JP2003095317A

JP2003095317A - 輸送用包装体

Info

Publication number: JP2003095317A
Application number: JP2001285296A
Authority: JP
Inventors: Teruo Mitsuda; 照夫満田
Original assignee: SHINWA CORP KK
Current assignee: SHINWA CORP KK
Priority date: 2001-09-19
Filing date: 2001-09-19
Publication date: 2003-04-03

Abstract

(57)【要約】【目的】詰め物を用いないで被包装品を固定すること
ができる輸送用包装体を提供する。【構成】被包装品１，２を載置する台座３と、台座３
に載置された被包装品１，２に密封可能に被せられ、そ
の内側を減圧したときに大気圧により被包装品１，２に
密着して被包装品１，２を固定させる包装用シート４と
を備えた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、詰め物を用いない
で被包装品を固定することができる輸送用包装体に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】一般に、建材部品である窓枠やドアパネ
ルなどの枠状製品を輸送する場合、枠状製品の空間スペ
ースを利用してその関連部品などの小物部品を収納し、
これを包装して輸送するようにしている。

【０００３】枠状製品の空間スペースを利用して小物部
品を輸送する場合、枠状製品の空間スペースの中で小物
部品が動き回らないように、枠状製品と小物部品との隙
間に段ボール片やエアキャップ、空間スペースの形状に
合わせて形成した発泡スチロールなどを詰め物として充
填する必要がある。図７は、従来の枠状製品および小物
部品の包装例を示す斜視図である。図７に示すように、
段ボール紙などからなるケース１１の中に例えば建材部
品である窓枠、ドアパネルなどの枠状製品１２を収納す
るとともに、枠状製品１２の空間スペースに当該枠状製
品１２の関連部品である小物部品１３，１３…を収納
し、枠状製品１２と小物部品１３，１３…との隙間に、
小物部品１３，１３…が動き回らないように固定用の詰
め物１４，１４…を充填している。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところで、従来、枠状
製品１２の空間を利用して小物部品１３，１３…を輸送
する場合、小物部品１３，１３…が動き回らないように
するため、ケース１１に収納した枠状製品１２と小物部
品１３，１３…との隙間に固定用の詰め物１４，１４…
を充填している。そのため、固定用の詰め物１４，１４
…を枠状製品１２と小物部品１３，１３…との隙間に充
填するのに手間・時間を要するとともに、開包した後に
多量の詰め物１４，１４…が無駄なゴミとして残り、こ
のゴミの処理が面倒であるという問題がある。また、枠
状製品１２や小物部品１３の種類毎に異なる詰め物１４
を用意する必要があり、多数の詰め物１４の予め製造し
ておかなければならず、コスト高となるとともにその保
管のために広いスペースが必要となる等の不具合があつ
た。特に、発泡成形品の詰め物１４は、非常に高価な金
型によって製造しているため、製造には高いコストが要
求されることになる。

【０００５】本発明は、上記問題を解消するためになさ
れたもので、詰め物を用いないで被包装品を固定するこ
とができる輸送用包装体を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、被包装品を載置する台座と、台座に載置さ
れた被包装品に密封可能に被せられ、その内側を減圧し
たときに大気圧により被包装品に密着して被包装品を固
定させる包装用シートとを備えたことを特徴とする。

【０００７】

【発明の実施の形態】以下に本発明に係る輸送用包装体
の実施形態を図面に基づき説明する。

【０００８】図１において、１は例えば建材部品である
窓枠、ドアパネルなどの枠状製品、２，２…は枠状製品
１の関連部品である小物部品、３は被包装品、即ち、枠
状製品１および小物部品２，２…を載置する台座、４は
枠状製品１および小物部品２，２…を載置させた状態の
台座４を収納する袋状の包装用シートである。

【０００９】台座３は、金属または木材、プラスチッ
ク、段ボール紙などを素材とし、枠状製品１が載置可能
な載置面を備えた平板からなる。

【００１０】包装用シート４は、気密性を有する柔軟な
シート材、例えばビニールシートなどの合成樹脂シート
からなり、一端部を開口部４ａとして残して袋状に形成
されている。

【００１１】次に、本実施形態の輸送用包装体の包装方
法について説明する。まず、枠状製品１を台座３の上に
載置するとともに、小物部品２，２…を枠状製品１の空
間スペースを利用して台座３の上に載置し、この台座３
を包装用シート４の中に収納する。この状態において、
図示していない公知の空気吸引装置により包装用シート
４の中の空気を吸引排気して包装用シート４の中を大気
圧以下に減圧する。包装用シート４の中を大気圧以下に
減圧すると、包装用シート４の内外の圧力差により包装
用シート４が外側から大気圧により押し付けられ、これ
により包装用シート４が枠状製品１および小物物品２，
２…に密着し、枠状製品１および小物部品２，２…を台
座３に押し付けて固定することができる。この後、包装
用シート４の開口部４ａをヒートシールにより封止し、
包装用シート４を密封して大気圧以下の減圧状態を保持
する。これで輸送用包装体の包装作業を完了する。尚、
上述のヒートシールに代えて包装用シート４の開口部４
ａをチャックなどにより封止してもよい。また、包装用
シート４に開閉可能な空気吸引用キャップを取付け、包
装用シート４の開口部４ａを封止した状態で、空気吸引
用キャップから包装用シート４の中の空気を吸引排気し
て包装用シート４の中を大気圧以下に減圧してもよい。
また、上述の包装用シート４に代えて上下２枚の矩形状
のシートを利用し、この上下２枚のシート間に台座３の
上に載置された枠状製品１および小物部品２，２…を挟
み込み、上下２枚のシートの周縁部同士を密封して上下
２枚のシートの中を大気圧以下に減圧するようにしても
よい。

【００１２】上述のように枠状製品１および小物部品
２，２…を包装した輸送用包装体は、図３に示すパレッ
ト５に載置されて輸送される。パレット５は、輸送用包
装体の大きさに相当する公知の簡便なものが用いられ
る。尚、パレット５を折畳み式にすれば、輸送後に折畳
んだ状態で効率よく回収することができるとともに、保
管場所の省スペースを図ることができる。また、台座３
も折畳み式にすれば、パレット５と同様に輸送後に折畳
んだ状態で効率よく回収することができるとともに、保
管場所の省スペースを図ることができる。

【００１３】次に、輸送用包装体を開包するには、包装
用シート４の開口部４ａを開けて包装用シート４の中に
空気を導入するだけでよい。包装用シート４の中に空気
を導入すると、包装用シート４の内外の圧力差がなくな
り、包装用シート４の枠状製品１および小物部品２，２
…に対する固定力が開放される。これにより、包装用シ
ート４の開口部４ａから枠状製品１および小物部品２，
２…を取り出すことができる。尚、開梱した包装用シー
ト４は、１回限りの使い捨てにしてもよいし、再度の使
用に備えて回収するようにしてもよい。

【００１４】この実施形態の輸送用包装体においては、
枠状製品１および小物部品２，２…を台座３の上に載置
して包装用シート４の中に収納し、包装用シート４の中
を大気圧以下に減圧して枠状製品１および小物部材２，
２…を大気圧による包装用シート４の密着により固定す
るから、従来のような小物部品２，２，…を固定するた
めの詰め物が不要である。

【００１５】図４は別の実施形態の輸送用包装体を示
す。この輸送用包装体は、枠状製品１および小物部品
２，２…を枠状製品１よりも広く、かつ、気密性を有す
る載置面を備えたパレットなどの台座６の上に載置し、
その上から気密性を有する柔軟なシート材、例えばビニ
ールシートなどの合成樹脂シートからなる包装用シート
７を被せ、包装用シート７の周縁部を全周に亘って両面
テープなどの固着手段８により台座６に気密に固着して
密封した状態で、包装用シート７で囲まれた内部の空気
を吸引排気して内部を大気圧以下に減圧すると、包装用
シート７の内外の圧力差により包装用シート７が外側か
ら大気圧により押し付けられ、これにより包装用シート
７が枠状製品１および小物部品２，２に密着し、枠状製
品１および小物物品２，２…を台座６に押し付けて固定
することができる。

【００１６】この実施形態においては、台座６の上に載
置した枠状製品１および小物部品２，２…に包装用シー
ト７を被せ、包装用シート７の周縁部を全周に亘って台
座６に気密に固着して密封した状態で、包装用シート７
で囲まれる内部を大気圧以下に減圧して枠状製品１およ
び小物部品２，２…を大気圧による包装用シート７の密
着により台座６に押し付けて固定するから、従来のよう
な小物部品２，２…を固定するための詰め物が不要であ
る。

【００１７】また、この実施形態を応用すれば、複数の
同形製品や大型の異形製品を同時に包装することが可能
である。図５は複数の枠状製品１，１，…を同時に包装
する場合を示し、台座６の上に複数の枠状製品１，１…
を緩衝材などを介して２列に積み重ね、その上から包装
用シート７を被せてその周縁部を全周に亘って台座６に
気密に固着し、包装用シート７で囲まれる内部の空気を
吸引排気して当該内部を大気圧以下に減圧し、包装用シ
ート７の内外の圧力差により包装用シート７を外側から
大気圧により押し付けることにより、包装用シート７の
密着により枠状製品１，１…を台座６に押し付けて固定
するようにしている。尚、従来、複数の枠状製品１，１
…を同時に輸送する場合は、図６に示すように、枠状製
品１を段ボール紙などからなるケース９に１つ１つ収納
し、この枠状製品１を収納した複数のケース９，９…を
台座６の上に積み重ね、これらをバンド１０，１０によ
り結束して台座６に固定するようにしている。

【００１８】図５に示すように、台座６の上に積み重ね
た複数の枠状製品１，１…に包装用シート７を密封的に
被せ、包装用シート７の内部を大気圧以下に減圧して複
数の枠状製品１，１…を大気圧により台座６に押し付け
て固定すれば、従来のように枠状製品１をケース９に１
つ１つ収納したり、各ケース９，９…をバンド１０，１
０により台座６に結束したりする必要がない。これによ
り、包装作業を簡略化できるとともに、包装資材を削減
することができる。

【００１９】

【発明の効果】本発明によれば、被包装品を載置する台
座と、台座に載置された被包装品に密封可能に被せら
れ、その内側を減圧したときに大気圧により被包装品に
密着して被包装品を固定させる包装用シートとを備えた
から、従来のような被包装品を固定するための詰め物が
不要であり、これにより従来の包装作業に比べて作業が
著しく省略化されるとともに、開包時に発生する無駄な
ゴミを抑えることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の輸送用包装体の一実施形態を示し、袋
状の包装用シートの中に枠状製品、小物部品および台座
を収納する前の斜視図。

【図２】図１に示した実施形態において、袋状の包装用
シートの中に枠状製品、小物部品および台座を収納し、
袋状の包装用シートの中を減圧して枠状製品および小物
部品を固定した状態の斜視図。

【図３】図２に示した実施形態の輸送用包装体を輸送す
るためのパレットを示した斜視図。

【図４】本発明の輸送用包装体の別の実施形態を示す断
面図。

【図５】本発明の複数の枠状製品を同時に包装する場合
を示す斜視図。

【図６】従来の複数の枠状製品を同時に包装する場合を
示す斜視図。

【図７】枠状製品の空間を利用して小物部品を輸送する
場合の従来の枠状製品および小物部品の包装形態を示す
斜視図。

【符号の説明】

１枠状製品２小物部品３台座４袋状の包装用シート５パレット６台座７包装用シート８固着手段

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】被包装品を載置する台座と、台座に載置
された被包装品に密封可能に被せられ、その内側を減圧
したときに大気圧により被包装品に密着して被包装品を
固定させる包装用シートとを備えたことを特徴とする輸
送用包装体。
【請求項２】前記包装用シートを、被包装品を載置し
た台座が収納可能な袋状に形成したことを特徴とする請
求項１記載の輸送用包装体。
【請求項３】前記包装用シートを台座に載置した被包
装品に被せ、その包装用シートの周縁部を全周に亘って
台座に気密に固着するようにしたことを特徴とする請求
項１記載の輸送用包装体。
【請求項４】前記被包装品が、枠状製品およびその枠
状製品の空間スペースに収納される小物部品であること
を特徴とする請求項１〜３いずれか記載の輸送用包装
体。