JP2003098414A - 振れ補正装置および光学機器 - Google Patents

振れ補正装置および光学機器

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JP2003098414A
JP2003098414A JP2001287746A JP2001287746A JP2003098414A JP 2003098414 A JP2003098414 A JP 2003098414A JP 2001287746 A JP2001287746 A JP 2001287746A JP 2001287746 A JP2001287746 A JP 2001287746A JP 2003098414 A JP2003098414 A JP 2003098414A
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JP2001287746A
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Shinichi Masuda
晋一 増田
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 振れ補正のための光学素子を保持する保持部
材にコロをネジ止めして光軸直交方向に移動可能とする
と、部品数が増加し、組み立て工数およびコストが増加
する。 【解決手段】 光学素子211を光軸直交方向に移動さ
せて像振れを補正する振れ補正装置において、上記光学
素子を保持する保持部材210と、この保持部材の光軸
方向前後に配置され、装置本体を構成する第1および第
2の地板160,170とを設け、上記保持部材の外周
に光軸直交方向に延出する複数の延出部210gを設
け、この延出部に一体形成した摺接面210d(210
e)を、第1および第2の地板又はこれら地板のうち少
なくとも一方に固定された部材165に対して光軸直交
方向に摺動可能に当接させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カメラやレンズ鏡
筒等の光学機器に加わる振れに起因した像振れを補正す
るための振れ補正装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】上記のような振れ補正装置には、振れ補
正用の光学素子を光軸直交方向に移動可能に支持する方
法として従来様々なものが提案されている。
【0003】例えば、特開平11−316399号公報
に、振れ補正レンズを保持する支持枠の外周3箇所に3
方向に放射状に腕部を延出させ、これら腕部の先端にコ
ロをネジ止めし、このコロを地板に形成された長穴形状
の案内溝内に配置した構成が提案されている。
【0004】案内溝は光軸回り方向に延びる長穴となっ
ており、上記3箇所のコロはこの方向にのみ移動でき
る。すなわち、支持枠は地板を含む平面内の総ての方向
に自由に移動可能となっている。
【0005】また、特開平9−61881号公報では、
一対のヨークを所定の隙間を保つように地板の前面に固
定し、上記隙間にレンズを保持した支持枠を隙間を空け
て挟み込み、支持枠上の3箇所前後に支持球を配置して
これら支持球をチャージバネによって付勢して上記各ヨ
ークに摺動可能に接触させるようにした構成が提案され
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
11−316399号公報にて提案のものでは、支持枠
にコロをネジ止めするため、部品数が増加し、組み立て
工数およびコストが増加するという問題がある。また、
コロの位置ずれによって、光学性能が低下するおそれが
ある。
【0007】また、特開平9−61881号公報にて提
案のものでは、専用の一対のヨークを用いるために、部
品数が増加し、組み立て工数およびコストが増加するだ
けでなく、レンズ鏡筒の基本部品である地板とレンズ間
での構成部品点数が増加するために、支持枠に光軸に対
する傾きが生じて光学性能が低下し易いという問題があ
る。
【0008】そこで、本発明は、光学性能の低下が生じ
にくく、少ない部品点数で小型かつ低コストで構成でき
る振れ補正装置および光学機器を提供することを目的と
している。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明では、光学素子を光軸直交方向に移動させ
て像振れを補正する振れ補正装置において、上記光学素
子を保持する保持部材と、この保持部材の光軸方向前後
に配置され、装置本体を構成する第1および第2の地板
とを設け、上記保持部材の外周に光軸直交方向に延出す
る複数の延出部を設け、この延出部に一体形成した摺接
面を、第1および第2の地板又はこれら地板のうち少な
くとも一方に固定された部材(例えば、保持部材の光軸
直交方向推力を発生させるコイルの光軸方向位置決めの
ために地板に固定される非磁性体からなる位置決め板)
に対して光軸直交方向に摺動可能に当接させるようにし
ている。
【0010】このように、保持部材に設けられた延出部
の前後に摺接面を一体形成し、この摺接面を第1および
第2の地板又はいずれかの地板に固定された部材に摺動
可能に当接させて保持部材および光学素子を光軸直交方
向に移動可能に支持することにより、光学性能の低下が
生じにくく、少ない部品点数で小型かつ低コストで構成
できる振れ補正装置を実現することが可能となる。
【0011】なお、摺接面と第1および第2の地板又は
いずれかの地板に固定された部材との摩擦(摺動抵抗)
を減少させるために、摺動面を凸曲面形状に形成するこ
とが可能である。そして、摺動面(凸曲面)の突出量や
第1および第2の地板のうち少なくとも一方に上記摺接
面の当接を受ける凸形状の受け面の突出量を調節するこ
とによって、保持部材のガタを適切に設定してより容易
に光学性能を維持することが可能となる。
【0012】そして、このような振れ補正装置を備えた
光学機器(のレンズ鏡筒部分)において、光軸方向に移
動可能なレンズユニットを光軸方向にガイドするガイド
部材を有する場合に、第1および第2の地板の外周にお
ける上記保持部材の2つの延出部の間に対応する部分に
切り欠き形状部を形成し、レンズユニットが光軸方向に
移動する際に、上記ガイド部材が上記切り欠き形状部と
機器本体との間に形成された光軸直交方向の空間を通る
ようにしてもよい。
【0013】これにより、保持部材の支持に関係のない
上記切り欠き形状部と機器本体との間に形成される空
間、ガイド部材の通過に必要なスペースとして有効利用
することができ、光学機器(のレンズ鏡筒部分)を小型
化することが可能となる。
【0014】また、上記のような振れ補正装置を備えた
光学機器において、通過光量を制御するシャッタユニッ
トの開放口径を制限する口径制限ユニットを有する場合
に、この口径制限ユニットを、上記保持部材の延出部間
に配置してもよい。
【0015】これにより、振れ補正に使用しない上記延
出部間のスペースを口径制限ユニットの配置スペースと
して有効利用することができ、光学機器を小型化するこ
とが可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)図1から図29
には、本発明の第1実施形態である振れ補正装置を備え
たカメラ(光学機器)用のレンズ鏡筒の構成を示してい
る。
【0017】(1)レンズ群を保持して移動させる鏡筒
構造について、図1,9,10および11を用いて説明
する。
【0018】このレンズ鏡筒は、いわゆる差動カム筒を
2つ設けた3段沈胴式鏡筒である。101は不図示のカ
メラ本体に固定される固定筒である。この固定筒101
の内周部には、メスヘリコイド101aが形成されてい
る。
【0019】120は第1差動カム筒であり、その後端
外周部120aにはオスヘリコイドとギヤとが重畳して
形成されている。
【0020】110は第1差動カム筒120の内周部に
回転方向のみ摺動自在に保持される第1直進ガイド筒で
ある。104は回転軸が固定筒101に固定された長軸
ギヤで、第1差動カム筒120の後端外周部120aの
ギヤ部(図9参照)と噛み合っている。また、長軸ギヤ
104は、ズームギヤユニット103の最終ギヤ(不図
示)とも噛み合っている。
【0021】第1直進ガイド筒110と第1差動カム筒
120は、相対的に回転可能に固定されている。以下、
その構造について説明する。第1直進ガイド筒110の
後部の周方向4箇所に設けられた突起110dは、組み
立て時に、第1差動カム筒120の内側面取り部120
cを乗り越えて、内側溝部120bにはまり込む。ま
た、第1直進ガイド筒110のガイドピン部110c
は、固定筒101上の光軸に平行な長溝(不図示)に嵌
合している。
【0022】このため、第1直進ガイド筒110は、固
定筒101に対して非回転で光軸方向に移動可能であ
り、第1差動カム筒120は第1直進筒に対して相対的
に回転可能であるとともに光軸方向に一体的に移動可能
となる。
【0023】また、第2直進ガイド筒(鏡筒部材)13
0と第2差動カム筒140は、相対的に回転可能に固定
され、第1直進ガイド筒110に対して光軸方向に進退
する構造となっている。以下、その構造について説明す
る。
【0024】145は駆動リングで、その折り曲げ先端
のメネジ部145a(周方向に2箇所ある)が第2差動
カム筒140の凹部に嵌合し、外側より駆動ピン146
によって第2差動カム筒140に一体的にネジ止め固定
される。
【0025】第2直進ガイド筒130のリング部130
bには、駆動リング145を相対回転可能な隙間を保っ
たまま挟み込むように、第1直進板A131と、第2直
進板B132とがネジ止めされる。この構造によって、
第2直進ガイド筒130と第2差動カム筒140は、光
軸方向に一体移動可能で、相対的に回転可能となる。第
2直進ガイド筒130に形成された4箇所の突起部13
0aは、第1直進ガイド筒110の長溝110gに嵌合
している。
【0026】また、第2直進ガイド筒130に設けられ
た2本の駆動ピン146は、第1直進ガイド筒110上
に貫通形成されたリードカム溝A110eと第1差動カ
ム筒120の内径部に有底で光軸に平行に形成された長
溝120dとに嵌合している。
【0027】第2差動カム筒140の後部に固定された
6本のピン144は、第1直進ガイド筒110の内径の
リードカム溝B110fに嵌合している。
【0028】このため、第2直進ガイド筒130は、第
1直進ガイド筒110に対して非回転でかつ光軸方向に
進退可能となる。また、第2差動カム筒140は、第1
差動カム筒110と同一回転角度で回転し、光軸方向に
進退可能となる。
【0029】1群レンズ鏡筒150は、その後部の周方
向3箇所に1群ピン151が埋め込まれ、これら1群ピ
ン151は、第2差動カム筒140の内径に設けられた
3本の有底である1群カム溝140aに嵌合している。
また、1群レンズ鏡筒150の内側上下に設けられた上
側長溝150aと下側長溝150bには、第2直進ガイ
ド筒130の上側キー部130cと下側キー部130d
の幅部分が嵌合している。このため、1群レンズ鏡筒1
50は、第2直進ガイド筒130に対しては非回転で光
軸方向に進退可能となる。
【0030】2群レンズ群181を保持している第2群
レンズホルダー180の外周部には、3本の2群ピン部
180bが配置され、これら2群ピン部180bは、第
2差動カム筒140の内側に形成された有底である2群
カム溝140bに嵌合している。
【0031】第2レンズホルダー180の上下に設けら
れた2つの突起部180aは、第2直進ガイド筒130
の上下に形成された長溝130eに嵌合している。
【0032】なお、133は第2フレアカットシートで
あり、第2直進ガイド筒130のリング部130bの背
面にネジ止めされている。
【0033】(2)モータ102の回転による各筒の駆
動について、図1,9,10および11を用いて説明す
る。
【0034】第1差動カム筒120にモータ102から
の回転駆動力が付与されると、第1差動カム筒120は
固定筒101のメスヘリコイド101aとのヘリコイド
結合により、回転しながら光軸方向に進退する。このと
き、第1直進ガイド筒110はその回転を固定筒101
によって阻止されるように構成されているので、第1差
動カム筒120と一体となって回転せずに光軸方向に進
退する。
【0035】次段の第2差動カム筒140は、第1直進
ガイド筒110のリードカム溝A110eと第1差動カ
ム筒120の長溝120dとに嵌合した駆動ピン146
の働きによって、第1差動カム筒120と同じ回転角度
で、かつ相対的に光軸方向に進退する。このとき、第2
直進ガイド筒130はその回転を第1直進ガイド筒11
0により阻止されるように構成されているので、第2差
動カム筒140と一体となって回転せずに光軸方向に進
退する。
【0036】1群レンズ鏡筒150は、第2差動カム筒
140の1群カム溝140aに嵌合している1群ピン1
51と、第2直進ガイド筒130の上側キー部130c
と下側キー部130dが嵌合している1群レンズ鏡筒1
50の上側長溝150aと下側長溝150bの働きによ
って、回転せずに光軸方向に進退する。
【0037】第2レンズホルダー180は、第2差動カ
ム筒140の2群カム溝140bに嵌合している2群ピ
ン部180bと、第2直進ガイド筒130の上下に形成
された長溝130eに嵌合している突起部180aの働
きによって、回転せずに光軸方向に進退する。
【0038】(3)図2および図5に示す沈胴状態から
図3および図6に示すワイド待機状態への動作につい
て、図2,3,5,6,12〜14を用いて説明する。
【0039】使用者が、カメラの電源スイッチ(不図
示)がオンされると、カメラの制御回路(図示せず)は
モータ102を駆動する。第1差動カム筒120にモー
タ102からの回転駆動力が付与されると、第1差動カ
ム筒120は固定筒101のメスヘリコイド101aと
のヘリコイド結合により、回転しながら光軸方向に繰り
出される。第2差動カム筒140の駆動ピン146は、
リードカム溝A110e(図13参照)の110e1部
から110e2部まで移動し、第1直進ガイド筒110
に対して第2差動カム筒140がリードカム溝A110
e1部と110e2部の光軸方向量分だけ繰り出され
る。
【0040】1群レンズ鏡筒150の1群ピン151
は、1群カム溝140aの140a1部から140a2
部まで移動し、第2差動カム筒140に対して1群レン
ズ鏡筒150がそのカムの140a1部と140a2部
の光軸方向量分だけ繰り出される。第2群レンズホルダ
ー180の2群ピン部180bは、2群カム溝140b
の140b1部から140b2部まで移動し、第2差動
カム筒140に対して第2レンズ群181が、そのカム
の140b1部と140b2部の光軸方向量分だけ繰り
込まれる。以上の繰り出しにより、沈胴状態からワイド
待機状態に繰り出される。
【0041】(4)ワイド時のフォーカシングについて
図12〜15を用いて説明する。撮影者がカメラのレリ
ーズボタン(図示せず)を押して撮影操作を行なうと、
カメラの制御回路は、被写体の距離に応じてピント調節
を行なうためにモータ102を駆動する。第1差動カム
筒120にモータ102からの回転駆動力が付与される
と、第1差動カム筒120はヘリコイド作用によりさら
に繰り出される。このとき、駆動ピン146は、モータ
102の回転量に応じてリードカム溝A110eの11
0e3部(無限位置)から110e4部(至近位置)ま
での合焦を得るための位置に停止する。
【0042】また、1群レンズ鏡筒150の1群ピン1
51は、1群カム溝140aの140a3部から140
a4部間までの合焦を得るための位置に移動し、第2群
レンズホルダー180の2群ピン部180bは、2群カ
ム溝140bの140b3部から140b4部間までの
合焦を得るための位置まで移動する。
【0043】以上の繰り出しにより、1群レンズ鏡筒1
50に固定されている第1レンズ群と第2群レンズホル
ダー180に固定されている第2レンズ群181が光軸
方向移動し、無限から至近の被写体に応じてピント調節
が行われる。そして、続いてシャッターの開閉動作によ
りフィルム(図示せず)の露光が行われる。
【0044】露光が終了すると、制御回路はモータ10
2を逆回転させ、レンズ鏡筒をワイド待機位置まで繰り
込み、さらにフィルムの1駒巻き上げを行わせる。
【0045】(5)ワイドからテレへのズーミングにつ
いて、図3,4,6,7,12〜15を用いて説明す
る。
【0046】撮影者が、カメラのズームスイッチ(図示
せず)をテレに操作すると、カメラの制御回路はモータ
102を駆動する。第1差動カム筒120にモータ10
2からの回転駆動力が付与されると、第1差動カム筒1
20は固定筒101のメスヘリコイド101aとのヘリ
コイド結合により、回転しながら光軸方向に繰り出され
る。このとき、第2差動カム筒140の駆動ピン146
は、リードカム溝A110eの110e18部まで移動
し、1群レンズ鏡筒150の1群ピン151は、140
a18部まで移動し、第2群レンズホルダー180の2
群ピン部180bは、2群カム溝140bの140b1
8部まで移動する。以上の繰り出しにより、図4および
図7に示すテレ待機状態に繰り出される。
【0047】(6)テレ状態でのフォーカシングについ
て、図12〜15を用いて説明する。撮影者がカメラの
レリーズボタンを押して撮影操作を行なうと、カメラの
制御回路は、被写体の距離に応じてピント調節を行なう
ために、モータ102を駆動する。第1差動カム筒12
0にモータ102からの回転駆動力が付与されると、第
1差動カム筒120はヘリコイドによりさらに繰り出さ
れ、第2差動カム筒140の駆動ピン146は、モータ
102の回転量に応じてリードカム溝A110eの11
0e19部(無限位置)から110e20部(至近位
置)までの合焦を得るための位置に停止する。
【0048】また、1群レンズ鏡筒150の1群ピン1
51は、1群カム溝140aの140a19部から14
0a20部間までの合焦を得るための位置に移動し、第
2群レンズホルダー180の2群ピン部180bは、2
群カム溝140bの140b19部から140b20部
間までの合焦を得るための位置に移動する。
【0049】以上の繰り出しにより、1群レンズ鏡筒1
50に固定されている第1レンズ群と第2群レンズホル
ダー180に固定されている第2レンズ群181が光軸
方向に移動し、無限から至近の被写体に応じてピント調
節が行われる。そして、続いてシャッターの開閉動作に
よりフィルムの露光が行われる。
【0050】露光が終了すると、制御回路はモータ10
2を逆回転させ、レンズ鏡筒をテレ待機位置まで繰り込
み、さらにフィルムの1駒巻き上げを行わせる。
【0051】なお、各カムのテレの範囲(リードカム溝
A110eにおける110e18部から110e21部
までの範囲および1群カム溝140aにおける140a
18部から140a21部までの範囲に相当する)は、
カムの傾きが、他のカム部分より小さい。
【0052】(7)フレアカット板の構造について、図
9および図11を用いて説明する。111は撮影光路外
の有害光をカットするための第1フレアカット板であ
る。この第1フレアカット板111の内周部の中央に
は、必要な撮影光を通すための開口111aが形成され
ている。さらに、第1フレアカット板111の外周部分
には、第1直進ガイド筒110の後端フランジ部110
aに形成された被係合部110bに係止される複数の係
合部111bが形成されている。この構成により、第1
フレアカット板111は、第1直進ガイド筒110と一
体となって光軸方向に進退する。
【0053】次に、1群ユニット152の構造について
説明する。1群ユニット152には、振れ補正装置と、
シャッターユニットと、ワイド時の開放口径を制限する
開口制限ユニットが含まれている。これら振れ補正装
置,シャッターユニットおよび開口制限ユニットについ
ては後述する。
【0054】(8)コイル164の構造について図20
を用いて説明する。163は非導体である2つのターミ
ナルであり、1つのターミナル163に対して金属製の
ターミナルピン162が2本はめ込まれている。これら
ターミナル163はそれぞれ、コイル164の長穴部1
64aの中央に接着固定される。
【0055】そして、コイル163の2本のリード線部
164bはそれぞれ、ターミナルピン162に半田付け
されている。また、フレキシブルプリント基板190の
穴部190aにはターミナルピン162が通され、半田
付けされている。これにより、コイル164はフレキシ
ブルプリント基板190と電気的に接続される。
【0056】(9)ベースA(第2の地板)160に取
り付けられる部品について、図20および図22を用い
て説明する。
【0057】磁性体である吸着板161は、その穴部1
61aに1群ユニットの先端に位置するベースA160
のリブ部160b1を通して、ベースA160の凹部1
60aに接着固定される。そして、リブ部160b1に
は、前述したユニット化されたコイル164の長穴部1
64aをはめ込まれる。さらに、非磁性体である位置決
め板165は、その位置決め穴部165a,165b
に、ベースA160の位置決めピン部160t,160
dをはめ込むようにしてベースA160に接着固定され
る。
【0058】この状態では、コイル164は、ベースA
160の凹部160aと位置決め板165との間の隙間
によるガタを持ち、光軸方向の位置が決まっていない。
そこで、2つのコイル164のそれぞれを、位置決め板
165に接するように押し付け、コイル164を位置決
め板165に接着固定し、コイル164の光軸方向の位
置決めを行う。
【0059】ベースA160の上下には、第2直進ガイ
ド筒130の上側キー部130cと下側キー部130d
とが通過するために、円環形状の上下を平面でカットし
たような逃げ形状部(切り欠き形状部)が形成されてい
る。
【0060】次に、ベースB(第1の地板)170に取
り付く部品について、図19,20、22で説明する。
【0061】ベースB170には、シャッターアクチュ
エータユニット171がネジ178で固定されている。
シャッター羽根A172に形成された穴部172aとシ
ャッター羽根C174に形成された穴部174aには、
シャッターアクチュエータユニットのボス部A171a
が嵌合し、シャッター羽根Aに形成された長穴部172
bとシャッター羽根Cに形成された長穴部174bに
は、シャッターアクチュエータユニット171のアーム
部171cが嵌合している。
【0062】また、シャッター羽根B173に形成され
た穴部173aには、ベースB171のボス部B170
aが嵌合し、シャッター羽根B173に形成された長穴
部173bには、シャッターアクチュエータユニット1
71のアーム部171cが嵌合している。1Cホルダー
220には、シャッターPI(フォトインターラプタ)
222が接着固定され、この1Cホルダー220は、2
本のネジ223によってベースB170に固定されてい
る。
【0063】図19に示すように、シャッターバネ17
9は、そのコイル部と一端部とが1Cホルダー220の
ボス部220a,220bに掛けられ、他端部は、シャ
ッターアクチュエータユニット171のアーム部171
cに掛かっている。これにより、シャッターバネ179
は、シャッターを閉じる方向の力を発生している。1C
ホルダー220の後部には、1Cレンズ221が接着固
定されている。
【0064】また、ベースB170の上下部は、第2直
進ガイド筒130の上側キー部130cと下側キー部1
30dが通過するため、円環形状の上下を平面でカット
したような逃げ形状に形成されている。
【0065】(10)開口制限レバー175の構造と動作
について、図6,7,19および20を用いて説明す
る。
【0066】ワイド時、シャッターの開放口径を他の焦
点距離時の場合よりも小さく制限するために、開口制限
レバー175は、軸176によって所定角度だけ回転可
能にベースB170に固定されている。
【0067】鏡筒正面から見た開口制限レバー175の
位置は、1Bホルダー210の3つの腕部(延出部)2
10gのうち左側腕部と右下側腕部との間であり、開口
制限レバー175の光軸方向位置は1Bホルダー210
とほぼ等しい。
【0068】図19に示すように、開口制限バネ177
のコイル部と一端部とは、1Cホルダー220上のボス
部220c,220dに掛けられ、先端部は開口制限レ
バー175に掛かっている。この開口制限バネ177に
よって、通常はシャッター羽根A172,B173,C
174が全開可能となっている。
【0069】図7に示すように、テレ状態では、開口制
限レバー175の阻止部175bは、開口制限バネ17
7によってシャッター羽根A172,B173,C17
4の開閉動作面から退避しているため、シャッターアク
チュエータによってシャッター羽根A172,B17
3,C174は全開動作が可能となる。
【0070】ズーミングにより、図6に示すワイド状態
になると、第2直進ガイド筒130の下側キー部130
dが開口制限レバー175の先端部を押し上げることに
より、このレバー175が回転し、阻止部175bがシ
ャッター羽根の開閉動作面に進入する。この状態で、シ
ャッター動作を行なうと、シャッター羽根A172のス
トッパー部172cが開口制限レバー175の阻止部1
75bに突き当たることで、シャッターが全開できな
い。このときに形成される小さい開口径が、設計上、ワ
イドの最大開口径である。
【0071】(11)1Bホルダー210の構成と組込み
について、図20〜22,26および27を用いて説明
する。
【0072】図20および図21に示すように、1Bホ
ルダー210における1Bレンズ群211の外周を取り
囲む略円筒状の部分(以下、円筒部という)の周方向2
箇所には、径方向外方に張り出すように受け部210a
が形成されており、これら受け部210aにはそれぞれ
ヨーク板212と磁石213とが重ねられて接着固定さ
れる。
【0073】図26に示すように、1Bホルダー210
の円筒部の周方向3箇所(上記受け部210aが形成さ
れた2箇所以外の3箇所)には、バネ214の一端部を
掛けるための光軸と平行なU溝部210bが形成されて
いる。1Bホルダー210の前側に形成された凹部21
0fはその一部がU溝部210bとつながっている。U
溝部210bの途中には、光軸中心に向かって突出した
凸部210cが形成されている。
【0074】前側凸球面部(摺動面)210dは、1B
ホルダー210の円筒部から径方向(光軸直交方向)外
方に延出した、光軸直交方向視にてL字形をした腕部2
10gの前側表面におけるバネ214の前側に位置する
ように腕部210gに一体形成されている。この断面が
L型をした腕部210gは、バネ214のコイル部21
4bの前側と一方の側面とを囲むように形成されてい
る。
【0075】また、後側凸球面部(摺動面)210e
は、1Bホルダー210の腕部210gの後側表面にお
けるバネ214のやや斜め後側に位置するように腕部2
10gに一体形成されている。
【0076】このように、1Bホルダー210は、バネ
214の一部を取り囲むL字形の腕部210gを持ち、
この腕部210g上で且つバネ214の前後には前側凸
球面部210dと後側凸球面部210eとが形成されて
いる。各前側凸球部210dと各バネ214のコイル部
214bとを結ぶ仮想直線は、1Bレンズ群211の光
軸と平行である。
【0077】また、3本のバネ214は、その一端であ
るL型フック部214cが1Bホルダー210のU溝部
210bの底面と凸部210cの下面との間に挟み込ま
れることにより、1Bホルダー210に連結されてい
る。凸部210cは、バネ214の伸縮方向の延長線上
に配置されている。
【0078】さらに、バネ214のL型フック部214
cの先端が曲げられて形成されたカギ部214dは、1
Bホルダー210の凹部210fに掛かり、バネ214
がベースB210から外れるのを防止している。
【0079】また、3本のバネ214のうち2本のバネ
214の他端リング部214aには、偏芯調整ピン21
5のクランク部215cが挿入されている。偏芯調整ピ
ン215は、その前側の嵌合部A215bがベースA1
60の穴部160cに嵌合し、後側の嵌合部B215d
がベースB170の穴部170bに嵌合している。
【0080】また、残りの1本のバネ214の他端リン
グ部214aは、図22に示すように、ベースA160
に一体に形成されたボス部160eに掛けられている。
【0081】これにより、1Bホルダー210は、3本
のバネ214によって径方向外方に引っ張られた宙吊り
状態になっている。
【0082】前述したユニット化されたベースA160
に組み込まれた位置決め板165を貫通して突出してい
る位置決めピン部160t,160dは、ベースB17
0の受け平面170hの上下に形成された位置決め穴部
170iに嵌合し、2本のネジ166でベースA160
とベースB170とがネジ止め固定される。
【0083】これにより、ベースB170の受け平面1
70hに位置決め板165で蓋をした状態となり、ベー
スB170の受け平面170hとベースB170の3箇
所の凸受け平面170cとの段差スペースに、1Bホル
ダー210の腕部210gが光軸方向にある程度のガタ
を持って配置され、その上で2本のネジ166によりベ
ースA160とベースB170とが相互に固定される。
この組込みによって、位置決め板165はベースA16
0とベースB170との間に挟み込まれた状態になる。
【0084】1Bホルダー210の3箇所にある前側凸
球面部210dは、位置決め板165の平面部に摺動可
能に接触し、1Bホルダー210の3箇所にある後側凸
球面部210eは、ベースB170上の3箇所に形成さ
れた凸受け平面170cに対して摺動可能に接触する。
【0085】位置決め板165は、1Bホルダー210
に固定された磁石213とコイル164とを直接接触さ
せない隔絶板の役目も果たしている。
【0086】なお、本実施形態では、1Bホルダー21
0の前側凸球面部210dを、位置決め板165に摺動
可能に接触させる場合について説明したが、位置決め板
165を小さくして、前側凸球面部をベースAに形成し
た凸受け平面に摺動可能に接触させるようにしてもよ
い。
【0087】一般に、ベースB170は金型を使用した
樹脂成型で作られるため、ベースB170上の凸受け平
面170cを形成する金型部分の高さを調節することに
より、1Bホルダー210の光軸方向のガタを任意かつ
適切に設定して、光学性能を確保することが可能であ
る。
【0088】図3に示すように、ベースA160とベー
スB170の上側の逃げ形状部は、1Bホルダー210
の3箇所の腕部210gのうち左側腕部と右上腕部の間
に対応して形成されている。ズーミングおよびフォーカ
シング時には、この逃げ形状部と1群レンズ鏡筒150
との間の光軸直交方向のスペースを、第2直進ガイド筒
130の上側キー部130cが通過する。また、ベース
A160とベースB170の下側の逃げ形状部は、1B
ホルダー210の3箇所の腕部210gのうち右上腕部
と右下腕部との間に対応して形成されている。ズーミン
グおよびフォーカシング時には、この逃げ形状部と1群
レンズ鏡筒150との間の光軸直交方向のスペースを、
第2直進ガイド筒130の下側キー部130dが通過す
る。
【0089】(12)ベースA160とベースB170の
間に配置されて光軸直交面内で移動可能な1Bホルダー
210の動作について、図20および図23を用いて説
明する。
【0090】1Bホルダー210は、この1Bホルダー
210上に固定された2つの磁石213と、ベースA1
60に固定された2つのコイル164との相互の磁力作
用によって推力を受け、駆動される。レンズ鏡筒正面か
ら見て、光軸から左上45度方向に配置されたコイル1
64に正方向の通電を行うと、左上45度方向に配置さ
れた磁石が左上45度方向の力を受け、1Bホルダー2
10は左上45度方向の推力を受ける。このとき、1B
ホルダー210を吊っている3本のバネ214のうち伸
びたバネが、1Bホルダー210を光軸のある中心側へ
引き戻そうとする。1Bホルダー210は、左上45度
方向における上記推力とバネ214の引き戻し力とが釣
り合うの位置で停止する。
【0091】また、左上45度方向に配置されたコイル
164の通電を逆方向にすると、1Bホルダー210
は、左下45度方向における磁石213およびコイル1
64によって発生する推力と延びたバネ214の引き戻
し力とが釣り合う位置で停止する。
【0092】同様に、レンズ鏡筒正面から見て、光軸か
ら左下45°方向に配置されたコイル164に正方向の
通電を行うと、1Bホルダー210は右上45度方向に
おける磁石213およびコイル164によって発生する
推力と延びたバネ214の引き戻し力とが釣り合う位置
で停止する。さらに、左下45°方向に配置されたコイ
ル164に逆方向の通電を行うと、1Bホルダー210
は、右上45度方向における磁石213およびコイル1
64によって発生する推力と延びたバネ214の引き戻
し力とが釣り合う位置で停止する。
【0093】そして、互いに90度の位相のずれをもっ
て配置された2つのコイル164にそれぞれ任意の方向
に任意の大きさの電流を流すことにより、1Bホルダー
210を光軸直交面内において光軸から任意の位置に駆
動することができる。
【0094】(13)1Aホルダー200の構造と組込み
について、図20を用いて説明する。
【0095】1Aホルダー200は1Aレンズ群201
を保持する。1Aホルダー200の外周3箇所には、く
さび型をしたバヨネットオス部200aが設けられてい
る。
【0096】この1Aホルダー200をベースA160
に取り付けるには、1Aホルダー200のバヨネットオ
ス部200aをベースA160のバヨネットメス部16
0gと位置合わせをして1Aホルダー200をベースA
160にはめ込み、数度回転させてバヨネットオス部2
00aがバヨネットメス部160gに食い込ませること
により、ガタ付きなく1Aホルダー200をベースA1
60に固定することができる。
【0097】バヨネットオス部200aおよびバヨネッ
トメス部160gは周方向120度の等間隔で配置され
ているため、1Aホルダー200はベースA160への
組込み時に120度ごとの回転位置を選択できる。
【0098】(14)1Bホルダー210の調整につい
て、図20および図26を用いて説明する。
【0099】1Bホルダー210は、3本のバネ214
によって吊られているため、1Bレンズ群211は、1
Aレンズ群201や1Cレンズ221に対して、光軸が
ずれ易い。そこで、マイナスドライバー(ねじ回し)
を、ベースA160の穴部160cを通して偏芯調整ピ
ン215のスリ割部215aに係合させ、偏芯調整ピン
215を回転させることにより、2本のバネ214の張
力を変化させ、1Bレンズ群211の光軸を1Aレンズ
群201や1Cレンズ221の光軸に一致させる。その
後、ベースA160の穴部160cに接着剤を塗布し
て、偏芯調整ピン215を固定する。
【0100】(15)1群ユニット152の偏芯調整につ
いて、図28および図29を用いて説明する。
【0101】本実施形態のレンズ鏡筒では、1群ユニッ
ト152を光軸直交面内で平行偏芯させることで、第2
レンズ群181の光軸に対する第1レンズ群(すなわ
ち、1Aレンズ群201,1Bレンズ群211および1
Cレンズ221)の光軸位置を調節して、レンズ性能を
高めることができる。
【0102】ここで、1群ユニットの偏芯調整機構を、
図28を用いて説明する。板バネA230は1群レンズ
鏡筒150の前面に接し、この板バネA230を1群レ
ンズ鏡筒150の前面に固定するネジ232のネジ部2
32aは、板バネA230の穴部230cと1群レンズ
鏡筒150の逃げ穴部150cとを通り、ベースA16
0のメネジ部160hにねじ込まれる。このねじ込み時
に、ネジ232の段差部232bがベースA160の平
面部160qに当り、ねじ込み量が規定される。
【0103】この状態では、板バネA230の端部23
0a,230bは、1群レンズ鏡筒150の段差部15
0f,150hに当接し、板バネA230の中間部は、
1群レンズ鏡筒150の凸部150gに当接する。
【0104】さらに、ネジ232の頭部232cは、板
バネA230の穴部230c回りを1群レンズ鏡筒15
0の凹部150eに近づく方向にたわませている。同様
にネジ233も板バネ230の穴部230d回りをたわ
ませながら、ベースA160のメネジ部160iにねじ
込まれる。
【0105】板バネA230と同様に、板バネB231
も、ネジ234,235によって板バネB231の穴部
231c,231d回りをたわませた状態で、ベースA
160にねじ止めされる。
【0106】そして、上記たわみより発生した板バネA
230および板バネB231の弾性力によって、ベース
A160を含む1群ユニット152を1群レンズ鏡筒1
50の前面部150vに圧接させている。1群ユニット
152の圧接面は、ベースA160の周方向3箇所に形
成された平面部160q,160r,160sである。
【0107】1群偏芯調整ピンA236は、その頭部2
36bが1群レンズ鏡筒150の段付き穴部150pに
嵌合し、ピン先端部236aはベースA160の長穴部
160lに嵌合している。
【0108】同様に、1群偏芯調整ピンB237は、そ
の頭部237bが1群レンズ鏡筒150の段付き穴部1
50qに嵌合し、ピン先端部137aはベースA160
の穴部160mに嵌合している。
【0109】(16)1群ユニット152の偏芯調整操作
について説明する。1群偏芯調整ピンB237を左右に
90度以内で回転させると、1群偏芯調整ピンB237
の先端部237aは、1群レンズ鏡筒150の段付き穴
部150qと同軸に回転し、1群偏芯調整ピンB237
の先端部が嵌合しているベースA160の穴部160m
は、光軸直交面内において1群偏芯調整ピンB237の
先端部237aと同一の位置に移動する。
【0110】一方、ベースA160の長穴部160l
は、回転させていない1群偏芯調整ピンA236の先端
部236aによって溝幅方向の移動が阻止され、溝長手
方向のみに移動可能となっている。この構造により、1
群ユニット152の光軸は、概略x方向(横方向)に調
整される。
【0111】次に、1群偏芯調整ピンB237を回転さ
せずに、1群偏芯調整ピンA236を左右に90度以内
で回転させると、1群ユニット152は、ベースA16
0の穴部160kを中心として回転する。このとき、1
群ユニット152の光軸は、概略y方向(縦方向)に調
整される。
【0112】以上のように、1群偏芯調整ピンA236
の回転量と1群偏芯調整ピンB237の回転量を調整す
ることで、1群ユニット152の光軸は、光軸に直交す
るxy平面内で移動可能となる。このとき、前述した板
バネA230および板バネB231の働きによって、1
群ユニット152は1群レンズ鏡筒150の前面部15
0vに対して圧接しながら摺動するので、1群ユニット
150の光軸が傾くことはない。
【0113】1群偏芯調整ピンA236,B237の切
り欠き部236c,237cは、1群偏芯調整ピンA2
36,B237の先端部236a,237aの位置と一
致しており、1群ユニット152の偏芯調整時に偏芯量
の目安となる。
【0114】(17)1群ユニット152を1群レンズ鏡
筒150に固定する方法について説明する。
【0115】ベースA160の突起160nは、1群レ
ンズ鏡筒150の逃げ穴部150rに挿入されている。
逃げ穴部150rの形状は、偏芯調整時に突起160n
に干渉しない形状となっている。
【0116】同様に、ベースA160の突起160p
も、1群レンズ鏡筒150の逃げ穴部150sに挿入さ
れており、逃げ穴部150sも偏芯調整時に突起160
pに干渉しない形状となっている。
【0117】前述した1群偏芯調整ピンA236,B2
37による1群偏芯調整が終了すると、ベースA160
の突起160nと1群レンズ鏡筒150の逃げ穴部15
0rとの間の隙間と、突起160pと逃げ穴部150s
との間の隙間に接着剤を塗布することで、1群ユニット
152が1群レンズ鏡筒150に固定される。
【0118】次に、隔絶シート238を、前述した1群
調整用の板バネA230と板バネB231上に重なるよ
うに組み込む1群レンズ鏡筒150のボス150t,1
50uは、図29に示すバリアユニット240のバリア
羽根A242の回転中心穴部242aとバリア羽根B2
43の回転中心穴部243aとに嵌合する。これによ
り、バリアユニット240は、隔絶シート238上に重
なるように配置される。
【0119】(第2実施形態)図30には、本発明の第
2実施形態であるカメラに搭載される振れ補正装置の1
Bホルダー610の構成を示している。1Bホルダー6
10における1Bレンズ群611の外周に沿った円筒部
の周方向2箇所には受け部610aが径方向外方に張り
出すように形成されており、これら受け部610aには
ヨーク板612と磁石613とが重ねられて接着固定さ
れている。
【0120】1Bホルダー610の円筒部の周方向3箇
所(上記受け部610aが形成された2箇所以外の3箇
所)には、バネ614の一端部を掛けるための光軸と平
行なU溝部610bが形成されている。1Bホルダー6
10の前側に形成された凹部610fはその一部がU溝
部610bとつながっている。
【0121】前側凸球面部(摺動面)610dは、1B
ホルダー610の円筒部から径方向(光軸直交方向)外
方に延出した、光軸直交方向視にてL字形をした腕部6
10gの前側表面におけるバネ614の前側に位置する
ように腕部610gに一体形成されている。この断面が
L型をした腕部610gは、バネ614のコイル部61
4bの前側と一方の側面とを囲むように形成されてい
る。
【0122】また、後側凸球面部(摺動面)610e
は、1Bホルダー610の腕部610gの後側表面にお
けるバネ614のやや斜め後側に位置するように腕部6
10gに一体形成されている。
【0123】このように、1Bホルダー610は、バネ
614の一部を取り囲むL字形の腕部610gを持ち、
この腕部610g上で且つバネ614の前後には前側凸
球面部610dと後側凸球面部610eとが形成されて
いる。各前側凸球部610dと各バネ614のコイル部
614bとを結ぶ仮想直線は、1Bレンズ群611の光
軸と平行である。
【0124】また、3本のバネ614は、その一端であ
るL型フック部614cの凸部614eが1Bホルダー
610のU溝部610bの底面と天井面との間に挟み込
まれることにより、1Bホルダー610に連結されてい
る。凸部614eは、バネ614の伸縮方向の延長線上
に配置されている。
【0125】さらに、バネ614のL型フック部614
cの先端が曲げられて形成されたカギ部614dは、1
Bホルダー610の凹部610fに掛かり、バネ614
がベースB610から外れるのを防止している。
【0126】また、3本のバネ614のうち2本のバネ
614の他端リング部614aには、偏芯調整ピン61
5のクランク部615cが挿入されている。
【0127】また、図示しないが、残りの1本のバネ6
14の他端リング部は、ベースAに一体に形成されたボ
ス部に掛けられている。
【0128】これにより、1Bホルダー610は、3本
のバネ614によって径方向外方に引っ張られた宙吊り
状態になっている。
【0129】なお、1Bホルダー610の3箇所にある
前側凸球面部610dは、第1実施形態にて説明した位
置決め板165の平面部に摺動可能に接触し、1Bホル
ダー610の3箇所にある後側凸球面部610eは、第
1実施形態にて説明したベースB170上の3箇所に形
成された凸受け平面170cに対して摺動可能に接触す
る。
【0130】(第3実施形態)図31には、本発明の第
3実施形態であるカメラに搭載される振れ補正装置の1
Bホルダー710の構成を背面側から見た図を示してい
る。
【0131】1Bホルダー710における1Bレンズ群
711の外周に沿った円筒部の周方向2箇所には受け部
710aが径方向外方に張り出すように形成されてお
り、これら受け部710aにはヨーク板712と磁石7
13とが重ねられて接着固定されている。
【0132】1Bホルダー710の円筒部の周方向3箇
所(上記受け部710aが形成された2箇所以外の3箇
所)には、バネ714の一端部を取り囲むような形状を
持って径方向(光軸直交方向)外方に延出した腕部71
0gが形成されている。
【0133】そして、腕部710gの背面には後側凸面
部610eが腕部710gに一体形成されている。ま
た、図示しないが、腕部710gの前面には前側凸面部
が腕部710gに一体形成されている。
【0134】前側凸面部は、第1実施形態にて説明した
位置決め板165の平面部に摺動可能に接触し、後側凸
面部710eは、第1実施形態にて説明したベースB1
70上の3箇所に形成された凸受け平面170cに対し
て摺動可能に接触する。
【0135】また、前側凸面部とバネ714と後側凸面
部710eを結ぶ仮想直線は、1Bレンズ群711の光
軸と平行である。
【0136】また、バネ714を取り囲んでいる腕部7
10gに形成された穴部(すなわち、バネ714が挿入
される穴部)は、1Bホルダー710が光軸直交面内で
摺動しても、バネ714と腕部710gとが干渉しない
大きさに設定されている。
【0137】バネ714の一端は、1Bホルダー710
に固定され、他端リング部は、偏芯調整ピン715に掛
けられている。偏芯調整ピン715の両端は、第1実施
形態にて説明したベースA160とベースB170に形
成された穴部に嵌合しており、偏芯調整ピン715を回
転させることで、各バネ714の張力を調整し、1Bレ
ンズ群711の光軸調整を行うことができる。
【0138】なお、上記各実施形態では、カメラに一体
的に備えられるレンズ鏡筒内の振れ補正装置について説
明したが、本発明は、一眼レフカメラに着脱可能な交換
レンズ鏡筒に備えられる振れ補正装置にも適用すること
ができる。
【0139】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
保持部材に設けられた延出部の前後に凸曲面形状等を有
する摺接面を一体形成し、この摺接面を第1および第2
の地板又はいずれかの地板に固定された部材に摺動可能
に当接させて保持部材および光学素子を光軸直交方向に
移動可能に支持するようにしているので、光学性能の低
下が生じにくく、少ない部品点数で小型かつ低コストで
構成できる振れ補正装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態であるカメラのレンズ鏡
筒の斜視図(一部切断図)。
【図2】上記レンズ鏡筒の沈胴状態を示す斜視図。
【図3】上記レンズ鏡筒のワイド状態を示す斜視図。
【図4】上記レンズ鏡筒のテレ状態を示す斜視図。
【図5】上記レンズ鏡筒の沈胴状態を示す断面図。
【図6】上記レンズ鏡筒のワイド状態を示す断面図。
【図7】上記レンズ鏡筒のテレ状態を示す断面図。
【図8】上記レンズ鏡筒の部品構成を示す分解斜視図。
【図9】図8の部分拡大図。
【図10】図8の部分拡大図。
【図11】上記レンズ鏡筒の構成部品を後方から見たと
きの分解斜視図。
【図12】上記レンズ鏡筒を構成する固定筒の展開図。
【図13】上記レンズ鏡筒を構成する第1直進ガイド筒
の展開図。
【図14】上記レンズ鏡筒を構成する第2差動カム筒の
展開図。
【図15】上記第2差動カム筒上での各レンズ群のカム
軌跡の説明図。
【図16】上記レンズ鏡筒がワイド状態にあるときのフ
レキシブルプリント基板(FPC)の説明図。
【図17】上記レンズ鏡筒がテレ状態にあるときのフレ
キシブルプリント基板の説明図。
【図18】上記レンズ鏡筒を構成する第1群ユニットま
わりのフレキシブルプリント基板の説明図。
【図19】上記第1群ユニットの後方におけるフレキシ
ブルプリント基板の説明図。
【図20】上記第1群ユニットの分解斜視図。
【図21】図20の部分拡大図。
【図22】カメラ後方から見た上記第1群ユニットの分
解斜視図。
【図23】上記レンズ鏡筒に搭載された振れ補正装置の
斜視図。
【図24】上記振れ補正装置の斜視図。
【図25】上記振れ補正装置の斜視図。
【図26】上記振れ補正装置を構成する1Bホルダーの
断面図。
【図27】上記1Bホルダーの後方斜視図。
【図28】上記1群ユニットの偏芯調整機構の構成図。
【図29】上記レンズ鏡筒におけるバリア機構の構成
図。
【図30】本発明の第2実施形態であるカメラのレンズ
鏡筒に搭載された振れ補正装置を構成する1Bホルダー
の断面図。
【図31】本発明の第3実施形態であるカメラのレンズ
鏡筒に搭載された振れ補正装置を構成する1Bホルダー
の後方斜視図。
【符号の説明】
101 固定筒 102 モータ 103 ズームギヤユニット 104 長軸ギヤ 110 第1直進ガイド筒 111 第1フレアカット板 120 第1差動カム筒 130 第2直進ガイド筒 131 第2直進板A 132 第2直進板B 133 第2フレアカットシート 140 第2差動カム筒 145 駆動リング 146 駆動ピン 150 1群レンズ鏡筒 151 1群ピン 152 1群ユニット 160 ベースA 164 コイル 162 ターミナルピン 163 ターミナル 165 位置決め板 166 ネジ 170 ベースB 171 シャッターアクチュエータユニット 173 シャッター羽根A 172 シャッター羽根B 174 シャッター羽根C 175 開口制限レバー 176 軸 177 開口制限バネ 178 ネジ 179 シャッターバネ 180 第2群レンズホルダー 181 2群レンズ群 190 フレキシブルプリント基板 200 1Aホルダー 201 1Aレンズ群 210 1Bホルダー 211 1Bレンズ群 212 ヨーク板 213 磁石 214 バネ 215 偏芯調整ピン 220 1Cホルダー 221 1Cレンズ 222 シャッターPI(フォトインターラプタ) 223 ネジ 230 板バネA 231 板バネB 232,233,234,235 ネジ 236 1群偏芯調整ピンA 237 1群偏芯調整ピンB 238 隔絶シート 240 バリアユニット 242 バリア羽根A 243 バリア羽根B 610 1Bホルダー 611 1Bレンズ群 612 ヨーク板 613 磁石 614 バネ 615 偏芯調整ピン 710 1Bホルダー 711 1Bレンズ群 712 ヨーク板 713 磁石 714 バネ 715 偏芯調整ピン

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学素子を光軸直交方向に移動させて像
    振れを補正する振れ補正装置であって、 前記光学素子を保持する保持部材と、 この保持部材の光軸方向前後に配置され、装置本体を構
    成する第1および第2の地板とを有し、 前記保持部材の外周に光軸直交方向に延出する複数の延
    出部を設け、この延出部に一体形成された摺接面が、第
    1および第2の地板又はこれら地板のうち少なくとも一
    方に固定された部材に対して光軸直交方向に摺動可能に
    当接していることを特徴とする振れ補正装置。
  2. 【請求項2】 前記摺接面が、凸曲面形状に形成されて
    いることを特徴とする請求項1に記載の振れ補正装置。
  3. 【請求項3】 前記第1および第2の地板のうち少なく
    とも一方に、前記摺接面の当接を受ける凸形状の受け面
    が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の振
    れ補正装置。
  4. 【請求項4】 前記第1の地板に、通過光量を制御する
    シャッタユニットが固定され、前記第2の地板に、前記
    保持部材に光軸直交方向への駆動力を与える駆動手段が
    固定されていることを特徴とする請求項1に記載の振れ
    補正装置。
  5. 【請求項5】 前記駆動手段が、通電されることにより
    前記保持部材の光軸直交方向推力を発生させるためのコ
    イルであり、 前記保持部材の延出部における前記第2の地板側に形成
    された摺接面が、前記第2の地板に固定された前記コイ
    ルの光軸方向位置決めのための非磁性体からなる位置決
    め板に対して摺動可能に当接していることを特徴とする
    請求項1に記載の振れ補正装置。
  6. 【請求項6】 請求項1から5のいずれかに記載の振れ
    補正装置を備えたことを特徴とする光学機器。
  7. 【請求項7】 光軸方向に移動可能なレンズユニットを
    光軸方向にガイドするガイド部材を有し、 前記第1および第2の地板の外周における前記保持部材
    の2つの延出部の間に対応する部分に切り欠き形状部を
    形成し、 前記レンズユニットが光軸方向に移動する際に、前記ガ
    イド部材が前記切り欠き形状部と機器本体との間に形成
    された光軸直交方向の空間を通ることを特徴とする請求
    項6に記載の光学機器。
  8. 【請求項8】 通過光量を制御するシャッタユニットの
    開放口径を制限する口径制限ユニットを有し、 前記口径制限ユニットが、前記保持部材の2つの延出部
    間に配置されていることを特徴とする請求項6に記載の
    光学機器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007121556A (ja) * 2005-10-26 2007-05-17 Matsushita Electric Ind Co Ltd レンズ鏡筒
JP2007221845A (ja) * 2006-02-14 2007-08-30 Double Giken Kk 球面超音波モータ

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