JP2003098665A - 新規キノンジアジドスルホン酸エステル化合物、ポジ型レジスト用感エネルギー線剤及びこれを用いたポジ型レジスト組成物 - Google Patents

新規キノンジアジドスルホン酸エステル化合物、ポジ型レジスト用感エネルギー線剤及びこれを用いたポジ型レジスト組成物

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポジ型レジスト用の感エネルギー線剤として
用いた場合に従来になくγ値を向上することができる新
規キノンジアジドスルホン酸エステル化合物、ポジ型レ
ジスト用感エネルギー線剤及びこれを用いたポジ型レジ
スト組成物を提供する。 【解決手段】 下記一般式(1)、 (式中、R1〜R16は、夫々水素原子または炭素原子数
1〜12の直鎖、分岐若しくは環状のアルキル基であ
り、互いに同一であっても異なっていてもよく、また、
17〜R20は、夫々水素原子またはキノンジアジドスル
ホン基であり、互いに同一であっても異なっていてもよ
いが、少なくともいずれか1つはキノンジアジドスルホ
ン基である)で表される新規キノンジアジドスルホン酸
エステル化合物、ポジ型レジスト用感エネルギー線剤及
びこれを用いたポジ型レジスト組成物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規キノンジアジ
ドスルホン酸エステル化合物(以下、単に「化合物」と
も称する)、ポジ型レジスト用感エネルギー線剤(以
下、単に「感エネルギー線剤」とも称する)及びこれを
用いたポジ型レジスト組成物(以下、単に「レジスト組
成物」とも称する)に関し、詳しくは、ポジ型レジスト
用の感エネルギー線剤として有用な新規キノンジアジド
スルホン酸エステル化合物、この化合物からなるポジ型
レジスト用感エネルギー線剤、及び、これを用いたポジ
型レジスト組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】キノンジアジド基を有する化合物とアル
カリ可溶性樹脂とを含有する組成物は、500nm以下
の波長の光照射によりキノンジアジド基が分解してカル
ボキシル基を生じ、アルカリ不溶性の状態からアルカリ
可溶性になることを利用して、ポジ型レジストとして用
いられている。
【0003】このポジ型レジストは、ネガ型レジストに
比べて解像力が著しく優れているという特長を有し、I
CやLSIなどの集積回路の製作に利用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】近年、集積回路につい
ては高集積化に伴う微細化が進んでおり、サブミクロン
のパターン形成が要求されるようになってきている。そ
の結果として、ポジ型レジストについてもより優れた解
像度(γ値)が求められている。
【0005】しかしながら、キノンジアジド化合物とア
ルカリ可溶性樹脂とを含有するレジスト組成物におい
て、従来からある材料の組み合わせでより高いγ値を実
現しようとしても、得られるγ値の向上効果には限界が
あった。
【0006】また、γ値を向上させるには、例えば、キ
ノンジアジド化合物の量を増やすことが考えられるが、
キノンジアジド化合物の量を増量すると、感度の低下や
スカムの増加といった重大な欠点につながってしまい、
従来の技術によるγ値の向上には制限があった。
【0007】そこで本発明の目的は、ポジ型レジスト用
の感エネルギー線剤として用いた場合に従来になくγ値
を向上することができる新規キノンジアジドスルホン酸
エステル化合物、かかる化合物からなり、優れたγ値向
上効果を有するポジ型レジスト用感エネルギー線剤、及
び、これを用いたことにより良好にγ値が向上したポジ
型レジスト組成物を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の新規キノンジアジドスルホン酸エステル化
合物は、下記一般式(1)、 (式中、R1〜R16は、夫々水素原子または炭素原子数
1〜12の直鎖、分岐若しくは環状のアルキル基であ
り、互いに同一であっても異なっていてもよく、また、
17〜R20は、夫々水素原子またはキノンジアジドスル
ホン基であり、互いに同一であっても異なっていてもよ
いが、少なくともいずれか1つはキノンジアジドスルホ
ン基である)で表されることを特徴とするものである。
【0009】また、本発明のポジ型レジスト用感エネル
ギー線剤は、上記本発明の新規キノンジアジドスルホン
酸エステル化合物からなることを特徴とするものであ
り、更に、本発明のポジ型レジスト組成物は、かかるポ
ジ型レジスト用感エネルギー線剤を含有することを特徴
とするものである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的な実施の形
態について詳細に説明する。前記一般式(1)で表され
る本発明の新規キノンジアジドスルホン酸エステル化合
物は、下記式(2)、 (式中、R1〜R16は、前記一般式(1)中と同義であ
る)で表されるフェノール化合物から誘導できる。
【0011】上記式(2)で示されるフェノール化合物
は、アセトニルアセトンとフェノール類とを酸触媒の存
在下にて反応させることにより製造できることが知られ
ている。
【0012】反応に使用するフェノール類としては、フ
ェノール、m−クレゾール、o−クレゾール、2−te
rt−ブチルフェノール、3−tert−ブチルフェノ
ール、2,6−ジメチルフェノール、2,5−ジメチル
フェノール、2,6−ジ−tert−ブチルフェノー
ル、2−tert−ブチル−5−メチルフェノール、
2,3,6−トリメチルフェノール、2,3,5−トリ
メチルフェノール、2−シクロヘキシルフェノール、2
−シクロヘキシル−5−メチルフェノール、2−フェニ
ルフェノール、2−エチルフェノール、3−エチルフェ
ノール、2−イソプロピルフェノール、3−イソプロピ
ルフェノール、2−オクチルフェノール、2−sec−
ブチルフェノール、2−ドデシルフェノール、3−ドデ
シルフェノールなどが挙げられる。
【0013】これらのフェノール類は単独で反応に用い
てもよいし、2種以上を混合して反応に用いてもよい
が、反応の制御がしやすいことから、好適には単独で用
いる。
【0014】前記式(2)で示されるフェノール化合物
の水酸基の一部または全てをキノンジアジドスルホン酸
エステル化して、前記式(1)で示される本発明の化合
物に誘導する際には、公知の方法を採用することがで
き、例えば、ナフトキノンジアジドスルホン酸ハロゲン
化物である1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−4−
スルホニルクロリド、1,2−ナフトキノン−2−ジア
ジド−5−スルホニルクロリド、1,2−ナフトキノン
−2−ジアジド−6−スルホニルクロリドなどやベンゾ
キノンジアジドスルホン酸ハロゲン化物と、前記式
(2)のフェノール化合物とを、炭酸ナトリウムやトリ
エチルアミンなどの弱アルカリの存在下で縮合させるこ
とにより、前記式(1)で示される新規キノンジアジド
スルホン酸エステル化合物を得ることができる。
【0015】このキノンジアジドスルホン酸エステル化
は、前記式(2)のフェノール化合物の全ての水酸基に
対して行われなくてもよく、好ましいエステル化率は2
0〜100%である。この反応による生成物は一定の分
布を示すため、エステル化率を低めに設定して反応を行
った場合にはエステル化されていない未反応の分子が含
有されている場合があるが、必要であれば、クロマトグ
ラフィー等公知の手法によりこれを除去して純粋な本発
明の化合物とすることができるし、また、本発明の化合
物の用途によっては、未反応の化合物が残留していても
差し支えなければそのまま使用することもできる。
【0016】尚、本発明の化合物をポジ型レジストの感
エネルギー線剤として使用する場合は、例えば、30モ
ル%未満であれば未反応のフェノール化合物が含有され
ていても差し支えない。
【0017】本発明のポジ型レジスト用感エネルギー線
剤は、上記のキノンジアジドスルホン酸エステル化合物
からなるものであり、これらは1種類を単独で用いても
よいし、2種類以上を混合して用いてもよい。
【0018】また、本発明のポジ型レジスト組成物は、
かかる本発明のポジ型レジスト用感エネルギー線剤を必
須の成分として含有するものである。
【0019】本発明のポジ型レジスト組成物には、本発
明の目的を阻害しない範囲内で所望により他の感エネル
ギー線剤、例えば、他の多価フェノール化合物のキノン
ジアジドスルホン酸エステル等を加えてもよい。
【0020】他の多価フェノール化合物としては、ハイ
ドロキノン、レゾルシン、フロログリシン、2,4−ジ
ヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4−トリヒドロキ
シベンゾフェノン、2,2’,3−トリヒドロキシベン
ゾフェノン、2,2’,4−トリヒドロキシベンゾフェ
ノン、2,2’,5−トリヒドロキシベンゾフェノン、
2,3’,3−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,
3,4’−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,3’,
5−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,4,4’−ト
リヒドロキシベンゾフェノン、2,4’,5−トリヒド
ロキシベンゾフェノン、2’,3,4−トリヒドロキシ
ベンゾフェノン、3,3’,4−トリヒドロキシベンゾ
フェノン、3,4,4’−トリヒドロキシベンゾフェノ
ンなどのトリヒドロキシベンゾフェノン類、2,3,
3’,4−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,3,
4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,
2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、
2,2’,3,4−テトラヒドロキシベンゾフェノン、
2,2’,3,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノ
ン、2,2’,5,5’−テトラヒドロキシベンゾフェ
ノン、2,3’,4’,5−テトラヒドロキシベンゾフ
ェノン、2,3’,5,5’−テトラヒドロキシベンゾ
フェノンなどのテトラヒドロキシベンゾフェノン類、
2,2’,3,4,4’−ペンタヒドロキシベンゾフェ
ノン、2,2’,3,4,5’−ペンタヒドロキシベン
ゾフェノン、2,2’,3,3’,4−ペンタヒドロキ
シベンゾフェノン、2,3,3’,4,5’−ペンタヒ
ドロキシベンゾフェノンなどのペンタヒドロキシベンゾ
フェノン類、2,3,3’,4,4’,5’−ヘキサヒ
ドロキシベンゾフェノン、2,2’,3,3’,4,
5’−ヘキサヒドロキシベンゾフェノンなどのヘキサヒ
ドロベンゾフェノン類、オキシフラバン類、没食子酸ア
ルキルエステル等を例示することができる。
【0021】その他、特開平8−295716号公報に
記載のp−(低級アルキルあるいはハロ)−2,6ビス
(ヒドロキシメチル)フェノールとヒドロキシまたはハ
ロゲン置換二価フェノールとを縮合させて得られる三核
ノボラックフェノールも例示することができる。
【0022】本発明のポジ型レジスト組成物は、前記式
(1)で表されるキノンジアジドスルホン酸エステル化
合物からなる本発明の感エネルギー線剤、または更にそ
の他の感エネルギー線剤に加えて、通常ポジ型レジスト
に使用することができることが公知である成分を通常の
使用量の範囲で使用することができ、例えば、アルカリ
可溶性樹脂を含有することができる。
【0023】本発明のポジ型レジスト組成物に使用可能
なアルカリ可溶性樹脂としては、ノボラック樹脂が好適
に挙げられる。ノボラック樹脂はフェノール類とホルム
アルデヒドとを付加縮合させることにより得られるもの
である。
【0024】ノボラック樹脂製造に用いられるフェノー
ル類の具体例としては、フェノール、クレゾール、キシ
レノール、エチルフェノール、トリメチルフェノール、
プロピルフェノール、メチルブチルフェノール、ブチル
フェノール、ジヒドロキシベンゼン、ナフトールなどを
挙げることができる。これらのフェノール類は単独で、
または2種以上を混合して使用することができる。
【0025】本発明のポジ型レジスト組成物の調製は、
本発明のキノンジアジドスルホン酸エステル化合物から
なる感エネルギー線剤(または更にその他の感エネルギ
ー線剤)と、アルカリ可溶性樹脂とを溶剤に混合溶解す
ることにより行うことができる。
【0026】ここで用いることのできる溶剤としては、
適当な乾燥速度を有し、溶剤が蒸発して均一で平滑な塗
膜を与えるものであればどのようなものでもよい。この
ような溶剤としては、例えば、エチルセロソルブアセテ
ート、メチルセルソルブアセテート、エチルセロソル
ブ、メチルセルソルブ、プロピレングリコールモノメチ
ルエーテルアセテート、酢酸ブチル、メチルイソブチル
ケトン、キシレン、乳酸エチル、シクロヘキサノンなど
を挙げることができる。例えば、エチルセロソルブアセ
テートを溶剤とした場合、その量はレジスト全体の50
〜80重量部程度であれば差し支えない。
【0027】以上のようにして得られるレジスト組成物
には、さらに、必要に応じて付加物として少量の樹脂や
染料などを添加してもよい。
【0028】本発明のポジ型レジスト組成物において、
本発明のキノンジアジドスルホン酸エステル化合物から
なる感エネルギー線剤(または更にその他の感エネルギ
ー線剤)とアルカリ可溶性樹脂との割合は、特に限定さ
れず、従来のポジ型レジスト組成物における感エネルギ
ー線剤とアルカリ可溶性樹脂との割合と同様の範囲であ
ればよいが、概ね、アルカリ可溶性樹脂:感エネルギー
線剤=10〜40の範囲であれば差し支えない。
【0029】本発明のポジ型レジスト組成物は、従来の
ポジ型レジスト組成物と同様に用いることができ、レジ
ストのパターニングに用いるエネルギー線としても従来
同様のものを使用することができ、特に限定されない
が、好ましくは、水銀のg線、水銀のi線、KrFレー
ザー、ArFレーザー、電子線などを挙げることができ
る。
【0030】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定
されるものではない。尚、以下の実施例および比較例に
おける部とは、全て重量基準である。
【0031】まず、各実施例の感エネルギー線剤とし
て、前記一般式(1)において、R1〜R16が以下に示
す式(I)〜(VII)により、また、R17〜R20が以下
に示す(A)〜(C)により、夫々定められるキノンジ
アジドスルホン酸エステル化合物(I−a)〜(VII−
f)(表1参照)を、下記手順に従って夫々合成した。
【0032】〔実施例1〕500mlの四つ口フラスコ
に、フェノール188.22g(2mol)、アセトニ
ルアセトン28.5g(0.25mol)、及び36%
塩酸88.7gを仕込み、25〜35℃で4時間攪拌し
た。反応終了後、メチルエチルケトン300gで抽出
し、水300gでメチルエチルケトン層を3回洗浄し、
溶媒を濃縮した。次に、減圧蒸留し、過剰なフェノール
を除去した。生成物にメタノールを加えて粉末を析出さ
せ、これを乾燥して、2,2’,5,5’−テトラ(−
ヒドロキシフェニル)ヘキサン(化合物(I)、表1参
照)を82g(収率72%)得た。
【0033】500mlの四つ口フラスコに、得られた
2,2’,5,5’−テトラ(−ヒドロキシフェニル)
ヘキサン(化合物I)11.4g(0.025mo
l)、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−4−スル
ホニルクロリド28.5g(0.1mol)、及びジオ
キサン250gを仕込んだ後、攪拌して完全に溶解させ
た。次に、フラスコを水浴に浸し、トリエチルアミン1
1.1g(0.11mol)を滴下した。反応温度は2
0〜25℃に保った。反応後、濾過により生成した固体
を除去し、濾液にイオン交換水1000mlを加え、生
成した固体を濾過、洗浄、乾燥することにより目的物と
するナフトキノンスルホン酸エステル(化合物(I−
a)、表1参照)を得た。
【0034】化合物(I−a)の同定はIRと元素分析
により行った。IRにおいて、スルホン酸エステルの吸
収が1380cm-1に確認された。また元素分析は(計
算値C:60.77% H:3.35% N:8.10
% O:18.50% S:9.27%、実測値C:6
0.85% H:3.42% N:8.19% S:
9.22%)であった。
【0035】〔実施例2〕1,2−ナフトキノン−2−
ジアジド−4−スルホニルクロリドの使用量を14.3
g(0.05mol)に変更した他は実施例1と同様の
方法で、フェノール性水酸基のうち50%をナフトキノ
ンスルホン酸エステル化し、化合物(I−b)(表1参
照)を得た。
【0036】同定はIRと元素分析により行った。IR
において、スルホン酸エステルの吸収が1380cm-1
に、また、フェノール性水酸基が3300cm-1に確認
された。また元素分析は(計算値 C:65.35%
H:4.17% N:6.10% O:17.41%
S:6.98%、実測値 C:65.41% H:3.
44% N:8.20% S:6.90%)であった。
【0037】〔実施例3〜42〕使用するナフトキノン
ジアジドスルホン酸ハロゲン化物を種々変更した他は、
実施例1および実施例2に従って、化合物(I−c)〜
(VII−f)(表1参照)を合成した。
【0038】 (上記式(I)〜(VII)中、Dは、水素原子または下
記式(A)〜(C)、 のいずれかにより表されるキノンジアジドスルホン基で
あり、一分子中で同一であっても異なっていてもよい)
【0039】
【表1】
【0040】上記実施例で合成したナフトキノンスルホ
ン酸エステルからなる感エネルギー線剤を用いて、下記
の表2及び表3に従って配合し、調合したレジストを
0.1μmのフィルターで濾過することによりポジ型レ
ジスト組成物を調製した。
【0041】これを常法によって洗浄したシリコンウエ
ハーにスピンコーターを使用して0.9μm厚に塗工し
た。このシリコンウエハーを100℃で60秒ベークし
たあと、このレジスト膜がついたウエハーを、水銀のi
線(波長365nm)を用いた実験用の縮小投影露光機
を使用して、露光量を段階的に変化させてパターニング
露光した。これを現像液(テトラメチルアンモニウムヒ
ドロキシド1.6%、2−ジエチルアミノエタノール6
%を含む水溶液)で現像することにより、ポジ型のパタ
ーンを得た。
【0042】各々のレジスト組成物から得られたパター
ンにつき、露光量に対する規格化膜厚(残膜厚/初期膜
厚)をプロットし、その傾きθを求め、tanθをγ値
とした。結果を下記の表2及び表3に併せて示す。
【0043】〔比較例1〕2,3,4,4’−テトラヒ
ドロキシベンゾフェノン1モルに1,2−ナフトキノン
−2−ジアジド−4−スルホニルクロリドを4モル反応
させて感エネルギー線剤(X)を合成した。
【0044】〔比較例2〕2,3,4−トリヒドロキシ
ベンゾフェノン1モルに1,2−ナフトキノン−2−ジ
アジド−4−スルホニルクロリドを3モル反応させて感
エネルギー線剤(Y)を合成した。比較例1及び2の感
エネルギー線剤を用いて、実施例と同様にしてレジスト
液を調製し、比較としてγ値を測定した。この結果を実
施例とともに表3に示す。
【0045】
【表2】
【0046】
【表3】 (*)ノボラック樹脂:メタクレゾール/パラクレゾー
ル=7/3、クレゾール/ホルマリン=1/0.8のモ
ル比で、シュウ酸触媒を用いて還流下で反応させること
により得られた、重量平均分子量(GPC、ポリスチレ
ン換算)98000のノボラック樹脂
【0047】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、ポジ型レジスト用の感エネルギー線剤として用いた
場合に従来になくγ値を向上することができる新規キノ
ンジアジドスルホン酸エステル化合物を提供することが
でき、この化合物をポジ型レジスト用感エネルギー線剤
として用いることにより良好にγ値が向上したポジ型レ
ジスト組成物が実現できる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1)、 (式中、R1〜R16は、夫々水素原子または炭素原子数
    1〜12の直鎖、分岐若しくは環状のアルキル基であ
    り、互いに同一であっても異なっていてもよく、また、
    17〜R20は、夫々水素原子またはキノンジアジドスル
    ホン基であり、互いに同一であっても異なっていてもよ
    いが、少なくともいずれか1つはキノンジアジドスルホ
    ン基である)で表されることを特徴とする新規キノンジ
    アジドスルホン酸エステル化合物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の新規キノンジアジドスル
    ホン酸エステル化合物からなることを特徴とするポジ型
    レジスト用感エネルギー線剤。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のポジ型レジスト用感エネ
    ルギー線剤を含有することを特徴とするポジ型レジスト
    組成物。
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