
た修正パートの自動演奏データをRAM24の別のエリ
アにコピーする。そして、ステップ238にて、この修
正パートの自動演奏データをディスプレイ13上に表示
し、最初のキーオン演奏イベントデータにマークを付す
る。
【0075】前記ステップ338の処理後、CPU21
は、ステップ340〜346からなる循環処理を繰り返
す。ステップ340においては、ユーザにマークの付さ
れた演奏データ中のベロシティデータを変更することを
促す。そして、ユーザが修正ベロシティ値を変更すれ
ば、CPU21は同ステップ340にて前記変更された
修正ベロシティ値を入力する。この修正ベロシティ値
は、後述する処理により、押鍵指示ランプ14および視
覚表示器15の発光素子の点灯輝度を表すもので、図6
に示す「1」〜「5」のうちのいずれかの値の中から選
ばれる。前記ステップ340の処理後、CPU21はス
テップ342にてマークの付されたキーオン演奏イベン
トデータ(前記RAM24の別のエリアにコピーされた
キーオン演奏イベントデータ)のベロシティデータ値を
前記入力した修正ベロシティ値に変更する。
【0076】次に、ステップ344にて、前記RAM2
4にコピーされた自動演奏データのうちで、次のキーオ
ン演奏イベントデータが存在するか、すなわち最後のキ
ーオン演奏イベントデータにまで達したかを判定する。
次のキーオン演奏イベントデータが存在すれば、ステッ
プ344にて「YES」と判定して、ステップ346に
進む。ステップ346においては、次のキーオン演奏イ
ベントデータにマークを付して、ステップ340に戻
る。この場合、前記RAM24にコピーした全てのキー
オン演奏イベントデータをディスプレイ13に表示する
ことは不能であるので、必要に応じてディスプレイ13
の画面スクロールを実行する。
【0077】そして、前記ステップ340〜346から
なる処理がふたたび実行されて、前記RAM24にコピ
ーしたキーオン演奏イベントデータ中のベロシティデー
タ値が輝度を表す値「1」〜「5」のいずれかの値に順
次設定される。そして、全てのキーオン演奏イベントデ
ータ中のベロシティデータ値が輝度を表す値に変更され
て、次のキーオン演奏イベントデータが存在しなくなる
と、ステップ344にて「NO」と判定して、ステップ
348にてこのベロシティ値修正処理ルーチンの実行を
一旦終了する。なお、ユーザがさらに他のチャンネルの
自動演奏データの修正を選択する場合には、ユーザは図
11のベロシティ値修正処理ルーチンをCPU21にふ
たたび実行させる。
【0078】また、この場合、前記図8のステップ20
6の処理時に、ユーザは視覚表示を選択して視覚表示フ
ラグDSPを“1”に設定しておくとともに、ベロシテ
ィ修正データの利用を選択するためのユーザセットフラ
グUSSを“1”に設定しておく。さらに、この場合に
は、前記図8のステップ204の処理時に、自動演奏を
選択することを表す自動演奏フラグAUTを“1”に設
定するとともに、ランフラグRUNも”1”に設定す
る。
【0079】これにより、前述した図7のステップ11
0の自動演奏処理ルーチンにおいては、RAM24に記
憶されている自動演奏データが時間経過に従って順次読
み出されて、音源回路35に供給される。そして、前述
のように自動演奏音がサウンドシステム38から発音さ
れる。一方、この自動演奏処理ルーチンにおいては、前
記RAM24にコピーされるとともに、前述のベロシテ
ィ値修正処理ルーチンの実行によりベロシティデータ値
が輝度を表すデータに変更された自動演奏データも時間
経過に従って読み出されて、前述した場合と同様に、R
AM24に設けた視覚表示用バッファ領域にキーオン中
に係る自動演奏データが常に記憶されている。
【0080】なお、本実施形態では、ベロシティデータ
値の修正を希望するチャンネルの自動演奏データをRA
M24に別途コピーして使用するようにしたので、自動
演奏は上記説明した場合と同様に実行される。すなわ
ち、全てのチャンネルの自動演奏データに基づく自動演
奏音が発音される。しかし、前記コピーを省略して、自
動演奏曲の選択時にRAM24に書込んだ自動演奏デー
タの特定のチャンネルのベロシティデータ値を前述の方
法で輝度を表すデータに変更するようにしてもよい。そ
して、この場合には、前記図8のステップ206の処理
時に、視覚表示する演奏データとして、前記ベロシティ
データ値を変更したチャンネル(パート)を選択するよ
うにする。これによっても、前記ベロシティデータ値が
修正された演奏データのみがRAM24の視覚表示用バ
ッファ領域には記憶されることになる。また、この場合
には、ベロシティデータ値の修正された演奏データも音
源回路35に供給されるが、ベロシティデータ値は輝度
を表す「5」以下の値に設定されているので、同演奏デ
ータによる楽音の音量は極めて小さく、人間にはほとん
ど聞こえない。
【0081】そして、前記処理により視覚表示フラグD
SP、自動演奏フラグAUTおよびユーザセットフラグ
USSがそれぞれ“1”に設定されている状態で、図7
のステップ112の視覚表示ルーチンが実行されると、
同ルーチンでは、ステップ402,404においてそれ
ぞれ「YES」と判定されて、CPU21はステップ4
20のユーザセット制御ルーチンを実行する。
【0082】このユーザセット制御ルーチンは図16に
詳細に示されており、その実行がステップ600にて開
始される。このステップ600の開始後、ステップ60
2にて、前記図13のステップ502と同様な処理によ
り、RAM24の視覚表示用バッファ領域に記憶されて
いる自動演奏データを用いて、キーオフに係る演奏デー
タに関する押鍵指示ランプ14および視覚表示器15の
発光素子が消灯制御される。また、ステップ604に
て、前記図13のステップ504と同様な処理により、
新たなキーオンに係る演奏データによる発光制御ための
表示色がノート番号データNNによって決定される。
【0083】前記ステップ604の処理後、CPU21
は、ステップ606にて、視覚表示用バッファ領域に記
憶されていて、新たなキーオンに係る演奏データのベロ
シティデータ値により発光制御ための輝度を決定する。
この場合、ベロシティデータ値は、前記図11のベロシ
ティ値修正処理ルーチンの実行により、「1」〜「5」
の輝度を表す値に設定されているので、この修正ベロシ
ティデータ値を輝度を表すデータとしてそのまま用い
る。
【0084】次に、ステップ608にて、前記図13の
ステップ518の処理と同様に、ステップ604の処理
により探し出された新たなノート番号データNN、同処
理により決定された表示色を表す表示色データ、および
前記ステップ606の処理により決定された輝度を表す
輝度データ(修正ベロシティデータ)に基づき、発光制
御回路31との協働により、押鍵指示ランプ14および
視覚表示器15の発光素子を点灯制御する。この場合
も、押鍵指示ランプ14および視覚表示器15の発光素
子は、鍵盤演奏または自動演奏による演奏データによっ
て表された音高位置にて、同音高に対応した色で点灯す
る。そして、その輝度は、演奏データの修正ベロシティ
データ値に応じて制御される。
【0085】その結果、この視覚表示制御によれば、押
鍵指示ランプ14および視覚表示器15の発光素子の表
示態様である輝度は、ユーザが設定した修正ベロシティ
データ値に応じて自由かつ種々に設定される。したがっ
て、視覚表示器15の表示態様を複雑に変化させたり、
ユーザの意思を反映したものにすることができ、演奏効
果を視覚的にも、より高めることができる。
【0086】(e)次に、押鍵指示ランプ14および視覚
表示器15の発光素子の表示色をユーザが任意に変更す
る場合について説明する。この場合、ユーザは、前記図
7のステップ106の表示態様設定ルーチンにおいて、
図10に示す表示色変更処理ルーチンをCPU21に実
行させる。この表示色変更処理ルーチンの実行は、ステ
ップ310にて開始され、CPU21は、ステップ31
2にて前記電子楽器の作動開始時にRAM24に記憶し
た色テーブル(図5参照)を読み出して、ディスプレイ
13に同色テーブルの内容を表示する。そして、ステッ
プ314〜318の循環処理を繰返し実行する。
【0087】ステップ314においては、ユーザが各音
名に割当てられている表示色を変更するように、ディス
プレイ13に表示する。ユーザがパネル操作子12を用
いていずれかの表示色の変更を指示すると、CPU21
は、同ステップ314にてディスプレイ13上の表示色
名を変更する。そして、ステップ316にて、RAM2
4内の色テーブルの内容も前記ディスプレイ13の変更
に合わせて変更する。次に、CPU21は、ユーザによ
るパネル操作子12を用いた終了操作があるかを判定す
る。終了操作がなければ、ステップ318にて「NO」
と判定して、ステップ314に戻り、ステップ314〜
318からなる循環処理を続行する。これにより、RA
M24の色テーブルの内容、すなわち各音名に割当てら
れている表示色がユーザによって変更される。そして、
ユーザが前記終了操作をすれば、ステップ318にて
「YES」と判定して、ステップ320にてこの表示色
変更処理ルーチンの実行を終了する。
【0088】その後、ユーザが鍵盤演奏データまたは/
および自動演奏データに基づく押鍵指示ランプ14およ
び視覚表示器15の発光素子による視覚表示を選択すれ
ば、上述した図12の視覚表示ルーチンの実行により前
記視覚表示が行われる。この場合、図13の調制御ルー
チンのステップ504、図14のステップ534、図1
5のパート制御ルーチンのステップ564、および図1
6のステップ604にて表示色の決定において、前記変
更した色テーブルが使われて、指示ランプ14および視
覚表示器15の発光素子の発光色が制御される。
【0089】したがって、押鍵指示ランプ14および視
覚表示器15の発光素子における音名に対応した発光色
は、ユーザが任意に設定されたものになる。その結果、
ユーザは演奏データに応じた視覚表示器15の表示態様
を自由かつ種々に設定することができ、視覚表示器の表
示態様を複雑に変化させたり、ユーザの意思を反映した
ものにすることができ、演奏効果を視覚的にも、より高
めることができる。
【0090】なお、上記実施形態においては、楽器本体
10の背面に配置した視覚表示器15として、複数のカ
ラー発光素子を鍵配置に対応させて配置した。しかし、
図18(A)に示すように、多数のカラー発光素子をパネ
ル上に配置して楽器本体10の背面に貼り付けるように
してもよい。この場合も、演奏データにより表された音
高に応じて、横方向の対応する位置の複数の発光素子を
発光させるようにするとよい。また、縦横のマトリクス
上に音高を割当てておき、演奏データにより表された音
高に応じた位置の複数の発光素子を発光させるようにし
てもよい。
【0091】また、図18(B)に示すように、多数の発
光素子を適宜点灯および消灯させることにより、視覚表
示器15を鍵盤の模様に表示させることも可能である。
そして、この場合も、演奏データにより表された押鍵
(キーオン)及び離鍵(キーオフ)に応じて該当する鍵
模様を種々の表示色で点灯させるようにするとよい。
【0092】また、上記実施形態においては、簡略化す
るために、演奏データの音高に応じて表示色を決めてい
るが、調の種類(長調:C,G,D,A,E,B,G
b,Db,Ab,Eb,Bb,F、短調:Am,Em,Bm,F
#m,C#m,G#m,Ebm,Bbm,Fm,Cm,Gm,D
m)に応じて表示色や輝度(明るさ)を変化させるよう
に、ユーザ設定可能としてもよい。この場合、例えば、
長調では前記の配列の順に明るい暖色を配色し、短調で
は前記配列の順に青色の鈍色を配色すると、楽曲の音楽
的特徴に応じた視覚表示がより効果的に行われる。
【0093】また、音高の上昇・下降の変化度合いに応
じて表示色や輝度(明るさ)を変化させるように、ユー
ザ設定可能としてもよい。この場合、例えば、次の音符
に対する音程に応じて表示色を変えると、音程の変化が
激しい曲ほど表示色の変化も激しくなり、より見ごたえ
のある視覚表示が得られる。
【0094】また、調の種類や音高の上昇・下降の変化
度合いを表示色や輝度(明るさ)に変換するための変換
式を予め用意しておき、またはユーザが自由に作成する
ようにして、同変換式を用いて、演奏データによる視覚
表示の表示色や輝度を変更するようにしてもよい。
【0095】また、上記実施形態においては、自動演奏
データとして図4に示すフォーマットのデータを用いる
ようにしたが、本発明の実施にあたっては、この種のフ
ォーマットに限らず種々のものを用いることができる。
例えば、キーオンイベントデータ中にキーオンタイミン
グからキーオフタイミングまでの時間を表すゲートタイ
ムデータを付加して、キーオフイベントデータを使用し
ないようにしてもよい。
【0096】さらに、本発明の実施にあたっては、上記
実施形態およびその変形例に限定されるものではなく、
本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可
能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係る電子楽器の外観斜
視図である。
【図2】 図1および図3の押鍵指示ランプおよび視覚
表示器の発光素子の拡大図である。
【図3】 図1の電子楽器の電気回路構成を示すブロッ
ク図である。
【図4】 自動演奏データのフォーマット図である。
【図5】 色テーブルのフォーマット図である。
【図6】 輝度テーブルのフォーマット図である。
【図7】 図1のCPUにより実行されるメインプログ
ラムのフローチャートである。
【図8】 図7のパネルスイッチ処理ルーチンの詳細フ
ローチャートである。
【図9】 図7の表示態様設定処理ルーチンにて実行さ
れる輝度変更対象選択処理ルーチンの詳細フローチャー
トである。
【図10】 図7の表示態様設定処理ルーチンにて実行
される表示色変更処理ルーチンの詳細フローチャートで
ある。
【図11】 図7の表示態様設定処理ルーチンにて実行
されるベロシティ値修正処理ルーチンの詳細フローチャ
ートである。
【図12】 図7の視覚表示処理ルーチンの詳細フロー
チャートである。
【図13】 図12の調制御ルーチンの詳細フローチャ
ートである。
【図14】 図12の音高変化制御ルーチンの詳細フロ
ーチャートである。
【図15】 図12のパート制御ルーチンの詳細フロー
チャートである。
【図16】 図12のユーザセット制御ルーチンの詳細
フローチャートである。
【図17】 音名、ノート番号および色との関係を表す
図である。
【図18】 (A)(B)は楽器本体の背面に設けた視覚表
示器の変形例をそれぞれ示す概略平面図である。
【符号の説明】
10…楽器本体、11…鍵盤、12…パネル操作子、1
3…ディスプレイ、14…押鍵指示ランプ、15…視覚
表示器(発光素子)、21…CPU,23…ROM,2
4…RAM、25…記憶装置、31…押離鍵および鍵タ
ッチ検出回路、32…操作子検出回路、33…表示制御
回路、34…発光制御回路、35…音源回路、41…通
信インターフェース。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の演奏操作子を配設した楽器本体の背
    面に配置された視覚表示器と、 前記演奏操作子の演奏操作または自動演奏部の時間経過
    に従った読出しにより供給される演奏データに基づいて
    前記視覚表示器の表示を制御する表示制御手段とを備え
    た電子楽器において、 前記表示制御手段に供給される演奏データを分析して同
    演奏データがもつ音楽的特徴を検出する特徴検出手段
    と、 前記特徴検出手段により検出された音楽的特徴に応じて
    前記視覚表示器の表示態様を変更制御する表示態様変更
    制御手段とを設けたことを特徴とする電子楽器。
  2. 【請求項2】前記特徴検出手段は、前記演奏データによ
    り表される楽曲の調を検出するものである前記請求項1
    に記載した電子楽器。
  3. 【請求項3】前記特徴検出手段は、前記演奏データによ
    り表される楽音の音高変化を検出するものである前記請
    求項1に記載した電子楽器。
  4. 【請求項4】前記特徴検出手段は、前記演奏データによ
    り表される演奏パートを検出するものである前記請求項
    1に記載した電子楽器。
  5. 【請求項5】複数の演奏操作子を配設した楽器本体の背
    面に配置された視覚表示器と、 前記演奏操作子の演奏操作または自動演奏部の時間経過
    に従った読出しにより供給される演奏データに基づいて
    前記視覚表示器の表示を制御する表示制御手段とを備え
    た電子楽器において、 前記演奏データに基づく視覚表示器の表示態様を可変設
    定する表示態様設定手段を設けたことを特徴とする電子
    楽器。
  6. 【請求項6】前記表示態様設定手段は、前記演奏データ
    により表される楽音の音高に応じた前記視覚表示器の表
    示色を設定するものである前記請求項5に記載した電子
    楽器。
  7. 【請求項7】前記表示態様設定手段は、前記演奏データ
    により表される演奏パート別の前記視覚表示器の表示の
    有無を設定するものである前記請求項5に記載した電子
    楽器。
  8. 【請求項8】前記表示制御手段に供給される演奏データ
    は自動演奏部により読み出されるものであり、前記表示
    態様設定手段は、前記演奏データの一部を前記視覚表示
    器の表示態様を決定するために変更するものである電子
    楽器。
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