JP2003096349A - インクジェット用顔料インクとそれを用いたインクジェットカートリッジ、インクジェット画像記録方法及びインクジェット記録画像 - Google Patents

インクジェット用顔料インクとそれを用いたインクジェットカートリッジ、インクジェット画像記録方法及びインクジェット記録画像

Info

Publication number
JP2003096349A
JP2003096349A JP2001286726A JP2001286726A JP2003096349A JP 2003096349 A JP2003096349 A JP 2003096349A JP 2001286726 A JP2001286726 A JP 2001286726A JP 2001286726 A JP2001286726 A JP 2001286726A JP 2003096349 A JP2003096349 A JP 2003096349A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pigment
ink
inkjet
ink jet
image
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001286726A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaki Nakamura
正樹 中村
Atsushi Asatake
敦 朝武
Yasuhiko Kawashima
保彦 川島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP2001286726A priority Critical patent/JP2003096349A/ja
Publication of JP2003096349A publication Critical patent/JP2003096349A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
  • Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、粒状性、光沢性、色再現性
(画像の透明性)が良好で、高い印字濃度が得られ、か
つ出射安定性及びインク保存安定性に優れたインクジェ
ット用顔料インクとそれを用いたインクジェットカート
リッジ、インクジェット画像記録方法及びインクジェッ
ト記録画像を提供することにある。 【解決手段】 水性媒体に顔料粒子を分散したインクジ
ェット用顔料インクにおいて、該顔料粒子が表面に極性
基を有し、水性溶媒中での該顔料粒子のゼータ電位が−
38〜−150mVで、かつ二次顔料粒子の全質量の
0.9(90質量%)に等しい粒径と二次顔料粒子の全
質量の0.1(10質量%)に等しい粒径との粒径差
が、150nm以下であることを特徴とするインクジェ
ット用顔料インク。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット用
顔料インクとそれを用いたインクジェットカートリッ
ジ、インクジェット画像記録方法及びインクジェット記
録画像に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録は、インクの微小液
滴を種々の作動原理により飛翔させて記録媒体に付着さ
せ、画像、文字等の記録を行うものであるが、比較的高
速、低騒音、多色化が容易であるという利点を有してい
る。
【0003】また、近年の技術進歩により、染料インク
によるインクジェットプリントが、その銀塩写真に迫る
高画質や装置の低価格化に伴い、その普及を加速させて
いる。
【0004】染料は溶媒に可溶であり、色素分子は分子
状態もしくはクラスター状態で着色している。従って、
各分子の環境が似通っているために、その吸収スペクト
ルはシャープであり高純度で鮮明な発色を呈する。更
に、粒子に起因する粒状パターンがなく、また、散乱光
や反射光が発生しないため、透明性が高く色相も鮮明な
インクジェット画像を得ることができる。
【0005】しかしその一方で、光化学反応等により分
子が破壊された場合には、分子数の減少がそのまま着色
濃度に反映するために、耐光性が悪いという欠点を有し
ている。染料インクを用いたインクジェット記録画像
は、高画質であるが、経時保存による画像品質の低下が
大きく、画像保存性の観点で銀塩写真を凌駕する技術が
未だ現れていないのが現状である。
【0006】染料インクに対して、光による退色に強い
画像を必要とする用途向けのインクとして、耐光性が良
好である顔料を着色剤として用いる顔料インクが使用さ
れている。しかしながら、顔料は染料と比べて顔料粒子
として存在するため、光の散乱を受けやすく、透明感の
ない画像を与えるので、色再現性の点で染料には及ばな
い欠点があった。
【0007】この欠点を克服するために、顔料粒子とし
て、分散により分散粒径の小さい顔料インクを調製し
て、色再現を向上することが試みられている。しかしな
がら、一般的に、一次粒子が小さくなるほど、顔料の分
散及び安定性の確保が難しくなり、また粘度上昇等の悪
影響がある。それを回避するための技術としては、例え
ば、分散剤なしで分散が可能な顔料(以下、この顔料を
自己分散顔料と称す)等が知られている。
【0008】上記自己分散顔料は、例えば、WO97/
48769号公報、特開平11−57458号公報、同
11−189739号公報、特開2000−26509
4公報等に記載の顔料粒子表面をスルホン化剤、酸化剤
等を用いて修飾する方法、特開平11−49974号公
報、特開2000−273383公報、同2000−3
03014公報等に記載の顔料誘導体をミリングなどの
処理で顔料粒子表面に吸着させる方法、特願2000−
377068、同2001−1495、同2001−2
34966に記載の顔料と顔料誘導体を溶媒に溶解した
後、貧溶媒中で晶析させる方法等により得ることがで
き、高分子化合物を用いないで、小粒径で分散安定性の
良い顔料インクを調製することができる。
【0009】しかしながら、上記に記載の方法で得られ
た顔料粒子は、いずれも高い分散安定性を有してはいる
が、それにより形成されるインクジェット形成画像は、
画像の透明感、色相等に関し、染料画像に比較すると、
決して満足のいく品質ではなく、更なる技術向上が求め
られている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記課題を
鑑みなされたのであり、その目的は、インクジェット記
録画像の粒状性、光沢性、色再現性(画像の透明性)が
良好で、高い印字濃度が得られ、かつ出射安定性及びイ
ンク保存安定性に優れたインクジェット用顔料インクと
それを用いたインクジェットカートリッジ、インクジェ
ット画像記録方法及びインクジェット記録画像を提供す
ることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、下
記の構成により達成された。
【0012】1.水性媒体に顔料粒子を分散したインク
ジェット用顔料インクにおいて、該顔料粒子が表面に極
性基を有し、水性溶媒中での該顔料粒子のゼータ電位が
−38〜−150mVで、かつ前記で規定するD90とD
10との差が、150nm以下であることを特徴とするイ
ンクジェット用顔料インク。
【0013】2.前記顔料粒子の二次体積平均粒子径
が、10〜90nmであることを特徴とする前記1項に
記載のインクジェット用顔料インク。
【0014】3.表面張力が、25〜45mN/mであ
ることを特徴とする前記1または2項に記載のインクジ
ェット用顔料インク。
【0015】4.pHが、7.0以上であることを特徴
とする前記1〜3項のいずれか1項に記載のインクジェ
ット用顔料インク。
【0016】5.インク溶剤含有量が、5〜70質量%
であることを特徴とする前記1〜4項のいずれか1項に
記載のインクジェット用顔料インク。
【0017】6.多価金属イオン含有量が、5ppm以
下であることを特徴とする前記1〜5項のいずれか1項
に記載のインクジェット用顔料インク。
【0018】7.アニオン界面活性剤を含有することを
特徴とする前記1〜6項のいずれか1項に記載のインク
ジェット用顔料インク。
【0019】8.ノニオン界面活性剤を含有することを
特徴とする前記1〜6項のいずれか1項に記載のインク
ジェット用顔料インク。
【0020】9.カチオン界面活性剤を含有することを
特徴とする前記1〜6項のいずれか1項に記載のインク
ジェット用顔料インク。
【0021】10.アニオン界面活性剤とノニオン界面
活性剤とを含有することを特徴とする前記1〜6項のい
ずれか1項に記載のインクジェット用顔料インク。
【0022】11.水溶性高分子または水不溶性高分子
分散液を含有することを特徴とする前記1〜10項のい
ずれか1項に記載のインクジェット用顔料インク。
【0023】12.前記1〜11項のいずれか1項に記
載のインクジェット用顔料インクを少なくとも1つ収容
したインク収容部を有することを特徴とするインクジェ
ットカートリッジ。
【0024】13.前記1〜11項のいずれか1項に記
載のインクジェット用顔料インクを少なくとも1つ用い
て画像形成することを特徴とするインクジェット画像記
録方法。
【0025】14.前記1〜11項のいずれか1項に記
載のインクジェット用顔料インクを少なくとも1つ用い
て、インクジェット画像記録を行うことにより形成され
たことを特徴とするインクジェット記録画像。
【0026】本発明者らは、顔料インクによる出力画像
の粒状性、光沢性、色再現性(画像の透明性)の改良、
高い印字濃度の実現、顔料インクの出射安定性及びイン
ク保存安定性の向上に関し鋭意検討を重ねた結果、水性
媒体に顔料粒子を分散したインクジェット用顔料インク
(以下、単に顔料インクともいう)において、顔料粒子
が表面に極性基を有し、水性溶媒中での顔料粒子のゼー
タ電位が−38〜−150mVで、かつ前記で規定する
90とD10との差が、150nm以下であるインクジェ
ット用顔料インクにより、実現できることを見いだした
ものである。
【0027】顔料インクは、画像の透明性や到達最高濃
度に関して、染料インクの領域には達していないのが現
状である。その主要因としては、染料インクに比較し
て、顔料インクは、インク中での色材濃度を高めること
ができないことにある。顔料インクで顔料濃度比率を高
めると、顔料粒子の増加に伴い、その調製に用いた高分
子分散剤や界面活性剤が連動して増加するため、インク
の保存安定性の劣化や粘度上昇、出射安定性の低下を引
き起こす。
【0028】上記課題に対し、分散剤を必要としない自
己分散顔料は、得られる顔料粒子の粒径が小さく、比表
面積の増大により、ある程度の高い濃度を得ることがで
きるが、未だ染料インクに比較すると最高濃度、透明
性、粒状性に関しては見劣りをする特性であったが、鋭
意検討の結果、顔料粒子のゼータ電位を特定の値とする
こと、本発明で規定したD90−D10を特定の条件とする
ことにより、高い最高濃度、透明性、粒状性とインク保
存性及び出射安定性とを両立できる方法を見いだし、本
発明に至った次第である。
【0029】更に、顔料粒径、顔料インクのpH、表面
張力、多価金属イオンの含有量、インク溶剤量を特定の
範囲に設定すること、界面活性剤を用いることにより、
本発明の目的、効果がより一層発揮されることを見いだ
したものである。
【0030】以下、本発明の詳細について説明をする。
請求項1に係る発明では、水性媒体に顔料粒子を分散し
たインクジェット用顔料インクにおいて、顔料粒子が、
表面に極性基を有していることが一つの特徴である。
【0031】本発明でいう表面に極性基を有する顔料粒
子とは、顔料粒子表面に直接極性基で修飾させた顔料、
あるいは有機顔料母核を有する有機物で直接に又はジョ
イントを介して極性基が結合しているもの(以下、顔料
誘導体という)をいう。
【0032】極性基としては、例えば、スルホン酸基、
カルボン酸基、燐酸基、硼酸基、水酸基が挙げられる
が、好ましくはスルホン酸基、カルボン酸基であり、更
に好ましくは、スルホン酸基である。
【0033】本発明で用いることのできる顔料として、
公知の有色有機あるいは有色無機顔料を用いることがで
きる。例えば、アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ
顔料、キレートアゾ顔料等のアゾ顔料や、フタロシアニ
ン顔料、ペリレン及びペリレン顔料、アントラキノン顔
料、キナクリドン顔料、ジオキサンジン顔料、チオイン
ジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロニ顔料等
の多環式顔料や、塩基性染料型レーキ、酸性染料型レー
キ等の染料レーキや、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニ
リンブラック、昼光蛍光顔料等の有機顔料、カーボンブ
ラック等の無機顔料が挙げられるが、本発明はこれらに
限定されるものではない。
【0034】具体的な有機顔料を以下に例示する。マゼ
ンタまたはレッド用の顔料としては、例えば、C.I.
ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッド3、
C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッ
ド6、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピグメン
トレッド15、C.I.ピグメントレッド16、C.
I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメントレ
ッド53:1、C.I.ピグメントレッド57:1、
C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメント
レッド123、C.I.ピグメントレッド139、C.
I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメントレッ
ド149、C.I.ピグメントレッド166、C.I.
ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド1
78、C.I.ピグメントレッド222等が挙げられ
る。
【0035】オレンジまたはイエロー用の顔料として
は、例えば、C.I.ピグメントオレンジ31、C.
I.ピグメントオレンジ43、C.I.ピグメントイエ
ロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.
ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー
15、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグ
メントイエロー74、C.I.ピグメントイエロー9
3、C.I.ピグメントイエロー94、C.I.ピグメ
ントイエロー128、C.I.ピグメントイエロー13
8等が挙げられる。
【0036】グリーンまたはシアン用の顔料としては、
例えば、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグ
メントブルー15:2、C.I.ピグメントブルー1
5:3、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグ
メントブルー60、C.I.ピグメントグリーン7等が
挙げられる。
【0037】また、ブラック用の顔料としては、例え
ば、C.I.ピグメントブラック1、C.I.ピグメン
トブラック6、C.I.ピグメントブラック7等が挙げ
られる。
【0038】本発明において、顔料粒子表面に極性基を
付与する方法としては、例えば、WO97/48769
号公報、特開平11−57458号公報、同11−18
9739号公報、特開2000−265094公報等に
記載の顔料粒子表面をスルホン化剤、酸化剤等を用いて
修飾する方法、特開平11−49974号公報、特開2
000−273383公報、同2000−303014
公報等に記載の顔料誘導体をミリングなどの処理で顔料
粒子表面に吸着させる方法、特願2000−37706
8、同2001−1495、同2001−234966
に記載の顔料を顔料誘導体と共に溶媒で溶解した後、貧
溶媒中で晶析させる方法等を挙げることができ、いずれ
の方法でも容易に、表面に極性基を有する顔料粒子を得
ることができる。
【0039】本発明においては、極性基は、フリーでも
塩の状態でも良いし、あるいはカウンター塩を有してい
ても良い。カウンター塩としては、例えば、無機塩(リ
チウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシ
ウム、アルミニウム、ニッケル、アンモニウム)、有機
塩(トリエチルアンモニウム、ジエチルアンモニウム、
ピリジニウム、トリエタノールアンモニウム等)が挙げ
られ、好ましくは1価の価数を有するカウンター塩であ
る。
【0040】顔料表面を直接修飾する場合には、顔料表
面分子の0.1〜50%の範囲で修飾することが好まし
く、より好ましくは0.1〜20%である。
【0041】顔料誘導体を用いる場合の添加量は、顔料
に対して0.1mol%以上50mol%以下が好まし
い。0.1mol%未満では顔料粒子の成長及び凝集を
抑制する効果が少なくなり、50mol%を越えると期
待する程の効果が得られない。
【0042】請求項1に係る発明においては、水性溶媒
中での該顔料粒子のゼータ電位が−38〜−150mV
であることが一つの特徴である。
【0043】本発明でいうゼータ電位とは、以下のよう
に説明することができる。顔料粒子が分散状態で、媒体
中に存在しているとき、顔料粒子と媒体間には電気二重
層が形成されている。一つは、顔料粒子表面の電荷と反
対電荷のイオンが固着している固定層(または吸着層と
もいう)があり、更にその外側に、固定層と媒体との電
荷を中和する形で、拡散層が形成され、この拡散層の電
位をゼータ電位といい、通常はmVで表される。
【0044】本発明においては、顔料粒子のゼータ電位
として、−38〜−150mVであることが特徴である
が、好ましくは−50〜−120mV、特に好ましくは
−70〜−100mVである。
【0045】本発明において、顔料粒子に上記で規定し
たゼータ電位を付与する方法として、特に制限はない
が、例えば、顔料分散時に用いる界面活性剤の種類や添
加量、電荷を有する添加剤の添加等を適宜選択すること
により、所望のゼータ電位を得ることができる。本発明
に係るゼータ電位は、例えば、ELS−800(大塚電
子(株)製)等を用いて測定することができる。
【0046】また、請求項1に係る発明では、水性媒体
に顔料粒子を分散したインクジェット用顔料インクにお
いて、前記で規定するD90とD10との差が、150nm
以下であることが一つの特徴であり、好ましくは10〜
100nmであり、特に好ましくは10〜60nmであ
る。
【0047】本発明におけるD90とD10は、以下のよう
に定義される。D90値、D10値は、分布関数dG=F
(D)×dDの積分曲線において、それぞれ二次顔料粒
子の全質量の0.9(90質量%)、0.1(10質量
%)に等しい粒径(nm)を表す。なお、Gは顔料質
量、Dは顔料粒子の粒径を表す。
【0048】上記関係式を、図を用いて具体的に説明す
る。図1は、二次顔料粒子の粒径(D)が横座標にプロ
ットされ、与えられた寸法の各二次顔料粒子の質量関数
(G)が縦座標にプロットされている座標系において、
顔料分散液の二次粒径の分布関数の曲線を実線として示
す。さらに、同じ座標系において、10%および90%
質量関数の点および粒径の関連する点D10およびD90
クロスにより表されている分布関数の積分を破線曲線で
示す。
【0049】本発明において、体積粒子径の測定は、例
えば、光散乱法、電気泳動法、レーザードップラー法等
を用いた市販の粒径測定機器により求めることができ
る。具体的粒径測定装置としては、例えば、島津製作所
製のレーザー回折式粒径測定装置SLAD1100、粒
径測定機(HORIBA LA−920)、マルバーン
社製ゼータサイザー1000等を挙げることができる。
【0050】本発明において、顔料粒子のD90とD10
差を規定の範囲にする方法として、特に制限はないが、
例えば、顔料粒子の種類、顔料粒子分散時の分散剤、分
散手段、分散条件、界面活性剤の種類及び添加量等を適
宜選択することにより、所望の粒径分布を有する顔料イ
ンクを得ることができる。また、顔料粒子のD90をコン
トロールする方法として、分散後に遠心分離処理あるい
はフィルター濾過処理等による粗大粒子分離手段を組み
合わせることも有効な方法である。
【0051】本発明で用いることのできる分散装置とし
ては、例えば、ボールミル、サンドミル、アトライタ
ー、ロールミル、アジテータ、ヘンシェルミキサ、コロ
イドミル、超音波ホモジナイザー、パールミル、湿式ジ
ェットミル、ペイントシェーカー等の各種分散機を挙げ
ることができる。
【0052】請求項2に係る発明では、顔料粒子の二次
体積平均粒子径が、10〜90nmであることが特徴で
あり、好ましくは20〜70nm、特に好ましくは20
〜50nmであり、本発明で規定する体積平均粒子径と
することにより、本発明の効果をいかんなく発揮するこ
とができ好ましい。
【0053】顔料粒子の二次体積平均粒子径は、前述の
90−D10での測定で記載したのと同様の方法で求める
ことができる。
【0054】請求項3に係る発明では、請求項1または
2で規定するインクジェット用顔料インクの表面張力
が、25〜45mN/mであることが特徴であり、好ま
しくは30〜40mN/mである。本発明の顔料インク
の表面張力の調整手段としては、後述の各種界面活性剤
の種類及び添加量を適宜調整することが好ましい。
【0055】請求項4に係る発明では、請求項1〜3で
規定するインクジェット用顔料インクのpHが、7.0
以上であることが特徴であるが、好ましくは8.0〜1
0.0である。本発明の顔料インクに使用される水性媒
体で用いられるpH調整剤としては、例えば、モノエタ
ノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールア
ミン等の各種有機アミン、水酸化ナトリウム、水酸化リ
チウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸物等の
無機アルカリ剤、有機酸や、鉱酸が挙げられる。
【0056】請求項5に係る発明では、インク溶剤含有
量が、5〜70質量%であることが特徴であり、好まし
くは10〜60質量%、特に好ましくは20〜50質量
%である。
【0057】本発明でいうインク溶剤とは、特に制限は
ないが、下記一般式(1)で表される化合物を用いるこ
とが好ましい。 一般式(1) A−B 式中、Aは親水性置換基を含む基を表し、Bは疎水性基
を表す。
【0058】ここでAで表される基は、親水性置換基を
含む基であり、親水性置換基としてはヒドロキシ基、カ
ルボキシル基、スルホキシド基、スルホン基、スルホン
酸基、2−ケト−1−ピロリジニル基等が挙げられる。
中でもヒドロキシ基が好ましい。
【0059】Bは疎水性基を表し、好ましくは炭素原子
数3〜10の脂肪族あるいは芳香族炭化水素基である。
さらにBは炭素原子数4〜8の脂肪族基であることが好
ましい。
【0060】前記一般式(1)で表される化合物は一般
的な界面活性剤と類似の構造を有している。一般的な界
面活性剤は水溶液中で、低濃度でミセルを形成する特徴
を示す。
【0061】一般式(1)で表される化合物は、このよ
うなミセル形成能力を有していないことが好ましい。こ
れはミセル形成能を有する場合、分子間の相互作用が強
いため、1%を超え濃度が上昇すると、インクの粘度を
著しく増加させてしまう欠点があるためである。
【0062】前記一般式(1)で示される化合物のう
ち、好ましい例としては、例えば多価アルコールエーテ
ル誘導体および炭素原子数4〜8の脂肪族1,2−ジオ
ールが挙げられ、エチレングリコールモノブチルエーテ
ル(ブチルセロソルブ)、ジエチレングリコールモノブ
チルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエー
テル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、1,
2−ヘキサンジオール、あるいは1,2−ペンタンジオ
ールから選ばれる化合物であることがより好ましい。さ
らに好ましくはトリエチレングリコールモノブチルエー
テルあるいは1,2−ヘキサンジオールである。
【0063】本発明で用いることのできるその他のイン
ク溶剤としては、水溶性の有機溶剤が好ましく、具体的
にはアルコール類(例えば、メタノール、エタノール、
プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブ
タノール、セカンダリーブタノール、ターシャリーブタ
ノール、ペンタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノ
ール、ベンジルアルコール等)、多価アルコール類(例
えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ト
リエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロ
ピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロ
ピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキサンジオ
ール、ペンタンジオール、グリセリン、ヘキサントリオ
ール、チオジグリコール等)、多価アルコールエーテル
類(例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、
エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリ
コールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノフ
ェニルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエー
テル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエ
チレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリ
コールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメ
チルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテ
ル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテー
ト、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリ
エチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレン
グリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコー
ルジメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロ
ピルエーテル、トリプロピレングリコールジメチルエー
テル等)、アミン類(例えば、エタノールアミン、ジエ
タノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチルジ
エタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、モ
ルホリン、N−エチルモルホリン、エチレンジアミン、
ジエチレンジアミン、トリエチレンテトラミン、テトラ
エチレンペンタミン、ポリエチレンイミン、ペンタメチ
ルジエチレントリアミン、テトラメチルプロピレンジア
ミン等)、アミド類(例えば、ホルムアミド、N,N−
ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド
等)、複素環類(例えば、2−ピロリドン、N−メチル
−2−ピロリドン、N−シクロヘキシル−2−ピロリド
ン、2−オキサゾリドン、1,3−ジメチル−2−イミ
ダゾリジノン等)、スルホキシド類(例えば、ジメチル
スルホキシド等)、スルホン類(例えば、スルホラン
等)、スルホン酸塩類(例えば1−ブタンスルホン酸ナ
トリウム塩等)、尿素、アセトニトリル、アセトン等が
挙げられる。
【0064】また、請求項6に係る発明では、顔料イン
クの多価金属イオン含有量が、5ppm以下であること
が特徴であり、好ましくは0.1〜3ppm、特に好ま
しくは0.1〜1ppmである。顔料インク中の多価金
属イオンの含有量を、上記で規定した量とすることによ
り、本発明に係る顔料粒子のゼータ電位を維持すること
により、高い分散安定性を有する顔料インクを得ること
ができる。
【0065】本発明でいう多価金属イオンとは、例え
ば、Fe3+、Sr2+、Mg2+、Ca2+、Zn2+、Z
2+、Ni2+、Al3+などを挙げることができ、それら
は硫酸塩、塩化物、硝酸塩、酢酸塩、有機アンモニウム
塩、EDTA塩等で含有されている。
【0066】本発明の顔料インクにおいて、請求項7に
係る発明ではアニオン界面活性剤を、また請求項8に係
る発明ではノニオン界面活性剤を、また請求項9に係る
発明ではカチオン界面活性剤を、また請求項10に係る
発明ではアニオン界面活性剤とノニオン界面活性剤とを
含有していることが特徴である。
【0067】本発明で用いることのできる各界面活性剤
として、特に制限はないが、例えば、ジアルキルスルホ
コハク酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、脂
肪酸塩類等のアニオン性界面活性剤、ポリオキシエチレ
ンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルア
リルエーテル類、アセチレングリコール類、ポリオキシ
エチレン・ポリオキシプロピレンブロックコポリマー類
等のノニオン性界面活性剤、アルキルアミン塩類、第四
級アンモニウム塩類等のカチオン性界面活性剤が挙げら
れる。特にアニオン性界面活性剤およびノニオン性界面
活性剤を好ましく用いることができる。
【0068】また、本発明においては、高分子界面活性
剤も用いることができ、例えば、スチレン−アクリル酸
−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−ア
クリル酸共重合体、スチレン−マレイン酸−アクリル酸
アルキルエステル共重合体、スチレン−マレイン酸共重
合体、スチレン−メタクリル酸−アクリル酸アルキルエ
ステル共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、ス
チレン−マレイン酸ハーフエステル共重合体、ビニルナ
フタレン−アクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−マ
レイン酸共重合体等を挙げることができる。
【0069】請求項11に係る発明では、顔料インクが
水溶性高分子または水不溶性高分子分散液を含有してい
ることが特徴である。
【0070】水溶性高分子としての好ましい例としては
天然高分子が挙げられ、その具体例としては、にかわ、
ゼラチン、ガゼイン、若しくはアルブミンなどのたんぱ
く質類、アラビアゴム、若しくはトラガントゴムなどの
天然ゴム類、サボニンなどのグルコシド類、アルギン酸
及びアルギン酸プロピレングリコールエステル、アルギ
ン酸トリエタノールアミン、若しくはアルギン酸アンモ
ニウムなどのアルギン酸誘導体、メチルセルロース、カ
ルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロー
ス、若しくはエチルヒドロキシルセルロースなどのセル
ロース誘導体が挙げられる。
【0071】更に、水溶性高分子の好ましい例として合
成高分子が挙げられ、ポリビニルアルコール類、ポリビ
ニルピロリドン類、ポリアクリル酸、アクリル酸−アク
リルニトリル共重合体、アクリル酸カリウム−アクリル
ニトリル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共
重合体、若しくはアクリル酸−アクリル酸エステル共重
合体などのアクリル系樹脂、スチレン−アクリル酸共重
合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−メ
タクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−
α−メチルスチレン−アクリル酸共重合体、若しくはス
チレン−α−メチルスチレン−アクリル酸−アクリル酸
エステル共重合体などのスチレンアクリル酸樹脂、スチ
レン−マレイン酸共重合体、スチレン−無水マレイン酸
共重合体、ビニルナフタレン−アクリル酸共重合体、ビ
ニルナフタレン−マレイン酸共重合体、及び酢酸ビニル
−エチレン共重合体、酢酸ビニル−脂肪酸ビニルエチレ
ン共重合体、酢酸ビニル−マレイン酸エステル共重合
体、酢酸ビニル−クロトン酸共重合体、酢酸ビニル−ア
クリル酸共重合体などの酢酸ビニル系共重合体及びそれ
らの塩が挙げられる。これらの中で、特に好ましい例と
しては、ポリビニルピロリドン類が挙げられる。
【0072】水溶性高分子の分子量は、1,000以上
200,000以下が好ましい。更には、3,000以
上20,000以下がより好ましい。1,000未満で
は顔料粒子の成長及び凝集を抑制する効果が少なくな
り、200,000を越えると粘度上昇、溶解不良等の
問題が発生し易くなる。
【0073】水溶性高分子の添加量は、顔料に対して1
0質量%以上1,000質量%以下が好ましい。更に
は、50質量%以上200質量%以下がより好ましい。
10質量%未満では顔料粒子の成長及び凝集を抑制する
効果が少なくなり、1000質量%を越えると粘度上
昇、溶解不良等の問題が発生し易くなる。
【0074】また、本発明で用いることのできる水不溶
性高分子分散液(以下、ラテックスともいう)として、
特に制限はないが、例えば、スチレン−ブタジエン共重
合体、ポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジエン共
重合体、アクリル酸エステル共重合体、ポリウレタン、
シリコン−アクリル共重合体およびアクリル変性フッ素
授脂等のラテックスが挙げられる。ラテックスは、乳化
剤を用いてポリマー粒子を分散させたものであっても、
また乳化剤を用いないで分散させたものであってもよ
い。乳化剤としては界面活性剤が多く用いられるが、ス
ルホン酸基、カルボン酸基等の水に可溶な基を有するポ
リマー(例えば、可溶化基がグラフト結合しているポリ
マー、可溶化基を持つ単量体と不溶性の部分を持つ単量
体とから得られるポリマー)を用いることも好ましい。
【0075】また本発明の顔料インクでは、ソープフリ
ーラテックスを用いることが特に好ましい。ソープフリ
ーラテックスとは、乳化剤を使用していないラテック
ス、およびスルホン酸基、カルボン酸基等の水に可溶な
基を有するポリマー(例えば、可溶化基がグラフト結合
しているポリマー、可溶化基を持つ単量体と不溶性の部
分を持つ単量体とから得られるポリマー)を乳化剤とし
て用いたラテックスのことを指す。
【0076】近年ラテックスのポリマー粒子として、粒
子全体が均一であるポリマー粒子を分散したラテックス
以外に、粒子の中心部と外縁部で組成を異にしたコア・
シェルタイプのポリマー粒子を分散したラテックスも存
在するが、このタイプのラテックスも好ましく用いるこ
とができる。
【0077】本発明の顔料インクにおいて、ラテックス
中のポリマー粒子の平均粒径は10nm以上、300n
m以下であり、10nm以上、100nm以下であるこ
とがより好ましい。ラテックスの平均粒径が300nm
を越えると、画像の光沢感の劣化が起こり、10nm未
満であると耐水性、耐擦過性が不十分となる。ラテック
ス中のポリマー粒子の平均粒子径は、光散乱法、電気泳
動法、レーザードップラー法を用いた市販の粒径測定機
器により求めることができる。
【0078】本発明の顔料インクにおいて、ラテックス
は固形分添加量としてインクの全質量に対して0.1質
量%以上、20質量%以下となるように添加されるが、
ラテックスの固形分添加量を0.5質量%以上、10質
量%以下とすることが特に好ましい。ラテックスの固形
分添加量が0.1質量%未満では、耐水性に関して十分
な効果を発揮させることが難しく、また20質量%を越
えると、経時でインク粘度の上昇が起こったり、顔料分
散粒径の増大が起こりやすくなる等インク保存性の点で
問題が生じることが多い。
【0079】本発明の顔料インクでは、上記説明した以
外に、必要に応じて、出射安定性、プリントヘッドやイ
ンクカートリッジ適合性、保存安定性、画像保存性、そ
の他の諸性能向上の目的に応じて、公知の各種添加剤、
例えば、粘度調整剤、比抵抗調整剤、皮膜形成剤、紫外
線吸収剤、酸化防止剤、退色防止剤、防ばい剤、防錆剤
等を適宜選択して用いることができ、例えば、流動パラ
フィン、ジオクチルフタレート、トリクレジルホスフェ
ート、シリコンオイル等の油滴微粒子、特開昭57−7
4193号、同57−87988号及び同62−261
476号に記載の紫外線吸収剤、特開昭57−7419
2号、同57−87989号、同60−72785号、
同61−146591号、特開平1−95091号及び
同3−13376号等に記載されている退色防止剤、特
開昭59−42993号、同59−52689号、同6
2−280069号、同61−242871号および特
開平4−219266号等に記載されている蛍光増白剤
等を挙げることができる。
【0080】本発明で用いられる記録媒体としては、普
通紙、コート紙、インク液を吸収して膨潤するインク受
容層を設けた膨潤型インクジェット用記録紙、多孔質の
インク受容層を持った空隙型インクジェット用記録紙、
また基紙の代わりにポリエチレンテレフタレートフィル
ムなどの樹脂支持体を用いたものも用いることができる
が、記録媒体としては、多孔質インクジェット記録媒体
を用いることが好ましく、この組み合わせにより本発明
の効果を最も発揮することができる。
【0081】多孔質インクジェット記録媒体としては、
具体的には、空隙型インクジェット用記録紙又は空隙型
インクジェット用フィルムを挙げることができ、これら
はインク吸収能を有する空隙層が設けられている記録媒
体であり、空隙層は、主に親水性バインダーと無機微粒
子の軟凝集により形成されるものである。
【0082】空隙層の設け方は、皮膜中に空隙を形成す
る方法として種々知られており、例えば、二種以上のポ
リマーを含有する均一な塗布液を支持体上に塗布し、乾
燥過程でこれらのポリマーを互いに相分離させて空隙を
形成する方法、固体微粒子及び親水性又は疎水性バイン
ダーを含有する塗布液を支持体上に塗布し、乾燥後に、
インクジェット記録用紙を水或いは適当な有機溶剤を含
有する液に浸漬して固体微粒子を溶解させて空隙を作製
する方法、皮膜形成時に発泡する性質を有する化合物を
含有する塗布液を塗布後、乾燥過程でこの化合物を発泡
させて皮膜中に空隙を形成する方法、多孔質固体微粒子
と親水性バインダーを含有する塗布液を支持体上に塗布
し、多孔質微粒子中や微粒子間に空隙を形成する方法、
親水性バインダーに対して概ね等量以上の容積を有する
固体微粒子及び/又は微粒子油滴と親水性バインダーを
含有する塗布液を支持体上に塗布して固体微粒子の間に
空隙を作製する方法などが挙げられるが、本発明のイン
クを用いる上では、いずれも方法で設けられても、良い
結果を与える。
【0083】本発明のインクジェット画像記録方法で用
いることのできるインクジェットヘッドとしては、オン
デマンド方式でもコンティニュアス方式でも構わない。
また、吐出方式としては、電気−機械変換方式(例え
ば、シングルキャビティー型、ダブルキャビティー型、
ベンダー型、ピストン型、シェアーモード型、シェアー
ドウォール型等)、電気−熱変換方式(例えば、サーマ
ルインクジェット型、バブルジェット(登録商標)型
等)、静電吸引方式(例えば、電界制御型、スリットジ
ェット型等)及び放電方式(例えば、スパークジェット
型等)などを具体的な例として挙げることができるが、
いずれの吐出方式を用いても構わない。
【0084】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらに限定されない。
【0085】 実施例1 《顔料分散液の調製》 (マゼンタ顔料分散液1の調製:比較例) C.I.ピグメントレッド122 166g 〈ポリマー1〉 (モノマー組成比:スチレン/2−エチルヘキシルアクリレート/n−ブチル アクリレート/メタクリル酸=59/11/15/15) 32g ジエチレングリコール 180g イオン交換水 1000g 上記各添加剤を混合した後、0.3mmのジルコニアビ
ーズを体積率で60%充填した横型ビーズミル(アシザ
ワ社製 システムゼータミニ)を用いて分散した。次い
で、イオン交換水でマゼンタ顔料濃度として5質量%に
なるまで希釈した後、遠心分離操作を行った。次いで、
上澄み液を限外濾過装置を用いて、濃縮及び加水を繰り
返し、電気伝導度が2000μS/cm以下になるまで
脱塩を行って、マゼンタ顔料分散液1を調製した。
【0086】(マゼンタ顔料分散液2の調製:比較例)
上記マゼンタ顔料分散液1の調製において、ポリマー1
に代えて、下記ポリマー2を用い、かつ遠心分離操作を
除いた以外は同様にして、マゼンタ顔料分散液2を調製
した。
【0087】〈ポリマー2〉 モノマー組成比:スチレン/2−エチルヘキシルアクリ
レート/n−ブチルアクリレート/スチレンスルホン酸
=64/16/15/5 (マゼンタ顔料分散液3の調製:比較例)6モル/Lの
塩酸溶液10gにアントラニル酸1.5gを加えた後、
5℃に冷却し、亜硝酸ナトリウム1.8gを加え、攪拌
した。そこに、C.I.ピグメントレッド122(クラ
リアント PV Fast Pink EB−tran
s)の粉末を5g加え、攪拌しながら液温を80℃まで
昇温し、窒素ガスの発生が無くなるまで加温を続けた
後、冷却した。次いで、アセトンを加えて、マゼンタ顔
料粒子を濾過、洗浄した後、イオン交換、限外濾過、遠
心分離の各操作を行い、マゼンタ顔料分散液3を得た。
【0088】(マゼンタ顔料分散液4の調製:比較例)
上記マゼンタ顔料分散液3の調製において、アントラニ
ル酸に代えて同量のスルファニル酸に変更し、かつイオ
ン交換、遠心分離操作を行わなかった以外は同様にし
て、マゼンタ顔料分散液4を調製した。
【0089】 (マゼンタ顔料分散液5の調製:本発明) C.I.ピグメントレッド122 100g スルホキナクリドン 8g イオン交換水 1000ml 上記各添加剤を混合した後、0.3mmのジルコニアビ
ーズを体積率で60%充填した横型ビーズミル(アシザ
ワ社製 システムゼータミニ)を用いて分散した。次い
で、イオン交換水でマゼンタ顔料濃度として5質量%に
なるまで希釈した後、遠心分離操作を行った。次いで、
上澄み液を限外濾過装置を用いて、未吸着のスルホキナ
クリドンの除去及び濃縮を行った後、遠心分離工程を経
て、マゼンタ顔料分散液5を調製した。
【0090】 (マゼンタ顔料分散液6の調製:本発明) C.I.ピグメントレッド122 30g スルホジメチルキナクリドン 1.95g ポリビニルピロリドン 100g ジメチルスルホキシド 2000g 10%水酸化ナトリウム溶液 500ml 上記各添加剤を混合、溶解した後、この溶液を、イオン
交換水2000ml中に、限外濾過で電気伝導度が20
00μS/m以下となるまで濃縮、加水を同時に行いな
がら、上記溶液を50ml/minの滴下速度で加えた
後、遠心分離工程を経て、マゼンタ顔料分散液6を調製
した。
【0091】(マゼンタ顔料分散液7の調製:本発明)
上記マゼンタ顔料分散液6の調製において、C.I.ピ
グメントレッド122の添加量を100g、スルホジメ
チルキナクリドンの添加量を6.5gに変更した以外は
同様にして、マゼンタ顔料分散液7を調製した。
【0092】(マゼンタ顔料分散液8の調製:本発明)
上記マゼンタ顔料分散液7の調製において、遠心分離工
程を除いた以外は同様にして、マゼンタ顔料分散液8を
調製した。
【0093】(マゼンタ顔料分散液9の調製:本発明)
上記マゼンタ顔料分散液7の調製において、スルホジメ
チルキナクリドンの添加量を13gに変更した以外は同
様にして、マゼンタ顔料分散液9を調製した。
【0094】以上のようにして調製した各マゼンタ顔料
分散液の詳細をまとめて、表1に示す。
【0095】
【表1】
【0096】《マゼンタ顔料インクの調製》次いで、上
記で調製したマゼンタ顔料分散液1〜9を用いて、マゼ
ンタ顔料インク1〜21を調製した。
【0097】各マゼンタ顔料分散液に、純水および表2
に記載のインク溶剤、多価金属イオン水溶液、界面活性
剤、ラテックス、高分子化合物を、表2に記載の濃度と
なるように加えて各マゼンタ顔料インクを調製した。な
お、各マゼンタ顔料分散液は、顔料インク中のマゼンタ
顔料濃度が3質量%となるように添加量を適宜調整し
た。また、マゼンタ顔料分散液中のマゼンタ顔料濃度が
不足し、顔料インク中のマゼンタ顔料濃度として3%に
調整できない場合には、マゼンタ顔料分散液を減圧下、
水を除去し濃縮して調製した。
【0098】インク溶剤としては、エチレングリコール
(EG)/グリセリン(gly)/トリエチレングリコ
ールモノブチルエーテル(TEGBE)の混合溶剤を用
い、表中にその比率(インク中の質量%)を表示する。
【0099】また、多価金属イオン水溶液としては、鉄
イオンとして塩化第二鉄の0.1%水溶液を用い、表2
に記載の濃度となるように調整した。また、pHは、
0.1モル/Lの硝酸水溶液または水酸化ナトリウム水
溶液を用い、表3に記載のpHとなるように調整した。
【0100】表2に、各マゼンタ顔料インクの構成の詳
細を示す。なお、表2中の各略称の具体的化合物は、以
下の通りである。
【0101】SA−1:ドデシルベンゼンスルホン酸ナ
トリウム(アニオン界面活性剤) SA−2:エマルゲンLS−110(花王社製、ノニオ
ン界面活性剤) LX−1:ジュリマーFC−60(アクリル系ソープフ
リーラテックス:日本純薬製) P−1:ジョンクリル61J(水溶性アクリル系ポリマ
ー:ジョンソンポリマー社製) P−2:ポリビニルアルコール(クラレ社製)
【0102】
【表2】
【0103】《各マゼンタ顔料インクの特性値の測定》
上記作製した各マゼンタ顔料インクについて、下記の各
特性値の測定を行い、得られた結果を、表3に示す。
【0104】〈マゼンタ顔料粒子のゼータ電位の測定〉
マゼンタ顔料インク液を、1000倍に希釈した後、E
LS−800(大塚電子(株)製)を用いて測定した。
【0105】〈マゼンタ顔料インクの二次平均粒子径及
びD10、D90の測定〉以上の様にして調製したマゼンタ
顔料インクを1000倍に希釈した後、マルバーン社製
ゼータサイザー1000を用いて、二次粒子径測定を行
い、二次平均粒子径及びD90−D10を測定した。
【0106】〈その他〉pH及び表面張力は、常法に従
い測定した。
【0107】
【表3】
【0108】《マゼンタ画像の形成及び評価》 (画像出力)得られた各マゼンタ顔料インクをインクカ
ートリッジの収納した後、ノズル孔径20μm、駆動周
波数12kHz、1色当たりのノズル数128、同色間
のノズル密度180dpiであるピエゾ型ヘッドを搭載
し、最大記録密度720×720dpiのオンデマンド
型のインクジェットプリンタを使用して、コニカ(株)
製インクジェットペーパー フォトライクQPに画像を
出力した。なお、本発明で言うdpiとは、2.54c
m(1inch)当たりのドット数をいう。出力画像と
しては、出力濃度を0%から100%の間を16段階に
分割したウェッジ画像(各濃度について3cm×3cm
のパッチ状に出力)を用いた。また、同じ画像データ
を、デジタルミニラボQD−21 PLUS(コニカ
製)を用い、コニカカラーQAペーパータイプA7上に
出力し、現像処理して比較用のカラー銀塩写真画像を作
成し、下記の評価を行った。
【0109】(粒状性の評価)粒状性については、銀塩
写真同等の粒状性が得られたか否かを判定するため、上
記で作成したウェッジ画像を、同時に作成した比較用の
カラー銀塩写真画像と比較評価した。評価は20人の一
般評価者による目視評価を行い、以下の基準に則り判定
した。
【0110】 5:銀塩写真と同等と評価した人が18人以上 4:銀塩写真と同等と評価した人が15人〜17人 3:銀塩写真と同等と評価した人が11人〜14人 2:銀塩写真と同等と評価した人が8人〜10人 1:銀塩写真と同等と評価した人が7人以下 (光沢性の評価)光沢についても、銀塩写真同等の光沢
が得られたか否かを判定するため、上記で作成したウェ
ッジ画像を、同時に作成した比較用のカラー銀塩写真画
像と比較評価した。評価は20人の一般評価者による目
視評価を行い、以下の基準に則り判定した。
【0111】 5:銀塩写真と同等と評価した人が18人以上 4:銀塩写真と同等と評価した人が15人〜17人 3:銀塩写真と同等と評価した人が11人〜14人 2:銀塩写真と同等と評価した人が8人〜10人 1:銀塩写真と同等と評価した人が7人以下 (透明感の評価)透明感についても、その画像が銀塩写
真と同等の透明感が得られたか否かを判定するため、上
記で作成したウェッジ画像を、同時に作成した比較用の
カラー銀塩写真画像と比較評価した。評価は20人の一
般評価者による目視評価を行い、以下の基準に則り判定
した。
【0112】 5:銀塩写真と同等と評価した人が18人以上 4:銀塩写真と同等と評価した人が15人〜17人 3:銀塩写真と同等と評価した人が11人〜14人 2:銀塩写真と同等と評価した人が8人〜10人 1:銀塩写真と同等と評価した人が7人以下 (印字濃度の測定)各マゼンタ顔料インクの出力濃度1
00%のウェッジ出力画像部を、光学濃度計(X−Ri
te社製X−Rite938)を用いて濃度測定を行
い、反射濃度値(Dmax)を測定し、下記に記載の基
準に則り評価した。
【0113】5:反射濃度が、2.10以上である 4:反射濃度が、1.80〜2.10未満である 3:反射濃度が、1.50〜1.80未満である 2:反射濃度が、1.30〜1.50未満である 1:反射濃度が、1.30未満である (出射安定性の評価)上記作製した各マゼンタ顔料イン
クを、上記画像記録方法により10秒間連続吐出→一定
時間休止→連続吐出の間欠動作を行った。この際、吐出
休止後の最初で吐出方向の乱れが発生するか否かは休止
時間の長さで決まるので、吐出休止時間の長さを段階的
に変えることにより間欠吐出の安定性を測定し、以下の
基準で評価した。尚、評価は環境温度23℃湿度55%
RHで行った。
【0114】 5:31〜45秒休止しても安定に吐出した 4:21〜30秒休止しても安定に吐出した 3:11〜20秒休止しても安定に吐出した 2:6〜10秒休止しても安定に吐出した 1:5秒以下しか安定吐出しなかった (インク保存性の評価)各マゼンタ顔料インクについ
て、ゼータサイザー1000(マルバーン社製)を用い
て、分散粒径を測定した後、マゼンタ顔料インク100
mlを蒸発が起こらない様に密閉したサンプル瓶に入
れ、60℃の恒温槽に1週間停滞させ、その後、ゼータ
サイザー1000を使用して、再度分散粒径を測定し、
その粒径変化率を求め、下記の基準に則り、インク保存
性の評価を行った。
【0115】5:分散粒径変化率が5%未満である 4:分散粒径変化率が5〜10%未満である 3:分散粒径変化率が10〜25%未満である 2:分散粒径変化率が25〜50%未満である 1:分散粒径変化率が50%以上である 以上により得られた評価結果を、表4に示す。
【0116】
【表4】
【0117】表4より明らかなように、本発明の顔料粒
子表面に極性基を有し、顔料粒子のゼータ電位が−38
〜−150mVで、かつ本発明で規定するD90−D10
150nm以下である顔料インクは、比較例に対し、カ
ラー銀塩写真画像と同等以上の粒状性、光沢性、透明性
を有し、かつ印字濃度、出射安定性及びインク保存性に
優れていることが判る。更に、本発明の効果は、顔料イ
ンクとして、pH、表面張力、顔料粒子の粒径を本発明
で規定する範囲とすること、界面活性剤を用いること、
多価金属イオンを規定量以下とすること、インク溶剤量
をコントロールすること、水溶性高分子を用いることに
より、その効果がより一層発揮されていることを確認す
ることができた。
【0118】実施例2 (顔料インクセットの作製)実施例1で調製したマゼン
タ顔料分散液1〜9の調製方法に準じて、各イエロー顔
料分散液(Y−1〜Y−9)、シアン顔料分散液(C−
1〜C−9)、ブラック顔料分散液(B−1〜B−9)
を調製した。なお、イエロー顔料としては、C.I.ピ
グメントイエロー128、シアン顔料としてはC.I.
ピグメントブルー15:3、ブラック顔料としては、カ
ーボンブラックを用いた。
【0119】上記調製したイエロー、シアン、ブラック
の各色顔料分散液を用いて、実施例1で記載のマゼンタ
顔料インク7の条件に準じて、各色の顔料インクを調製
し、顔料インクセット1〜9を作製した。
【0120】以上により作製した顔料インクセット1〜
9の各顔料粒子について、実施例1に記載の方法に従
い、ゼータ電位、顔料粒子のD90−D10を測定し、得ら
れた結果を表5に示す。
【0121】
【表5】
【0122】《画像出力及び評価》 (画像出力)得られた各顔料インクセットをインクジェ
ットカートリッジの収納した後、ノズル孔径20μm、
駆動周波数12kHz、1色当たりのノズル数128、
同色間のノズル密度180dpiであるピエゾ型ヘッド
を搭載し、最大記録密度720×720dpiのオンデ
マンド型のインクジェットプリンタを使用して、コニカ
(株)製インクジェットペーパー フォトライクQPに
画像を出力した。
【0123】出力画像としては、出力濃度を0%から1
00%の間を16段階に分割したウェッジ画像(各濃度
について3cm×3cmのパッチ状に出力)と財団法人
・日本規格協会発行の高精細カラーデジタル標準画像デ
ータ「N5・自転車」(1995年12月発行)を出力
画像として使用した。また、同じ画像を、デジタルミニ
ラボQD−21 PLUS(コニカ製)を用い、コニカ
カラーQAペーパータイプA7上に出力し、現像処理し
て比較用のカラー銀塩写真画像を作成し、実施例1に記
載の方法で、粒状性、光沢性、透明感、印字濃度、出射
安定性及びインク保存性の測定を行い、更に下記の方法
により総合画質評価を行った。
【0124】(総合画質評価)上記方法で画像形成を行
った財団法人・日本規格協会発行の高精細カラーデジタ
ル標準画像データ「N5・自転車」(1995年12月
発行)を出力画像について、任意に10人のパネラーを
選び、目視観察にて、下記の基準に則り質感の評価を行
った。なお、評価時の視距離は300〜400mmで、
照度は1000±50ルックスとした。
【0125】5:出力画像に、質感、深み、透明感があ
り、写真画像に匹敵する画質である 4:出力画像に、質感、深み、透明感が感じられ、写真
画像に近似の画質である 3:出力画像に、質感、深み、透明感が若干不足し、僅
かに写真画像に劣る画質である 2:出力画像に、質感、深み、透明感が不足し、写真画
像に劣る画質である 1:出力画像に、質感、深み、透明感が全くなく、写真
画像とはかけ離れた画質である なお、評価は各パネラーの評価値を平均して、その値を
四捨五入して表示した。
【0126】以上により得られた結果を表6に示す。
【0127】
【表6】
【0128】表6より明らかなように、実施例1の結果
と同様に、Y、M、C、Kの多色インクにおいても、本
発明の顔料粒子表面に極性基を有し、顔料粒子のゼータ
電位が−38〜−150mVで、かつ本発明で規定する
90−D10が150nm以下である顔料インクは、比較
例に対し、カラー銀塩写真画像と同等以上の粒状性、光
沢性、透明性を有し、かつ印字濃度、出射安定性、イン
ク保存性及び総合画質に優れていることが判る。
【0129】
【発明の効果】本発明により、インクジェット記録画像
の粒状性、光沢性、色再現性(画像の透明性)が良好
で、高い印字濃度が得られ、かつ出射安定性及びインク
保存安定性に優れたインクジェット用顔料インクとそれ
を用いたインクジェットカートリッジ、インクジェット
画像記録方法及びインクジェット記録画像を提供するこ
とができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るD10、D90を表す粒径の分布関数
曲線。
【符号の説明】
1 顔料分散液の二次粒径分布関数 2 粒径の分布関数の積分曲線 3 D90の表示 4 D10の表示 5 D90−D10
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C056 FC02 2H086 BA46 BA52 BA55 BA59 BA60 BA62 4J039 AB01 AB02 AB07 BA04 BC07 BC08 BC09 BC13 BC14 BC15 BE12 BE22 BE29 BE30 CA06 EA24 EA33 EA44 EA48 GA24

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水性媒体に顔料粒子を分散したインクジ
    ェット用顔料インクにおいて、該顔料粒子が表面に極性
    基を有し、水性溶媒中での該顔料粒子のゼータ電位が−
    38〜−150mVで、かつ下記に規定するD90とD10
    との差が、150nm以下であることを特徴とするイン
    クジェット用顔料インク。 D90:二次顔料粒子の分布関数dG=F(D)dDの積
    分曲線で、二次顔料粒子の全質量の0.9(90質量
    %)に等しい粒径を表す。 D10:二次顔料粒子の分布関数dG=F(D)dDの積
    分曲線で、二次顔料粒子の全質量の0.1(10質量
    %)に等しい粒径を表す。 なお、Gは二次顔料粒子数、Dは二次顔料粒子の粒径を
    表す。
  2. 【請求項2】 前記顔料粒子の二次体積平均粒子径が、
    10〜90nmであることを特徴とする請求項1に記載
    のインクジェット用顔料インク。
  3. 【請求項3】 表面張力が、25〜45mN/mである
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェ
    ット用顔料インク。
  4. 【請求項4】 pHが、7.0以上であることを特徴と
    する請求項1〜3のいずれか1項に記載のインクジェッ
    ト用顔料インク。
  5. 【請求項5】 インク溶剤含有量が、5〜70質量%で
    あることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記
    載のインクジェット用顔料インク。
  6. 【請求項6】 多価金属イオン含有量が、5ppm以下
    であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に
    記載のインクジェット用顔料インク。
  7. 【請求項7】 アニオン界面活性剤を含有することを特
    徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のインクジ
    ェット用顔料インク。
  8. 【請求項8】 ノニオン界面活性剤を含有することを特
    徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のインクジ
    ェット用顔料インク。
  9. 【請求項9】 カチオン界面活性剤を含有することを特
    徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のインクジ
    ェット用顔料インク。
  10. 【請求項10】 アニオン界面活性剤とノニオン界面活
    性剤とを含有することを特徴とする請求項1〜6のいず
    れか1項に記載のインクジェット用顔料インク。
  11. 【請求項11】 水溶性高分子または水不溶性高分子分
    散液を含有することを特徴とする請求項1〜10のいず
    れか1項に記載のインクジェット用顔料インク。
  12. 【請求項12】 請求項1〜11のいずれか1項に記載
    のインクジェット用顔料インクを少なくとも1つ収容し
    たインク収容部を有することを特徴とするインクジェッ
    トカートリッジ。
  13. 【請求項13】 請求項1〜11のいずれか1項に記載
    のインクジェット用顔料インクを少なくとも1つ用いて
    画像形成することを特徴とするインクジェット画像記録
    方法。
  14. 【請求項14】 請求項1〜11のいずれか1項に記載
    のインクジェット用顔料インクを少なくとも1つ用い
    て、インクジェット画像記録を行うことにより形成され
    たことを特徴とするインクジェット記録画像。
JP2001286726A 2001-09-20 2001-09-20 インクジェット用顔料インクとそれを用いたインクジェットカートリッジ、インクジェット画像記録方法及びインクジェット記録画像 Pending JP2003096349A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001286726A JP2003096349A (ja) 2001-09-20 2001-09-20 インクジェット用顔料インクとそれを用いたインクジェットカートリッジ、インクジェット画像記録方法及びインクジェット記録画像

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001286726A JP2003096349A (ja) 2001-09-20 2001-09-20 インクジェット用顔料インクとそれを用いたインクジェットカートリッジ、インクジェット画像記録方法及びインクジェット記録画像

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003096349A true JP2003096349A (ja) 2003-04-03

Family

ID=19109652

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001286726A Pending JP2003096349A (ja) 2001-09-20 2001-09-20 インクジェット用顔料インクとそれを用いたインクジェットカートリッジ、インクジェット画像記録方法及びインクジェット記録画像

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003096349A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005179506A (ja) * 2003-12-19 2005-07-07 Konica Minolta Medical & Graphic Inc 活性光線硬化型インクジェット用インク
WO2022176337A1 (ja) * 2021-02-18 2022-08-25 Dic株式会社 アゾ顔料、インキ、塗料、プラスチック用着色剤、着色成形品、文具・筆記具用着色剤、捺染剤、トナー、カラーフィルタ用分散液・レジスト、及び化粧料

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08295835A (ja) * 1995-04-27 1996-11-12 Toyobo Co Ltd インクジェット記録用インク
JP2000017189A (ja) * 1998-06-29 2000-01-18 Mitsubishi Chemicals Corp カーボンブラック水性分散液及びこれを用いた水性インキ
WO2000075245A1 (fr) * 1999-06-09 2000-12-14 Seiko Epson Corporation Encre pour impression a jet d'encre et son procede de production, jeu d'encres pour impression a jet d'encre et cartouche d'encre
JP2001049155A (ja) * 1999-08-05 2001-02-20 Konica Corp インクジェット用水性顔料インクおよびインクジェット記録方法
WO2001062862A1 (fr) * 2000-02-23 2001-08-30 Seiko Epson Corporation Procede servant a preparer une dispersion de pigment, dispersion de pigments obtenue au moyen de ce procede et encre d'imprimante a jet d'encre contenant cette dispersion

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08295835A (ja) * 1995-04-27 1996-11-12 Toyobo Co Ltd インクジェット記録用インク
JP2000017189A (ja) * 1998-06-29 2000-01-18 Mitsubishi Chemicals Corp カーボンブラック水性分散液及びこれを用いた水性インキ
WO2000075245A1 (fr) * 1999-06-09 2000-12-14 Seiko Epson Corporation Encre pour impression a jet d'encre et son procede de production, jeu d'encres pour impression a jet d'encre et cartouche d'encre
JP2001049155A (ja) * 1999-08-05 2001-02-20 Konica Corp インクジェット用水性顔料インクおよびインクジェット記録方法
WO2001062862A1 (fr) * 2000-02-23 2001-08-30 Seiko Epson Corporation Procede servant a preparer une dispersion de pigment, dispersion de pigments obtenue au moyen de ce procede et encre d'imprimante a jet d'encre contenant cette dispersion

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005179506A (ja) * 2003-12-19 2005-07-07 Konica Minolta Medical & Graphic Inc 活性光線硬化型インクジェット用インク
JP4581393B2 (ja) * 2003-12-19 2010-11-17 コニカミノルタエムジー株式会社 活性光線硬化型インクジェット用インク
WO2022176337A1 (ja) * 2021-02-18 2022-08-25 Dic株式会社 アゾ顔料、インキ、塗料、プラスチック用着色剤、着色成形品、文具・筆記具用着色剤、捺染剤、トナー、カラーフィルタ用分散液・レジスト、及び化粧料
JP7143965B1 (ja) * 2021-02-18 2022-09-29 Dic株式会社 アゾ顔料、インキ、塗料、プラスチック用着色剤、着色成形品、文具・筆記具用着色剤、捺染剤、トナー、カラーフィルタ用分散液・レジスト、及び化粧料

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4284988B2 (ja) 水性分散液、インクジェット用インク及び画像形成方法
JP4232367B2 (ja) インクジェット用顔料インクとそれを用いたインクジェットカートリッジ、インクジェット画像記録方法及びインクジェット記録画像
JPH1161022A (ja) インクジェット用インク組成物、その製造方法、及びそのインク組成物を用いるインクジェット記録方法
JP2003096338A (ja) インクジェット用顔料インクとそれを用いたインクジェットカートリッジ、インクジェット画像記録方法及びインクジェット記録画像
JP2003096350A (ja) インクジェット用顔料インクとそれを用いたインクジェットカートリッジ、インクジェット画像記録方法及びインクジェット記録画像
JP2002256190A (ja) インクセット及び記録方法
JP3969056B2 (ja) インクジェット用顔料インクとそれを用いたインクジェットカートリッジ、インクジェット画像記録方法及びインクジェット記録画像
JP3972637B2 (ja) インクジェット用顔料インクとそれを用いたインクジェットカートリッジ及びインクジェット画像記録方法
JP4281277B2 (ja) インクジェット用顔料インクとそれを用いたインクジェットカートリッジ及びインクジェット画像記録方法
JP4433652B2 (ja) インクジェット用顔料インクとそれを用いたインクジェットカートリッジ及びインクジェット画像形成方法
JP2006257122A (ja) インクジェット用インク及びそれを用いたインクジェット記録方法
JP4474820B2 (ja) インクジェット用顔料インクとそれを用いたインクジェットカートリッジ及びインクジェット画像記録方法
JP4045779B2 (ja) インクジェット用カラーインクセットとそれを用いたインクジェットカートリッジ及びインクジェット画像記録方法
JP2003096353A (ja) インクジェット用顔料インクとそれを用いたインクジェットカートリッジ、インクジェット画像記録方法及びインクジェット記録画像
JP2003096349A (ja) インクジェット用顔料インクとそれを用いたインクジェットカートリッジ、インクジェット画像記録方法及びインクジェット記録画像
JP3951692B2 (ja) インクジェット用顔料インクとそれを用いたインクジェットカートリッジ及びインクジェット画像記録方法
JP3972636B2 (ja) インクジェット用顔料インクとそれを用いたインクジェットカートリッジ及びインクジェット画像記録方法
JP3915472B2 (ja) インクジェット用インクとそれを用いたインクジェットカートリッジ、インクジェット画像記録方法及びインクジェット記録画像
JPH0880664A (ja) 液体組成物、インクセット、及びこれらを用いた画像形成方法と装置
JP4106916B2 (ja) インクジェット用カラーインクセットとそれを用いたインクジェットカートリッジ及びインクジェット画像記録方法
JP2000256589A (ja) インクジェット記録用インク、インクカラーセット及びインクジェット記録方法
JP2003096358A (ja) インクジェット用インクとそれを用いたインクジェットカートリッジ、インクジェット画像記録方法及びインクジェット記録画像
JP2001106946A (ja) インクジェット記録用黒色インク、それを用いたインクジェット記録方法及びフルカラーインクジェット記録方法
JP3538660B2 (ja) インクジェット記録用インク及び該インクジェット記録用インクを用いたインクジェット記録方法
JP3538661B2 (ja) インクジェット記録用インク及び該インクジェット記録用インクを用いたインクジェット記録方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080908

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110616

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110628

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20110815

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20111025